平成18(行コ)13 所得税更正処分取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成16年(行ウ)第422号(原審第一事件),平成17年(行ウ)第333号(原審第二事件))

裁判年月日・裁判所
平成18年4月27日 東京高等裁判所 租税
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判決文本文8,934 文字)

主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1当事者の求める裁判 控訴の趣旨(1)原判決主文第2,3項を取り消す。 (2)控訴人の平成14年分所得税について,被控訴人がなした平成15年6月30日付通知処分(平成15年10月28日付けでされた減額更正処分後のもの)のうち,総所得金額1711万6936円及び納付すべき税額322万0600円を超える部分を取り消す。 (3)訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。 控訴の趣旨に対する答弁主文同旨第2事案の概要 本件は,控訴人が,控訴人の平成14年分の所得税(以下「本件所得税」という)につき,減価償却資産の償却費として不動産所得の金額の計算上必要。 経費に算入する金額(以下「減価償却費算入額」という)の計算に当たり,。 減価償却資産である相続により取得した建物について償却の方法として定額法を選定した上,総所得金額を2962万3529円,納付すべき税額を768万5700円とする確定申告をした後,減価償却費算入額の計算に当たり,上記建物についての償却の方法として定率法によると,総所得金額は1711万6936円,納付すべき税額は322万0600円になるとして更正の請求をしたが,被控訴人から更正すべき理由がない旨の通知処分を受けたため,更正請求の理由のほか,減価償却費算入額を過少計上していることを主張し,被控訴人が平成15年6月30日付けでした本件所得税に係る更正の請求に対する 更正をすべき理由がない旨の通知処分(ただし,被控訴人は,同年10月28日付けで減額更正処分をしたので,同更正処分後のもの)のうち,総所得金額1143万8851円及び納付すべき税額151万7200円を超える部分の取り消しを求めた事案である。 原審は,本件 年10月28日付けで減額更正処分をしたので,同更正処分後のもの)のうち,総所得金額1143万8851円及び納付すべき税額151万7200円を超える部分の取り消しを求めた事案である。 原審は,本件請求のうち上記通知処分のうち総所得金額1711万6936円及び納付すべき税額322万0600円を超えない部分の取消しを求める部分の請求に係る訴えを却下し,その余の請求を棄却したので,この請求棄却部分を不服とする控訴人が上記控訴の趣旨のとおり控訴した。 法令等の定め,前提となる事実,争点及び争点についての当事者の主張は,次のとおり付加・補正するほか,原判決「事実及び理由」中の「第2事案の概要」の1ないし4の(2)ないし(4)(原判決2頁21行目冒頭から同5頁3行目末尾まで,及び6頁2行目冒頭から10頁10行目末尾まで)記載のとおりであるからこれを引用する。 (1)原判決7頁23行目の次に行を改めて,以下のとおり加える。 「ウさらに,文理解釈上も令120条1項1号イにいう「取得」には,相続による承継取得も含まれると解されるのみならず,上記のとおり民法上相続は不動産の取得原因の一つとされ,法上も上記「取得」に相続による承継取得が含まれない旨の明文の規定はないから,控訴人主張のように上記「取得」につき相続による承継取得が含まれないと解すべき合理的理由はない」。 (2)同9頁2行目「法30条」の次に「,41条,73条6号」を加える。 (3)同頁16行目の次に行を改めて,以下のとおり加える。 「すなわち,相続のような例外的な承継の場合にまで上記「取得」に含め「定額法」を適用できるという解釈には合理性はなく,被相続人が選択していた定率法を承継できないとすることは,行政府の裁量の範囲を逸脱したものである」。 (4)同10頁2行目冒頭から1 に含め「定額法」を適用できるという解釈には合理性はなく,被相続人が選択していた定率法を承継できないとすることは,行政府の裁量の範囲を逸脱したものである」。 (4)同10頁2行目冒頭から10行目末尾までを,以下のとおり改める。 「エ法49条1項は,償却金額について「その者が当該資産について選定した償却の方法(償却の方法を選定しなかった場合には,償却の方法のうち政令で定める方法)に基づき政令で定めるところにより計算した金額とする」と規定しているので,この文理解釈上,償却の方法を固定せず,定率法を選択できること,及び上記括弧書は,納税者が選択しなかった場合,法定償却方法となることが明らかであって,強制定額法が導入されたものではい。このように上記規定は,企業会計上認められている複数の合理的な償却方法のなかから納税者が選択した償却方法になるものとして,償却方法を納税者の選択に委ねており,政令には償却方法を委任していない。 ところが,同条の委任を受けた令120条1項1号ロは,平成10年4月1日以降に取得した建物について,納税者が選定した償却方法ではなく,強制的に定額法によらなければならない旨を規定し,下位の法規範である令120条1項1号ロが「選択主義」を否定しており,これは法律の範囲を超えた内容であるから,憲法30条,41条,84条に違反し,憲法73条6号の政令の制定の規定及びそれを受けた内閣法11条の政令の限界にも反している。ちなみに,憲法73条6号は,憲法と法律を実施するための命令(実施命令)だけを許容しており,これを憲法41条と総合して解釈すれば,課税実施要件を行政へ立法委任することは許されないというべきである。そこで,憲法73条6号の文言に忠実に従えば,課税手続要件の委任だけが許され,しかも,憲法41条から,それも細目委任 て解釈すれば,課税実施要件を行政へ立法委任することは許されないというべきである。そこで,憲法73条6号の文言に忠実に従えば,課税手続要件の委任だけが許され,しかも,憲法41条から,それも細目委任に限定される。 オ法律改正をしないで建物の償却方法を定額法に限るとした令120条1項1号ロの改正趣旨は,主として企業利益が景気に合わせて変動することをなくすためであり,①建物は長期安定的に使用されること,②定 額法は収益性に大きく左右されないことが改正政令の要旨である。 しかし,取引市場では,建物は,建築から10年を経過すれば零と評価されるか,あるいは取壊し費用分のマイナスと評価されるから,定額法は建物の減価償却方法として実態に合わないので,令120条1項1号ロは,授権法である法49条の委任の範囲を超えるものである。 カ平成16年改正前の法人税法施行令48条3項は,適格分社型分割,適格現物出資又は適格事後設立により分割法人等から移転を受けたもの又は他の者から特別の法律に基づく承継を受けたものである場合「当,該建物は,当該分割法人等又は他の者が当該建物を取得をした日において当該移転又は承継を受けた内国法人により取得されたものとみなして,当該建物にあっては同号の規定を適用する」と定めていた。そして,償却の方法及び耐用年数の規定について,個人企業と法人との扱いを別義にする必要はないから,いわば相続を適格分社型分割が行われたとみて,被相続人が旧建物を取得した日に相続人が旧建物上の一切の権利を承継取得したということができる。特に,平成10年3月に被相続人が取得した旧建物については,平成14年2月以降,相続人が金融機関の借入れを承継しており,かつ,賃貸借契約もそのままの条件で引き継いでいるので,法的安定性及び予測可能性の立場から,被相続人の権利の が取得した旧建物については,平成14年2月以降,相続人が金融機関の借入れを承継しており,かつ,賃貸借契約もそのままの条件で引き継いでいるので,法的安定性及び予測可能性の立場から,被相続人の権利の承継を認めるべきである。 また,法人税法31条の規定には「平成10年4月1日以降に取得,した建物(新建物)は,定額法によるべきこと」が明示されていないから,法人税法上は,新建物でさえ定率法を選択することが禁止されていない。そして,商法改正が平成12年に行われたが,控訴人の相続は,平成14年1月に生じているから,制度の比較検討には障害がない。さらに,法人税法上,合併による取得や特定現物出資は定額法強制の「取得」から除外されている(法人税法施行令48条1項1号イ等。 ) いずれにしても,減価償却資産に関して,定率法によって償却する法的地位は,承継可能な財産権であり,政令でこの権利を奪うことはできないから,令120条1項1号ロの規定は,法49条の委任範囲を超えて償却方法の選択を否定しているので,これは法律規定を政令によって変更するものであるから,憲法30条及び84条の規定する租税法律主義に反している。 (被控訴人の主張)ア控訴人の主張はすべて争う。 法49条2項は「前項の選定をすることができる償却の方法の種類,,その選定の手続その他減価償却資産の償却に関し必要な事項は,政令で定める」と規定し,同条1項において納税者の選定対象となる償却方法については,政令に委任するとしていることは明らかであって,同条の規定が減価償却について政令への委任を定めたものではないとする控訴人の主張は失当である。そして,令120条1項1号ロは減価償却として定額法を定めているが,選定の対象となる減価償却方法が複数ではないからといって,減価償却方法の選定をすることが のではないとする控訴人の主張は失当である。そして,令120条1項1号ロは減価償却として定額法を定めているが,選定の対象となる減価償却方法が複数ではないからといって,減価償却方法の選定をすることができないということにはならないから,控訴人の主張は理由がない。 イ(ア)平成10年改正において,建物に係る減価償却の償却方法が定額法に一本化された趣旨は,従前,定額法と定率法の選択が認められていることにより,毎期の償却額に大きな違いが生じることから,課税上の取扱いとしては,資産の種類に応じて最も適当と考えられる方法に一本化することが望ましいこと,一本化する場合の償却方法について,建物においては,①一般的に長期安定的に使用される資産であるとみられること,②その使用形態は,生産性や収益性に大きく左右されないこと,③主要諸外国においても,定額法により償却するものとされていること等から,時の経過に応じて均等に償却する定額法が適当と考えられたから である。 そもそも,減価償却は,減価償却資産の適正な費用配分を行うことによって,期間損益計算を正確ならしめることを目的とする費用配分の手続であり,上記①ないし③の理由から,建物の償却方法として定額法を採用することには合理性があるので,令120条1項1号ロの規定が授権法である法49条の委任の範囲内にあることは明らかである。 すなわち,法49条2項は「前項の選定をすることができる償却の,方法」に関する事項を政令に委任しているのであり,令120条1項1号ロの規定によれば,平成10年4月1日以降に取得した建物については,選定することができる減価償却方法が定額方法のみであるということであって,選定の対象となる減価償却の方法を選定することができないということにはならない。また,法が,政令で定める償却方法は必ず複 は,選定することができる減価償却方法が定額方法のみであるということであって,選定の対象となる減価償却の方法を選定することができないということにはならない。また,法が,政令で定める償却方法は必ず複数にすることを命じていると解すべき何らの実質的根拠もないから,控訴人の主張はその前提を欠いている。 (イ)控訴人の主張する法人税法31条等は,所得税が対象となっている本件には適用がないのは明らかであるから失当である。 しかも,法人税法31条6項は,同条1項(内国法人における減価償却の損金算入金額)の規定により選定をすることができる償却の方法の種類,その選定の手続その他減価償却資産の償却に関し必要な事項は政令で定めると規定しているところ,平成10年法律第105号による改正後の法人税法施行令48条1項1号ロは,法と同様,平成10年4月1日以降に取得した建物については,償却方法は定額法とする旨規定している。 また,法人税法施行令48条2項は,経済環境の変化に伴う企業の組織変革の活発化を背景に平成13年税制改正において創設された企業組織再編税制の一部であり,同税制においては,合併などの組織再編成に より移転する資産等について,原則として,その時価による譲渡損益の計上を求めつつ,特例として,企業グループ内の組織再編成と共同事業を営むための適格合併(法人税法2条1項12号の8)等の適格組織再編成の場合には,その譲渡損益の計上を繰り延べて従前の課税関係を継続させるという制度であって,本件とは無関係である」。 