平成21年(わ)第1123号主文被告人を懲役6年に処する。 未決勾留日数中200日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,兵庫県西宮市a町b番c号所在の自宅(木造スレート葺3階建)に当時の妻A(当時35歳)及び長女B(当時4歳)とともに居住していたが,上記Aの態度に不満が募って自暴自棄になり,自宅に放火すれば3階で就寝中の同人らが死亡することを知りながら,あえて,放火しようと決意し,平成21年10月5日午前6時20分ころから同日午前6時30分ころまでの間,何らかの方法により,自宅3階寝室のベッド敷マット付近,自宅2階リビングルームの南側のソファー,自宅1階から2階に通じる階段下部付近にそれぞれ点火し,それらの火を2階の南側の壁及び同階の天井並びに1階の階段などに燃え移らせて自宅を焼損させ(焼損面積合計約42.5平方メートル),もって,現に人が住居に使用し,かつ,現に人がいる建造物を焼損したが,上記Aが火災に気付いて消防署に通報し,臨場した消防署員の消火活動により鎮火したため,同人らを死亡させるに至らなかったものである。 (証拠の標目)省略(事実認定の補足説明)第1 争点 検察官は,被告人が,当時の妻A(以下「妻」という。)及び長女B(以下「子」という。)に対する殺意をもって自宅に放火をしたと主張し,弁護人は,自宅の火災は被告人による失火によるものか,そうでなければ第三者による放火であるとしか考えられないと主張するところ,裁判所は,被告人が,未必的な殺意をもって,自宅に放火をしたとの事実が認められると判断したので,その理由を説明する。 第2放火事件について以下のとおりの理由から,被告人が,自宅に放火したという事実が認められると判断した。 被告人には自宅に放火する機会があったこと(1)出火の時間につ の理由を説明する。 第2放火事件について以下のとおりの理由から,被告人が,自宅に放火したという事実が認められると判断した。 被告人には自宅に放火する機会があったこと(1)出火の時間について検証調書(甲17)及び兵庫県警察本部刑事部科学捜査研究所職員の証人Cの供述等から,出火した場所は,1階から2階に通じる階段(以下「本件階段」という。)の下部付近,2階リビングルーム南側にあったソファー,3階寝室にあるベッドの敷マット付近の3か所であり,いずれも火の気がない場所であったと認められる。 ところで,C証人は,3階廊下の煙感知式火災警報器が鳴ったのは,2階で1番大きな可燃物であるリビングルーム南側のソファーに火がついて2階が火災となり,その火災によって生じた煙が3階廊下にたちこめ,それを感知したからであり,上記ソファーに火がついてから上記火災警報器が作動するまでには,5分から9分かかると証言しているが,この証言は,証人の持つ専門的な知識や火災現場に多数回行ったという経験に基づく合理的な内容であり,信用できる。 そうすると,上記火災警報器等の吹鳴で火災に気付いた妻が,その約1分後の午前6時33分51秒に助けを求める電話をかけていることから逆算し,午前6時23分ころから午前6時27分ころまでの間に,2階の上記ソファーに火がついたと考えることができる。 そして,妻が火災に気付いた午前6時32分ころの時点では,3階の子供部屋から階段では逃げ出せないほどに煙が立ちこめていたというのであるから,2階の上記ソファーが燃え出してから3階廊下の火災警報器が吹鳴するまでの時間を考慮すると,午前6時30分よりも後の時点で,上記ソファーから出火したとは考えられず,他の2か所からも出火していることも考えに入れると,被告人の自宅での出火時間は,午前6時20 吹鳴するまでの時間を考慮すると,午前6時30分よりも後の時点で,上記ソファーから出火したとは考えられず,他の2か所からも出火していることも考えに入れると,被告人の自宅での出火時間は,午前6時20分ころから午前6時30分ころまでの間であると認めるのが相当である。 (2)被告人が自宅を出た時間について被告人の自宅から自転車で15秒から30秒程度の場所にある近隣マンションの防犯ビデオには,午前6時30分54秒に被告人と思われる人物が撮影されており,また,被告人の自宅から自転車で少なくとも8分はかかるコンビニエンスストアの防犯ビデオにも,午前6時39分22秒に入店してきた被告人が撮影されている。 そして,自宅を出た被告人が,途中でウォークマンを装着したり,眼鏡をかけ忘れていることに気付いて眼鏡をかけたということがあったとしても,これらの動作にそれほど時間はかからないと考えられるから(被告人自身もこれらの動作に時間がかかったとは述べていない。),被告人は,午前6時30分過ぎに自宅を出たと認められる。 (3)そうすると,検察官が主張するとおり,被告人が自宅を出るまでの間に,被告人の自宅内の3か所から出火したと認められるのであって,被告人には,自宅に放火する機会があったと認定できる。 被告人以外の者が放火したとは考えられないこと検証調書(甲17)及びC証人の供述等によれば,被告人の自宅には,窓や玄関ドアの鍵穴等の破損など外部から侵入した形跡は見られなかった上,妻の供述調書等(甲26)によれば,被告人が紛失した鍵も,それだけを見て被告人の自宅の鍵であると分かるような特徴のあるものではなく,紛失した時期も本件の2か月以上前であって,この間,第三者が侵入したこともなかったのであるから,本件当日になって,この鍵を使うなどして何者かが外部から侵入し あると分かるような特徴のあるものではなく,紛失した時期も本件の2か月以上前であって,この間,第三者が侵入したこともなかったのであるから,本件当日になって,この鍵を使うなどして何者かが外部から侵入し,放火をしたとは考え難い。 また,午前6時30分過ぎに被告人が自宅を出た後,妻が火災に気付くまでのわずか2分程度の間に,何者かが上記3か所に放火をして,短時間で燃え上がらせたということも通常考えられない。 そして,妻は,自宅の立地等をめぐって自宅に対する不満があったとしても,自分だけでなく子どもの命まで危険にさらしてまで自宅に放火する動機は見当たらず,近所の住民に助けを求めた妻の行動も演技とは思われないのであるから,妻が放火したとは到底認められない。 したがって,被告人以外の者が上記3か所に放火したとは考えられない。 出火原因が失火ではないこと被告人は,公判廷において,自宅で火災が起きた原因について,本件当日の朝,出社しようとして3階から1階に降りた際,クローゼットが目に入ったことから,急に同クローゼットの中にある毛布に火をつけ,それにくるまって焼身自殺をしようと思いつき,毛布に火をつけたり膝掛けに火をつけようとしたことがあり,その火を消したつもりだったが消えておらず,それが火元となって自宅が燃えたのかもしれないと供述している。 しかしながら,会社でのストレス等で本件前日の夜には携帯電話機の充電器のコードで首を絞めたりしたという被告人が,本件当日の朝,身支度をした後に,突然,クローゼットを見て,その中にある毛布に火をつけてそれを自分に巻き付けて焼身自殺するという,想像しただけでも苦痛の大きいと思われる方法による自殺を思いついたというのは,思いついた時期も唐突で不可解であるし,自殺の方法が余りにも不自然極まりない。しかも,C証人が,上記毛布は 自殺するという,想像しただけでも苦痛の大きいと思われる方法による自殺を思いついたというのは,思いついた時期も唐突で不可解であるし,自殺の方法が余りにも不自然極まりない。しかも,C証人が,上記毛布はアクリル系繊維とポリエステル系繊維でできており,くん焼というのはあり得ないし,もし,火が消えていないまま3階から1階にその毛布を持って行ったのならば,その間に燃え出し,持っている本人はそのことに気付くはずであると供述していることに照らすと,被告人が3階寝室で毛布の火を消したつもりであったが消えておらず,そのことに気付かないまま1階まで持って降り,階段においたまま出社したというのは考え難いものがある。 