平成23年1月19日神戸地方裁判所姫路支部平成21年(ワ)第290号地位確認等請求事件 主文 原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1請求 原告は,被告に対し,雇用契約上の地位を有することを確認する。 被告は,原告に対し,平成21年3月から本判決確定に至るまで,毎月15日限り18万7260円及びこれに対するそれぞれ支払期日の翌日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 被告は,原告に対し,400万円及びこれに対する平成21年11月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2事案の概要本件は,タスクマネジメント株式会社(以下「タスクマネジメント」という。)に雇用された原告が,タスクマネジメント・被告間の業務委託契約に基づき被告姫路工場(以下,単に「姫路工場」という。)での稼働を開始したが,同契約は偽装請負であるから無効であり,原告・被告間には労働契約が成立しているうえ,その後の被告による解雇は無効である等として,被告に対し,雇用契約上の地位の確認(請求の趣旨第1項),上記解雇直前3か月間の平均給与額18万7260円の割合による同解雇後の毎月の賃金及びこれに対する各支払期日の翌日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払(同第2項),並びに,不法行為に基づき,慰謝料400万円及びこれに対する訴え変更の申立書送達の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払(同第3項)をそれぞれ求めた事案である。 前提事実(1) 当事者等ア原告は,平成17年6月14日,タスクマネジメントに雇用され,同月27日から平成21年1月31日まで,姫路工場において業務に従事して た事案である。 前提事実(1) 当事者等ア原告は,平成17年6月14日,タスクマネジメントに雇用され,同月27日から平成21年1月31日まで,姫路工場において業務に従事していた者である。 イ被告は,火薬類及び発火装置等の応用製品の製造及び販売,労働者派遣業法に基づく労働者派遣事業等を業とする株式会社である。 (甲1ないし甲3,乙1)ウタスクマネジメントは,電子機器,自動車部品等の各種製造会社のライン請負業務,一般労働者派遣事業,民営職業紹介業等を業とする株式会社である。 (甲4,甲5,乙5)(2) 事実経過の概略ア被告は,平成16年7月12日,タスクマネジメントとの間で,業務委託基本契約を締結し,同社に対し,姫路工場で生産する製品の製造業務を委託した。そして,被告は,上記基本契約に基づき,平成17年6月24日,タスクマネジメントとの間で,原告につき,自動車安全部品の製造及び付帯業務に関する業務委託契約(以下「本件委託契約」という。)を締結し,同契約は平成18年10月31日まで更新・継続された。 (乙6の1,乙47の1ないし6)イ原告は,平成17年6月14日,タスクマネジメントとの間で,就業場所につき姫路工場,業務内容につき自動車安全部品の製造及び付帯業務,賃金につき時間給1200円・時間外1500円などの条件で,雇用契約(契約社員。以下「本件雇用契約①」という。)を締結し,同月27日から,姫路工場での就労を開始した。 (甲6の1ないし6) ウ被告は,平成18年8月8日,タスクマネジメントとの間で,労働者派遣基本契約を締結し,前記ア記載の業務委託から労働者派遣に切り替えた。 そして,被告は,上記基本契約に基づき,同年10月19日,タスクマネ は,平成18年8月8日,タスクマネジメントとの間で,労働者派遣基本契約を締結し,前記ア記載の業務委託から労働者派遣に切り替えた。 そして,被告は,上記基本契約に基づき,同年10月19日,タスクマネジメントとの間で,原告につき,前記ア記載の業務に関する労働者派遣契約(以下「本件派遣契約」という。)を締結し,同契約は平成21年1月31日まで更新・継続された。 (乙7の1ないし3,乙8の1ないし9)エ原告は,平成18年10月19日,タスクマネジメントとの間で,就業場所及び業務内容につき上記イ記載と同様の,賃金につき時間給1200円・時間外1500円・通勤費150円などの条件で雇用契約(派遣労働者。以下「本件雇用契約②」という。)を締結し,同年11月1日から,派遣労働者として姫路工場に派遣され,従前と同様の業務(就労)を継続した。 (甲7の1ないし9) オ被告及びタスクマネジメントは,本件派遣契約につき,平成20年11月1日から平成21年1月31日までの3か月間をもって更新しないこととし,原告は,同日をもって,本件雇用契約②を打ち切られた。 カ被告は,同年4月16日,兵庫労働局から,3年を超える派遣労働者の受入を禁止した労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)に抵触していたとして,是正指導を受けた。 (甲14,乙11) 争点 (1) 原告・被告間の労働契約の成否(争点1)(原告の主張)ア原告の姫路工場における就労等の実態 (ア) 原告は,本件雇用契約①を締結するに当たり,タスクマネジメントの担当社員であるAから被告を紹介すると言われ,平成17年6月14日,姫路工場で待ち合わせ,同人とともに姫路工 の実態 (ア) 原告は,本件雇用契約①を締結するに当たり,タスクマネジメントの担当社員であるAから被告を紹介すると言われ,平成17年6月14日,姫路工場で待ち合わせ,同人とともに姫路工場内の被告事務所に赴いた。 そして,原告は,同事務所で,姫路工場管理部の管理担当者であるBと面談し,同人から,被告が製造する商品を見せられるなどして仕事内容の説明を受けた上,交替勤務の経験等に関し質問を受けた。その後,原告は,Bの案内で,姫路工場の見学をし,全工程の説明を受けた後,上記事務所に戻った際,Bから「いつから来ることができますか」と言われたのに対し,「1週間後に来ることができます」と答えたことにより,姫路工場での就労開始が決まり,面接は終了した。 (イ) 原告が姫路工場において業務に従事したいずれの工程においても,各工程を指揮監督する数名の被告正社員のほかは,実際の生産ラインで製造に直接従事するのは原告ら派遣社員,他社からの出向社員,被告の契約社員,パート社員といった,いわゆる非正規労働者だけであった。そして,原告が行う業務に関する指示は,すべて被告の正社員から出され,作業中に着用する作業着や帽子も被告が用意し,業務を遂行するために必要な設備,機械,器材,材料等も,すべて被告が所有し調達するもので,タスクマネジメントは何らの設備等も有していなかったし,製造する商品に対する専門的技術,経験を有しているのも被告の正社員であり,タスクマネジメントはそれらの技術,経験を有していなかった。 また,残業が必要な場合,原告に残業を命じるのもタスクマネジメントではなく被告の正社員であり,原告の時間管理は,始業時間につき,遅刻の有無が姫路工場の正門内側に設置された名札と朝礼時の点呼でチェックされ,1日の労働時間についても,自ら作成 のもタスクマネジメントではなく被告の正社員であり,原告の時間管理は,始業時間につき,遅刻の有無が姫路工場の正門内側に設置された名札と朝礼時の点呼でチェックされ,1日の労働時間についても,自ら作成したタイムシートを,被告の正社員のチェックを受けた上で被告及びタスクマネジメントに提出しなければならず,有給休暇の取得についても,タスクマネジメント に届け出るだけでなく,被告の正社員にも必ず口頭で直接連絡していた。 (ウ) 原告は,出退勤時,姫路工場の正門内側に設置されている自分の名札を裏返すよう被告から指導を受けていたが,ここに掲げられている名札は200以上あるところ,正社員,契約社員,パート社員,出向社員,派遣社員が区別されることなく,同様の名札が渾然一体として掲げられていた。また,被告では,朝礼が開かれていたが,朝礼は,交替番別に被告の正社員,契約社員,パート社員と出向社員,派遣社員が一緒に参加して行われた。さらに,更衣室や社員食堂も,正社員,契約社員,パート社員,出向社員,派遣社員の区別はなく,同じ部屋にあり,派遣社員にも正社員と同じく個人の専用ロッカーを与えられ,ロッカー鍵を自ら保管,管理していた。 (エ) 原告がタスクマネジメントから給与として受領する金員は,被告がタスクマネジメントに対し業務委託料として支払った金員からタスクマネジメントの利益等を控除した額を基礎とするものであって,被告が原告の給与の額を実質的に決定する立場にあった。具体的には,派遣会社のマージン率は約3割とされているのが一般的のようであるところ,被告・タスクマネジメント間で定められた派遣料金は時間給1620円,時間外2025円,深夜405円で,原告・タスクマネジメント間で定められた賃金は時間給1200円,時間外1500円であるから,タスク 告・タスクマネジメント間で定められた派遣料金は時間給1620円,時間外2025円,深夜405円で,原告・タスクマネジメント間で定められた賃金は時間給1200円,時間外1500円であるから,タスクマネジメントのマージン率は約3割(約26パーセント)である。殊に,被告・タスクマネジメント間の派遣料金は,時間給だけでなく,時間外,深夜の定めまでされているが,本来,派遣元・派遣先間の契約に時間外労働,深夜労働などという観念はないはずで,このような定めをしていることは,派遣料金が実質,派遣労働者の賃金を決定していることの証左である。さらに,かかる「マン・アワー」方式による業務委託料の決定は,委託された業務が予定どおりに遂行されたか否かも問題に しないわけで,したがって労働に対する報酬ではなく,労働者の提供それ自体に対する代価であることを露骨に示している。 (オ) このように,原告の採用の決定,業務に関する指揮監督,就労日や就労時間の決定,その管理等は,一次的にはタスクマネジメントではなく被告が行っており,原告ら派遣社員の勤務実態は,何ら被告社員のそれと変わらなかった。 イ原告・タスクマネジメント間の雇用契約の無効(ア) 被告・タスクマネジメント間には,原告が労務提供を開始した平成17年6月ころには形式的には本件委託契約が締結されていたが,原告が就労する職場(姫路工場)における実際の業務処理はおよそ請負(業務委託)といえるものではなく,単に請負(業務委託)を偽装したものであって,職業安定法44条の定める労働者供給事業の禁止に違反し,さらに労働者派遣法4条にも違反するものである。そして,これらの法の趣旨は,それぞれ中間搾取の禁止,労働者派遣事業の適正化と派遣労働者の保護にあるところ,これらの法規に違反する法律行為につい 反し,さらに労働者派遣法4条にも違反するものである。そして,これらの法の趣旨は,それぞれ中間搾取の禁止,労働者派遣事業の適正化と派遣労働者の保護にあるところ,これらの法規に違反する法律行為についてその有効性を認めると,法の目的が達せられないことは明らかであるから,本件委託契約は,私法上も無効である(民法91条)。 また,被告は,原告が被告で就労を開始した時に,労働者派遣には期間制限があることも十分に知っており,その規制を逃れるために,脱法的に請負の契約形態を偽装して,原告らを社外労働者として受け入れてきたのであるから,かかる脱法の手段となった本件委託契約は,公序良俗に反して無効である(民法90条)。 (イ) そして,原告・タスクマネジメント間の雇用契約は,被告・タスクマネジメント間の違法な本件委託契約を実現するためのものであるから,やはり公序良俗に反するものであり,無効である。 ウ原告・被告間の労働契約の成立 (ア) 原告が,姫路工場での就労を開始した時点では,形式上,原告・タスクマネジメント間で雇用契約が締結され,原告・被告間では雇用契約は締結されておらず,被告・タスクマネジメント間で結ばれていたのは業務請負契約であるから,被告は,原告に対し,本来指揮命令する権限を有していなかったはずであるところ,現実には,前記のとおり,被告従業員が,原告の採用を決定し,原告に対し直接指揮命令を行っていた。 さらに,原告を含め被告で働いていたタスクマネジメントの従業員の賃金は時給制であり,タスクマネジメントが受け取る請負代金といっても,基本的には作業に従事した原告ら労働者の人数と労働時間とで算出される原告らの賃金総額を前提にして金額が決定されていることは明らかであり,原告の賃金は被告によって支給されていたとい 負代金といっても,基本的には作業に従事した原告ら労働者の人数と労働時間とで算出される原告らの賃金総額を前提にして金額が決定されていることは明らかであり,原告の賃金は被告によって支給されていたといえる。そして,原告らタスクマネジメントの従業員は,被告の正社員の監督下,姫路工場で作業に従事し,その作業に必要な設備,材料,技術や経験もすべて被告が提供するものであったこと等からすると,原告の労務提供の相手方は被告のみであったと評価できる。 以上のとおり,原告・被告間には,被告が事前面接を通じて原告の採用に関与したことにより姫路工場での就労開始の当初から,また,労働関係展開中に「使用従属関係」「労務給付関係」「賃金支払関係」が認められていることを根拠に,期間の定めのない黙示の労働契約が成立している。 (イ) 仮に,原告の姫路工場での就労開始当初から黙示の労働契約が成立しない場合でも,原告・被告間には労働者派遣法の私法上の効力として,就労が継続していることにより,原告が姫路工場で業務に従事するようになってから1年を経過した平成18年6月27日の時点で,同法40条の4の効果として,原告に対し雇用契約申込をすべき義務が被告に発生し,原告が被告において仕事を続けることにより,承諾がされたもの として労働契約が成立していると解すべきである。 そして,原告は,平成17年6月以降,タスクマネジメントとの間で,当初1か月,その後は3か月の期間を定めた労働契約を反復更新していたのであり,「あたかも期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態」ないしは「期間満了後も雇用を継続するものと期待することが合理的といえる状態」になったといえるから,労働者派遣法40条の4に基づき成立する上記労働契約も,期間の定めのないものというべきであ い状態」ないしは「期間満了後も雇用を継続するものと期待することが合理的といえる状態」になったといえるから,労働者派遣法40条の4に基づき成立する上記労働契約も,期間の定めのないものというべきである。 (被告の主張)ア原告の姫路工場における就労等の実態について(ア) タスクマネジメントは,本件委託契約において,自らの責任で被告から請け負った業務の遂行及び従業員の指揮,監督を行う業務責任者を選任しなければならないとされ,同社は,業務責任者としてAを選任し,同人は,概ね1日1回,姫路工場を訪れて原告を含めた自社の従業員の勤務状況などを把握,管理していた。 なお,被告とタスクマネジメントとは,全く別個独立の会社であり,資本関係や人的関係は一切存在しない。 (イ) 被告は,タスクマネジメントによる原告の採用には何ら関与しておらず,原告の労働条件についても,原告・タスクマネジメント間の合意若しくは同社の就業規則によって決定されていたもので,被告は全く関与していない。なお,被告との間で業務委託契約を締結する請負会社の従業員が,姫路工場での就労を開始する前に,勤務場所となる同工場を見学したいとの希望が請負会社から伝えられることがあり,その場合,被告では,工場見学を受け入れているため,その際に,被告社員が,見学希望者に対し,工場の概要,製造製品等について口頭で説明することになるが,当然のことながら,被告社員が請負会社に代わって工場見学者の採否を決定することは一切なく,あくまで採否は請負会社自身が決め ることであって,Bが原告に対し「それでは,来週から来てください」などと発言することはあり得ないし,そもそも,原告が姫路工場で就労を開始した平成17年6月当時,Bには従業員の採用権限はなく,その点でも原告の主 て,Bが原告に対し「それでは,来週から来てください」などと発言することはあり得ないし,そもそも,原告が姫路工場で就労を開始した平成17年6月当時,Bには従業員の採用権限はなく,その点でも原告の主張は事実に反している。 また,原告の時間外勤務については,タスクマネジメントの36協定が適用されていたし,原告が有給休暇を取得する場合には,タスクマネジメント所定の有給休暇届書を使用し,同社に届け出ていた。なお,有給休暇の連絡は,被告に対しても行われていたが,それはあくまで代替要員の確保など就業先である姫路工場の業務の都合を考慮したことによるものである。さらに,厚生年金,社会保険,雇用保険の加入や定期健康診断の実施等,雇用主の責任として行うべき事柄を行っていたのは,すべてタスクマネジメントである。 この点,原告は,カレンダーが被告から交付されていたことや,原告の就業時間を記したタイムシートを被告が確認していたことをもって,原告の労務管理をしていたのは被告であると主張するが,カレンダーを原告に渡していたのは単に姫路工場の操業予定日を知らせるためであり,就労日の指示・管理では全くないし,タイムシートの件についても,本件委託契約において請負代金が時間を単位として決まる仕組みを採用していたため,稼働した時間を双方で確認していたにすぎず,原告の労働時間管理を目的とはしていない。 このように,原告の労働条件の決定,労務管理を行っていたのは,タスクマネジメントであって,被告ではない。 (ウ) 本件委託契約に基づく報酬の支払については,被告は,タスクマネジメントの請求に基づいて,同社指定の口座に直接振り込んで支払っていた。なお,タスクマネジメントが請け負った業務によって利益を出すべく委託先における就業人数を基準に報酬を請求する 被告は,タスクマネジメントの請求に基づいて,同社指定の口座に直接振り込んで支払っていた。なお,タスクマネジメントが請け負った業務によって利益を出すべく委託先における就業人数を基準に報酬を請求するのは当然のことであ るし,被告は,タスクマネジメントが原告ら就業者に対して賃金としていくら支払っていたかにつき知る立場ではなかった。 イそして,最高裁判所平成21年12月18日第二小法廷判決・民集63巻10号2754頁によれば,仮に本件委託契約において被告がタスクマネジメントの被用者である原告に対し直接指揮命令を行っていたとされるのであれば,三者の法的関係は労働者派遣に該当することになるが,この労働者派遣が労働者派遣法に違反していたとしても,そのことにより派遣労働者に当たる原告と派遣元に当たるタスクマネジメントとの雇用契約が無効になるというものではない。 また,原告がタスクマネジメントから受け取る賃金が,被告がタスクマネジメントに業務委託料として支払った金員相当分から同社の利益等を控除した額を基礎とするものであったとしても,そのことをもって原告がタスクマネジメントから支給を受けていた給与の額を被告が事実上決定していたと解することはできないというべきである。 加えて,被告は,タスクマネジメントによる原告の採用に一切関与しておらず,原告の賃金その他の労働条件の決定及び労務管理を行っていたのもタスクマネジメントであり,被告はタスクマネジメントにとって数多くの取引先の一つにすぎず,両者の間に組織的,経済的つながりは一切ない。 したがって,本件委託契約において,原告・被告間に黙示の雇用契約が成立していたと評価されるような特別な事実関係は何ら認められず,上記最高裁判決に照らして,本件において黙示の労働契約の成立を認 したがって,本件委託契約において,原告・被告間に黙示の雇用契約が成立していたと評価されるような特別な事実関係は何ら認められず,上記最高裁判決に照らして,本件において黙示の労働契約の成立を認める余地は全くない。 ウまた,労働者派遣法40条の4に基づく雇用契約の成立に関する原告の主張についても,本件派遣契約は派遣受入期間を徒過していないし,この点を措いたとしても,同条は,規定から明らかなとおり,派遣先の派遣労働者に対する雇用契約の申込義務を定めた規定であって,雇用契約申込み の意思表示を擬制する規定ではないし,派遣先は,仮に同条に基づいて派遣労働者に対し雇用契約を申し込むとしても,その労働条件については,派遣契約当時の労働条件をそのまま維持すべき義務はなく,労働条件は最終的には派遣労働者との交渉,合意によって決せられるべきものであって,原告の主張は,立法論としてならともかくとして,現行法の下では,条文の文言に明らかに反する解釈であり,到底採り得ない見解である。 (2) 解雇(更新拒絶)の違法・無効性(争点2)(原告の主張)前記のとおり,原告・被告間には,主位的には黙示の,予備的には労働者派遣法に基づく労働契約が成立していると解されるから,被告が,本件派遣契約を解除して原告を被告から排除したことは,解雇にほかならない。 そして,原告に対する解雇は,実質的には整理解雇であり,整理解雇については,①整理解雇を行う経営上の必要性があること,②希望退職者の募集等,整理解雇回避措置を尽くしていること,③人選基準が合理性を有していること,④労働組合ないし労働者代表と十分な協議を尽くしたことの4要件を満たす必要があるところ,被告が赤字であるとは到底考えられず,仮に経営上の必要性が認められるとしても,被告は, 合理性を有していること,④労働組合ないし労働者代表と十分な協議を尽くしたことの4要件を満たす必要があるところ,被告が赤字であるとは到底考えられず,仮に経営上の必要性が認められるとしても,被告は,人員整理(派遣切り)を行うに際し,全社的に正社員を含めて希望退職者の募集を行うといった整理解雇回避措置は一切講じていないし,誰を切って,誰を残すのかについて被告が何らかの人選基準を設定した形跡もなく,原告ら派遣労働者との協議も何ら尽くしていないから,原告に対する整理解雇は,労働契約法16条に違反する明らかに客観的合理性,社会的相当性を欠くものとして違法無効である。 