昭和55(行コ)87 土地売買無効確認請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
昭和56年10月20日 東京高等裁判所 地方自治
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【DRY-RUN】○ 主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は、控訴人の負担とする。 ○ 事実 一 控訴人は、「(一)原判決を取り消す。(二)田無市が原判決別紙物件目録記 載の土地につき所有権を有することを確認する。(三

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判決文本文2,695 文字)

○ 主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は、控訴人の負担とする。 ○ 事実 一 控訴人は、「(一)原判決を取り消す。(二)田無市が原判決別紙物件目録記 載の土地につき所有権を有することを確認する。(三)被控訴人は、田無市に対 し、原判決別紙物件目録記載の土地につき所有権移転登記手続をせよ。(四)訴訟 費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴人は、 控訴棄却の判決を求めた。 二 当事者双方の事実上及び法律上の主張は、原判決三枚目裏末行の「本件土地 の」の下に「昭和五三年四月ころの」を、同四枚目表二行目の「価格」の下に「即 ち市場価格(時価)」を、同七行目の「原告らは、」の下に「昭和五四年二月一九 日」を加え、同九行目の「昭和五四年」を「同年」に、同裏九行目の「東京都は」 を「東京都知事は」に、同五枚目裏末行の「六日」を「二〇日までに」に改め、同 六枚目裏二行目の「であり、」の下に「二か月にも満たない近接した時点における 本件関連土地の買上げ価格(一平方メートル当たり金三二万円)との対比において も首肯し得るものである。なお、地方自治法二三七条二項の「適正な対価なくし て」とは、その対価では譲渡人である地方公共団体に損害を与え、譲受人である相 手方に不当な利益を得させることとなるような不当に低廉な価格によることを指す ものと、解すべきである。」を、同三行目の「契約は、」の下に「前記のとおり田 無市が、都市計画事業の施行に伴う被控訴人の生活再建のための措置として、代替 地の提供を目的とするものであり、その相手方は被控訴人に特定されているのであ るから、地方自治法施行令一六七条の二の一項二号にいう」を加え、同行目の「一 般競争入札」を「競争入札」に、同四行目の「もので」を「ものに該当し」に改め るほかは、原判決事実摘示の第二に記載のとおりであるから、これ 自治法施行令一六七条の二の一項二号にいう」を加え、同行目の「一 般競争入札」を「競争入札」に、同四行目の「もので」を「ものに該当し」に改め るほかは、原判決事実摘示の第二に記載のとおりであるから、これを引用する。 三 証拠関係(省略) ○ 理由 一 当裁判所も、控訴人の本訴請求を棄却すべきものと判断するものであり、その 理由は、次のとおり附加、訂正、削除するほかは、原判決理由摘示のとおりである から、これを引用する。 1 原判決七枚目裏末行の「(」の下に「ただし、乙第一三ないし第二六号証の」 を加え、同八枚目裏六行目から同九枚目表一行目までを削り、同二行目の「2」を 「1」に、同裏二行目の「3」を「2」に、同一〇枚目表二行目の「4」を「3」 に改める。 2 原判決一〇枚目表七行目の次に次のように加える。 4 当審鑑定人Aの鑑定の結果によれば、本件市街地再開発事業区域における地元 供給者側の希望価格は、右鑑定調査がなされた昭和五五年一二月当時、取引事例が 皆無に近いにも拘らず、市街地再開発事業完了後の将来の良化を見込み強含みの状 況にあり、実際に有効需要を換起する水準価格は、右希望価格よりかなり低額であ ることが窺われるが、同鑑定人は、昭和五五年における本件土地周辺の取引事例数 例の取引価格に、事情補正、時点修正を加えたうえ、地域格差などによる補正をな して、昭和五六年一月の比準価格を試算し、また同時点における土地残余法に基づ く収益価格を試算して、両者を関連付け、公示地及び都基準地の価格を総合考慮し て、同時点における適正価格を右両試算価格の仲値にあたる一平方メートル当たり 金六六万六五〇〇円と算出し、さらに地価公示価格、都基準地価格などの変動率か ら、本件土地の売買契約時に近接する昭和五三年四月当時への時点遡及率を七六・ 九%と判定して、同時点の評価額を、一平方メートル当 六六万六五〇〇円と算出し、さらに地価公示価格、都基準地価格などの変動率か ら、本件土地の売買契約時に近接する昭和五三年四月当時への時点遡及率を七六・ 九%と判定して、同時点の評価額を、一平方メートル当たり金五一万二五〇〇円● 六六万六五〇〇円×〇・七六九と決定したことが認められる。 3 原判決一〇枚目裏六行目の「認められない。」の下に「すなわち、前記1、2 の各評価が本件土地売買契約時に接着した時点における、附近の参考に値する取引 事例などを、十分参酌した客観的公正な評価であるのに対し、前記3、4の各評価 は、右契約時点から地価高騰期を経た二、三年後の時点において、そのころの取引 事例が、田無市以外の土地の取引事例を多く参酌し、時点修正、地域格差による補 正、公示価格の変動率など考慮して、右契約時の評価額を算出していることから、 その客観的公正な評価の正確性の点において、前記1、2の評価に劣つているもの と断ぜざるを得ない。さらに、地方自治法二三七条二項の「適正な対価」とは、市 場価格(不動産については、流通市場の形成が不完全であるから、市場価格という ものの存在に疑問がある。)又は時価を考慮することは当然であるが、なお当該取 引につき、斟酌さるべき特別事情がある場合この点も参酌したうえ、結局は、相手 方に不当な利益を生ぜしめない客観的公正な対価をいうものと解すべきところ、本 件においては、田無市が本件市街地再開発事業に基づく都市計画を実施するため、 被控訴人に対し前記認定の事情のもとに、本件土地を譲渡するに至つたものである こと、田無市が買い取つた被控訴人の従前の借地の買取価格との均衡、その他前顕 乙第二九号証に現われている価格決定にあたつての斟酌事情等を考慮すると、田無 市が前記1、2の評価を前提として本件土地の対価につき一平方メートル当たり金 三七万円と評価した価格は 格との均衡、その他前顕 乙第二九号証に現われている価格決定にあたつての斟酌事情等を考慮すると、田無 市が前記1、2の評価を前提として本件土地の対価につき一平方メートル当たり金 三七万円と評価した価格は、同条項の「適正な対価」に該当するものといわなけれ ばならない。」を加え、同七行目の「もつとも、」を削り、同一一枚目表九行目の 「2ないし4」を「1、2の」に改める。 二 よつて、原判決は正当であり、本件控訴は理由がなく失当であるからこれを棄 却し、控訴費用の負担につき民事訴訟法第九五条、第八九条を適用して、主文のと おり判決する。 (裁判官 林 信一 宮崎富哉 相良甲子彦)

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