平成14(ワ)4552 損害賠償請求及び売買残代金反訴請求

裁判年月日・裁判所
平成18年6月30日 名古屋地方裁判所 その他
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判決文本文19,807 文字)

平成18年6月30日判決言渡平成14年(ワ)第4552号,平成16年(ワ)第3269号損害賠償請求及び売買残代金反訴請求事件判決主文 被告Aは,原告Bに対し,525万6764円及びこれに対する平成14年11月7日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 被告Aは,原告Cに対し,647万2830円及びこれに対する平成14年11月7日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 原告らの被告Dに対する請求をいずれも棄却する。 被告Aの反訴請求を棄却する。 訴訟費用は,本訴反訴を通じて,原告Bに生じた費用の20分の9,被告Dに生じた費用の2分の1を原告Bが,原告Cに生じた費用の2分の1,被告Dに生じた費用の2分の1を原告Cが,原告Bに生じた費用の20分の11,原告Cに生じた費用の2分の1,被告Aに生じた費用の全部を同被告が負担する。 この判決は,1,2項に限り仮に執行することができる。 事実 第1当事者の求めた裁判 原告B(1)被告らは,原告Bに対し,各自525万6764円及びこれに対する平成14年11月7日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 (2)被告Aの反訴請求を棄却する。 (3)訴訟費用は,本訴反訴を通じて,被告らの負担とする。 (4)仮執行宣言 原告C (1)被告らは,原告Cに対し,各自647万2830円及びこれに対する平成14年11月7日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 (2)訴訟費用は,被告らの負担とする。 (3)仮執行宣言 被告D(1)主文3項と同旨。 (2)訴訟費用は,原告らの負担とする。 被告A(1)原告Bは,被告Aに対し,134万7347円及びこれに対する平成15年1月1日から支払済みまで年6分の割合による金員 )主文3項と同旨。 (2)訴訟費用は,原告らの負担とする。 被告A(1)原告Bは,被告Aに対し,134万7347円及びこれに対する平成15年1月1日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 (2)原告らの請求をいずれも棄却する。 (3)訴訟費用は,本訴反訴を通じて,原告らの負担とする。 (4)仮執行宣言第2当事者の主張(本訴について) 請求原因(1)当事者原告らは,平成13年当時,名古屋市内において,原告Bが「美容室E」の名称で,原告Cが「美容室F」の名称で,それぞれ美容室,エステティックサロンを開設していた者である。 被告らは,美容機器等の製造・販売,美容室・エステティックサロン等の経営などを目的とする株式会社であり,被告Aは,三重県内において「美,容室・クリニックエステG(以下「G」という)の名称で美容室,エス」。 テティックサロンを2店舗開設している。 (2)売買契約の締結ア被告らは,平成13年4月16日,原告Bに対し,H株式会社(以下 「H」という)の製造した脱毛機「エステレーザー21(以下「本件。 」脱毛機」という)及び同機器に関連する美容資材を660万4111円。 で売った(以下「本件1売買契約」という。 。)イ被告らは,平成13年4月26日,原告Cに対し,本件脱毛機及び同機器に関連する美容資材を647万2830円で売った(以下「本件2売買契約」という。 。)ウ本件1,2売買契約の売主が被告らであることの補足説明契約書上,本件1,2売買契約の売主は被告Aとされているが,次のとおり,被告Dと被告Aは実質同一の会社であるから,その売主は上記のとおり被告らというべきである。 (ア)被告らは,本店所在地,電話番号,ファックス番号,従業員,振込先預金口座を同じくしている。 おり,被告Dと被告Aは実質同一の会社であるから,その売主は上記のとおり被告らというべきである。 (ア)被告らは,本店所在地,電話番号,ファックス番号,従業員,振込先預金口座を同じくしている。 (イ)本件1,2売買契約は「株式会社D,A事業部」の肩書きを有するI(以下「I」という)が担当し,本件1,2売買契約に基づく代金。 請求は,被告Dが行い,振込先として指定された預金口座も被告D名義である。 (ウ)被告らは,原告ら宛の郵便で,株式会社D四日市支店の後に(株式会社A)と記載している。 (エ)被告らは,平成14年11月,原告らに「株式会社D四日市支店,にて行っておりました業務の一切を株式会社Aに吸収し,窓口を一本化いたしました。変更年月日,平成14年11月20日以降」との郵便を送付し,平成14年11月20日以降,株式会社D四日市支店はなくなった。 (3)代金の支払ア原告Bは,平成14年10月29日までに,被告らに対し,本件1売買契約に基づき,525万6764円を支払った。 イ原告Cは,平成14年10月29日までに,被告らに対し,本件2売買契約に基づき,647万2830円を支払った。 (4)錯誤無効ア本件脱毛機の性能について(ア)原告らは,本件1,2売買契約を締結する際,Iから,本件脱毛機の性能について,①施術回数は,人によって異なるが,概ね5回程度である,②施術効果は,産毛が少し残る程度になる,③施術方法は,誰でも簡単に使用でき,痛さや熱さもなく,安全な機器であると説明され,本件脱毛機の性能についてそのようなものと信じた。 (イ)しかし,本件脱毛機による施術によっては,何らの効果もないか,少なくとも,Iが説明した施術回数では,同人が説明した施術効果は得られない。 