また,派遣先との間の労働契約の内容が派遣元との間の労働契約と同様であるとすれば,原告・被告間の労働契約は期間3か月間の有期契約であり,平成21年1月末日をもっての被告からの排除は,解雇ではなく有期契約の更新拒絶となるところ,原告は,平成17年6月14日に本件雇用契約①締 結後,同年7月25日の段階で最初の更新をして以降,平成20年10月10日付けまで期間3か月の契約を14回も更新し続けており,また,原告が従事してきた業務は明らかに臨時的業務ではなく,むしろ姫路工場における基幹業務であって,原告においてその雇用関係が継続すると期待することに合理性が認められることは明らかであることからすれば,派遣切りの実態を解雇ではなく雇止めだとみても,労働契約法16条が類推適用され,原告に対する更新拒絶は,違法無効である。 (被告の主張)争う。本件委託契約及び本件派遣契約を通じて,原告・被告間に雇用契約が成立していたと解する余地は全くないから,原告の主張は,その前提を欠くものであり,全く無意味である。 (3) 被告の不法行為(争点3)(原告の主張)ア被 原告・被告間に雇用契約が成立していたと解する余地は全くないから,原告の主張は,その前提を欠くものであり,全く無意味である。 (3) 被告の不法行為(争点3)(原告の主張)ア被告は,3年半以上にわたり,原告の労務提供を受けながら,当初はタスクマネジメントとの間で本件委託契約を締結することにより,原告と明示的に雇用契約を締結することをせず,直接雇用の原則に反する違法状態下での就労を余儀なくさせ,その後も,派遣可能期間を超えて原告の労務提供を受け違法行為を継続してきた。このように,被告は,原告を不安定な雇用状況に置いたままにした上,経済が不況になるや本件派遣契約を解除し,原告の就労を拒否したものであって,これにより,原告に対し,その地位の回復を認めるだけでは回復できない多大な精神的苦痛を与えた。 景気の調整弁として,まるで物のように捨てられた原告の精神的苦痛には甚大なものがあるが,被告が,その事業の目的に「労働者派遣法に基づく労働者派遣事業」を掲げていることからすれば,被告の行為の違法性は極めて高いものといわなければならない。 また,被告が,派遣元との労働者派遣契約をそのまま維持し,約半数の 派遣労働者を切ることを決め,「協調性に欠ける者」「作業能率の劣る者」という基準を打ち立て,自ら切る派遣労働者と残す派遣労働者を選別して原告を派遣切りしたところ,原告の協調性や作業能率には何の問題もないことからすれば,原告に対する派遣切りは,単に被告にとって使い勝手の悪い派遣労働者を切るという恣意的なものにすぎず,したがって,整理解雇として実施された原告に対する解雇(雇止め)は労働契約法16条に反し無効である。 これらの事情にかんがみたとき,被告の解雇によって原告が被った精神的苦痛は,金銭に見積もっても200万円を下ら して実施された原告に対する解雇(雇止め)は労働契約法16条に反し無効である。 これらの事情にかんがみたとき,被告の解雇によって原告が被った精神的苦痛は,金銭に見積もっても200万円を下らないというべきである。 イまた,被告は,兵庫労働局から是正指導を受けて以降,新聞の折込広告を通じて行った被告の契約社員の募集は判明している分だけでも7回あり,このほか,ハローワークを通じても契約社員の募集を行っているところ,被告が派遣労働者を直接雇用に切り替えたきっかけは,原告が直接雇用を求めて兵庫労働局に申告を行い,その結果,同労働局がタスクマネジメントに対し「労働者の雇用の安定を図るための措置を講じることを前提に速やかに是正し,その結果を報告すること」との是正指導を行ったことにあることは明らかであるから,この段階でも原告に対し直接雇用の申込みをすべき信義則上の義務があったというべきであり,仮にかかる義務までは認めることができないとしても,契約社員を募集しておきながら,原告に声を掛けることさえしなかった被告の対応は,それが,原告が上記申告をしたことに対する報復としてされた措置であれば,それは申告をしたことについて一切の不利益取扱いを禁止する労働者派遣法49条の3に違反するものとして,また,かかる意図が明確にならない場合でも,同法の趣旨をないがしろにしたものとして,直接雇用を期待していた原告に対する不法行為を構成するというべきところ,これにより被った原告の精神的苦痛は,200万円を下らない。 (被告の主張)ア本件委託契約及び本件派遣契約を通じて,原告・被告間に黙示の雇用契約が成立していたと解する余地は全くないから,原告の上記アの主張は,その前提を欠くものであり,全く無意味である。 イまた,被告が契約社員の 及び本件派遣契約を通じて,原告・被告間に黙示の雇用契約が成立していたと解する余地は全くないから,原告の上記アの主張は,その前提を欠くものであり,全く無意味である。 イまた,被告が契約社員の募集を開始した平成21年5月の時点において,原告の姫路工場での派遣は終了しており,雇用契約の申込義務を定める労働者派遣法40条の4が被告に適用される余地はない。また,同条が規定するのは,派遣先が派遣労働者に対して雇用契約を申し込む義務にとどまり,直接雇用すべき義務まで課してはいない。 また,被告は,契約社員を求人広告で公募したのであり,原告が被告に契約社員として採用されることを希望するのであれば,応募すればよいのであり,被告の方から原告に声を掛けなかったからといって,それにより不法行為が成立する余地はない。さらに,原告は,この被告の対応について,原告が労働局に申告したことに対する報復としてなされたものである旨主張するが,根拠のない言い掛かりにすぎない。 第3争点に対する判断 認定事実前記前提事実に加え,証拠(各項末尾掲記)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実を認めることができる。 (1) 原告は,平成14年4月,当時,業務請負事業を営んでいたタスクマネジメントの募集に応募し,同月24日,同社に登録をした。 (甲33,乙20の1,原告本人2・25・26・39(尋問調書の丁数を示すが,当該箇所に限定する趣旨ではない。以下同じ。))(2) 被告は,平成16年7月12日,タスクマネジメントに対し,姫路工場で生産する製品の製造業務を委託するため,同社との間で,契約期間を同月13日から平成17年7月12日までとする業務委託基本契約を締結し,同契 約は,更新により平成18年8月9日まで継続された。 そして,被告は,平成 を委託するため,同社との間で,契約期間を同月13日から平成17年7月12日までとする業務委託基本契約を締結し,同契 約は,更新により平成18年8月9日まで継続された。 そして,被告は,平成17年6月24日,上記基本契約に基づき,タスクマネジメントとの間で,本件委託契約を締結し,自動車安全部品の製造及び付帯業務につき,契約期間を同月27日から同年7月26日まで,契約金額を従事する人員1名1時間当たり1620円,業務責任者をAとするなどの条件で,タスクマネジメントに業務委託した。その後,被告及びタスクマネジメントは,本件委託契約につき,同年7月27日,同年10月26日,平成18年1月27日,同年5月1日,同年8月1日にそれぞれ契約期間を3か月として更新し,同契約は同年10月31日まで継続した。 (乙6の1,乙32,乙47の1ないし6,証人C3・5・6)(3) 原告は,平成16年3月から今井京阪運輸株式会社に雇用され,その後,同社が業務委託契約を締結する会社の倉庫内での作業に従事していたところ,平成17年5月ころ,タスクマネジメントが上記(2)認定の請負業務に関する求人広告を出しており,それが現在の勤務条件と比較して良好であったことから,同社に対し,申込みの電話をした。