平成24(ワ)29533 損害賠償等請求事件(本訴),商標使用差止等請求事件(反訴)

裁判年月日・裁判所
平成27年7月7日 東京地方裁判所
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判決文本文22,070 文字)

平成27年7月7日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成24年(ワ)第29533号損害賠償等請求事件(本訴)平成25年(ワ)第17196号商標使用差止等請求事件(反訴)口頭弁論の終結の日平成27年4月16日判決東京都目黒区<以下略>本訴原告・反訴被告 A(以下「原告A」という。)東京都目黒区<以下略>本訴原告・反訴被告株式会社Shapes(以下「原告会社」という。)上記2名訴訟代理人弁護士小林芳男加藤悟平石喬識一杉昭寛大岡雅文大阪市中央区<以下略>本訴被告・反訴原告株式会社ShapesInternational(以下「被告会社」という。)大阪市中央区<以下略>本訴被告株式会社ラスカ(以下「被告ラスカ」という。)大阪市北区<以下略>本訴被告 B(以下「被告B」という。) 上記3名訴訟代理人弁護士神田孝井嶋倫子同訴訟復代理人弁護士清野龍作主文 1 被告会社は,原告Aに対し,413万3270円及びこれに対する平成24年12月7日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 訟復代理人弁護士清野龍作主文 1 被告会社は,原告Aに対し,413万3270円及びこれに対する平成24年12月7日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 2 被告会社は,原告会社に対し,別紙本訴商標目録1ないし3記載の各登録商標につき,同目録記載の移転登録の抹消登録手続をせよ。 3 被告会社は,原告Aに対し,別紙本訴商標目録4記載の登録商標につき,同目録記載の移転登録の抹消登録手続をせよ。 4 原告A及び原告会社のその余の本訴請求,並びに被告会社の反訴請求をいずれも棄却する。 5 訴訟費用は,本訴反訴を通じて,これを5分し,その2を原告A及び原告会社の連帯負担とし,その余を被告会社,被告ラスカ及び被告Bの連帯負担とする。 6 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。 事実 及び理由第1 請求 1 本訴(1) 主位的請求ア被告会社,被告ラスカ及び被告B(以下,併せて「被告ら」という。)は,原告Aに対し,連帯して1億円及びこれに対する平成24年12月7日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 イ被告会社は,原告Aに対し,416万5270円及びこれに対する平成24年12月7日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年6分の割合 による金員を支払え。 ウ主文第2項及び第3項同旨(2) 予備的請求被告会社は,原告会社に対し,1億0416万5270円及びこれに対する平成24年12月7日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 2 反訴(1) 原告A及び原告会社(以下,併せて「原告ら」という。)は,別紙反訴役務目録記載の役務に関する宣伝用のウェブサイト,ブログ,カタログ,パ 済みまで年6分の割合による金員を支払え。 2 反訴(1) 原告A及び原告会社(以下,併せて「原告ら」という。)は,別紙反訴役務目録記載の役務に関する宣伝用のウェブサイト,ブログ,カタログ,パンフレットに別紙反訴標章目録記載の標章①ないし③を付して頒布してはならない。 (2) 原告らは,インターネット上のアドレス「http://<以下略>」において開設するウェブサイトから,別紙反訴標章目録記載の標章①の表示を抹消せよ。 (3) 原告らは,インターネット上のアドレス「http://<以下略>」において開設するウェブサイトから,別紙反訴標章目録記載の標章②の表示を抹消せよ。 (4) 原告らは,インターネット上のアドレス「http://<以下略>」において開設するウェブサイトから,別紙反訴標章目録記載の標章②及び③の表示を抹消せよ。 (5) 原告らは,被告会社に対し,連帯して945万0500円及び内金391万8500円に対する平成25年6月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (6) 原告Aは,被告会社に対し,5万1918円及びこれに対する平成24年7月1日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨(本訴)原告らは,被告らとの間で,パーソナルトレーニングジムの運営等に関する共同事業合意,並びにその一環としてのライセンス契約や(同契約の合意解約後それに代わるものとして)顧問契約及び営業譲渡契約を締結した旨等を主張して,被告らに対し,次の請求をする。 (1) 主位的に,原告らは,被告らの債務不履行により上記各合意・契約を全て解除した旨主張し,①原告Aにおいて被告らの上記共同事業合意の不履行により被った損害(逸失利益)に係る損害賠償金の一部である1億円 主位的に,原告らは,被告らの債務不履行により上記各合意・契約を全て解除した旨主張し,①原告Aにおいて被告らの上記共同事業合意の不履行により被った損害(逸失利益)に係る損害賠償金の一部である1億円及びこれに対する遅延損害金の支払(以下「逸失利益請求」という。),②原告Aにおいて被告会社との間の上記顧問契約に基づく平成24年5月分から同年9月分までの未払顧問料等416万5270円及びこれに対する遅延損害金の支払(以下「未払顧問料等請求」という。),③原告らにおいて上記営業譲渡契約を解除したことによる原状回復請求権に基づく被告会社に対する別紙本訴商標目録1ないし4記載の各登録商標に係る商標権(以下「本訴商標権」という。)の移転登録抹消登録手続(以下「抹消登録手続請求」という。)をそれぞれ求める。 (2) 予備的に,原告会社は,被告会社に対し,上記ライセンス契約の合意解約につき詐欺取消し又は錯誤無効を主張し,従前のライセンス契約に基づき原告会社に支払われるべきライセンス料の一部である1億0416万5270円及びこれに対する遅延損害金の支払(以下「ライセンス料請求」という。)を求める。 (反訴)被告会社は,①原告らに対し,被告会社が上記営業譲渡契約後に取得した別紙反訴商標目録記載の登録商標①ないし③(以下「反訴登録商標①」のようにいう。)