令和3(ワ)7321 損害賠償等請求事件

裁判年月日・裁判所
令和5年2月24日 東京地方裁判所
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令和5年2月24日判決言渡同日原本交付裁判所書記官令和3年(ワ)第7321号損害賠償等請求事件口頭弁論終結日令和4年12月23日判決 原告 株式会社アイエスアイ 同訴訟代理人弁護士千且和也 同訴訟代理人弁理士矢口太郎 同補佐人弁理士尾城日奈子 被告 PayPay株式会社 同訴訟代理人弁護士塩月秀平 同松山智恵 同髙梨義幸 同松本陸 同補佐人弁理士澤井光一 同吉田幸二 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告は、原告に対し、100万円及びこれに対する令和3年4月3日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要等 1 事案の概要本件は、発明の名称を「電子マネー送金方法及びそのシステム」とする2つの特許権(特許第6306227号、特許第6710820号)を有する原告が、被告が提供している電子決済サービスが同特許権に係る発明の技術的範囲に属するとして、主位的に特許法102条3項及び民法709条に基づき、予備的に不当利得に基づき、損害又は利得の一部として100万円及びこれに対する令和3年4月3日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 備的に不当利得に基づき、損害又は利得の一部として100万円及びこれに対する令和3年4月3日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金又は利息を請求する事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認められる事実)ア原告は、電子決済サービスのコンサルティング等を業とする株式会社である。(争いなし)イ被告は、電子決済サービスの提供等を業とする株式会社である。(争いな し)原告は、以下の特許権(以下、アの特許権を「本件特許権1」、本件特許権1に係る特許を「本件特許1」、イの特許権を「本件特許権2」、本件特許権2に係る特許を「本件特許2」といい、本件特許権1、2を併せて「本件各特許権」、本件特許1、2を併せて「本件各特許」という。また、本件特許1及び本件特 許2に係る明細書は同一であり、以下、「本件明細書」という。)を有している。 (甲1~4)ア特許番号特許第6306227号発明の名称電子マネー送金方法及びそのシステム優先日平成23年10月25日 出願日平成29年1月19日 登録日平成30年3月16日イ特許番号特許第6710820号発明の名称電子マネー送金方法及びそのシステム優先日平成23年10月25日出願日令和2年4月8日 登録日令和2年5月29日本件特許1の特許請求の範囲の請求項2、4、本件特許2の特許請求の範囲の請求項1の記載は以下のとおりである(以下、本件特許1の請求項2に記載された発明を「本件発明1」、同請求項4に記載された発明を「本件発明2」、本 求の範囲の請求項2、4、本件特許2の特許請求の範囲の請求項1の記載は以下のとおりである(以下、本件特許1の請求項2に記載された発明を「本件発明1」、同請求項4に記載された発明を「本件発明2」、本件特許2の請求項1に記載された発明を「本件発明3」といい、これらの発 明を併せて「本件各発明」という。)。 ア本件発明1第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、前記第1ユーザの電子マネーと前記 第2ユーザの電子マネーをそれぞれ記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金を行う電子マネー送金方法であって、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又は前記第1ユーザ端末(A)の情報と 関連付けられた第1の証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又は前記第2ユーザ端末(B)の情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、この方法は、 前記送金の際、前記第1ユーザ端末(A)が、前記第2ユーザ端末(B) が出力した、前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報である第2端末情報と、前記第2ユーザが前記第1ユーザから受取る電子マネーの受取額と、を受信し、前記第1ユーザ端末(A)を介して、前記第2端末情報及び前記電子マネーの受取額が前記電子マネー管理サーバに送信されるようになっており、 前記電子マネー管理サーバ(300)が、前記第1ユーザ端末 ーザ端末(A)を介して、前記第2端末情報及び前記電子マネーの受取額が前記電子マネー管理サーバに送信されるようになっており、 前記電子マネー管理サーバ(300)が、前記第1ユーザ端末(A)から、前記第1ユーザ端末(A)の証明情報の少なくとも一部の情報である第1端末情報と、前記第2端末情報とを受信する工程と、前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記第1端末情報が前記電子マネ ー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否かの判断と、前記第2端末情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否かの判断とを少なくとも行うことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、 前記第1ユーザ端末(A)から、前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示と、前記受取額とを受信する工程と、前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かを少なくとも判断する決済判断工程と、 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第1ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第2ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ増額する決済工程と を行う ことを特徴とする電子マネー送金方法。 イ本件発明2第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、前記 イ本件発明2第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、前記第1ユーザの電子マネーと前記 第2ユーザの電子マネーをそれぞれ記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金を行う電子マネー送金方法であって、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第1の 証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、この方法は、前記送金の際、前記第2ユーザ端末(B)が、前記第1ユーザ端末(A) から前記第1の証明情報の少なくとも一部(電子署名、個体情報)を受け取り、前記第2ユーザ端末(B)を介して前記第1の証明情報の少なくとも一部が前記電子マネー管理サーバに送信されるようになっており、前記電子マネー管理サーバ(300)が、前記第1の証明情報の少なくとも一部を受け取った第2のユーザ端末 (B)が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否かの判断と、前記第1のユーザ端末(A)が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否かの判断(ステップS111、112)を少なくとも行うことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の 認証を行う認証工程と、 前記第2ユーザから しているか否かの判断(ステップS111、112)を少なくとも行うことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の 認証を行う認証工程と、 前記第2ユーザから、前記第1ユーザからの電子マネーの受取指示と、受取額とを受信する第3受信工程と、前記第2ユーザから受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かの判断を少なくとも行う決済判断工程と、 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第1ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第2ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ増額する決済工程と を行うことを特徴とする電子マネー送金方法。 ウ本件発明3第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B) と通信回線を介して通信可能であり、少なくとも前記第1ユーザの電子マネーを記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金/決済を行う電子マネー送金方法であって、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A) は、前記第1ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第1の証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、この方法は、 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、この方法は、 前記送金の際、前記第1ユーザ端末(A)が、前記第2ユーザ端末(B) が出力した前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報を受けとり、この前記第1ユーザ端末(A)を介して前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、及び/又は、前記第2ユーザ端末(B)が、前記第1ユーザ端末(A)が出力した前記第1の証明情報の少なくとも一部の情報を受けとり、この第2ユーザ端末(B)を介して前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、 されるようになっており、前記電子マネー管理サーバ(300)は、前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否か及び前記第2の証明情報の送信元である 前記第1ユーザ端末が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否か、並びに/又は、 前記第2ユーザ端末(B)から受信した前記第1の証明情報の少なくとも一部の情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否か及び前記第1の証明情報の送信元である前記第2ユーザ 端末が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否か、を判断することにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、前記第1ユーザ端末(A)から前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示を受信及び/又は前記第2ユーザ端 ことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、前記第1ユーザ端末(A)から前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示を受信及び/又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの電子 マネーの受取指示を受信し、さらに前記第1ユーザ端末(A)から前記第2ユーザへの送金額の受信又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの受取額の受信を行う送金指示受信工程と、前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記送金額又は前記第2ユーザ端末(B)から受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に 記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かの判断を 少なくとも行う決済判断工程と、前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記受信した前記送金額/受取額の電子マネーを、前記第1ユーザから前記第2ユーザへ送金する決済処理を行う決済工程とを行う ことを特徴とする電子マネー送金方法。 本件各発明は、次のとおり分説することができる(以下、本件各発明におけるそれぞれの構成について、冒頭の符号に従い、「構成要件A」等という。)。 ア本件発明1A 第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2 ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、前記第1ユーザの電子マネーと前記第2ユーザの電子マネーをそれぞれ記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金を行う電子マネー送金方法であって、 B 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザ を用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金を行う電子マネー送金方法であって、 B 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又は前記第1ユーザ端末(A)の情報と関連付けられた第1の証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又は前記第2ユーザ端末(B)の情報と関連 付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、C この方法は、C-1 前記送金の際、前記第1ユーザ端末(A)が、前記第2ユーザ端末(B)が出力した、前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報である第2端末情報と、前記第2ユーザが前記第1ユーザから受取 る電子マネーの受取額と、を受信し、前記第1ユーザ端末(A)を 介して、前記第2端末情報及び前記電子マネーの受取額が前記電子マネー管理サーバに送信されるようになっており、C-2 前記電子マネー管理サーバ(300)が、C-2-1 前記第1ユーザ端末(A)から、前記第1ユーザ端末(A)の証明情報の少なくとも一部の情報である第1端末情報と、 前記第2端末情報とを受信する工程と、C-2-2 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記第1端末情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否かの判断と、前記第2端末情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納され ている前記第2の証明情報と対応しているか否かの判断とを少なくとも行うことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、C-2-3 前記第1ユーザ端末(A)から、前記第 証明情報と対応しているか否かの判断とを少なくとも行うことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、C-2-3 前記第1ユーザ端末(A)から、前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示と、前記受取額とを受信する工程と、 C-2-4 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かを少なくとも判断する決済判断工程と、C-2-5 前記決済判断工程において前記残額内であると判断され ると、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第1ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第2ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ増額する決済工程と を行う D ことを特徴とする電子マネー送金方法。 イ本件発明2A 第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、前記第1ユーザの電子マネ ーと前記第2ユーザの電子マネーをそれぞれ記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金を行う電子マネー送金方法であって、B 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第1の 証明情報(顧客マスタ及び/若しくは顧客マスタ中の端末を認証できる証明情報)を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ 情報と関連付けられた第1の 証明情報(顧客マスタ及び/若しくは顧客マスタ中の端末を認証できる証明情報)を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、 E この方法は、E-1 前記送金の際、前記第2ユーザ端末(B)が、前記第1ユーザ端末(A)から前記第1の証明情報の少なくとも一部を受け取り、前記第2ユーザ端末(B)を介して前記第1の証明情報の少なくとも一部が前記電子マネー管理サーバに送信されるようになっており、 E-2 前記電子マネー管理サーバ(300)が、E-2-1 前記第1の証明情報の少なくとも一部を受け取った第2のユーザ端末(B)が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否かの判断と、前記第1のユーザ端末(A)が前記電子マネー管理サー バ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応して いるか否かの判断(ステップS111、112)を少なくとも行うことにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、E-2-2 前記第2ユーザから、前記第1ユーザからの電子マネーの受取指示と、受取額とを受信する第3受信工程と、 E-2-3 前記第2ユーザから受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かの判断を少なくとも行う決済判断工程と、E-2-4 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、 前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第1ユーザの電子マネーの残 るか否かの判断を少なくとも行う決済判断工程と、E-2-4 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、 前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第1ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)内の前記第2ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ増額する決済工程とを行う D ことを特徴とする電子マネー送金方法。 ウ本件発明3F 第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、少なくとも前記第1ユーザ の電子マネーを記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金/決済を行う電子マネー送金方法であって、G 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第1 の証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サー バ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、H この方法は、H-1 前記送金の際、前記第1ユーザ端末(A)が、前記第2ユーザ端 末(B)が出力した前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報を受けとり、この前記第1ユーザ端末(A)を介して前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、及び/又は、前記第2ユーザ端末(B)が、前記第1ユーザ端末(A)が出力した前記第1の証明情報の少なくとも一部の情報を受けとり、この第2ユーザ端末(B) て前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、及び/又は、前記第2ユーザ端末(B)が、前記第1ユーザ端末(A)が出力した前記第1の証明情報の少なくとも一部の情報を受けとり、この第2ユーザ端末(B)を介し て前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、されるようになっており、H-2 前記電子マネー管理サーバ(300)は、H-2-1 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報が前記電子マネー管理サーバ(3 00)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否か及び前記第2の証明情報の送信元である前記第1ユーザ端末が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否か、並びに/又は、 前記第2ユーザ端末(B)から受信した前記第1の 証明情報の少なくとも一部の情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否か及び前記第1の証明情報の送信元である前記第2ユーザ端末が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否か、 を判断することにより、前記第1ユーザ端末(A)および前 記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、H-2-2 前記第1ユーザ端末(A)から前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示を受信及び/又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの電子マネーの受取指示を受信し、さらに前記第1ユーザ端末(A)から前記第2ユーザへの送 金額の受信又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの受取額の受信を行う送金指示受信工程と、H-2-3 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記送金額又は前記第2ユーザ端末(B)から受信 額の受信又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの受取額の受信を行う送金指示受信工程と、H-2-3 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記送金額又は前記第2ユーザ端末(B)から受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユー ザの電子マネーの残額内であるか否かの判断を少なくとも行う決済判断工程と、H-2-4 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記受信した前記送金額/受取額の電子マネーを、前記第1ユーザから前記第2ユーザへ送金する決済処理を行 う決済工程とを行うI ことを特徴とする電子マネー送金方法。 被告は、次の内容の電子決済サービス(以下「被告サービス」という。)を提供している。(弁論の全趣旨) 被告サービスは、現金等による代金等の支払に代えて行われる電子決済である。利用者(以下、被告サービスにおいて商品を購入したり、サービスの提供を受けたりする者を「利用者」という。)は、被告サービスを用いて決済すると、利用者があらかじめ被告に金銭を支払う等して被告のシステム(以下、「PayPayシステム」といい、PayPayシステムに用いる被告のサーバを 「PayPayサーバ」という。)上で仮想的に保有しているPayPay残 高(1単位1円相当。)が減少する。他方で、利用者に商品の購入やサービスの提供をすることによって利用者と決済することになった相手方(以下「加盟店」という。)は、利用者について減少したPayPay残高に対応する額が「売上金額」としてPayPayシステム上で記録される。被告サービスを利用した決済が行われるごとに当該加盟店の「売上金額」は加算されていき、後日、加 盟店には、被告から「売上金額」の合計額に応 「売上金額」としてPayPayシステム上で記録される。