原告は,その電話の中で,タスクマネジメントの担当社員(当時)であったAから,同求人広告につき,勤務先が被告であること,被告の担当者に会ってもらうこと,その際はスーツを着用すべきことを言われた。なお,上記広告には,勤務場所のほか,工場勤務であること,時給1200円であることが記載されていたが,被告の名称の記載はなかった。 (甲33,乙12,乙22,原告本人1・2・21・27ないし29・31)(4) 原告は,平成17年6月14日,Aとともに,姫路工場に赴き,同工場にお 載されていたが,被告の名称の記載はなかった。 (甲33,乙12,乙22,原告本人1・2・21・27ないし29・31)(4) 原告は,平成17年6月14日,Aとともに,姫路工場に赴き,同工場において,管理部管理担当(非管理職)のBから,被告が製造する商品を見せられるなどして仕事内容や勤務体制についての説明を受け,その中で,製造業や交替勤務の経験の有無,家族構成といったことにつき質問を受けた。そ れから,原告は,Bの案内で,姫路工場の見学に行き,全工程の説明を受けた後,被告事務所に戻った際,Bから「いつから来ることができますか」と言われたのに対し,「1週間後に来ることができます」と答えた。なお,原告は,履歴書を持参しておらず,Bが,原告に対し,名前等を名乗るといった自己紹介をしたり,自らを採用担当者であると説明することはなく,給与関係についての説明もなかった。 そして,上記工場見学の後,タスクマネジメントは,原告を雇用し,姫路工場で就業させることに決定し,Bに対しその旨を連絡するとともに,原告に対し,「あなたを契約社員として雇用し,次のところに配属します」のほか就業場所につき姫路工場,業務内容につき自動車安全部品の製造及び付帯業務,賃金につき時間給1200円・時間外1500円などの条件が記載された平成17年6月14日付け配属通知を送付し,同日,原告との間で,契約期間を平成17年6月27日から同年7月26日までとして,本件雇用契約①を締結した。 (甲6の1,甲33,乙32,乙35,証人C6・10・11,原告本人4ないし7・25・26・30・31・41)(5) 原告は,平成17年6月27日,本件雇用契約①に基づき,姫路工場での就労を開始し,製造第2課火工品グループにおいて,スクイブ(インフレータ(自動車の衝突時にエアバッグを ・30・31・41)(5) 原告は,平成17年6月27日,本件雇用契約①に基づき,姫路工場での就労を開始し,製造第2課火工品グループにおいて,スクイブ(インフレータ(自動車の衝突時にエアバッグを膨らませるための点火・ガス発生装置のこと。)やマイクロガスジェネレータ(自動車の衝突時にシートベルトを巻き取り,体を固定する装置のこと。)に使用される点火装置のこと。)の製造工程の業務に従事し,2交替ないし3交替の勤務体制で就業した。なお,原告は,当初の約1週間はスクイブの組立工程で作業を行ったが,その後,第3火工品製造工室において,スクイブのモールド工程(組み立てられたスクイブをプラスチック樹脂で成形する工程のこと。)を担当した。 そして,各工程における実作業は,原告ら派遣社員,他社からの出向社員, 被告の契約社員,パート社員であり,被告の正社員は,朝礼の際に,点呼のほか,生産品目や,生産数,注意事項等の安全に関する指示をするほか,普段は記録室に詰め,1時間ごとに生産数を記録しているものを見て進捗状況を確認していたのに対し,タスクマネジメントの従業員の仕事ぶりを監督等するための同社の社員等は姫路工場にはおらず,同社の従業員が作業中にトラブルを生じさせた場合も,被告の従業員に連絡し,その指示を仰いでいた。 また,原告は,被告から与えられた姫路工場の操業日等が記載されたカレンダーをもとに出勤日を決定していたが,被告正社員から休日出勤を依頼されることがたまにあったほか,労働時間については,事前にタスクマネジメントから案内があったうえで,同社からの指示により,月末に1か月分のそれをまとめてタイムシートを作成し,被告の責任者のチェックを受けた後,タスクマネジメント及び被告に対しそれを提出し,有給休暇を取得する際は,有給休暇届書をタスクマネジメント より,月末に1か月分のそれをまとめてタイムシートを作成し,被告の責任者のチェックを受けた後,タスクマネジメント及び被告に対しそれを提出し,有給休暇を取得する際は,有給休暇届書をタスクマネジメントに対し提出するとともに,被告に対してもその旨を連絡していた。 この間,原告及びタスクマネジメントは,本件雇用契約①につき,平成17年7月25日,同年10月18日,平成18年1月24日,同年4月11日,同年7月10日にそれぞれ契約期間を3か月として更新し,同契約は同年10月31日まで継続した。 (甲6の2ないし6,甲8の1ないし4,甲9,甲33,乙2,乙3,乙15の1ないし3,乙32,乙33,証人C2・6・17,原告本人8ないし12・24・33・34)(6) 被告は,平成18年8月8日,タスクマネジメントとの間で,契約期間を同月10日から平成19年8月9日までとする労働者派遣に関する基本契約を締結し,前記(2)認定の業務につき,業務委託から労働者派遣に切り替えた。同契約は,平成19年8月10日,平成20年8月9日に,それぞれ期間を1年ずつとして更新された。 そして,被告は,平成18年10月19日,上記基本契約に基づき,タスクマネジメントとの間で,自動車安全部品の製造及び付帯業務につき,契約期間を平成18年11月1日から平成19年1月31日まで,派遣料金を時間給1620円・時間外2025円・深夜405円とするなどの条件で本件派遣契約を締結した。その後,被告及びタスクマネジメントは,同契約につき,平成19年1月23日,同年4月23日,同年7月27日,同年10月26日,平成20年1月28日,同年4月29日,同年7月30日,同年10月10日にそれぞれ3か月間の契約期間で更新し,同契約は平成21年1月31日まで継続した。 3日,同年7月27日,同年10月26日,平成20年1月28日,同年4月29日,同年7月30日,同年10月10日にそれぞれ3か月間の契約期間で更新し,同契約は平成21年1月31日まで継続した。 (乙7の1ないし3,乙8の1ないし9,乙9の1ないし9,乙30の1ないし9,乙32,証人C7)(7) タスクマネジメントは,原告に対し,「派遣労働者として雇用するに際し,次の通り就業条件を明示します。」のほか,就業場所につき姫路工場,業務内容につき自動車安全部品の製造及び付帯業務,賃金につき時間給1200円・時間外1500円・通勤費150円/日などの条件が記載された就業条件明示書を送付し,同日,原告との間で,契約期間を平成18年11月1日から平成19年1月31日までとして,本件雇用契約②を締結し,平成18年11月1日から,原告を姫路工場に派遣した。 その後,原告及びタスクマネジメントは,本件雇用契約②につき,平成19年1月23日,同年4月23日,同年7月27日,同年10月26日,平成20年1月28日,同年4月29日,同年7月30日,同年10月10日にそれぞれ3か月の契約期間で更新し,同契約は平成21年1月31日まで継続した。 