平成21(行ウ)10等 α環境影響評価手続やり直し義務確認等請求事件,損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成25年2月20日 那覇地方裁判所 その他
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判決文本文43,128 文字)

平成25年2月20日判決言渡平成21年(行ウ)第10号 α環境影響評価手続やり直し義務確認等請求事件平成21年(ワ)第1467号損害賠償請求事件主文 1 別紙原告目録及び記載の原告らの訴えのうち,沖縄防衛局長が,「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価方法書」(平成19年8月14日公告縦覧)の作成をやり直す義務を負うことの確認を求める部分及びその予備的請求に係る部分,「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価準備書」(平成21年4月2日公告縦覧)の作成をやり直す義務を負うことの確認を求める部分及びその予備的請求に係る部分並びに平成18年5月1日,日米安全保障協議委員会において日米両政府により合意された「再編実施のための日米のロードマップ」に基づき行われるa飛行場代替施設建設事業に関し,別紙修正事項目録記載1の各事項について,環境影響評価法5条から27条までの規定及び沖縄県環境影響評価条例5条から24条までの規定による環境影響評価その他の手続をやり直す義務を負うことの確認を求める部分をいずれも却下する。 2 別紙原告目録及び記載の原告らのその余の請求並びに同目録及び記載の原告らの請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実及び理由 第1 請求の趣旨1 主位的請求別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間で,沖縄防衛局長が,「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価方法書」(平成19年8月14日公告縦覧。以下同じ。)の作成をやり直す義務を負うことを確認する。 予備的請求(平成24年2月27日付け「訴え変更申立書」による追加的変更に係るもの)別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間で,沖縄防衛局長が 務を負うことを確認する。 予備的請求(平成24年2月27日付け「訴え変更申立書」による追加的変更に係るもの)別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間で,沖縄防衛局長が作成した「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価方法書」は違法であることを確認する。2 主位的請求別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間で,沖縄防衛局長が,「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価準備書」(平成21年4月2日公告縦覧。以下同じ。)の作成をやり直す義務を負うことを確認する。 予備的請求(平成24年2月27日付け「訴え変更申立書」による追加的変更に係るもの)別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間で,沖縄防衛局長が作成した「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価準備書」は違法であることを確認する。 3 別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間で,沖縄防衛局長が,平成18年5月1日,日米安全保障協議委員会において日米両政府により合意された「再編実施のための日米のロードマップ」に基づき行われるa飛行場代替施設建設事業につき,別紙修正事項目録記載1の各事項について,環境影響評価法5条から27条までの規定及び沖縄県環境影響評価条例5条から24条までの規定による環境影響評価その他の手続をやり直す義務を負うことを確認する(ただし,本請求は,平成24年2月27日付け「訴え変更申立書」に係る変更後の請求であり,旧請求は,同目録記載2の各事項に関するやり直し義務確認請求である。)。4 被告は,別紙原告目録及び記載の原告らに対し,それぞれ1万円及びこれに対する平成21年9月2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 被告は,別紙原 )。4 被告は,別紙原告目録及び記載の原告らに対し,それぞれ1万円及びこれに対する平成21年9月2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 被告は,別紙原告目録及び記載の原告らに対し,それぞれ1万円及びこれに対する平成21年10月31日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。第2 事案の概要 1 要旨本件は,①原告らのうち,別紙原告目録及び記載の者らが,国である被告に所属する行政機関の長である沖縄防衛局長(旧・那覇防衛施設局長。以下「防衛局長」という。)のしたa飛行場代替施設建設事業(以下「本件事業」という。)に係る環境影響評価法(以下「法」という。)又は沖縄県環境影響評価条例(以下「条例」という。)に基づく環境影響評価及びその関連手続(以下「環境影響評価手続等」といい,本件事業に係る環境影響評価手続等を「本件手続」という。)に不備等があるとして,本件事業の主体である防衛局長が所属する被告に対し,公法上の確認の訴えとして,主位的に,ア防衛局長が,環境影響評価方法書(以下「方法書」という。)及び同準備書(以下「準備書」という。)を作成し直す義務を負うこと,並びに イ 別紙修正事項目録記載1の事項を踏まえて環境影響評価手続等を改めて実施する義務を負うことの確認を,ウ  上記アについて予備的に,作成済みの方法書(以下「本件方法書」という。)及び準備書(以下「本件準備書」という。)が違法であることの確認を求めるとともに(以下「本件各確認の訴え」という。),②原告ら全員が,上記環境影響評価手続等における不備等によって,原告らの法又は条例によって保障されている意見陳述権が侵害され,これにより精神的苦痛を被ったとして,被告に対し,国家賠償法1条1項又 ,②原告ら全員が,上記環境影響評価手続等における不備等によって,原告らの法又は条例によって保障されている意見陳述権が侵害され,これにより精神的苦痛を被ったとして,被告に対し,国家賠償法1条1項又は民法709条,715条1項に基づく損害賠償請求として,それぞれ慰謝料1万円及びこれに対する各訴状送達日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める(以下「本件損害賠償請求」という。)事案である。 2 環境影響評価手続の概要 方法書に係る手続ア事業者は,法又は条例の規定する対象事業を実施しようとする場合,対象事業に係る環境影響評価を行う方法(調査,予測及び評価に係るものに限る。)について,対象事業の目的及び内容,対象事業に係る環境影響評価の項目並びに調査,予測及び評価の手法など所定の事項を記載した方法書を作成しなければならない(法5条1項,条例5条1項)。イ事業者は,方法書を作成したときは,当該対象事業に係る環境影響を受ける範囲であると認められる地域を管轄する都道府県知事及び市町村長に対し,これを送付するとともに(法6条1項,条例6条。ただし,条例の対象事業の場合,市町村長に対しては,沖縄県知事を通じて送付する。以下同じ。),方法書を作成した旨などを公告し,所定の期間,当該地域内において縦覧に供するなどしなければならない(法7条,条例7条)。ウ方法書について環境の保全の見地からの意見を有する者は,上記イの公告の日から,当該縦覧期間満了の日の翌日から起算して2週間を経過する日までの間に,事業者に対し,意見書を提出して,これを述べることができる(法8条1項,条例8条1項。以下「住民意見」という。)。事業者は,前記イの都道府県知事及び市町村長に対し,住民意見の概要を記載した書類を送付し 者に対し,意見書を提出して,これを述べることができる(法8条1項,条例8条1項。以下「住民意見」という。)。事業者は,前記イの都道府県知事及び市町村長に対し,住民意見の概要を記載した書類を送付しなければならない(法9条,条例9条)。エ前記ウの都道府県知事は,前記ウの書類の送付を受けた場合,所定の期間内に,事業者に対し,方法書について環境の保全の見地からの意見を述べるものとされ(法10条1項,条例10条1項。以下「知事意見」という。)。その場合には,前記イの市町村長に意見を求め,その意見を勘案するとともに,前記ウの書類に記載された住民意見に配意するものとされる(法10条2項,3項,条例10条2項,3項)。 環境影響評価の実施ア事業者は,知事意見を勘案するとともに,住民意見に配意し,対象事業に係る環境影響評価の項目並びに調査,予測及び評価の手法を選定しなければならない(法11条1項,条例11条)。イ事業者は,前記アで選定した環境影響評価の項目並びに調査,予測及び評価の手法に基づいて,対象事業に係る環境影響評価を行わなければならない(法12条1項,条例12条)。  準備書に係る手続ア事業者は,前記により環境影響評価を行った後,当該環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として,当該環境影響評価の結果等について記載した所定の準備書を作成しなければならない(法14条1項,条例13条1項)。イ準備書に対しても,方法書と同様,前記イからエと同様の手順で,住民意見や知事意見の提出等がなされるべく,それぞれ同旨の規定が置かれている(法15条,16条,18条,19条,20条1項から3項,条例14条,15条,17条,18条,19条1項から3項)。 評価書 知事意見の提出等がなされるべく,それぞれ同旨の規定が置かれている(法15条,16条,18条,19条,20条1項から3項,条例14条,15条,17条,18条,19条1項から3項)。 評価書に係る手続ア事業者は,準備書に対する知事意見を勘案するとともに,準備書に対する住民意見に配意して準備書の記載事項について検討を加え,必要と認める修正をし,所定の環境影響評価書(以下「評価書」という。)を作成しなければならない(法21条,条例20条)。イ事業者は,評価書を作成したときは,これを所定の許認可権者等に送付し,その意見等を勘案し,必要に応じ,評価書の補正等を行わなければならない(法22条から25条,条例21条から23条。ただし,条例による場合,送付の相手方は沖縄県知事である。)。ウ事業者は,これらの手続を経るなどした後,準備書と同様,評価書を作成した旨などを公告し,所定の期間,これを縦覧に供する等しなければならず,その公告を行うまで,当該対象事業を行うことができない(法26条,31条1項,条例24条,27条1項)。 対象事業の目的又は内容の修正 事業者は,方法書の公告から評価書の公告までの間に対象事業の目的又は内容を修正しようとする場合(評価書の修正,補正による場合を除く。),事業規模の縮小や所定の軽微な修正でない限り,修正後の事業について,前記ないしの環境影響評価その他の手続を経なければならない(法28条,条例25条)。 3 前提事実 本件事業の内容ア本件事業は,沖縄県名護市α沿岸域(以下「本件事業予定地」という。)の公有水面約160ヘクタールを埋め立て,埋立地上に飛行場及びその施設の設置をすることを内容とするものである(乙3の1ないし4,4の1ないし4,20・2章)。 域(以下「本件事業予定地」という。)の公有水面約160ヘクタールを埋め立て,埋立地上に飛行場及びその施設の設置をすることを内容とするものである(乙3の1ないし4,4の1ないし4,20・2章)。イ本件事業のうち,公有水面の埋立ては,法2条2項1号トの要件に該当する「第一種事業」及び条例2条2項,別表6項の要件に該当する「対象事業」として,飛行場等の設置は,条例2条2項,別表5項の要件に該当する「対象事業」として,それぞれ法又は条例の定める環境影響評価手続を経ることを要し,防衛局長は,事業者(法2条5項,条例2条4項参照)として,これらの事業の環境影響評価手続を進め,評価書の公告縦覧等をしなければ,本件事業を行うことができない。 