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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人弁護士田辺哲崖の上告理由第一点について。論旨は、「軍需省E局契約心得」が作成されたのは昭和一九年二月二九日、発効したのは翌二〇年三月二三日であり、政府と上告人との滑空機製作請負契約の内「D」に関する二件はその以前の昭和一九年一月と三月のことであるから、請負契約当時存在しなかつた「契約心得」記載の条項を契約の内容とする筈がない、として原判決を非難する。しかし右の「契約心得」が本件契約後に作成されたという事実は原審で主張されなかつたところである。のみならず仮りに論旨主張のとおりであつたとしても、原判決の認めるところによれば、右の「契約心得」は、E局において、軍需省設置(昭和一八年)前に存していた海軍航空兵器廠以来の契約心得を踏襲して作成されたものであるというのであるから、実質的に同じものが以前から存したのであつて、本件請負契約が所論「契約心得」の記載条項と同じ内容の約旨を含んだものと認定することもできる。そうだとすれば原判決の結論に影響なく、論旨は理由がない。同第二点及び第四点について。論旨は、本件契約が履行不能になつたのは、敗戦という予想しない事実によるものであつて、このように予見できない事実は「契約心得」一四条一項の「政府において已むを得ざる事由ありたるとき」という中に含まれないものであると主張する。しかし、已むことを得ざる事由とは必ずしも当初予見できた事由に限る必要はなく、原判決が終戦を右の場合に含まれるものとしたことには所論のような違法はない。論旨は理由がない。- 1 -同第三点について。論旨は、原判決が相殺の効力について判断を加えていないことを非難するのであるが、相殺の効力は本訴の判 ものとしたことには所論のような違法はない。論旨は理由がない。- 1 -同第三点について。論旨は、原判決が相殺の効力について判断を加えていないことを非難するのであるが、相殺の効力は本訴の判断に必要でない。 に含まれるものとしたことには所論のような違法はない。論旨は理由がない。- 1 -同第三点について。論旨は、原判決が相殺の効力について判断を加えていないことを非難するのであるが、相殺の効力は本訴の判 ものとしたことには所論のような違法はない。論旨は理由がない。- 1 -同第三点について。論旨は、原判決が相殺の効力について判断を加えていないことを非難するのであるが、相殺の効力は本訴の判断に必要でない。けだし前渡金返還義務の存否は損害賠償請求権の存否に直接の関係はないからである。論旨は理由がない。同第五点について。論旨は、本件契約は履行不能に陥つたものであるにかかわらず、原判決が履行不能の理論によつて解釈しないのは違法であると主張する。しかし履行不能になる場合を予想して特約をすることは少しも支障はないのであつて、特約のある以上その特約に従うのは当然である。従つて原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官河村又介裁判官島保裁判官小林俊三裁判官本村善太郎裁判官垂水克己- 2 -
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