【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人竺原巍、同山本毅の上告理由一の1について 地方自治法二四二条の二第
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人竺原巍、同山本毅の上告理由一の1について 地方自治法二四二条の二第一項四号によるいわゆる代位請求訴訟は、地方公共団 体が、職員又は違法な行為若しくは怠る事実に係る相手方に対し、実体法上同号所 定の請求権を有するにもかかわらず、これを積極的に行使しようとしない場合に、 住民が地方公共団体に代位し右請求権に基づいて提起するものである(最高裁昭和 四六年(行ツ)第九〇号同五〇年五月二七日第三小法廷判決・裁判集民事一一五号 一五頁参照)。右のような代位請求訴訟の構造にかんがみれば、右訴訟の被告適格 を有する者は右訴訟の原告により訴訟の目的である地方公共団体が有する実体法上 の請求権を履行する義務があると主張されている者であると解するのが、相当であ る。被上告人らの主張によれば、本訴において同人らが訴外a町に代位して行使し ようとする請求権は上告人自身の不法行為により同町に加えた損害に対し同町が有 する賠償請求権であるというのであり、したがつて、本訴において被告適格をもつ のは、被上告人らにより右損害を賠償する義務を負うと主張されている上告人であ ることが明らかである。これと結論を同じくする原審の判断は、結局、正当であり、 論旨は採用することができない。 同一の2について 本件記録によれば、被上告人らの本件監査請求は、上告人は不法行為により訴外 a町に対し損害を被らせ同町に対し損害賠償義務を負うところ同町はその請求をす ることを怠つているから損害賠償請求等適当な措置を求める、というのであり、こ れによつてみれば、被上告人らの監査請求は、地方自治法二四二条一項所定の不当 - 1 - 又は違法に財産の管理を怠る事実を改めるために必要な措置を講ずべきこと 求等適当な措置を求める、というのであり、こ れによつてみれば、被上告人らの監査請求は、地方自治法二四二条一項所定の不当 - 1 - 又は違法に財産の管理を怠る事実を改めるために必要な措置を講ずべきことを求め ていたものというべきである。そうすると、右規定による怠る事実に係る請求につ いては同条二項の適用はないと解すべきものであるから、被上告人らの本件監査請 求については所論の期間徒過の違法はない。それ故、これと結論を同じくする原審 の判断は、結局、正当であり、論旨は採用することができない。 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官 全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 江 里 口 清 雄 裁判官 天 野 武 一 裁判官 高 辻 正 己 裁判官 服 部 高 顯 裁判官 環 昌 一 - 2 -
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