令和6(わ)1328 わいせつ電磁的記録記録媒体陳列、公然わいせつ被告事件

裁判年月日・裁判所
令和7年8月21日 京都地方裁判所
ファイル
hanrei-pdf-94489.txt

判決文本文2,648 文字)

令和7年8月21日宣告令和6年(わ)第1328号、第1424号わいせつ電磁的記録記録媒体陳列、公然わいせつ被告事件 主文 被告人を懲役3年及び罰金250万円に処する。 その罰金を完納することができないときは、金1万円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 この裁判確定の日から5年間その懲役刑の執行を猶予する。 被告人に対し、仮にその罰金に相当する金額を納付すべきことを命ずる。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、インターネットサイト「A」を管理・運営するアメリカ合衆国所在のB社のCEOとして稼働していたものであるが、第1 同サイトを同社と共に管理・運営する株式会社Cの実質的相談役であるD、同社代表取締役であるE、Fらと共謀の上、平成25年6月19日午後10時 15分頃、被告人が同社と共に管理するサーバコンピュータに、Fが大阪市a区bc 丁目d 番e 号fg 同人方からインターネットに接続した携帯電話機を使用して送信した男女の性器を露骨に撮影したわいせつな動画データを記録・保存させるなどし、インターネットを利用する不特定多数の者が前記わいせつな動画を閲覧することができる状態を設定し、同月28日ないし平成26年12月 8日、前記動画データにアクセスしてきた不特定の者に対してこれを閲覧再生させ、もってわいせつな電磁的記録に係る記録媒体を公然と陳列した。 第2 D、E、前記「A」に事業者としてエージェント登録していたG及びパフォーマー登録していたHと共謀の上、平成25年12月25日午後1時50分頃から同日午後2時8分頃までの間、京都市h 区i 町j 番地kl 同人方において、 同人がウェブカメラで露骨に撮影した同人の性器の映像を、前記「A」内 上、平成25年12月25日午後1時50分頃から同日午後2時8分頃までの間、京都市h 区i 町j 番地kl 同人方において、 同人がウェブカメラで露骨に撮影した同人の性器の映像を、前記「A」内の配 信サイト「Aライブアダルト」の映像配信システムを利用して、同市m 区n 町o 番地pq 階等へ電気通信回線を通じて無修正で即時配信し、不特定の視聴者らに観覧させ、もって公然とわいせつな行為をした。 第3 D、E及び前同様にエージェント登録していたIらと共謀の上、平成26年6月3日午後10時6分頃から同日午後10時39分頃までの間、大阪市r 区 st 丁目u 番v 号wx 同人方において、同人らがウェブカメラで露骨に撮影した同人らの性器や性交場面等の映像を、前記「Aライブアダルト」の映像配信システムを利用して、前記pq 階等へ電気通信回線を通じて無修正で即時配信し、不特定の視聴者らに観覧させ、もって公然とわいせつな行為をした。 (量刑の理由) 本件は、インターネットサイト「A」を管理・運営するB社のCEOであった被告人が、同サイトを同社と共同して管理・運営する株式会社Cの実質的相談役及び代表取締役と共に、①投稿者らと共謀して、被告人が同社と共に管理するサーバコンピュータに、投稿者が送信した無修正わいせつ動画のデータを記録・保存させるなどし、インターネット利用者が当該動画を閲覧できる状態を設定したというわい せつ電磁的記録記録媒体陳列1件(第1の事実)と、②各配信者らと共謀して、各配信者らが前記「A」内の配信サイトの映像配信システムを利用して無修正わいせつ動画を即時配信し、不特定の視聴者らに観覧させたという公然わいせつ2件(第2、第3の事実)からなる事案である。 被告人は、共犯者らと共謀して、不特定多数の者 像配信システムを利用して無修正わいせつ動画を即時配信し、不特定の視聴者らに観覧させたという公然わいせつ2件(第2、第3の事実)からなる事案である。 被告人は、共犯者らと共謀して、不特定多数の者が閲覧・観覧するインターネッ トの投稿サイトや配信サイトにおいて、本件各犯行にかかる無修正わいせつ動画を投稿・配信し、これらを社会に拡散させたものであるところ、本件各犯行によって我が国の健全な性的秩序を害した程度は大きい。 被告人は、前記の投稿サイトや配信サイトにおいて多数の無修正わいせつ動画が投稿・配信されていることを認識しながら、これを制限するなどの措置を講じるこ となく許容し、むしろサイト利用者を増加させ、一部は増収の手段として無修正わ いせつ動画を利用しながら、常習的犯行の一環として本件各犯行に及んだものであって、動機に酌むべき点はない。 被告人は、不特定多数のインターネット利用者が、無修正のわいせつ動画を投稿及び閲覧・観覧できるようなプラットフォームである「A」のサイトを開設するなどしたものであるところ、同サイトの存在が本件各犯行の不可欠の前提となってい ることなどからすれば、組織的に行われた本件各犯行において被告人が果たした役割は他の共犯者と比べても大きく、厳しい非難は免れない。 以上からすれば、被告人の刑事責任は相当に重いというほかないし、本件各犯行の動機に利欲的な面があることからすれば、相当額の罰金を併科することが相当である。 他方で、被告人が事実関係及び犯罪が成立すること自体は認めて反省の態度を示し、同サイトの運営には今後一切関わらない旨約していること、本邦における前科が見当たらないことなど被告人のために酌むべき事情も認められる(なお、被告人は、長年アメリカで生活してきたことや、B社がア し、同サイトの運営には今後一切関わらない旨約していること、本邦における前科が見当たらないことなど被告人のために酌むべき事情も認められる(なお、被告人は、長年アメリカで生活してきたことや、B社がアメリカの法人であることなどもあって違法性の意識が薄かった旨いうが、そのことが被告人の刑事責任をことさら に軽減するものではない。)。 そこで、被告人に対しては、処断刑の上限の懲役刑及び罰金刑を科した上で、懲役刑についてはその刑の執行を猶予するのが相当であると判断した。 また、被告人の生活状況や出入国状況等に鑑み、罰金刑については仮納付を命じるのが相当であると判断した。 よって、主文のとおり判決する。 (求刑・懲役3年及び罰金250万円(仮納付))令和7年8月21日京都地方裁判所第2刑事部裁判長裁判官川上宏 裁判官瀬戸麻未 裁判官栗田陽介

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る