被告サービスを利用した決済が行われるごとに当該加盟店の「売上金額」は加算されていき、後日、加 盟店には、被告から「売上金額」の合計額に応じた清算金(後記のとおり、「返金処理」がされている場合には、その分、清算金が減少する。)が支払われる。 PayPayシステムでは、加盟店又は利用者が提示するQRコード等のコードを加盟店又は利用者が読み取ることによって決済するが、コードを提示する主体、コードを提示する方法には次の種類がある(以下、冒頭の名称に従っ て、「被告方法1」などといい、これらの方法を併せて「各被告方法」という。)。 (弁論の全趣旨)被告方法1 加盟店がコードを提示し、利用者が、自身の端末(以下、利用者が決済時に用いる端末を「利用者端末」という。)でコードを読み取って決済する。 被告方法1-1 利用者が決済金額を利用者端末に入力することによってPayPayシステムに対して当該決済に係る決済金額を指定する。 被告方法1-1-① 加盟店が、決済の時、加盟店が保有する端末(以下、加盟店が決済時に決済の場で用いる端末を「加盟店端 末」という。)にコードを表示させて利用者に提示する。(加盟店は、あらかじめIDとパスワードを用いてPayPayサーバにログインし、必要なコード取得、表示させる。)被告方法1-1-② 加盟店が、PayPayサーバと通信してあらかじ め決済に必要なコード取得、印刷しておき(以下、加 盟店がPayPayサーバと通信してあらかじめコードを取得してこれを印刷する端末を「本件印刷端末」という。)、決済時にこれを利用者に呈示する。(加盟店は、あらかじめIDとパスワードを用いてPayPayサーバにログインし、必要な てあらかじめコードを取得してこれを印刷する端末を「本件印刷端末」という。)、決済時にこれを利用者に呈示する。(加盟店は、あらかじめIDとパスワードを用いてPayPayサーバにログインし、必要なコード取得、表示さ せる。)被告方法1-1-③ 加盟店が、あらかじめ被告が作成した決済に必要なコードの印刷物を受領しておき、決済時にこれを利用者に提示する。 被告方法1-2 加盟店が決済金額を加盟店端末に入力することによって、 PayPayシステムに対して当該決済に係る決済金額を指定する。(ただし、加盟店端末がPayPayforBusiness アプリによってPayPayシステムを用いた決済に係る通信を行うものに限る。なお、同アプリを用いる場合には、当該端末は、決済につき直接被告のサーバと通信する。) 被告方法1-2-① 加盟店が、決済の時に加盟店端末に当該決済に必要なコードを表示させて利用者に提示する。 被告方法1-2-② 加盟店が、あらかじめ自身で特定の決済金額に係るコードを印刷しておき、決済時にこれを利用者に提示する。(被告方法1-1-②と同様、加盟店は、本件 印刷端末を用いてPayPayサーバと通信して必要なコードを取得し、これを印刷する。)被告方法1-3 加盟店が決済金額を加盟店端末に入力することによって、PayPayシステムに対して当該決済に係る決済金額を指定する。(ただし、被告以外の者が開発したPayPayfor Developers を用いて開発したアプリがインストールされた 加盟店端末を用いてPayPayシステムを用いた決済に係る通信を行うものに限る。なお、同アプリを用いる場合には、加盟店端末と被告サーバが直接通信をするものと、加盟店端末が加盟店のサーバと通信 加盟店端末を用いてPayPayシステムを用いた決済に係る通信を行うものに限る。なお、同アプリを用いる場合には、加盟店端末と被告サーバが直接通信をするものと、加盟店端末が加盟店のサーバと通信し、加盟店のサーバが被告のサーバと通信するものがあり得る。) 被告方法1-3-① 加盟店が、決済の時に自身の端末に特定の決済金額に係るコードを表示させて利用者に提示する。 被告方法1-3-② 加盟店が、あらかじめ自身で特定の決済金額に係るコードを印刷しておき、決済時にこれを利用者に提示する。(被告方法1-1-②と同様、加盟店は、本 件印刷端末を用いてPayPayサーバと通信して必要なコードを取得し、これを印刷する。)被告方法2 利用者がコードを提示し、加盟店が、加盟店端末でコードを読み取って決済する。 被告方法2-1 PayPayforBusiness が導入された加盟店の端末でコード を読み取るもの。(加盟店端末は、PayPayサーバと直接通信する。)被告方法2-2 PayPayforDevelopers を用いて被告以外の者が開発したアプリが導入された加盟店端末でコードを読み取り、決済代行業者のサーバを介してPayPayサーバと通信するも の。(加盟店端末は、①決済代行業者のサーバと通信し、決済代行業者のサーバがPayPayサーバと通信するものと、加盟店端末が直接PayPayサーバと通信するものがある。)各被告方法に係る決済の方式の概略は次のとおりである。 ア被告方法1-1 ●(省略)●その後、利用者は、利用者端末を用いて加盟店に提示されたコード(加盟店がコードを作成する方法は、前記のとおり3種類ある。)を読み取る。当該コードには、当該加盟店にひもづくURL情報が ●(省略)●その後、利用者は、利用者端末を用いて加盟店に提示されたコード(加盟店がコードを作成する方法は、前記のとおり3種類ある。)を読み取る。当該コードには、当該加盟店にひもづくURL情報が記載されている。利用者端末は、同URLを基にPayPayサーバと通信し、PayPayサーバから加盟店の情報(加盟店名やロゴ等)を受信し、これが利用者 端末に表示される。利用者は、同情報に基づいて決済相手に間違いがないことを確認し、利用者端末に決済金額を入力し、PayPayサーバと通信する。●(省略)●PayPayサーバは、●(省略)●また、当該決済金額がPayPayサーバに記録されている利用者が保有するPayPay残高の範囲内であ るかを確認する。PayPay残高の範囲内である場合には、決済が実行され、PayPayサーバで記録されている当該利用者に係るPayPay残高の額を決済額分だけ減少させ、対応する加盟店に係る「売上金額」を決済金額分だけ増額する。 イ被告方法1-2 ●(省略)●その後、加盟店は、加盟店の端末に取引金額を入力し、●(省略)●PayPayサーバは、加盟店IDと取引金額とをひもづけたURLを作成し、同URLが記載されたコードを加盟店の端末に送信する。加盟店は、PayPayサーバから受信したURLに係るコードを利用者に提示する(提示の方法は前記のとおり2種類ある。)。●(省略)●PayPayサ ーバは、利用者端末に対して当該加盟店情報(店舗名、ロゴ等)及び取引金額を送信する。●(省略)●決済金額が利用者のPayPay残高未満であれば、決済を実行し、利用者のPayPay残高の額を決済金額分だけ減少させ、対応する加盟店に係る「売上金額」を決済額分だけ増額する。 エ被告方法1-3 加盟店 のPayPay残高未満であれば、決済を実行し、利用者のPayPay残高の額を決済金額分だけ減少させ、対応する加盟店に係る「売上金額」を決済額分だけ増額する。 エ被告方法1-3 加盟店は、取引金額を確定し、加盟店がPayPayforDevelopers を用いて 開発したアプリがインストールされた加盟店端末を用いてPayPayサーバに対して当該取引金額及び加盟店IDを送信して利用者に提示するコードのURLの作成を依頼する。このとき、加盟店端末が直接PayPayサーバと通信する場合と、加盟店のサーバを介してPayPayサーバと通信する場合があり得る。PayPayサーバは、直接通信する相手となる加 盟店端末又はサーバと認証情報のやり取りをして通信する端末またはサーバがアクセス権限を有することを確認するが、間接的に通信する対象となる端末を認証することはない。利用者に提示するコードが作成された後は、被告方法1-2と同じである。 オ被告方法2-1 ●(省略)●利用者端末は、同ワンタイムコードに対応するコードを利用者端末に表示させる。●(省略)●その後、同端末で利用者に提示されたワンタイムコードを読み取ることによって同ワンタイムコードを取得する。●(省略)●また、PayPayサーバは、当該決済金額がPayPayサーバに記録されている利用者が保有しているPayPay残高の範囲内であ るかを確認する。決済金額がPayPay残高の範囲内である場合には、決済が実行され、PayPayサーバで記録されている当該利用者に係るPayPay残高の額を決済金額分だけ減少し、PayPayサーバが受信した加盟店IDに対応する加盟店に係る「売上金額」を決済額分だけ増額する。 カ被告方法2-2 利用者がワンタイ 係るPayPay残高の額を決済金額分だけ減少し、PayPayサーバが受信した加盟店IDに対応する加盟店に係る「売上金額」を決済額分だけ増額する。 カ被告方法2-2 利用者がワンタイムコードを加盟店に提示するまでは、被告方法2-1と同じ。加盟店端末は、PayPayforDevelopers を用いて加盟店が開発したアプリを導入した端末でワンタイムコードを読み取る。加盟店端末が同アプリを用いて直接PayPayサーバと通信する場合には、あらかじめPayPayサーバから発行を受けていた認証情報を利用し、以降の仕組みは、被告 方法2-1と同じ。同アプリを用いて中間決済業者を介して通信する場合に は、中間決済事業者に対して同ワンタイムコード、加盟店ID、決済金額を送信する。中間決済業者は、PayPayサーバに対して同情報及び中間決済事業者の認証情報を送信する。PayPayサーバは、受信した認証情報を照合し、また、受信したワンタイムコードが利用者の情報と対応しているかを確認する。また、PayPayサーバは、当該決済金額がPayPay サーバに記録されている利用者が保有しているPayPay残高の範囲内であるかを確認する。確認後の仕組みは、被告方法2-1と同じである。 3 争点各被告方法が本件各発明の技術的範囲に属するか原告は、被告方法1が本件発明1、3の技術的範囲に属し(被告方法1-1 -③については均等侵害)、被告方法2が本件発明2、3の技術的範囲に属すると主張している。構成要件に即した各被告方法に関する各当事者の主張の詳細は、別紙各被告方法に関する主張整理表のとおり(下線部が相違点である。)であり、争点は次のとおりである。 ア各被告方法について 各被告方法は、「電子マネーの送 する各当事者の主張の詳細は、別紙各被告方法に関する主張整理表のとおり(下線部が相違点である。)であり、争点は次のとおりである。 ア各被告方法について 各被告方法は、「電子マネーの送金」を行っているといえるか(構成要件A、F)(争点1-1-1)各被告方法で、「第1ユーザ端末」及び「第2ユーザ端末」の認証を行っているか(構成要件C-2-2、E-2-1、H-2-1)(争点1-1-2) イ被告方法1について被告方法1-1-②、1-2-②における本件印刷端末が「第2ユーザ端末」に当たるか(構成要件A、B、C-1、C-2-2、F、G、H-1、H-2-1、H-2-2、H2-3)(争点1-2-1)被告方法1で、「第1端末情報」及び「第2端末情報」の送受信をしてい るか(構成要件C-1、C-2-1、C-2-2)(争点1-2-2) 被告方法1で、「第2ユーザ端末」が「出力」した受取額を「第1ユーザ端末」が「受信」しているか(構成要件C-1)(争点1-2-3)被告方法1-2で、第2ユーザ端末が「受取額」を出力し、第1ユーザ端末が「受取額」を受信しているか(構成要件C-1)(争点1-2-4)被告方法1で、加盟店端末が第2の証明情報の少なくとも一部の情報を 「出力」しているか(構成要件H-1)(争点1-2-5)ウ被告方法2について被告方法2で、ユーザ端末が第1の証明情報の少なくとも一部の情報を「出力」しているか(構成要件H-1)(争点1-3)⑵ 被告方法1-1-③について、本件発明1、3に係る特許請求の範囲に記載 された構成と均等なものとして、本件発明1、3の技術的範囲に属するか(争点2)⑶ 損害又は利得(争点3)⑷ 本件各特許に特許無効審判により無効とされるべ 、3に係る特許請求の範囲に記載 された構成と均等なものとして、本件発明1、3の技術的範囲に属するか(争点2)⑶ 損害又は利得(争点3)⑷ 本件各特許に特許無効審判により無効とされるべき事由があるかア分割要件違反に起因する新規性、進歩性欠如の有無(争点4-1) イ本件発明1に係る特許について特許出願公開明細書公開番号第1851762号(以下「乙13公報」という。)に記載された発明(以下「乙13発明」という。)に基づく本件発明1の進歩性欠如の有無(争点4-2)ウ本件発明2に係る特許について 国際公開第WO2011/065974号(以下「乙18公報」という。)に記載された発明(以下「乙18発明」という。)に基づく本件発明2の進歩性欠如の有無(争点4-3-1)サポート要件違反があるか(争点4-3-2)補正要件違反があるか(争点4-3-3) エ本件発明3に係る特許について 乙13発明、乙18発明に基づく本件発明3の進歩性欠如の有無(争点4-4-1)サポート要件違反があるか(争点4-4-2)補正要件違反があるか(争点4-4-3) 4 争点に対する当事者の主張 各被告方法は、「電子マネーの送金」を行っているといえるか(構成要件A、F)(争点1-1-1)(原告の主張)ア電子マネーとは「貨幣価値をデジタル‐データとしてICカードやソフトウェアに記録し、貨幣価値の授受を電子的に行う仕組み」、すなわち貨幣価 値を表すデジタルデータを使った決済の仕組みであるので、被告のPayPay残高が電子マネーに該当することは明らかである。このような電子マネーに関する解釈は、電子マネーの取扱いを規制する「資金決済に関する法律」(資金決済法)の規定 済の仕組みであるので、被告のPayPay残高が電子マネーに該当することは明らかである。このような電子マネーに関する解釈は、電子マネーの取扱いを規制する「資金決済に関する法律」(資金決済法)の規定にも合致する。被告は、被告自身のホームページ及び被告のプライバシーポリシーで、PayPay残高は、上記と同意義の「電 子マネー」の一種であると自認している。 本件各発明における「電子マネーの送金」とは、貨幣的価値としてのデジタルデータが、決済工程に従って電子マネー管理サーバ上で第1ユーザの残高から減額され、その分、第2ユーザの残高の増額として記録される決済処理のことをいう。 本件各発明は、各ユーザ下にある携帯端末やIC媒体が電子マネーを記憶するのではなく、これらのユーザの情報を格納した電子マネー管理サーバが集中的に電子マネーを管理するようにしたこと電子マネーを格納したICカードや携帯端末を紛失若しくは盗難されてしまうと、ICチップに格納された電子マネーを取り戻すことは不可能であったという従来技術における 問題点を解決したものである。さらに、本件各発明では、上記電子マネー管 理サーバにおいて各ユーザの端末を確実に認証できるようにしたことで、ユーザ間での電子マネーの送金を行うことができるようにした。このような本件特許の意義からしても、本件各発明における「電子マネーの送金」とは、電子マネー管理サーバ上での電子マネーそのものであるデジタルデータの流れ、すなわち電子マネーを用いたユーザ間での決済のことをいうものと解 釈するのが自然である。 また、各被告方法では、加盟店は、加盟店アプリ上で返金処理を行なうことができる。返金処理されると、加盟店アプリには、取引ごとにそのことが表示され、サービス利用者のPayPayア るのが自然である。 また、各被告方法では、加盟店は、加盟店アプリ上で返金処理を行なうことができる。返金処理されると、加盟店アプリには、取引ごとにそのことが表示され、サービス利用者のPayPayアプリには、その減額された取引金額のPayPay残高が増額されて表示される。 ここで、加盟店の未入金の取引金額が利用者に返金したい額に満たない場合には、上記利用者へのPayPay残高への返金は行えず、返金額を上回る取引金額の新規取引が発生した時点でPayPay残高への返金を行なうことができる。加盟店の取引残高がPayPay残高として返金したい金額以上ない場合には返金が行えないことから、当該加盟店の取引残高は、現 金ではなく、データとしてPayPay残高に相当することは明らかである。 このように加盟店の取引残高は電子マネーとしての代替性を備えることが明らかである。 イ被告は、裏で現金のやり取りをしていることを根拠に電子マネーの送金に当たらないと主張するが、一般的な電子マネーの取引においては、電子マネ ーそのものであるデジタルデータの流れ(電子マネーの送金)とは別に、現金等の流れがある。本件発明1は、電子マネー管理サーバ上での電子マネーであるデジタルデータの処理のみを規定しているにもかかわらず、被告の主張は、デジタルデータの他に現金の流れも「電子マネーの送金」に含めて議論しており、失当である。 また、被告は、規約等に基づき被告方法が電子マネーの送金に当たらない と主張するが、本件発明1などで規定しているのは電子マネーを使った商品対価データの流れまでであり、加盟店における現金清算までは規定していない。被告の規約に基づく説明は、特許請求の範囲において規定した「電子マネーの送金」であるデジタルデータの流れとは ネーを使った商品対価データの流れまでであり、加盟店における現金清算までは規定していない。被告の規約に基づく説明は、特許請求の範囲において規定した「電子マネーの送金」であるデジタルデータの流れとは乖離した現実の取引に基づく説明であって、特許請求の範囲の該当性判断に対する反論としては当を得て いない。 (被告の主張)ア本件各発明は、特許請求の範囲及び本件明細書(【0001】)にも記載されているとおり、電子マネーの送金方法に関する発明である。本件明細書には決済が行われた後に、電子マネーの発行会社から店舗に対して実際の金銭 が支払われる内容の先行技術が記載されている。本件明細書では、このような「電子マネーによる支払いは、一見電子マネーによる支払いがなされているように見えるが、実は裏で現金のやり取りがされており、電子マネーが完全に現金の代用として使われるものではない。」(【0012】)とした上で、「本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、電子マネー を現金に極めて近い感覚で取り扱うことを可能とし、しかも電子マネーを操作するための端末の紛失時や盗難時においても電子マネーを失わずに済む電子マネー送金方法およびそのシステムを提供することを目的とする」(【0012】)としている。 他方で、各被告方法で決済に用いられるのは、PayPay残高であるが、 被告の定める利用規約上も、PayPay残高は、サービス利用者のみが保有又は利用することを前提としており、加盟店がPayPay残高を保有又は利用することは想定されていない。また、加盟店に適用される被告の定めたPayPay残高加盟店規約においても、被告サービスにおいては、対象商品等の代価については加盟店ではなく被告が受領することとされており、 加盟店が いない。また、加盟店に適用される被告の定めたPayPay残高加盟店規約においても、被告サービスにおいては、対象商品等の代価については加盟店ではなく被告が受領することとされており、 加盟店が直接受領するわけではない。また、被告が加盟店に対して支払う精 算金は、あくまで現金である。したがって、被告サービスにおいては、PayPay残高がサービス利用者から加盟店に対して送金されるわけではなく、加盟店は、被告から精算金という形で現金を受け取っているにすぎない。 被告サービスは、本件明細書で従来技術として記載されている、裏で現金のやり取りが行われているものである。よって、被告サービスにおいて用いら れるPayPay残高による支払は、本件各発明における「電子マネーの送金」には該当せず、また、PayPay残高は、本件各発明における「電子マネー」に該当しない。 イ原告は、被告サービスにおける返金処理をもってPayPay残高の「電子マネー」該当性を主張する。しかし、被告サービスにおける返金処理は、 ①被告から加盟店に対する、取消の対象となる取引に係る精算金(現金)の支払を中止する手続又は②被告が加盟店に対して既に支払った、取消の対象となる取引に係る取引金額分を、将来加盟店に対して支払われることが予定されている精算金(現金)の金額から減額することで、加盟店に対して支払われる現金の額につき調整を図っているものにすぎない。したがって、加盟 店からサービス利用者に対してPayPay残高を送金し返しているような処理は何ら行われていない。 各被告方法で、「第1ユーザ端末」及び「第2ユーザ端末」の認証を行っているか(争点1-1-2)(構成要件C-2-2、E-2-1、H-2-1)(原告の主張) 第1ユーザ端末の認証 各被告方法で、「第1ユーザ端末」及び「第2ユーザ端末」の認証を行っているか(争点1-1-2)(構成要件C-2-2、E-2-1、H-2-1)(原告の主張) 第1ユーザ端末の認証と第2ユーザ端末の認証について規定している構成要件C-2-2、E-2-1、H-2-1の冒頭には、具体的な認証プロセスが記載されており、そこで行われるのは、管理サーバに格納されている「第1の証明情報」、「第2の証明情報」との照合であり、端末の情報ではなく、その端末を保有するユーザや加盟店を証明する情報を用いて照合するこ ともできるとされている。 ●(省略)●第2ユーザ端末に対応する加盟店端末又は本件印刷端末については加盟店情報にひもづくURLを利用して認証されており、「第1ユーザ端末」及び「第2ユーザ端末」の認証を行っているといえる。被告方法2では、第1ユーザ端末については、ワンタイムコードを利用して認証され、第2ユーザ端末については、加盟店IDを利用して認証されている。 (被告の主張)本件各発明で規定されているのは、「第1ユーザ端末」及び「第2ユーザ端末」の認証であって、その文言上、認証対象は端末に限られると解すべきである。 ●(省略)● 加盟店についても、QRコードに規定されているのは加盟店に関する情報であり、加盟店が利用する端末の情報は何ら含まれていないから、加盟店端末の認証は行われておらず、第2ユーザ端末の認証が行われているとはいえない。 また、被告方法1-3のうち、加盟店のサーバを介して通信するもの、被 告方法2-2のうち決済代行業者のサーバを介して通信するものについては、PayPayサーバが認証するのは、これらのサーバに係る認証情報であるから、加盟店の端末を認証しないことは明 るもの、被 告方法2-2のうち決済代行業者のサーバを介して通信するものについては、PayPayサーバが認証するのは、これらのサーバに係る認証情報であるから、加盟店の端末を認証しないことは明白である。 ⑶ 被告方法1-1-②、1-2-②における本件印刷端末が「第2ユーザ端末」に当たるか(構成要件A、B、C-1、C-2-2、F、G、H-1、 H-2-1、H-2-2、H2-3)(争点1-2-1)(原告の主張)被告方法1-1-②、1-2-②では、加盟店が本件印刷端末を用いて加盟店QRコードを決済の前にあらかじめプリントアウトしておくが、PayPayサーバから同コードを取得するにあたっては、コードを取得するタイ ミングを除いて、被告方法1-1-①、1-2-①と同じプロセスを経る。 被告方法1-1-②、1-2-②では、加盟店の端末はユーザとの決済に先立ってPayPayサーバとコード取得のために必要な通信を行ってこれを出力し、決済の時に加盟店の端末は必ずしもログイン状態にあるとは限らないが、そもそも、構成要件C-2-2記載の認証工程は、もっぱら電子マネー管理サーバのみで実行されるものであり、決済の場に第2ユーザの端 末が存在するか否か、同端末が動作しているか否かは無関係である。 よって、本件印刷端末は「第2ユーザ端末」に当たる。 (被告の主張)被告方法1-1-②、1-2-②では、あらかじめプリントアウトしておいた加盟店QRコードを店内に設置しておき、ユーザが当該加盟店QRコー ドを読み取るものであり、ユーザによる支払のときに、加盟店はPayPayサーバと通信可能な端末を用いておらず、認証工程において認証の対象になる端末も存在しない。よって、被告方法1-1-②、1-2-②では、第2ユーザ あり、ユーザによる支払のときに、加盟店はPayPayサーバと通信可能な端末を用いておらず、認証工程において認証の対象になる端末も存在しない。よって、被告方法1-1-②、1-2-②では、第2ユーザ端末に相当するものが存在しない。 ⑷ 被告方法1で、「第1端末情報」及び「第2端末情報」の送受信をしているか (構成要件C-1、C-2-1、C-2-2)(争点1-2-2)(原告の主張)特許請求の範囲で定義されているとおり「第2端末情報」は、第2ユーザの情報又は第2端末の情報に関連付けられた情報の少なくとも一部の情報であればよく、「第1端末情報」も同様である。本件明細書でも、電子証明書中のデ ジタル署名が第2端末情報として記載されているが、被告が主張するような端末に関する情報ではない。 第2端末情報は、電子マネー管理サーバにおいてユーザ又は端末に関連付けられてさえすれば、いかなる情報、すなわち、どのような数字、記号の組み合わせからなる情報であってもよい。PayPayシステム上のデータベース等 によってユーザもしくは端末に関連付けられてさえいれば、システムとして端 末やユーザの認証を行えるのであり、実際、この実施例によれば、第2端末情報であるデジタル署名を用いることによって、ユーザ及び端末の認証を行っている。 ●(省略)●(被告の主張) 「第2端末情報」とは、その文言どおり、第2ユーザ端末に関する情報であり、また、本件各発明が通信回線を介して通信可能な第1ユーザ端末と第2ユーザ端末との間の電子マネーの送金方法に関するものであることを踏まえると、「第2端末情報」とは、「第2ユーザが有する通信可能な端末に関する情報」を意味すると解すべきである。 また、「第1端末情報」も同様に、「第1ユ 法に関するものであることを踏まえると、「第2端末情報」とは、「第2ユーザが有する通信可能な端末に関する情報」を意味すると解すべきである。 また、「第1端末情報」も同様に、「第1ユーザが有する通信可能な端末に関する情報」を意味すると解すべきである。 PayPayサーバにおいては、端末単位ではなく、店舗単位で加盟店情報が管理されており、「PayPayサーバ内において管理されている加盟店情報にひもづくURL」には、加盟店の端末の情報は含まれていない。よって、 PayPayサーバとの間で、第2端末情報の送受信は行われていない。 ●(省略)●よって、PayPayサーバとの間で第1端末情報の送受信は行われていない。 被告方法1で、第2ユーザ端末が「出力」した受取額を「第1ユーザ端末」が「受信」しているか(構成要件C-1)(争点1-2-3) (原告の主張)本件明細書の記載によれば、POS端末に決済金額が表示されるものは「出力」に当たる。「出力」の態様は被告が主張するものに限定されない。 被告方法1でPayPayサービスに対応するPOSレジスター等を用いている場合には、POS端末に商品の代金が表示されるから、これが第2ユー ザ端末による受取金額の「出力」に当たる。