また,3階寝室にあるベッドは,マットレスの一部の下部のスプリングが見えるほど燃えており,同室の火災警報器が吹鳴までしているのに,そのように燃えた理由についても全く説明ができていない被告人の供述内容は不可解で,不合理でもある。 そればかりか,被告人は,2階の上記ソファーが燃えた理由についても,あいまいで,漠然とした説明しかしていない。 このように,被告人の公判供述は,自宅で火災が起きた原因について,他の者が納得できるような説明を全くしていないのである。 そうすると,焼身自殺を図ろうとして,自宅で毛布に火をつけるなどしたという被告人の公判供述の信用性はなく,被告人の説明する行動から被告人の自宅で火災が発生したと認めることは到底できない。 したがって,被告人の自宅での火災は被告人の放火によるものと推認できる。 自宅への放火を認めた被告人の自白について(1)被告人の自白のうち,火をつけたアロマキャンドルを毛布(なお,被告人の供述調書(乙5)では「布団のようなもの」となっている。)の上に投げたという点は,本件階段に置いてあった毛布にはロウの付着が確認さ 告人の自白のうち,火をつけたアロマキャンドルを毛布(なお,被告人の供述調書(乙5)では「布団のようなもの」となっている。)の上に投げたという点は,本件階段に置いてあった毛布にはロウの付着が確認されていない(甲32)という客観的事実に反する内容となっている。また,2階リビングルーム南側での放火方法についても,最初の自白(乙4)では,アロマキャンドルの炎でカーテンに火をつけたとしていたのが,その翌日の自白(乙5)では,アロマキャンドルの炎で火をつけたクッションでカーテンに火をつけた後,燃えているクッションをソファーに投げたという内容に変わっており,被告人の自白に,わずか1日で合理的な理由もなく変遷している部分がある。 そうすると,被告人の自白には信用性に疑いのある部分が存することは,弁護人の主張するとおりである。 しかしながら,話の全部が真実であったり嘘であるというばかりではなく,話の大部分は真実であるが,一部嘘が混じっていたり,逆に一部真実を織り交ぜながら嘘をつくこともありうるから,被告人の自白の一部が信用できないとしても,ほかの部分が信用できるかどうかは別途検討すべきである。ただし,そのように,供述調書の一部を信用したり信用しなかったりする場合には慎重な検討が必要であることは言うまでもないことである。 (2)ところで,妻の公判供述及び供述調書抄本(甲5)並びに被告人の公判供述によると,被告人は,本件の1週間前ころに子どもに対するしつけをめぐって妻と口論になり,本件直前には,スイスへ移住するという被告人の電子メールを見た妻が,被告人の真意を確かめるべくその実家に電話をかけて,何度か被告人の耳に受話器を押し付けるといういさかいがあったことが認められ,このような事実は,妻の言動に対する不満が募って自暴自棄になったことが動機となって放火 確かめるべくその実家に電話をかけて,何度か被告人の耳に受話器を押し付けるといういさかいがあったことが認められ,このような事実は,妻の言動に対する不満が募って自暴自棄になったことが動機となって放火したという被告人の自白の内容と整合しており,自尊心が強いという被告人の性格をも考えると,このような動機から自宅に放火をしたという自白内容も不自然とはいえず,理解できなくはない。 そして,被告人が起訴された後に自分を取り調べた警察官に宛てて出した手紙(甲28)は,被告人が自発的に記載したものであり,信用できると考えられるところ,その手紙の中には,妻と2人きりで話したかったのに,妻が弁護士と接見に来たことから,妻が信じられず,「試しにやっていないということにしました。」,あるいは,次に来たとき,妻が「やったならやったと言って。」と言ってきたので,「その後,ずっと,やっていないということにしました。」,「この間,妻が一度でも自分の方から来てくれたなら,少しは考えも変わったかもしれません。」