に係る商標権(以下「反訴商標権」という。)に基づき,これら に係る標章の使用禁止及び抹消,並びに商標権侵害による損害賠償金945万0500円及びこれに対する遅延損害金の支払(以下「商標権請求」という。),②原告Aに対し,上記顧問契約の過払顧問料の精算合意に基づき,過去の過払顧問料残額5万1918円及びこれに対する遅延損害金の支払(以下「過払顧問料返還請求」という。)をそれぞれ求める。 う。),②原告Aに対し,上記顧問契約の過払顧問料の精算合意に基づき,過去の過払顧問料残額5万1918円及びこれに対する遅延損害金の支払(以下「過払顧問料返還請求」という。)をそれぞれ求める。 2 前提事実(証拠等を掲げた事実以外は,当事者間に争いがない。)(1) 当事者ア原告ら(甲1,41,弁論の全趣旨)原告Aは,ダイエットやボディメイクのトレーナーであり,立位姿勢における関節角度を調節し,綺麗な身体作りをするトレーニング方法を「シセトレ」として実践していた。 原告会社は,健康トレーニング,健康管理の企画及びコンサルタント業務,スポーツトレーニングに対する指導及び業務委託等を目的として,平成18年5月23日設立された株式会社であり,その代表者は,原告Aである。原告会社は,同年,渋谷において,パーソナルトレーニングジムである「Shapes」を開店した。 イ被告ら(弁論の全趣旨)被告ラスカは,フランチャイズチェーン加盟店の募集並びに経営指導に関する業務等を目的として,平成19年4月9日設立された株式会社であり,その代表者は,被告Bである。 被告会社は,被告ラスカの子会社であり,フィットネスクラブの経営,企画,運営及び管理並びにフランチャイズチェーン加盟店の募集,経営指導等の経営コンサルティングに関する業務等を目的として,平成22年11月22日設立された株式会社であり,その代表者は,被告Bである。 (2) ライセンス契約の締結ア原告会社と被告ラスカは,平成22年4月16日,原告会社が営むパー ソナルトレーニングジム「Shapes」をフランチャイズ展開する権利を被告ラスカに付与し,被告ラスカは原告会社に対してライセンス料を支払うことを主たる内容とするライセンス契約を締結した。ライセンス料は,第1店舗 ングジム「Shapes」をフランチャイズ展開する権利を被告ラスカに付与し,被告ラスカは原告会社に対してライセンス料を支払うことを主たる内容とするライセンス契約を締結した。ライセンス料は,第1店舗目については売上げの5%,第2店舗目については売上げの4%,第3店舗目以降については売上げの3%と定められており,以後の変更契約の際にも変更されることはなかった。 イ被告会社の設立(平成22年11月22日)を受けて,原告会社と被告会社は,平成23年2月8日付けで,上記ライセンス契約のライセンシーを被告ラスカから被告会社に変更することなどを内容とするライセンス契約を締結した。 ウ原告会社と被告会社は,平成23年4月1日付けで,上記ライセンス契約につき被告会社の100%子会社でなくてもサブフランチャイザーとなることができるようにすることなどを内容とするライセンス契約を締結した。 エ原告会社と被告会社は,平成23年8月30日,上記ライセンス契約につき契約期間を2年間から30年間に変更することなどを内容とするライセンス契約を締結した(以下,「本件ライセンス契約」という。)。 オ被告ラスカ又は被告会社から原告会社に支払われたライセンス料は,別紙ライセンス料及び顧問料支払額記載(1)のとおりである。 (3) 原告らの被告ラスカに対する出資ア原告会社は,被告ラスカに対し,平成22年4月15日に50万円を,同年10月19日に140万円を出資し,原告Aは,同日,被告ラスカに対し,50万円を出資した。 イ原告Aは,平成23年4月13日,被告ラスカに対し,250万円を出資した。当時,原告らは被告ラスカに対して合計490万円を出資していたが,これは被告ラスカの全株式のうち約31.5%であった。 (4) 被告Bの提案被告Bは 対し,250万円を出資した。当時,原告らは被告ラスカに対して合計490万円を出資していたが,これは被告ラスカの全株式のうち約31.5%であった。 (4) 被告Bの提案被告Bは,平成23年11月21日,原告らに対し,原告会社が運営していた「Shapes渋谷本店」に関し,以下のような提案をした(甲20。 以下「本件提案」という。)。①渋谷本店をリニューアル(移転)する。②運営は被告会社が業務委託の形態で行う。③物件取得費及び内外装費は被告会社が立て替え,ライセンス料と相殺する。④原告Aは被告会社に対し,業務委託料として売上の10%,研修費及び開業支援費として105万円を支払う。以上の内容である。 被告Bは,その際,本件提案によれば,「リスクなく150万円~200万円程度の収入はまたAさんに入ってくるはずです。」「また,内外装費1000万円弱のライセンスフィーでの相殺は,今のペースでいくと2年もかからないと思います。そうすると渋谷本店の収入にライセンスフィーがまたプラスオンされることになります。」と記載した。 しかしながら,原告Aは,本件提案を断った。 (5) 営業譲渡契約及び顧問契約の締結ア原告らと被告会社は,平成23年12月14日,原告らの営業権等を被告会社に譲渡することを主な内容とする営業譲渡契約(以下「本件営業譲渡契約」という。)を締結した。具体的には,原告らは,被告会社に対し,「女性専用のダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業(以下「本件事業」という。)に関する一切の営業権及び意匠,商標,著作権,ノウハウ,ロゴ,キャッチフレーズ(Aメソッド,C),ドメイン名(省略)のその他の知的財産・無形財産(以下,すべてあわせて「本件営業権等」という)を譲渡する。」(3条1項)など び意匠,商標,著作権,ノウハウ,ロゴ,キャッチフレーズ(Aメソッド,C),ドメイン名(省略)のその他の知的財産・無形財産(以下,すべてあわせて「本件営業権等」という)を譲渡する。」(3条1項)などと定められている。 イまた,同日,原告Aと被告会社は,原告Aの顧問料を,被告会社が運営する各店舗の売上金を基準として,心斎橋店は5%,梅田店は4%,その 他の店舗は3%とすることを主たる内容とする顧問契約(以下「本件顧問契約」という。)を締結した。 同契約には,原告Aが「その名義及び態様の如何を問わず,本件事業と同種又は類似の営業を行ってはならない。」(3条3項)等の定めがある。 