【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人榊純義上告趣意第一、二点について。 しかし、原判決がその第一事実として確定判示した事実によれば、被告人はA及 び
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人榊純義上告趣意第一、二点について。 しかし、原判決がその第一事実として確定判示した事実によれば、被告人はA及びその仲間多数と出逢つて同人等に取り囲まれた上、A等に殴打されたので被告人が現場に赴くに当りB等と喧嘩となつた場合の用意に持つていつた海軍ナイフを咄嵯にズボンポケツトから取り出し、Aの左胸腹界部を突き刺したというのであるから原判決は被告人の所為を喧嘩闘争の際の単なる攻撃防禦に外ならぬものであつて、所論のように急迫不正の侵害に対して自己の権利を防衛する為め已むことを得ざるに出でた行為と認定していないのである。されば原判決が被告人に刑法二〇五条一項を適用して処断したからといつて法令の適用を誤つたものとはいえないし、理由齟齬の違法をあえてしているものともいうことができない。所論はいずれも判示に副わない事実を独断前提して原判決の擬律を非難し理由齟齬の違法を主張するものであつて、結局事実審たる原裁判所の事実認定を不当とするものであるから上告適法の理由とならぬ。 同第三点について。 しかし、所論に摘録する被告人の供述は単に殺意なきことを強調するにとどまるものであり、他に所論正当防衛の主張に当る被告人の供述も弁護人の弁論も記録上これを認めることができない。されば原審が所論正当防衛の点について何等判示するところがないからといつて原判決には所論の刑訴規定に違反する違法は存しない。 論旨は理由がない。 よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 - 1 -検察官安平政吉関与昭和二五年五月一八日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官沢田竹治郎 全員の一致した意見である。 - 1 -検察官安平政吉関与昭和二五年五月一八日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官沢田竹治郎裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 -
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