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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人弁護士戸田宗孝の上告理田第一点について。論旨は、原判決は公職選挙法九条二項の住所の解釈を誤つた違法がある旨を主張するのであるが、その理由として、原判決が訴外Dの住所を認定するに際し同人の生活全般の本拠について判断したのを非難し、住所を生活全般の本拠と解すべき根拠がない旨を主張するのである。しかし、公職選挙法及び地方自治法が住所を選挙権の要件としているのは、一定期間、一の地方公共団体の区域内に住所を持つ者に対し当該地方公共団体の政治に参与する権利を与えるためであつて、その趣旨から考えても、選挙権の要件としての住所は、その人の生活にもつとも関係の深い一般的生活、全生活の中心をもつてその者の住所と解すべく、所論のように、私生活面の住所、事業活動面の住所、政治活動面の住所等を分離して判断すべきものではない(昭和二九年一〇月二〇日大法廷判決、集八巻民一九〇七頁参照)。原判決は以上の見地に立つて諸般の事実を認定し訴外Dの住所はa町から長浜市に移転していないものと判示しているのであつて、この原判示は首肯することができる。なお、論旨は当裁判所及び下級裁判所の二、三の判決を援用するけれども、これらの判決によるも、上告人主張のように、一般的生活を離れて選挙法上の住所を認定しなければならないとすることはできない。論旨は理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷- 1 -裁判長裁判官高橋潔裁判官島保裁判官 高裁判所第三小法廷- 1 -裁判長裁判官高橋潔裁判官島保裁判官垂水克己裁判官石坂修一- 2 -
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