本件事業に至る経緯ア沖縄県は,太平洋戦争後,多数の米軍施設が設置されたが,平成7年,米軍人による犯罪事件を契機に,基地に対する大規模な反対運動が起こった。そのような中,日米両政府は,同年11月,「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」を設置し,在沖米軍施設・区域の整理・統合・縮小,沖縄県における米軍の運用の方法を調整する方策について,SACOが日米安全保障協議委員会(SCC,いわゆる「2プラス2」)に対し勧告を作成することを決定した。SACOは,沖縄県における米軍の施設及び区 域の総面積(共同使用の施設及び区域を除く。)の約21パーセント(約5002ヘクタール)の返還等を内容とするSACO最終報告を作成し,平成8年12月2日,日米安全保障協議委員会において,同報告が承認された。a飛行場は,SACO最終報告において土地の返還について定められた11か所のうちの1つであり,同報告において,海上施設案を追求するとの勧告がされた。(乙5)イ日本国政府は,平成11年12月に閣議決定 ,SACO最終報告において土地の返還について定められた11か所のうちの1つであり,同報告において,海上施設案を追求するとの勧告がされた。(乙5)イ日本国政府は,平成11年12月に閣議決定された「a飛行場の移設に係る政府方針」に基づき,a飛行場代替施設建設事業(本件事業)として,名護市α崎沖を埋め立てて埋立地上に飛行場及びその施設を建設すること(いわゆるα沖合案)を決定した。(争いがない。)ウ沖縄防衛局は,平成16年4月19日,本件事業について,法及び条例に基づく手続とは別に,地質調査に係る現地作業を実施し,同年9月9日以降,海上ボーリング調査のための足場設置工事を始めたが,平成17年9月,足場を撤去し,同年10月,同調査を一時中止した。(争いがない。)エ日米安全保障協議委員会は,平成18年5月1日,在日米軍及び関連する自衛隊の再編実施のための日米のロードマップを承認した。沖縄における再編については,a飛行場代替施設,兵力削減とグアムへの移転,土地の返還及び施設の共同使用などが定められ,さらに,a飛行場代替施設については,α岬(α崎)とこれに隣接するβ湾とα湾の水域を結ぶ形で設置し,V字型に配置される2本の滑走路は,それぞれ1600メートルの長さを有し,2つの100メートルのオーバーランを有すること,各滑走路のある部分の長さは,護岸を除いて1800メートルとなること,2014年(平成26年)までにa飛行場代替施設を完成させることを目標とすることなどとされている。(乙6) オ日本国政府は,平成18年5月30日,上記エを基本として,政府,沖縄県及び関係地方公共団体の立場並びにa飛行場の移設に係る施設,使用協定,地域振興等に関するこれまでの協議の経緯を踏まえて,a飛行場の危険性の除去,周辺住民の生活の安全,自然 を基本として,政府,沖縄県及び関係地方公共団体の立場並びにa飛行場の移設に係る施設,使用協定,地域振興等に関するこれまでの協議の経緯を踏まえて,a飛行場の危険性の除去,周辺住民の生活の安全,自然環境の保全及び事業の実行可能性に留意して進めることとし,早急に代替施設の建設計画を策定するものとすることなどを内容とする閣議決定をした。(乙6) 本件事業予定地の状況本件事業予定地は,沖縄本島北部東海岸のβ湾の南側にあるα崎及びその周辺一帯の海域である。β湾は,水深が深く,ラッパ状に切れ込んだ地形をしているという特色から,特徴的な生態系が形成され,ハマサンゴやアオサンゴを始めとするサンゴの大規模な群落が発達し,日本でみられる6種全てのクマノミが生息する。 また,沿岸部には,大規模なマングローブ,干潟等があり,多様な生物が生息している。このため,沖縄県は,β湾の地域を「自然環境の厳正な保護を図る区域(ランクⅠ)に指定し,環境省は,同地域を「日本の重要湿地500」に選定している。(甲1ないし3) 本件手続の経過ア防衛局長は,本件事業予定地における法に基づく環境影響評価に先立つ環境現況調査として,公共用財産使用について沖縄県知事その他利害関係人の同意を得た上で,平成19年5月18日から,海生生物について,サンゴ類調査,水中ビデオカメラ調査及びパッシブソナー調査を行い,海象調査について,流向・流速調査,水温・塩分調査,波高・波向調査,濁度調査及び補砂器調査を行った(以下「事前調査」という。)。(甲4,78)イ防衛局長は,平成19年8月7日付けで,沖縄県知事,名護市長及びγ 村長に対し,本件方法書を各送付し,同月14日,その公告をするとともに,縦覧を開始した。(乙3の1ないし4,7,20)ウ防衛局長は, ,平成19年8月7日付けで,沖縄県知事,名護市長及びγ 村長に対し,本件方法書を各送付し,同月14日,その公告をするとともに,縦覧を開始した。(乙3の1ないし4,7,20)ウ防衛局長は,平成19年10月22日付けで,沖縄県知事,名護市長及びγ村長に対し,本件方法書に対する住民意見を取りまとめ,その概要を記載した書類を各送付した。(乙8の1ないし4)エ沖縄県知事は,防衛局長に対し,平成19年12月21日付けで飛行場等の設置について,平成20年1月21日付けで公有水面の埋立てについて,それぞれ知事意見を書面で送付した。(甲6,8)オ防衛局長は,平成20年3月15日から平成21年3月4日にかけて,本件方法書を前提に,法及び条例の規定により選定した項目及び手法に基づき,本件事業に係る環境影響評価のための調査を実施した。(弁論の全趣旨)カ防衛局長は,平成21年4月1日,沖縄県知事,名護市長及びγ村長に対し,本件準備書を各送付し,同月2日,その公告をするとともに,縦覧を開始した。(乙4の1ないし4,15,21)キ防衛局長は,平成21年6月15日,沖縄県知事,名護市長及びγ村長に対し,本件準備書に対する住民意見を取りまとめ,その概要を記載した書類を各送付した。(乙18の1ないし4)ク防衛局長は,平成23年12月28日,本件事業に係る評価書(以下「本件評価書」という。)を完成させ,沖縄県知事に対し,16部を送付し,平成24年1月5日,8部を追加送付した。(甲147・46頁,甲156)ケ沖縄県知事は,平成24年2月20日,飛行場等の設置について,同年3月27日,公有水面の埋立てについて,防衛局長に対し,それぞれ沖縄県知事の知事意見(甲159,甲169)を送付した。 4 争点  請求の趣旨1 日,飛行場等の設置について,同年3月27日,公有水面の埋立てについて,防衛局長に対し,それぞれ沖縄県知事の知事意見(甲159,甲169)を送付した。 4 争点  請求の趣旨1,2及び3に係る訴え変更等の不許の申立ての当否 本件各確認の訴えの適法性 防衛局長のやり直し義務の有無 被告の損害賠償義務の有無(ただし,争点及びは,別紙原告目録及び記載の原告らと被告との間に限った争点であり,以下,これらの争点に関していう「原告ら」は,争点に関わらない限度で,同原告らのみを指すものとする。) 5 当事者の主張 請求の趣旨1,2及び3に係る訴え変更等の不許の申立ての当否(被告の主張)請求の趣旨1,2及び3に係る訴えの変更(これに伴う請求の原因の変更も含む。以下同じ。)は,請求原因に対する認否等に慎重な検討を必要とし,著しく訴訟手続を遅滞させるものであるから,民訴法143条4項に基づき,訴えの変更の不許を求める。(原告らの主張)被告の主張は争う。上記訴えの変更は,新たな主張立証や証拠調べ等を必要とするものではなく,訴訟手続を遅滞させることはない。 本件各確認の訴えの適法性(原告らの主張)ア法律上の争訟性被告は,本件各確認の訴えが明文の規定のない客観訴訟であり,不適法であると主張する。しかし,客観訴訟とは,公益の保護,行政の適法性の保障を第一次的目的とする訴訟であり,主観訴訟とは,当事者の権利利益の保護を第一次目的とする訴訟であるところ,本件各確認の訴えは,原告らが法8条1項,条例8条1項等に基づき有する意見陳述権の保護を目的とする訴訟なのであるから,法律上の争訟たる主観訴訟である。民訴 一次目的とする訴訟であるところ,本件各確認の訴えは,原告らが法8条1項,条例8条1項等に基づき有する意見陳述権の保護を目的とする訴訟なのであるから,法律上の争訟たる主観訴訟である。民訴法上の確認の訴えにおいては,訴訟物たる権利義務関係の主体でない者も,その権利関係の確認によって自らの実体法的地位を確保できるのであれば,当事者適格を認められ,当事者適格の問題は,確認の利益の問題に吸収される。その理は,実質的当事者訴訟においても同様であり,主観訴訟に当たるかという問題は,結局,意見陳述権が,確認の訴えの被侵害利益に当たるかという問題に帰着する。イ意見陳述権の権利性法及び条例は,環境保全のためには,広く環境情報を集めることが重要であるとの認識に基づき,方法書及び準備書の情報を国民一般に提供した上,広く国民から提出された意見を重要な資料として扱うべく定めた。これは単なる情報の収集手続ではなく,環境に利害関係を有する者など多種多様な利害関係人を環境保全手続に組み込むための手続であり,また,国民の民主的参加という側面も有する。そして,事業者は住民意見を受理する義務を負い,また,事業者が応答義務を負う知事意見にも住民意見が反映されること,良好な環境は広く国民に享受されるべきものであること,住民意見は適切・円滑な環境影響評価の担保であり,司法による保護が不可欠であること,「述べることができる」とする条文の文言なども併せ考えれば,法及び条例は,手続的権利としての意見陳述権を保障したものと解するのが自然である。そうでないとしても,法及び条例が,事業の影響を受けるべき地域の住民を他の者と区別する規定を置き,横断条項により許認可の段階でも周辺住民の生活利益の保護を図っていること,他方で,環境影響評価手続の後の手続では,意見陳述の び条例が,事業の影響を受けるべき地域の住民を他の者と区別する規定を置き,横断条項により許認可の段階でも周辺住民の生活利益の保護を図っていること,他方で,環境影響評価手続の後の手続では,意見陳述の機会等の保障がないことなどからすれば,少なくとも,当該地域(名護市及び国頭郡γ村)の住民は,上記生活利益等を防衛する手続的な権利としての意見陳述権を有する。このように,意見陳述権は,憲法が保障する環境権の手続的側面を具体化した手段的権利利益であり,原告らの当該権利利益は,確認の訴えにおける確認の利益を基礎付けるに足りる。環境権は,広く承認された原理的権利であるが,排他性を有しないため,その手段的権利として,差止請求権や損害賠償請求権を構成するのに困難があるので,この意見陳述権という手段的権利を認めることには重要な意義がある。これに対し,被告は,意見陳述権が,相手方に法的義務を課すものではないなどとして,主観訴訟を基礎付ける権利利益に当たらないなどと主張する。しかし,事業者は,法及び条例に基づき,住民意見を受理し,これに対して応答する義務を負うのであるから,前提において失当である。また,この点を措くとしても,所有権確認訴訟がそうであるように,確認訴訟の対象は,相手方の法的義務と対応する請求権である必要はない。そもそも,確認訴訟の対象は,単なる法的地位でも足り,例えば,行政庁が適正な手続をとるであろうという条理上の期待さえ,その対象たり得る。また,行政処分の取消訴訟の原告適格は,当該処分に係る請求権を有しない第三者や,情報公開請求権のような公益的な請求権しか有しない者にも認められるところ,このような第三者にも主観的利益があるとされることに留意すべきである。ウ確認の利益(対象選択の適否)被告は,本件各確認の訴えが,原被告 うな公益的な請求権しか有しない者にも認められるところ,このような第三者にも主観的利益があるとされることに留意すべきである。ウ確認の利益(対象選択の適否)被告は,本件各確認の訴えが,原被告間の権利義務関係を対象とするものではないなどと主張する。しかし,当該主張は,確認の利益を基礎付ける被侵害利益と確認の対象とを混同し,両者が同一でなければならないとする考え方に立つ点で明らかに失当である。本件では,被侵害利益である意見陳述権の存否が,確認の利益の問題であり,確認対象である環境影響評価手続の違法性の有無等は,本案の問題である。そして,実質的当事者訴訟における確認の訴えにおいては,権利義務関係の確認に限らず,行政活動の違法の確認も認められる。行政に対する市民の地位は,権利義務に還元しにくい場合が少なくなく,行政計画,行政指導など,行政がした過去の行為自体の違法・無効の確認を求めることも排除されないと考えられるからである。