ウさらに,被告会社は,同日,原告Aに対し,300万円を貸し付けた(以下「本件金銭消費貸借契約」という。)。 エ本件顧問契約に基づき,被告会社から原告Aに支払われた顧問料は,別紙ライセンス料及び顧問料支払額記載(2)のとおりである。 (6) 商標権の移転等本件営業譲渡契約に基づき,本訴商標権につき,平成24年2月10日,原告らから被告会社に対する特定承継による本権の移転登録がされた。 また,被告会社は,同月1日,反訴商標権に係る商標登録出願をし,同年7月6日,反訴商標権の設定登録がされた。 (7) 被告Bの表明被告Bは,平成24年6月23日,原告Aに対し,被告会社の売上計算方法の変更に伴い本件顧問契約に基づく顧問料の過払金が発生しているなどと述べた。 被告Bは,同月28日,原告Aに対し,原告らの税理士が被告会社に連絡してきたことにつき,「信頼関係の破壊を決定的にする行為と僕は感じています。」,「今月末で顧問を降りていただく方向で,当社の方で事務手続きを進めます。」などする電子メールを送信した。 (8) 顧問契約 きたことにつき,「信頼関係の破壊を決定的にする行為と僕は感じています。」,「今月末で顧問を降りていただく方向で,当社の方で事務手続きを進めます。」などする電子メールを送信した。 (8) 顧問契約及び営業譲渡契約の解除通知ア被告会社は,平成24年7月2日,原告Aに対し,本件顧問契約を解除する旨の通知をし,その頃,原告Aに到達した。その解除理由は,①原告Aが被告会社の催告にもかかわらず,ドメイン名(省略),アメーバ・ブログ(Shapes),商号(株式会社Shapes)を変更せずに使用していること, ②原告Aが営業権譲渡後もダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業を営んでいることとされている。 イ原告らは,平成24年9月26日,被告らに対し,被告らが共同事業の継続を否定したとして,本件顧問契約及び本件営業譲渡契約並びに共同事業の合意を全て解除する旨の通知をし,同月27日ないし28日,被告らに到達した。 (9) 原告らによる商標の使用ア原告らは,インターネット上のウェブサイト「省略」(http://<以下略>)において,別紙反訴標章目録記載の標章①「シセトレ」を使用して,原告Aの行うパーソナルトレーニング,ダイエット,ボディメイクに関する情報の提供,宣伝広告,受講生の募集,講演の募集等を行っている。原告らが使用する別紙反訴標章目録記載の標章①「シセトレ」の標章は,反訴登録商標①と同一である。 イ原告らは,インターネット上のウェブサイト「省略」(http://<以下略>)において,別紙反訴標章目録記載の標章②「Shapes」を使用して,原告Aの行うパーソナルトレーニング,ダイエット,ボディメイクに関する情報の提供,宣伝広告,受講生の募集,講演の募集等を行っている。原告らが 別紙反訴標章目録記載の標章②「Shapes」を使用して,原告Aの行うパーソナルトレーニング,ダイエット,ボディメイクに関する情報の提供,宣伝広告,受講生の募集,講演の募集等を行っている。原告らが使用する別紙反訴標章目録記載の標章②「Shapes」の標章は,反訴登録商標②と同一である。 ウ原告らは,インターネット上のウェブサイト「省略」(http://<以下略>)において,別紙反訴標章目録記載の標章③「Shapesのロゴ」を使用して,原告Aの行うパーソナルトレーニング,ダイエット,ボディメイクに関する情報の提供,宣伝広告,受講生の募集,講演の募集等を行っていた。 原告らが使用する別紙反訴標章目録記載の標章③「Shapes」の標章は,反訴登録商標③と同一である。 エ原告らの行うパーソナルトレーニング,ダイエット,ボディメイクの指 導は,反訴登録商標①ないし③の指定役務である第41類「技芸,スポーツ又は知識の教授」,同第44類「栄養の指導」に含まれる。 3 主な争点(1) 共同事業合意の成否(主に後記4(1)で触れる。)(2) 被告会社による本件顧問契約解除の有効性(主に後記4(2)で触れる。)(3) 過払顧問料返還合意の成否(主に後記4(2)で触れる。)(4) 原告らによる本件顧問契約及び本件営業譲渡契約解除の有効性(主に後記4(3)で触れる。) 4 当事者の主張(1) 逸失利益請求(本訴主位的請求)について(原告Aの主張)ア原告らと被告らとは,「原告Aのノウハウ及びブランドを使用してダイエット・ボディメイクに関する店舗を拡張して双方の将来的な利益を確保する」という共同事業を遂行する旨の概括的な合意(以下「本件共同事業合意」という。)をした。 具体的には,原告らと被告ラスカ及び被告Bは ・ボディメイクに関する店舗を拡張して双方の将来的な利益を確保する」という共同事業を遂行する旨の概括的な合意(以下「本件共同事業合意」という。)をした。 具体的には,原告らと被告ラスカ及び被告Bは,平成22年4月15日,以下の内容の合意をした。①原告会社が,被告ラスカに対し,原告らが成功したダイエット・ボディメイクのジム経営に関するノウハウ(トレーナー育成も含む。)を提供する。②原告会社と被告ラスカがライセンス契約を締結し,被告ラスカが原告会社のライセンス(ダイエット・ボディメイクの世界で第一人者となったAブランド)を利用してダイエット・ボディメイクに関する店舗を拡張していく(当初,直営店20店舗程度を予定)。 ライセンス料は,各店舗の売上のうちの一定割合とする。③原告会社が運営していた「Shapes渋谷本店」は,原告会社がそのまま運営する。 ④当初は店舗数が少なく,ライセンス料が低額となることが予想されていたため,原告らが上場予定であった被告ラスカに出資し,株式を取得する ことにより,利益配当,キャピタルゲインにより原告らの将来的な利益を確保する。以上の内容である。 なお,被告Bは,原告Aに対し,原告Aがパーソナルトレーニングの第一人者としてのブランド力を有していること,被告Bのノウハウがあれば5年後のライセンス料は月額240万円になること,被告ラスカに出資することにより原告らが将来的な利益を得ることができること等を述べて働きかけ,これを受けて,本件共同事業合意が成立した。 イしかるに,被告らは,本件顧問契約を解除したなどと主張して原告Aに対する顧問料の支払をせず,原告Aが顧問として関与することを否定したため,原告らは,後記(3)のとおり三位一体の関係にある本件共同事業合意,本件営業譲渡契約及び本件顧問契 したなどと主張して原告Aに対する顧問料の支払をせず,原告Aが顧問として関与することを否定したため,原告らは,後記(3)のとおり三位一体の関係にある本件共同事業合意,本件営業譲渡契約及び本件顧問契約を,前記2(前提事実)(8)記載のとおり解除した。 