【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人国分丸治上告趣意は末尾に添附した別紙記載の通りであつて、当裁判所の 判断は次の通りである。 刑法における財物取罪
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人国分丸治上告趣意は末尾に添附した別紙記載の通りであつて、当裁判所の判断は次の通りである。 刑法における財物取罪の規定は人の財物に対する事実上の所持を保護せんとするものであつて、これを所持するものが法律上その所持を禁じられて居る場合でも現実にこれを所持して居る事実がある以上社会の法的秩序を維持する必要上物の所持という事実上の状態それ自体が保護せられみだりに不正手段によつてこれを侵すことを許さぬものであることは当裁判所判例の示すところである(昭和二四年(れ)第二八九〇号同二五年四月一一日第三小法廷判決)さればAが事実上所持していた本件濁酒が所論の如く所有並に所持を禁じられていたものであるとしても被告人が不正手段によつて同人の所持を奪つた判示行為に対し窃盗罪として処断した原判決は正当であるばかりでなくまた判例に反するものでもない。従つて論旨は採用するを得ない。 よつて刑訴四〇八条により主文の通り判決する。 以上は裁判官全員一致の意見である。 昭和二六年八月九日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 1 -
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