被告方法1-2では、加盟店の端 末にPayPayforBusiness が導入されているところ、QRコードと共に取引金額が表示される構成になっているから、取引金額の「出力」に当たる。被告方法1-3でも同様の仕様になっているものは「出力」に当たる。また、被告方法1-2、1-3では、加盟店が設定した取引金額をPayPayサーバに送信する処理が行われるから、これも「出力」に当たる。 「受信」の方法も何ら限定されていない 「出力」に当たる。また、被告方法1-2、1-3では、加盟店が設定した取引金額をPayPayサーバに送信する処理が行われるから、これも「出力」に当たる。 「受信」の方法も何ら限定されていないから、どんな方法であれ、出力された受領金額が入力されれば「受信」に当たる。したがって、ユーザが端末に直接入力することも、取引金額を取得可能なURLを受信して当該URLから取引金額を受信することも「受信」に当たる。 (被告の主張) 本件発明1においては、第2ユーザ端末が「出力」した、第2端末情報と受取額を、第1ユーザ端末が「受信」することが規定されている。文言及び本件明細書の記載から、本件発明1における「出力」とは、第2ユーザ端末が第1ユーザ端末に対して、電信・電波を送ることであり、「受信」とは、第1ユーザ端末が第2ユーザ端末から電信・電波を受けることであると解すべきである。 被告方法1-1においては、ユーザが、加盟店側から何らかの方法で伝えられた取引金額を、自らユーザ端末に入力するのであって、加盟店端末は、受取額を「出力」しておらず、また、ユーザ端末も、受取額を「受信」しいていない。 また、被告方法1-2、1-3でも、支払時に加盟店からQRコードが提示 され、ユーザもこれをカメラの読み取り機能を用いて読み取っているにすぎないから、ユーザ端末が電信・電波を受けるわけではない。したがって、加盟店端末は、受取額を「出力」していないし、また、ユーザ端末も受取額を「受信」などしていない。 被告方法1-2で、第2ユーザ端末が「受取額」を出力し、第1ユーザ端末 が「受取額」を受信しているか(構成要件C-1)(争点1-2-4) (原告の主張)前記で主張したとおり、出力、受信の方式は限定されるものではなく 」を出力し、第1ユーザ端末 が「受取額」を受信しているか(構成要件C-1)(争点1-2-4) (原告の主張)前記で主張したとおり、出力、受信の方式は限定されるものではなく、被告方法1-2では、PayPayサーバを介して「受取額」の情報をやり取りしているから、第2ユーザ端末が「受取額」を出力し、第1ユーザ端末が「受取額」を受信しているといえる。 (被告の主張)被告方法1-2で利用されるQRコードに含まれているのは、PayPayサーバ内において管理されている取引金額にひもづくURLにすぎず、取引金額それ自体の情報は含まれていない。ユーザは、当該URLを基にPayPayサーバ上において取引金額を取得することで初めて取引金額を把握するこ とができる。よって、第2ユーザ端末が「受取額」を出力することも、第1ユーザ端末が「受取額」を受信することもない。 被告方法1で、加盟店端末が第2の証明情報の少なくとも一部の情報を「出力」しているか(構成要件H-1)(争点1-2-5)(原告の主張) 前記で主張したとおり、本件各発明の「出力」の方法は限定されていない。 被告方法1では加盟店端末又は本件印刷端末がQRコードを作成、提示することによって「出力」している。 (被告の主張)本件発明3では、第2ユーザ端末が、第2の証明情報の少なくとも一部を「出 力」することが規定されている。前記で主張したとおり、本件各発明の「出力」とは、電子・電波を送ることを意味しており、被告方法1はいずれもこれに当たらない。 ⑻ 被告方法2で、ユーザ端末が第1の証明情報の少なくとも一部の情報を「出力」しているか(構成要件H-1)(争点1-3) (原告の主張) 前記で主張したとおり、本 らない。 ⑻ 被告方法2で、ユーザ端末が第1の証明情報の少なくとも一部の情報を「出力」しているか(構成要件H-1)(争点1-3) (原告の主張) 前記で主張したとおり、本件各発明の「出力」の方法は限定されていない。 被告方法2では利用者端末がコードを表示させることによって「出力」している。 (被告の主張)前記で主張したのと同様の理由により、加盟店端末は第1の証明情報の少 なくとも一部の情報を「出力」していない。 ⑼ 被告方法1-1-③について、本件発明1、3に係る特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、本件発明1、3の技術的範囲に属するか(争点2)(原告の主張) 被告方法1-1-③については、「第2ユーザ」に対応する加盟店ではなく、被告が出力したQRコードを用いるため、「第2ユーザ端末」が「出力した」(構成要件C-1、H-1)の要件を満たさないものの、次のとおり、本件発明1、3に係る特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、本件発明1、3の技術的範囲に属する ア第1要件(特許発明の本質的部分)について本件各発明の第1の特徴は、各ユーザ下にある携帯端末やIC媒体が電子マネーを記憶するのではなく、これらのユーザの情報を格納した電子マネー管理サーバが集中的に電子マネーを管理するようにしたことである。本件各発明の第2の特徴は、上記電子マネー管理サーバにおいて各ユーザの端末を 確実に認証できるようにしたことである。したがって、これら2つの特徴が本件各発明の本質的部分に該当する。 この点、本件各発明の構成要件C-1、H-1には、「第2ユーザ端末」が「出力した」との限定が含まれている。しかし、本件各発明の課題を解決するための重要な部分は、ユーザの情報を 的部分に該当する。 この点、本件各発明の構成要件C-1、H-1には、「第2ユーザ端末」が「出力した」との限定が含まれている。しかし、本件各発明の課題を解決するための重要な部分は、ユーザの情報を格納した電子マネー管理サーバが集 中的に電子マネーを管理すること、及び、上記電子マネー管理サーバにおい て各ユーザの端末を確実に認証できるようにしたことであるから、このことが実現できればよいのであり、「第2ユーザ端末」が「出力した」については、第2ユーザが自己の端末を用いて出力するか、第三者、例えば外部の印刷業者や被告が印刷出力したQRコードの供給を受けてそれをユーザに読み取らせるように構成しても、本件各発明の課題は解決できる。 したがって、「第2ユーザ端末」が「出力した」との構成は、少なくとも本件各発明を特徴付けるほどの重要な部分ではない。 イ第2要件(置換可能性)について被告方法1-1-①、1-1-②、1-1-③で出力されるQRコードは全て同一であり、同一の加盟店証明情報(加盟店の証明情報)が含まれてい る。 そして、被告方法1-1-②のQRコードが本件各発明の作用効果を奏することからすると、被告方法1-1-③のQRコードは、加盟店自身がプリンター等で印刷出力するものよりも高品質な印刷を提供することにより加盟店における顧客体験を向上させることが専らの目的であり、そのような目 的を有する以外は、QRコード自体は被告方法1-1-①、1-1-②により出力されるものと全く同じものなのであるから、結果的に本件各発明の作用効果と同一の作用効果を奏する。 ウ第3要件(容易想到性)について被告方法1-1においては、同一のQRコードを被告方法1-1-①、1 -1-②、1-1-③の全てで出力可 件各発明の作用効果と同一の作用効果を奏する。 ウ第3要件(容易想到性)について被告方法1-1においては、同一のQRコードを被告方法1-1-①、1 -1-②、1-1-③の全てで出力可能であり、各出力形態で出力されたQRコードの使い分けは専らQRコードの使用目的による。 例えば、被告方法1-1-③のQRコードは、高品質な印刷により提供されるものであるから加盟店における顧客体験を向上させたい箇所に使用されることが想定でき、そうでない箇所に使用する場合には被告方法1-1- ②により加盟店自身が汎用プリンター等で印刷出力する方法によりQRコ ードの印刷を実施する。被告方法1-1においては、QRコードのダウンロードが行えるから、これを自らが備える汎用プリンターで印刷するのに変え、QRコードを第三者の印刷業者に印刷を依頼して高品質なQRコードを得ることは容易である。 そして、被告のように加盟店に対して決済サービスを提供する業者であれ ば、本件特許の成立当時において、上記のような加盟店のニーズに応える形で、加盟店の要求の有無にかかわらずあらかじめ被告方法1-1-③によって高品質な印刷で出力したQRコードを郵送するサービスを提供することは容易に想到可能である。 エ第4要件(公知技術容易推考でないこと)について 本件各発明の課題を解決するための重要な部分、すなわち、ユーザの情報を格納した電子マネー管理サーバが集中的に電子マネーを管理すること、及び、上記電子マネー管理サーバにおいて各ユーザの端末を確実に認証できるようにしたことに新規性及び進歩性が認められる以上、当業者が容易に推考できたものではない。 オ第5要件(意識的除外にあたらないこと)について原告は、QRコードが第2ユーザ以外 きるようにしたことに新規性及び進歩性が認められる以上、当業者が容易に推考できたものではない。 オ第5要件(意識的除外にあたらないこと)について原告は、QRコードが第2ユーザ以外の被告を含む第三者によって出力されることを意識的に除外していない。 (被告の主張)ア第1要件について 本件特許の優先日当時の従来技術からすれば、原告も主張する本件明細書に記載された課題は、本件特許の優先日当時において既に解決されている課題であった。よって、本件各発明は、「従来技術と比較して特許発明の貢献の程度がそれ程大きくないと評価される場合」に該当し、本件各発明の本質的部分は、特許請求の範囲の記載とほぼ同義のものとして認定されることとな る。 被告方法1-1-③においては「第2ユーザ端末」が「第2端末情報」と「受取額」を出力していないため、構成要件1(C―1)を充足しない。また、前記のとおり、そもそも被告方法1は、本件発明1、3のすべての構成要件を充足しない。 したがって、被告方法1-1-③が本件各発明の本質的部分を備えておら ず、本件各発明と被告方法1-1-③とは本質的部分において相違することは明らかである。よって、被告方法1-1-③は均等の第1要件を充足しない。 イ第2要件について本件各発明は、第1ユーザ端末と第2ユーザ端末が互いに有する電子証明 書の情報を交換した上で、両者が他方の電子証明書に関する情報を電子マネー管理サーバに送信することで、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を確実に認証することができるとされているところ(【0018】等)、「第2端末情報」が「第2ユーザ端末」により出力されたものであることにより、「電子マネー管理サーバ」が、「第2ユーザ端末」を確実に認証する に認証することができるとされているところ(【0018】等)、「第2端末情報」が「第2ユーザ端末」により出力されたものであることにより、「電子マネー管理サーバ」が、「第2ユーザ端末」を確実に認証することがで きる。これに対して、被告方法1-1-③では、「第2ユーザ端末」が「第2端末情報」と「受取額」を出力しておらず、本件各発明と同一の作用効果を奏するとはいえない。よって、均等の第2要件も満たさない。 ウ第3要件について否認ないし争う。 エ第4要件について被告方法1-1-③は、本件明細書に記載された従来技術や、乙13公報等の公知文献と同一又は当業者がこれから出願時に容易に推考できたものであるから、均等の第4要件を充足しない。 ⑽ 損害又は利得(争点3) (原告の主張) ア被告は、平成30年10月5日より、各被告方法を使用して、電子決済サービスを提供しており、令和2年5月9日までの累計決済回数は、10億回以上である。 また、各被告方法によるQRコード決済における1回の平均決済額は、約1000円である。そうすると、上記期間中の決済総額は、1兆円を下らな い。決済手数料を3%とすると、各被告方法の提供に基づき被告が得るべき決済手数料は上記決済総額の3%である300億円を下らない。 そして、本件各発明のライセンス料は、少なくとも決算手数料の3%であるので、特許法102条3項に基づいて算定された原告の損害額は、少なくとも9億円である。 この損害は、被告の不法行為に起因するものであるので、被告は、原告の弁護士費用として、上記損害額の1割である9000万円の損害賠償義務を負う。 よって、原告は、主位的に9億9000万円の損害賠償請求権の一部として100万円を請求する。 ので、被告は、原告の弁護士費用として、上記損害額の1割である9000万円の損害賠償義務を負う。 よって、原告は、主位的に9億9000万円の損害賠償請求権の一部として100万円を請求する。 イまた、被告は、原告に対して、上記本件各発明のライセンス料として、少なくとも9億円の支払を免れているので、原告は、被告に対して、少なくとも9億円の不当利得返還請求権を有する。 よって、原告は、被告に対して、予備的に9億円の不当利得返還請求権の一部として、100万円の支払を求める。 (被告の主張)否認ないし争う。 分割要件違反に起因する新規性、進歩性欠如の有無(争点4-1)(被告の主張)本件特許1に係る特許出願(以下「第2世代出願」という。)は、特願201 3-540720号(以下「親出願」という。)の分割出願である特願2015 -240763号(以下「第1世代出願」という。)を原出願とする特許出願である。本件特許2は、第2世代出願の分割出願の分割出願の分割出願(第5世代出願)である。 本件発明2では、サーバに対する①第1ユーザの認証に用いる情報送信、②受取指示及び③受取額の指定をいずれも第2ユーザ側が行うこととされてい るが、第1世代出願に係る明細書にはこの事項が開示されていない。 また、本件発明2では、①第1ユーザの認証に用いる情報の送信、及び②受取指示の指定をいずれも第2ユーザ側からの伝達プロセスにより送金処理が完結することが規定されているが、第1世代出願に係る明細書には、この事項が開示されていない。 よって、分割出願の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項が、原出願の出願当初の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内であるとはいえないから、本件特許1 ていない。 よって、分割出願の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項が、原出願の出願当初の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内であるとはいえないから、本件特許1は分割要件を満たさない。本件特許1が分割要件を満たさないため、これの分割出願の分割出願の分割出願である本件特許2も分割要件を満たさない。 そして、このように分割要件を満たさないから、本件発明1、2の新規性、進歩性の判断は、本件特許1の現実の出願日である平成29年1月19日を基準とし、本件発明3の新規性、進歩性の判断は、早くても同日を基準としてされる。本件各発明は、いずれも第1世代出願に係る明細書(特開2016-53991号)に記載された発明であるから新規性を欠き、本件発明2、3につ いては少なくとも進歩性を欠く。 (原告の主張)被告の主張は争う。本件発明2の構成要件は第1世代出願の実施形態1に開示されており、かつ、本件発明2の構成により本件各発明の課題が達成できるから分割要件を満たす。 乙13発明に基づく本件発明1の進歩性欠如の有無(争点4-2) (被告の主張)ア乙13公報には、以下の各構成を含む乙13発明が記載されている。 乙13a 移動端末ユーザが有する移動端末と、サービスプロバイダが有するレジサービス端末と、移動端末及びレジサービス端末と通信接続され、レジサービス端末及び移動端末ユーザの身分情報及びそ のアカウント情報を予め記憶しているネットワーク仲介システムとを用いて、移動端末ユーザからサービスプロバイダへの支払を実行するモバイル決済を行うモバイル決済方法であって、乙13b ネットワーク仲介システム及び移動端末は、移動端末ユーザのアカウント情報に関連付けられた移動端末ユーザの サービスプロバイダへの支払を実行するモバイル決済を行うモバイル決済方法であって、乙13b ネットワーク仲介システム及び移動端末は、移動端末ユーザのアカウント情報に関連付けられた移動端末ユーザの身分情報(移動 端末のIMSI、移動端末のESN、移動端末の番号などの情報のうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含む)を記憶し、ネットワーク仲介システム及びレジサービス端末は、サービスプロバイダのアカウント情報又はサービスプロバイダ情報に関連付けられたレジサービス端末の身分情報(レジ端末情報(レジ端末の 唯一の識別情報とレジ端末の番号情報を含む))を記憶し、乙13c モバイル決済方法は、乙13c-1 モバイル決済の際、移動端末が、レジサービス端末が出力した、取引金額とレジサービス端末の身分情報に含まれるレジ端末情報とを含む画像を取得又は走査し、移動端末を介して、画像に 含まれる、又は、画像から解析されたレジ端末情報及び取引金額がネットワーク仲介システムに送信されるようになっており、乙13c-2 ネットワーク仲介システムが、乙13c-2-1 移動端末から、移動端末の身分情報に含まれる移動端末の識別情報(移動端末のIMSI、移動端末のESN、移動端末の番 号などの情報のうちのいずれか一つ又は任意の組み合わせを含 む)と、レジ端末情報とを受信する工程と、乙13c-2-2 移動端末から受信した移動端末の識別情報が、ネットワーク仲介システムに記憶されている移動端末の識別情報と対応しているか否かの判断と、レジ端末情報が、ネットワーク仲介システムに記憶されているレジ端末情報と対応しているか否かの 判断とを行うことにより、移動端末ユーザ及びサービスプロバイダの身分の正当性を検証する工程と、乙1 ジ端末情報が、ネットワーク仲介システムに記憶されているレジ端末情報と対応しているか否かの 判断とを行うことにより、移動端末ユーザ及びサービスプロバイダの身分の正当性を検証する工程と、乙13c-2-3 移動端末から、取引金額を含む取引情報を受信する工程と、乙13c-2-5 ネットワーク仲介システムに記憶される移動端末ユー ザのアカウント情報とサービスプロバイダのアカウント情報に基づいて、移動端末ユーザからサービスプロバイダへの支払を実行するモバイル決済を行う工程とを行う、乙13d 現金を支払う必要がないモバイル決済方法。 イ本件発明1と乙13発明とは、構成要件C-2-4及び構成要件C-2- 5における以下の相違点を除き、一致する。 [相違点]電子マネーの送金に関わるサーバの処理について、本件発明1では、受取額が残高内であるかの判断を行い(構成要件C-2-4)、残高内であるという残高確認が行われた場合に電子マネーの送金が行われる(構成要件C- 2-5)のに対し、乙13発明では、このような残高の判断及び確認を行うのか否かが必ずしも明らかではない点。 ウ電子決済分野において、支払者(買手)のアカウントに、取引額以上の残高があるかの残高確認を行い、残高が十分にあれば取引を行うことは、本件特許の優先日より前において周知技術であった。そして、乙13公報に「モ バイル消費の様々なスーパーマーケットでの応用を加速することができる」 との記載があることも踏まえると、信頼性が高いモバイル決済を提供するという乙13発明の課題を解決するために、乙13発明において、買手の残高以上の買い物を許容しないよう、取引金額が買手の残高内であるかの残高確認を行うという周知技術を採用することへの示唆があるといえ という乙13発明の課題を解決するために、乙13発明において、買手の残高以上の買い物を許容しないよう、取引金額が買手の残高内であるかの残高確認を行うという周知技術を採用することへの示唆があるといえる。 (原告の主張) 被告の主張は否認ないし争う。乙13発明は、その解決課題に基づけば、ネットワーク仲介システムにおいて、ユーザからの取引情報を仲介する取引情報の処理に関する発明であって、実際の支払処理までは開示していない。 乙13発明のネットワーク仲介システムにおけるアカウント情報に基づいた身分情報の正当性の判断も、決済のために行っているのではなく、専らユ ーザが送信する取引情報の正確な入力を担保するために行っている。 被告は、乙13発明のネットワーク仲介システムが保持する「アカウント情報」には、金銭的価値すなわち電子マネーが含まれると主張するが、乙13発明の技術思想に基づいて解釈すれば、そのように解釈する余地はない。 これらによれば、乙13発明と本件発明1は、発明の構成要件として一致 するものは存在せず、全く異なる発明である。あえて、被告が摘示した箇所に基づいて本件発明1の構成要件になぞらえて比較しても本件発明1と乙13発明には次の相違点がある。 〔相違点1〕本件発明1の電子マネー管理サーバは電子マネーを集中的に格納するのに 対して、乙13発明のネットワーク仲介システムでは、その点が必ずしも明らかでない点。 〔相違点2〕本件発明1は、電子マネーの送金を行うに際して第1ユーザの電子マネー残高を確認するのに対して、乙13発明は単に取引情報に含まれるべきユーザと サービスプロバイダの身分情報を確認しているにすぎない点。 〔相違点3〕本件発明1は、第1ユーザと第2ユーザの認証を行 対して、乙13発明は単に取引情報に含まれるべきユーザと サービスプロバイダの身分情報を確認しているにすぎない点。 〔相違点3〕本件発明1は、第1ユーザと第2ユーザの認証を行い、これに基づいて電子マネー管理サーバに格納した第1ユーザの電子マネーを減額しかつ第2ユーザの電子マネー残高を増額することによって電子マネー送金を即座に完了するのに対して、乙13発明は、そのような処理が記載されておらず単に支払又 は取引情報を処理する点。 乙18発明に基づく本件発明2の進歩性欠如の有無(争点4-3-1)(被告の主張)ア乙18公報には、以下の各構成を含む乙18発明が記載されている。 乙18a 支払人が有する支払人端末と、受取人が有する受取人端末と、支 払人端末及び受取人端末とネットワークを介して接続され、支払人のアカウントナンバー及び受取人のアカウントナンバーをそれぞれ記憶する決済サーバとを用いて、支払人から受取人へ電子マネーに相当する金銭的価値の送金を行う決済データ処理方法であって、 乙18b 決済サーバ及び支払人端末は、支払人端末に関連付けられた支払人アカウントナンバーおよび決済パスワードを格納し、決済サーバ及び受取端末は、受取人端末に関連付けられた受取人アカウントナンバーを格納し、乙18e 決済データ処理方法は、 乙13e-1 決済の際、受取人端末は、支払人端末から暗号化された暗号化決済要求データに含まれる支払人アカウントナンバー、決済パスワードを受け取り、受取人端末を介して、暗号化された暗号化決済要求データに含まれる支払人アカウントナンバー、決済パスワードが決済サーバに送信され、 乙13e-2 決済サーバが、 乙13e-2-1 支払人端末に関連付けられ れた暗号化決済要求データに含まれる支払人アカウントナンバー、決済パスワードが決済サーバに送信され、 乙13e-2 決済サーバが、 乙13e-2-1 支払人端末に関連付けられる支払人アカウントナンバーを受信した受取人端末により送信された、受取人端末に関連付けられた受取人アカウントナンバーが、決済サーバに格納されている受取人アカウントナンバーと一致しているかの比較と、受取人端末から受信した支払人端末に関連付けられた支払人アカウ ントナンバーが、決済サーバに格納されている支払人アカウントナンバーと一致しているか否かの比較とを行うことにより、支払人端末及び受取人端末の認証を行う工程と、乙13e-2-2 受取人端末から、支払人端末からの支払金額を含む暗号化決済要求データを受信する工程と、 乙13e-2-4 決済サーバ内の支払人のアカウントから支払金額分が差し引かれ、決済サーバ内の受取人のアカウントに支払金額分が増額される工程とを行う、乙13d 決済データ処理方法。 イ本件発明2と乙18発明とは、構成要件E-2-3及び構成要件E-2- 4における以下の相違点を除き、一致する。 [相違点]電子マネーの送金に関わるサーバの処理について、本件発明2では、受取額が残高内であるかの判断を行い(構成要件E-2-3)、残高内であるという残高確認が行われた場合に電子マネーの送金が行われる(構成要件E- 2-4)のに対し、乙18発明では、このような残高の判断及び確認を行うのか否かが必ずしも明らかではない点。 ウ電子決済分野において、支払者のアカウントに、取引額以上の残高があるかの残高確認を行い、残高が十分にあれば取引を行うことが周知技術であったことは、前記⑾ウで主張したとおりである。そして い点。 ウ電子決済分野において、支払者のアカウントに、取引額以上の残高があるかの残高確認を行い、残高が十分にあれば取引を行うことが周知技術であったことは、前記⑾ウで主張したとおりである。そして、乙18公報には、乙 18発明のようなモバイル決済において、「・・・決済処理デバイスを店頭 に導入すること」との記載や、「[0018]・・・決済サーバは、Alipay.comなどの信頼できるサードパーティ決済サービス事業者によって提供される。」との記載がある。これらを考慮すると、サードパーティ決済サービス事業者が信頼できる事業者であるために、乙18発明において、サードパーティ決済サービス事業者が支払人(買手)の残高以上の買い物を防止 すべるために、支払金額が支払人の残高内であるかの残高確認を行うという周知技術を採用することへの示唆がある。 (原告の主張)解決課題とそれに対する解決手段という観点からすると、乙18発明は、ユーザからの決済要求データを、途中の受取人端末では解読できないように暗号 化データとし、それを決済サーバで復号化して検証するようにした点に特徴があり、その決済要求データを使用して実際に決済を行う方法については従来の電子決済(モバイル決済)から何ら変更していない。このことは、乙18発明を定義する請求項の記載でも「アカウントナンバー」を含む詳細な決済要求データの中身が特定されていないことからも明らかである。 したがって、アカウントナンバーを含む決済要求データには新しい情報は含まれておらず、従来のクレジットカード決済で用いるのと同じ情報であると解すべきであり、これには電子マネーは含まれていない。むしろ、乙18発明におけるアカウントナンバーは、乙13発明における「アカウント情報」と同様、決済 レジットカード決済で用いるのと同じ情報であると解すべきであり、これには電子マネーは含まれていない。むしろ、乙18発明におけるアカウントナンバーは、乙13発明における「アカウント情報」と同様、決済要求データに含まれる支払人情報と受取人情報の正当性の判断を行うの に十分な情報であればよい。 