平成26年8月29日判決言渡平成24年(行コ)第466号法人税更正処分取消等請求控訴事件 主文 1 原判決を取り消す。 2 処分行政庁が平成19年7月31日付けで控訴人に対してした控訴人の平成15年4月1日から平成16年3月31日までの事業年度(以下「平成16年3月期」という。)の法人税に係る更正処分のうち所得金額40億1960万2497円及び差引所得に対する法人税額9億8263万4700円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定のうち過少申告加算税額108万7000円を超える部分を取り消す。 3 処分行政庁が平成19年7月31日付けで控訴人に対してした控訴人の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度(以下「平成17年3月期」という。)の法人税に係る更正処分のうち所得金額80億0173万1843円及び差引所得に対する法人税額23億8055万3400円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定のうち過少申告加算税額19万8000円を超える部分を取り消す。 4 処分行政庁が平成19年7月31日付けで控訴人に対してした控訴人の平成17年4月1日から平成18年3月31日までの事業年度(以下「平成18年3月期」という。)の法人税に係る更正処分のうち所得金額91億5233万2037円及び差引所得に対する法人税額26億9654万8500円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定の全部を取り消す。 5 処分行政庁が平成19年7月31日付けで控訴人に対してし た控訴人の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの課税期間(以下「平成17年3月課税期間」という。)の消費税及び地方消費税に係る更正処分のうち消費税の差引税額7662万円,地方消費税の譲渡割額納税額1915万500 から平成17年3月31日までの課税期間(以下「平成17年3月課税期間」という。)の消費税及び地方消費税に係る更正処分のうち消費税の差引税額7662万円,地方消費税の譲渡割額納税額1915万5000円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定の全部を取り消す。 6 処分行政庁が平成19年7月31日付けで控訴人に対してした控訴人の平成17年4月1日から平成18年3月31日までの課税期間(以下「平成18年3月課税期間」という。)の消費税及び地方消費税に係る更正処分のうち消費税の差引税額8975万0300円,地方消費税の譲渡割額納税額2243万7500円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定の全部を取り消す。 7 訴訟費用は,第1,第2審を通じて被控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨主文同旨第2 事案の概要等 1 本件は,銀行業務や信託業務等を目的とする株式会社である控訴人が,資金調達を行う取引として,その保有する住宅ローン債権につき,控訴人を委託者,A信託銀行株式会社を受託者とする信託契約を締結して信託譲渡し,これにより,信託受益権として,優先的に元本が償還される優先受益権と優先受益権の元本が全額償還された後に元本が償還される劣後受益権を創設して,優先受益権は投資家に売却,あるいは第三者を経由して投資家に売却するとともに,劣後受益権は控訴人が保有することとした上で,控訴人は,劣後受益権の保有につき,金融商品会計に関する実務指針(日本公認会計士協会・会計制度委員会報告14号。以下「金融商品会計実務指針」という。)105項の適用がある として,劣後受益権による収益配当金の一部について,平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期(以下「本件各事業年度」という。)に係る 計実務指針」という。)105項の適用がある として,劣後受益権による収益配当金の一部について,平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期(以下「本件各事業年度」という。)に係る法人税の益金並びに平成17年3月課税期間及び平成18年3月課税期間(以下「本件各課税期間」という。)の消費税の資産の譲渡等の対価の額に含めずに確定申告をしたところ,日本橋税務署長が,上記劣後受益権の収益配当金は,すべて法人税に係る益金及び消費税に係る資産の譲渡等の対価の額に含まれるとして,本件各事業年度の各法人税更正処分及び本件各課税期間の各消費税更正処分(以下「本件各更正処分」という。)並びにこれらに伴う過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件各賦課決定処分」といい,本件各更正処分と併せて「本件各更正処分等」という。)をしたことから,控訴人が,劣後受益権の取得については金融商品会計実務指針105項を適用あるいは類推適用すべきであり,また,本件各更正処分等には平等原則違反あるいは租税法律主義違反がある旨主張して,それらの取消しを求める事案である。 