【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 被告人本人の上告趣意について。 論旨は、要するに第一審及び原審において被告人からその利益のために証人尋問 の申請をなし
主文本件上告を棄却する。 理由被告人本人の上告趣意について。 論旨は、要するに第一審及び原審において被告人からその利益のために証人尋問の申請をなしたのであるが、両裁判所ともこれを却下し、又原審において勾留の執行停止を申請したのであるが、原審はこれに対し何等の決定も通知をもしないのである。これは憲法に違反するというに帰着する。 しかし、記録を精査するも、被告人が第一審及び原審において証人尋問申請をなした形跡は認められない。又勾留の執行停止は、裁判所が職権を以てなすものであり、被告人から裁判所に対し、それを要求する権利は訴訟法上認められてはいないのである。従つて、被告人から裁判所に対し執行停止の申請をなしても、それは唯裁判所の職権発動を促す意味を有するに過ぎないのであつて、裁判所は必ずしもその申請について裁判をなし、これを告知する訴訟法上の義務はないのである。 本件において被告人が昭和二三年七月九日原審に対し勾留執行停止の申請をなしたこと及び原審が該申請に対し同年八月二六日なお勾留継続の必要があるとの理由により、これを却下する旨の決定をなしていることは記録上明白である。尤も、この決定が被告人に告知されたことについては記録上必ずしも明確ではないが、その告知の有無に拘わらず、何等被告人の訴訟上の権利は勿論憲法上の権利が侵害されるものでないことは、前段の説示により明らかであろう。原判決には所論のような違法はなく論旨は理由なきものである。 よつて旧刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員一致の意見である。 検察官小幡勇三郎関与- 1 -昭和二四年二月一七日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官岩松三郎 判官全員一致の意見である。 検察官小幡勇三郎関与- 1 -昭和二四年二月一七日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官岩松三郎裁判官沢田竹治郎裁判官斎藤悠輔- 2 -
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