これらによれば、被告が主張する乙18発明と本件発明2の一致点及び相違点は認められず、乙18発明に、上記の誤った相違点に関して被告が主張する周知技術を適用したとしても本件発明2の進歩性は否定できない。 サポート要件違反があるか(争点4-3-2) (被告の主張) 本件特許1に係る本件明細書は、第1世代出願に係る明細書と同一である。 前記で主張したのと同じ理由で、本件発明2にはサポート要件違反がある。 (原告の主張)被告の主張は争う。前記と同様の理由により、サポート要件違反はない。 補正要件違反があるか(争点4-3-3) (被告の主張)本件明細書は、第1世代出願に係る明細書と同一である。そして、本件発明2に係る請求項4は、平成29年5月9日付け手続補正書により追加されたものであるところ、上記補正は、前記⑾で主張したのと同様の理由により、新規事項を追加するものである。 (原告の主張)被告の主張は争う。前記で主張したのと同様の理由により、新規事項の追加はない。 乙13発明、乙18発明に基づく本件発明3の進歩性欠如の有無(争点4-4-1) (被告の主張)ア本件発明3の構成要件H-1、H-2-1からH-2-4には、「及び/又は」、「並びに/又は」、「又は」、「/(「又は」を示すものと思われる)」と記載されていて、本件発明3の内容は不明確であるが、原告は、被告方法1、2のいずれもが 2-1からH-2-4には、「及び/又は」、「並びに/又は」、「又は」、「/(「又は」を示すものと思われる)」と記載されていて、本件発明3の内容は不明確であるが、原告は、被告方法1、2のいずれもが本件発明3の技術的範囲に属すると主張するので、本件発明 3には、少なくとも次の本件発明3-1、3-2の2つの発明が含まれている。 本件発明3-13-1(F) 第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および 前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、少な くとも前記第1ユーザの電子マネーを記憶する電子マネー管理サーバ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金/決済を行う電子マネー送金方法であって、3-1(G) 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又はその情報と関 連付けられた第1の証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、3-1(H) この方法は、 3-1(H-1) 前記送金の際、前記第1ユーザ端末(A)が、前記第2ユーザ端末(B)が出力した前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報を受けとり、この前記第1ユーザ端末(A)を介して前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、及び/又は、・・・されるようになっており、 3-1(H-2) 前記電子マネー管理サーバ(300)は、3-1(H-2-1) 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記第2の証明情報の少な 及び/又は、・・・されるようになっており、 3-1(H-2) 前記電子マネー管理サーバ(300)は、3-1(H-2-1) 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記第2の証明情報の少なくとも一部の情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否か及び前記第2の証明情報の送信元である前記第1ユーザ端末が前記電 子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否か、並びに/又は、・・・を判断することにより、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、3-1(H-2-2) 前記第1ユーザ端末(A)から前記第2ユーザへ の電子マネーの送金指示を受信及び/又は・・・を行う送金指示受信 工程と、3-1(H-2-3) 前記第1ユーザ端末(A)から受信した前記送金額又は・・・が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かの判断を少なくとも行う決済判断工程と、 3-1(H-2-4) 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記受信した前記送金額/・・・の電子マネーを、前記第1ユーザから前記第2ユーザへ送金する決済処理を行う決済工程とを行う3-1(I) ことを特徴とする電子マネー送金方法。 本件発明3-23-2(F) 第1ユーザが有する第1ユーザ端末(A)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末(B)と、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、少なくとも前記第1ユーザの電子マネーを記憶する電子マネー管理サー バ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザ )および前記第2ユーザ端末(B)と通信回線を介して通信可能であり、少なくとも前記第1ユーザの電子マネーを記憶する電子マネー管理サー バ(300)とを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金/決済を行う電子マネー送金方法であって、3-2(G) 前記電子マネー管理サーバ(300)および前記第1ユーザの端末(A)は、前記第1ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第1の証明情報を格納しているものであると共に、前記 電子マネー管理サーバ(300)および前記第2ユーザ端末(B)は、前記第2ユーザの情報および/又はその情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、3-2(H) この方法は、3-2(H-1) 前記送金の際、・・・及び/又は、前記第2ユーザ端末 (B)が、前記第1ユーザ端末(A)が出力した前記第1の証明情報 の少なくとも一部の情報を受けとり、この第2ユーザ端末(B)を介して前記電子マネー管理サーバ(300)に送信、されるようになっており、3-2(H-2) 前記電子マネー管理サーバ(300)は、3-2(H-2-1) ・・・並びに/又は、前記第2ユーザ端末(B) から受信した前記第1の証明情報の少なくとも一部の情報が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否か及び前記第1の証明情報の送信元である前記第2ユーザ端末が前記電子マネー管理サーバ(300)に格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否か、を判断することによ り、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、3-2(H-2-2) ・・・及び/又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの電子 ることによ り、前記第1ユーザ端末(A)および前記第2ユーザ端末(B)の認証を行う認証工程と、3-2(H-2-2) ・・・及び/又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの電子マネーの受取指示を受信し、さらに・・・又は前記第2ユーザ端末(B)から前記第1ユーザからの受取額の受 信を行う送金指示受信工程と、3-2(H-2-3) ・・・又は前記第2ユーザ端末(B)から受信した前記受取額が前記電子マネー管理サーバ(300)に記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かの判断を少なくとも行う決済判断工程と、 3-2(H-2-4) 前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記受信した前記・・・/受取額の電子マネーを、前記第1ユーザから前記第2ユーザへ送金する決済処理を行う決済工程とを行う3-2(I) ことを特徴とする電子マネー送金方法。 イ本件発明3-1について 本件発明3-1は、乙13発明に基づけば進歩性が欠如している。乙13発明の内容は前記で主張したとおりである。本件発明3-1と乙13発明は、構成要件3-1(H-2-3)及び構成要件3-1(H-2-4)における以下の相違点を除き、一致する。そして、以下の相違点は、前記⑿における本件発明1における相違点と同じであるため、前記において主張した のと同様の理由により、決済時における残高の判断及び確認は周知技術であり、相違点に係る構成は、乙13発明に基づいて当業者が容易に想到できた。 [相違点]電子マネーの送金に関わるサーバの処理について、本件発明3-1では、受取額が残高内であるかの判断を行い(構成要件3-1(H-2-3))、残 高内であるという残高確認が行われた場合に電子マネーの送 子マネーの送金に関わるサーバの処理について、本件発明3-1では、受取額が残高内であるかの判断を行い(構成要件3-1(H-2-3))、残 高内であるという残高確認が行われた場合に電子マネーの送金が行われる(構成要件3-1(H-2-4))のに対し、乙13発明では、このような残高の判断及び確認を行うのか否かが必ずしも明らかではない点。 ウ本件発明3-2は、乙18発明に基づけば進歩性が欠如している。乙18発明の内容は前記で主張したとおりである。本件発明3-2と乙18発明 とは、次の相違点を除き、一致する。そして、本件発明3-2における相違点は、前記における本件発明2における相違点と同じであるため、前記で主張したのと同様の理由により、決済時における残高の判断及び確認は周知技術であり、相違点に係る構成は、乙18発明に基づいて当業者が容易に想到できた。 [相違点]電子マネーの送金に関わるサーバの処理について、本件発明3-2では、受取額が残高内であるかの判断を行い(構成要件3-2(H-2-3))、残高内であるという残高確認が行われた場合に電子マネーの送金が行われる(構成要件3-2(H-2-4))のに対し、乙18発明では、このような残 高確認を行うのか否かが必ずしも明らかではない点。 (原告の主張)被告の主張は否認ないし争う。被告が主張する乙13発明と乙18発明の解釈に誤りがあることは前記、で主張したとおりである。 サポート要件違反があるか(争点4-4-2)(被告の主張) 本件特許2に係る明細書は本件特許1に係る明細書と同一である。前記で主張したのと同様の理由により本件発明3にはサポート要件違反がある。 (原告の主張)被告の主張は争う。前記と同様の理由により、サポー 2に係る明細書は本件特許1に係る明細書と同一である。前記で主張したのと同様の理由により本件発明3にはサポート要件違反がある。 (原告の主張)被告の主張は争う。前記と同様の理由により、サポート要件違反はない。 補正要件違反があるか(争点4-4-3) (被告の主張)本件特許2に係る本件明細書は、第1世代出願に係る明細書と同一である。 そして、本件発明3(請求項1)は、令和2年4月9日付け手続補正書により手続補正されたものであり、その補正された電子マネーの送金方法には、サーバに対する①ユーザの認証に用いる情報の送信、及び②受取指示の指定をいず れも受金側からの伝達プロセスにより送金処理が完結するものが含まれる。上記補正は、前記で主張したのと同様の理由により、新規事項を追加するものである。 (原告の主張)被告の主張は争う。前記で主張したのと同様の理由により、新規事項の追 加はない。 第3 当裁判所の判断 1 本件各発明について本件明細書の記載【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】本発明は、第1のユーザの端末と第2のユーザの端末とを用いて、第1のユーザが有する電子マネーを第2のユーザに送金する電子マネーの送金方法およびそのシステムに関する。 【背景技術】 【0002】近年では、ICチップが埋め込まれた非接触型のICカードやICチップが埋め込まれた携帯端末などが普及してきている。ICチップが埋め込まれた非接触型のICカードの例としては、鉄道バスの乗降時に改札や乗降口で使われるものがあり、このICカードのICチップには予め電子マネーが記憶されて いる。このICカードを改札や乗降口で専用のリーダライタに近付けると、前記リーダライタから 乗降時に改札や乗降口で使われるものがあり、このICカードのICチップには予め電子マネーが記憶されて いる。このICカードを改札や乗降口で専用のリーダライタに近付けると、前記リーダライタからの電磁波によってICカードのICチップに電力が供給されると共に、前記リーダライタから例えば乗車賃分の金銭の支払いを要求する信号がICカードのICチップに送信される。一方、ICチップは前記供給される電力によって動作して前記リーダライタからの信号を受信し、前記乗車 賃分の金額をICチップに記憶されている電子マネーの残額から減額すると共に、前記乗車賃分の支払いを行うための信号を前記リーダライタに送信する。 そして、ICカードからの信号を受信したリーダライタはこのICカードの電子マネーを管理しているセンター等と通信をして前記乗車賃の決済を完了させる。この決済を完了させるステップでは、電子マネーの発行会社から鉄道会 社やバス会社に実際の現金が振り込まれることになる。このように、ICカードのICチップは予め電子マネーが記憶されており、ICチップ自体が電子マネー(金銭的価値)を保持しているものである。 【0003】一方、ICチップが埋め込まれた携帯端末でも、ICチップに電子マネーを 予め記憶させるようになっているので、ICカードの場合と同様に前述のリー ダライタを介して鉄道やバスの乗降時に乗車賃の支払いを行うことができる。 【0004】また、ICチップが埋め込まれた携帯端末の場合は、携帯端末のアプリケーションからICチップにアクセスし、そのアプリケーションを介してインターネットショッピング等を行うことも可能である。携帯端末のアプリケーション を用いたインターネットショッピングを行う場合の処理の例としては、先ず、 にアクセスし、そのアプリケーションを介してインターネットショッピング等を行うことも可能である。携帯端末のアプリケーション を用いたインターネットショッピングを行う場合の処理の例としては、先ず、この携帯端末のICチップにEdy(登録商標)の電子マネーが格納されている状態で、前記アプリケーションがこの電子マネーを使用できるインターネットショッピングサイトにアクセスし、当該電子マネーを用いた決済の申込をする。すると、決済の申込を受け付けたショッピングサイトはその申込に関する 実際の決済の要求をEdyセンター(前記電子マネーを管理している所)に送信する。Edyセンターでは前記実際の決済の要求に基づいた決済確認メールを前記携帯電話のアプリケーションに表示させ、決済の可否についての入力を要求する。前記携帯端末において決済可であると入力されると、前記アプリケーションによってこの携帯端末のICチップから前記決済に係る金額の電子 マネーが減額され、決済可であることがEdyセンターに送信される。そして、Edyセンターが決済可の信号を前記携帯電話から受信すると、前記ショッピングサイトに対して銀行等を介して実際の金銭の支払いの処理を行うと共に、前記ショッピングサイトおよび前記携帯端末に決済が完了したことを通知する。また、前記ショッピングサイトでも前記携帯端末のアプリケーションに決 済が完了したことを表示させる等する。このように、ICチップが埋め込まれた携帯端末を用いてインターネットショッピングを行う場合でも、ICチップ自体が電子マネー(金銭的価値)を保持していることが前提となる。 【0005】一方、電子マネーを用いない決済としては、クレジットカードを用いた決済 やデビットカード(デビットカード付きの銀行キャッシュカード) 価値)を保持していることが前提となる。 【0005】一方、電子マネーを用いない決済としては、クレジットカードを用いた決済 やデビットカード(デビットカード付きの銀行キャッシュカード)を用いた決 済もある。例えばデビットカードを用いてデビットカードを使用できる店舗で決済を行う場合は、先ず、デビットカードを店舗の定員に渡し、店舗の定員がそのデビッドカードをPOS端末に接続されている専用の読取装置に読み取らせる。また、デビットカードの持ち主はPOS端末に接続されている専用の機器に暗証番号を入力する。POS端末は、読取装置で読み取ったカード情報 と、決済に係る金額と、暗証番号とをそのカードを発行した銀行のサーバに送信する。銀行のサーバにおいてカード情報の照会結果がOKの判断となり、そのカード情報に対応した口座に前記決済に係る金額が格納されていると判断されると、その口座から即時に前記決済に係る金額が引き落とされ、その金額を前記銀行から前記店舗に送金するための処理が行われる。また、前記店舗に 前記口座からの引き落としが完了したこと等が通知され、デビットカードによる決済が完了する。 【0006】前記ICカード、ICチップ付き携帯端末、およびデビットカードによる決済方法については、特開2009-151737号公報、特開2006-04 8360号公報、特開2008-264529号公報等の特許文献に参考となる記載がある。 【0007】ところで、前記デビットカードは実際の現金を取り扱うのに対し、前記ICカードやICチップ付き携帯端末は電子マネーを取り扱うものである。 【0008】ここで、デビットカードは実際の現金を取り扱うものであり、且つ、銀行の口座から直接現金を引き落として使われ ードやICチップ付き携帯端末は電子マネーを取り扱うものである。 【0008】ここで、デビットカードは実際の現金を取り扱うものであり、且つ、銀行の口座から直接現金を引き落として使われるものであるため、前記カード情報や暗証番号が盗まれ悪用されると、銀行口座にあるはずの現金が無くなることにより他の引き落としに影響が出る場合もあり、悪用された現金を取り戻すこと が出来ない場合もあるので、その被害が大きくなる可能性がある。 【0009】一方、前記ICカードやICチップ付き携帯端末は電子マネーを取り扱うものであるため、例えICカードや携帯端末を盗まれて悪用されたとしても、その電子マネーの被害額に限度があるため、デビットカードよりは安全であると言える。また、前記ICカードやICチップ付き携帯端末はそのICチップ自 体に電子マネー(金銭的価値)が格納されているので、ICカードや携帯端末自体を盗まない限りはその電子マネーを使用することができないので、その点でもデビットカードよりは安全であると言える。 【0010】しかしながら、前記ICカードやICチップ付き携帯端末は、そのICカー ドや携帯端末を紛失し又は盗まれることは、ICチップに入っている電子マネーごと紛失又は盗まれることを意味する。このため、前記ICカードや携帯端末を紛失し又は盗まれた際は、ICカードの発行会社等に連絡することによりその使用に制限をかけることはできるが、ICカードや携帯端末自体を回収できない限り、そこに格納されている電子マネーを回収することはできない。 【0011】一方、ICチップ付き携帯端末を用いて店舗で電子マネーの支払いを行うことができるか否かは、主に店舗のPOS端末がリーダライタを備えていると共にそ 収することはできない。 【0011】一方、ICチップ付き携帯端末を用いて店舗で電子マネーの支払いを行うことができるか否かは、主に店舗のPOS端末がリーダライタを備えていると共にその電子マネーによる決済システムを導入しているか否かによる。また、ICチップ付き携帯端末を用いて店舗のPOS端末で電子マネーの支払いをす る場合は、携帯端末のICチップから代金分の電子マネーが減額され、その電子マネーの情報と、ICチップの格納するユニーク情報と、POS端末が有するユニーク情報等が電子マネーを管理しているセンターに送信される。そして、センターにおいてその決済が問題無いことが確認されると、センターから前記店舗に実際の現金を支払うための処理が行われ、これにより携帯端末の持ち主 から店舗への支払いが行われたものとみなされる。 【0012】このように、前記ICカードや前記ICチップ付き携帯端末による電子マネーによる支払いは、一見電子マネーによる支払いがなされているように見えるが、実は裏で現金のやりとりがされており、電子マネーが完全に現金の代用として使われているものではない。 【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0013】本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、電子マネーを現金に極めて近い感覚で取り扱うことを可能とし、しかも電子マネーを操作す るための端末の紛失時や盗難時においても電子マネーを失わずに済む電子マネー送金方法およびそのシステムを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】【0018】このように、本発明では、第1受信工程で第1ユーザ端末が第2ユーザ端末 から第2の電子証明書の少なくとも一部の情報を受信し、第2受信工程 。 【課題を解決するための手段】【0018】このように、本発明では、第1受信工程で第1ユーザ端末が第2ユーザ端末 から第2の電子証明書の少なくとも一部の情報を受信し、第2受信工程で第2ユーザ端末が第1ユーザ端末から第1の電子証明書の少なくとも一部の情報を受信する。このように第1ユーザ端末と第2ユーザ端末が電子証明書の少なくとも一部を交換した上で、電子マネー管理サーバが、第3受信工程で各ユーザ端末からそれぞれの取引相手の電子証明書の少なくとも一部の情報を受信 し、その電子証明書の一部の情報が電子マネー管理サーバに格納されている電子証明書の情報と対応しているか否かを判断する。つまり、自己の端末の電子証明書の情報が他の端末から電子マネー管理サーバに送られ、当該他の端末の電子証明書の情報が自己の端末から電子マネー管理サーバに送られるので、この時点で取引を行おうとしている2つの端末が特定され、さらに、それぞれ送 信された電子証明書の照合が電子マネー管理サーバによって行われる。これに より、電子マネー管理サーバは、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を確実に認証することができる。 【0019】ここで、第1ユーザ端末が有する第1の電子証明書は第1ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情報であり、第2ユーザ端末が有する 第2の電子証明書は第2ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情報である。そして、第1の電子証明書の少なくとも一部の情報が第2ユーザ端末によって電子マネー管理サーバに送信され、第2の電子証明書の少なくとも一部の情報が第1ユーザ端末によって電子マネー管理サーバに送信される。そして、電子マネー管理サーバでは第1及び第2ユーザ端末の両方か ら前記電子 サーバに送信され、第2の電子証明書の少なくとも一部の情報が第1ユーザ端末によって電子マネー管理サーバに送信される。そして、電子マネー管理サーバでは第1及び第2ユーザ端末の両方か ら前記電子証明書の少なくとも一部の情報を受け付けることにより、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を認証する。このため、例えば第2ユーザ端末が第1ユーザ端末の電子証明書情報を不正に入手して何らかの手段で第1ユーザの有する電子マネーを入手しようとしても、第1ユーザ端末から電子マネー管理サーバに自らの電子証明書の情報の送信が行われない限り、第1ユ ーザから第2ユーザへの電子マネーの送金が行われることがない。 【0020】また、本発明では、前述のように電子マネーの送受金を行おうとしている2つの端末を認証した後、電子マネー管理サーバが、各端末にアクセスキーを送信し、各端末からアクセスキーと共に送信されてくる送金指示、電子マネーの 受取指示等を受信する。また、電子マネー管理サーバは、各端末から受信するアクセスキーが対応しているか否かを判断し、その上で第1ユーザから第2ユーザへの電子マネーの送金を電子マネー管理サーバ内で行う。このようにアクセスキーの発行およびアクセスキーが対応しているか否かの判断も行うので、第1ユーザから第2ユーザへの電子マネーの送金をより安全に行うことがで きる。 【0021】また、本発明では、各ユーザの電子マネーは電子マネー管理サーバ内に格納されるものであるため、例えば第1ユーザ端末を紛失し回収することができない場合でも、その一事をもって第1ユーザの電子マネーが減ることはない。 【0022】 さらに、本発明では、第1ユーザ端末と第2ユーザ端末とが互いに有する電子証明書の内容を交換 とができない場合でも、その一事をもって第1ユーザの電子マネーが減ることはない。 【0022】 さらに、本発明では、第1ユーザ端末と第2ユーザ端末とが互いに有する電子証明書の内容を交換することや、電子マネー管理サーバから発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示および受取指示を送ることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、第1ユーザから第2ユーザに電子マネーを直接に送ることができる。このため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやり とりすることが可能になる。 【0031】このように、本発明では、第1受信工程で第1ユーザ端末が第2ユーザ端末から第2の証明情報の少なくとも一部の情報である第2端末情報を受信し、第2受信工程で第2ユーザ端末が第1ユーザ端末から第1の証明情報の少なく とも一部である第1端末情報を受信する。このように第1ユーザ端末と第2ユーザ端末が互いの証明情報を交換した上で、電子マネー管理サーバが、第3受信工程で各ユーザ端末からそれぞれの取引相手の証明情報を受信し、その証明情報が電子マネー管理サーバに格納されている証明情報と対応しているか否かを判断する。つまり、自己の端末の証明情報が他の端末から電子マネー管理 サーバに送られ、当該他の端末の証明情報が自己の端末から電子マネー管理サーバに送られるので、この時点で取引を行おうとしている2つの端末が特定され、さらに、それぞれ送信された証明情報の照合が電子マネー管理サーバによって行われる。