したがって,本件のように,本件方法書及び本件準備書の作成の違法の確認を求めることも許される。また,本件では,環境影響評価手続のやり直し義務をも確認の対象としているが,本件方法書及び本件準備書の作成の違法が確認されれば,論理必然として,そのやり直し義務を負うことになるから,実質的に両者は同一のものである。したがって,環境影響評価手続のやり直し義務を確認の対象として選択することもでき,そのやり直し義務の存否が,公法上の法律関係に当たることも当然である。これら確認の対象が適切なものであるか否かは,その確認によって被侵害利益が保護されるという因果関係があるかによる。本件の場合,本件各確認の訴えが認容されれば,被告は,判決の拘束力により,判決の趣旨に従って,方法書及び準備書の作成手続をやり直す義務を負うので 被侵害利益が保護されるという因果関係があるかによる。本件の場合,本件各確認の訴えが認容されれば,被告は,判決の拘束力により,判決の趣旨に従って,方法書及び準備書の作成手続をやり直す義務を負うのであるから,これによって,原告らの意見陳述権が救済されることは明らかである。したがって,本件各確認の訴えの対象選択は適切である。エ確認の利益(方法選択の適否)行政事件訴訟法4条に確認の訴えを明記する改正がなされたのは,これまでの運用にとらわれず,確認訴訟を活用することにより,国民と行政との間の多様な関係に応じた実効的な権利救済を可能とし,法の支配を実質化することを企図したものであった。その立法趣旨に照らせば,公法上の確認の訴えは,公法上の法律関係に関し,当事者が訴えの利益を有する限り,できるだけ広く認められるべきものである。本件では,環境影響評価手続のやり直しを求める給付請求を選択することも考え得るが,これを否定した裁判例があり,確認の訴えによらざるを得ない。また,他の選択肢として,公有水面埋立て承認処分に対する抗告訴訟,本件事業又は飛行場使用の差止訴訟も考え得るが,これらが仮に可能であったとしても,意見陳述権自体は保護されない。このように,本件各確認の訴えには代替する訴訟手段はなく,方法選択は適切である。オ確認の利益(即時確定の利益)防衛局長は,本件方法書及び本件準備書を作成したことをもって,本件事業について,法及び条例の方法書及び準備書の作成義務を果たしたとして手続を進めている。本件の争点は既に明確になっており,また,本件では,意見陳述権について,現に損害が生じているのであるから,即時確定の利益も認められる。以上によれば,本件各確認の訴えには確認の利益があり,適法な訴えである。(被告の主張)ア法律上の 件では,意見陳述権について,現に損害が生じているのであるから,即時確定の利益も認められる。以上によれば,本件各確認の訴えには確認の利益があり,適法な訴えである。(被告の主張)ア法律上の争訟性法及び条例は,後記イのとおり,意見陳述権その他の権利利益を国民の個人的な法律上の権利として保護したものではないから,本件各確認の訴えは,自己の法律上の利益に関わらず,国民一般という資格で提起した訴訟というべきである。したがって,本件各確認の訴えは,法律上の争訟に当たらない客観訴訟であり,これを許容すべき法律上の規定も見当たらないから,不適法として却下されるべきである。イ意見陳述権の権利性法8条1項や条例8条1項等は,適正・円滑な環境影響評価のため,広範な情報収集の手段として,環境情報の提供を国民一般の責務・役割として期待した公益目的の規定であって,個別の国民に帰属する個人的な権利利益を保護した規定ではない。法の前提となる憲法や環境基本法,法の基本原則を示した中央環境審議会の答申,立法担当者の逐条解説等からしても,このことは明らかである。また,法及び条例は,住民意見を提出する者について,その居住地を当該事業の事業地付近に限定する旨の規定を置いていない。そうすると,仮に,本件手続において,原告らの何らかの利益が害されたとしても,それは全国民に均しく関わる一般的な利益が害されたというに留まるにすぎない。このことからも,原告らのいう意見陳述権が個人的な法律上の権利とはいえないことが裏付けられる。これに対し,原告らは,一般論として,手続的権利・利益は,主観訴訟を基礎付ける主観的利益として認められ,法及び条例は,その手続的権利を認めたものと解されると主張するようである。しかし,例えば,特定の法令において申請の仕組みが規 して,手続的権利・利益は,主観訴訟を基礎付ける主観的利益として認められ,法及び条例は,その手続的権利を認めたものと解されると主張するようである。しかし,例えば,特定の法令において申請の仕組みが規定されているからといって,直ちに,応答義務のある申請権が申請人に保障されていることにはならない。原告らに手続的権利・利益が認められるか否かは,個別法令の解釈問題である。そして,法及び条例は,住民意見が,事業者及び都道府県知事によって配意され,その住民意見に配意した都道府県知事の意見が,事業者によって勘案される結果,住民意見が,環境影響評価に反映されるという仕組みを採用しているのであるから,法及び条例が,意見書の提出者に対する関係において事業者に法的義務を課すものとしての手続的権利・利益を保障していないことは明らかである。この点に関し,原告らは,取消訴訟の原告適格が,当該処分に係る請求権を有しない第三者にも認められることを指摘する。しかし,第三者に取消訴訟の原告適格が認められるのは,行政法規が,不特定多数の具体的利益を個々人の個別的利益としても保護していると解される場合に,行政庁が,当該第三者の権利又は法律上の利益の保護のため,行政権の行使に制約を課される場合のことである。また,原告らは,少なくとも,事業の影響を受けるべき地域に居住する原告らについては,意見陳述権が,実体的な権利・利益を防衛するための手続的権利として付与されているとも主張する。しかしながら,法及び条例が,意見書の提出者に対する関係で事業者に法的義務を課すものとしての手続的権利・利益を保障していないことは叙上のとおりであって,そのことは,上記地域の住民についても異なるところはない。ウ確認の利益(対象選択の適否)本件各確認の訴えのうち,請求の趣旨1 手続的権利・利益を保障していないことは叙上のとおりであって,そのことは,上記地域の住民についても異なるところはない。ウ確認の利益(対象選択の適否)本件各確認の訴えのうち,請求の趣旨1,同2及び同3(以下「本件各やり直し義務確認の訴え」という。)は,原被告間の法的権利義務関係の有無を問題とするものと理解される。しかし,法及び条例上,個々の国民が,事業者との関係で,環境影響評価手続のやり直しを求める権利を有し,或いは,事業者が,個々の国民との関係で,そのやり直しをする義務を負っているとする法令上の根拠はない。したがって,本件各やり直し義務確認の訴えに係る各義務は,個々の国民である原告らと事業者である防衛局長の所属する被告との間の法的な権利義務,法律関係であるということはできない。このように,法及び条例上,原告らと被告との間に権利義務や法律関係が発生する余地はないから,本件各やり直し義務確認の訴えは,原被告間における権利義務の確認を求めるものといえず,確認対象の選択において適切を欠く。原告は,本件各やり直し義務確認の訴えにおける確認の対象は,事業者が,特定人に対して負っている法的義務ではなく,事業者が,法及び条例の要求する方法書及び準備書を作成していないことであるとも主張するようである。しかし,事業者の作成した方法書及び準備書が法及び条例の定める客観的基準に合致していないなどということは,当事者間の公法上の法律関係に当たらず,いずれにせよ確認対象の適格を欠く。また,本件各確認の訴えのうち,請求の趣旨1及び同2(以下「本件各違法確認の訴え」という。)は,単なる印刷物である本件方法書及び本件準備書が違法であることの確認を求める内容であるところ,その趣旨が不明であり,少なくとも確認の対象が法律関係に該当 (以下「本件各違法確認の訴え」という。)は,単なる印刷物である本件方法書及び本件準備書が違法であることの確認を求める内容であるところ,その趣旨が不明であり,少なくとも確認の対象が法律関係に該当しないことは明ら かである。したがって,本件各違法確認の訴えについても,確認の対象が不適切であるとして,確認の利益を欠く。なお,別紙原告目録及び記載の者は,行政事件訴訟法4条に定める公法上の当事者訴訟として本件各確認の訴えを提起した。しかし,本件事業は,国が私人と同様の立場で行う事業であるから,仮に,本件手続について,原被告間に何らかの法律関係が観念されるとしても,それは「公法上」の法律関係ではない。上記原告らによる本件各確認の訴えは,この観点からも不適法である。エ確認の利益(即時確定の利益)本件手続については,前記イでみたとおり,原告らに主観的権利・利益を観念することができない。また,原告らの主張を前提にしても,その意見陳述権は,直接,被告に法的義務を課すものではない。このような原告らの法的地位について,いかなる危険や不安が存在するのか全く明らかでない。したがって,本件各確認の訴えは,即時確定の利益がなく,確認の利益を欠くものとしても不適法である。 防衛局長のやり直し義務の有無(原告らの主張)ア本件方法書のやり直し義務本件方法書は,本件事業の具体的な内容の記載を欠いた欠陥方法書であり,後述するように個々の記載内容等に問題がある外,本件事業を実施する経緯・必要性,α・β湾を事業地に選定した理由,ゼロ・オプションを含む代替案の検討結果,事業の安全性等について,法及び条例の求める説明義務を果たすものではなかった。防衛局長は,事業内容についての説明を補充するため,住民意見及び知事意見の提出期間経 ・オプションを含む代替案の検討結果,事業の安全性等について,法及び条例の求める説明義務を果たすものではなかった。防衛局長は,事業内容についての説明を補充するため,住民意見及び知事意見の提出期間経過後,膨大な追加資料等を提出したが,原告らや沖縄県知事は,追加資料を踏まえて意見を述べる権利を侵害された。これらは本件方法書の瑕疵であるから,防衛局長は,方法書の作成をやり直す義務がある。イ本件準備書のやり直し義務本件準備書も,上記の瑕疵ある本件方法書に基づき,環境影響調査を実施した結果によるものであるから,その瑕疵を引き継ぐ。実際,本件準備書は,ゼロ・オプションを含む代替案も検討せず,後述するような非科学的な記載等の問題点に満ちたものであって,法及び条例の定める準備書とはいい難い。防衛局長は,本件準備書の不備を補うためか,本件準備書の公告縦覧以降も,法の予定しない事後調査等を実施したが,原告らや沖縄県知事は,これを踏まえて意見を述べる権利を侵害された。この点からも,本件準備書は違法であり,防衛局長は,上記事後調査等の結果も踏まえるなどして,準備書の作成をやり直す義務がある。ウ修正事項目録記載1の事項のやり直し義務また,法及び条例は,方法書が公告されてから評価書が公告されるまでの間に事業内容の変更があった場合,軽微な修正(ただし,環境影響を相当な程度を越えて増加するおそれがあると認めるべき特別な事情があるものを除く。)でない限り,方法書作成段階から環境影響評価手続を再実施するよう定める。本件事業においては,別紙修正事項目録記載1①から⑩までの事業内容の変更があったところ,同⑩は,いわゆる諸元の変更であり,その余も,環境に多大なインパクトを与える事項であり,上記特別の事情がある場合に当たる。したがって,防衛局長は,本 載1①から⑩までの事業内容の変更があったところ,同⑩は,いわゆる諸元の変更であり,その余も,環境に多大なインパクトを与える事項であり,上記特別の事情がある場合に当たる。したがって,防衛局長は,本件修正事項目録記載1の各事項について,環境影響評価手続をやり直す義務がある。エ上記アないしウの各やり直し義務を基礎付ける違法性・問題点は,以下のとおりである。ア 事前調査の違法性法及び条例の制定趣旨等からすれば,環境影響評価手続においては,調査・予測・評価の科学性が重要であり,また,地域の歴史的文化的価値の観点の判断のためには,地域住民の判断も尊重されなければならない。そこで,法及び条例は,環境影響評価の項目や手法の選択,結果評価等について,対象事業の目的と内容を明らかにして関連付けさせ(科学性),住民等の意見を幾層もの段階で反映させることとした(民主性)。しかるに,防衛局長は,方法書作成以前に,法及び条例の予定しない事前調査を行った。そのため,住民が意見を述べる前に調査の方法が決定され,民主性が没却されたばかりか,住民の意見を反映せず,問題ある手法のまま実施された調査によって環境が攪乱され,科学性も損なわれた。