この間,原告は,平成19年3月に就労場所が第3火工品製造工室から第5火工品製造工室に変更となったものの,一貫してスクイブのモールド工程に従事しており,勤務環境等についても変化はなかった。 (甲7の1ないし9,甲33,乙32,乙33,証人D3ないし5,原告本人33)(8) その後,被告は,自動車用部品の受注が減少し,特に平成20年12月以降の売上高,生産数量が落ち込み,姫路工場では主要製品であるインフレータ,マイクロガスジェネレータ及びスクイブの生産数量が減少したため,平成21年1月以降,姫路工場 が減少し,特に平成20年12月以降の売上高,生産数量が落ち込み,姫路工場では主要製品であるインフレータ,マイクロガスジェネレータ及びスクイブの生産数量が減少したため,平成21年1月以降,姫路工場の派遣労働者につき,派遣期間が満了する者の打ち切りを実施することとした。 そして,被告は,原告につき,協調性や作業の取り組み等といった就業状況等を総合的に勘案した結果,同月31日の期間満了をもって本件派遣契約を更新しないこととした。 これを受け,タスクマネジメントは,平成20年12月中旬,原告に対し,被告が出勤率により人選をした結果,平成21年1月末日をもって,原告にかかる本件派遣契約は更新されず,本件雇用契約②も更新しない旨を伝えた。 (甲33,乙4,乙12,乙16(30頁),乙32,乙33,乙46,証人C8・9・25・31・32,同D6・7・11・12,原告本人14・36)(9) 原告は,平成21年1月27日,姫路工場の管理部長(当時)であるC及び製造第2課長(当時)であるDと面談し,同人らに対し,期間3年を超える違法な労働者派遣なので,自らを正社員として直接雇用して欲しい旨を要請した。 これに対し,Cは,タスクマネジメントに対し,上記要請があった旨を伝えたところ,タスクマネジメントは,これでは姫路工場の製品に品質上の問題が起こる可能性があるので,原告を就業させないことにする旨を述べ,原告に対し,同月末日までの賃金は保障するので,本日(同月27日)からの出勤は控えるよう伝え,同人を出勤停止とし,同月31日をもって,原告を解雇した。 その後,原告は,兵庫労働局に対し,同年2月24日付けで,同局が被告に対し,労働者派遣法48条1項,49条の2第1項に基づき,「申告者である原告に対して労働者派遣法第40条の4の規定による『期 その後,原告は,兵庫労働局に対し,同年2月24日付けで,同局が被告に対し,労働者派遣法48条1項,49条の2第1項に基づき,「申告者である原告に対して労働者派遣法第40条の4の規定による『期間の定めのない雇用契約の申し込み』をしなければならない」ことを指導,助言,勧告するよう申告したところ,兵庫労働局は,同年4月16日ころ,被告及びタスクマネジメントに対し,両社間で平成17年7月27日から平成18年10月31日まで継続して業務請負として行われていた製造第2課火工品ラインの業務の実態は,適正な請負とは判断されず,労働者派遣事業に該当するものであるから,同年11月1日から連続して両社間で労働者派遣契約を締結し,製造第2課火工品ラインで行われている労働者派遣は,派遣可能期間の制限を超えているとして,労働者の雇用の安定を図るための措置を講ずることを前提に,直ちに労働者派遣を中止するよう是正指導した。そこで,被告は,姫路工場の製造ラインに就業していた50名の派遣労働者につき,期間契約社員として直接雇用する方針を決定し,各派遣労働者に対し,その旨の提案をしたところ,うち43名の派遣労働者が同提案を受諾したので,同人らについては平成21年6月1日付けで期間契約社員(契約期間6か月)として雇用し,雇用を希望しなかった残りの7名については,同年5月31日の派遣期間満了をもって姫路工場での就業を終了し,当該7名分につき,新規に契約社員の募集を行った。 さらに,被告は,同年6月以降,受注が回復してきたため,姫路工場につき,増産に対応するため,契約社員の追加募集をすることとし,少なくとも同月21日から平成22年8月29日までの間に,求人広告を用いて7回の公募を行った。 なお,いずれの募集についても,原告からの応募はなかった。 (甲13,14,甲20な 募集をすることとし,少なくとも同月21日から平成22年8月29日までの間に,求人広告を用いて7回の公募を行った。 なお,いずれの募集についても,原告からの応募はなかった。 (甲13,14,甲20ないし甲23,甲31,甲33,甲37,甲42,甲44,甲45,乙4,乙11,乙32,証人C13ないし15・19・2 0・22・23・31,原告本人17・24・37・38) 争点1(原告・被告間の労働契約の成否)について(1) 請負契約においては,請負人は注文者に対して仕事完成義務を負うが,請負人に雇用されている労働者に対する具体的な作業の指揮命令は専ら請負人にゆだねられている。よって,請負人による労働者に対する指揮命令がなく,注文者がその場屋内において労働者に直接具体的な指揮命令をして作業を行わせているような場合には,たとい請負人と注文者との間において請負契約という法形式が採られていたとしても,これを請負契約と評価することはできない。そして,上記の場合において,注文者と労働者との間に雇用契約が締結されていないのであれば,上記3者間の関係は,労働者派遣法2条1号にいう労働者派遣に該当すると解すべきである。そして,このような労働者派遣も,それが労働者派遣である以上は,職業安定法4条6項にいう労働者供給に該当する余地はないものというべきである。 そして,労働者派遣法の趣旨及びその取締法規としての性質,さらには派遣労働者を保護する必要性等にかんがみれば,仮に労働者派遣法に違反する労働者派遣が行われた場合においても,特段の事情のない限り,そのことだけによっては派遣労働者と派遣元との間の雇用契約が無効になることはないと解すべきである(最高裁判所平成21年12月18日第二小法廷判決・民集63巻10号2754頁参照。)。 (2) 黙示の労働契約 によっては派遣労働者と派遣元との間の雇用契約が無効になることはないと解すべきである(最高裁判所平成21年12月18日第二小法廷判決・民集63巻10号2754頁参照。)。 (2) 黙示の労働契約の成否についてところで,原告は,原告・タスクマネジメント間の雇用契約の有効性にかかわらず,原告・被告間には労働契約が成立しているとも主張するので,以下,検討する。 ア事前面接について前記1(4)認定のとおり,原告は,平成17年6月14日,タスクマネジメントに採用される以前にAとともに姫路工場を訪れ,Bから,製造業 や交替勤務の経験の有無,家族構成といったことにつき質問を受け,さらに,Bの案内で姫路工場の見学をした後,いつから勤務を開始することができるか否かにつき質問されている。そして,原告は,これをもって,被告が事前面接を通じて原告の採用に関与し,これを決定した旨を主張する。 