これにより、電子マネー管理サーバは、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を確実に認証することができる。 【0032】 ここで、第1ユーザ端末が有する第1の証明情報は第1ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情 行おうとしている端末を確実に認証することができる。 【0032】 ここで、第1ユーザ端末が有する第1の証明情報は第1ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情報であり、第2ユーザ端末が有する第2の証明情報は第2ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情報である。そして、第1の証明情報の少なくとも一部の情報が第2ユーザ端末によって電子マネー管理サーバに送信され、第2の証明情報の少なくとも 一部の情報が第1ユーザ端末によって電子マネー管理サーバに送信される。そして、電子マネー管理サーバでは第1及び第2ユーザ端末の両方から証明情報を受け付けることにより、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を認証する。このため、例えば第2ユーザ端末が第1ユーザ端末の証明情報を不正に入手して何らかの手段で第1ユーザの有する電子マネーを入手しようとして も、第1ユーザ端末から電子マネー管理サーバに自らの証明情報の送信が行われない限り、第1ユーザから第2ユーザへの電子マネーの送金が行われることがない。 【0033】また、本発明では、各ユーザの電子マネーは電子マネー管理サーバ内に格納 されるものであるため、例えば第1ユーザ端末を紛失し回収することができない場合でも、その一事をもって第1ユーザの電子マネーが減ることはない。 【0034】さらに、本発明では、第1ユーザ端末と第2ユーザ端末とが互いに有する証明情報の内容を交換することや、電子マネーの送金指示および受取指示を送る ことで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、第1ユーザから第2ユーザに電子マネーを直接に送ることができる。このため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやりとりすることが可能になる。 【0035】 子マネーの送金の安全性を確保しつつ、第1ユーザから第2ユーザに電子マネーを直接に送ることができる。このため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやりとりすることが可能になる。 【0035】また、この本発明のさらに他の主要な観点によれば、第1ユーザが有する第 1ユーザ端末と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末と、前記第1ユーザ端末 および前記第2ユーザ端末と通信回線を介して通信可能であり、前記第1ユーザの電子マネーと前記第2ユーザの電子マネーをそれぞれ記憶する電子マネー管理サーバとを用いて、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの電子マネーの送金を行う電子マネー送金方法であって、前記電子マネー管理サーバおよび前記第1ユーザの端末は、前記第1ユーザの情報および/又は前記第1ユーザ 端末の情報と関連付けられた第1の証明情報を格納しているものであると共に、前記電子マネー管理サーバおよび前記第2ユーザ端末は、前記第2ユーザの情報および/又は前記第2ユーザ端末の情報と関連付けられた第2の証明情報を格納しているものであり、この方法は、前記第1ユーザ端末が、近距離無線通信又は前記通信回線を介して前記第2ユーザ端末から前記第2の証明 情報の少なくとも一部の情報である第2端末情報と、前記第2ユーザが前記第1ユーザから受取る電子マネーの受取額とを受信し前記第1ユーザ端末のメモリに格納する第1受信工程を行い、前記電子マネー管理サーバが、前記第1受信工程の後に、前記第1ユーザ端末から前記第1ユーザ端末の証明情報の少なくとも一部の情報である第1端末情報と、前記第2端末情報と、前記第1ユ ーザ端末から前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示と、前記受取額とを受信する第2受信工程と、前記第1ユーザ端末から受信した前記第1端末情報が前 1端末情報と、前記第2端末情報と、前記第1ユ ーザ端末から前記第2ユーザへの電子マネーの送金指示と、前記受取額とを受信する第2受信工程と、前記第1ユーザ端末から受信した前記第1端末情報が前記電子マネー管理サーバに格納されている前記第1の証明情報と対応しているか否かの判断と、前記第2端末情報が前記電子マネー管理サーバに格納されている前記第2の証明情報と対応しているか否かの判断とを少なくとも行 うことにより、前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末の認証を行う認証工程と、前記認証工程の後、前記受取額が前記電子マネー管理サーバに記憶されている前記第1ユーザの電子マネーの残額内であるか否かを少なくとも判断する決済判断工程と、前記決済判断工程において前記残額内であると判断されると、前記電子マネー管理サーバ内の前記第1ユーザの電子マネーの残額 を前記受取額の分だけ減額すると共に、前記電子マネー管理サーバ内の前記第 2ユーザの電子マネーの残額を前記受取額の分だけ増額する決済工程とを行うことを特徴とする電子マネー送金方法が提供される。 【0036】このように、本発明では、第1受信工程で第1ユーザ端末が第2ユーザ端末から第2の証明情報の少なくとも一部の情報である第2端末情報を受信する。 このように第1ユーザ端末が第2ユーザ端末から証明情報を受信した上で、電子マネー管理サーバが、第2受信工程で第1ユーザ端末から第2ユーザ端末の証明情報を受信し、第1ユーザ端末から受信した第1ユーザ端末の証明情報と第2ユーザ端末の証明情報が電子マネー管理サーバに格納されている第1および第2ユーザ端末の証明情報と対応しているか否かを判断する。つまり、第 2ユーザ端末の証明情報が第1ユーザ端末から電子マネー管理サーバに送られる が電子マネー管理サーバに格納されている第1および第2ユーザ端末の証明情報と対応しているか否かを判断する。つまり、第 2ユーザ端末の証明情報が第1ユーザ端末から電子マネー管理サーバに送られるので、この時点で取引を行おうとしている2つの端末が特定され、さらに、第1ユーザ端末から送信される取引両者の証明情報の照合が電子マネー管理サーバによって行われる。これにより、電子マネー管理サーバは、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を確実に認証することができる。 【0037】ここで、第1ユーザ端末が有する第1の証明情報は第1ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情報であり、第2ユーザ端末が有する第2の証明情報は第2ユーザ端末と電子マネー管理サーバのみが有するユニーク情報である。そして、第2の証明情報の少なくとも一部の情報が第1ユーザ 端末によって電子マネー管理サーバに送信される。そして、電子マネー管理サーバでは第1ユーザ端末から取引両者の証明情報を受け付けることにより、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を認証する。このため、例えば第2ユーザ端末が第1ユーザ端末の証明情報を不正に入手して何らかの手段で第1ユーザの有する電子マネーを入手しようとしても、第1ユーザ端末から電子 マネー管理サーバに取引両者の証明情報の送信が行われない限り、第1ユーザ から第2ユーザへの電子マネーの送金が行われることがない。 【0038】また、本発明では、各ユーザの電子マネーは電子マネー管理サーバ内に格納されるものであるため、例えば第1ユーザ端末を紛失し回収することができない場合でも、その一事をもって第1ユーザの電子マネーが減ることはない。 【0039】さらに、本発明では、第1ユーザ端末 るものであるため、例えば第1ユーザ端末を紛失し回収することができない場合でも、その一事をもって第1ユーザの電子マネーが減ることはない。 【0039】さらに、本発明では、第1ユーザ端末に第2ユーザ端末からその証明情報が送信されることや、電子マネーの送金指示および受取指示が送信されることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、第1ユーザから第2ユーザに電子マネーを直接に送ることができる。このため、電子マネーを現金に極めて近い感 覚でやりとりすることが可能になる。 【発明の効果】【0040】本発明によれば、電子マネーを現金に極めて近い感覚で取り扱うことを可能とし、しかも電子マネーを操作するための端末の紛失時や盗難時においても電 子マネーを失わずに済む。 【発明を実施するための形態】【0043】以下、本発明の実施形態に係る電子マネー送金システムを図面に基づき説明する。 【0044】図1は本発明の第1実施形態に係る電子マネー送金システムの概略構成を示す図である。このシステムは、例えば買い手であるユーザA(第1ユーザ)の有する端末Aと、売り手としての店舗やその店舗の所有者であるユーザB(第2ユーザ)の有する端末Bと、各端末A,Bとインターネットや移動体通 信網等の通信回線を介して通信可能である電子マネー管理サーバ(以下、単に 管理サーバと称する)300とを有する。端末A,Bは携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータ(PC)と同等の機能を備えた携帯電話であっても良く、デスクトップ型やラップトップ型のPCであっても良く、POS端末等のコンピュータ装置であっても良く、他の公知のコンピュータ装置であっても良い。本実施形態では端末AはPCと同等の機能を備えた携帯電話 、デスクトップ型やラップトップ型のPCであっても良く、POS端末等のコンピュータ装置であっても良く、他の公知のコンピュータ装置であっても良い。本実施形態では端末AはPCと同等の機能を備えた携帯電話であり、端 末BはPOS端末である。なお、ファイアウォール、Webサーバ等の周知の構成は図示および説明を省略している。 【0052】先ず、端末Aおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図7参照)に沿って、端末Aを有するユーザAが管理サーバ300上における電子マネーの購入 や電子マネーの送受金に必要な会員登録をする場合の処理について説明する。 なお、ユーザAは個人であっても良く、団体であっても良い。 【0053】先ず、端末Aから管理サーバ300に電子マネー取引用のアプリケーションのダウンロードを要求すると(ステップS1)、これに応答して管理サーバ30 0から端末Aにアプリケーションがダウンロードされる(ステップS2)。そして、端末Aで前記アプリケーションを起動すると、表示装置130に会員登録の意思を確認する画面が表示される。端末AにおいてユーザAが会員登録の意思を示す操作を行うと、端末Aから管理サーバ300に会員登録の要求が送信され(ステップS3)、これに応じて管理サーバ300の会員登録処理部381 により端末Aの表示装置130に会員登録用の画面が表示される(ステップS4)。この最初に表示される会員登録用の画面ではユーザAの有するメールアドレスの入力が要求される。続いて、ユーザAが前記会員登録用の画面にメールアドレスを入力してその送信を行うと(ステップS5)、これに応答して管理サーバ300の会員登録処理部381がユーザAのメールアドレスに本登録 用画面のURLを送信する(ステップS6)。尚、ステップS スを入力してその送信を行うと(ステップS5)、これに応答して管理サーバ300の会員登録処理部381がユーザAのメールアドレスに本登録 用画面のURLを送信する(ステップS6)。尚、ステップS4およびS5でメ ールアドレスの代わりに端末A(携帯電話)の電話番号を送信するように構成することも可能である。 【0054】続いて、ユーザAが端末Aを操作することにより端末Aから前記URLの画面の表示要求が送信されると(ステップS7)、管理サーバ300の会員登録処 理部381により端末Aの表示装置130に本登録画面が表示される(ステップS8)。続いて、ユーザAが前記本登録画面にニックネームや氏名や名称、パスワード、秘密の質問の答え等を入力してその送信を行うと(ステップS9)、これに応答して管理サーバ300の会員登録処理部381がユーザAのメールアドレスにログインIDを送信する(ステップS10)。前記ログインID、 パスワード等を用いることにより、会員用画面表示処理部382によって表示される会員用画面にユーザAがログインできるようになる。 【0055】前述のようにユーザAの会員登録をする過程で、管理サーバ300はその顧客マスタ格納部350の顧客マスタ351にユーザAの情報を格納する(ステ ップS11)(図5参照)。 【0056】また、端末Bを有するユーザBが管理サーバ300上における電子マネーの購入や電子マネーの送受金に必要な会員登録をする場合についても、図7に示すように、ユーザAについての前述の説明と同等の処理(ステップS21~S 31)が端末Bおよび管理サーバ300において行われる。 【0057】続いて、端末Aおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図8参照)に沿って、端末 と同等の処理(ステップS21~S 31)が端末Bおよび管理サーバ300において行われる。 【0057】続いて、端末Aおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図8参照)に沿って、端末Aが管理サーバ300上における電子マネーの送受金に必要な電子証明書を入手する場合の処理について説明する。 【0058】 先ず、管理サーバ300の会員用画面表示処理部382によって端末AにログインIDとパスワードを要求する画面が表示され、端末Aから管理サーバ300にログインIDおよびパスワードが送信されると(ステップS41)、これに応答して会員用画面表示処理部382は端末Aの表示部130にログイン後の会員用画面を表示させる(ステップS42)。この会員用画面内には電子証 明書の発行要求を行うボタンが配置されており、端末AにおいてユーザAが電子証明書の発行要求の操作を行うと、端末Aから管理サーバ300に電子証明書発行の要求が送信される(ステップS43)。また、この電子証明書発行の要求と共に、又は前記要求の後で、端末Aから管理サーバ300に端末Aの個体情報が送信される(ステップS44)。ここで、ユーザAは端末Aにて自己のロ グインIDおよびパスワードを用いて会員用画面にログインし、その状態で電子証明書の発行要求を行っているので、前記個体情報がユーザAのログインID、パスワード等と紐付けられて顧客契約マスタ351に格納される(図5参照)。また、前記個体情報としては、端末Aの製造IDを用いることが可能であるが、その他端末Aに固有の他の情報を用いることも可能である。 【0059】続いて、管理サーバ300は電子証明書発行処理部383により、ユーザA用に第1の電子証明書を作成し、その第1の電子証明書を端末Aと 有の他の情報を用いることも可能である。 【0059】続いて、管理サーバ300は電子証明書発行処理部383により、ユーザA用に第1の電子証明書を作成し、その第1の電子証明書を端末Aと紐付けて顧客マスタ格納部350に格納する(ステップS45)。ここで、電子証明書発行処理部383が作成する第1の電子証明書は、図9に概略を示すように、デジ タル署名、公開鍵等を有するものである。また、管理サーバ300の電子証明書発行処理部383は、作成した第1の電子証明書に対応する秘密鍵を同時に作成し、その秘密鍵も第1の電子証明書と紐付けて顧客マスタ格納部350に格納する。尚、本実施形態では電子証明書の作成を管理サーバ300にて行うようにしているが、外部の電子証明書発行業者に依頼して作成することも可能 である。 【0060】続いて、管理サーバ300の電子証明書発行処理部383は第1の電子証明書を端末Aに送信し(ステップS46)、端末Aは受信した第1の電子証明書を端末Aの証明書格納部171に格納する(ステップS47)。 【0061】 また、端末Bが管理サーバ300上における電子マネーの送受金に必要な電子証明書を入手する場合についても、図8に示すように、端末Aについての前述の説明と同等の処理(ステップS51~S57)が端末Bおよび管理サーバ300において行われる。また、本実施形態では、端末B用に第2の電子証明書とその秘密鍵が作成される。なお、第1の電子証明書の秘密鍵は第1の電子 証明書のデジタル署名を唯一復号化できるものであり、第2の電子証明書の秘密鍵は第2の電子証明書のデジタル署名を唯一復号化できるものである。 【0062】続いて、端末Aおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図10 唯一復号化できるものであり、第2の電子証明書の秘密鍵は第2の電子証明書のデジタル署名を唯一復号化できるものである。 【0062】続いて、端末Aおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図10参照)に沿って、端末Aを使ってユーザAが電子マネーカードを購入する場合の処理に ついて説明する。尚、この処理は端末Bでも行うことができる。 【0063】先ず、管理サーバ300の会員用画面表示処理部382によって端末AにログインIDとパスワードを要求する画面が表示され、端末Aから管理サーバ300にログインIDおよびパスワードが送信されると(ステップS61)、これ に応答して管理サーバ300の会員用画面表示処理部382は端末Aの表示部130にログイン後の会員用画面を表示させる(ステップS62)。この会員用画面内には電子マネーカードの購入を行うためのボタンが配置されており、端末AにおいてユーザAが電子マネーカードの購入を要求する操作を行うと、端末Aから管理サーバ300に電子マネーカードを購入要求が送信される(ス テップS63)。続いて、管理サーバ300は電子マネーカード発行処理部38 4により、端末Aの表示装置130に電子マネーカードの購入画面(図11参照)を表示させる(ステップS64)。図11のようにユーザAが各項目に入力し購入ボタンを押すと、そのカード購入情報が端末Aから管理サーバ300に送信される(ステップS65)。本実施形態の場合、図11で選択されたカードの図柄(デザイン)は、ユーザが自分の好きな画像をカードの図柄として設定 できるものである。この場合、ユーザAはカードの図柄として使いたい画像を端末Aの中等から選択し、その図柄がステップS65において管理サーバ300に送信される。この後、必要に応じて 柄として設定 できるものである。この場合、ユーザAはカードの図柄として使いたい画像を端末Aの中等から選択し、その図柄がステップS65において管理サーバ300に送信される。この後、必要に応じて管理サーバ300の電子マネーカード発行処理部384が必要な画面を端末Aの表示装置130に表示させ、購入した電子マネーカードの料金の支払いや全ての情報の入力が完了すると、電子マ ネーカードが購入されたことになる。 【0064】続いて、管理サーバ300の電子マネーカード発行処理部384は、ユーザAが購入した電子マネーカードに対応する電子マネー口座の口座番号(カード番号)、セキュリティー番号等を設定し(ステップS66)、その電子マネー口 座の口座データを口座データ格納部360に格納すると共に(ステップS67)、その口座番号を図5に示すように顧客マスタに格納する(ステップS68)。本実施形態では、口座番号とカード番号に同じ番号を用いている。前記口座データは例えば図6に示すようなもので、送受金の履歴、残額等が格納されるようになっている。尚、各ユーザはそれぞれ管理サーバ300内に複数の電 子マネー口座を作成することが可能であり、この場合は各電子マネー口座それぞれに口座番号(カード番号)が設定される。つまり、各ユーザはそれぞれ複数の電子マネーカードを保有することができ、管理サーバ300は各電子マネーカードをそれぞれ口座番号(カード番号)に紐付けて管理する。 【0065】 また、管理サーバ300は、電子マネーカード発行処理部384により、前 記カードの図柄、前記購入したカードの金額、口座番号(カード番号)等のカード情報を端末Aに送信する(ステップS69)。一方、端末Aでは、受信したカード情報をカード情報格納 84により、前 記カードの図柄、前記購入したカードの金額、口座番号(カード番号)等のカード情報を端末Aに送信する(ステップS69)。一方、端末Aでは、受信したカード情報をカード情報格納部173に格納する(ステップS70)。 【0066】端末Aでは、前記アプリケーションによって図12に示すようにカードの図 柄、その口座番号(カード番号)に対応した残額、口座番号(カード番号)、およびセキュリティーコードを表示装置130に表示することができる。また、カード番号の一部とセキュリティーコードの一部にマスキング400が表示され、マスキング400によってカード番号の一部とセキュリティーコードの一部が隠れるようになっている。そして、指で表示画面130のマスキング4 00に対応した位置を触れると、マスキング400が消えることにより隠れていたカード番号の一部やセキュリティーコードの一部を見ることができるようになる。尚、端末AがPCやPOS端末の場合は、ポインタの位置をマスキング400に合わせた時にマスキング400が消えるように構成することも可能である。 【0067】ユーザBも端末Bを用いてユーザAが端末Aで購入するのと同様の方法で電子マネーカードを購入することが可能である。 【0068】続いて、端末A、端末Bおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図13 参照)に沿って、ユーザA(買い手)がユーザB(店舗などの売り手)から商品を購入し、その代金の支払いを電子マネーによって行う場合の処理について説明する。 【0069】先ず、ユーザAが商品Xを購入することを決め、それをユーザBの端末B(P OS端末)の所に持っていく。端末Bにはバーコードリーダ等が付いており、 バーコード 。 【0069】先ず、ユーザAが商品Xを購入することを決め、それをユーザBの端末B(P OS端末)の所に持っていく。端末Bにはバーコードリーダ等が付いており、 バーコードリーダで商品Xに貼付されているバーコードを読み取る。これにより、POS端末の表示装置230に商品Xの代金である300円が表示される。 ユーザAがその代金を端末Bの表示を見て確認し、支払うことを決めると、端末Aを使って管理サーバ300の会員用画面表示処理部382が提供する会員用画面にアクセスおよびログインする。そして、表示装置130に例えば図 14に示すような支払用画面を表示させ、端末Aを端末Bのリーダライタ250に近付けて図14のPayボタンに指で触れる。これにより、以下のステップS101~S123が行われ、ユーザAからユーザBへの電子マネーの送金が行われる。 【0070】 具体的には、先ず、端末Aを端末Bのリーダライタ250に近付けて図14のPayボタン410を指で触れると、端末Bは、電子証明書交換処理部281により、第2の電子証明書中のデジタル署名を近距離無線通信を介して端末Aに送信し、端末Aは、電子証明書交換処理部181により、端末Bから送信される第2の電子証明書のデジタル署名を受信する(ステップS101)。そし て、端末Aは受信したデジタル署名を証明書格納部や端末Aのメモリのその他の部分に格納する(ステップS102)。一方、端末Aは、電子証明書交換処理部181により、第1の電子証明書中のデジタル署名を近距離無線通信を介して端末Bに送信し、端末Bは、電子証明書交換処理部281により、端末Aから送信される第1の電子証明書のデジタル署名を受信する(ステップS10 3)。そして、端末Bは受信したデジタル署名を証明 て端末Bに送信し、端末Bは、電子証明書交換処理部281により、端末Aから送信される第1の電子証明書のデジタル署名を受信する(ステップS10 3)。そして、端末Bは受信したデジタル署名を証明書格納部や端末Bのメモリのその他の部分に格納する(ステップS104)。ステップS101とステップS103は何れが先であっても良く、同時であっても良い。また、前記近距離無線通信は端末Aの近距離無線通信部150と端末Bのリーダライタ250とを介して行われる。また、近距離無線通信部150とリーダライタ250は 互いの距離が数cm~十数cmの距離になった時に近距離無線通信が可能と なるものであり、それ以上の距離では通信できないものである。このような近距離無線通信の技術の例としてはISO/IEC14443のTypeA、B、又はISO/IEC18092のFelica(登録商標)等が挙げられる。 尚、本実施形態ではこのような近距離無線通信を用いているが、前記距離以上で通信する近距離無線通信を用いることも勿論可能である。 【0071】続いて、端末Aは、電子証明書埋め込み処理部182により、自己の有する第1の電子証明書のデジタル署名を前記受信した第2の電子証明書のデジタル署名によって置換することにより、デジタル署名を置換した第1の電子証明書を作成し、それを証明書格納部171に格納する(ステップS105)。一方、 端末Bでは、自己の有する第2の電子証明書のデジタル署名を前記受信した第1の電子証明書のデジタル署名によって置換することにより、デジタル署名を置換した第2の電子証明書を作成し、それを証明書格納部271に格納する(ステップS106)。 【0072】 続いて、端末Aは、デジタル証明書情報送信処理部183により 、デジタル署名を置換した第2の電子証明書を作成し、それを証明書格納部271に格納する(ステップS106)。 【0072】 続いて、端末Aは、デジタル証明書情報送信処理部183により、デジタル署名を置換した第1の電子証明書を管理サーバ300に送信し(ステップS107)、端末Bは、デジタル証明書情報送信処理部283により、デジタル署名を置換した第2の電子証明書を管理サーバ300に送信する(ステップS108)。この時、端末Aからの送信データには端末Aの個体情報が含まれており、 端末Bからの送信データには端末Bの個体情報が含まれている。 