また,本件脱毛機により施術した際,被施術者 信じた。 (イ)しかし,本件脱毛機による施術によっては,何らの効果もないか,少なくとも,Iが説明した施術回数では,同人が説明した施術効果は得られない。 また,本件脱毛機により施術した際,被施術者から「熱い「痛。」,い」と言われ,中には火傷した者もいる。後にIは「専門の知識と。 ,接客,施術の技術が必要である」と述べている(乙35。 。 )(ウ)原告らは,本件脱毛機にIが説明したような性能(上記(ア)参照)があると信じ,本件脱毛機を購入したのであり,そのような性能がなければ購入することはなかった。 イ収入について(ア)原告らは,本件1,2売買契約を締結する際,Iから「レーザーエステ(脱毛)ビジネス経営計画」と題する書面(甲3)に基づき,売上は月額450万円,利益は当初の5か月間は月額132万5000円,6か月目から月額312万5000円となると説明され,本件脱毛機により脱毛事業を始めた場合,そのような収入を得られるものと信じた。 (イ)しかし,被告らが経営する「G」においてさえ,約2年間で50名程度しか集客できておらず,本件脱毛機を使用してもIが説明したよう な収入を得ることはできない。 (ウ)原告らは,本件脱毛機を使用すればIが説明したような収入を得ることができると信じ,本件脱毛機を購入したのであり,そのような収入を得ることができなければ購入することはなかった。 ウ医師法違反について(ア)原告らは,本件1,2売買契約を締結する際,Iから,本件脱毛機を使用した営業行為が,医師法に違反するなどという問題があることについて,何らの説明も受けておらず,本件脱毛機を使用した営業行為が医師法に違反する,若しくは,違反する可能性があるとは思いもよらなかった。 (イ)しかし,平成13年11月8日付け「医師免許を有しない者に ,何らの説明も受けておらず,本件脱毛機を使用した営業行為が医師法に違反する,若しくは,違反する可能性があるとは思いもよらなかった。 (イ)しかし,平成13年11月8日付け「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて」と題する通達(医政医発第105号,以下「本件通達」という)により「用いる機器が医療用であるか否か。 ,を問わず,レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し,毛乳頭,皮脂腺開口部等を破壊する行為」を業として行うことは医師法に違反する旨通達された(甲7。 )本件脱毛機は,毛隆起や毛球に対してレーザー光線を照射しこれを破壊するもので,実際に火傷に近い状態になった被施術者もおり,これを使用した施術行為は上記行為に当たるから,医師免許を有しない者が本件脱毛機を使用した営業行為を行えば,医師法違反又はそのおそれがある。 (ウ)原告らが医師法に違反すれば,刑事処分を受け,美容室の営業を継続できなくなる。原告らは,本件脱毛機について上記のような医師法違反又はそのおそれがあることを認識していれば,これを購入することはなかった。 (5)詐欺による取消し ア原告らの請求(4)ア及びイのとおり,Iは,原告らに対し,本件脱毛機の性能及びこれを使用した場合の収入について虚偽の説明をして,原告らを欺き,原告らはこれを信じて,本件1,2売買契約を締結した。 イ原告Bは,平成14年10月3日に,原告Cは,同月4日に,被告らに対し,それぞれ本件1,2売買契約を取り消す旨の意思表示をした。 (6)瑕疵担保責任ア原告らの請求(4)アのとおり,本件脱毛機には,この種の機器が通常有すべき性能を有していない。 イしたがって,被告らは,本件契約の瑕疵担保責任に基づき,請求の趣旨記載の額につき損害賠償債務を負っ 原告らの請求(4)アのとおり,本件脱毛機には,この種の機器が通常有すべき性能を有していない。 イしたがって,被告らは,本件契約の瑕疵担保責任に基づき,請求の趣旨記載の額につき損害賠償債務を負っている。 (7)仮に,本件1,2売買契約の売主が,被告Aのみであるとしても,原告らは被告Dの預金口座に代金を振り込んで支払っているから,被告Aがその代金返還債務を負担する以上,その返還債務は被告Dも負担すべきである。 (8)よって,原告Bは,被告らに対し,詐欺取消し又は錯誤無効による不当利得返還請求権若しくは瑕疵担保責任による損害賠償請求権に基づき,各自525万6764円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成14年11月7日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める。 原告Cは,被告らに対し,詐欺取消し又は錯誤無効による不当利得返還請求権若しくは瑕疵担保責任による損害賠償請求権に基づき,各自647万2830円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成14年11月7日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める。 請求原因に対する認否及び反論(1)請求原因(1)の事実は認める。 (2)同(2),(3)の事実は否認する。被告Aが平成13年4月16日に原告B に対し,本件脱毛機を630万円,エステベット1台,タオル,リーフレット等の美容資材を30万1591円で売り渡し(以下「本件3売買契約」という,その代金525万6764円を受領したものであって,被告Dは。)契約の当事者ではなく,代金額も異なる。また,被告Aが平成13年4月26日に原告Cに対し,本件脱毛機1台(630万円,エステベット2台)(13万200円)を売り渡し(以下「本件4売買契約」という,その。)代金6 ,代金額も異なる。また,被告Aが平成13年4月26日に原告Cに対し,本件脱毛機1台(630万円,エステベット2台)(13万200円)を売り渡し(以下「本件4売買契約」という,その。)