ウ原告Aは,本件共同事業合意又は本件営業譲渡契約(第6回弁論準備手続調書参照)が継続していれば,被告Bが強弁していたように莫大な利益を享受していたはずであり,被告らの債務不履行により原告Aが被った逸失利益は10億円を下らない。したがって,原告Aは,被告らに対し,逸失利益10億円のうち1億円を請求する。 (被告らの主張)否認ないし争う。原告らと被告らとの間には,前記2(前提事実)記載のライセンス契約や出資契約,本件営業譲渡契約,本件顧問契約,本件金銭消費貸借契約の他に,単なるビジネス上の協力関係を超えた法的な拘束力を伴う共同事業契約は存在しない。被告Bが原告Aに対して利益の見通し等に関するメールを送信したことがあったとしても,これらは企業家が第三者の投資を促すための一般的な勧誘トークの範囲にとどまっており,本件共同事業合意や原告Aの逸失利益の根拠となるものではない。 (2) 未払顧問料等請求(本訴主位的請求)について (原告Aの主張)ア被告会社は,原告Aによる解除まで本件顧問契約が継続していたにもかかわらず,原告Aに対し,平成24年5月分以降の顧問料の支払をしない。 同月分から原告Aが本件顧問契約を解除した平成24年9月分までの顧問料は,平成24年5月分の顧問料82万1434円から推計すると,合計410万7170円となる。 また,被告会社は,平成24年6月23日分の研修交通費2万8100円及び平成24年5月9日分の講師料3万円の支払もしない。 料82万1434円から推計すると,合計410万7170円となる。 また,被告会社は,平成24年6月23日分の研修交通費2万8100円及び平成24年5月9日分の講師料3万円の支払もしない。 したがって,原告Aは,被告会社に対し,本件顧問契約に基づき,合計416万5270円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める。 イなお,被告会社は本件顧問契約を解除したと主張するが,本件営業譲渡後も原告Aがパーソナルトレーニングを行うこと等は被告会社から認められていたから,被告会社の主張する解除事由は認められない上,そもそも,後記(3)のとおり,本件顧問契約は,本件共同事業合意及び本件営業譲渡契約と三位一体の関係にあり,それぞれの契約を独立して解除することは認められない。 また,原告Aが,顧問料の計算を消化時基準と変更すること,過払顧問料を返還し,平成24年5月分及び6月分の顧問料等と相殺することにつき被告会社と合意した事実はない。被告会社は,原告Aに対し,突然,顧問契約の解消とともに過払顧問料の返還申入れをしてきたが,原告Aは承諾しなかった。 (被告会社の主張)ア本件顧問契約は被告会社による平成24年7月2日付け顧問契約解除通知により解除されて終了しているから,同月分以降の顧問料請求は理由がない。すなわち,原告Aは,本件顧問契約上,Shapes事業と同種又は類似の営業を行わない義務を負っていたにもかかわらず,これに反し, 「Shapes」標章を自己のホームページで使用するなどしてパーソナルトレーナー業を行っていた。被告Bは,平成24年6月23日にこれを中止することなどを要請したが,原告Aはこれを中止しなかったことなどから,被告会社は,前記2(前提事実)(8)記載のとおり,本件顧問契約を解除したものである。 イ は,平成24年6月23日にこれを中止することなどを要請したが,原告Aはこれを中止しなかったことなどから,被告会社は,前記2(前提事実)(8)記載のとおり,本件顧問契約を解除したものである。 イまた,本件顧問契約において,被告会社の原告Aに対する顧問料は,被告会社が経営するShapes店舗の売上高に対する歩合で計算されるところ,当初は,顧客が痩身トレーニングのコース料金を前払いで支払った時点で,全額を売上高に含めていたが,会計原則上,トレーニング消化時に売上として計上すべきであることが明らかになったため,被告会社は,平成24年6月23日,かかる変更について原告Aの承諾を得て,同年5月1日から顧問料の計算を消化時基準と変更した。これに伴い,同日時点で顧客がトレーニング指導を受けていない未消化分に対する顧問料合計153万9271円が原告Aに対して過払の状態となったため,被告会社と原告Aは,同年6月23日,過払顧問料の返還につき合意をした。これに基づき,被告会社と原告Aは,同年5月分の顧問料・講師料合計70万3687円(消費税込)及び6月分の顧問料合計78万3666円(消費税込)と過払顧問料とを対当額にて合意相殺した(過払顧問料残額5万1918円は後記(6)の過払顧問料返還請求分である。)。また,平成24年6月23日分の研修交通費については原告Aから請求されていないため不知。 したがって,平成24年5月分及び6月分の顧問料請求にも理由がない。 (3) 抹消登録手続請求(本訴主位的請求)について(原告らの主張)ア本件営業譲渡契約と本件顧問契約は,形式上二個の契約となっているが,いずれも本件共同事業合意の一環として,Shapes事業を拡大し原告らと被告らの将来的な利益を確保するために締結されたものであり,相互 契約と本件顧問契約は,形式上二個の契約となっているが,いずれも本件共同事業合意の一環として,Shapes事業を拡大し原告らと被告らの将来的な利益を確保するために締結されたものであり,相互 に密接に関連付けられ,いずれかが履行されるだけでは契約を締結した目的が全体として達成されないものであるから,一体として本件顧問契約上の顧問料の不払等に基づき解除することができる。 すなわち,本件営業譲渡契約において,「本件営業権等の譲渡代金は,2012年2月末時点で第2条3項に基づき丙が現に承継した顧客のプログラムが未消化の前払費用額と同額とする」旨定められているが,これはわずか数十万円の予定額であり,税務上の必要性から便宜上記載されたものにすぎず,実質的には,原告Aが継続的に本件顧問契約に基づき顧問料の支払を受けることが対価であった。現に,本件顧問契約における顧問料は,従前のライセンス契約のライセンス料と同率であり,かつ,原告らにとっては,本件営業譲渡契約によりShapes渋谷店の売上げがなくなるものであったが,原告らは,本件営業譲渡契約及び本件顧問契約を併せて締結することにより,原告Aが被告会社の顧問としてフランチャイズ店舗の展開に注力した方が良いと考えたためにこれらの契約をしたものである。本件金銭消費貸借契約は,被告Bの申入れにより,顧問料の前払的性格を有する契約として締結されたものであり,本件顧問契約の継続性を前提としたものであって,本件共同事業合意の一環であり,本件営業譲渡契約と本件顧問契約との一体性を裏付けるものである。 