【0073】次に、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、端末Aおよび端末Bからデジタル署名を置換した第1および第2の電子証明書を受信する(ステップS109)。そして、管理サーバ300は、電子証明書情報 受付処理部385により、デジタル署名を置換した第1の電子証明書およびそ れに含まれる第2の電子証明書のデジタル署名を、顧客マスタ格納部350に格納されている対応している秘密鍵によって復号化すると共に、デジタル署名を置換した第2の電子証明書およびそれに含まれる第1の電子証明書のデジタル署名を、顧客マスタ格納部350に格納されている対応している秘密鍵によって復号化する(ステップS110)。 【0074】続いて、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、(1)復号化された第1の電子証明書のデジタル署名と顧客マスタ格納部350に格納されている第1の電子証明書のデジタル署名とが対応しているか否か、および(2)復号化された第2の電子証明書のデジタル署名と顧客マスタ格納部 350に格納されている第2の電子証明書のデジタル 格納されている第1の電子証明書のデジタル署名とが対応しているか否か、および(2)復号化された第2の電子証明書のデジタル署名と顧客マスタ格納部 350に格納されている第2の電子証明書のデジタル署名とが対応しているか否かを判断する(ステップS111)。また、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、(3)第2の電子証明書のデジタル署名の送信元が端末A(第1の電子証明書に対応している端末)であるか否か、および(4)第1の電子証明書のデジタル署名の送信元が端末B(第2の電子証明書に対応 してる端末)であるか否かを判断する(ステップS112)。ここで、デジタル署名を置換した第1および第2の電子証明書のデジタル署名以外の部分と、顧客マスタ格納部350に格納されている第1および第2の電子証明書のデジタル署名以外の部分との比較により、ステップS112の判断を行うことができる。または、各端末A,Bからの送信データに含まれる個体情報と、顧客マ スタ格納部350の顧客マスタ351に格納されている個体情報とを対比することにより、ステップS112の判断を行うことが可能である。その他の前記(3)および(4)を判断できる方法を用いてステップS112を行うことも可能である。つまり、ステップS112では、自己の端末(端末A)の電子証明書の情報が他の端末(端末B)から管理サーバ300に送られ、且つ、当 該他の端末(端末B)の電子証明書の情報が自己の端末(端末A)から管理サ ーバ300に送られているか否かを判断できれば良い。 【0075】次に、上記(1)~(4)が全て対応していると判断されると、電子証明書情報受付処理部385により、その判断結果が各端末A、Bに送信される(ステップS113,S114)。続いて、端 【0075】次に、上記(1)~(4)が全て対応していると判断されると、電子証明書情報受付処理部385により、その判断結果が各端末A、Bに送信される(ステップS113,S114)。続いて、端末Aからアクセスキー要求処理部18 4によって管理サーバ300に対してアクセスキーの要求が送信されると(ステップS115)、管理サーバ300は、アクセスキー発行処理部386により、第1のアクセスキーを端末Aに送信し(ステップS116)、端末Aは第1のアクセスキーをアクセスキー格納部172に格納する。アクセスキー発行処理部386はアクセスキー発行の要求がある度に毎回異なるユニークなアク セスキーを発行するものである。一方、端末Bからアクセスキー要求処理部284によって管理サーバ300に対してアクセスキーの要求が送信されると(ステップS117)、管理サーバ300は、アクセスキー発行処理部386により、第2のアクセスキーを端末Bに送信し(ステップS118)、端末Bは第2のアクセスキーをアクセスキー格納部272に格納する。本実施形態では、 ステップS116およびS118におけるアクセスキーの発行は、ステップS111およびS112で上記(1)~(4)が対応していると判断された状態でないと行われない。また、アクセスキー発行処理部386は、前記第1のアクセスキーが前記第2のアクセスキーに対応していることが送受金要求受付処理部387にて認識されるように、前記第1のアクセスキーと第2のアクセ スキーを発行する。 【0076】続いて、端末Aは、送受金要求処理部185により、第1のアクセスキーと、端末Bの所有者であるユーザBへの送金指示と、送金を行うべき電子マネー口座の口座番号(表示装置130に表示されている電子マネーカードのカード Aは、送受金要求処理部185により、第1のアクセスキーと、端末Bの所有者であるユーザBへの送金指示と、送金を行うべき電子マネー口座の口座番号(表示装置130に表示されている電子マネーカードのカード番 号)とを管理サーバ300に送信し(ステップS119)、管理サーバ300は 送受金要求受付処理部387によりそれらを受信する。一方、端末Bは、送受金要求処理部285により、第2のアクセスキーと、端末Aの所有者であるユーザAからの受取額である300円と、受取指示とを管理サーバ300に送信し(ステップS120)、管理サーバ300は送受金要求受付処理部387によりそれらを受信する。 【0077】続いて、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、端末Aから受け取ったアクセスキーと端末Bから受け取ったアクセスキーが対応しているか否かを判断する(ステップS121)。また、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、前記受取額が管理サーバ300の口座デー タ格納部360に格納されているユーザAの口座残高内であるか否か、より具体的には、端末Aの表示画面130に表示されているカード番号(口座番号)の口座(以下、口座aと称する)の残高内であるか否かを判断する(ステップS122)。 【0078】 続いて、前記ステップS121でアクセスキーが対応していると共に、前記ステップS122で残高内であると判断されると、前記管理サーバ300は、送受金処理部388により、口座データ格納部360に格納されているユーザAの口座aの口座データの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、口座データ格納部360に格納されているユーザBの口座(以下、口座bと称する) の口座データの残額を前記受取額の分だけ増額 ーザAの口座aの口座データの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、口座データ格納部360に格納されているユーザBの口座(以下、口座bと称する) の口座データの残額を前記受取額の分だけ増額する(ステップS123)。続いて、管理サーバ300は、前記第1および第2のアクセスキーを無効化し、これらのアクセスキーによる取引ができないようにする。 【0079】ここで、ステップS101~S123を行う際に、管理サーバ300内にユ ーザBの電子マネー口座が1つも設定されていない場合がある。この場合は適 切なタイミングでユーザBに電子マネー口座の作成を促せば良い。例えば、ステップS121およびS122でアクセスキーが対応し且つ残額内であると判断された際に、ユーザBの端末Bに電子マネー口座を作成することを促すことができる。具体的には、図11においてカードの種類とカードの名称だけを選択させる画面を端末Bに表示させると共に、残金が0円の電子マネーカード を設定するか否かを確認するメッセージをユーザBの端末Bに表示させる。ユーザBがこのような処理に沿って電子マネーカードを作成することにより、前記ステップS123で前記受取額を振り込む電子マネー口座が管理サーバ300内に設定される。 【0080】 このように、本実施形態では、ステップS101で第1ユーザ端末としての端末Aが第2ユーザ端末としての端末Bから第2の電子証明書の少なくとも一部の情報を受信し、ステップS103で端末Bが端末Aから第1の電子証明書の少なくとも一部の情報を受信する。このように端末Aと端末Bが電子証明書の少なくとも一部を交換した上で、管理サーバ300が、ステップS107 およびS108で端末A,Bからそれぞれの取引相手の電子証明書の少な の情報を受信する。このように端末Aと端末Bが電子証明書の少なくとも一部を交換した上で、管理サーバ300が、ステップS107 およびS108で端末A,Bからそれぞれの取引相手の電子証明書の少なくとも1部の情報を受信し、受信した電子証明書の一部の情報が管理サーバ300に格納されている電子証明書の情報と対応しているか否かを判断する。つまり、自己の端末の電子証明書の情報が他の端末から管理サーバ300に送られ、当該他の端末の電子証明書の情報が自己の端末から管理サーバ300に送られ るので、この時点で取引を行おうとしている2つの端末が特定され、さらに、それぞれ送信された電子証明書の照合が管理サーバ300によって行われる。 これにより、管理サーバ300は、電子マネーの送受金を行おうとしている端末A,Bを確実に認証することができる。 【0081】 ここで、端末Aが有する第1の電子証明書は端末Aと管理サーバ300のみ が有するユニーク情報であり、端末Bが有する第2の電子証明書は端末Bと管理サーバ300のみが有するユニーク情報である。そして、第1の電子証明書の少なくとも一部の情報が端末Bによって管理サーバ300に送信され、第2の電子証明書の少なくとも一部の情報が端末Aによって管理サーバ300に送信される。そして、管理サーバ300では端末A,Bの両方から前記電子証 明書の少なくとも一部の情報を受け付けることにより、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を認証する。このため、例えば端末Bが端末Aの電子証明書情報を不正に入手して何らかの手段でユーザAの有する電子マネーを入手しようとしても、端末Aから管理サーバ300に自らの電子証明書の情報の送信が行われない限り、ユーザAからユーザBへの電子マネーの送金が行われ て何らかの手段でユーザAの有する電子マネーを入手しようとしても、端末Aから管理サーバ300に自らの電子証明書の情報の送信が行われない限り、ユーザAからユーザBへの電子マネーの送金が行われ ることがない。 【0082】また、本実施形態では、前述のように電子マネーの送受金を行おうとしている2つの端末A,Bを認証した後、管理サーバ300が、各端末A,Bにアクセスキーを送信し、各端末A,Bからアクセスキーと共に送信されてくる送金 指示、電子マネーの受取指示等を受信する。また、管理サーバ300は、各端末A,Bから受信するアクセスキーが対応しているか否かを判断し、その上でユーザAからユーザBへの電子マネーの送金を管理サーバ300内で行う。このようにアクセスキーの発行およびアクセスキーが対応しているか否かの判断も行うので、ユーザAからユーザBへの電子マネーの送金をより安全に行う ことができる。 【0083】また、本実施形態では、各ユーザA,Bの電子マネーは管理サーバ300内に格納されるものであるため、例えば端末Aを紛失し回収することができない場合でも、その一事をもってユーザAの電子マネーが減ることはない。 【0084】 さらに、本実施形態では、端末Aと端末Bとが互いに有する電子証明書の内容を交換することや、管理サーバ300から発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示および受取指示を送ることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、ユーザAからユーザBに電子マネーを直接に送ることができる。 このため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやりとりすることが可能にな る。 【0085】尚、本実施形態では、端末Aと端末Bの間で互いの電子証明書の一部を交換しているが、前記ステッ このため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやりとりすることが可能にな る。 【0085】尚、本実施形態では、端末Aと端末Bの間で互いの電子証明書の一部を交換しているが、前記ステップS103で端末Aから端末Bに第1の電子証明書そのものを送信し、前記ステップS101で端末Bから端末Aに第2の電子証明 書そのものを送信することもできる。 【0086】ここで、例えば取引を行う2つの携帯端末にICチップを埋め込むと共に、各携帯端末のICチップに所定の認証機関によって認証されたセキュリティーモジュールを持たせ、取引を行う2つの端末の認証を各端末のセキュリティ ーモジュールの内容に基づき行うことも考えられる。しかしながら、この場合、2つの端末のセキュリティーモジュールの仕様が異なると各端末が互いのセキュリティーモジュールの解読ができず、これにより取引が行えないなどの不都合が発生し易い。これに対し、本実施形態では、管理サーバ300が各端末A,Bに電子証明書を発行すると共に、発行した電子証明書およびその秘密鍵 を管理サーバ300が所有するシンプルな構成であるにも拘わらず、前述のように安全な取引を実現できるものであるから、セキュリティーモジュールを用いる場合に比べて実社会における有用性が高い。 【0087】また、本実施形態では、ステップS115およびS117において端末Aと 端末Bの両方からアクセスキーの要求があった後に、各端末A,Bにそれぞれ アクセスキーが発行される。このように、各端末A,Bの何れか一方だけでは取引ができないようになっており、電子マネーの送金の安全性を確保する上で極めて有利である。 【0088】また、本実施形態では、管理サーバ300のみが第1および第2の電子 の何れか一方だけでは取引ができないようになっており、電子マネーの送金の安全性を確保する上で極めて有利である。 【0088】また、本実施形態では、管理サーバ300のみが第1および第2の電子証明 書の秘密鍵を有している。このため、端末Aが端末Bから第2の電子証明書の一部を受信しても、端末Aにおいてその電子証明書の一部を復号化することができない。また、端末Bも端末Aから第1の電子証明書の一部を受信しても、端末Bにおいてその電子証明書の一部を復号化することができない。このため、電子マネーの送金の安全性が確保される。尚、本実施形態では、管理サーバ3 00は第1および第2の電子証明書と紐付けて秘密鍵を有しているが、管理サーバ300の有する第1および第2の電子証明書の中に秘密鍵を含めることも可能である。 【0089】また、本実施形態では、管理サーバ300はユーザAの電子マネーを複数の 電子マネー口座番号に対応させて記憶可能である。また、ステップS119では、端末Aは送金を行うべき電子マネー口座の口座番号を管理サーバ300に送信する。このように、ユーザAは複数の電子マネー口座を所有することが可能であり、送金の時に何れの電子マネー口座から送金するかを選択することができる。このため、ユーザAが各電子マネー口座の用途をそれぞれ決定し、そ の用途に従って送金を行うことができる。 【0090】また、本実施形態では、ステップS112において、(3)第2の電子証明書のデジタル署名の送信元が端末A(第1の電子証明書に対応している端末)であるか否か、および(4)第1の電子証明書のデジタル署名の送信元が端末B (第2の電子証明書に対応してる端末)であるか否かを判断している。ここで、 ステップS105にお いる端末)であるか否か、および(4)第1の電子証明書のデジタル署名の送信元が端末B (第2の電子証明書に対応してる端末)であるか否かを判断している。ここで、 ステップS105において、端末Aが自己の有する第1の電子証明書のデジタル署名を前記受信した第2の電子証明書のデジタル署名によって置換し、ステップS106において、端末Bが自己の有する第2の電子証明書のデジタル署名を前記受信した第1の電子証明書のデジタル署名によって置換している。このため、デジタル署名を置換した第1および第2の電子証明書のデジタル署名 以外の部分と、顧客マスタ格納部350に格納されている第1および第2の電子証明書のデジタル署名以外の部分とに比較により、ステップS112の判断を行うことができ、効率的であると共に、電子マネーの送金の安全性を確保する上で極めて有利な構成である。 【0091】 また、ステップS123の後に、管理サーバ300が前記第1および第2のアクセスキーを無効化し、これにより前記第1および第2のアクセスキーによる取引をさらに行うことはできなくなる。このように、本実施形態は、電子マネーの送金の安全性を確保する上で極めて有利な構成を有する。 【0092】 また、本実施形態では、近距離無線通信部150とリーダライタ250は互いの距離が数cm~十数cmの距離になった時に近距離無線通信が可能となるものであり、それ以上の距離では通信できないものである。このため、端末Aと端末Bとが取引を行おうとする際に、他の端末との間で電子証明書の交換等を行うエラーが発生し難く、取引の安全性を確保する上で極めて有利である。 【0093】尚、本実施形態では、端末BがPOS端末であるものを示したが、端末Bも端末Aと同様の 明書の交換等を行うエラーが発生し難く、取引の安全性を確保する上で極めて有利である。 【0093】尚、本実施形態では、端末BがPOS端末であるものを示したが、端末Bも端末Aと同様の携帯電話とすることが可能である。この場合、端末Bのリーダライタ250は近距離無線通信部となり、入力装置260もタッチパネル式入力装置となる。このように端末Bが携帯電話として構成されている場合でも、 前記ステップS101~S123の処理を用いて商品Xの売買をすることも 可能である。しかも、端末Aおよび端末Bが携帯電話として構成されている場合、ユーザAとユーザBはいつでもどこでも商品Xの売買をすることが可能になる。例えば、商品XがユーザBの有する農園で取れる果実である場合や、ユーザAとユーザBが道でばったり会った時に物品Yの売買をしたいと思った時でも、ユーザAからユーザBへの電子マネーの支払いを行うことができる。 【0094】例えば、管理サーバ300や前記アプリケーションがユーザBの端末Bの表示装置230に商品Xや物品Yの販売金額(ユーザAから受け取りたい金額)を入力できるように構成することにより、端末Bが前記POS端末としての端末Bと同様の働きをする。そして、端末Aの近距離無線通信部150と端末B の近距離無線通信部250とを近付けて、ユーザAが図14のPayボタンを押すことにより、前記ステップS101~S123の処理が行われる。 【0095】さらに、商品Xや物品Yの売買だけではなく、ユーザBがユーザAから電子マネーを受け取りたいと考えた場合でも、ユーザBの端末Bの表示装置230 にユーザAから受け取りたい金額を入力できるように構成することにより、前記ステップS101~S123の処理によりユーザ マネーを受け取りたいと考えた場合でも、ユーザBの端末Bの表示装置230 にユーザAから受け取りたい金額を入力できるように構成することにより、前記ステップS101~S123の処理によりユーザBは電子マネーを受け取ることが可能である。 【0096】尚、本実施形態では、管理サーバ300はユーザAおよびユーザBの電子マ ネーを電子マネーカードに紐付けられたものとして記憶している。これに対し、管理サーバ300内にユーザAおよびユーザBの電子マネー口座として電子マネー財布や電子マネーフォルダのようなものを設定する場合、管理サーバ300はユーザAおよびユーザBの電子マネーを前記電子マネー財布や電子マネーフォルダに紐付けて記憶することが可能である。 【0097】 尚、本実施形態では、端末Aの表示装置130に表示されるPayボタンの操作により、前記ステップS101が開始される。これに対し、端末Aの近距離無線通信部150と端末Bのリーダライタ250とを数cmや十数cmよりも近付けると自動的にステップS101が開始されるように構成することも可能であり、その他のきっかけによってステップS101が開始されるよう に構成することも可能である。 【0098】尚、本実施形態では、前記ステップS101およびS103において、近距離無線通信を介して端末A,Bの間で互いの電子証明書の一部を交換している。 これに対し、前記ステップS101およびS103において、移動体通信網や インターネット網を介して端末A,Bの間で互いの電子証明書の一部を交換することも可能である。 【0099】尚、本実施形態では、ステップS111およびS112で前記(1)~(4)が全て対応していると判断された後、ステップS113~ 互いの電子証明書の一部を交換することも可能である。 【0099】尚、本実施形態では、ステップS111およびS112で前記(1)~(4)が全て対応していると判断された後、ステップS113~S121でアクセス キーを用いて取引をより安全にしている。これに対し、ステップS113~S118を省き、ステップS119およびS120でアクセスキーの送信を省き、ステップS121の判断を省いても、ユーザAからユーザBへの電子マネーの送金を行うことは可能である。つまり、アクセスキーは取引をより安全にするために用いられているので、簡易な取引などの場合は省くことが可能となって くる。そして、アクセスキーを用いない場合でも、ステップS111およびステップS112で取引を行う端末を確実に認証することができるので、ユーザAからユーザBに安全に電子マネーを送金することができる。 【0100】さらに、ステップS111を省く場合でも、ユーザAからユーザBへの電子 マネーの送金を行うことは可能である。これは、ステップS112だけでも取 引を行う端末を確定することができるからである。 【0101】以下、本発明の第2実施形態に係る電子マネー送金システムを説明する。このシステムは基本的には第1実施形態と同等の構成を有しているが、端末Bが端末Aと同様の携帯電話である。これにより、端末Bのリーダライタ250は 近距離無線通信部となっており、入力装置260もタッチパネル式入力装置となっている。 【0102】このシステムにおいて、ユーザA(送金側)がユーザB(受金側)に電子マネーの送金を行う場合について、端末A、端末Bおよび管理サーバ300が行 う処理の一例(図15参照)に沿って説明する。ユーザA(送金側)がユー て、ユーザA(送金側)がユーザB(受金側)に電子マネーの送金を行う場合について、端末A、端末Bおよび管理サーバ300が行 う処理の一例(図15参照)に沿って説明する。ユーザA(送金側)がユーザB(受金側)に電子マネーの送金を行う場合とは、ユーザAがユーザBにこずかいを渡す場合や電子マネーを貸す場合等が考えられる。以下では、ユーザAがユーザBに300円を貸す場合について説明する。また、本実施形態の場合、管理サーバ300や前記アプリケーションによりユーザAの端末Aの表示装 置130に図16に示すような画面が表示され、この画面でユーザAが送金したい金額を入力できるように構成されている。以下はその金額が既に入力されているものとして説明する。 【0103】先ず、端末Aと端末Bの近距離無線通信部150および250を互いに近付 けて、例えば図16のSendボタン420を指で触れると、図15のステップS201~S223が行われる。ここで、ステップS201~S218迄は第1実施形態のステップS101~S118と同等の処理が行われるので、その説明は割愛する。 【0104】 ステップ218の後、端末Aは、送受金要求処理部185により、第1のア クセスキーと、端末Bの所有者であるユーザBへの送金指示と、送金を行うべき電子マネー口座の口座番号(表示装置130に表示されている電子マネーカードのカード番号)と、300円である送金額とを管理サーバ300に送信し(ステップS219)、管理サーバ300は送受金要求受付処理部387によりそれらを受信する。一方、端末Bは、送受金要求処理部285により、第2 のアクセスキーと、受取指示とを管理サーバ300に送信し(ステップS220)、管理サーバ300は送受金要求受付処理 7によりそれらを受信する。一方、端末Bは、送受金要求処理部285により、第2 のアクセスキーと、受取指示とを管理サーバ300に送信し(ステップS220)、管理サーバ300は送受金要求受付処理部387によりそれらを受信する。ここで、端末Bは送金されたお金が入金されるべき電子マネー口座の口座番号を管理サーバ300に送信することも可能である。 【0105】 続いて、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、端末Aから受け取ったアクセスキーと端末Bから受け取ったアクセスキーが対応しているか否かを判断する(ステップS221)。また、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、前記送金額が管理サーバ300の口座データ格納部360に格納されているユーザAの口座残高内であるか否か、より具 体的には、端末Aの表示画面130に表示されているカード番号(口座番号)の口座(以下、口座aと称する)の残高内であるか否かを判断する(ステップS222)。 【0106】続いて、前記ステップS221でアクセスキーが対応していると共に、前記 ステップS222で残高内であると判断されると、前記管理サーバ300は、送受金処理部388により、口座データ格納部360に格納されているユーザAの口座aの口座データの残額を前記送金額の分だけ減額すると共に、口座データ格納部360に格納されているユーザBの口座(以下、口座bと称する)の口座データの残額を前記送金額の分だけ増額する(ステップS223)。続い て、管理サーバ300は、前記第1および第2のアクセスキーを無効化し、こ れらのアクセスキーによる取引ができないようにする。 【0107】このような構成により、本実施形態も第1実施形態で説明したのと同様 、前記第1および第2のアクセスキーを無効化し、こ れらのアクセスキーによる取引ができないようにする。 【0107】このような構成により、本実施形態も第1実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏するものであり、第1実施形態について説明した前述の各種の変更を加えることも可能である。 【0108】以下、本発明の第3実施形態に係る電子マネー送金システムを説明する。このシステムは基本的には第2実施形態と同等の構成を有している。 【0109】このシステムにおいて、ユーザA(送り側)がユーザB(受け側)にユーザ Aが有する電子マネーカードをギフトとして送る場合に、端末A、端末Bおよび管理サーバ300が行う処理の一例(図17参照)に沿って説明する。