2 原審は,劣後受益権の保有者である控訴人に配当された収益配当金については,金融商品会計実務指針105項を適用することはできず,これを適用しないことが平等原則違反及び租税法律主義にも反しないとして,控訴人の請求をいずれも棄却し,控訴人がこれを不服として控訴した。 3 本件における関連法令等の定めは,原判決5頁8行目の「金融商品会計実務指針291項」の次に「(平成17年2月15日改正)」を加えるほかは,原判決「事実及び理由」欄の第2の1に記載のとおりであるから,これを引用する。 4 本件における争いのない事実等(当事者間に争いがないか,証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)は,以下のとお 決「事実及び理由」欄の第2の1に記載のとおりであるから,これを引用する。 4 本件における争いのない事実等(当事者間に争いがないか,証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)は,以下のとおり原判決を補正するほかは,原判決「事実及び理由」欄の第2の2に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決6頁3行目の「優先的に元本が償還される受益権。」の次に「なお, 優先受益権の予定収益配当率は,ベースレート(ロンドン銀行間取引金利として,ブリティッシュ・バンカーズ・アソシエーションが定める一定のレート)に年率0.48パーセントを加えた配当率のクラスLー1優先受益権,ベースレートに年率0.70パーセントを加えた配当率のクラスLー2優先受益権,年率1.78パーセントの配当率のクラスA優先受益権の3種類があり,これら優先受益権を,」を加える。 (2) 原判決8頁9行目の「元本金額200億円の優先受益権(」の次に「優先受益権の予定収益配当率は,ベースレートに年率0.4パーセントを加えた配当率である。」を加える。 (3) 原判決8頁12行目の「(以下「本件メザニン受益権」という。」の次に「なお,メザニン受益権の予定収益配当率は,ベースレートに年率1.5パーセントを加えた配当率である。」を加える。 (4) 原判決8頁21行目の「信託契約」の次に「(以下,上記(1)ア及びイの信託契約と併せて「本件信託契約」という。)」を加える。 (5) 原判決10頁14行目の「金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,」から17行目の「区分し,」までを「金融商品会計実務指針105項を適用し,将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額(帳簿価額)に一致するような割引率(実効利子率)を計算して算出し,本件各事業年度において, 目の「区分し,」までを「金融商品会計実務指針105項を適用し,将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額(帳簿価額)に一致するような割引率(実効利子率)を計算して算出し,本件各事業年度において,本件各劣後受益権の帳簿価額の残高に割引率(実効利率)を乗じて得られる金額を同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」(別表4③及び④欄)とし,その残額を同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額(別表4⑤及び⑥欄)と扱って収益配当金を区分し,」に改める。 5 本件における争点及び争点に関する当事者の主張は,原判決11頁8行目から9行目にかけての「金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,」を「金融商品会計実務指針105項の適用あるいは類推適用があるとし て,」に改め,後記6のとおり,争点(1)及びこれに関連する争点についての当審における当事者の主張を加えるほかは,原判決「事実及び理由」欄の第2の3及び4に記載のとおりであるから,これを引用する。 6 争点(1)についての当審における当事者の主張(1) 控訴人の主張ア本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項が適用されるべきことは,控訴人のこれまでの主張(原判決「事実及び理由」欄の第2の4(1)の「(控訴人の主張)」引用部分)のとおりであるが,これを更に補足すると,次のとおりである。 (ア) 被控訴人は,金融商品会計実務指針291項によれば,本件各劣後受益権の保有は,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産である本件各債権の残存部分として評価されるから,控訴人が本件各劣後受益権を「取得」したものではなく金融商品会計実務指針105項は適用されない旨主張するが,同項にいう「取得」を,債権の売買等の典型的な場合に限定し の残存部分として評価されるから,控訴人が本件各劣後受益権を「取得」したものではなく金融商品会計実務指針105項は適用されない旨主張するが,同項にいう「取得」を,債権の売買等の典型的な場合に限定して解釈すべきではない。会計基準は,あらゆる事象について網羅しているわけではなく,企業の経営成績及び財政状態を適切に表示し,利害関係者の適切な判断を誤らせないという企業会計の目的に照らして,本質的に柔軟な適用が予定されているのであり,文言解釈に終始することは妥当ではない。 (イ) また,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金額との間の差額(以下「本件差額」という。)は,金利を反映したものである。 本件信託契約では,回収した本件住宅ローン債権の利子から本件各優先受益権及び本件各劣後受益権の収益配当を行い,回収した本件住宅ローン債権の元本から本件各優先受益権及び本件各劣後受益権の元本償還を行う構造となっている。本件各優先受益権の配当率は,市場金利水準となっているから,回収した本件住宅ローン債権の約定金利による利子 から,市場の金利水準に基づく本件各優先受益権への収益配当を行った残額が,本件各劣後受益権に収益として配分されることになる。すなわち,本件各劣後受益権の保有者は,市場の金利水準を超える部分の利子を収益配当として受け取ることとなり,このことは,本件住宅ローン債権の含み益が本件各劣後受益権に帰属していることを意味する。したがって,本件各劣後受益権の元本に対する収益配当の利回りは,本件住宅ローン債権の利回りよりも高いものとなり,控訴人の帳簿価額が,本件各劣後受益権の元本金額よりも高くなり,本件差額が生じたのである。 本件差額は,市場の金利水準と本件住宅ローン債権の約定金利が異なることにより生じたものであるから,本件差額は,金融商 価額が,本件各劣後受益権の元本金額よりも高くなり,本件差額が生じたのである。 本件差額は,市場の金利水準と本件住宅ローン債権の約定金利が異なることにより生じたものであるから,本件差額は,金融商品会計実務指針105項にいう「金利を反映して」生じたものといえる。 (ウ) 本件差額は,元本として償還されることはないから,本件差額を取引期間中において償却しなければ,取引終了時において,仮に本件各劣後受益権の元本がすべて償還されたとしても,本件各劣後受益権の帳簿価額として本件差額に相当する金額だけが残り,実態としては取引終了によって財産が減少しているわけではないにもかかわらず,本件差額は損失として処理せざるを得ないこととなる。本件流動化取引は,一般的に貸付けから完済まで数十年かかる住宅ローン債権を対象としているため,取引終了までの間に長期の時間の経過を必要とする取引である。したがって,被控訴人の主張する会計処理をすると,取引終了時に多額の損失を計上しなければならないことが予め分かっているにもかかわらず,最長で30年を超える長期にわたって水増し利益を計上し続けなければならないことになり,また,取引終了時に実態に見合わない多額の損失を計上する不合理な結果となる。これは,経営成績及び財政状態の適切な表示を目的とする企業会計の原則に照らして非常識なものであり,公正妥当と認められる会計処理とはいえない。 イ仮に,収益配当金にかかる会計処理に金融商品会計実務指針105項が直接適用されないとしても,類推適用されるべきである。 (ア) 金融商品会計実務指針105項は,期間損益の適正化の観点から,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得し」,元本金額が投下資本の金額を示すものでない場合において,受け取 金融商品会計実務指針105項は,期間損益の適正化の観点から,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得し」,元本金額が投下資本の金額を示すものでない場合において,受け取ったキャッシュフローのうち,経済活動の実態に照らして実質的に収益と評価できる部分を収益に計上することを義務付けている会計基準である。帳簿価額が債権金額と異なる場合,債権金額は元本金額を意味することから,金融商品会計実務指針105項を適用せずに単に利息として受領した金額をそのまま収益として計上すると,前記ア(ウ)のとおり,帳簿価額が債権金額を上回る場合においては,元本がすべて回収された場合であっても帳簿価額だけが残存してしまうという不都合を招き,他方,帳簿価額が債権金額を下回る場合においては,元本すべてが回収されていないにもかかわらず帳簿価額が零になってしまうという不都合を招く。金融商品会計実務指針105項は,このような結果を回避するための会計処理を規定したものである。 (イ) 本件各劣後受益権は,含み益のある住宅ローン債権を受益権化し,本件各優先受益権を売却したことによって,本件各劣後受益権の元本金額が投下資本の金額を示すものではなくなり,帳簿価額こそが控訴人の投下資本の金額を示すものとなったという点で,金融商品会計実務指針105項の「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した」場合と同様の状況にある。 したがって,金融商品会計実務指針105項が典型的に適用される場面と本件とは利益状況が極めて類似しているから,類推適用されるべきるべきである。 (2) 被控訴人の主張 ア本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項が適用されないことは,被控訴人のこれまでの主張(原判決「事実及び 推適用されるべきるべきである。 (2) 被控訴人の主張 ア本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項が適用されないことは,被控訴人のこれまでの主張(原判決「事実及び理由」欄の第2の4(1)の「(被控訴人の主張)」引用部分)のとおりであるが,これを補足すると,次のとおりである。 (ア) 前記(原判決引用部分)のとおり,本件各劣後受益権は,金融商品会計実務指針291項により,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産である本件各債権の残存部分と評価されるものであるから,金融商品会計実務指針105項の「取得」に該当しない。 (イ) 前記(原判決引用部分)のとおり,本件各劣後受益権の帳簿価額が債権金額を上回っているのは,帳簿処理の技術的な理由に基づくもので,本件各劣後受益権の支払日までの金利を反映して定められた金額ではないことはもちろん,客観的な価値を反映した金額でもない。 (ウ) 本件差額は,控訴人が本件各優先受益権を譲渡するに当たって,その譲渡原価を対応する元本に比して低く配分して譲渡益を計上したことにより,その分の金額が信託受益権全体から本件各優先受益権を除いた残額部分である本件各劣後受益権の帳簿価額に配分され,いわば含み損のような形で残されたものであるが,その会計処理については,企業会計原則の定めはなく,確立した会計慣行も存在しない。このような場合には,損失については,費用収益対応の原則によりとらえることができないため,その発生と確定の事実によって把握されることになる。 本件流動化取引1及び本件流動化取引2のいずれも,信託開始日から信託終了日までを信託契約の期間とし,信託終了時において信託財産の換価処分及び信託財産の交付が行われることとされているが本件流動化取引1及び本件 取引1及び本件流動化取引2のいずれも,信託開始日から信託終了日までを信託契約の期間とし,信託終了時において信託財産の換価処分及び信託財産の交付が行われることとされているが本件流動化取引1及び本件流動化取引2においては,本件各劣後受益権のいずれも,信託開始の時点においては,元本として償還される金額は定まっておらず,これが具体的に確定するのは信託終了日である。また,本件各劣後 受益権は,将来において,その一部を売却することが考えられなくもないから,信託終了前の時点では控訴人が信託終了時までこれを保有し続け,その時点において本件差額全額を回収できなくなることが確実であるとはいえない。 したがって,本件差額は,多額であるか否かにかかわらず,法人税法22条3項の権利確定主義に則って,これが損失として具体的に確定する日,すなわち信託終了日の属する事業年度の損金の額に算入すべきであり,未だ損失として確定しているとはいえない本件各事業年度において損金の額に算入することはできない。本件各劣後受益権に係る収益配当金は,本件流動化取引1及び本件流動化取引2のいずれも,契約上「信託収益の配当」とされており,「信託収益の配当」は,本件各債権から生じる利息の配当であることから,金銭の貸付けという有償による役務の提供に係る収益(利息)として,法人税法上,その全額を本件各事業年度の益金の額に算入すべきこととなる。本件収益配当金を益金の額に算入することは,法人税にしたがった適法な処理であって,不正な処理ではなく,控訴人が主張するような「水増し利益の計上」であると評価することはできない。 イ本件劣後受益権について金融商品会計実務指針105項を類推適用すべきではない。 (ア) 一般に,租税法規は侵害規範であって,法的安定性の要請が強く であると評価することはできない。 イ本件劣後受益権について金融商品会計実務指針105項を類推適用すべきではない。 (ア) 一般に,租税法規は侵害規範であって,法的安定性の要請が強く働くものであるから,みだりに規定の文言を離れて解釈すべきではない。 確かに,租税法規そのものの解釈と異なり,会計基準の解釈は,必ずしも法的安定性の要請が強いものではないが,安易に会計基準の類推解釈,類推適用を認め,法人税法22条4項に定める基準を拡大することは,厳正かつ公正に行われるべき課税標準の計算方法の内容をあいまいにするおそれがあり,課税の公平や法的安定性の見地から問題がある。 したがって,「一般に公正妥当と認められる会計原則」となり得る会計基準については,類推解釈,類推適用の余地を厳格に解すべきである。 (イ) 控訴人は,控訴人が受け取った本件収益配当金を収益として計上すると,元本すべてが回収された場合であっても帳簿価額だけが残存してしまうという点で,金融商品会計実務指針105項が典型的に適用される場面と利益状況が極めて類似しているとして,本件各劣後受益権に係る本件収益配当金についても同項が類推適用されるべきと主張する。しかし,そもそもそのような点のみをもって,利益状況が極めて類似しているといえるかは疑問があるうえ,金融商品会計実務指針105項は,期間損益の適正化の観点から,債権の取得価額に債権の支払日までの金利が反映されたものに限って償却原価法による処理を認めたものであるから,単に利益状況の類似だけで同項を拡大解釈して類推適用するのは適当ではない。また,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金額の差額は,帳簿処理に伴う技術的な理由によって計上されたものに過ぎず,各受益権の支払日までの金利を反映して定められた金 釈して類推適用するのは適当ではない。また,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金額の差額は,帳簿処理に伴う技術的な理由によって計上されたものに過ぎず,各受益権の支払日までの金利を反映して定められた金額ではない。 