イしかるに,被告会社は,原告Aの顧問としての関与を否定し,前記(2)のとおり,平成24年5月分以降の顧問料の支払をしないから,原告らは,本件顧問契約と一体である本件営業譲渡契約の解除に基づき, イしかるに,被告会社は,原告Aの顧問としての関与を否定し,前記(2)のとおり,平成24年5月分以降の顧問料の支払をしないから,原告らは,本件顧問契約と一体である本件営業譲渡契約の解除に基づき,被告会社に対し,本訴商標権移転登録抹消登録手続を求める。 (被告会社の主張)ア前記(1)のとおり,本件共同事業合意は存在しない。また,前記(2)のとおり,被告会社には本件顧問契約上の債務の不履行はない。 イさらに,本件営業譲渡契約と本件顧問契約は別個の契約であり,契約と しての法的性質,契約主体,債務の対価関係の全てが異なるから,本件顧問契約が終了したとしても,本件営業譲渡契約が終了するものではない。 すなわち,本件営業譲渡契約の対価は,本件営業譲渡契約の契約書記載のとおり,平成24年2月末日時点で原告会社が負っていた顧客のプログラム未消化分500万円ないし700万円の債務を被告会社が引き受けることである。当時,Shapes渋谷店の業績は悪化の一途をたどっており,原告Aは経営意欲を失って被告Bに支援を求めていたので,被告会社は,Shapes渋谷店の未消化債務を引き受ける代わりに,全てのShapes事業を被告会社が行うため,原告らがShapesに関して有する商標権や著作権等の知的財産権を譲り受けることを提案し,原告らの了承を得た。但し,原告Aは,当面の収入源を得るため,Shapesで指導等を行うことと生活費の借入れを申し入れてきたため,被告会社は,原告Aを名誉顧問とし,Shapesで技術指導を含む事業アドバイスを提供してもらい,その対価として顧問料を支払うこととし,生活費の援助のため本件金銭消費貸借契約を締結した。本件営業譲渡契約と本件顧問契約は,このような経緯で締結された全く別個の契約である。 (4) してもらい,その対価として顧問料を支払うこととし,生活費の援助のため本件金銭消費貸借契約を締結した。本件営業譲渡契約と本件顧問契約は,このような経緯で締結された全く別個の契約である。 (4) ライセンス料請求(本訴予備的請求)について(原告会社の主張)ア仮に,本件顧問契約と本件営業譲渡契約が不可分一体の契約であると認められない場合には,原告会社は,本件ライセンス契約の合意解除につき平成26年8月26日付け詐欺取消し又は錯誤無効を主張する。すなわち,被告Bは,原告会社に対し虚言を用いて本件ライセンス契約から本件営業譲渡契約及び本件顧問契約への移行が有利なものであるかのように誤信させ,要素の錯誤に陥らせて,本件ライセンス契約を合意解除させた上,本件営業譲渡契約及び本件顧問契約を締結させたものである。合意解除の詐欺取消し又は錯誤無効により,本件ライセンス契約は有効に存続している ことになる。 イ本件ライセンス契約に基づき被告会社が原告会社に対して支払義務を負うライセンス料は,平成26年7月分のライセンス料が月額250万円程度と思われることや,ライセンス契約の存続期間が平成53年8月29日までと定められていたことから,約8億円となるところ,その一部として,1億円を請求する。また,前記(2)記載の未払顧問料等として請求した金額は,本件ライセンス契約が存続する場合はライセンス料となるので,前記(2)記載のとおり,被告会社は,原告会社に対して,416万5270円を支払う義務がある。したがって,原告会社は,被告会社に対し,ライセンス料請求として1億0416万5270円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める。 (被告会社の主張)否認ないし争う。原告会社は,赤字続きであったShapes渋谷店の経営意欲 センス料請求として1億0416万5270円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める。 (被告会社の主張)否認ないし争う。原告会社は,赤字続きであったShapes渋谷店の経営意欲を失ったために,本件ライセンス契約を合意解除して本件営業譲渡契約を締結したのであって,欺罔行為や錯誤は存在しない。また,本件ライセンス契約は合意解除により終了し,その後に本件営業譲渡契約に基づく新たな法律関係が蓄積されているのであるから,合意解除の取消し又は錯誤無効により,本件ライセンス契約が当然に復活するものではない。 (5) 商標権請求(反訴請求)について(被告会社の主張)前記2(前提事実)(6)及び(9)記載のとおり,原告らの行為は被告会社が本件営業譲渡契約締結後に登録した反訴商標権を侵害する。被告会社が原告らによる商標権侵害により被った反訴商標権使用料相当額の損害(商標法38条3項)は,Shapes新渋谷店の売上げに5.5%のロイヤルティ料率を乗じた金額に相当する。そうすると,平均月額ロイヤルティ額は,同店平均月額売上額419万0923円×5.5%=23万0500円となり, 平成24年1月から41ヶ月間は侵害期間となることが見込まれるから,被告会社の損害額は945万0500円である。よって,被告会社は,原告らに対し,反訴商標権に係る標章の使用禁止及び抹消,並びに商標権侵害による損害賠償金945万0500円及びそのうち既発生の17ヶ月分である391万8500円に対する不法行為の後である平成25年6月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による損害金の支払を求める。 (原告らの主張)原告らは,平成24年9月26日,本件営業譲渡契約を含む本件共同事業合意を解除したから,被告会社は反訴商標 済みまで民法所定の年5分の割合による損害金の支払を求める。 (原告らの主張)原告らは,平成24年9月26日,本件営業譲渡契約を含む本件共同事業合意を解除したから,被告会社は反訴商標権の権利者ではなく,被告会社の商標権請求は理由がない。 (6) 過払顧問料返還請求(反訴請求)について(被告会社の主張)前記(2)のとおり,被告会社と原告Aは,平成24年6月23日,顧問料の計算を消化時基準と変更したことにより発生する過払顧問料153万9271円の返還につき合意をし,同年5月分(70万3687円)及び6月分(78万3666円)の顧問料と対当額にて合意相殺したが,残金については過払のままとなっている。