【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人吉田正之の上告趣意書は末尾に添えた別紙の通りであるが、原審が控訴申 立が被告人父Aにおいてされたことを不適法として
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人吉田正之の上告趣意書は末尾に添えた別紙の通りであるが、原審が控訴申立が被告人父Aにおいてされたことを不適法として控訴を棄却したのに対し、論旨は、被告人自身に控訴の意思があつたのだから、たとい被告人が成年者であり申立名義人が父であつても、適法な控訴申立として取扱うべきである、と主張する。しかし旧刑事訴訟法第三七八条の規定上法定代理人でない父に上訴権のないことは明白であつて、本件控訴は不適法と言わざるを得ない。論旨は原判決のこの解釈を形式論理的と非難するが、もしこの場合に父の上訴権を認めるならば、被告人にその意思がある以上父とは言わず親族友人その他たれからでも上訴を許さねばならぬ結論になるのであつて、それは訴訟制度の根本をくつがえすものである。論旨の引用する当裁判所大法廷の判例は全く問題を異にするものであつて、論旨は理由がない。 よつて、旧刑事訴訟法第四四六条に従い、主文の通り判決する。 以上は裁判官全員一致の意見である。 検察官竹原精太郎関与昭和二六年四月一〇日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官鳥保裁判官河村又介裁判官穂積重遠は差支の為署名捺印することができない。 裁判長裁判官長谷川太一郎- 1 - 一郎
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