以下では、ユーザAがユーザBに3000円の電子マネーカードを送る場合について説明する。また、本実施形態の場合、管理サーバ300や前記アプリケーションがユーザAの端末Aの表示装置130に図18に示すような画面が表示 され、この画面でユーザAが表示されている電子マネーカードの送信を指示できるように構成されている。 【0110】先ず、端末Aと端末Bの近距離無線通信部150および250を互いに近付けて、例えば図18のSendボタン430を指で触れると、管理サーバ30 0や前記アプリケーションが端末Bの表示装置230に、端末Aに表示されている電子マネーカードの金額情報や、受け取るか受け取らないかの選択ができるボタンを表示させる(図19参照)。この状態で、端末Bの表示装置230のYesボタン431を指で触れると、図17のステップS301~S324が行われる。ここで、ステップS301~S318は第2実施形態のステップS 201~S218と同等の処 Bの表示装置230のYesボタン431を指で触れると、図17のステップS301~S324が行われる。ここで、ステップS301~S318は第2実施形態のステップS 201~S218と同等の処理が行われるので、その説明は割愛する。 【0111】ステップS318の後、端末Aは、送受金要求処理部185により、第1のアクセスキーと、端末Bの所有者であるユーザBへの送金指示と、送金を行うべき電子マネー口座の口座番号(表示装置130に表示されている電子マネーカードのカード番号)と、その電子マネーカードの全残額である送金額とを管 理サーバ300に送信し(ステップS319)、管理サーバ300は送受金要求受付処理部387によりそれらを受信する。尚、ステップS319において、対象となっている電子マネーカードを端末Bに送ることを端末Aから管理サーバ300に指示することは、前述のように送金を行うべき電子マネー口座の口座番号と、その電子マネーカードの全残額とを管理サーバ300に送信して いることになる。 【0112】一方、端末Bは、送受金要求処理部285により、第2のアクセスキーと、受取指示とを管理サーバ300に送信し(ステップS320)、管理サーバ300は送受金要求受付処理部387によりそれらを受信する。 【0113】続いて、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、端末Aから受け取ったアクセスキーと端末Bから受け取ったアクセスキーが対応しているか否かを判断する(ステップS321)。また、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、前記送金額が管理サーバ300の口座デー タ格納部360に格納されているユーザAの口座残高内であるか否か、より具体的には、端末Aの表示画面13 ーバ300は、送受金要求受付処理部387により、前記送金額が管理サーバ300の口座デー タ格納部360に格納されているユーザAの口座残高内であるか否か、より具体的には、端末Aの表示画面130に表示されているカード番号(口座番号)の口座(以下、口座aと称する)の全残額であるか否かを判断する(ステップS322)。 【0114】 続いて、前記ステップS321でアクセスキーが対応していると共に、前記 ステップS322で全残額であると判断されると、前記管理サーバ300は、送受金処理部388により、口座データ格納部360に格納されているユーザAの口座aの口座データの残額を前記送金額の分だけ減額すると共に、口座データ格納部360にユーザB用の新たな電子マネー口座(以下、口座bと称する)を設定し、その口座データの残額を前記送金額の分だけ増額する(ステッ プS323)。本実施形態では、ステップS322の後に口座データ格納部360から口座aを抹消し、ステップS323で新たに設定するユーザB用の口座番号を抹消した口座aの口座番号とする。続いて、管理サーバ300は、前記第1および第2のアクセスキーを無効化し、これらのアクセスキーによる取引ができないようにする。 【0115】続いて、端末Aは近距離無線通信や移動体通信網を介して、口座aの電子マネーカードの図柄を端末Bに送信する(ステップS324)。この後、管理サーバ300や前記アプリケーションにより、端末Bの表示装置230に図20に示すような画面が表示される。 【0116】このような構成により、本実施形態も第1実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏するものであり、第1実施形態について説明した前述の各種の変更を加えることも可能である。 【 【0116】このような構成により、本実施形態も第1実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏するものであり、第1実施形態について説明した前述の各種の変更を加えることも可能である。 【0117】 また、端末Aと端末Bとが互いに有する電子証明書の内容を交換することや、管理サーバ300から発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示および受取指示を送ることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、ユーザAからユーザBに電子マネーカードを直接に送ることができる。このため、電子マネーカードを現実のカードの受け渡しに極めて近い感覚でやりとりす ることができる。 【0118】尚、前記各実施形態で示した電子マネーカードは、通常のインターネットショッピングでも使用できるものである。例えば、ユーザAがPCを使って当該電子マネーを使えるインターネットショッピングサイトを訪れ、欲しい商品の支払いをする時に、自己の有する電子マネーカードのカード番号やキュリティ ーコードをクレジットカードでの支払いの場合と同様に入力することにより、その商品を購入することが可能である。この決済を行う際、インターネットショッピングのサイト経営者から管理サーバ300に問い合わせが行き、管理サーバ300でそのカード番号の残額等を判断する処理が行われることになる。 【0119】 さらに、ユーザAが端末Aでログインしており、前記アプリケーション等によって端末Aの表示装置130にログイン後の会員用画面が表示されている状態で、前記アプリケーションを介してインターネットショッピングを表示させ、その中の商品を電子マネーカードを使って購入することも可能である。この場合、当該インターネットショッピングで支払いを行う際に、前 で、前記アプリケーションを介してインターネットショッピングを表示させ、その中の商品を電子マネーカードを使って購入することも可能である。この場合、当該インターネットショッピングで支払いを行う際に、前記アプリケ ーションや管理サーバ300によって端末Aの表示装置130に図21に示すような画面が表示される。前述のように、図21でも、電子マネーカードのカード番号やキュリティーコードを入力する画面となっている。 【0120】しかし、ユーザAは端末Aで既にログインIDやパスワードを用いてログイ ンしているので、この状態での当該電子マネーカードの不正使用の可能性が低くなっている。また、電子マネーカードはプリペイド式なので被害額に限度がある。そこで、図21では右下に当該電子マネーカードの情報をあらわすボタン440を表示させ、電子マネーカードのカード番号やキュリティーコードを入力せずに前記ボタンの位置を指で触れることにより、表示装置130に図2 2の画面および図23の画面が表示されるようになっている。図22の画面で は、ユーザAが入力すべきだったカード番号やセキュリティーコード等が入力された状態になっている。つまり、電子マネーカードのカード番号やキュリティーコードを入力しなくても決済を行うことができる。 【0121】尚、前記第1実施形態では、端末Bが直接に管理サーバ300とやりとりす るものを示した。これに対し、JCB(登録商標)やVISA(登録商標)等のカード会社のシステムを経由して端末Bが管理サーバ300とやりとりをし、前記ステップS101~S123等を行うことも可能である。この場合、カード会社のシステムが端末Bと管理サーバ300との間のデータのやりとりを中継するだけの場合もあり、ステップS101~ りとりをし、前記ステップS101~S123等を行うことも可能である。この場合、カード会社のシステムが端末Bと管理サーバ300との間のデータのやりとりを中継するだけの場合もあり、ステップS101~S123のうち何れかの ステップで管理サーバ300や端末Bの代わりに機能する場合もある。さらに、カード会社のシステムと前記管理サーバ300とを実質的に一体のシステムとして機能させることも可能である。このように、カード会社のシステムを介するようにするか、カード会社のシステムと実質的に一体のものとして機能すると、前記電子マネーカードを前記カード会社の加盟店で使用することが可能 になる。 【0122】以下、本発明の第4実施形態に係る電子マネー送金システムを説明する。このシステムの基本構成は第1実施形態と同様であり、端末Aと管理サーバ300が図24および図25のように構成されているものである。 【0123】この実施形態の端末Aは、第1ユーザ情報格納部175と、GPS176とを有すると共に、プログラム格納部180に、それぞれ端末Aに所定の動作を行わせる特典情報表示部187と、享受意思受付部188と、位置情報検出部189と、位置情報送信部190と、口座情報表示部191とを有する。 【0124】 第1ユーザ情報格納部175は第1ユーザ情報を格納しているものであり、この第1ユーザ端末固有情報は、ユーザA(第1ユーザ)の電子マネー口座の口座番号、又は当該口座番号に紐付けられたユーザAの名前や生年月日等の固有情報、若しくはユーザAの端末Aの個体情報等の端末A(第1ユーザの端末)に固有の第1ユーザ端末固有情報を少なくとも有するものである。 【0125】特典情報表示部187は、後述する選択 有情報、若しくはユーザAの端末Aの個体情報等の端末A(第1ユーザの端末)に固有の第1ユーザ端末固有情報を少なくとも有するものである。 【0125】特典情報表示部187は、後述する選択特典内容送信部390によって送信される特典情報を端末Aの表示装置130に表示させるものである。例えば、図26に示すように、表示装置130に特典情報を表示させる。表示する特典情報は1つでも複数でも良く、ユーザBが顧客に提供する特典の情報だけであ っても良く、ユーザBが顧客に提供する特典の情報と他のユーザが顧客に提供する特典の情報を同時に表示しても良い。図26では、ユーザBが顧客に提供する特典の情報と他のユーザが顧客に提供する特典の情報を同時に表示している。 【0126】 享受意思受付部188は、例えば図26に表示される「この特典を享受する」ボタン450をユーザが操作すると、その操作をタッチパネル式入力装置160を介して受け付け、受付けたユーザの意思を管理サーバ300に送信するものである。また、場合によって、享受意思受付部188は第1ユーザ情報格納部175に格納されている第1ユーザ情報の一部又は全部を管理サーバ30 0に送信するものである。 【0127】位置情報検出部189は地図情報と連動しており、GPS176により検知される端末Aの位置情報に基づき、前記地図情報上における端末Aの位置を特定するものである。また、位置情報送信部190は、位置情報検出部189で 特定された前記地図情報上における端末Aの位置情報を管理サーバ300に 送信するものである。 【0128】口座情報表示部191は、後述する口座情報送信部394によって送信される口座情報を端末Aの表示装置130に表示させるものである。 サーバ300に 送信するものである。 【0128】口座情報表示部191は、後述する口座情報送信部394によって送信される口座情報を端末Aの表示装置130に表示させるものである。例えば、図27に示すように、表示装置130にユーザAの電子マネーの口座情報を表示さ せる。 【0129】この実施形態の管理サーバ300は、前記第1ユーザ情報格納部175と同じ第1ユーザ情報を格納している第1ユーザ情報格納部371と、ユーザB(第2ユーザ)や他のユーザが顧客に提供する特典の内容と特典の付与条件と を格納している特典格納部372とを有すると共に、プログラム格納部380は、それぞれ管理サーバ300に所定の動作を行わせる特典内容選択部389と、選択特典内容送信部390と、前記享受意思受付部188によって送信されるユーザの意思を受信する享受意思受信部391と、付与判断部392と、特典付与部393と、口座情報送信部394とを有する。 【0130】特典格納部372は、例えば図28に示すように、ユーザBや他のユーザが顧客に提供する特典の内容とその付与条件とを格納しているものである。図28において、ユーザBの特典は、ユーザBの店舗での支払額に応じてキャッシュバックする特典であり、ユーザCの特典は、ユーザCの店舗での支払額に応 じて、キャッシュバックを行うか、ユーザC以外の組織によって運営されている駐車場の割引を行う特典であり、ユーザDの特典は、ユーザDの店舗での支払額に応じて次回の飲食代を割引する特典である。また、図28に示すように、各特典には配信条件も設定されており、例えば、ユーザBの特典は、年齢と過去ユーザBの店舗を利用した回数と地域の条件が設定されている。 【0131】 た、図28に示すように、各特典には配信条件も設定されており、例えば、ユーザBの特典は、年齢と過去ユーザBの店舗を利用した回数と地域の条件が設定されている。 【0131】 特典内容選択部389は、前記享受意思受付部188によって送信される第1ユーザ情報の一部や位置情報送信部190によって送信される位置情報に基づき、当該ユーザに適した特典内容を選択するものである。例えば、ユーザAが百貨店aや駅bの近傍にいることが位置情報送信部190によって送信され、前記享受意思受付部188によってユーザAの第1ユーザ情報の一部で ある口座番号が送信され、サーバ300内の第1ユーザ情報格納部で前記口座番号に対応して記憶格納されているユーザAの年齢性別が28歳男である場合は、図28中に示されている5つの特典の配信条件に適合するので、5つの特典が選択される。なお、特典を選択する際に、対象となる店舗の利用回数を条件にすることも可能であり、図28中のユーザBの特典のように、ユーザB の店舗を3回以上利用したユーザに特典を提供するように構成することも可能である。さらに、図28中に記憶格納されている各特典にそれぞれプライオリティレートを付与し、特典を提供するユーザが管理サーバ300を管理している企業に支払った特典付与サービス利用料に応じてプライオリティレートを変動させ、プライオリティレートに応じて選択の優先順位変更することも可 能であり、下記選択特典内容送信部390により送信される際の優先送信順位を変更することも可能であり、上記特典情報表示部187によって表示する際の優先表示順位や表示位置を変更することも可能である。 【0132】選択特典内容送信部390は、前記特典内容選択部389で選択された特典 の内容に関 情報表示部187によって表示する際の優先表示順位や表示位置を変更することも可能である。 【0132】選択特典内容送信部390は、前記特典内容選択部389で選択された特典 の内容に関する特典情報が端末Aに送信される。 【0133】付与判断部392、特典付与部393、および口座情報送信部394の動作については、端末A、端末B、管理サーバ300が行う処理の例(図29参照)に沿って後述する。図29は、第1実施形態と同様に、ユーザA(買い手)が ユーザB(店舗などの売り手)から商品を購入しその代金の支払いを電子マネ ーによって行う場合の処理を説明するものである。 【0134】先ず、ユーザAがユーザBの店舗を訪れる前の段階で、端末Aが位置情報検出部189により端末Aの検出を行い(ステップS401)、特定された位置情報を端末Aが管理サーバ300に送信する(ステップS402)。管理サーバ3 00は端末Aの位置情報を受信すると、特典内容選択部389によってユーザAに適した特典内容を特典格納部372に記憶格納されている特典テーブルから選択し(ステップS403)、選択特典内容送信部390によって端末Aに選択された特典内容に関する特典情報を送信する(ステップS404)。この送信は端末Aのブラウザーで表示するための表示データの送信であっても良く、 メール送信であっても良い。 【0135】ステップS404で送信される情報を受信した端末Aは、図26に示すように、例えばメールによって送信された情報を特典情報表示部187によって表示装置130に表示させ(ステップS405)。また、例えば図26に表示され る「この特典を享受する」ボタン450をユーザAが操作すると、享受意思受付部188が前記操作をタ 示部187によって表示装置130に表示させ(ステップS405)。また、例えば図26に表示され る「この特典を享受する」ボタン450をユーザAが操作すると、享受意思受付部188が前記操作をタッチパネル式入力装置160を介して受け付け(ステップS406)、受付けたユーザAの意思を管理サーバ300に送信する(ステップS407)、管理サーバ300が享受意思受信部391によって送信されたユーザの意思を受信しメモリに格納する。ここでは、ユーザAによって図 26中のユーザBの特典が選択されるものとする。 【0136】その後、第1実施形態と同様に、ユーザAがユーザBの店舗で商品Xを購入することを決め、ステップS408~S431が第1実施形態のステップS101~123と同様に行われる。なお、本実施形態では、ステップS426に おいて、端末AがユーザAについての前記第1ユーザ情報としてユーザAの口 座番号を送信し、当該第1ユーザ情報を管理サーバ300がメモリに記憶格納する。 【0137】続いて、管理サーバ300は付与判断部392によって、ステップ428で受信する受取額と、前記ステップS414、S415、S418、S419、 S426、S428、S429、S430若しくはS431と、ステップS431における電子マネーの増減額のうち少なくとも1つとユーザAが選択した特典の付与条件とを比較することにより、付与条件が満たされているか否かを判断する(ステップS432)。 【0138】 続いて、ステップS407で送信されるユーザAによりユーザBの特典を利用する意思が管理サーバ300により受信されており、前記ステップS432で付与条件が満たされていると判断されると、管理サーバ300は特典付与部393に 7で送信されるユーザAによりユーザBの特典を利用する意思が管理サーバ300により受信されており、前記ステップS432で付与条件が満たされていると判断されると、管理サーバ300は特典付与部393により、前記特典内容に基づいてユーザAの電子マネー口座に特典を付与する(ステップS433)。例えば、図27に示されているユーザAの口座情 報に示されているように、2012年9月10日のユーザBの店舗での2500円の支払に対し、200円のキャッシュバックを行う。ここで、ステップS407で端末Aから管理サーバ300にユーザAについての前記第1ユーザ情報としてユーザAの口座番号が送信されるようにし、ステップS432でその口座番号がステップS426で送信される口座番号に対応しているか否か も判断し、そこで対応していると判断された時に前記ステップS433を行うようにすることも可能である。この場合、特典の付与がより正確に行われるようになる。 【0139】続いて、管理サーバ300は口座情報送信部394により、ユーザAの電子 マネー口座の口座情報を、前記ステップS433で付与された付与特典情報と 共に端末Aに送信し(ステップS434)、端末Aは口座情報表示部191により、例えば図27に示すようにユーザAの口座の口座情報と共に前記付与特典情報を表示する(ステップS435)。 【0140】このように、本実施形態によれば、ユーザAの属性(年齢性別)や、ユーザ Aの有する端末Aの位置情報に基づいて、ユーザAの端末に特典情報が表示されるので、ユーザAにとっては自分に関連した特典情報を探す手間や時間を省くことができ、ユーザBにとっては顧客に効果的に特典情報を知らせることができる。また、ステップS406でユーザAが特典を享受 されるので、ユーザAにとっては自分に関連した特典情報を探す手間や時間を省くことができ、ユーザBにとっては顧客に効果的に特典情報を知らせることができる。また、ステップS406でユーザAが特典を享受するか否かの意思を受付け、ユーザAが特典を使う意思を示した後に例えばユーザBの店舗で特典 の付与条件を満たす支払が行われた際に、ユーザAの口座に特典が付与されるように構成したので、例えばユーザAがどのような特典が付与されるのか意識せずに特典が自動的に付与される場合と比較し、ユーザAの口座に特典が付与されたことやその内容が印象に残り易い。これは、ユーザAの購買意欲を向上させることや、ユーザAに例えばユーザBの店舗を強く印象付けることに寄与 し得るものである。また、ユーザAの表示装置130にユーザAの口座の口座データと共に付与された特典の情報が表示されるので、ユーザAの口座に特典が付与されたことやその内容がより印象に残り易い。 【0141】尚、本実施形態も第1実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏するもの であり、第1実施形態について説明した前述の各種の変更を加えることも可能である。 【0142】また、第1および第4実施形態では、端末Aから端末Bに第1の電子証明書のデジタル署名が送信され、それが端末Bにおいて第2の電子証明書に埋め込 まれ、それが端末Bから管理サーバ300に送信されるものを示した(ステッ プS103、S104、S106、S108、S410、S411、S413、S415等)。これに対し、端末Aから端末Bに第1の電子証明書のデジタル署名が送信されない構成とすることも可能である。 【0143】具体的には、図30に示すように処理を行う。第1実施形態と同様に、ユー ザAが商 端末Aから端末Bに第1の電子証明書のデジタル署名が送信されない構成とすることも可能である。 【0143】具体的には、図30に示すように処理を行う。第1実施形態と同様に、ユー ザAが商品Xを購入することを決め、それをユーザBの端末B(POS端末)の所に持っていく場合を想定して説明する。 【0144】先ず、端末Aを端末Bのリーダライタ250に近付けて図14のPayボタン410を指で触れると、端末Bは、電子証明書交換処理部281により、第 2の電子証明書中のデジタル署名を近距離無線通信を介して端末Aに送信すると共に、ユーザAからの受取額である300円を送信し、端末Aはそれらを受信する(ステップS501)。そして、端末Aは受信したデジタル署名を証明書格納部や端末Aのメモリのその他の部分に格納する(ステップS502)。 【0145】 続いて、端末Aは、電子証明書埋め込み処理部182により、自己の有する第1の電子証明書のデジタル署名を前記受信した第2の電子証明書のデジタル署名によって置換することにより、デジタル署名を置換した第1の電子証明書を作成し、それを証明書格納部171に格納する(ステップS503)。次に、端末Aは、デジタル証明書情報送信処理部183により、デジタル署名を置換 した第1の電子証明書と前記受取額とを管理サーバ300に送信する(ステップS504)。 【0146】次に、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、端末Aからデジタル署名を置換した第1の電子証明書を受信する(ステップS50 5)。そして、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、 デジタル署名を置換した第1の電子証明書およびそれに含まれる第2の電子証明書のデジタル署名 ステップS50 5)。そして、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、 デジタル署名を置換した第1の電子証明書およびそれに含まれる第2の電子証明書のデジタル署名を、顧客マスタ格納部350に格納されている対応している秘密鍵によって復号化する(ステップS506)。 【0147】続いて、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、(1) 復号化された第1の電子証明書と顧客マスタ格納部350に格納されている第1の電子証明書とが対応しているか否か、および(2)復号化された第2の電子証明書のデジタル署名と顧客マスタ格納部350に格納されている第2の電子証明書のデジタル署名とが対応しているか否かを判断する(ステップS507)。また、管理サーバ300は、電子証明書情報受付処理部385により、 (3)第2の電子証明書のデジタル署名の送信元が端末A(第1の電子証明書に対応している端末)であるか否かを判断する(ステップS508)。 【0148】続いて、管理サーバ300は、送受金要求受付処理部387により、前記受取額が管理サーバ300の口座データ格納部360に格納されているユーザ Aの口座残高内であるか否か、より具体的には、端末Aの表示画面130に表示されているカード番号(口座番号)の口座(以下、口座aと称する)の残高内であるか否かを判断する(ステップS509)。 【0149】続いて、前記ステップS509で残高内であると判断されると、前記管理サ ーバ300は、送受金処理部388により、口座データ格納部360に格納されているユーザAの口座aの口座データの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、口座データ格納部360に格納されているユーザBの口座(以下、口座bと称 部388により、口座データ格納部360に格納されているユーザAの口座aの口座データの残額を前記受取額の分だけ減額すると共に、口座データ格納部360に格納されているユーザBの口座(以下、口座bと称する)の口座データの残額を前記受取額の分だけ増額する(ステップS510)。 【0150】 本実施形態のように構成した場合でも、端末Aが端末Bから第2の電子証明書の少なくとも一部の情報であるデジタル署名を受信する。このように端末Aが端末Bからデジタル署名を受信した上で、管理サーバ300が、端末Aから端末Bのデジタル署名を受信し、端末Aから受信した端末Aの電子証明書と端末Bのデジタル署名が管理サーバ300に格納されている端末Aおよび端末 Bの電子証明書の情報と対応しているか否かを判断する。つまり、端末Bのデジタル署名が端末Aから管理サーバ300に送られるので、この時点で取引を行おうとしている2つの端末が特定され、さらに、端末Aから送信される取引両者の証明情報の照合が管理サーバ300によって行われる。