といった記載があるところ,この記載部分は,被告人が放火したことを前提とするものと理解するのが自然であり,妻に対する不信感が未だに募っているという点も,妻の言動に対する不満が募って自暴自棄になったことが放火の動機であるという被告人の自白内容に沿う記載といえる。このように,上記手紙は,被告人の自白のうち,自分が放火したこと,その原因が妻とのいさかいにあるとの部分の信用性を支えるものといえる。 (3)したがって,被告人の自白のうち,放火態様に関する部分の信用性は乏しいものの,被告人が自宅に放火したこと及びその動機については,一定程度信用できるといえ,この自白部分は,上記第2の3の推認を一層強めるものと考えられる。 第3被告人の殺意について被告人の自白調書(乙4, ,被告人が自宅に放火したこと及びその動機については,一定程度信用できるといえ,この自白部分は,上記第2の3の推認を一層強めるものと考えられる。 第3被告人の殺意について被告人の自白調書(乙4,5)では,被告人は,妻や子に対する明確な殺意を認めているところ,その内容は放火の動機と比較して殺意が余りにも強調され過ぎていて不自然な感じを抱かざるを得ず,放火をした当時,被告人に妻や子を殺すという明確な意識があったのであれば,妻や子に対し確実に危害を加えられるような場所(例えば,3階子供部屋付近など)に放火をするのではないかとも考えられることからすると,妻子らに対する明確な殺意を認める自白部分の信用性は乏しいと言わざるを得ず,被告人が妻子に対する明確な殺意を抱いていたとまで認めるのは困難である。 しかし,被告人が,3階子供部屋で妻子が寝ていることを分かっていながら,同部屋の向かいにある寝室内のベッドに火を放っているばかりか,同子供部屋の真下にある2階南側のリビングにも放火して2階の大部分を焼損させている上,本件階段の下部付近にも放火して13段の階段踏み板やその周辺部分をほとんど焼損させているのであって,これらのことは,妻子の外部への避難経路である階段や2階部分等を燃やすなどしてその脱出を困難にしようとしたと見るのが自然であること,実際,妻は火災警報器の音で目を覚まし,3階子供部屋のドアを開けると,階段付近や寝室付近に煙が充満していたため,3階の階段を降りて外に逃げるのを諦め,子を抱えて子供部屋のベランダに逃げ込み,そこから,外へ「助けて。」と叫んでいたが,そのうち,煙があちこちからくるのとともに熱くなってきたので,布団をかぶろうと子供部屋に入ったものの,同部屋も煙が充満していたことから布団を取るのを諦めて上記ベランダの端で子を抱いてしゃが いたが,そのうち,煙があちこちからくるのとともに熱くなってきたので,布団をかぶろうと子供部屋に入ったものの,同部屋も煙が充満していたことから布団を取るのを諦めて上記ベランダの端で子を抱いてしゃがんでいたところ,消防署職員に助けられたのであって,救出活動が遅れていれば妻や子の生命が奪われていた可能性もあったほどの大きな火災にまで発展していたのであり,3階から1階と3か所に放火をした被告人にとっても,その火災が大惨事を招くおそれのあるものになることを十分予測していたものと考えられること,加えて,被告人は,放火の後に出社するにあたり,普段は玄関ドアの2か所の鍵のうち1か所しか施錠しないのに,本件当時はわざわざ2か所とも鍵をかけて出社しており,外部からの消火や救助を困難にするためにしたのではないかとも疑われること(この点について,被告人は,公判廷において,なぜ,いつもと違って2か所に鍵をかけたのか分からないという不自然な弁解をしている。)などからすると,検察官が主張するとおり,被告人は,妻に対する不満等から自暴自棄となって自宅に放火したが,その際,妻や子の安全には何の配慮もはらっておらず,そのことは,同人らがどうなってもかまわないと思っていたものと推認されるのであり,したがって,被告人は,放火の当時,妻子に対する未必的殺意を有していたと認めるのが相当である。 (法令の適用)省略(量刑の理由)第1本件は,「罪となるべき事実」のとおりの現住建造物等放火,殺人未遂の事案である。 検察官は,被告人を懲役10年に処するのが相当であると主張している。 