しかし,他方で,前記1(4)認定のとおり,原告は,上記姫路工場を訪れた際,履歴書を持参していなかったこと,Bは,原告に対し,名前等を名乗るといった自己紹介をしたり,自らを採用担当者であると説明することはなく,現実にも姫路工場における採用権限を持っていなかったこと,給与関係に関する説明もなかったことに加え,証拠(乙32,乙43,証人C10・11)によれば,姫路工場では,業務請負会社から労働者を受け入れる際,同社の要望に基づき,同社による雇用を希望する者に対し,工場の概要や業務の内容,作業の段取り等の説明及び工場の見学を実施していたことが認められること,その際に被告が業務請負会社の採用者を事実上決定していたことをうかがわせる事情は見当たらないことからすれば,原告につき実施された上記工場見学等についても,これと趣旨を同じくするものと解するのが相当であっ に被告が業務請負会社の採用者を事実上決定していたことをうかがわせる事情は見当たらないことからすれば,原告につき実施された上記工場見学等についても,これと趣旨を同じくするものと解するのが相当であって,Bとの前記やり取りが,被告による事前面接であり,これにより,被告がタスクマネジメントによる原告の採用に関与し,これを決定していたとみることはできないというべきである。 したがって,タスクマネジメントによる原告の採用につき,被告による事前面接があったとは認められず,これを根拠に原告・被告間には黙示の労働契約が成立したとの原告の主張には,理由がない。 イ使用従属関係・労務給付関係・賃金支払関係について(ア) 次に,前記1(5)認定のとおり,原告は,姫路工場での就労開始以来,最初の1週間のみスクイブの組立工程で作業を行った後は,一貫してスクイブのモールド工程での作業を担当していたところ,生産品目や生産数等に関する指示ないし作業の進捗状況の確認は,被告の正社員が,朝 礼ないし1時間毎の巡回の際に実施していたことに加え,タスクマネジメントからは原告ら同社の従業員による作業を管理,監督するための社員は配置されていなかったこと,作業上のトラブルについても,被告の従業員に連絡し,その指示を仰いでいたことからすれば,被告は,原告が姫路工場での就労を開始した平成17年6月27日からこれを終了した平成21年1月末日まで,一貫して,原告に対する作業上の指揮権を有していたというべきである。 また,前記1(5)認定のとおり,原告は,被告から与えられた姫路工場の操業日等に関するカレンダーをもとに出勤日を決定し,被告から休日出勤を依頼されることもあったこと,有給休暇を取得する際には,代替要員の確保の必要のためとはいえ(証人D6),その旨を被告にも伝える必要が 日等に関するカレンダーをもとに出勤日を決定し,被告から休日出勤を依頼されることもあったこと,有給休暇を取得する際には,代替要員の確保の必要のためとはいえ(証人D6),その旨を被告にも伝える必要があったこと等からすれば,原告の出退勤につき,被告がある程度の管理をしていたことも明らかである。 そして,これらによれば,被告・タスクマネジメント間の関係は,当初から,業務委託(請負)と評価することはできず,これに原告を加えた三者間の関係は,労働者派遣に該当するというべきである。 (イ) しかし,以下に説示するとおり,上記労働者派遣を超えて,原告・被告間に黙示の労働契約が成立していたとは認められない。 aまず,前記1(9)認定のとおり,原告は,平成21年1月27日に,C及びDに対し,自らを正社員として直接雇用して欲しい旨を述べたところ,Cからこれを聞いたタスクマネジメントにより,同月末まで出勤停止処分とされている。そして,原告は,同処分につき,原告が被告に対し直接雇用を求めたことに対する制裁としてされたことは明白であり,被告が原告に対し懲戒権を発動したものであって,被告が原告の使用者であることを肯定する重要な事実であると主張する。 しかし,前記1(9)認定のとおり,上記処分は,タスクマネジメン トが,派遣元の立場から,姫路工場の製品に品質上の問題が起こらないようにとの配慮から実施したものであって,Cがタスクマネジメントに対し上記伝達をしたことにつき不自然さは否めないものの,本件全証拠によっても,それ以上に,被告が,タスクマネジメントに対し,原告につき何らかの処分をするように圧力を加えたとか,タスクマネジメントが原告に対し上記処分をせざるを得なかったといった事情は見当たらないことに加え,原告の姫路工場における就労がその4日後で終了す 原告につき何らかの処分をするように圧力を加えたとか,タスクマネジメントが原告に対し上記処分をせざるを得なかったといった事情は見当たらないことに加え,原告の姫路工場における就労がその4日後で終了することが既に決定していたことも併せ考えると,これをもって,被告が原告に対し懲罰権を発動したとは認められない。 b次に,原告は,被告・タスクマネジメント間の労働者派遣に関する基本契約(前記1(6)認定参照)において,「甲(姫路工場)に派遣された乙(タスクマネジメント)のスタッフで,業務の遂行にあたり著しく不適当と認められる者がある場合は,甲は,その理由を明示して,そのスタッフの交替を要請することができる。」と規定されている点につき(7条。乙7の1),被告が派遣労働者を差し替える権限を保持していたことは,同社が派遣労働者を事実上雇用していたことを示す重要な事柄であると主張する。 しかし,労働者派遣においては,派遣労働者に対する指揮命令権限は派遣先にあるのであるから,その帰結として,派遣先は,指揮命令上,業務の遂行において不適当な派遣労働者がいる場合に,派遣元に対し,当該派遣労働者の交替を求めることができるのは,むしろ当然のことというべきであり,証拠(証人C17・18,証人D15)によれば,実際にも,上記規定に基づき,現場(製造)の担当者から,上役に対し,派遣労働者の交替の要請がされることがあったことが認められることからすれば,上記規定の存在が,被告が原告を事実上雇用していたことを示す事柄であるとはいえない。 cさらに,原告は,タスクマネジメントから受領する賃金につき,被告がタスクマネジメントに対し業務委託料として支払った金員からタスクマネジメントの利益等を控除した額を基礎とするものであるから,被告が原告の給与の額を実質的に決定する立場 から受領する賃金につき,被告がタスクマネジメントに対し業務委託料として支払った金員からタスクマネジメントの利益等を控除した額を基礎とするものであるから,被告が原告の給与の額を実質的に決定する立場にあったと主張する。 この点,前記1(4),(7)認定のとおり,原告は,タスクマネジメントから,本件雇用契約①及び同②に基づき,賃金として,時間給1200円・時間外1500円等の支払を受けていたところ,前記1(2),(6)認定のとおり,タスクマネジメント・被告間の業務委託料ないし派遣料は,前者が人員1名1時間当たり1620円,後者が時間給1620円・時間外2025円・深夜405円であり,その数額等からすれば,原告の賃金は,原告が上記主張するとおり,業務委託料からタスクマネジメントの利益等を控除した額を基礎としていることがうかがわれる。 しかし,原告は,上記賃金につき,被告ではなくタスクマネジメントから支払を受けていたことに加え(甲10の1ないし3,乙28の1ないし5,乙29の1ないし5,乙30の1ないし9,原告本人34・35),タスクマネジメントが自己の雇用する従業員に対し賃金としていくらを支給するかは,タスクマネジメントと当該被雇用者との間の契約によって決定されるものであるうえ,タスクマネジメントが,被告から支払を受ける業務委託料ないし派遣料から,どの程度を自己の利益分として差し引くかは,タスクマネジメントが自ら決定すべき事柄であって,それに被告が関与するとは考えがたく,たとえそれが業務委託料ないし派遣料と連動していたとしても,業務請負・派遣会社は,業務委託元・派遣先から支払を受ける業務委託料ないし派遣料のなかで,自己の従業員に対し給与を支払いつつ自らの存続を図るものである以上,むしろそれは当然というべきであって,何ら不自 然な点 社は,業務委託元・派遣先から支払を受ける業務委託料ないし派遣料のなかで,自己の従業員に対し給与を支払いつつ自らの存続を図るものである以上,むしろそれは当然というべきであって,何ら不自 然な点は見当たらない。