これは本件方法書の瑕疵であり,本件準備書も,上記瑕疵ある本件方法書に基づく環境影響調査によるものであるから,その瑕疵を承継する。 イ 隊舎等建設工事の違法性防衛局長は,本件事業と同じ目的のために行われるものとして,法2条及び条例2条に基づき,本件手続による環境影響評価の対象となるはずの隊舎等建設工事について,本件事業とは無関係であると強弁し,法31条及び条例27条に違反し,先行して工事を実施した。本件手続における環境影響調査は,このような違法工事による環境の改変,環境に対する負荷の下で実施 ついて,本件事業とは無関係であると強弁し,法31条及び条例27条に違反し,先行して工事を実施した。本件手続における環境影響調査は,このような違法工事による環境の改変,環境に対する負荷の下で実施されたものであるから,有意なものとはいえず,これに基づく環境影響評価も不可能である。したがって,環境影響評価手続をやり直す必要がある。ウ 飛行場の使用機種に係る問題点航空機騒音等の環境影響を正確に予測するには,種々の諸条件が明らかになっていなければならない。しかるに,本件方法書には,使用機種について,米軍回転翼機及び短距離で離着陸できる航空機と記載されるのみである。防衛局長は,危険なb(c)が配備されると知っていながら,その隠蔽を図ったのであり,本件準備書でも,d,e等の記載はあ るが,bの記載はない。そのため,原告らは,住民意見として,bの問題点を指摘する機会を失った。防衛局長は,本件方法書及び本件準備書に,意図的に,法令の求める事項を記載しなかったのであり,方法書の作成から環境影響評価手続をやり直す義務を負う。エ 飛行場の構造・設備に係る問題点防衛局長は,本件事業の内容として,本件方法書の公告後の追加資料で,別紙修正事項目録記載1④及び⑤等の事項を追加し,本件準備書で,同目録記載1⑥から⑧の事項を追加し,本件評価書で,同目録記載1⑩の事項を追加した。しかしながら,これらの事項は,方法書作成の段階から当然に予定されていたはずの事項であり,かつ,法及び条例並びに関係法令等に基づき,方法書に記載すべき事項であったから,本件方法書には,法定の記載事項を欠く違法がある。原告らは,これらの事項について,意見陳述の機会を奪われたのであるから,防衛局長は,これらの事項を事業内容に加えた上,方法書の作成段階から環境影響評価手続 法書には,法定の記載事項を欠く違法がある。原告らは,これらの事項について,意見陳述の機会を奪われたのであるから,防衛局長は,これらの事項を事業内容に加えた上,方法書の作成段階から環境影響評価手続をやり直す義務を負う。オ 航空機騒音・低周波音に係る問題点本件方法書は,航空機騒音等の予測・評価の重要な要素である飛行経路を明らかにしておらず,重大な瑕疵がある。本件準備書にも,集落上空が飛行経路となる場合などa飛行場の運用実態を踏まえた予測をしていないこと,離着陸回数の増加の可能性やエンジン調整音等を考慮に入れてないこと,低周波音の評価基準が不当であり,a飛行場の運用実態も踏まえていないことなどの瑕疵がある。しかも,このような本件準備書さえ,本件評価書段階におけるbの導入と飛行経路の変更によって,殆ど無意味になった。原告らは,評価書に対する意見陳述の機会を保障されていないから,環境影響評価手続のやり直しが必要である。カ ジュゴンに係る問題点防衛局長は,本件準備書作成に先立ち,違法・不当な事前調査をし,絶滅の危機にあるジュゴンの生息域を攪乱・破壊した。このような状況の下での調査データは有効なものとはいえず,防衛局長は,環境の修復期間をおき,改めて方法書の作成手続からやり直すべきである。また,本件方法書は,環境影響の許容レベルを設定していないこと,調査手法の記載が抽象的で,住民意見を述べようもないこと,調査結果に基づく予測手法の記載も判然とせず,理由なく定性的な予測を採用することなどの問題があり,法令の求める事項を記載しているとはいい難い。本件準備書も,住民意見等を無視した事前調査の手法を踏襲し,我田引水の分析,非科学的な予測をするものであって,本件方法書の違法を承継し,それ自体も,法令の求める事項を記載 しているとはいい難い。本件準備書も,住民意見等を無視した事前調査の手法を踏襲し,我田引水の分析,非科学的な予測をするものであって,本件方法書の違法を承継し,それ自体も,法令の求める事項を記載しているとはいい難い。 環境影響調査手続をやり直し,住民意見等を反映させるべきである。キ サンゴ・サンゴ礁に係る問題点α・β湾海域の特性は,サンゴ礁生態系と内湾生態系がセットで存在することである。したがって,本件手続では,この特性に鑑み,生態系を分断して観察するのではなく,サンゴ礁を含めた多種多様な環境が近接するα海域全体への影響が検討されなければならない。しかるに,本件方法書には,生態系に及ぼす影響を検討する上で不可欠な事業内容の詳細が不明であること,環境に悪影響を与える連結式サンゴ着床具を目的不明のまま導入していること,埋立土砂の影響について検討されていないことなどの問題があり,上記の要請に応えていない。また,本件準備書にも,対照区の設置がなされているか不明なこと,既存の調査資料の調査が不十分であること,絶滅危惧種や新種の保全措置が検討されていないこと,サンゴ着床具の使用方法に問題があること,環境保全措置として安易に移植をあげていることなどの問題がある。ク その他の生物に関する問題点本件準備書は,ウミガメの調査結果について,卵の孵化が確認されなかった場所を「産卵の可能性が高い場所」とし,確認された場所を「産卵の可能性が低い場所」とするなど,極めて恣意的な記載をする。また,海草藻場について,単年度調査にとどめ,アジサシ類に至っては,わずか2回の調査しかしないなど,極めて不十分な調査しかなされていない。ケ 海砂の採取に関する問題点本件準備書は,約1700万立方メートルもの埋立土砂を沖縄県内外から調達 シ類に至っては,わずか2回の調査しかしないなど,極めて不十分な調査しかなされていない。ケ 海砂の採取に関する問題点本件準備書は,約1700万立方メートルもの埋立土砂を沖縄県内外から調達することを検討するものとしている。しかし,上記量は,沖縄で採取される海砂の約12.4年分に相当する量であり,海底から採取しても砂浜の消失につながるものであるし,ジュゴンの餌となる海草藻場の消失,漁業や観光業への影響も計り知れない。さらに,埋立土砂については,調達先が明らかにされていないことによって,外来動植物の混入や土壌汚染物質が含まれていることが考えられるところ,これに対する適切な環境影響調査がされていない。コ 潮流計算に関する問題点本件準備書は,潮流計算の数値モデルにおいて,人工境界条件に誤りがあり,格子間隔が不適当であるなど問題があるものである。その結果,サンゴ礁の地形は再現されず,潮流楕円,恒流ベクトルについても,予測値と観測値が一致しない。このようなものによって,環境影響を予測できないことは明らかであり,環境影響評価手続をやり直す必要がある。(被告の主張)争点(1)で主張したとおり,原告らのいう意見陳述権は,法及び条例の認める権利ではないから,本件手続についても,意見陳述権の侵害を理由とする違法はあり得ず,そのやり直し義務も問題とならない。  被告の損害賠償義務の有無(原告らの主張)ア原告ら全員に共通する主張原告らはいずれも,本件方法書及び本件準備書に対して,環境保全の見地から,様々な意見を有し,重大な関心を持つ者であり,また,本件事業の成否・内容によって,重大な影響を受ける者でもある。争点で主張したとおり,原告らは,法的に保護された利益として,法及び条例に基づく意見陳述権を有し ,重大な関心を持つ者であり,また,本件事業の成否・内容によって,重大な影響を受ける者でもある。争点で主張したとおり,原告らは,法的に保護された利益として,法及び条例に基づく意見陳述権を有している。そして,事業者による環境影響評価手続の不履践が,損害賠償請求における注意義務違反として構成されることに異論はないのであるから,事業者である防衛局長は,少なくとも,法及び条例が保護する実体的利益である意見陳述権を有する原告らに対し,環境影響評価手続を適切に履践するべき法的義務を負っているというべきである。しかるに,争点で指摘したとおり,防衛局長は,①事前調査で環境を改変することにより,原告らが,改変前の環境に意見陳述する機会を侵害し,②本件方法書には殆ど事業内容を記載しないことにより,原告らが,「後出し」された事業内容等に意見陳述する機会を侵害し,③事後調査等を継続することで,原告らが,その結果に意見陳述する機会を侵害した。これらの侵害行為について,防衛局長の故意又は過失があること,これらの侵害行為をする正当な理由がなく,行為に違法性があることは明らかである。原告らは,これらの侵害行為によって,憲法21条1項の表現の自由の一態様にも当たる意見陳述権の行使を妨げられ,慰謝料にして各1万円を下らない耐え難い精神的苦痛を受けた。そして,本件手続は,a飛行場の代替施設を建設するために必要不可欠な前提であり,国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に当たるから,被告は,原告らに対し,同条項の損害賠償責任を負い,そうでないとしても,民法709条,715条1項の損害賠償責任を負うから,その損害を賠償する義務を負う。イ各原告の個別事情原告fは,想定飛行経路に当たる名護市字δに居住し,αへの基地建設反対の住民運動で事 709条,715条1項の損害賠償責任を負うから,その損害を賠償する義務を負う。イ各原告の個別事情原告fは,想定飛行経路に当たる名護市字δに居住し,αへの基地建設反対の住民運動で事務局長を務めるなどしてきた者である。同原告は,本件方法書に対し,過去にキャンプ・θを直撃した竜巻についての記載がないなどの意見を述べたが,記載された事業内容が曖昧であり,詳細は追加資料等で補充されたため,埋立土砂などについて,その意見を述べる機会を奪われた。また,同原告は,本件準備書に対し,ジュゴンやウミガメの調査結果が科学的根拠に基づいていないことなどについて住民意見を述べることができたが,追加調査の形で調査結果が補充されたため,これに対する意見を述べる機会も奪われた。原告gは,名護市で育ち,基地建設反対・環境保護の運動に関わってきた者である。同原告は,事前調査に反対運動をしてきたが,掃海母艦を投入してまで強行される調査に恐怖を覚え,かかる威嚇によって,自由な意見陳述を行う機会を奪われた。同原告は,本件方法書に対しては,記載された情報量が少なすぎたため,更なる情報の提供を求める旨の意見を述べることしかできず,追加提供された追加資料等については,意見を述べる機会がなかった。なお,同原告は,本件準備書に対しては意見を述べることができたが,本件方法書に対する意見に代わるものではない。原告hは,本件事業予定地とは約2キロメートルの距離にある名護市εで生まれ育ち,基地建設反対の住民活動等を行ってきた者であり,自然ガイドの仕事もしており,本件事業により周辺環境が破壊されれば,その生活自体が成り立たなくなるおそれがある。同原告は,事前調査段階から本件手続を監視等しており,本件方法書に対しても,「肝心な情報」が欠落していること等を指摘したが,補充 周辺環境が破壊されれば,その生活自体が成り立たなくなるおそれがある。同原告は,事前調査段階から本件手続を監視等しており,本件方法書に対しても,「肝心な情報」が欠落していること等を指摘したが,補充された追加資料等については,意見を述べる機会がなかった。そのため,同原告は,本件準備書に対し,方法書の作成からやり直すよう求める旨の住民意見を述べた。原告iは,結婚後,名護市εに移り住んだ者であり,本件事業により基地施設が建設されることにより,家族等の平穏な生活が破壊されることを危惧している。同原告は,本件方法書に対しては,事業内容の記載が不十分であったため,具体的な意見を述べることができず,補充された追加資料等については,意見を述べる機会はなかった。また,同原告は,本件準備書に対しても,配備予定のbに関する記載がないなど,極めて不十分なものであるとして,その旨の意見を述べたが,その後の追加調査については,意見を述べる機会がなかった。原告jは,本件事業予定地とは約8キロメートルの距離にある名護市ζに長く生活し,魚釣り,漕艇競技の訓練等を通し,αの海と関わりを持ち,本件事業への抗議活動の責任者として活動してきた者である。同原告は,本件方法書に対し,航空機の種類や飛行計画の記載がないのは不当であること等の意見を述べた。