第2そこで,被告人の量刑を決めるにあたって,まず,被告人の刑を重くする事情として,以下の諸事情を考慮した。 1①第一に,本件犯行が,人の生命や公共の安全に対する極めて危険かつ重大な犯行であること そこで,被告人の量刑を決めるにあたって,まず,被告人の刑を重くする事情として,以下の諸事情を考慮した。 1①第一に,本件犯行が,人の生命や公共の安全に対する極めて危険かつ重大な犯行であることである。 被告人は,妻子の眠る自宅の3か所に次々と放火しており,とりわけ,妻らが逃げ出すのに使用する本件階段や,妻らが眠っていた部屋の真下にある2階リビングに放火している。 このため,上記のとおり,3階子供部屋で就寝中だった妻が,火災に気付いたときは,すでに3階廊下にまで煙が充満し,子どもを連れてベランダに避難して助けを待つほかなかったのであり,妻らが死亡する危険性は大きかった。また,被告人宅は,住宅密集地にあり,隣接する家屋との距離も50センチメートル程度であったことからすると,周辺家屋への延焼の危険性も非常に高かった。 ②次に,被害結果が相当重大といえることである。 本件火災によって,被告人宅の2階部分や本件階段付近の大部分が焼損したり,東隣の家屋の2階部分の壁が焦げたり,雨樋が溶けるなどの財産的損害が生じており,近隣住民に大きな不安感を与えたことも容易に想像できる。 そして,幸いにも,早期の消火活動によって,妻らの命は助かったものの,妻は,被害後,子どもと2人で生活するだけで精一杯で,夜も眠れない,子どもを見るだけでもつらい,事件のことを考えると頭が真っ白になってしまうなど,大きな精神的・経済的苦痛を受けている。 ③さらに,本件犯行に至る経緯には,はっきりしない面があるものの,妻や職場に対する不満を抱いていた被告人が,本件犯行前日に,妻から問いつめられたことをきっかけに重大な犯行に及んだというものであって,本件犯行の動機には同情の余地はない。 ④最後に,被告人には,真摯な反省の気持ちが認められないことである。 被告人は,妻らに対する謝罪 められたことをきっかけに重大な犯行に及んだというものであって,本件犯行の動機には同情の余地はない。 ④最後に,被告人には,真摯な反省の気持ちが認められないことである。 被告人は,妻らに対する謝罪の言葉を述べるなど,一応反省の姿勢を示してはいるものの,本件火災が失火であるといったり,第三者に責任転嫁したりするなど,不合理な弁解をして本件犯行を否認し,妻らに大きな苦痛を与えているのに,妻の立場に立ってその苦しみを考えているとまではいえないのであって,そのことは,被告人の反省の気持ちが乏しいことを示しているものと考えられる。 これらの諸事情を考慮すると,一歩間違えれば妻子らの命を奪いかねなかった本件犯行を実行した被告人の刑事責任は相当重いといわざるを得ず,法定刑の下限よりは重い刑を科すべきである。 第3しかしながら,他方で,①上記のとおり,本件放火が午前6時30分ころという早朝でもあって,幸いにも,早期の消火活動により妻子はけがもせず,救出されたこと,②被告人は現在37歳であり,大学院卒業後は会社員として真面目に生活してきており,前科前歴はないこと,③本件は,被告人に責任があるとはいえ,妻からスイスの件で詰問されるなどしたことをきっかけに,突発的になされた犯行であって,したがって,被告人には,再犯の可能性が高いとはいえないことなどは,被告人のために酌むべき事情として考えることができる。 第4そこで,以上の諸事情を総合して考慮した結果,検察官の求刑よりも相当程度軽い懲役6年に処するのが相当であると考えた。 よって,主文のとおり判決する。 (求刑・懲役10年)平成22年9月1日神戸地方裁判所第1刑事部裁判長裁判官東尾龍一裁判官佐藤建裁判官村井美喜子 刑・懲役10年)平成22年9月1日神戸地方裁判所第1刑事部裁判長裁判官東尾龍一裁判官佐藤建裁判官村井美喜子
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