代金643万0200円を受領したものであって,被告Dは契約の当事者ではなく,代金額及び支払済み代金額も異なる。 (3)同(4)の事実は,否認する。 ア本件脱毛機の性能について(ア)被告Aでは,脱毛事業のノウハウが十分ではなかったため,本件脱毛機を販売する際,購入を検討している美容室に対し,本件脱毛機を製造したH主催の事業説明会及び本件脱毛機を使用した講習会(以下,併せて「本件説明会・講習会」という)への参加を勧め,その導入の採。 否を検討させる方法で営業を行った。 Iは,原告らに対して本件脱毛機を販売する際も,原告らの美容室を訪問し,自ら本件説明会・講習会において収集した情報に基づき,次の説明をしたほか,本件説明会・講習会への参加を勧めた。 a美容脱毛は,むだ毛で悩んでいるお客様に対して,見た目の美しさを提供するもので,若干の産毛程度は残ります。 bお客様の毛質,肌質,体質によって異なりますが,美容脱毛の施術が完了すれば,その後は,今までのような手入れをしなくても済むようになります。 c人間の体毛は,成長期・退行期・休止期のサイクルがあり,美容脱毛の対象となる期間は,成長期の毛です。成長期の量は,部位によって異なりますが,だいたい全体の20パーセントから30パーセント です。理論的にいって,5回で施術できますが,お客様の毛質,肌質,体質などによって完了までの回数は異なります。 dエステティックサロンなどの同業者のほとんどが,3回で終了とかいって,3回での料金設定をしていますが,理論的にいっても3回は無理があり,料金等の目安として5回の って完了までの回数は異なります。 dエステティックサロンなどの同業者のほとんどが,3回で終了とかいって,3回での料金設定をしていますが,理論的にいっても3回は無理があり,料金等の目安として5回のコース設定をしています。追加が必要な場合は,1回いくらとか,1ショットいくらとかの料金設定をして下さい。入会金の3万円は,店舗によって設定の有無がありますので,その点も考慮して下さい。 e今までの脱毛方法と比べたら簡単にできます。スタッフがメーカーのH,当方の講習をしっかりマスターしてもらえれば,接客や販売経験者なら大丈夫です。 原告らは,平成13年2月及び同年3月,本件説明会・講習会に参加したほか,平成13年2月ころ,本件脱毛機を購入して脱毛事業を始めていた美容室Jを訪問するなど,独自に情報を収集して自らの判断によって,本件脱毛機の購入を決定した。 (イ)本件脱毛機のパンフレット記載のとおり「永久脱毛」とは「最高,60~70パーセント,平均50~60パーセント,最低40パーセントの毛が取り除かれた状態」であり(乙2,これが施術完了の目標で)ある。体毛は,成長期・退行期・休止期というサイクル,成長期の比率,顧客の毛質,肌質,体調等から,一律の回数で施術が終了することはない。施術の際,被施術者に熱感,痛感があり得るほか,顧客別の毛質・肌質に合わせた応用が必要であり,期待した効果を得るには施術者の知識・技術の向上が重要であって,全くの素人にできるようなものではない。 原告らは,本件1,2売買契約締結当時,本件説明会・講習会への参加,本件脱毛機を購入して脱毛事業を始めていた美容室Jへの訪問等に より,このことを十分承知していた。現に,美容室Jのパンフレットには「6回~8回までは1回5000円。9回目からは完全保証付きです「※ご利用回 購入して脱毛事業を始めていた美容室Jへの訪問等に より,このことを十分承知していた。現に,美容室Jのパンフレットには「6回~8回までは1回5000円。9回目からは完全保証付きです「※ご利用回数/施術時間はお客様の体質,肌質,施術部位,毛。」,量,毛質等により個人差がございますので,詳しい内容につきましてはスタッフにお問い合わせください」と記載され,5回以上,9回以上。 の施術回数もあり得ることが明記されている(乙15。 )(ウ)美容室Jにおける本件脱毛機による施術経過が記録されたカルテによれば,施術者,被施術者において脱毛効果が確認されている。一部に代金を返金した記載もあるが,被施術者の肌質が主な原因による肌トラブルによるもののほか,レーザーの照射レベルやショット数が不適切であったり,適切な間隔を空けて施術していないなど施術者の知識や技術に原因があり,本件脱毛機の欠陥によるものではない。 そもそも,顧客の肌質・毛質・毛量・体調等は顧客毎に異なり,施術内容やカウンセリングもこれに合わせる必要があり,結果的に施術回数も一律にはならない。そして,本件脱毛機を用いて効果的に施術を行うためには,使用する機器の特性と脱毛事業全般についての知識及びその応用が不可欠である。基礎知識の乏しい施術者が担当すれば,必然的に脱毛効率が下がる可能性が高くなる。そのため,被告Aは,本件脱毛機の販売対象を,脱毛に関して素人と比して格段の知識,応用力を有する美容師を擁する美容室に限定していた。 この点「G」においては,カウンセリングをしっかりと行い,被施,術者の特性を判断し,その状況や施術回数,料金を的確に伝え,顧客の納得を得ている。施術方法についても,火傷などの肌のトラブルに十分注意し,脱毛効率と安全性の両立に努めている。 しかし,原告らの美容室にお の特性を判断し,その状況や施術回数,料金を的確に伝え,顧客の納得を得ている。施術方法についても,火傷などの肌のトラブルに十分注意し,脱毛効率と安全性の両立に努めている。 しかし,原告らの美容室においては,本件脱毛機を用いた施術方法に関する知識,技術の教育等の機会がもたれた形跡はなく,被告A主催の 本件脱毛機による脱毛の基本的知識に関するテスト結果によれば,原告らの施術担当者にはその基本的知識すらなかった。 イ収入についてIが原告らに対し「大阪の業者は施術料が高いこともあって,顧客の,集客が約40名であると800万円くらいの売上となる」と言ったこと。 