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昭和26(れ)2353 業務上横領

裁判所

昭和27年3月6日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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747 文字

主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人海野普吉、同江橋英五郎の上告趣意第一点について。横領罪の成立に必要な不法領得の意思とは他人の物の占有者が委託の任務に背いてその物につき権限がないのに所有者でなければできないような処分をする意思をいうのであつて、必ずしも占有者が自己の利益取得を意図することを必要とするものではない(判例集三巻三号二七六頁以下参照)。しかるところ、所論原審認定の事実によれば、被告人等は共謀して栃木県庁から判示のとおり指定救助者にかぎり給与すべき旨の指示を受けて配布された判示救助物資を、業務上保管中敢えて、右県の指示に違背し、何等の権限もなく指定救助者以外のものに給与したことに帰するのであるから被告人等に不法領得の意思なしということはできない。それ故、原判決には所論のような違法はない。なおその他の所論は結局事実誤認を前提として刑罰法令の違背を主張するに帰着し、刑訴四〇五条所定の上告適法の理由に該当しない。同第二点について。原審が被告人AもB町助役として判示救助物資を業務上保管していたものと認定していることは、原判文を熟読すれば容易に了解することができる。されば原判決が同被告人を業務上横領罪の共同正犯に問擬したのは当然である。論旨は原判旨に副わない非難を試みるものであり採用の限りでない。なお記録を精査しても本件では刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて刑訴施行法三条の二刑訴四〇八条に従い主文のとおり判決する。この判決は裁判官全員一致の意見である。昭和二七年三月六日- 1 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官岩松三郎裁判官沢田竹治郎 二七年三月六日- 1 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官岩松三郎裁判官沢田竹治郎裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔- 2 -

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