また,タスクマネジメント・被告間の業務委託料ないし派遣料が,いわゆる「マン・アワー方式」により定められていることについても,それはそもそも単に両社間の契約内容の問題にすぎないし,上記b説示のとおり,不適当な派遣労働者については交替が予定されていたのであるから,業務の遂行状況を問題にしていないともいえない。 したがって,被告が,原告の給与の額を実質的に決定する立場にあったとは認められない(なお,証拠(甲11の1・2,原告本人12・13)によれば,原告は,被告から,平成18年1月10日付けで,報酬として1万1111円の支払を受けたことが認められるが,この一事をもって,上記認定説示が左右されるとは認められない。)。 dさらに,前記1(1),(3),(9)認定,上記c説示及び証拠(甲13,甲23,乙23ないし乙26,乙27の1・2,原告本人35)によれば,原告は,姫路工場での就労開始以前の平成14年には,既にタスクマネジメントに登録していたこと,平成17年5月ころの本件に関する申込みについても,同社の求人広告を見て応募したものであるところ,同広告に被告の名前は記載されていなかったこと,姫路工場での就労中は,タスクマネジメントから賃金の支払を受け,厚生年金,健康保険,雇用保険等の社会保険の加入等は,タスクマネジメントが実施し,原告が所持していた健康保険証の雇用主の欄にもタスクマネジメントの名称が記載されていたこと,原告は,平成21年1月27日にC及びDに対して直接雇用を申し込むという,内容的に,自らが被告ではなくタスクマネジメント いた健康保険証の雇用主の欄にもタスクマネジメントの名称が記載されていたこと,原告は,平成21年1月27日にC及びDに対して直接雇用を申し込むという,内容的に,自らが被告ではなくタスクマネジメントに雇用されていることを前提とする行為をしていること,姫路工場での就労終了後の平成21年2月24日付けの兵庫労働局宛ての申告書には,「私は平成17年6月27日にタスクマネジメント株式会社に雇用され」「実質的に派遣労働者と して」などと記載したことが認められる。 これによれば,原告は,姫路工場での就労開始前から就労終了後まで,一貫して,自らがタスクマネジメントの従業員であったと認識しており,被告に雇用されているという認識を持ち合わせていなかったことは明らかである。 e以上からすれば,本件において,原告・被告間に黙示の雇用契約が成立していたと推認される事情,ないしこれを認めるべき特段の事情は何ら見当たらないというべきである。 (3) 労働者派遣法40条の4に基づく労働契約の成否について前記(2)イ(ア)説示のとおり,原告,被告及びタスクマネジメントの三者の関係は,原告が姫路工場での就労を開始した当初(平成17年6月27日)から,労働者派遣であったと認められるところ,当時,物の製造業務に関する派遣可能期間は1年であったことからすれば,被告には,平成18年6月27日の時点で,原告に対し直接雇用を申し込むべき義務が発生していたと解するほかはない。 しかし,労働者派遣法40条の4は,その文言からして,派遣先の派遣労働者に対する雇用契約の申込義務を規定したにとどまり,申込の意思表示を擬制したものでないことは明らかであって,原告の主張は,立法論としてならともかく,現行法の解釈としては採り得ないものといわねばならない。 したがっ 込義務を規定したにとどまり,申込の意思表示を擬制したものでないことは明らかであって,原告の主張は,立法論としてならともかく,現行法の解釈としては採り得ないものといわねばならない。 したがって,この点に関する原告の主張には,理由がない。 (4) 小括以上のとおり,原告・被告間に,労働契約の成立は認められない。 争点2(解雇(更新拒絶)の違法・無効性)について上記2説示のとおり,原告・被告間に労働契約の成立は認められないから,同契約の成立を前提とする解雇ないし更新拒絶は,これを判断するまでもない。 したがって,この点に関する原告の主張には,理由がない。 争点3(被告の不法行為)について(1) まず,原告は,自己が派遣可能期間を超えた役務の提供という違法行為を継続させられた上で,最終的に解雇ないし雇止めされたことにより,精神的苦痛を受けた旨を主張するが,前記2説示のとおり,原告・被告間に労働契約は成立していないから,上記主張には理由がない。 (2) 次に,原告は,被告が,兵庫労働局から是正指導を受けた段階で,原告に対し直接雇用の申込みをすべき信義則上の義務があったとか,契約社員を応募しておきながら原告に声を掛けることさえしなかった被告の対応は,直接雇用を期待していた原告に対する不法行為を構成するなどと主張する。 しかし,前記1(9)認定のとおり,被告は,兵庫労働局から上記指導を受けた平成21年4月16日の時点で姫路工場の製造ラインにおいて就業中であった派遣労働者については,その全員に対し期間契約社員として直接雇用する旨を提案するとともに,同雇用を希望した者につき同年6月1日付けで期間契約社員として雇用し,労働者派遣を中止していることからすれば,被告は,兵庫労働局からの上記指導内容である「労働 して直接雇用する旨を提案するとともに,同雇用を希望した者につき同年6月1日付けで期間契約社員として雇用し,労働者派遣を中止していることからすれば,被告は,兵庫労働局からの上記指導内容である「労働者の雇用の安定を図るための措置を講ずることを前提に,直ちに労働者派遣を中止する」ことに沿う措置は一応取ったといえるのであって,同指導を受けた同年4月16日の段階で既に姫路工場での派遣労働を終了していた原告についてまで,直接雇用の申込みをすべき信義則上の義務があったとはいえない。 また,前記1(9)認定のとおり,被告は,同年6月以降平成22年8月29日までの間に,少なくとも7回の契約社員の募集をしているところ,これらはいずれも求人広告を用いた公募であったのであるから,原告がもし被告に直接雇用されることを望むのであれば,上記公募に応募すればよかったのであって,原告が同応募をしたにもかかわらず,兵庫労働局に対し前記申告をしたがゆえに被告から不利益な取扱いを受け,採用されなかったというのであれば格別,原告は,上記公募に応募せず,かえって平成22年5月1日 以降,被告とは別の会社において契約社員として稼働しているのであるから(原告本人19・20・38・43),何ら原告に対する不法行為を構成するものではないといわねばならない。 なお,原告は,平成21年1月27日に出勤停止処分に付されたことにつき被告に不法行為が成立する旨を主張するが,同主張は,弁論終結期日において初めてされたものであるから,時機に後れたものとして却下し,これに対する判断はしない。 第4 結論 よって,原告の請求にはいずれも理由がないからこれを棄却することとし,主文のとおり判決する。 神戸地方裁判所姫路支部裁判長裁判官中村隆次裁判官吉 第4 結論 よって、原告の請求にはいずれも理由がないからこれを棄却することとし、主文のとおり判決する。 神戸地方裁判所姫路支部裁判長裁判官中村隆次 裁判官吉澤暁子 裁判官舘野俊彦
▼ クリックして全文を表示