平成14年(行ケ)第166号特許取消決定取消請求事件口頭弁論終結日平成15年3月25日判決原告ビーティージーインターナショナルリミテッド訴訟代理人弁護士中島和雄訴訟代理人弁理士志賀正武同船山武同渡邉隆同村山靖彦同藤田考晴被告特許庁長官太田信一郎指定代理人高橋泰史同山川雅也同小林信雄同大橋良三同涌井幸一同西川一被告補助参加人ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ訴訟代理人弁理士松本研一同小倉博同伊藤信和 主文 1 特許庁が平成9年異議第70096号事件について平成13年11月27日にした決定をすべて取り消す。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1) 主文1項 した決定をすべて取り消す。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1) 主文1項と同旨(2) 訴訟費用は被告の負担とする。 2 被告(1) 原告の請求を棄却する。 (2) 訴訟費用は原告の負担とする。 第2 当事者間に争いのない事実 1 特許庁における手続の経緯原告は,発明の名称を「磁気遮蔽」とする特許(特許第2515107号,昭和61年9月20日出願,パリ条約による優先権主張日1985年9月20日,1986年2月6日,同年6月19日,イギリス国。設定登録日平成8年4月30日。以下「本件特許」といい,これに係る発明を「本件発明」という。本件発明の発明の数は2である。)の特許権者である。 平成9年1月10日,本件特許に対し,2発明(請求項1及び14にそれぞれ係る発明)のいずれについても,特許異議の申立てがなされた。特許庁は,これを平成9年異議第70096号事件として審理し,その結果,平成13年11月27日,「特許第2515107号の特許請求の範囲第1項,第14項に記載された発明についての特許を取り消す。」との決定をし,同年12月17日に,その謄本を原告に送達した。 2 決定の理由決定の理由は,要するに,本件発明のうち,請求項1に係る発明は,昭和62年法律第27号による改正前の特許法(以下「昭和62年改正前特許法」という。)36条4項に,請求項14に係る発明は,特許法29条2項に,それぞれ違反して特許されたものであるから,いずれの発明についての特許も取り消されるべきである,とするものである。 3 訂正審決の確定原告は,本訴係属中,平成14年9月24日付け 項に,それぞれ違反して特許されたものであるから,いずれの発明についての特許も取り消されるべきである,とするものである。 3 訂正審決の確定原告は,本訴係属中,平成14年9月24日付けで,本件特許の出願の願書に添付した明細書(以下「本件明細書」といい,甲第2号証の3は,その内容が記載された公開特許公報である。)につき,特許請求の範囲の訂正を含む訂正の審判を請求した。特許庁は,これを訂正2002-39201号事件として審理し,その結果,平成14年12月11日に上記訂正をすることを認める旨の審決(以下「本件訂正審決」という。)をし,これが確定した。 4 本件訂正前の本件発明の内容(1) 【請求項1】磁界を発生すべく配置された一次電気コイルと,前記一次電気コイルの周りを囲み遮蔽コイルを形成する1組の電気導体と,各電気導体に電流を供給する手段とを備え,配置された1組の電気導体と,該1組の電気導体に供給される電流の大きさとの結果として生じた前記遮蔽コイル内の電流分布は,前記遮蔽コイルの位置に配置される連続した超伝導体の表面に前記一次電気コイルの磁界によって誘導される電流分布に近似することを特徴とする磁気遮蔽コイルシステム。 (2) 【請求項14】磁界を発生すべく配置された一次電気コイルと,前記一次電気コイルの周りを囲む内部遮蔽コイルを形成する1組の第1の電気導体と,前記一次電気コイルおよび前記内部遮蔽コイルの周りを囲む外部遮蔽コイルを形成する1組の第2の電気導体と,前記第1および第2の電気導体の双方に電流を供給する手段とを備え,上述したように前記第1および第2の電気導体を配置し,外部遮蔽コイルの外側に感知される磁界がない程の大 体と,前記第1および第2の電気導体の双方に電流を供給する手段とを備え,上述したように前記第1および第2の電気導体を配置し,外部遮蔽コイルの外側に感知される磁界がない程の大きさの電流を前記第1および第2の電気導体に供給し,内部遮蔽コイルの内側の磁界が,これら遮蔽コイルがなかった場合に,一次電気コイルによって生じるであろう磁界に,実質上,一致することを特徴とする電気遮蔽コイルシステム。 5 本件訂正審決による特許請求の範囲に係る訂正の内容(1) 【請求項1】を「磁界を発生すべく配置された一次電気コイルと,前記一次電気コイルの周りを囲み遮蔽コイルを形成する1組の電気導体と,各電気導体に電流を供給する手段とを備え,配置された1組の電気導体と,該1組の電気導体に供給される電流の大きさとの結果として生じた前記遮蔽コイル内の電流分布は,前記遮蔽コイルの位置に配置される仮想的な連続した超伝導体の表面に前記一次電気コイルの磁界によって誘導される電流分布を模倣するようにこれに近似することを特徴とする核磁気共鳴画像装置用磁気遮蔽コイルシステム。」と訂正する。 (2) 【請求項14】を,「磁界を発生すべく配置された一次電気コイルと,前記一次電気コイルの周りを囲む内部遮蔽コイルを形成する1組の第1の電気導体と,前記一次電気コイルおよび前記内部遮蔽コイルの周りを囲む外部遮蔽コイルを形成する1組の第2の電気導体と,前記第1および第2の電気導体の双方に電流を供給する手段とを備え,上述したように前記第1および第2の電気導体を配置し,外部遮蔽コイルの外側に感知される磁界がない程の大きさの電流を前記第1およ 第1および第2の電気導体の双方に電流を供給する手段とを備え,上述したように前記第1および第2の電気導体を配置し,外部遮蔽コイルの外側に感知される磁界がない程の大きさの電流を前記第1および第2の電気導体に供給し,内部遮蔽コイルの内側の磁界が,これら遮蔽コイルがなかった場合に,一次電気コイルによって生じるであろう磁界に,実質上,一致し,そのことによって,内部遮蔽コイルは前記一次電気コイルによって生成された磁界の完全な吸収器としてふるまい,内部遮蔽コイルおよび外部遮蔽コイルは,その間に磁界を捕捉するように作用することを特徴とする核磁気共鳴画像装置用磁気コイルシステム。」と訂正する。 (判決注・下線部が本件訂正審決による付加部分である。)第3 当裁判所の判断上記当事者間に争いのない事実の下では,本件訂正前の本件特許の請求の範囲請求項1に係る発明については昭和62年改正前特許法36条4項に,同請求項14に係る発明については特許法29条2項に,それぞれ違反してなされた特許であることを理由に,その特許を取り消した決定(以下「本件取消決定」という。)の取消しを求める訴訟の係属中に,上記各請求項のいずれについても,請求の範囲の減縮を含む訂正の審判の請求がなされ,特許庁は,これを認める審決(本件訂正審決)をし,これが確定したということができる。 本件取消決定は,これにより,結果として,本件訂正後の請求項1及び14のいずれについても,判断の対象となるべき発明の認定を誤ったことになる。この誤りが,上記各請求項に係る発明のいずれについても,本件取消決定の結論に影響を及ぼすことは明らかである。したがって,本件取消決定は,すべて,取消しを免れない。 以上によれば,本訴請求は理由がある。そこで,これを認容し,訴訟 いずれについても,本件取消決定の結論に影響を及ぼすことは明らかである。したがって,本件取消決定は,すべて,取消しを免れない。 以上によれば,本訴請求は理由がある。そこで,これを認容し,訴訟費用の負担については,原告に負担させるのを相当と認め,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法62条を適用して,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第6民事部 裁判長裁判官山下和明 裁判官設樂隆一 裁判官高瀬順久
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