しかし,意見提出前に違法な事前調査によって環境が改変されていたこと,本件方法書には記載されるべき事項が記載されていなかったこと,意見提出後に追加資料等が補充されたことによって,その意見陳述権は侵害された。原告kは,那覇市内に居住する建築家であるが,沖縄から米軍基地をなくさない限り,平和な住環境は維持できないと考え,反基地,環境保護運動に深く関わってきた。同原告は,本件方法書に対し,本件方法書が法の要件を満たさな 内に居住する建築家であるが,沖縄から米軍基地をなくさない限り,平和な住環境は維持できないと考え,反基地,環境保護運動に深く関わってきた。同原告は,本件方法書に対し,本件方法書が法の要件を満たさない欠陥方法書であること等について,具体的な意見を提出したが,その後の追加資料等については,住民意見を述べることができなかった。また,同原告は,本件準備書に対しても,専門的知識を生かして潮流の予測計算の問題点を具体的に論証し,方法書からやり直すことを求めるなどしたが,追加調査については,意見を述べることができなかった。原告lは,大学で生態学と自然保護学(鳥類及び哺乳類を対象)を専攻し,沖縄の自然環境と野生生物の保護,各地の湿地の保全活動に携わってきた者であり,本件事業が,α・β湾の自然環境を不可逆的に破壊することを憂い,基地建設を阻止するため,様々な活動を行ってきた。同原告は,本件方法書に対し,意見書を提出したが,本件方法書が方法書の体を成していないものであったため,調査,予測,評価の手法について,十分な意見を述べることができず,補充された追加資料等については,意見を述べる機会がなかった。そのため,同原告は,本件準備書に対する意見に際しては,方法書からやり直すよう求めた。(被告の主張)ア国家賠償法1条1項に基づく請求について本件事業は,それ自体,公権力の行使にわたるものではなく,国が私人と同様の立場で行うものにすぎず,本件手続も,私人が実施する対象事業に対する環境影響評価手続と異なるものではない。したがって,国家賠償法1条1項に基づく原告らの請求は主張自体失当である。イ民法709条,715条に基づく請求について争点で主張したとおり,法8条1項や条例8条1項が,個々の国民の主観的権利・利益を保護する趣旨の規定 基づく原告らの請求は主張自体失当である。イ民法709条,715条に基づく請求について争点で主張したとおり,法8条1項や条例8条1項が,個々の国民の主観的権利・利益を保護する趣旨の規定とは解されない以上,損害賠償請求の局面においても,原告らのいう意見陳述権は,法律上保護された利益ということはできず,その請求は,前提において失当である。また,原告らの主張によっても,防衛局長が,個々の原告らに対して負う注意義務の内容が明らかでない。原告らの主張する違法は,法及び条例に基づく手続上のものにすぎず,原告らに対する私法上の注意義務の発生根拠となるものではない。ウ原告らの個別事情について上記イの点を措くとしても,原告らの半数以上は,アンケート式の陳述書さえ提出しておらず,陳述書を提出した者の中にも,住民意見を述べな かった理由を「興味がなかった」などとする者がいる。少なくとも,これらの原告らについて,被侵害利益が観念できないことは明白である。第3 当裁判所の判断 1 請求の趣旨1,2及び3に係る訴え変更等の不許の申立ての当否原告らの一部が,平成21年8月19日に本件各確認の訴えないし本件損害賠償請求に係る訴えである○年(行ウ)第○号事件の訴訟を提起し,その余の原告らが,同年10月20日に本件損害賠償請求に係る訴えである○年(ワ)第○号事件の訴訟を提起したこと,当裁判所はこれらを併合審理したこと,原告らが,大部分の当事者・証人尋問が終了した平成24年2月27日に上記訴えの変更に係る「訴え変更申立書」を提出し,当事者・証人尋問が全て終了した後の同年3月5日の第20回口頭弁論期日において,同申立書を陳述したこと,請求の趣旨3に係る訴えの変更は,本件訴訟の係属中に,本件評価書の提出があり,その中には本件方 当事者・証人尋問が全て終了した後の同年3月5日の第20回口頭弁論期日において,同申立書を陳述したこと,請求の趣旨3に係る訴えの変更は,本件訴訟の係属中に,本件評価書の提出があり,その中には本件方法書及び本件準備書に記載のない事項が記載されていたことに基づくものであること,当裁判所,原告ら及び被告は,同期日において,次回口頭弁論期日において弁論終結の予定とすることを確認したこと,被告が,請求の趣旨1,2に係る訴え及び同3に係る変更前の訴えはいずれも不適法であるから,主要事実に関する認否の必要はないと主張し,客観的事実関係の一部についてのみ認否していること,以上の事実は当裁判所に顕著である。 そして,後記のとおり,変更後の訴えは,変更前の訴えと同様,公法上の法律関係の確認の訴えとして確認の利益の有無が本案前の争点となることが請求の趣旨自体から明らかであるから,被告が主要事実について認否をするとか,争点整理の上,新たな証拠調べの申出をするといった応訴態度をとることはおよそ想定し難く,また,双方当事者とも,次回期日における弁論終結を予定していたのであるから,訴え変更により訴訟が遅滞すると認めることはできない。したがって,上記訴え変更が不当であるとはいえないから,当裁判所は,変更後の訴えに基づいて判断することとする。 2 本件各確認の訴えの適法性(1) 本件各確認の訴えは,原告らが,事業者たる防衛局長のした本件手続に不備等があるとして,その帰属主体である国を被告として,防衛局長による方法書ないし準備書の作成のやり直し義務,本件方法書ないし本件準備書が違法であること及び環境影響評価手続等のやり直し義務の確認を求めるものであるところ,確認の対象は,いずれも,法又は条例に基づき防衛局長を主体とする公法上の法律関係で 務,本件方法書ないし本件準備書が違法であること及び環境影響評価手続等のやり直し義務の確認を求めるものであるところ,確認の対象は,いずれも,法又は条例に基づき防衛局長を主体とする公法上の法律関係であるから,原告らは,かかる法律関係において第三者としての地位を有する。 したがって,本件各確認の訴えは,事業者を主体とする公法上の法律関係を判断する前提として,当該公法上の法律関係の主体でない原告らが,第三者の法律関係の確認を求めることにつき確認の利益を有するか否かが問題となる。  本件各やり直し義務確認の訴えについてア被告は,本件各やり直し義務確認の訴えが,自己の法律上の利益に関わらず,国民一般という資格で提起された客観訴訟であり,法律上の争訟に当たらず不適法であると主張する。確かに,本件各やり直し義務確認の訴えを客観訴訟と解する限りにおいては,被告の主張するとおりであるが,原告らは,法8条1項や条例8条1項等に基づく意見陳述権とでもいうべき主観的な権利利益を有すると主張し,そのような自己の法律上の利益に関わる訴えとして,当該各訴えを提起しているのであるから,少なくとも本件においては,客観訴訟としての訴えの適否とは別に,公法上の法律関係に関する確認の訴えとして訴えの適否を別途判断することが相当である。被告は,原告らが意見陳述権を有していること自体を争うが,主観訴訟性を基礎付ける権利利益が実体的に認められないからといって,当然に法律上の争訟性が否定されるわけではないことは,実体的に認められない権利利益を有することの確認を求める訴えを想定すれば明らかである。もっとも,本件各やり直し義務確認の訴えは,原告らが意見陳述権を有することの確認ではなく,前記のとおり,第三者である防衛局長の帰属主体である被告に対し,防 る訴えを想定すれば明らかである。もっとも,本件各やり直し義務確認の訴えは,原告らが意見陳述権を有することの確認ではなく,前記のとおり,第三者である防衛局長の帰属主体である被告に対し,防衛局長が環境影響評価手続をやり直す一般公法上の義務を負っていることの確認を求めるものである。そして,確認の利益は,確認を求めることによって,現在の法律関係をめぐる紛争の抜本的解決に適切,かつ不可欠である場合に認められるべきところ,原告らは,環境影響評価手続のやり直しに係る法律関係の主体でないにもかかわらず確認の利益があることの根拠として,原告らそれぞれの有する意見陳述権が侵害されていることを主張する。イそこで検討するに,確かに,前記第2の2のとおり,法及び条例は,環境影響調査の実施前に,環境影響評価の項目や手法を記載した方法書を一般の縦覧に供するなどして,原告らが住民意見を述べる機会を設け,調査結果を評価書にまとめる前にも,調査結果等を記載した準備書について,同様に縦覧や意見陳述の機会を設けている。しかしながら,他者の行為に対して意見を述べること自体は,表現の自由によって保障されているのであって,このことは,環境影響評価手続においても変わるものではない。したがって,法8条1項及び条例8条1項等が,一般人に対して公法上の権利としての意見陳述権を創設的に規定したということはできない。そして,法及び条例が,住民意見のうち,所定の期間内に意見書の提出という方法をとったものについて,事業者に対し,当該意見の概要及びこれに対する事業者の見解を述べた書面を関係都道府県知事及び関係市町村長に送付することを義務付けていることからすれば,法8条1項及び条例8条1項等の規定は,結局のところ,事業者に対し,住民意見の扱いに係る公法上の義務を課しているもの を関係都道府県知事及び関係市町村長に送付することを義務付けていることからすれば,法8条1項及び条例8条1項等の規定は,結局のところ,事業者に対し,住民意見の扱いに係る公法上の義務を課しているものにすぎないというべ きである。原告らは,意見陳述権が法及び条例に基づく特別の権利であることを前提に,内容がずさんであって方法書ないし準備書の体をなしていないことから,意見陳述権そのものが害されているという趣旨の主張をするが,内容の当不当は,意見陳述によって自由な批判にさらされることが制度上予定されているのであって,方法書ないし準備書の内容がずさんと考えてその旨の意見陳述をすることは,まさに法ないし条例の趣旨に則った制度運用ということができ,手続が適正を欠くことにより意見陳述をする前提を欠くという意見陳述についても同様に考えることができる。また,事業者は,これら住民意見に「配意」すれば足り,個々の意見そのままを環境影響評価手続に反映させる義務はもちろん,個々の意見に応答する義務を負うものでもない。個々の意見の取捨選択は,事業者の任意に委ねられており,法及び条例が,住民意見を述べる個々人に対し,独自の手続上の地位を与えているとはいい難い。さらに,住民意見を述べる主体は,「環境の保全の見地からの意見を有する者」とのみ定められ,何ら実体的権利の裏付けは要求されない。法及び条例は,住民意見を述べさせることによって,環境の保全という公益とは別に,個々人が住民意見を述べること自体を主観的な権利として保護することまで一般的に想定しているものではないというべきである。そうすると,法及び条例が,前記のとおり住民意見の陳述の機会を設けているのは,環境保全という公益目的のため,事業者に情報収集の手続を課したものにすぎないといわざるを得ず,「述べ というべきである。そうすると,法及び条例が,前記のとおり住民意見の陳述の機会を設けているのは,環境保全という公益目的のため,事業者に情報収集の手続を課したものにすぎないといわざるを得ず,「述べることができる。」という形式で規定されていることを考慮しても,そのための主観的な権利又は法的地位が保障されていると解することはできない。ウこれに対し,原告らは,住民意見の陳述の機会は,単なる情報の収集手続ではなく,多種多様な利害関係人を環境保全手続に組み込むための手続であり,国民の民主的参加という側面も有すると主張する。しかし,法及び条例は,事業者に対し,「環境の保全の見地からの意見を有する者」の意見に「配意」することを超えて,環境影響評価手続の中で多種多様な利害を調整することまでも意図しているとは解し難い。住民意見の陳述に,環境行政に対する国民の民主的参加の意義があるにしても,意見陳述の主体が日本国民に限られないことからも明らかなように,その「民主」の実体は曖昧であり,その権利性を基礎付ける根拠とはし難い。原告らは,原告らが住民意見を述べることに権利性があることの裏付けとして,事業者が住民意見の受理義務を負い,住民意見が反映された知事意見に応答義務を負うことを指摘する。しかし,事業者が,住民意見を受理してこれに配意する公法上の義務を負っているからといって,これに対応して,住民意見を述べる側が,住民意見を述べる権利を有しているとはいえない。