はあるが,それは,顧客数,施術料の前提なしに本件脱毛機を導入すれば直ちにそのような売上になるというものではない。 原告らの集客数は,原告Bが8名,原告Cが17名にすぎず,これでは利益を上げることができないのは当然である。原告らは,自己の責任において生じた集客力,営業力の不足によって,売上と利益が確保できないことから,その営業上の損失を被告らに転嫁しようとするものである。 ウ医師法違反について本件通達は,本件1,2売買契約締結後のものであり,それ以前においては,医師免許を有しない者が医療用脱毛機を操作して脱毛する行為は医師法に違反するが,美容用レーザー脱毛機に関しては規制されていないというのが,行政及び美容業界の理解であった。 美容用レーザー脱毛機メーカーが,本件通達を受けて,厚生労働省医政局医事課企画法令係長に確認したところによれば「医師免許の無い者の身体に影響を及ぼしうる機械の取り扱いは医師法違反とみなすが,身体に危害を与えるおそれのないものに関しては医師免許の無い者の使用も可能である」という曖昧なものであり,美容室ないしエステティックサロンでの美容用レーザー脱毛機の取り扱い は医師法違反とみなすが,身体に危害を与えるおそれのないものに関しては医師免許の無い者の使用も可能である」という曖昧なものであり,美容室ないしエステティックサロンでの美容用レーザー脱毛機の取り扱いの可否については明確な回答はなく,具体的な規制基準も設けられていない。また,平成13年12月中旬から平成14年3月までの間に行われた経済産業省商務情報政策局サービス産業課によるレーザー脱毛の施術の現状把握等を目的とする調査研究,検討会の報告によれば,美容用レーザー脱毛を一概に禁止できず,エステティッ ク事業者とその業界が安全体制を模索し,消費者ニーズに応えていくべきとされた。これを受けて,日本エステティック工業会,特定非営利活動法人美容機器安全普及会等は,美容用レーザー脱毛機についての研究会,講習会等を開催している。 美容用レーザー脱毛がエステティック業界に普及して7年ほどが経過し,消費者及び事業者からのニーズも極めて高く,美容用レーザー脱毛の市場規模は年々拡大している。かかる現状において,これを医師法違反とする解釈は現実的ではない。 (4)同(5)アの事実は否認し,イの事実は認める。 (5)同(6)の事実は否認する。 (6)同(7)は争う。被告Aは,被告Dの美容エステ部門を独立させ,平成12年12月23日から,その営業を開始した会社であるところ,原告らを含む被告Dの取引先については,被告D名義の預金口座に振り込み依頼をしたに過ぎない。 抗弁(請求原因(4)に対して)本件1,2売買契約の締結が原告らの錯誤によるものであるとしても,上記(3)アないしウ摘示の事実によれば,原告らには,錯誤に陥ったことにつき重大な過失がある。 抗弁に対する認否抗弁事実は否認する。 (反訴について) 反訴請求原因(1)被告Aは,平成13年4 3)アないしウ摘示の事実によれば,原告らには,錯誤に陥ったことにつき重大な過失がある。 抗弁に対する認否抗弁事実は否認する。 (反訴について) 反訴請求原因(1)被告Aは,平成13年4月16日,原告Bに対し,本件脱毛機を代金630万円で,エステベット1台,タオル,リーフレット等の美容資材を代金30万1591円で,代金支払時期について次の約定で売った(本件3売買契約。 ) 平成13年4月25日限り260万1591円同年5月10日限り80万0000円同年6月10日限り80万0000円同年7月10日限り80万0000円同年8月10日限り80万0000円同年9月10日限り80万0000円(2)被告Aは,平成13年5月2日,原告Bに対し,エヴァスターターセットを3万2550円で売った。 (3)被告Aは,平成13年7月13日,原告Bに対し,ホワイトニングエッセンス(1本)を8715円で売った。 (4)被告Aは,平成13年9月18日,原告Bに対し,アフターサンケアローション(6本)を1万2852円で売った。 (5)被告Aは,平成14年5月11日,原告Bに対し,アフターサンケアローション(5本)を1万0710円で売った。 (6)よって,被告Aは,原告Bに対し,上記各売買契約に基づき,内金134万7347円及びこれに対する弁済期後の平成15年1月1日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める。 反訴請求原因に対する認否及び反論反訴請求原因事実は否認する。同各売買契約の売主は,被告らである。 反訴抗弁(1)錯誤(反訴請求原因(1)に対する抗弁)本訴請求原因(4)に同じ。 (2)詐欺(反訴請求原因(1)に対する抗弁)本訴請求原因(5)に同じ。 (3)弁済(反訴請求原因(1) 反訴抗弁(1)錯誤(反訴請求原因(1)に対する抗弁)本訴請求原因(4)に同じ。 (2)詐欺(反訴請求原因(1)に対する抗弁)本訴請求原因(5)に同じ。 (3)弁済(反訴請求原因(1)ないし(5)に対する抗弁)原告Bは,平成14年4月30日から同年8月1日までに,被告Aに対し, 反訴請求原因(1)ないし(5)の売買代金として12万円を支払った。 反訴抗弁に対する認否及び反論(1)反訴抗弁(1),(2)の事実は否認する。 (2)反訴抗弁(3)は認める。 反訴再抗弁(反訴抗弁(1)に対する再抗弁)本訴抗弁に同じ。 理由 (本訴関係) 請求原因(1),(5)(イ)の事実は当事者間に争いがない。 同(2),(3)について検討する。 (1)証拠(甲22,23,26ないし28,30,37,42,乙35,36の1・2,37,42,43,証人I)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 ア被告Aは,被告Dと目的を同じくし,平成12年12月20日に有限会社Pから組織変更して設立された株式会社であり,被告Dの関連会社である(乙42,証人I。 )Iは,平成13年当時,被告Aの従業員であったが,被告Dの業務も兼務していた(甲42,乙35,43,証人I。 )イ原告Bと被告A代表取締役Kは,平成13年4月16日に次の記載のある契約書(乙36の1)を作成した。 (ア)売主欄に「株式会社A代表取締役K」の記名押印がある。 (イ)第5条〈販売代金の支払〉①ULP美容脱毛導入ユニットについて甲(売主)及び乙(買主)が協議の上決定した導入ユニット金額(別紙最終見積書記載金額)の支払について乙(買主)は,甲(売主)の指定する金融機関に次の通り振り込みま す。 (中略)②その他の商品について乙(買主)は,甲(売主) 定した導入ユニット金額(別紙最終見積書記載金額)の支払について乙(買主)は,甲(売主)の指定する金融機関に次の通り振り込みま す。 (中略)②その他の商品について乙(買主)は,甲(売主)に発注し,購入した商品の代金について,毎月20日締め分を翌月5日に甲(売主)の指定する金融機関に振り込みます。 (中略)(ウ)第10条〈納入日時及び場所等〉ULP美容脱毛導入ユニット代金支払い条件1回目¥2,601,591-平成13年4月25日2回目¥800,000-平成13年5月10日3回目¥800,000-平成13年6月10日4回目¥800,000-平成13年7月10日5回目¥800,000-平成13年8月10日6回目¥800,000-平成13年9月10日ウ被告A代表取締役Kは,同日,原告Bに対し,次の記載のある見積書(乙36の1)を交付した。 (ア)E様下記のとおりお見積もり申し上げます。株式会社A代表取締役K(イ)税込み合計金額¥6,601,591エ原告Cと被告A代表取締役Kは,平成13年4月26日に次の記載のある契約書(乙37)を作成した。 (ア)売主欄に「株式会社A代表取締役K」の記名押印がある。 (イ)第5条〈販売代金の支払〉①ULP美容脱毛導入ユニットについて甲(売主)及び乙(買主)が協議の上決定した導入ユニット金額(別 紙最終見積書記載金額)の支払について乙(買主)は,甲(売主)の指定する金融機関に次の通り振り込みます。 (中略)②その他の商品について乙(買主)は,甲(売主)に発注し,購入した商品の代金について,毎月20日締め分を翌月5日に甲(売主)の指定する金融機関に振り込みます。 (中略)オ被告A代表取締役Kは,同日,原告Cに対し,次の記載のある見積書(乙37)を交 ,購入した商品の代金について,毎月20日締め分を翌月5日に甲(売主)の指定する金融機関に振り込みます。 (中略)オ被告A代表取締役Kは,同日,原告Cに対し,次の記載のある見積書(乙37)を交付した。 (ア)税込み合計金額¥6,486,312(イ)本件脱毛機1台600万0000円エステベット(リクライニングタイプ)2台12万4000円営業販促ツール一式4万8200円(特別割引2万5000円)専用クーリングジェル6個1万8000円アフターケアローション6個1万2240円合計617万7440円消費税額等30万8872円カ被告A代表取締役Kは,上記各売買契約書を作成後,原告らに対し,株式会社D四日市市店(株式会社A)名義で,売買代金の請求書とともに売買代金を被告D名義の預金口座に振り込むように依頼した(甲30。こ)の売買代金の請求書の請求名義人は被告Dとされた(甲27。 )被告A代表取締役Kは,平成14年11月ころ,原告らに対し,従来被告D四日市支店で行っていた業務の一切を被告Aに窓口を一本化した,平 成14年11月20日以降,振り込み口座を被告A名義の預金口座にする旨通知した(甲37。 )キ原告Bは,平成14年10月29日までに,本件脱毛機,エステベット1台,タオル,リーフレット等の美容資材の売買代金として,525万6764円を上記被告D名義の預金口座又は被告A名義の預金口座に振り込んだ。 ク原告Cは,平成13年5月21日,本件脱毛機1台,エステベット(リクライニングタイプ)2台,営業販促ツール一式,専用クーリングジェル6個,アフターケアローション6個の売買代金として647万2830円を上記被告D名義の預金口座に振り込んだ(甲23。 ),(2)上記認定事実によれば,被告Aが平成13年4月 専用クーリングジェル6個,アフターケアローション6個の売買代金として647万2830円を上記被告D名義の預金口座に振り込んだ(甲23。 ),(2)上記認定事実によれば,被告Aが平成13年4月16日に原告Bに対し本件脱毛機を630万円,エステベット1台,タオル,リーフレット等の美容資材を合計30万1591円で売り渡し(本件3売買契約,その代金5)25万6764円を受領したこと,被告Aが平成13年4月26日に原告Cに対し,本件脱毛機1台,エステベット(リクライニングタイプ)2台,営業販促ツール一式,専用クーリングジェル6個,アフターケアローション6個を合計647万2830円売り渡し(以下「本件5売買契約」という,。)その代金647万2830円を受領したことが認められる。 この点,原告らは,売買契約の売主は,被告らである旨主張し,確かに,被告らの本店所在地,電話番号,ファックス番号,従業員が同じであること,被告Aが被告D名義の預金口座を入金先に指定したこと,請求書の名義が被告Dと表示されたこと,Iが被告らの業務を兼務していたことなどの事情は存するものの,契約書上売主が被告Aと明示されていることからすると,かかる事情をもって被告Dも同各売買契約の売主であるということはできない。 また,原告Bは,本件1,2売買契約1の代金額は660万4111円である旨主張するが,上記認定事実に照らし,採用できない。 他方,被告らは,原告Cとの売買の目的物は,本件脱毛機1台(630万円,エステベット2台(13万200円)であり,代金額及び支払済み代)金額は643万0200円である旨主張するが,上記認定の事実に照らし,採用できない。 同(4)について検討する。 (1)証拠(甲1ないし3,6の1~7,9,甲10の1の1~3,10の2の1~3, 額は643万0200円である旨主張するが,上記認定の事実に照らし,採用できない。 同(4)について検討する。 (1)証拠(甲1ないし3,6の1~7,9,甲10の1の1~3,10の2の1~3,10の3の1~4,10の4の1~4,10の5の1~3,10の6の1~3,10の7の1~3,10の8の1・2,10の9の1・2,甲11の1~10,13の1~15,14ないし21,24,25,31ないし36,38ないし40,乙2ないし9,10の1・2,15,27の1・2,29の1・2,35,39の1,44,46,48,証人I,原告B,原告C)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 ア本件脱毛機について本件脱毛機は,その照射するレーザー光線が黒い色に吸収される性質を利用し,これを体毛に照射することにより,毛隆起と毛球等に熱を加えてタンパク変性を生じさせ,体毛の発毛能力を喪失させることを基本原理とする機器である。 イIの勧誘等(ア)Iは,平成12年12月ころ,原告Bの美容室に,平成13年1月ころ,原告Cの美容室に,それぞれ訪問して本件脱毛機購入の勧誘を始めた。 (イ)Iは,原告らの美容室に数回訪問し,原告らないしその従業員に対し,本件脱毛機のパンフレット(乙2,被告A従業員作成に係る「レ)ーザーエステ(脱毛)ビジネス経営計画」と題する書面(甲3)及び「ULP美容脱毛ビジネスPLAN-DO-CHECK」と題する書面(乙48)を交付したほか,本件脱毛機の性能について,概要,次の説 明をした(甲20,25,34,乙35,証人I,原告B,原告C等。 )aむだ毛が産毛程度になる。 施術が完了すれば,手入れをしなくても済む。 b人間の体毛には,成長期・退行期・休止期のサイクルがあり,本件脱毛機の対象は成長期の体毛である。成長期の体毛 告C等。 )aむだ毛が産毛程度になる。 施術が完了すれば,手入れをしなくても済む。 b人間の体毛には,成長期・退行期・休止期のサイクルがあり,本件脱毛機の対象は成長期の体毛である。成長期の体毛は,全体の20パーセントから30パーセントである。 本件脱毛機による脱毛は,被施術者の毛質,肌質等により個人差があるが,通常,5回の施術で終了する。 c本件脱毛機による施術は,簡単にできる。 また,Iは,原告らに対し,本件脱毛機の販売は,テリトリー制を採用し,区域内の他店が購入するともう購入できないなどとして購入を勧めた。 (ウ)上記パンフレットには「エステレーザーによる脱毛」と題して,「レーザー脱毛の途中経過です。まだわずかに細かい毛が残っていますが,うぶ毛でほとんど目立ちません」と記載され,処理前,処理後。 (6か月経過)の脇毛の写真が添えられているほか「永久脱毛とは,最高60%~70%,平均50%~60%,最低40%の毛が取り除かれた状態のことです」との記載がある(乙2。 。 )ウ原告ら及びその従業員は,Iの勧めに従い,平成13年2月及び同年3月ころ,H主催の本件説明会・講習会(乙46)に出席し「レーザー脱,毛とレーザーの原理」と題する冊子(乙4「レーザー脱毛機比較表」),と題する冊子(乙5「エステレーザー脱毛講習」と題する冊子(乙), 「レーザー脱毛セールストーク集&Q&A」と題する冊子(乙7,),)「レーザー脱毛Q&A」と題する冊子(乙8「世界最速の即効性」と),題する冊子(乙9)の交付を受け,レーザー脱毛の仕組み,本件脱毛機の性能,施術において注意すべき事項等に関する説明や本件脱毛機による施 術に関する講習を受けた。 本件説明会・講習会では,本件脱毛機の脱毛効果について「電車の中でノースリーブを着 み,本件脱毛機の性能,施術において注意すべき事項等に関する説明や本件脱毛機による施 術に関する講習を受けた。 本件説明会・講習会では,本件脱毛機の脱毛効果について「電車の中でノースリーブを着てつり革を持って立ったとき,前の座席に座っている人から脇毛が見えない状態になる。産毛程度は残るが,黒い毛は残らない」旨の説明があった(甲32,34,証人I。 。 )エ本件脱毛機による脱毛事業(ア)被告Aは,Hから本件脱毛機を20台仕入れ,そのうち2台は「G」で使用し,15台程度を美容室経営者に販売した。販売先には,原告らのほか,有限会社L,有限会社M,有限会社Nなどがあった(甲16ないし18,32,35,36,40,乙35。 )(イ)原告Bは,平成13年7月ころから,原告Cは,同年5月ころから,その開設に係る美容室,エステティックサロンにおいて,本件脱毛機による脱毛事業を開始した。原告らは,同事業において,5回の施術を基本として料金を設定した。 (ウ)有限会社L,有限会社M及び有限会社Nが,それぞれ開設する美容室ないしエステティックサロンにおいても,5回の施術を基本とする料金設定により本件脱毛機による脱毛事業が開始された。 有限会社Lが開設する美容室Jでは,両脇の脱毛について,基本料金として5回・8万5000円,追加料金として6回目から8回目まで1回・5000円,9回目以降は無料で施術する旨の料金設定がされた(甲16ないし18,32,35,36,乙15,39の1。 )(エ)「G」では,平成13年5月ころから,両脇の脱毛について,基本料金として5回・7万5000円の設定で脱毛事業を行った。 当時の同店の脱毛事業のチラシには「体毛の成長には,部位によりそれぞれ周期があります。今までに自己処理をされていますと,その周期が狂ってしまって として5回・7万5000円の設定で脱毛事業を行った。 当時の同店の脱毛事業のチラシには「体毛の成長には,部位によりそれぞれ周期があります。今までに自己処理をされていますと,その周期が狂ってしまっています。お客様の体質・肌質・施術部位・毛量・毛質 等に個人差がございますので,当サロンでは,お客様の周期をご確認させていただきながら無理なく施術をし,完全な結果をお約束するための必要回数として5回のコースを設定しています」との記載がある(甲。 