令和6(わ)22 過失運転致死

裁判年月日・裁判所
令和7年2月18日 仙台地方裁判所 登米支部
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判決文本文1,292 文字)

令和7年2月18日宣告令和6年(わ)第22号判決【被告人の表示省略】 主文 被告人を禁錮1年6月に処する。 この判決が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、令和6年6月17日午前7時45分頃、大型乗用自動車を運転し、山 形県上山市a先の幅員約7メートルの道路をb方面からc方面に向かい後退するに当たり、Aが自車後方で自車を誘導していたのであるから、バックモニターを介するなどして同人の位置及び動静を注視し、その安全を確認しつつ後退すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り、自車を道路左側に面した建物前に横付けして駐車させることに気をとられ、同人の位置及び動静を注視せず、その安全確認 不十分のまま漫然時速約5キロメートルで後退進行した過失により、折から同人が自車と前記建物前道路左端に設置されていた電力柱との間にちょ立していたことに気付かず、同人を自車左後部と電力柱との間に挟圧し、よって、同人に脳破裂等の傷害を負わせ、即時同所において、同人を前記傷害により死亡させたものである。 (証拠の標目) 【記載省略】(法令の適用)【記載省略】(量刑の理由)被告人は、職業運転手として、大型乗用自動車を運転中、バックモニターを介す るなどして被害者の位置及び動静を注視し、その安全を確認しながら後退するとい う大型乗用自動車を運転する上での基本的な注意義務を怠り、被害者が進行方向に立ち止まっていたことを見落として、本件事故を惹起した。バスガイドとしての職務に従事中であった被害者には、本件事故についてさしたる過失もなく、被告人の過失の程度は小さいとはいえない。また、本件事故により、被害 ていたことを見落として、本件事故を惹起した。バスガイドとしての職務に従事中であった被害者には、本件事故についてさしたる過失もなく、被告人の過失の程度は小さいとはいえない。また、本件事故により、被害者の尊い命が失われたのであるから、被害結果はいうまでもなく重大である。被害者は、難関の検定 試験に合格するなど、今後もますますの活躍が期待されていたのであり、幸せな日常や将来を突如として奪われた苦痛や無念さは察するに余りある。被害者遺族においても、愛する家族を失った悲しみや喪失感は深く、被告人に対する処罰感情が厳しいのも当然である。以上によれば、被告人の刑事責任を軽視することはできない。 他方で、被告人は、自己の罪を認め、被害者等に対して謝罪の言葉を述べ、本件 に誠実に向き合う姿勢が認められるほか、自身の車を処分し、二度と車を運転しない旨を述べ、被告人の妻も監督を誓約していること、被告人に前科前歴がないこと、被告人の元勤務先が加入する任意保険により、被害者遺族に対しては相応の賠償が見込まれることなど、被告人のために酌むべき事情もある。 以上の事情を踏まえ、被告人に対しては、主文の刑を科した上で、その刑の執行 を猶予するのが相当と判断した。 (求刑:禁錮1年6月)令和7年2月18日仙台地方裁判所登米支部裁判官中原諒也

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