昭和48(ラ)829 ノースウェスト航空争議禁止

裁判年月日・裁判所
昭和48年12月27日 東京高等裁判所
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判決文本文1,326 文字)

主文 本件抗告を棄却する。理由 本件抗告の趣旨およびその理由は末尾添付の抗告の趣旨および抗告の理由記載のとおりである。本件抗告の要旨は要するに原決定は(一)当事者間に昭和四八年七月三一日締結された労働協約第三六条によればその有効期限内である昭和四八年四月一日から昭和四九年三月三一日までの間においては労使双方とも一切の争議行為を行なわないものとする旨の定めがあるのに右期間内である昭和四八年一〇月ごろ以降物価の急上昇していることは公知の事実であるとして、相手方組合がインフレ手当を要求して行う争議行為は労働協約第三六条に違反しないと判断したのは不当であり(二)インフレ手当要求以外の組合要求についても協約所定外の事項で労働協約第二六条に定める苦情処理手続によつて解決されなければならない事項にもあたらないものも含まれており同条が争議行為の禁止を定めているといえるかどうかも疑問であると判断したのは不当であるというにある。よつて按ずるに昭和四八年一〇月頃以降いわゆる石油危機を契機として物価が急上昇していることは公知の事実であるが、このことから直ちにインフレ手当を要求することが協約当事者双方に一切の争議行為を禁止する労働協約第三六条に違反しない特段の事情といえるかどうか、またインフレ手当要求以外の組合要求が労働協約第二六条に定める苦情処理手続によつて解決されなければならない事項にあたらないものかどうかないし同条が争議行為の禁止を定めるものであるかどうかについての判断はしばらく措き、本件仮処分の必要性について判断するに、本件のごとき争議行為差止の仮処分がなされると労使の相対的力関係に莫大なる影響を及ぼすことが明らかであるから、それがためには相手方の行わんとする争議行為によつて抗告人が回復すべからざる損害を被る事情が のごとき争議行為差止の仮処分がなされると労使の相対的力関係に莫大なる影響を及ぼすことが明らかであるから、それがためには相手方の行わんとする争議行為によつて抗告人が回復すべからざる損害を被る事情が疎明されなければならないところ、抗告人が本件仮処分申請において主張するような償うことのできないような損害の発生については本件において提出された資料だけではその疎明が充分ではなく他にこれを疎明するに足る資料はない。 き争議行為差止の仮処分がなされると労使の相対的力関係に莫大なる影響を及ぼすことが明らかであるから、それがためには相手方の行わんとする争議行為によつて抗告人が回復すべからざる損害を被る事情が疎明されなければならないところ、抗告人が本件仮処分申請において主張するような償うことのできないような損害の発生については本件において提出された資料だけではその疎明が充分ではなく他にこれを疎明するに足る資料はない。結局相手方が争議行為に関する予告通知をしたに止まる現段階においては本件仮処分の必要性について疎明がないというほかないから前記抗告理由について逐一判断するまでもなく抗告人の本件仮処分の申請を却下した原決定は結局において正当といわなければならない。よつて本件抗告は理由がないからこれを棄却することとし主文のとおり決定する。

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