2。 )当時の「G」の脱毛事業に関する顧客用パンフレット「ULP美容脱毛Q&A」には,次の記載がある(甲1。 )「Q1,レーザー脱毛って本当に痛くないの? ULP脱毛法は,個人個人のその日の体調や,お肌の状態などに合わせてトリートメント出来るので,ムリなくガマンが必要な痛みを伴わずに処理することが出来ます。人それぞれ痛いと感じる感じ方は違いますが,ほとんどの方が,暖かさを感じる程度です『も。 う,これで終わり?』って感じです。 (中略)Q4,永久脱毛って本当なの? はい,本当です。一度完全に処理された毛は二度と生えてきません。ただし,完全に処理されるのは,成長期の毛です。 Q5,どうして,1回で終わらないの? 体毛は,全身どこの毛でも,それぞれ寿命を持っています。これを毛周期といいます。脱毛施術を行う場合,一番処理に適しているのが,成長期の毛です。今目に見えている毛の,約20~30%程度です。あとの70~80%,そして,今休んでいる毛穴は,次の出番を待っているのです。だから,毛周期に合わせて完全に処理するには,最低5回の施術が必要となっているのです」。 オ本件脱毛機による脱毛結果美容室Jにおける本件脱毛機による施術経過が記録されたカルテには,顧客や施術部位によっては,毛量がまばらになったり毛 るには,最低5回の施術が必要となっているのです」。 オ本件脱毛機による脱毛結果美容室Jにおける本件脱毛機による施術経過が記録されたカルテには,顧客や施術部位によっては,毛量がまばらになったり毛質が細くなったな どの一定の効果があった旨の記載もあるが,顧客の大半は10回程度ないしそれ以上の施術が行われたにもかかわらず,期待した脱毛効果を得られなかったとして,脱毛を途中で諦めるか,電気によって脱毛効果を得るニードル式脱毛法に切り替えている(甲11の1~10,甲13の1~15,甲19。 )結局,原告らのほか,有限会社L,有限会社M,有限会社Nが開設する美容室ないしエステティックサロンにおいても,5回程度の施術により脇毛等のむだ毛が産毛程度となるような脱毛効果は現れなかった。 また,美容室Jでは,多数回の施術にもかかわらず脱毛効果がないとして,顧客から施術料の返金を求める訴訟が提起されるなど,被施術者からの苦情が相次ぎ,一部の顧客について,施術料を返金した(甲6の1~7,14,15,19。 )カその後の経緯被告Aは,本件脱毛機の販売先から効果がないとの苦情が相次いだため,平成14年2月18日及び同月19日,名古屋市内のホテルにおいて,本件脱毛機による施術に関する講習会を開催した。 原告Bは平成15年4月ころ,原告Cは平成14年10月ころ,本件脱毛機を使用した脱毛事業を終了した。同じく,有限会社L,有限会社M,有限会社Nも,本件脱毛機を使用した脱毛事業を終了した。 「G」では,5回コースの設定を見直し,年単位のコースを設定した。 平成15年ころの同店のチラシには,脱毛事業に関して「1回/5000円~「一時的ではなく,不再生の状態にする方法です。ムダ毛を自己」,処理することなく,気にせずおしゃれを楽しみたい方におすすめです,。 ころの同店のチラシには,脱毛事業に関して「1回/5000円~「一時的ではなく,不再生の状態にする方法です。ムダ毛を自己」,処理することなく,気にせずおしゃれを楽しみたい方におすすめです,。」「※不再生の状態にするには,ムダ毛のメカニズムに沿って,長期の施術が必要になります。個人差がありますので,詳しくは担当のエステシャンにお尋ね下さい」との記載がある(乙29の1・2。 。 ) 被告Aでは,販売した本件脱毛機のうち,2台については転売の斡旋ないし返却に応じ,その後,本件脱毛機の販売は行っていない。 (2)上記認定事実によれば,①原告らは,Iの説明及び本件説明会・講習会での見聞等により,本件脱毛機による施術を行えば,被施術者の毛質,肌質等によって全く一律ではないものの,通常は5回程度の施術によって脇等のむだ毛が産毛程度になるという脱毛効果を得ることができ,また,本件脱毛機による施術は比較的容易で,H主催の講習(本件説明会・講習会)を受講すれば,未経験者が施術を行っても上記効果を得ることができるものと信じ,本件3,5売買契約を締結したこと,②本件脱毛機は,被施術者の毛質,肌質等によってその施術回数,施術方法及び施術効果が区々であり,顧客や部位によっては,10回ないしそれ以上の施術を行うことにより,一定の脱毛効果を得ることはあるが,通常,産毛程度までの脱毛効果を得ることはできないことが認められる。 そうとすれば,本件脱毛機には,原告らが本件3,5売買契約締結に際して前提とした性能を具備していないというほかない。 したがって,原告らの本件3,5売買契約締結の意思表示には,本件脱毛機の性能という重要部分についての錯誤があり,その錯誤は本件3,5売買契約の要素の錯誤というべきである。 (3)この点,被告らは,本件説明会・講習会での説 3,5売買契約締結の意思表示には,本件脱毛機の性能という重要部分についての錯誤があり,その錯誤は本件3,5売買契約の要素の錯誤というべきである。 (3)この点,被告らは,本件説明会・講習会での説明内容や本件脱毛機に係る資料の記載等からすれば「最高60~70パーセント,平均50~60,パーセント,最低40パーセントの毛が取り除かれた状態」が施術完了の目標であること,本件脱毛機を用いた施術では,被施術者に熱感,痛感があり得ること,その使用方法のほかにレーザー脱毛の原理,応用,毛周期,個体差等の知識が必要であり,全くの素人にできるものではないことは明らかであり,原告らもこれらを十分承知していた旨主張する。 確かに,本件脱毛機のパンフレットには「永久脱毛」の定義として「最, 高60~70パーセント,平均50~60パーセント,最低40パーセントの毛が取り除かれた状態」との記載があり,本件説明会・講習会でも,本件脱毛機による施術に関して同趣旨の説明があったものと推認される(甲34,乙2。 )しかし,同時に,上記パンフレットには「エステレーザーによる脱毛」と題して,処理前,処理後(6か月経過)の脇の写真を添え「レーザー脱毛,の途中経過です。まだわずかに細かい毛が残っていますが,うぶ毛でほとんど目立ちません」との記載もある。本件説明会・講習会でも,本件脱毛機。 による脱毛効果について「電車の中でノースリーブで座っている人の前に立ちつり革を持ったとき,脇毛が見えない状態になる,産毛程度は残るが,黒い毛は残らない」旨の説明や(証人I,乙49,多毛症であったり,ホ。 )ルモンバランスの異常が生じている被施術者には5回の施術では効果が期待できないが,その割合は100人に一人程度であるという説明がされている(乙27の1・2「G」の施術・カウ であったり,ホ。 )ルモンバランスの異常が生じている被施術者には5回の施術では効果が期待できないが,その割合は100人に一人程度であるという説明がされている(乙27の1・2「G」の施術・カウンセリング担当者であるOも別件)。 訴訟の証人尋問において,むだ毛が30パーセント残っていても「お客様が減ったと感じるということは,産毛の状態になったということです」などと,「産毛」という言葉の本来の意味から離れた供述をしている(乙49。 )これらの事実からすると,被告A従業員らは,産毛程度になることを施術完了の目標として勧誘していたことが窺われるから,本件説明会・講習会の説明内容及び各資料の記載をもって,原告らが5回程度の施術を行っても脇等のむだ毛が数十パーセント程度残ると認識していたとは認められない。 また,確かに,本件脱毛機による施術について,被施術者に熱感,痛感があり得ること,その使用方法,レーザー脱毛の原理,応用,毛周期,個体差等の知識が必要であり,全くの素人にできるようなものではないことは,本件脱毛機の原理からすれば,当然であって,これを原告らが認識していたとはいうことはできるが,逆に,そうであるからこそ,原告ら本件脱毛機の購 入者は,被告らの勧めに従い,H主催の本件説明会・講習会を受講したものと認められる。 したがって,被告らの同主張は採用できない。 (4)被告らは,本件脱毛機の客観的な性能について,本件脱毛機による脱毛効果が得られなかったのは,施術者の知識・技術不足に原因があり「G」,では,本件脱毛機による施術により,産毛程度にまで脱毛効果が現れている旨主張し,その証拠として「G」における本件脱毛機の施術経過が記載されたカルテ(乙28の1~10「G」の施術・カウンセリング担当者の陳),述書及び別件訴訟の尋問調書(乙 まで脱毛効果が現れている旨主張し,その証拠として「G」における本件脱毛機の施術経過が記載されたカルテ(乙28の1~10「G」の施術・カウンセリング担当者の陳),述書及び別件訴訟の尋問調書(乙32,49)並びに「G」で本件脱毛機の施術を受けた顧客の陳述書ないし別件訴訟の尋問調書(乙33,34,45)を提出する。 しかし,同カルテの記載内容を前提としても,その大半が施術途中のカルテであるのに既に10回程度の施術が行われていることから,本件脱毛機に,本件3,5売買契約締結当時に際して原告らが前提とした性能があったとは認められない。 しかも,同カルテでは,パーセンテージで脱毛効果の評価が記載されるとともに評価時の写真が添付されているが,その大半が施術途中のカルテであるのに,最終の施術日についてのみ上記評価が付記されているなど,些か不自然である。また,脱毛効果の評価はたぶんに主観的なものであるといい得るところ,施術者がその脱毛効果の評価を行っているものもあれば,被施術者が行っているものもある。これらからすると,同カルテの記載内容は直ちに採用できるものではない。 したがって,被告らの同主張は採用できない。 同(7)について検討する。 被告Dは,被告Aから振込先に指定されるという法律上の原因に基づき,振り込みを受けており,同振り込みにかかる金員は,被告Aとの間で精算済みで あると推認できる。 したがって,被告Dが原告らから振り込まれた金員につきその返還義務を負うことはないというべきである。 抗弁(重過失)について検討するに,本件全証拠によるも,これを認めるに足りない。 Iの説明,本件説明会・講習会の説明内容等に照らしても,原告らが,本件3,5売買契約締結に際し,本件脱毛機の性能について上記のように信じ,本件3,5売買契約を締結したこ ,これを認めるに足りない。 Iの説明,本件説明会・講習会の説明内容等に照らしても,原告らが,本件3,5売買契約締結に際し,本件脱毛機の性能について上記のように信じ,本件3,5売買契約を締結したことについて重大な過失があるとはいえない。 以上によれば,原告らの被告Aに対する請求はいずれも理由があるからこれを認容すべきであり,原告らの被告Dに対する請求はいずれも理由がないからこれを棄却すべきである。 (反訴関係) 反訴請求原因(1)については,前記(本訴関係)2で認定したとおり,被告Aが平成13年4月16日に原告Bに対し,本件脱毛機を630万円,エステベット1台,タオル,リーフレット等の美容資材を合計30万1591円で売ったこと(本件3売買契約)が認められる。 同(2)ないし(5)については,前記(本訴関係)2の認定事実及び弁論の全趣旨により,これを認めることができる。 反訴抗弁(1)については,前記(本訴関係)3の認定のとおりである。 反訴抗弁(3)は当事者間に争いがない。 反訴再抗弁については,前記(本訴関係)5の認定のとおりである。 以上によれば,被告Aの原告Bに対する反訴請求には理由がないから,これを棄却すべきである。 よって,主文のとおり判決する。 名古屋地方裁判所民事第6部 裁判長裁判官内田計一裁判官安田大二郎裁判官高橋貞幹

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