知事意見にしても,それ自体は都道府県知事(沖縄県知事)の権限に属し,都道府県知事(沖縄県知事)の責任において,住民意見に「配意」するにすぎないのであるから,むしろ,住民意見を述べることの権利性を否定する事情であるとさえいえる。その外,原告らは,住民意見は,適切・円滑な環境影響評価 事)の責任において,住民意見に「配意」するにすぎないのであるから,むしろ,住民意見を述べることの権利性を否定する事情であるとさえいえる。その外,原告らは,住民意見は,適切・円滑な環境影響評価手続のための担保であるなどとも主張するが,そうであるとしても,環境影響評価手続は,環境を保全することにより,健康で文化的な生活の確保という広く現在及び将来の国民に享受されるべき公共的な利益に資することを目的とするものなのであって,住民意見を提出すること自体を主観的な権利利益として保護しているものではない。エまた,原告らは,少なくとも,本件手続において,本件事業により環境影響を受けるべき地域とされる名護市及びγ村在住の原告らについては,住民意見を陳述する権利を有すると主張する。確かに,法及び条例は,方法書や準備書について,前記第2の2のとおり,その縦覧を対象事業に係る環境影響を受ける範囲であると認められる地域内においてするべく定める外,当該地域内において説明会を開催するよう求めており(法7条の2,17条,条例16条),対象事業に係る環境影響を受ける範囲であると認められる地域内の住民は,他地域内の住民に比し,住民意見を述べやすいということはできる。しかしながら,環境影響評価手続における住民意見の性質は,叙上のとおりであって,上記の諸規定があるからといって,これに権利性が付与されるということはできない。法及び条例が,対象事業に係る環境影響を受ける範囲であると認められる地域内において縦覧の手続をするべく定めるなどしているのは,問題となる地域に即した環境情報を収集する目的によるものと理解するべきである。その外,原告らは,地域住民の生活利益という主観的権利の存在を指摘する。しかし,法及び条例が,これらの地域に居住する住民に対し, 地域に即した環境情報を収集する目的によるものと理解するべきである。その外,原告らは,地域住民の生活利益という主観的権利の存在を指摘する。しかし,法及び条例が,これらの地域に居住する住民に対し,一般的な環境の保全という公益を超えた個々の生活利益を保護しているものとは解し難い。原告ら指摘の横断条項(法33条,条例31条,32条)にしても,環境の保全に適正な配慮がなされたか等を問題とするものであって,個々の住民の生活利益を問題とするものではない。したがって,法及び条例が,地域住民に対し,その生活利益を保護する手段として住民意見を陳述する権利を保障しているということはできない。なお,この点について,法及び条例を離れ,良好な環境を享受するという人格的権利という観点から検討したとしても,後記3イのとおり,少なくとも,環境影響評価手続において意見陳述すること自体が,実定法上の根拠なく人格的権利として保護されるとは解し難く,その外,そのような人格的権利を基礎付ける実定法上の根拠も見出し難いから,この観点からも,原告らに所論の主観的権利があるということはできない。オ以上のとおり,原告らの主張等を考慮しても,原告らが,本件手続に対して意見陳述する主観的な権利又は法的地位を有しているということはできず,そのことは,名護市及びγ村在住の原告らに限ったとしても異ならない。したがって,本件各やり直し義務確認の訴えは,防衛局長がそのような義務を負っているか否かにかかわらず,いずれも確認の利益を欠いて不適法である。 本件各違法確認の訴えについてア原告らが予備的請求とする本件各違法確認の訴えについて,その求めるところは必ずしも明確でないが,本件方法書及び本件準備書が,法及び条例の定めに反する手続に基づいて作成されたこと, 訴えについてア原告らが予備的請求とする本件各違法確認の訴えについて,その求めるところは必ずしも明確でないが,本件方法書及び本件準備書が,法及び条例の定めに反する手続に基づいて作成されたこと,或いは,内容の不備により法及び条例の定める実体要件を満たさないことの確認を求めるものなどとして理解することはできる。イしかしながら,本件各違法確認の訴えもまた,確認の対象は,いずれも,法又は条例に基づき防衛局長の所属する被告を主体とする公法上の法律関係であるから,原告らは,かかる公法上の法律関係の主体ではないが,確認の利益を有するものとして,第三者の法律関係の確認の訴えを提起したものと理解される。そして,原告らの主張によっても,これらのことを確認する確認の利益とは,結局,そのような本件方法書及び本件準備書が作成されたことによって,本件各やり直し義務確認の訴えにおけるのと同様,法及び条例に基づく原告らの意見陳述権が侵害されていることをいうに尽きると理解せざるを得ない。ウそして,原告らが,法及び条例に基づき,本件手続に対して意見陳述する主観的な権利又は法的地位を有しているということはできず,そのことは,名護市及びγ村在住の原告らに限ったとしても異ならないことは前記で示したとおりであるから,本件各違法確認の訴えも,やはり確認の利益を欠いて不適法である。 3 被告の損害賠償義務の有無 原告らは,原告らが,本件方法書及び本件準備書に対して,環境保全の見地から,様々な意見を有し,重大な関心を持つ者であり,また,本件事業の成否・内容によって,重大な影響を受ける者でもあるとして,原告らに対する権利利益の侵害を主張するところ,前提事実,証拠及び弁論の全趣旨によれば,各原告に関して,以下の事実を認めることができる。ア 成否・内容によって,重大な影響を受ける者でもあるとして,原告らに対する権利利益の侵害を主張するところ,前提事実,証拠及び弁論の全趣旨によれば,各原告に関して,以下の事実を認めることができる。ア原告fは,昭和37年に沖縄に移住し,国頭郡η町,那覇市や沖縄市での生活を経て,昭和58年からは名護市に居住する者である(甲78・1頁,同原告・50項)。同原告の自宅は,本件事業予定地とは反対側である沖縄本島西海岸付近にあるが,同事業地からの距離は自動車で約30分程度である(同原告・51項)。同原告は,平成9年,α地区がa飛行場の代替施設の建設候補地とされた際に市民団体を立ち上げ,それ以降,その建設に対する反対運動を続けてきた者であり(甲78・1頁,同原告・5項,6項),本件事業によって,名護市民は,生活面・環境面で莫大な被害を受けると考えている(同原告・7項)。同原告は,本件方法書について,その写しを入手して検討したが,事業内容の記載が簡に過ぎ,名護市民を愚弄するものであるとして,怒りを感じた(同原告・8項,16項)。同原告は,本件方法書の記載では,適切な意見を述べることができないと考え(同原告・21項,22項),そのことを指摘し,本件方法書を撤回すべきであるとする定型意見を印字したm監視団の書式を用いた意見書を提出するとともに,同意見書において,bの配備が問題となっているのに,航空機の機種が具体的に記載されていないこと,隊舎の建設計画が事業内容に含まれていないことなどを指摘した(甲4,72)。仮に,事後に追加修正資料等で明らかにされた内容が本件方法書の段階で明らかになっていれば,同原告は,県外から埋立土砂を導入することの問題などについて,意見書を提出することができたはずであると考えている(同原告・23項から29項)。同原 本件方法書の段階で明らかになっていれば,同原告は,県外から埋立土砂を導入することの問題などについて,意見書を提出することができたはずであると考えている(同原告・23項から29項)。同原告は,本件準備書について,市民団体による要約版を入手して検討した上,ジュゴンやウミガメに対する調査結果が非科学的であること,複数年調査を実施すべきことなどを指摘する住民意見を提出した(同原告・32項から39項,甲73)。なお,防衛局長は,複数年調査の実施を求める住民意見に対し,その必要がないとの見解を示したが(甲156・4-1-75,113),本件評価書において,本件準備書に対する住民意見提出後にも継続した追加調査の結果を反映させている(後記オ)。イ原告gは,昭和▲年に沖縄に生まれ,小学校4年から高校卒業までの間及び平成11年4月以降,名護市で暮らしてきた者である(同原告・4項,甲79・1頁)。同原告は,平成15年,特に環境保護の観点から,a飛行場代替施設の建設を問題視して市民団体を結成し,基地問題に取り組んできた(同原告・5項,36項,甲79・1頁)。同原告は,環境影響評価手続に期待を懸けていたが,同手続外で事前調査が開始され,調査方法等の開示もなかったことから,調査現場に出向いて抗議活動を行うなどして意見表明をした。しかし,調査は,海上自衛隊の艦船や海上保安庁の船舶まで導入してまで継続され,同原告は,意見表明することに対する圧迫を感じた(同原告・7項から9項,甲79・4頁から6頁)。同原告は,本件方法書を閲覧したが,その内容が薄きに過ぎたため,住民意見として,本件方法書は方法書とみるには値しないものであることを指摘し,環境影響評価手続が想定するレベルの方法書の提出を求めるなどしかできなかった(同原告・10項,甲79・6 きに過ぎたため,住民意見として,本件方法書は方法書とみるには値しないものであることを指摘し,環境影響評価手続が想定するレベルの方法書の提出を求めるなどしかできなかった(同原告・10項,甲79・6頁から7頁)。同原告は,仮に,事後に追加修正資料等で明らかにされた内容が本件方法書の段階で明らかになっていれば,航空機の機種や飛行経路等を踏まえたジュゴンに対する影響等について,他の専門家に意見を徴するなどして意見書を提出することができたはずであったと考えている(同原告・12項から15項)。 同原告は,本件方法書に対し,本来的な意味での住民意見を提出することができなかったと感じ(同原告・11項),そのことに強い怒りを感じるなどしている(甲79・6頁から7頁,同原告・17項)。同原告は,本件準備書を閲覧し,本件準備書が,平成17年3月にジュゴンが発見された事例があるのに,これを無視して平成11年4月を最後にα沖にジュゴンはいないかのような図表を添付していることなどを指摘している(甲71)。また,同原告は,その後の追加調査については,十分な情報を得ることができず,この点について,不満を感じている(同原告・26項)。ウ原告hは,昭和▲年,本件事業予定地から約2キロメートルに位置する名護市εで生まれ育った者であり,平成9年には市民団体を立ち上げ,αへの基地建設に反対する運動等を行ってきた(同原告・1項から18項)。 同原告は,現在,自然ガイドとして,地域の自然を生かしたエコツアーを実施していることもあり,本件事業によって,地域の自然が破壊されることを懸念している(同原告・19項から25項)。同原告は,m監視団を立ち上げ,本件事業について,その事前調査の段階から監視活動を行っていたが,その調査方法などに関して生じた疑問等について,防 ことを懸念している(同原告・19項から25項)。同原告は,m監視団を立ち上げ,本件事業について,その事前調査の段階から監視活動を行っていたが,その調査方法などに関して生じた疑問等について,防衛局長に問いただす適切な機会がなかったため(同原告・31項から42項),本件方法書に対する住民意見の段階で,同事前調査の問題点を指摘するとともに,その即時中止を求めた(甲4・181頁,185頁から186頁,同原告・60項)。その外,同原告は,本件方法書に対し,飛行場の総面積が明示されていないこと,配備を想定する航空機の具体的な機種の記載がないこと,隊舎 移設に関する記載がないことなどを指摘する住民意見を述べたが(甲4・183頁から185頁),同原告は,仮に,事後に追加修正資料等で明らかにされた内容が本件方法書の段階で明らかになっていれば,さらに具体的な意見を述べることができたと考えている(同原告・65項)。実際,同原告は,前記監視団の名で提出した本件準備書に対する住民意見(甲10・1頁から2頁)において,事業内容が「後出し」されているとして,方法書の段階からやり直すよう求めた(同原告・71項)。エ原告iは,平成4年,結婚を機に名護市εに移り住んだ者であるが,本件事業が計画されていることを知り,平成9年,本件事業に係る市民投票が行われたころから,基地反対運動に取り組んできた(同原告・1項から26項,33項)。同原告は,現在のキャンプ・θの騒音にも悩まされているところ,本件事業に係る飛行場が建設されると,その滑走路の延長線上に当たる同原告らの居住地域に航空機が墜落するおそれが生じ,子供達の毎日が危険に曝されること,海や山の環境も破壊されてしまうことに懸念を覚えている(同原告・28項から31項)。