これにより、管理サーバ300は、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を確実に認証 することができる。 【0151】ここで、端末Aが有する第1の電子証明書は端末Aと管理サーバ300のみが有するユニーク情報であり、端末Bが有する第2の電子証明書は端末Bと管理サーバ300のみが有するユニーク情報である。そして、第2の電子証明書 の少なくとも一部の情報が端末Aによって管理サーバ300に送信される。そして、管理サーバ300では端末Aから取引両者の証明情報を受け付けることにより、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を認証する。このため、例えば端末Bが端末Aの電子証明書を不正に入手して何らかの手段でユーザ バ300では端末Aから取引両者の証明情報を受け付けることにより、電子マネーの送受金を行おうとしている端末を認証する。このため、例えば端末Bが端末Aの電子証明書を不正に入手して何らかの手段でユーザAの有する電子マネーを入手しようとしても、端末Aから管理サーバ300に 取引両者の証明情報の送信が行われない限り、ユーザAからユーザBへの電子マネーの送金が行われることがない。 【0152】また、本実施形態では、各ユーザの電子マネーは管理サーバ300内に格納されるものであるため、例えば端末Aを紛失し回収することができない場合で も、その一事をもってユーザAの電子マネーが減ることはない。 【0153】さらに、本実施形態では、端末Aに端末Bからその証明情報が送信されることや、電子マネーの送金指示および受取指示が送信されることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、ユーザAからユーザBに電子マネーを直接に送ることができる。このため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやりとりす ることが可能になる。 【0154】尚、この発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。 【0155】 その他、本発明は、さまざまに変形可能であることは言うまでもなく、上述した一実施形態に限定されず、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。 本件各発明の意義本件明細書に記載された本件各発明の意義は次のとおりである。 従来のキャッシュレス決済としては、ICチップが埋め込まれたカードや携帯端末を用いる電子マネーを用いる決済と、クレジットカードやデビットカードを用いる決済があった。デビットカードを用いる決済には、カード情報や暗証番号が盗まれて は、ICチップが埋め込まれたカードや携帯端末を用いる電子マネーを用いる決済と、クレジットカードやデビットカードを用いる決済があった。デビットカードを用いる決済には、カード情報や暗証番号が盗まれて悪用されると、銀行口座にあるはずの現金がなくなり、また、その現金を取り戻すことができない場合もあるので、被害が大きくなる可能性 があるところ、ICチップを利用した電子マネー決済の場合には、ICチップが埋め込まれた媒体が盗まれない限りは電子マネーを使用することができないため、デビットカードよりも安全といえた(【0002】~【0005】、【0007】~【0009】)。 しかし、ICチップを利用する電子マネー決済には、①ICチップが埋め込 まれたICカードや携帯端等の媒体が紛失等した場合には、発行会社等に連絡 することにより、使用に制限をかけることはできるが、「ICカードや携帯端末自体を回収しない限り、そこに格納されている電子マネーを回収することはできない」(【0010】)という課題(以下、この課題を「課題①」ということがある。)があり、②ICチップを利用する決済の場合には、ICチップから決済額相当の電子マネーが減額され、他方で、店舗には現金を支払うための処理 が行われることによって利用者から店舗へ支払がされたものとみなされるため、「一見電子マネーによる支払がされているように見えるが、実は裏で現金のやりとりがされており、電子マネーが完全に現金の代用として使われているものではない」(【0011】、【0012】)といった課題(以下、この課題を「課題②」ということがある。)があった。 本件各発明は、これらの課題の解決を目的とする電子マネーの送金方法及びそのシステムの提供を目的とするものであり(【0013】)、本件各発明 の課題を「課題②」ということがある。)があった。 本件各発明は、これらの課題の解決を目的とする電子マネーの送金方法及びそのシステムの提供を目的とするものであり(【0013】)、本件各発明の構成をとることによって、課題①について、送金に係る各ユーザの電子マネーをICチップではなく電子マネー管理サーバ内に格納することによって、送金に利用する端末を紛失等して回収できなくなった場合であっても、そのことのみ ではユーザが保有する電子マネーが減少することがなくなり(【0021】、【0033】、【0038】)、課題②について、各ユーザ端末が互いに有する電子証明書の内容を交換することや電子マネー管理サーバから発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示及び受取指示を送ることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、各ユーザに電子マネーを直接送ることができるため、 電子マネーを現金に極めて近い感覚でやり取りすることが可能になる(【0022】、【0034】、【0039】)。 2 争点1-1(被告方法は、「電子マネーの送金」を行っているといえるか(構成要件A、F)について「電子マネーの送金」、「電子マネー送金方法」の意義 ア本件各発明は、「電子マネーの送金」を行う「電子マネー送金方法」である (構成要件A、F)。これらからは、本件各発明は「電子マネー」を送金する方法であると理解できるが、記載特許請求の範囲には、本件各発明における「電子マネーの送金」、「電子マネーの送金方法」自体を定義する記載はない。 イ 「電子マネー」について、一般に、「貨幣価値をデジタルデータとしてIC カードやインターネットに接続されたサーバに記録し、貨幣価値の授受を電子的に行う仕組み。」(広辞苑第7版)という説 イ 「電子マネー」について、一般に、「貨幣価値をデジタルデータとしてIC カードやインターネットに接続されたサーバに記録し、貨幣価値の授受を電子的に行う仕組み。」(広辞苑第7版)という説明がされるなどし、また、貨幣とは「①商品交換の媒介物で、価値尺度・流通手段・価値貯蔵手段の3つの機能を持つもの。本来はそれ自身が交換されるものと等価な商品で、昔は貝殻・獣皮・宝石・布・農産物など、のち貨幣商品として最も適した金・銀 のような貴金属が漸次用いられようになった。②広義には、本位貨幣のほか、法律によって強制通用力を認められた信用貨幣および預金通貨をも含めていう。」(広辞苑第7版)という説明がされる。 ウ 「電子マネーの送金」を行う「電子マネーの送金方法」である本件各発明の技術的意義は前記1のとおりである。 そのうち、前記1の課題②は、従来技術について、ICチップが埋め込まれたICカードやICチップがあり、ICチップ自体が電子マネー(金銭的価値)を保持しているところ(【0002】、【0004】)、ICチップを利用する決済の場合には、ICチップから決済額相当の電子マネーが減額され、他方で、店舗には現金を支払うための処理が行われることによって利用者か ら店舗へ支払がされたものとみなされるため、一見電子マネーによる支払がされているように見えるが、実は裏で現金のやりとりがされており、電子マネーが完全に現金の代用として使われているものではない(【0011】、【0012】)ことを課題としている。そして、本件各発明は、この課題について、各ユーザ端末が互いに有する電子証明書の内容を交換することや電子マネ ー管理サーバから発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示及 び受取指示を送ることで、電子マネー ついて、各ユーザ端末が互いに有する電子証明書の内容を交換することや電子マネ ー管理サーバから発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示及 び受取指示を送ることで、電子マネーの送金の安全性を確保しつつ、各ユーザに電子マネーを直接送ることができるため、電子マネーを現金に極めて近い感覚でやり取りすることが可能になる(【0022】、【0034】、【0039】)ことによって解決したとしている。これらによれば、利用者が利用するICチップから決済相当額の電子マネーが減額されるが、その利用を行った 店舗に対して現金の支払がされるものは、本件各発明とは異なる従来技術であり、本件各発明は、そのような従来技術の課題を解決した「電子マネーを直接送る」ものである。したがって、本件各発明の「電子マネーの送金」とは、利用者が電子マネーを利用してその後に利用先の店舗等に対する現金の支払等がされるようなものではない。そして、「電子マネーを直接送る」とい う文言は、送金元のユーザが保有している電子マネーの数額が減少すると同時に、送金先のユーザにおいて、電子マネーの数額を同額だけ増加させ、その数額について送金元のユーザと同様に利用できることと整合的である。このような解釈は電子マネーが電子マネーとして流通するものであるともいえるところ、電子マネーや貨幣については、上記イのような説明がされ、貨 幣には流通手段としての側面があるとされる。本件各発明は、課題②との関係では、従前のICチップ等の技術とは異なり、電子マネーが利用された場合にその利用先においてもそれを電子マネーとして利用できるという貨幣の流通手段の側面についても着目してされたものと解することができる。そして、本件明細書には、本件各発明の「電子マネーの送金」について、上記 においてもそれを電子マネーとして利用できるという貨幣の流通手段の側面についても着目してされたものと解することができる。そして、本件明細書には、本件各発明の「電子マネーの送金」について、上記 のような意味で電子マネーの数額の増減がされていることと矛盾する記載もない。 エこれらによれば、本件各発明の「電子マネーの送金」は、その文言や、本件明細書に記載された従来技術と比較した本件各発明の技術的意義等に照らして、送金元の電子マネーの数額に係るデジタルデータが、送金額分だけ 減少した数額に係るデジタルデータに置き換わり、送金先において、送金元 と同じ電子マネーについて、その数額に係るデジタルデータが、送金額分だけ増加した値に置き換わることを意味するものと解され、そのような送金に係る方法が本件各発明の「電子マネー送金方法」といえる。 本件各発明は、課題①について、送金に係る各ユーザの電子マネーをICチップではなく電子マネー管理サーバ内に格納することにより解決し、また、 「一見電子マネーによる支払がされているように見えるが、実は裏で現金のやりとりがされており、電子マネーが完全に現金の代用として使われているものではない」といった課題②を解決するため、本件各発明において各ユーザ端末が互いに有する電子証明書の内容を交換することや電子マネー管理サーバから発行されるアクセスキーと共に電子マネーの送金指示及び受取 指示を送るなどの構成をとり(前記1)、このような各ユーザ端末等に関係する構成により、「電子マネーの安全性」を確保しながらも、上記のとおり、送金元のユーザが保有している電子マネーの数額に係るデジタルデータが減少した値に置き換わるのと同時に、送金先において、送金元と同じ電子マネーについて、その数額に係るデジタルデ がらも、上記のとおり、送金元のユーザが保有している電子マネーの数額に係るデジタルデータが減少した値に置き換わるのと同時に、送金先において、送金元と同じ電子マネーについて、その数額に係るデジタルデータが、送金額分だけ増加した 値に置き換わり、送金先のユーザにおいてその増加した数額分を電子マネーとして利用できることとして「電子マネーの送金」をすることを実現したものと解される。 各被告方法は、前記第2の2ないしのとおりであり、これらに関係する規約等について、証拠及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる。 ア PayPay残高利用規約(以下「利用規約」という。)の記載(乙1)被告と利用者の間で適用されるPayPay残高利用規約には、次の記載がある。 第1編総則第2条定義 本規約において、以下の用語は、以下に定める意味を有するものとしま す。 「PayPay残高」とは、PayPayマネー、PayPayマネーライト、PayPayボーナスおよびPayPayボーナスライトの総称をいいます。 「PayPay残高アカウント」とは、PayPay残高を電磁的に 記録し、保管するために必要な口座をいいます。 第3条 1 利用者は、PayPay残高を、1単位1円として加盟店における対象商品等の購入に際しての代価の決済に利用することができます。・・・ 2 利用者は、対象商品等を購入するときにPayPay残高での決済を 希望する場合には、当社所定の方法でPayPay残高による支払いを指定するものとします。対象商品等の代金の金額が利用者のPayPay残高アカウントに記録されたPayPay残高の範囲内である場合、当社は、当該残高から対象商品等の代金に相当する額のPayPay残高を、次 るものとします。対象商品等の代金の金額が利用者のPayPay残高アカウントに記録されたPayPay残高の範囲内である場合、当社は、当該残高から対象商品等の代金に相当する額のPayPay残高を、次項に定める方法により、当該利用者のPayPay残高アカウ ントから減算します。当該減算がなされた時点で、利用者は、加盟店に対する対象商品等の代金の支払義務を免れるものとします。 4 利用者は、PayPay残高で決済した取引に関し、加盟店(当社を除きます。以下、本項において同じものとします。)との間で対象商品等の瑕疵、債務不履行その他の事由に基づき問題が生じた場合、利用者と 当該加盟店との間で解決するものとします。この場合、利用者と加盟店との間で決済を取り消す必要が生じたときでも、加盟店は利用者に対して対象商品等の代金を直接返金せず、対象商品等の代金に相当するPayPay残高をPayPay残高アカウントに加算する方法により返金がなされることに利用者は同意するものとします。 イ PayPay残高加盟店規約の記載(乙2) 被告と加盟店の間に適用されるPayPay残高加盟店規約(以下「加盟店規約」という。)には次の記載がある。 第1条総則本規約は、商品等(第2条第5項に定義)の販売または提供(以下「販売等」といいます。)をする者がその販売等の代価を決済するにあたり、Pay Pay株式会社(以下「当社」といいます。)が発行するPayPay残高(第2条第1項に定義)による決済を可能にすることを希望する場合に適用される条件を定めるものです。 第2条定義 1 「PayPay残高」とは、以下のおよびの総称をいいます。 商品等の代価の弁済の為に使用することができ、また譲渡することができる電磁的方 る条件を定めるものです。 第2条定義 1 「PayPay残高」とは、以下のおよびの総称をいいます。 商品等の代価の弁済の為に使用することができ、また譲渡することができる電磁的方法により記録される前払式支払手段であって、当社がPayPayマネーライトという名称で発行するもの商品等の代価の弁済のために使用することができ、また譲渡及び出金することができる電磁的記録であって、当社がPayPayマネーとい う名称で発行するもの。 2 「PayPay残高アカウント」とは、PayPay残高を電磁的に記録し、保管するために必要な口座をいいます。 3 「利用者」とは、別途当社が定めるPayPay残高利用規約に従って、PayPay残高を利用する者または利用を希望する者をいいます。 4 「加盟店」とは、本規約に同意のうえ、PayPay残高による商品等の販売等の代価の決済を可能にすることを当社に申し込み、当社がこれを承認した者をいいます。 5 「商品等」とは、加盟店によって販売または提供される商品、役務および権利をいいます。 第5条 PayPay残高取引 1 本サービスの利用にあたり、加盟店は、当社に対し、対象商品等の代価(税金、送料等を含みます。以下同じ。)の代理受領権限を授与するものとします。 2 利用者が加盟店との間での対象商品等の取引に係る決済について、当社所定の方法でPayPay残高による支払を選択した場合であって、当 該対象商品等の代価が、当該利用者が保有するPayPay残高の範囲内である場合、当社は、対象商品等の代価に相当するPayPay残高を利用者のPayPay残高アカウントから減算します。当該減算が完了したときに、加盟店の利用者に対する対象商品等の代価に係る債権は消 内である場合、当社は、対象商品等の代価に相当するPayPay残高を利用者のPayPay残高アカウントから減算します。当該減算が完了したときに、加盟店の利用者に対する対象商品等の代価に係る債権は消滅するものとし、当社は、本契約に従い、当該対象商品等の代価を加盟店 に支払うものとします。 第6条商品の引渡し等 1 加盟店は、PayPay残高取引を受け付けた場合、遅滞なく利用者に対し対象商品等を引渡しまたは提供するものとします。・・・第8条返品等の取扱い 1 加盟店は、利用者との間に生じた対象商品等の瑕疵、欠陥その他PayPay残高取引上の一切の問題については、自己の責任において加盟店と利用者との間で当該問題を解決するものとします。ただし、加盟店は、利用者に対して対象商品等の代金を直接返還してはならないものとします。 2 加盟店は、利用者とのPayPay残高取引を取消す必要が生じた場合、 当社に通知し、当社の指示に従うものとします。 第12条 1 当社は、当社所定の期間に係る決済額の合計金額から、当該期間に係る決済システム利用料およびこれに対する消費税を控除した残額を当社所定の時期までに加盟店が届け出た振込指定金融機関口座に振り込む方法によ り支払うものとします(以下ここで支払う金銭を「精算金」といいます。)。 ただし、当該支払日が銀行休業日に該当するときは、翌銀行営業日を支払日とするものとします。 2 当社が加盟店に対し決済システム利用料に係る支払請求権以外の債権(本契約に基づく債権に限りません。)を有している場合、当社は、前項に定める支払を行う際に、当該債権に係る代金についても控除したうえで支 払うことができるものとします。 3 加盟店が決済額に係る請求額以外に当社に対する支払 ん。)を有している場合、当社は、前項に定める支払を行う際に、当該債権に係る代金についても控除したうえで支 払うことができるものとします。 3 加盟店が決済額に係る請求額以外に当社に対する支払債権を有している場合、当社は、第1項に定める支払を行う際に、当該債権に係る債務をあわせて支払うことができるものとします。 ア本件各発明は、「電子マネーの送金」を行う「電子マネー送金方法」であ る(構成要件A、F)とされている。そして、本件各発明の「電子マネーの送金」とは、送金元の電子マネーの数額に係るデジタルデータが、送金額分だけ減少した数額に係るデジタルデータに置き換わり、送金先において、送金元と同じ電子マネーについて、その数額に係るデジタルデータが、送金額分だけ増加した値に置き換わることを意味し(前記エ)、本件各発明は、 そのような「電子マネーの送金」についての方法である。そして、前記で述べたところによれば、仮に送金元と送金先で増減する対象が別の性質を有するものであれば、送金先で取得できるものは送金元が保有していたものとは別のものなのであるから、送金先では同一条件でこれを利用することはできず、流通性が確保されていないことになってしまい、本件各発明の趣旨に 反するものであるといえる。 イ各被告方法が、前記のとおりの「電子マネーの送金」を行っているか否かについて検討すると、原告は、各被告方法で用いられているPayPay残高が電子マネーに当たり、各被告方法ではPayPay残高の送金が行われていると主張する。 各被告方法には、いずれも利用規約及び加盟店規約が適用されるところ、 各被告方法はいずれもPayPay残高を用いた加盟店からの商品、役務、権利の販売、提供に関する代金の決済に係る方法であ 各被告方法には、いずれも利用規約及び加盟店規約が適用されるところ、 各被告方法はいずれもPayPay残高を用いた加盟店からの商品、役務、権利の販売、提供に関する代金の決済に係る方法である(加盟店規約1条参照)。利用者は、決済に先立ち、PayPay残高を保有しておき、PayPay残高は、PayPay残高アカウントにおいて、電磁的に記録、保管される(利用規約2条1項)。利用者は、代金の額がPayPay残高(1単 位1円相当)の範囲内であれば、各被告方法を用いてPayPay残高を用いた決済をすることができ、このとき、利用者のPayPay残高アカウントで電磁的に記録されていたPayPay残高が代金分だけ減算され、利用者は加盟店に対する代金の支払義務を免れる(利用規約3条1項、2項、3項)。他方で、加盟店は、あらかじめ被告に対して代金の代理受領権限を授与 しており(加盟店規約5条1項)、利用者によるPayPay残高を用いた決済が実行されると、後日、被告から代金の支払を受けることになる(加盟店規約5条2項)。加盟店は、被告から、所定の期間に係るPayPay残高を用いた決済の合計金額から、決済システム利用料及びこれに対する消費税を控除した残額(清算金)を、金融機関に対する振込みの方法で受領する(加 盟店規約12条1項)。 PayPayシステムについての以上の仕組みを前提にすると、PayPay残高は、PayPay残高アカウントにより、記録されているデジタルデータであり、利用者が決済に利用する場合には、1単位1円相当でその数額が減少し、代わりに同額分だけ代金の支払を免れることができる。そうす ると、PayPay残高は貨幣価値がデジタルデータとして対応するサーバ(PayPayサーバ)に記録されているものであるといえ が減少し、代わりに同額分だけ代金の支払を免れることができる。そうす ると、PayPay残高は貨幣価値がデジタルデータとして対応するサーバ(PayPayサーバ)に記録されているものであるといえる。しかし、各被告方法を用いた決済の場合には、利用者のPayPay残高アカウントに記録されたPayPay残高は決済額分だけ減算されるものの、決済の相手方である加盟店は、後に同額から支払手数料等を控除した残金(清算金)の 支払を受け取ることとされており、加盟店のPayPay残高アカウントに 記録されたPayPay残高が代金額分だけ増加するという処理が行われることとはされていない。 加盟店に対しては、PayPay残高を用いた決済の合計額から決済手数料等を控除した残金が支払われるため、PayPayサーバまたはその他の記録媒体では、当該加盟店に係る決済額またはその累計額を電磁的に記録し ていることが推認できる。しかし、前記のとおり、加盟店は同額に対応するPayPay残高を取得するものとされていないのであるから、同累計額をもってPayPay残高による決済が可能な他の加盟店との取引で利用することができるとは認められない。そうすると、各被告方法によって、利用者については、そのPayPay残高の数額に係るデジタルデータは決済額 分だけ減額されたものに置き換わるものの、加盟店については、仮に決済額分だけ何らかのデジタルデータ上の数額が増加したとしても、これはPayPay残高とは別の価値、機能を有するものに係る数額であり、各被告方法により利用者に係る電子マネーの数額が減算された分だけ、加盟店に係る同一の価値・機能を有する電子マネーの数額が増加したと評価することはでき ない。 よって、原告が上記で主張する各被告方法においては 利用者に係る電子マネーの数額が減算された分だけ、加盟店に係る同一の価値・機能を有する電子マネーの数額が増加したと評価することはでき ない。 よって、原告が上記で主張する各被告方法においては、PayPay残高について、本件各発明にいう「電子マネーの送金」がされているとはいえず、他に、各被告方法が「電子マネーの送金」に当たると認めるに足りる証拠はない。 ウ原告は、PayPayシステムを用いた取引において、返金処理をした場合には、利用者のPayPay残高がその分増加し、加盟店の清算金がその分減少すること、清算金の額が返金額に満たない場合には返金が実行できないことをも根拠に、各被告方法が「電子マネーの送金」に当たると主張する。 返金処理に基づく清算金の減額は、加盟店規約12条2項に基づくもので あると解される。そして、利用規約第3条4項によって、利用者にはPay Pay残高の加算によって返金がされ、これに対応して被告が加盟店に金銭債権を取得し、同金額が加盟店規約12条2項に基づいて清算金が控除されるものと解される。ここで、前記のとおり、加盟店はPayPay残高を用いた決済が実行されても、同代金に対応する金額分をもって、PayPay残高を用いた決済が可能な他の加盟店との間で決済が可能になるといった ことはないのであるから、仮にPayPay残高を用いた決済によって同決済に関係する何らかのデジタルデータ上の数額の増加があったとしても、それは、清算金請求債権または返金にのみ用いることができるものであり、利用者が保有していた電子マネー(PayPay残高)とは別の性質を有するのであるから、各被告方法による決済が前記で認定した本件各発明の「電子 マネーの送金」に当たるとはいえない。 その他、原告は、一般的 していた電子マネー(PayPay残高)とは別の性質を有するのであるから、各被告方法による決済が前記で認定した本件各発明の「電子 マネーの送金」に当たるとはいえない。 その他、原告は、一般的な電子マネーや電子マネー取引の意義、本件各発明の意義なども挙げて各被告方法が「電子マネーの送金方法」に当たることなどを主張する。しかし、本件各発明においては、前記に述べたとおり、ICチップを用いるなどした電子マネーが従来技術としてあったところ、そ れら従来技術とは異なるものとして、本件各発明の「電子マネーの送金方法」が定められている。その内容は前記に述べたとおりのものであって、各被告方法がそれに該当しないことは前記イのとおりである。原告の主張は採用できない。 第4 結論 以上のとおりであって、各被告方法において、「電子マネーの送金」が行われているとは認められず、各被告方法が構成要件A、Fを充足するとはいえないから、各被告方法が本件各発明の技術的範囲に属するとはいえない。よって、その余の争点について判断するまでもなく、原告の請求には理由がないから、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官佐伯良子 裁判官仲田憲史

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