したがって,金融商品会計実務指針105項を類推適用すべきではない。 第3 当裁判所の判断 1 争点(1)(控訴人が本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用あるいは類推適用があるものとして,同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」と同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額」とに区分し,前者のみを収益に計上する処理を行ったことは適法な会計処理か。)について(1) 一般に,金融商品会計実務指針105項の要件に該当する場合において,その債権の取得価額と債権金額の差額について同項所定の償却原価法により会計処理することは,法人税法22条4項にいう「一般に公正妥当と認めら れる会計処理の基準」に従った適法な処理であると解され,この点については当事者間に争いがない。したがって,金融商品会計実務指針105項が,本件各劣後受益権について適用されるかを検討し,適用があるとするなら,これに従った会計処理は,法人税法22条4項にいう「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に従った適法な処理であることになり,仮に,適用がないとした場合においては,これを類推適用して,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項と同様の会計処理を行ったことが,一般に公正妥当と認められる会計処理であったかを検討することとなる。 (2) そこで,まず,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項の適用があるかについて検討する。 ア金融商品会計実務指針105項 られる会計処理であったかを検討することとなる。 (2) そこで,まず,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項の適用があるかについて検討する。 ア金融商品会計実務指針105項は,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合」に,取得価額と債権金額との差額について償却原価法に基づき処理を行うと定めている。 控訴人が,本件信託契約によって受託者に譲渡した住宅ローン債権を,受託者において,優先と劣後の2つの信託受益権に分け,控訴人がその劣後受益権を保有するに至った場合(なお,本件流動化取引2において,控訴人は劣後受益権をニュートラルワンから譲り受けているが,住宅ローン債権を有していた控訴人がいったん信託契約における受託者としてニュートラルワンに劣後受益権を譲渡し,その後ニュートラルワンから劣後受益権を譲り受けていることから,実質的にみれば本件流動化取引1と同様の取引であるといえる。),信託受益権の評価方法について定めた金融商品会計実務指針100項(2)は,「信託受益権が優先劣後等のように質的に分割されており,信託受益権の保有者が複数である場合には,信託を一種の事業体とみなして,当該受益権を信託に対する金銭債権(貸付金等)の取得又は信託からの有価証券(債券,株式等)の購入とみなして取り扱う。」としつつ,ただし書きにおいて,「ただし,企業が信託財産構成物である 金融資産の委託者である場合で,かつ,信託財産構成物が委託者たる譲渡人にとって金融資産の消滅の認識要件を満たす場合には,譲渡人の保有する信託受益権は新たな金融資産ではなく,譲渡金融資産の残存部分として評価する。」と定めている。そして,ただし書きの背景事情について説明した金融商品会計実務指針291項は,「企業が自ら保有す の保有する信託受益権は新たな金融資産ではなく,譲渡金融資産の残存部分として評価する。」と定めている。そして,ただし書きの背景事情について説明した金融商品会計実務指針291項は,「企業が自ら保有する金融資産を信託するとともに,信託受益権を優先と劣後に分割し,その劣後受益権を自らが保有して優先受益権を第三者に譲渡する場合,(中略)自らが保有する劣後受益権は,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産の残存部分として評価する必要がある。」としている。 すなわち,金融商品会計実務指針100項(2)ただし書き及びこの背景事情について説明した291項によれば,本件の控訴人のように,自ら保有する住宅ローン債権という金融資産を信託するとともに,その信託受益権を優先と劣後に分割し,本件各劣後受益権を自らが保有して,本件各優先受益権を第三者に譲渡する場合においては,控訴人の保有する本件各劣後受益権は,新たな金融資産を購入して取得したものではなく,信託した金融資産である住宅ローン債権の残存部分として評価する必要があるとしているのであって,これによれば,控訴人が本件信託契約によって保有するに至った本件各劣後受益権は,第三者からの購入を想定している金融商品会計実務指針105項にいう「債権を取得した場合」には該当しないと解すべきことになる。 したがって,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項は,類推適用の是非は別として,これをそのまま適用することを想定した規定ではないと解すべきことになる。 