同原告は,本件準備書の内容は, 告らの居住地域に航空機が墜落するおそれが生じ,子供達の毎日が危険に曝されること,海や山の環境も破壊されてしまうことに懸念を覚えている(同原告・28項から31項)。同原告は,本件準備書の内容は,一般市民にとって難しすぎて分かりにくいと感じたが,他の人から平易な解説を受けた限りで,本件準備書には,bに関する記載がないことなどの問題点があると理解し,本件準備書に対し,m監視団を通じて住民意見を提出した(甲80・3頁から5頁,同原告・44項から48項)。また,そもそも,本件方法書は,事業内容の記載が薄く,十分に住民意見をいえるものではなかったと考えている(甲80・4頁)。同原告は,本件準備書に対しても,m監視団の要約を見るなどして理解し,同監視団を通じ,配備が予定されているはずのbについての記載がないことなどに問題がある旨の意見書を提出した(同原告・52項,甲80・5頁)。オ原告jは,平成16年3月まで高校の教員を務め,現在は名護市内に自宅を有し(同原告・40項),漕艇競技の技術向上委員としての活動や魚釣りなどを通じ,沖縄の海に親しんできた者であり,平成12年,基地反対の市民団体の共同代表に就任し,教員を務めていた時期から,週末は,α,β湾で調査活動に従事してきた(同原告・3項から5項)。同原告は,本件方法書に対し,違法な事前調査を前提とするものであって手続上の問題があること,bなど,具体的に配備が想定されている航空機の種類を特定せず,飛行経路も明らかでなく,飛行場の面積など数値的に明確化されないものがあるなど内容面でも問題があることなどを指摘し,結論として,事前調査を中止し,方法書の作成をやり直すことを求める住民意見を提出した(甲66)。しかし,本件方法書における事業内容の記載は薄く,秘匿された部分も多く,後に追 があることなどを指摘し,結論として,事前調査を中止し,方法書の作成をやり直すことを求める住民意見を提出した(甲66)。しかし,本件方法書における事業内容の記載は薄く,秘匿された部分も多く,後に追加資料等や本件準備書において,初めて明らかにされた部分があるため,同原告は,本件方法書の段階では,これらの記載があれば述べられたはずの意見を述べることができなかったと考えている(甲77・4頁,5頁)。同原告は,本件準備書に対しても住民意見を提出したが(甲67),結局,違法な事前調査によって環境が改変された後の調査結果に対してしか意見を述べられなかったのであるから,意見陳述権を十全に行使することができたとはいえないと考えている(甲77・5頁から6頁)。カ原告kは,那覇市内に居住する建築家であるが,建物の居住者が平和で健康に暮らすためには,或いは,都市が人々に住みよいものであるには,沖縄から基地をなくす必要があると考え,反戦運動,環境保護運動等に取り組んできた者であり,平成15年9月には,米国国防長官等を被告として,米国連邦裁判所に対し,αの海上基地建設計画が,天然記念物たるジュゴンの保護との関係で,米国法に違反するとする訴訟を提起している(同原告(第16回口頭弁論)・5項,同原告(第19回口頭弁論)・35項,甲76・1頁)。同原告は,本件方法書に対し,環境影響評価手続に基づく調査は,住民意見や知事意見を踏まえてなされるべきものであり,その事前調査は違法であるから,これを直ちに中止すべきこと,本件方法書が,隊舎の建設工事を事業の範囲に含めていない点,bの配備が明らかになっているのに,配備を想定する航空機の種類を明示していない点,米国国防総省から300台のトラックを置ける軍港に匹敵する規模の桟橋を建設することを要求されており に含めていない点,bの配備が明らかになっているのに,配備を想定する航空機の種類を明示していない点,米国国防総省から300台のトラックを置ける軍港に匹敵する規模の桟橋を建設することを要求されており,これによって船の運航による影響が生じることを隠蔽している点,虚偽の飛行ルートを前提としている点等において,法5条の定める方法書の要件を満たしておらず,撤回されるべきものであることなどについて,具体的な住民意見を提出した(甲74)。同原告は,本件準備書に対する住民意見(甲75)においては,主として,潮流の予測計算に問題があるから,その計算をやり直すべきとする指摘をしたが,結論として,事業計画自体に変更があるから,少なくとも方法書段階から,手続全体をやり直すよう求めた(甲75・19頁)。キ原告lは,宮城県に生まれ,大学及び大学院修士課程では,生態学と自然保護学を専攻し,環境保護団体の職員として勤務するなどし,α・β湾などにおける沖縄の自然環境と野生生物の保護や,ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約(昭和55年条約28号))をもとに各地の湿地の保全活動に関わってきた者であり,日本ではジュゴンを保護するため生息地に米軍基地を建設させないことを目的に,種々の活動を行ってきた(甲84・2頁)。同原告は,本件方法書に対し,住民意見を述べ,先に実施された事前調査が,既に環境に影響を与えている可能性が高く,本件方法書では,科学的な環境アセスメントにならないこと,本件方法書は,事業内容の記述が不十分で,適正な記述がなされていない上,調査・予測・評価の方法が不 明瞭であって,核心部分が欠落していることを指摘した上,科学的,合理的に方法書を作成し直し,多くの市民,専門家,自治体などから意見を求めるべきことなどを主 ない上,調査・予測・評価の方法が不 明瞭であって,核心部分が欠落していることを指摘した上,科学的,合理的に方法書を作成し直し,多くの市民,専門家,自治体などから意見を求めるべきことなどを主張した(甲55・13頁から15頁)。事業内容の詳細は,その後,追加修正資料等によって具体的に明らかにされたが,同原告は,これによって明らかになった事実について,言うべき意見を提出する機会がなかったと考えている(甲84・15頁)。同原告は,本件準備書にも住民意見を述べ,実体的な面で種々の指摘をするとともに,事前調査によって環境が改変されてしまっている以上,環境が安定状態を取り戻すのを待ち,改めて調査を行うべきこと,追加修正資料等によって事業内容が追加され,軽微とはいえない変更が加えられている以上,方法書の段階に戻って,本件手続をやり直すべきことなど,手続的な問題点も指摘した(甲55・25頁)。クその余の原告らは,それぞれ各原告目録記載の住所地に居住するものであるところ,そのうち,別紙「原告らの個別事情」の表のA欄にアとある者は,名護市のι三区(α,λ,μ)に居住したことがある者,イとある者は,それ以外の名護市内に居住したことがある者,ウとある者は,γ村に居住したことがある者,エとある者は,それ以外の沖縄本島北部地域に居住したことがある者,オとある者は,それ以外の沖縄県内に居住したことがある者である。もっとも,同欄にカとある者は,沖縄県内には居住したことがない。(甲55,56)同原告らのうち,前記表のB欄に印のある者は,本件方法書に対し,住民意見を提出した者であり,そのうち,①とある者は,事業内容の記載が不明確・不十分であり,具体性がないこと,或いは,これに類する指摘をした者,②とある者は,特に,配備を想定している航空機の機種,飛行 民意見を提出した者であり,そのうち,①とある者は,事業内容の記載が不明確・不十分であり,具体性がないこと,或いは,これに類する指摘をした者,②とある者は,特に,配備を想定している航空機の機種,飛行経路や飛行回数の記載がないこと,bに関する記載がないこと,或いは,これに類する指摘をした者である(なお,この外にも,これらと同旨の指摘をした可能性があるが,陳述書の記載が曖昧・簡潔である等のため,認定には至らなかった者がいる。以下同じ。)。また,前記表のC欄に印のある者は,本件方法書に対し,住民意見を提出しなかった者であるが,そのうち,①とある者は,方法書の内容が不十分であったため,意見を述べようがなかったとする者,②とある者は,本件方法書が「デタラメ」であること,bの記載がないので「方法書」たり得ないことから意見を提出しなかったとする者,③とある者は,事前調査で形骸化した本件方法書に意見を述べることに躊躇を覚えたとする者である。もっとも,同欄に×とある者は,本件方法書が難解で理解できなかったこと,本件方法書に意見を提出することができることないし意見を提出する方法を知らなかったこと,本件方法書が公告縦覧されていることないし閲覧する方法を知らなかったこと,本件方法書に興味がないなど,特段の意見を有していなかったこと,意見を提出する時間がなかったこと,遠隔地に居住していることなどから,本件方法書を閲覧する機会がなかったこと,本件方法書の重要性,違法性を知らなかったこと,或いは,そもそも本件事業に「絶対反対」であることなどの理由により,本件訴訟において主張される本件手続の違法性とは直接の関係なく,本件方法書に対し,住民意見を提出しなかった者である。 なお,同欄に/とある者は,住民意見を提出しなかったとするものの,その理由が定型陳述書から において主張される本件手続の違法性とは直接の関係なく,本件方法書に対し,住民意見を提出しなかった者である。 なお,同欄に/とある者は,住民意見を提出しなかったとするものの,その理由が定型陳述書から判然としない者である。(甲55,56)同原告らのうち,前記表のD欄に印のある者は,本件準備書に対し,住民意見を提出した者であり,そのうち,①とある者は,本件方法書段階では明らかとされなかった事項の追加があること,追加修正資料を意図的に隠し,事業内容を「後出し」していること,或いは,これに類する指摘をした者であり,②とある者は,bに関する記載や飛行経路に関する記載がないこと,隊舎建設工事の記載がないことなど,記載事項が不十分であることを指摘した者,③とある者は,そもそも前提となる本件方法書に違法があることを指摘した者である。また,前記表のE欄に印のある者は,本件準備書に対し,住民意見を提出しなかった者であるが,そのうち,①とある者は,準備書の内容が不十分であったため,意見を述べようがなかったとする者,②とある者は,bに関する記載がないので意見を述べるに値しなかったとする者,③とある者は,本件手続自体が違法であることから,意見を提出しなかったとする者である。もっとも,同欄に×とある者は,本件準備書が難解で理解できなかったこと,本件準備書に意見を提出することができることないし意見を提出する方法を知らなかったこと,本件準備書が公告縦覧されていることないし閲覧する方法を知らなかったこと,本件準備書に興味がないなど,特段の意見を有していなかったこと,分量が大量で読み切れなかったこと,多忙であることなどから,意見を提出する時間がなかったこと,遠隔地に居住していることなどから,本件準備書を閲覧する機会がなかったこと,或いは,本件準備書の違法性を 分量が大量で読み切れなかったこと,多忙であることなどから,意見を提出する時間がなかったこと,遠隔地に居住していることなどから,本件準備書を閲覧する機会がなかったこと,或いは,本件準備書の違法性を知らなかったことなどを理由として,本件訴訟において主張される本件手続の違法性とは直接の関係なく,本件準備書に対し,住民意見を提出しなかった者である。なお,同欄に/とある者は,住民意見を提出しなかったとするものの,その理由が定型陳述書から判然としない者である。(甲55,甲56) 原告らは,防衛局長は,事前調査で環境を改変した上,本件方法書には事業内容を記載せずに「後出し」し,さらに事後調査等を継続することにより,原告らが,本件方法書及び本件準備書に対して意見陳述する機会を侵害したと主張するところ,前提事実,証拠及び弁論の全趣旨によれば,本件手続に関して,以下の事実を認めることができる。ア防衛局長は,本件方法書の公告縦覧に先立ち,平成19年4月24日付けで,沖縄県知事から,沖縄県国土交通省所管財産管理規則4条1号及び6条1号に基づく公共用財産使用の同意を得た後(甲4・81頁から84頁),本件手続に先立ち,同年5月18日から,α近辺の海域において環境現況調査を本格的に実施し,海上自衛隊の艦船や海上保安庁の船舶を導入するなどした上,ジュゴンやサンゴのための調査機器を設置するなどの作業(事前調査)を実施した。(甲79・4頁から6頁,甲84・6頁,原告g・9項,原告l(第15回口頭弁論)・13項)イ防衛局長は,上記アの事前調査の後,平成19年8月14日から同年9月13日まで,沖縄県内の5か所において,本件方法書を縦覧に供し,これに対する住民意見の提出期限を同月27日とした(乙7)。