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昭和26(あ)5032 非現住建物等放火未遂

裁判所

昭和28年6月12日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 名古屋高等裁判所

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666 文字

主文 本件各上告を棄却する。理由 被告人Aの弁護人上村千一郎の上告趣意について。右第一点は、事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条所定の適法な上告理由に当らないばかりでなく、第一審判決挙示の証拠、就中受命裁判官作成の証人B、同Cに対する各尋問調書(記録一五六丁、一七四丁)に徴すれば、本件放火の目的物が、犯行当時賃貸中のものであり且つ保険に付されてあつたことは明らかである。同第二点は単なる量刑不当の主張であるから、適法な上告理由に当らない。被告人Dの弁護人富田博の上告趣意について。所論刑法一一五条の規定する現に人の住居に使用せず又は人の現存しない建造物に対する放火罪がその未遂をも罰する法意であることは、放火の目的物に、同条所定の事実が存するときは、たとえそれが自己の所有に係る場合と雖も他人の物を焼燬した場合と同様に取扱われ刑法一〇九条一項の犯罪を構成する旨を定めていること、そして同法一〇九条一項の場合は同法一一二条によりその未遂罪をも罰していることによつて明らかであるといわねばならない。それ故所論違憲の主張はその前提である刑法一一五条の解釈を誤つたもので採るを得ない。なお記録を調べても、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四一四条三八六条一項三号により主文のとおり決定する。この決定は、裁判官全員一致の意見である。昭和二八年六月一二日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官霜山精一- 1 -裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎 裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 2 -

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