イ以上のほか,争点(1)についての当事者の主張に対する判断は,原判決「事実及び理由」欄の第3の1(2)から(6)までに記載のとおりであるから,これを引用する。 (3) 次に,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指 者の主張に対する判断は,原判決「事実及び理由」欄の第3の1(2)から(6)までに記載のとおりであるから,これを引用する。 (3) 次に,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項を類推適用して,同項と同様の会計処理をすることが,公正妥当な会計処理といえるかについて検討するが,その前提として,会計基準である金融商品会計実務指針の類推適用の是非につき検討する。 ア金融商品会計実務指針のような会計基準の類推適用の是非につき,被控訴人は,租税法規は侵害規範であって,法的安定性の要請が強く働くものであるから,みだりに規定の文言を離れて解釈すべきではなく,また,会計基準の解釈は,必ずしも法的安定性の要請が強いものではないが,安易に会計基準の類推解釈,類推適用を認め,法人税法22条4項に定める基準を拡大することは,厳正かつ公正に行われるべき課税標準の計算方法の内容をあいまいにするおそれがあり,課税の公平や法的安定性の見地から問題があるから,「一般に公正妥当と認められる会計原則」となる得る会計基準については,類推解釈,類推適用の余地を厳格に解すべきである旨主張するので,まず,この点につき検討する。 収益の計上基準(時期)に関しては,法人税法上,内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は,別段の定めがあるものを除き,資本等取引以外の取引に係る収益の額とするものとされ(22条2項),当該事業年度の収益の額は,一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算すべきものとされている(同条4項)。したがって,ある収益をどの事業年度に計上すべきかは,一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従うべきであり,これによれば,収益は,その実現があった時,すなわち,その収入すべ ている(同条4項)。したがって,ある収益をどの事業年度に計上すべきかは,一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従うべきであり,これによれば,収益は,その実現があった時,すなわち,その収入すべき権利が確定したときの属する年度の益金に計上すべきものと考えられる。もっとも,法人税法22条4項は,現に法人のした利益計算が法人税法の企図する公平な所得計算という要請に反するものでない限り,課税所得の計算上もこれを是認するのが相当であるとの見地から,収益を一般に公正妥当と認められ る会計処理の基準に従って計上すべきものと定めたものと解されるから,右の権利の確定時期に関する会計処理を,法律上どの時点で権利の行使が可能となるかという基準を唯一の基準としてしなければならないとするのは相当ではなく,取引の経済的実態からみて合理的なものとみられる収益計上の基準の中から,当該法人が特定の基準を選択し,継続してその基準によって収益を計上している場合には,法人税法上も右会計処理を正当なものとして是認すべきであると解される(最高裁判所平成5年11月25日第一小法廷判決民集47巻9号5278頁)。 そうすると,取引の経済的実態からみて合理的なものとみられる収益計上の基準の中から,特定の基準を選択し,継続してその基準によって収益を計上している場合には,法人税法上もその会計処理を正当なものとして是認すべきであるから,控訴人が,本件各劣後受益権につき,金融商品会計実務指針105項と同様の会計処理をし,継続して同様の処理基準により収益を計上したことが,取引の経済的実態からみて合理的なものである場合には,これにより会計処理をすることも許容される,いいかえれば,金融商品会計実務指針105項を類推適用した場合と同様の会計処理することは,法人税法上も正当な 経済的実態からみて合理的なものである場合には,これにより会計処理をすることも許容される,いいかえれば,金融商品会計実務指針105項を類推適用した場合と同様の会計処理することは,法人税法上も正当なものとして是認されるべきであるといえる。 イそこで,本件各劣後受益権について,金融商品会計実務指針105項と同様の会計処理を行うことが,取引の経済的実態からみて合理的なものか否か,すなわち,金融商品会計実務指針105項の実質的な類推適用の是非につき,検討する。 (ア) 金融商品会計実務指針105項は,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合には,取得時に取得価額で貸借対照表に計上し,取得価額と債権金額との差額(以下「取得差額」という。)について償却原価法に基づき処理を行う。」と定め,取引の対象となる債権の支払日までの金利を反映して,弁済期に支払を受け得る元 本金額と異なる金額で債権を取得した場合には,債権を取得した時の取得価額で貸借対照表に計上し,取得差額について償却原価法,すなわちその差額を弁済期までの残存期間で按分して当該債権の貸借対照表上の価額を増減させる方法によって処理することとし,また,「この場合,将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額に一致するような割引率(実効利子率)に基づいて,債務者からの入金額を元本の回収と受取利息とに区分する。」