第3当裁判所の判断当裁判所も,被控訴人の控訴人に対する本件通知処分のうち,総所得金額1711万6936円及び納付すべき税額322万0600円を超える部分の取り消しを求める請求は理由がなく,これを棄却すべきものと判断する。その理由は,次のとおり 対する本件通知処分のうち,総所得金額1711万6936円及び納付すべき税額322万0600円を超える部分の取り消しを求める請求は理由がなく,これを棄却すべきものと判断する。その理由は,次のとおり付加・補正するほか,原判決「事実及び理由」中の「第3当裁判所の判断」の2ないし6(原判決10頁22行目冒頭から同16頁9行目末尾まで)記載のとおりであるからこれを引用する。 原判決13頁23行目冒頭から14頁2行目末尾までを次のとおり改める。 「(1)いわゆる租税法律主義を規定したとされる憲法84条のもとにおいては,租税の種類や課税の根拠,納税義務者,課税標準,税率及び賦課・徴収の手続等は法律に基づいて定められなければならないが,同条がこのような事項について,法律だけなく「法律に定める条件によ,る」と規定していること及び憲法73条6号の規定によれば,租税に。 関する法の専門技術性や経済社会の変化に対応すべき必要性から,租税法律主義の本質を損なわない限度で,法律が政令以下の法令に具体的細目や手続を委任することは許されるものと解される。そして,法49条2項は,政令への委任事項を,選定することができる減価償却方法の種類,その選定の手続その他減価償却資産の償却に関し必要な事項に限定し,令120条1項1号は,上記委任事項の範囲で,選定することができる減価償却方法について定めているから,このような範囲・限度で減価償却方法の種類等について政令で定めることを委任することは,上記 のような租税法律主義の趣旨に反せず,適法であると解される」。 同14頁8行目の次に行を改めて,以下のとおり加える。 「次に,控訴人は,相続のような例外的な承継の場合まで上記「取得」に含めるという解釈に合理性はなく,被相続人が選択していた定率法を承継できないとすることは 目の次に行を改めて,以下のとおり加える。 「次に,控訴人は,相続のような例外的な承継の場合まで上記「取得」に含めるという解釈に合理性はなく,被相続人が選択していた定率法を承継できないとすることは,行政府の裁量の範囲を逸脱したものである旨主張する。しかし,上記「取得」はその所有権の取得を意味するものと解されるところ,自然人の場合は相続は包括承継の一般的な取得原因であるのみならず,民法上も相続は,売買や贈与などの契約と同様に不動産の承継取得の原因となるものであり,法上も「取得」について相続による取得を除外する規定はないから,上記「取得」に相続による承継取得を含めることは,原則的な解釈であって,合理性があるというべきである。 したがって,令120条1項1号の規定は,法49条の委任の範囲内にあることは明らかであるから,行政府の裁量の範囲を逸脱したものということはできない」。 同15頁19行目の次に行を改めて,以下のとおり加える。 「次に,控訴人は,法49条1項は,企業会計上認められている複数の合理的な償却方法のなかから納税者が選択した方法になるものとして,償却方法を納税者の選択に委ねており,政令に償却方法を委任していないから,令120条1項1号ロは憲法30条,41条,73条6号,84条,内閣法11条に違反すると主張する。 しかし,上記のように,法49条1項が複数の減価償却方法を定め,納税者に減価償却方法の選択を委ねたものと解することはできないから,令120条1項1号ロが,平成10年4月1日以降に取得した建物については,定額法による旨定めたことが憲法30条,41条,73条6号,84条,内閣法11条に違反すると解することはできない。 また,控訴人は,令120条1項1号ロの改正趣旨が,主として企業利 益が景気に合わせて変動することをなくす が憲法30条,41条,73条6号,84条,内閣法11条に違反すると解することはできない。 また,控訴人は,令120条1項1号ロの改正趣旨が,主として企業利 益が景気に合わせて変動することをなくすためで,①建物は長期安定的に使用されること,②定額法は収益性に大きく左右されないことが「改正政令の要旨」であるが,定額法は建物の減価償却方法として実態に合わないので,授権法である法49条の委任の範囲を超えるものである旨主張する。 