【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 被告人A及弁護人大谷彰一各提出の上告趣意は末尾添附別紙記載の通りである。 よつて左に右各趣意に対する判断を記載する。
主文本件上告を棄却する。 理由被告人A及弁護人大谷彰一各提出の上告趣意は末尾添附別紙記載の通りである。 よつて左に右各趣意に対する判断を記載する。 被告人Aの上告趣意に付て。 論旨は要するに原審の証拠調の限度及刑の量定を批難し、共犯者の訊問を求め、なお寛大の処置を願ふというにある。しかしこういうことはいずれも上告の理由とはならないので採用の余地がない。 弁護人大谷彰一の上告趣意に付て。 被告人が第一審公判における自白を第二審で覆した場合裁判所は諸般の資料状況に照し第一審における自白の方が真実に合するとの心証を得たときは第二審の供述を採らず第一審の方を採つても違法でない。そして其際必ず所論の様な証人の訊問をしなければならないという法規は存在しないから原審がそれをしなかつたことを以て違法なりとすることは出来ない。他に補強証拠なくして被告人の自白(公判廷以外の)のみで断罪することは法の許さない処であること所論の通りである。しかし相当の補強証拠が有れば、これと自白とを綜合して事実を認定することは固より妨げない処で、其補強証拠は必ずしも犯罪構成要件たる事実全部を証明するに足るものでなくてもよいこと既に当裁判所の判例とする処である。(昭和二十二年十二月十六日言渡、同二十二年(れ)第一三六号事件判決)本件において原審が採用挙示した書証は被告人及相被告人Bの各自白の補強証拠たるに十分のものであり、これと右各自白を綜合すれば原判示各犯罪事実(判示第四の事実は被告人の自白と書証だけでも認められる)を認め得るものであるから原判決に所論の様な違法は存在しない。論旨は採用に値しない。(相被告人の自白をそれのみで証拠として採り得- 1 -るか否かは暫くおくも本件の如く補強証拠の有る場合これを採り得ることは勿論 であるから原判決に所論の様な違法は存在しない。論旨は採用に値しない。(相被告人の自白をそれのみで証拠として採り得- 1 -るか否かは暫くおくも本件の如く補強証拠の有る場合これを採り得ることは勿論である。)よつて刑事訴訟法第四百四十六条に従つて主文の如く判決する。 以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。 検察官十蔵寺宗雄関与昭和二十三年六月一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官庄野理一裁判官島保裁判官河村又介- 2 -
▼ クリックして全文を表示