したがって,被告会社は,原告Aに対し,過払顧問料残金5万1918円及びこれに対する平成24年7月1日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による金員の支払を求める。 (原告Aの主張)前記(2)のとおり,顧問料の計算方法を消化時基準と変更すること,及び過払顧問料を返還することについて,原告Aが合意した事実はない。 第3 当裁判所の判断以下,前記前提事実(第2の2)を踏まえて,各請求について判断する。 1 逸失利益請求(本訴主位的請求)について原告Aの被告らに対する逸失利益請求の根拠は必ずしも明らかでない部分も あるものの,本件共同事業合意(原告Aの主張によれば,原告らと被告らとの間における,「原告Aのノウハウ及びブランドを使用してダイエット・ボディメイクに関する店舗を拡張して双方の将来的な利益を確保するという概括的な合意」)の債務不履行を根拠とするものと理解できるところ,本件全証拠によっても,原告らと被告らとの間に,前記第2の2(前提事実)(2),(3)及び(5)記載の本件 来的な利益を確保するという概括的な合意」)の債務不履行を根拠とするものと理解できるところ,本件全証拠によっても,原告らと被告らとの間に,前記第2の2(前提事実)(2),(3)及び(5)記載の本件ライセンス契約を含むライセンス契約や出資契約,本件営業譲渡契約,本件顧問契約,本件金銭消費貸借契約とは別に,単なるビジネス上の協力関係を超えた法的な拘束力を伴う共同事業合意(契約)が締結されたと認めることはできない。仮に原告Aの主張するとおり,被告Bが,原告Aに対し,原告Aがパーソナルトレーニングの第一人者としてのブランド力を有していること,被告Bのノウハウがあれば5年後のライセンス料は月額240万円になること,被告ラスカに出資することにより原告らが将来的な利益を得ることができること等を述べたとしても,これらは被告ラスカの経営者である被告Bによるライセンス契約や投資を促すための勧誘の域を出ないものというべきであるから,将来的な利益を保証するなどの法的拘束力を伴う本件共同事業合意が存在するということにはならず,原告Aによる逸失利益請求の根拠となるものではない(なお,仮に,逸失利益請求が本件営業譲渡契約の債務不履行解除に基づくものとしても,その契約内容に照らして,同契約による原告Aが将来得べかりし利益というものは認められない。)。 その他,原告Aがるる主張する点を善解し,本件全証拠を総合しても,原告Aの被告らに対する損害賠償請求を認めるに足りる主張立証はない。 よって,原告Aの逸失利益請求は理由がない。 2 未払顧問料等請求(本訴主位的請求)について(1) 未払顧問料等請求は,平成24年5月分ないし9月分の未払顧問料等の支払を求めるものであるところ,被告会社は,同年5,6月分については過 払顧問料との相殺合意が成立し,ま いて(1) 未払顧問料等請求は,平成24年5月分ないし9月分の未払顧問料等の支払を求めるものであるところ,被告会社は,同年5,6月分については過 払顧問料との相殺合意が成立し,また,同年7月分以降については,同月2日付けで本件顧問契約を解除したから,未払顧問料等請求には理由がない旨主張する。 (2) しかしながら,被告会社による平成24年7月2日付け顧問契約の解除通知書に記載されている解除事由は,①原告Aが被告会社の催告にもかかわらず,ドメイン名(省略),アメーバ・ブログ(Shapes),商号(株式会社Shapes)を変更せずに使用していること,②原告Aが営業権譲渡後もダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業を営んでいることとされているところ(前記第2の2(前提事実)(8)),被告会社が,本件営業譲渡後少なくとも平成24年6月23日までの間に原告Aのかかる行為を中止するよう求めたことを認めるに足りる証拠はない。かえって,証拠(乙22)によれば,被告会社が,平成24年3月16日,原告Aに対し,「Aさんのブログや(省略)上にはAさんとshapesが相互に出ていますし,例えば,『Cプロデュースジム』でShapesのロゴマークを画像として載せるなので連動性を高めれば問題ないかと思います。」などと記載した電子メールを送信した事実が認められ,これは,被告らが,原告Aにおいて「Shapes」標章を使用することやパーソナルトレーナー業を行っていることを認識しており,そのことを前提として,その方法の変更を提案するにすぎないものといえる。このような事情も考慮すると,被告会社が解除に至る経緯としてるる主張する点を考慮しても,被告会社が本件顧問契約を解除することができる事由があったと認めるには足りず,被告 するにすぎないものといえる。このような事情も考慮すると,被告会社が解除に至る経緯としてるる主張する点を考慮しても,被告会社が本件顧問契約を解除することができる事由があったと認めるには足りず,被告会社による平成24年7月2日付け解除は無効というべきである。よって,原告Aは,平成24年7月分から9月分までの顧問料を被告会社に請求することができる。 (3) また,被告会社は,原告Aが,平成24年6月23日,顧問料の計算方法を消化時基準と変更することや過払顧問料を返還すること,平成24年5 月分及び6月分の顧問料等と相殺することにつき合意したと主張し,被告Bはこれに沿う供述をするが,これを裏付ける客観的証拠が全くないこと,原告Aがかかる変更等につき即座に了承したという内容自体が不自然であること,原告Aも本人尋問においてこれを否定していること等に照らして採用できず,他にこれらの合意を認めるに足りる証拠はない。 (4) 平成24年5月分から同年9月分までの顧問料は,証拠(被告B本人)によれば,410万5170円であると認められる。また,同年6月23日分の研修交通費2万8100円については,被告は相殺合意の対象とするが,前記(3)記載のとおり相殺合意が認められないことから,原告Aの請求が認められる。一方,同年5月9日分の講師料3万円についてはこれを認めるに足りる証拠がない。 (5) よって,原告Aの本件顧問契約に基づく顧問料等請求は,413万3270円及びこれに対する平成24年12月7日(被告会社に対する訴状送達の日の翌日)から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による金員の支払を求める限度で理由がある。 3 抹消登録手続請求(本訴主位的請求)について(1) 同一当事者間の債権債務関係がその形式は甲契約及び乙契約といった二 まで商事法定利率年6分の割合による金員の支払を求める限度で理由がある。 