昭和50(行ツ)41 不当労働行為救済命令取消請求等

裁判年月日・裁判所
昭和51年6月3日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和44(行コ)15
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人塩田晋、同今井好昭、同梅田令二、同藤井龍子の上告理由第一点及び 参加

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判決文本文2,761 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人塩田晋、同今井好昭、同梅田令二、同藤井龍子の上告理由第一点及び 参加人代理人貞家克己、同近藤浩武、同矢崎秀一、同堀井善吉、同中原司良、同岡 田茂、同岡田敏男の上告理由第一点について  原審の確定した事実関係のもとにおいては、D郵便局長が被上告人支部の組合員 に対し原判示の組合休暇を与えなかつたことが労働組合法七条三号の不当労働行為 にあたるとした原審の判断は、正当として是認することができる。郵政省就業規則 の定める本件組合休暇の制度が労働組合の組合活動に対する便宜供与の一種である ことは所論のとおりであるとしても、その運用基準を定めた原判示の郵政省官房人 事部長通達の内容等をも勘案すれば、便宜供与であることからは直ちに、右組合休 暇が、職場における労使関係が正常な状態にある場合に限つて与えられるものであ り、組合の闘争によつて正常な労使関係が失われているときにはいかなる組合活動 のためであつても一切これを与えないことが当然に許されるものであるとは、解し がたい。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。  右上告代理人らの上告理由第二点及び参加人代理人らの上告理由第二点について  所論は、まず、郵政省と全逓信労働組合(以下「全逓」という。)との間におい て締結した「勤務時間および週休日等に関する協約」(以下「勤務時間等協約」と いう。)付属覚書18の規定により、服務表の作成は所属長の権限とされているか ら、服務表の内容について全逓が団体交渉を求めることはできないと主張するが、 原判決によれば、右付属覚書の規定は、所属長がいかなる内容の服務表を作成して もこれに対して全逓が団体交渉を申し入れないことを約したものではなく、勤務時 - 体交渉を求めることはできないと主張するが、 原判決によれば、右付属覚書の規定は、所属長がいかなる内容の服務表を作成して もこれに対して全逓が団体交渉を申し入れないことを約したものではなく、勤務時 - 1 - 間等協約に定められた労働条件を具体化する範囲内においては全逓に団体交渉権が 留保されていたというのであつて、原審の右認定は、原判決挙示の証拠関係に照ら して首肯することができないものではなく、その過程に所論の違法はない。この点 に関する論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する事実の認定を争い、それを前提 として原判決の違法をいうに帰し、採用することができない。  また、所論は、D郵便局長には服務表について被上告人支部と団体交渉をする権 限がなかつたと主張する。しかし、原審の確定するところによれば、郵政省と全逓 が締結した原判示の「団体交渉の方式および手続に関する協約」(以下「団体交渉 協約」という。)は、両者が行う団体交渉として、中央交渉及び地方交渉のほかに、 各局所とこれに対応する全逓支部との間における支部交渉を認め(一条)、その交 渉はそれぞれを代表する交渉委員が担当するものと定めており(二条)、また、同 協約四条において、団体交渉を行う場合にはあらかじめ交渉事項等を相手方に知ら せるべきものとしているが、この規定に関して、郵政省当局は、右の交渉事項であ るかどうかは公共企業体等労働関係法八条の問題であるとし、明らかにいわゆる管 理運営事項にあたるものを除き、交渉事項であるかどうか疑わしいものについては 一応交渉に入つたうえで明らかにする旨を全逓との間で確認している、というので ある。これらの事実に加え、服務表の作成のように、各局所の実情と関連し、かつ、 その長の権限とされている事項については、それに関する団体交渉を必ずしもすべ て中央交渉に留保する合理的必要性はなく うので ある。これらの事実に加え、服務表の作成のように、各局所の実情と関連し、かつ、 その長の権限とされている事項については、それに関する団体交渉を必ずしもすべ て中央交渉に留保する合理的必要性はなく、むしろ第一次的には各局所における支 部交渉の対象とするのが適当であることを合わせ考えると、団体交渉協約自体には いかなる事項を支部交渉の対象とするかについて一般的に定めた規定は設けられて いないけれども、少なくとも服務表に関しては、勤務時間等協約に抵触しない範囲 内で、交渉委員として指名された者により支部交渉を行うことが予定されていたも のと解するのが相当である。そうであるとすれば、本件においてD郵便局長が同郵 - 2 - 便局における支部交渉の郵政省側交渉委員として指名されていたことは当事者間に 争いがないから、右指名に特段の限定が付されていない限り、これによつて同郵便 局長は服務表について被上告人支部と団体交渉をする権限が付与されたものという べく、所論のいうように右指名を単なる抽象的一般的な資格の付与にすぎないと解 することはできない。もつとも、交渉委員として指名された者は交渉事項について 当然に労働協約を締結する権限までをも有するものではないが、協約締結権限のな い事項についてであつても交渉権限が与えられている以上、団体交渉の申入れには 応じたうえ、合意が成立したときはこれを協約締結権者に具申して協約とするよう 努力すべきものであつて、原審の確定した事実関係のもとにおいては、D郵便局長 が服務表に関する被上告人支部の本件団体交渉の申入れを拒否したことに正当な理 由があつたと認めることはできない。それゆえ、右団体交渉の拒否が労働組合法七 条二号の不当労働行為を構成するとした原審の判断は、その結論において正当であ り、原判決に所論の違法はない。この点に関する諭旨は、採用す と認めることはできない。それゆえ、右団体交渉の拒否が労働組合法七 条二号の不当労働行為を構成するとした原審の判断は、その結論において正当であ り、原判決に所論の違法はない。この点に関する諭旨は、採用することができない。  よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官 全員一致の意見で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    藤   林   益   三             裁判官    下   田   武   三             裁判官    岸       盛   一             裁判官    岸   上   康   夫             裁判官    団   藤   重   光 - 3 -

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