平成11(許)18 財産分与審判に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件

裁判年月日・裁判所
平成12年3月10日 最高裁判所第一小法廷 決定 棄却 高松高等裁判所 平成10(ラ)46
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判決文本文774 文字)

主文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は抗告人の負担とする。 理由 抗告代理人城後慎也の抗告理由について【要旨】内縁の夫婦の一方の死亡により内縁関係が解消した場合に、法律上の夫婦の離婚に伴う財産分与に関する民法七六八条の規定を類推適用することはできないと解するのが相当である。民法は、法律上の夫婦の婚姻解消時における財産関係の清算及び婚姻解消後の扶養については、離婚による解消と当事者の一方の死亡による解消とを区別し、前者の場合には財産分与の方法を用意し、後者の場合には相続により財産を承継させることでこれを処理するものとしている。このことにかんがみると、内縁の夫婦について、離別による内縁解消の場合に民法の財産分与の規定を類推適用することは、準婚的法律関係の保護に適するものとしてその合理性を承認し得るとしても、死亡による内縁解消のときに、相続の開始した遺産につき財産分与の法理による遺産清算の道を開くことは、相続による財産承継の構造の中に異質の契機を持ち込むもので、法の予定しないところである。また、死亡した内縁配偶者の扶養義務が遺産の負担となってその相続人に承継されると解する余地もない。したがって、生存内縁配偶者が死亡内縁配偶者の相続人に対して清算的要素及び扶養的要素を含む財産分与請求権を有するものと解することはできないといわざるを得ない。 以上と同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。原決定に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官藤井正雄裁判官小野幹雄裁判官遠藤光男裁判官井嶋- 1 -一友裁判官大出峻郎)- 2 - おり決定する。 (裁判長裁判官藤井正雄裁判官小野幹雄裁判官遠藤光男裁判官井嶋- 1 -一友裁判官大出峻郎)- 2 -

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