3 抹消登録手続請求(本訴主位的請求)について(1) 同一当事者間の債権債務関係がその形式は甲契約及び乙契約といった二個以上の契約から成る場合であっても,それらの目的とするところが相互に密接に関連付けられていて,社会通念上,甲契約又は乙契約のいずれかが履行されるだけでは契約を締結した目的が全体としては達成されないと認められる場合には,甲契約上の債務の不履行を理由に,その債権者が法定解除権の行使として甲契約と併せて乙契約をも解除することができるものと解するのが相当である(最高裁平成8年11月12日第三小法廷判決・民集50巻10号2673頁)。 (2) 前記第2の2(前提事実)及び証拠(甲24,原告A本人)によれば,①本件営業譲渡契約及び本件顧問契約は,併せて平成23年12月14日に 締結されていること,②原告らと被告会社が本件営業譲渡契約を,また,原告Aと被告会社が本件顧問契約を締結したものであるが,原告Aは原告会社の代表取締役であるから,両契約当事者には実質的同一性があるといえること,③本件顧問契約には,「乙(被告会社)は,乙が甲(原告A)の経営する株式会社Shapes(以下「丙」という。)から女性専用のダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業(以下「本件事業」という)に関する一切の営業権及び意匠,商標,著作権,ノウハウ,トレードマーク,サービスマーク,ロゴ,ドメイン名のその他の知的財産・無形財産を譲り受けることにともない,甲を乙の名誉顧問として2012年1月1日より迎え入れる。」(2条),「甲は,乙の名誉顧問の立場で,乙が譲り受けた本件事業について乙の求めに応じてアドバイスを行う等して,乙の事業展開に協力す ない,甲を乙の名誉顧問として2012年1月1日より迎え入れる。」(2条),「甲は,乙の名誉顧問の立場で,乙が譲り受けた本件事業について乙の求めに応じてアドバイスを行う等して,乙の事業展開に協力する。なお,当該協力義務の内容には,丙の代表者として乙・丙間の本日付営業権等譲渡契約書における丙の義務を履行することを含む。」(3条1項)などと定められており,本件顧問契約の条項上も,本件営業譲渡契約との一体性を裏付ける規定があること,④本件営業譲渡契約締結により原告らの収入源であった本件ライセンス契約に基づくライセンス料の支払がなくなったものであるところ,従前の本件ライセンス契約におけるライセンス料と本件顧問契約における顧問料の売上高に対する割合はほぼ同じであること,⑤原告Aは直前にされた本件提案を断って本件営業譲渡契約及び本件顧問契約を締結しているところ,本件提案の内容は,本件ライセンス契約の存続を前提とした上で,当面は渋谷本店のリニューアル料とライセンス料を相殺するなどという内容であり,本件提案においても,将来的には本件ライセンス契約に基づくライセンス料が原告Aに引き続き支払われることが前提となっていたこと,以上の事実が認められる。 これらの事情等からすれば,両契約の目的とするところは,被告会社によるパーソナルトレーニング事業Shapesのフランチャイズ展開という点 において相互に密接に関連付けられているものであり,かつ,社会通念上,本件営業譲渡契約のみが履行されるだけでは契約を締結した目的が全体としては達成されないと認められる(原告Aとしては,本件顧問契約に基づく顧問料の支払を受けられなければ両契約を締結した目的が達成されないものであり,被告会社もそのことを十分認識していたと認められる。)。 (3) この点,被告会社 原告Aとしては,本件顧問契約に基づく顧問料の支払を受けられなければ両契約を締結した目的が達成されないものであり,被告会社もそのことを十分認識していたと認められる。)。 (3) この点,被告会社は,本件営業譲渡契約は原告会社がShapes渋谷店の経営意欲を失ったために締結されたものであり,本件顧問契約は原告Aの申入れにより原告Aが技術指導等により報酬を得ることを目的として締結されたものであり,両契約はその目的・主体等を異にする別個の契約である旨主張する。しかしながら,本件営業譲渡契約を締結することにより,原告らはこれまで受けていた本件ライセンス契約に基づくライセンス料(直近の平成23年11月分のライセンス料は40万7530円である。)の支払を将来にわたって受けることができなくなるのであるから,仮に原告会社がShapes渋谷店の経営意欲を失っていたり,当時Shapes渋谷店の未消化債務が500万円から700万円程度あったとしても,それらをもって,原告らにとって,被告会社と本件顧問契約を締結することなく,「Shapes」や「シセトレ」を含む商標やノウハウの全てを譲渡することを内容とする本件営業譲渡契約を締結することの理由となるものではない。したがって,被告会社の上記主張は採用できない。 (4) そして,前記2記載のとおり,被告会社は平成24年5月分以降の顧問料支払義務を怠ったと認められるから,かかる債務不履行を理由に,原告らは,法定解除権の行使として,本件顧問契約と併せて本件営業譲渡契約をも解除することができると認められる。 よって,原告らによる平成24年9月27日付け解除は有効であり,これに基づく原告らの本訴商標権移転登録抹消登録手続請求には理由がある。 4 ライセンス料請求(本訴予備的請求)について ,原告らによる平成24年9月27日付け解除は有効であり,これに基づく原告らの本訴商標権移転登録抹消登録手続請求には理由がある。 4 ライセンス料請求(本訴予備的請求)について 原告会社は,予備的請求として,仮に本件顧問契約と本件営業譲渡契約が不可分一体の契約であると認められない場合には,本件ライセンス契約の合意解約につき詐欺取消し又は錯誤無効を主張するとしているところ,当裁判所は,前記3記載のとおり,本件顧問契約の債務不履行に基づき本件営業譲渡契約を解除することができると判断するから,本訴の予備的請求については判断することを要しない。 なお,原告Aが本件提案を断った上で本件顧問契約及び本件営業譲渡契約を締結した(同時に本件ライセンス契約を合意解約した。)という経緯に加え,上記のとおり本件顧問契約の債務不履行に基づき本件営業譲渡契約を解除することができるものであることを考慮すれば,原告A本人尋問の結果を含む本件全証拠によっても,本件ライセンス契約の合意解約時点において,原告会社が本件ライセンス契約に係る合意解約契約の要素について錯誤に陥っていたことや同契約の締結が被告会社の欺罔行為によるものであることを認めるに足りない。 5 商標権請求(反訴請求)について反訴商標権は,被告会社が,本件営業譲渡契約後に商標登録出願をして登録されたものであり(前記第2の2(前提事実)(6)),その登録商標は反訴登録商標①ないし③のとおりである。