しかし,証拠(乙1)及び弁論の全趣旨によると,減価償却は,減価償却資産の適正な費用配分を行うことによって,期間損益計算を正確ならしめることを目的とする費用配分の手続であること,そして,建物に係る減価償却の償却方法が定額法に一本化された趣旨は,(ア)平成10年3月31日以前まで定額法と定率法の選択が認められていることにより,毎期の償却額に大きな違いが生じることから,課税上の取扱いとしては,資産の種類に応じて最も適当と考えられる方法に一本化することが望ましいこと,(イ)償却方法については,①建物は,一般的に長期安定的に使用される資産であるとみられること,②その使用形態は,生産性や収益性に大きく左右されないこと,③主要諸外国においても,定額法により償却するものとされていることから,時の経過に応じて均等に償却する定額法が合理性があるので,平成10年4月1日以降に取得されたものは定額法に一本化されたことが認められるので,令120条1項1号ロの規定は合理性があるというべきであるから,控訴人の上記主張は理由がなく採用することができない。 さらに,控訴人は,平成16年改正前の法人税法施行令48条3項に照らすと個人企業と法人との扱いを別義にする必要はなく,法人税法31条の規定には「平成10年4月1日以降に取得した建物(新建物)は,定 さらに,控訴人は,平成16年改正前の法人税法施行令48条3項に照らすと個人企業と法人との扱いを別義にする必要はなく,法人税法31条の規定には「平成10年4月1日以降に取得した建物(新建物)は,定,額法によるべきこと」が明示されていないから,法人税法上は,新建物でさえ定率法を選択することが禁止されていない上,法人税法上,合併による取得や特定現物出資は定額法強制の「取得」から除外されており,いずれにしても,減価償却資産に関して,定率法によって償却する法的地位は, 承継可能な財産権であり,政令でこの権利を奪うことはできないので,令120条1項1号ロの規定は,法律規定を政令によって変更するものであるから,憲法30条及び84条の規定する租税法律主義に反している旨主張する。 しかしながら,証拠(乙2)及び弁論の全趣旨によると,法人税法31条6項は,同条1項により選定をすることができる償却の方法の種類,その選定の手続その他減価償却資産の償却に関し必要な事項は政令で定めると規定しているが,平成10年法律第105号による改正後の法人税法施行令48条1項1号ロは,法と同様,平成10年4月1日以降に取得した建物については,償却方法は定額法とする旨規定していること,そして,法人税法施行令48条2項は,経済環境の変化に伴う企業の組織変革の活発化を背景に平成13年税制改正において創設された企業組織再編税制の一部であり,同税制においては,合併などの組織再編成により移転する資産等について,原則として,その時価による譲渡損益の計上を求めつつ,特例として,企業グループ内の組織再編成と共同事業を営むための適格合併(法人税法2条1項12号の8)等の適格組織再編成の場合には,その譲渡損益の計上を繰り延べて従前の課税関係を継続させるという制度であると認められる。し プ内の組織再編成と共同事業を営むための適格合併(法人税法2条1項12号の8)等の適格組織再編成の場合には,その譲渡損益の計上を繰り延べて従前の課税関係を継続させるという制度であると認められる。したがって,控訴人の上記主張は,その前提を欠くものであり,減価償却資産に関し定率法によって償却する法的地位が承継可能な財産権と解すべき法的根拠はない。 そうすると,令120条1項1号の規定は,憲法30条,41条,84条に違反するものではないのみならず,憲法73条6号及びそれを受けた内閣法11条に違反するものではないというべきである」。 第4 結論 よって,原判決は相当であり,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとし,控訴費用の負担につき行訴法7条,民訴法67条,61条を適用し て,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第24民事部裁判長裁判官大喜多啓光裁判官園部秀穗裁判官河野清孝

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