と定め,将来の満期時における当該債権の価値に現実の取得価額が一致するように引き直した場合にその算定された割引率(実効利子率)を用いて,当該債権の債務者から入金される額を「元本の回収」と「受取利息」に区分して処理することとしている。 このように金融商品会計実務指針105項は,債権の支払日が将来の期日であることから,その間の金利を反映し 務者から入金される額を「元本の回収」と「受取利息」に区分して処理することとしている。 このように金融商品会計実務指針105項は,債権の支払日が将来の期日であることから,その間の金利を反映して債権の元本金額よりも高い金額(あるいは低い金額)で取得した場合には,その差額をその支払日までの期間にわたって期間配分するものとして,上記のように割引率(実効利子率)を定め,それに基づいて算定された額をその債権の受取利息とすることが合理的であることから,その方法で算定された受取利息額が,実際に受領した利息額より多いあるいは少ない場合は,その差額分を債権の帳簿価額に加算あるいは減算させてことによって,割引率(実効利子率)による利息の計算を会計処理に反映させるように償却原価法による処理を行うこととしたものであると解される。 (イ) 前記争いのない事実等(原判決引用部分)によれば,本件債権1についてみれば,控訴人は,元本総額204億7431万6907円相当分の住宅ローン債権をA信託銀行に信託譲渡し,これと引き替えに,元本金額175億円の本件優先受益権1及び元本金額29億7431万6907円の本件劣後受益権1を受領し,本件優先受益権1をBに対して元本金額と同額の175億円で売却していることが認められる。そしてまた,控訴人 は,金融商品会計実務指針37項の規定に従い,本件債権1の消滅直前の帳簿価額204億7431万6907円に消滅した金融資産である本件優先受益権1の時価174億9998万0265円を乗じ,本件債権1の時価227億2312万1479円で除した額である157億6808万6359円を譲渡原価として,譲渡金額175億円から前記譲渡原価を差し引いた17億3191万3641円を譲渡益として計上し,本件劣後受益権1の帳簿価額を,本件債 円で除した額である157億6808万6359円を譲渡原価として,譲渡金額175億円から前記譲渡原価を差し引いた17億3191万3641円を譲渡益として計上し,本件劣後受益権1の帳簿価額を,本件債権1の帳簿価額204億7431万6907円から本件優先受益権1の譲渡原価を差し引いた額に追加信託の額を加えた48億8873万9847円としたものであることが認められる。 さらに,前記争いのない事実等(原判決引用部分)によれば,本件信託契約上,本件債権1の利息その他信託財産から生じる収益を信託の収益として,本件優先受益権1及び本件劣後受益権1に関する元本の償還は,信託受託者により受領されたすべての元本回収金の額から行われ,収益の配当は,信託受託者により受領されたすべての利息回収金の額から行われるものとされ,本件劣後受益権1に対する収益の配当は,本件債権1の利息その他の信託財産から生じる信託の収益から,公租公課,信託報酬等の期中運営コストを差し引いた上,本件優先受益権1に対する収益の配当が支払われた後に残余の収益がある場合に行われるという内容となっていることが認められる。 そして,収益の配当は,本件優先受益権1については,ベースレートに年率0.48パーセントあるいは年率0.70パーセントを加えた年率及び年率1.78パーセントを予定収益配当率としているところ,控訴人の本件各事業年度の収益配当率は,おおむね5ないし10パーセントであり,その収益配当金は,本件優先受益権1の収益配当金を上回る金額となっている(甲39,乙7の1ないし36)。したがって,本件劣後受益権1の元本金額と帳簿価額の差額部分は,住宅ローン債権である本件債権1が, 高金利となっていて,その利息部分が本件劣後受益権1に帰属したことから生じる差異の部分が含まれて って,本件劣後受益権1の元本金額と帳簿価額の差額部分は,住宅ローン債権である本件債権1が, 高金利となっていて,その利息部分が本件劣後受益権1に帰属したことから生じる差異の部分が含まれているといえ,このことは,本件劣後受益権2においても同様である。 (ウ) そうすると,以上を総合して,本件各劣後受益権については,経済的な実態として金融商品会計実務指針105項の「金利を反映して」債権金額と異なる価額で債権を保有しているということができ,また,この点において同項と類似した利益状況となっているということができると解される。 (エ) なお,控訴人が本件各劣後受益権を保有することによっては,金融資産の新たな購入とみることはできず,「債権を取得した」とはいえないから,本件に金融商品会計実務指針105項をそのまま適用することができないことは前記(2)のとおりであるが,本件各劣後受益権の内容は,控訴人が保有していた住宅ローン債権とは,元本の償還の時期,利息の利率などを異にし,信託受益権を優先受益権,劣後受益権と質的に異なるものとして分割され,その劣後受益権を保有するに至ったもので,住宅ローン債権の単純な残存部分とはいえないから,住宅ローン債権とは異なる内容の債権を保有するに至ったといえるのであって,この状況は,「債権を取得した」という利益状況に類似しているということができると解される。 (オ) 本件各劣後受益権の元本の償還は,信託受託者により受領された元本回収金から行われ,本件差額が元本として償還されることはないから,本件各劣後受益権の収益配当金を各事業年度の「受取利息」としてその全額を収益として計上すると,取引終了時すなわち信託終了時の事業年度において,本件差額は,損失として計上されることとなる。 (カ) 以上の状況を 権の収益配当金を各事業年度の「受取利息」としてその全額を収益として計上すると,取引終了時すなわち信託終了時の事業年度において,本件差額は,損失として計上されることとなる。 (カ) 以上の状況を前提に,控訴人が,信託終了時の事業年度において,財産の減少がないにもかかわらず,本件差額の部分を損失として計上することは,経済的実態と齟齬すると判断して,そのような事態を回避するため, 金融商品会計実務指針105項と同様の会計処理をすることを選択し,本件各劣後受益権の収益配当金につき,同様の会計処理することは,前記(ウ)及び(エ)の利益状況の類似性を併せ考えると,取引の経済的実態からみての合理性を否定されるものとはいえないと解すべきである。 (キ) なお,被控訴人は,本件流動化取引1及び本件流動化取引2においては,本件各劣後受益権のいずれも,信託開始の時点においては,元本として償還される金額は定まっておらず,これが具体的に確定するのは信託終了日であり,本件各劣後受益権は,将来において,その一部を売却することが考えられなくもないから,信託終了前の時点では控訴人が信託終了時まで保有し続け,その時点において本件差額全額を回収できなくなることが確実であるとはいえず,本件差額は,これが損失として具体的に確定する日,すなわち信託終了日の属する事業年度の損金の額に算入すべきであり,未だ損失として確定しているとはいえない本件各事業年度において損金の額に算入することはできない旨主張する。しかし,金融商品会計実務指針105項の典型的な場合である債権を債権金額とは異なる価額で取得(買入れ)した場合であっても,債権金額をいくら回収できるかは確定していないのであって,当該債権の弁済期日前に当該債権を売却譲渡することもあるから,被控訴人の主張を考慮しても, とは異なる価額で取得(買入れ)した場合であっても,債権金額をいくら回収できるかは確定していないのであって,当該債権の弁済期日前に当該債権を売却譲渡することもあるから,被控訴人の主張を考慮しても,控訴人がした会計処理に合理性がないものとすることはできない。 また,被控訴人は,本件各劣後受益権の取得価額は,本件各債権全体の帳簿価額から本件各優先受益権の譲渡原価額を差し引くという計算をして算出したものであり,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金額の差額は,帳簿処理に伴う技術的な理由によって計上されたものに過ぎず,金利を反映して定められた金額ではない旨主張する。しかし,本件各劣後受益権の取得価額は,金融商品会計実務指針37項を採用して,これに基づき,金融資産の消滅直前の帳簿価額を譲渡した金融資産の本件各優先受益権であ る譲渡部分の時価と本件各劣後受益権である残存部分の時価で案分し,その結果,残存部分の時価に配分されたものとして算出した価額であり,被控訴人自身も,同項の会計処理を合理性のあるものとして,同項に基づき計算した本件各優先受益権の売却益の計上を正当なものとしていて,これを争っていないのであるし,また,前記のとおり,本件各劣後受益権の元本金額と帳簿価額の差額部分は,住宅ローン債権の約定金利が,本件各優先受益権の金利より高金利となっていて,その部分が本件各劣後受益権に帰属することとなったことから生じる差異の部分が含まれている。そうすると,この観点において,本件差額を帳簿処理に伴う技術的な理由によって計上されたものということはできず,被控訴人の前記主張を考慮しても,控訴人がした会計処理が合理性がないものとすることもできない。 2 以上によれば,控訴人が,本件各劣後受益権につき,金融商品会計実務指針105項と同様の はできず,被控訴人の前記主張を考慮しても,控訴人がした会計処理が合理性がないものとすることもできない。 2 以上によれば,控訴人が,本件各劣後受益権につき,金融商品会計実務指針105項と同様の会計処理を選択し,継続して本件各事業年度において,同項と同様の会計処理によって収益を計上したことは,法人税法上もその会計処理を正当なものとして是認すべきであるから,これを一般に公正妥当と認められる会計基準に適合しないものとした本件各更正処分は違法であり,これを前提とした本件各賦課決定処分も違法であるというべきである。 第4 結論以上の次第であるから,その余の争点につき判断するまでもなく,控訴人の本件各請求はいずれも理由があるからこれと異なる原判決を取り消して,これをいずれも認容することとして,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第24民事部 裁判長裁判官三輪和雄 裁判官内藤正之 裁判官齋藤紀子は,転勤につき署名押印することができない。 裁判長裁判官三輪和雄
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