主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告人の上告理由のうち憲法32条違反をいう点について論旨は,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があることを理由として最高裁判所に上告をすることを許容しない民訴法312条及び318条が憲法32条に違反するというにある。しかしながら,いかなる事由を理由に上告をすることを許容するかは審級制度の問題であって,憲法が81条の規定するところを除いてはこれをすべて立法の適宜に定めるところにゆだねていると解すべきことは,当裁判所の判例とするところである(最高裁昭和22年(れ)第43号同23年3月10日大法廷判決・刑集2巻3号175頁,最高裁昭和24年(ク)第15号同年7月22日大法廷決定・裁判集民事2号467頁,最高裁昭和27年(テ)第6号同29年10月13日大法廷判決・民集8巻10号1846頁)。【要旨】その趣旨に徴すると,所論の民訴法の規定が憲法32条に違反するものでないことは明らかである。論旨は採用することができない。 上告人のその余の上告理由についてその余の論旨は,違憲をいう部分もあるが,その実質は,原判決の単なる法令違反を主張するものにすぎず,適法な上告理由に当たらない。 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 (裁判長裁判官元原利文裁判官千種秀夫裁判官金谷利廣裁判官奥田昌道)- 1 -
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