そして,前記3記載のとおり,原告らは,平成24年9月27日に本件営業譲渡契約を有効に解除したのであるから,当事者間では,本件営業譲渡契約の対象たる「本件営業権等」(本件営業譲渡契約3条1項により,「女性専用のダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業に関す たのであるから,当事者間では,本件営業譲渡契約の対象たる「本件営業権等」(本件営業譲渡契約3条1項により,「女性専用のダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業に関する一切の営業権及び意匠,商標(Shapes,ShapesGirl等),著作権,ノウハウ,ロゴ,キャッチフレーズ,ドメイン名のその他の知的財産・無形財産」をいう。)に含まれる反訴登録商標①ないし③については,原状回復義務が生じるものである(前記第2の2(前提事実)(5))。このことによれば,少なくとも,被告会社が,原告ら に対し,反訴商標権を行使することは認められず,よって,被告会社の商標権請求には理由がない。 6 過払顧問料返還請求(反訴請求)について前記2(2)記載のとおり,本件顧問契約における顧問料の計算方法を消化時基準とすることや過払顧問料を返還することについて,原告Aと被告会社との間で合意が成立したと認めるに足りる証拠はないから,被告会社の過払顧問料請求には理由がない。 7 結論以上によると,原告らの本訴請求のうち,原告Aの未払顧問料等請求として,未払顧問料等413万3270円及びこれに対する平成24年12月7日(被告会社に対する訴状送達の日の翌日)から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による金員の支払を求める部分,及び原告らの抹消登録手続請求として,本訴商標権移転登録手続の抹消登録手続を求める部分には理由があるが,その余の原告らの本訴請求及び被告会社の反訴請求にはいずれも理由がない。 よって,上記の限度で原告らの本訴請求を認容し,その余の原告らの本訴請求及び被告会社の反訴請求をいずれも棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第47部 裁判長裁判官沖中 告らの本訴請求を認容し,その余の原告らの本訴請求及び被告会社の反訴請求をいずれも棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第47部 裁判長裁判官沖中康人 裁判官廣瀬達人 裁判官宇野遥子 (別紙) 本訴商標目録 1 商標登録番号 5177809号出願年月日平成20年8月21日出願番号 2008-068709登録年月日平成20年10月31日商品及び役務の区分第41類登録商標 甲区順位番号2番[特定承継による本権の移転]受付年月日平成24年2月10日受付番号 001888登録名義人株式会社ShapesInternational (別紙) 本訴商標目録 2 商標登録番号 5107897号出願年月日平成19年3月12日出願番号 2007-021244登録年月日平成20年1月25日商品及び役務の区分第10類登録商標 甲区順位番号2番[特定承継による本権の移転]受付年月日平成24年2月10日受付番号 001888登録名義人株式会社ShapesInternational (別紙) 本訴商標目録 3 商標登録番号 5363878号出願年月日平成22年4月28日出 pesInternational (別紙) 本訴商標目録 商標登録番号 5363878号 出願年月日 平成22年4月28日 出願番号 2010-034488 登録年月日 平成22年10月29日 商品及び役務の区分 第41類 登録商標 ShapesGirl 甲区順位番号2番[特定承継による本権の移転] 受付年月日 平成24年2月10日 受付番号 001888 登録名義人 株式会社ShapesInternational (別紙) 本訴商標目録 商標登録番号 5363879号 出願年月日 平成22年4月28日 出願番号 2010-034489 登録年月日 平成22年10月29日 商品及び役務の区分 第41類 登録商標 尾関紀輝 甲区順位番号2番[特定承継による本権の移転] 受付年月日 平成24年2月10日 受付番号 001889 登録名義人 株式会社ShapesInternational (別紙) 反訴役務目録 1 パーソナルトレーニング 2 ダイエット,ボディメイク,健康管理についての知識の教授 (別紙) 反訴標章目録 1.標章①シセトレ 2.標章②Shapes 3.標章③ (別紙) 反訴商標目録 1.登録商標①登録番号 録 1.標章①シセトレ2.標章②Shapes3.標章③ (別紙) 反訴商標目録 1.登録商標①登録番号第5506264号出願日平成24年(2012)2月1日登録日平成24年(2012)7月6日指定役務第41,44類登録商標 2.登録商標②登録番号第5506267号出願日平成24年(2012)2月1日登録日平成24年(2012)7月6日指定役務第41,44類登録商標 (標準文字)Shapes 3.登録商標③登録番号第5506263号出願日平成24年(2012)2月1日登録日平成24年(2012)7月6日指定役務第41,44類登録商標 (別紙)ライセンス料及び顧問料支払額 (1) 被告ラスカ又は被告会社から原告会社に支払われたライセンス料平成22年12月 36,750円(心斎橋店オープン)平成23年 1月 63,000円2月 96,750円3月 77,550円4月 162,750円5月 170,625円6月 150,150円7月 68,250円8月 217,350円(梅田店オープン)9月 157,000円(横浜店オープン)10月 105,340円11月 407,530円(新宿店,京都店 ,350円(梅田店オープン)9月 157,000円(横浜店オープン)10月 105,340円11月 407,530円(新宿店,京都店オープン) (2) 本件顧問契約に基づき,被告会社から原告Aに対して支払われた顧問料平成23年12月分 272,290円(名古屋栄店オープン)平成24年 1月分 480,660円(池袋店オープン)2月分 511,330円3月分 823,471円(福岡店オープン,渋谷店リニューアルオープン)4月分 709,883円以上

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