本件方法書は,本件事業の内容及び目的の説明 平成19年8月14日から同年9月13日まで,沖縄県内の5か所において,本件方法書を縦覧に供し,これに対する住民意見の提出期限を同月27日とした(乙7)。本件方法書は,本件事業の内容及び目的の説明が,図面も含めて7頁からなるものであり,調査,予測及び評価の手法について,上記アの事前調査に関する説明はなかった。(乙20)ウ沖縄防衛局調達部長は,上記イの住民意見の提出期限の後である平成20年2月5日,本件方法書の内容を追加修正するため,沖縄県文化環境部長に対し,「a飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価方法書に対する追加・修正資料」を提出し(乙10,22),さらに,防衛局長は,同年3月14日,沖縄県知事,名護市長及びγ村長に対し,同様の趣旨の同修正版を提出した(乙12,乙13の1から3,乙23)。上記追加修正・資料等(以下「本件追加修正資料」という。)は,一般に公表されたが(乙11,14),その内容は,本件事業の内容の説明に65頁を割くなどして,本件方法書の内容を追加修正するものであり,本件事業のため,埋立土砂1700万立方メートルを使用し,その土砂を県外から調達することも想定していること,配備を想定している航空機はe等であり,ジェット機であるn(乙22・別添1)の使用も想定していること,緊急事態等においては配備された航空機が集落上空を飛行することもあり得ること,飛行場に附属設置される2列の進入灯列の長さが920メートル及び430メートルであることなど,本件事業の内容の詳細について,その一部を初めて具体的に明確化するものであった(乙22・第1,乙23・第1)。エ防衛局長は,沖縄県内の5か所において,平成21年4月2日から同年5月1日まで,本件準備書を縦覧に供し,住民意見の提出期限を同月15日とした(乙15)。本件準 (乙22・第1,乙23・第1)。エ防衛局長は,沖縄県内の5か所において,平成21年4月2日から同年5月1日まで,本件準備書を縦覧に供し,住民意見の提出期限を同月15日とした(乙15)。本件準備書では,本件事業の具体的内容として,前記ウで明らかにされた諸点の外,新たに,ヘリパッド4か所が設置されること,護岸の一部に船舶接岸のための機能が付されること,汚水処理浄化槽が設置されることなどが明らかにされ(乙21・2),また,上記アの事前調査の結果は,文献その他の資料調査という扱いで,予測・評価の参考とされた(乙21・4-11,6-16-2外)。オ防衛局長は,上記エの住民意見の提出期限の後も,ジュゴンやサンゴ等のための追加調査を実施した(甲79・15頁から16頁,甲81・7頁から8頁,甲142・1丁,甲156・6-14-19,6-16-23から25外)。本件準備書においても,環境保全措置として,工事中及び飛行場供用後に調査を行い,事後のモニタリングを行うことは予定されていたが(乙21・8-1から16),工事前に実施された上記追加調査の結果は,本件評価書の段階において,その予測・評価の参考としても使用された(甲156・6-16及び23から25外)。カ防衛局長は,平成24年1月5日までに,沖縄県知事に対し,本件評価書を提出したが,本件評価書では,上記オの追加調査の結果が反映されるなどした外,配備を想定している航空機として,初めて,bが記載され,その配備を前提に,従前,滑走路長1600メートル,オーバーラン部計200メートルとされていた滑走路について,滑走路長1200メートル,滑走路としての使用に耐えうるオーバーラン部計600メートルに変更することも明らかにされた(甲156・2-3から5)。bが配備される可能性は,日米当局間の交渉 路について,滑走路長1200メートル,滑走路としての使用に耐えうるオーバーラン部計600メートルに変更することも明らかにされた(甲156・2-3から5)。bが配備される可能性は,日米当局間の交渉において,開発段階だった平成8年ころから,米国側より説明されていたものであったが(証人o・65項から76項,甲103),本件手続においては,本件評価書の段階まで,何ら言及等されたことがなかった。他方で,本件評価書の段階においても,bの沖縄配備の見通しを示す米国防省副報道官による発表(甲110)があっただけで,米国が,その配備を正式に決定し,公式の通知である接受国通報をしていたわけでもなかったが(証人o・32項から49項,甲202の1,2),本件評価書においては,上記のとおり,その配備が明記された。 キなお,防衛局長は,平成20年ころから,本件事業に伴うキャンプ・θ内既存施設の再編成として,隊舎(下士官宿舎)や管理棟の建設等の工事を継続していた(甲76・1頁から12頁,別紙23から別紙34,原告k(第16回口頭弁論)・7項)。しかし,防衛局長は,これらの工事については,本件事業と事業の目的及び事業区域を異にする事業であるから本件手続の対象にはならないという見解を示して,本件手続においては,本件評価書の段階に至っても,上記の事業の内容等を明らかにしなかった(甲156・4-1-9・59項)。(3)ア原告らは,このように,防衛局長が,本件方法書及び本件準備書に重大な関心を持ち,本件事業の成否・内容によって,重大な影響を受ける原告らについて,本件方法書及び本件準備書に対して意見陳述する機会を侵害したことが,被告の国家賠償法1条1項の損害賠償責任を基礎付けると主張する。 イこれに対し,被告は,本件事業が公権力の行使にわたるもので て,本件方法書及び本件準備書に対して意見陳述する機会を侵害したことが,被告の国家賠償法1条1項の損害賠償責任を基礎付けると主張する。 イこれに対し,被告は,本件事業が公権力の行使にわたるものではないから,国家賠償法1条1項は適用されないと主張するが,本件事業は,被告が,その政策として本件事業を進めるために,防衛局長をして法令上必要な環境影響評価手続等を行わせているというものであり,純粋な私経済作用に基づくものではないことは明らかである。したがって,本件損害賠償請求は,国家賠償法1条1項の要件該当性を検討すべきものであって,上記被告の主張は採用できない。アそこで,国家賠償法1条1項の要件該当性を検討するに,同条項にいう「違法」とは,公務員が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務に違背することをいうところ(最高裁昭和60年11月21日第一小法廷判決・民集39巻7号1512頁参照),法及び条例が,住民意見を述べる個別の者らに対し,意見陳述をするという主観的な権利又は法的地位を保障しているとはいえないことは前記2に説示したとおりであるから,被告の公務員は,原告らのいう意見陳述権を保護すべき職務上の法的義務を負わないというべきであり,上記及びで認めた被告の公務員の行為等によって,原告らが,本件方法書及び本件準備書に対し,十分な意見陳述をすることができなかったとしても,上記の意味で,国家賠償法上の違法があるということはできない。また,被告の公務員の行為等によって,本件方法書及び本件準備書について,原告らの主張する不備が生じなければ,原告らが,十分な意見陳述をすることができたとしても,そのような利益は,反射的な事実上の利益にとどまるものであって,被告の公務員は,かかる利益を保護すべき職務上の法的義務を負わ 不備が生じなければ,原告らが,十分な意見陳述をすることができたとしても,そのような利益は,反射的な事実上の利益にとどまるものであって,被告の公務員は,かかる利益を保護すべき職務上の法的義務を負わないというべきである。したがって,その余の点について判断するまでもなく,意見陳述をするという主観的な権利又は法的地位の侵害を理由とする原告らの国家賠償請求は理由がない。イもっとも,原告らの主張は,原告ら個別の主観的権利として,意見陳述権を侵害されることによって良好な環境を享受するという人格権が侵害されているという趣旨にも解することができる。しかし,人格権は多様な内容を持つものであるから,これを一義的に論じることは相当でなく,当該人格権の内容を具体的に検討する必要がある。 この点,人格権の内容として,良好な環境を享受するという利益を観念することができるという前提に立ったとしても,前記(2)の認定事実によれば,原告らは,未だ本件事業によって現実に環境被害を受けているという ものではないし,原告らの中に,本件手続において,十分な意見を述べるために必要な手続が尽くされていないことに不満を抱くとか,そのことによって将来環境被害を受けるおそれがあると心配することによって精神的苦痛を受けたと感じる者がいるとしても,未だ本件事業が実施されるか否かが手続上確定していない現状においては,原告らの主張の背後にあるものと考えられる人格権とは,上記のような心情にとどまるものであり,法的に保護されるべき程度にまで成熟した権利利益ということはできない。 そして,十分に住民意見を述べることができないほど本件手続に不備があるのであれば,かかる不備があることにより,評価書が科学的合理性を欠くものである可能性があることを考慮して,本件事業を遂行するのに必要な法的 分に住民意見を述べることができないほど本件手続に不備があるのであれば,かかる不備があることにより,評価書が科学的合理性を欠くものである可能性があることを考慮して,本件事業を遂行するのに必要な法的手続が履践されることになる。具体的には,本件事業の遂行に当たっては,海上部分について必要とされる,公有水面埋立法42条1項に基づく沖縄県知事の承認が必要であり,かかる承認の可否について適切な判断をするためには,上記考慮要素を含め,有益な情報の提供が期待されるところである。しかし,住民意見を述べることについての手続参加について,何らかの人格権を観念することができたとしても,結局のところ,かかる手続参加による利益は,良好な環境を享受するという利益を保護するための手段にとどまるものであって,やはり,法的に保護されるべき程度にまで成熟した権利利益ということはできない。 したがって,当裁判所が認定した事実を前提として人格権という観点から検討したとしても,原告らの国家賠償請求に理由がないとする上記アの結論は左右されない。  なお,原告らは,民法709条,715条1項に基づく損害賠償責任も主張するが,本件事業によって被った損害の賠償に関しては専ら国家賠償法1条1項の適用の有無が検討されるべきものであって,民法709条,715条1項の適用の余地はないから,原告らの民法上の損害賠償請求にも理由はない。 4 結論よって,原告らの訴えのうち,別紙原告目録及びの原告らの本件各確認の訴えは,予備的請求に係る訴えを含めて不適法であるから,これをいずれも却下し,その余の訴えに係る請求は理由がないから,これをいずれも棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民訴法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。 いずれも却下し,その余の訴えに係る請求は理由がないから,これをいずれも棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民訴法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。那覇地方裁判所民事第1部 裁判長裁判官酒井良介 裁判官吉野俊太郎 裁判官船戸容子(別紙) 修正事項目録 1 ① 約1700万立方メートルの埋立土砂を沖縄県内外から調達すること② 米軍がジェット機(n)を配置すること③ 米軍航空機が集落上空を飛行することもあり得ること④ 920メートルと430メートルの進入灯を設置すること⑤ 洗機場を3か所設置すること⑥ ヘリパッドを4か所設置すること⑦ 係船機能付きの護岸を設置すること⑧ 汚水処理浄化槽を設置すること⑨ bcを配備すること⑩ 滑走路長と,滑走路と同程度の荷重支持能力を有するオーバーランの合計の長さを1800メートルとすること 2 ① 約1700万立方メートルの埋立土砂を沖縄県内外から調達すること② 米軍がジェット機(n)を配置すること③ 米軍航空機が集落上空を飛行することもあり得ること④ 920メートルと430メートルの進入灯を設置すること⑤ 洗機場を3か所設置すること⑥ ヘリパッドを4か所設置すること⑦ 係船機能付きの護岸を設置すること⑧ 汚水処理浄化槽を設置すること以上 汚水処理浄化槽を設置すること以上

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