令和2(さ)1 道路交通法違反被告事件に係る略式命令に対する非常上告事件

裁判年月日・裁判所
令和2年3月12日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄自判 盛岡簡易裁判所
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判決文本文1,518 文字)

- 1 -令和2年(さ)第1号道路交通法違反被告事件に係る略式命令に対する非常上告事件令和2年3月12日第一小法廷判決 主文 原略式命令を破棄する。 被告人が普通乗用自動車(軽四)を運転して過失により通行禁止場所を通行したとの事実につき公訴を棄却する。 被告人を罰金4万円に処する。 その罰金を完納することができないときは,5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 理由 盛岡簡易裁判所は,令和元年10月16日,「被告人は,(1)法定の除外事由がないのに,令和元年8月7日午後0時16分頃,道路標識により左折方向への車両の進行を禁止されている盛岡市開運橋通4番15号付近道路において,同標識を確認しこれに従うべき注意義務があるのに,同標識を確認しなかった過失により,同標識の表示に気付かないで,普通乗用自動車(軽四)を運転して左折進行し,(2)普通自動車仮運転免許を受けた者であるが,前記日時頃,前記場所において,練習のため前記普通乗用自動車を運転するに際し,その運転者席の横の乗車装置に法令で定めた有資格者を同乗させないで,同車を運転したものである。」との事実を認定した上,道路交通法119条2項,同条1項1号の2,8条1項,4条1項,同法施行令1条の2,同法118条1項8号,87条2項後段,刑法45条前段,48条2項,18条,刑訴法348条を適用して,被告人を罰金4万7000円に処する旨の略式命令を発付し,同略式命令は,同年11月6日確定した。 しかしながら,前記(1)の行為は,道路交通法125条1項にいう「反則行為」に該当するところ,被告人には同条2項 万7000円に処する旨の略式命令を発付し,同略式命令は,同年11月6日確定した。 しかしながら,前記(1)の行為は,道路交通法125条1項にいう「反則行為」に該当するところ,被告人には同条2項各号に掲げる事由は存せず,被告人は「反- 2 -則者」に該当するものと認められる。したがって,前記(1)の行為について,被告人に対しては,同法130条により,同法127条の通告をし,同法128条1項の納付期間が経過した後でなければ公訴を提起することができない。しかるに,前記(1)の事実について,盛岡区検察庁検察官事務取扱検察事務官が上記の反則行為に関する処理手続を経由しないまま公訴を提起したのであるから,盛岡簡易裁判所としては,刑訴法463条1項,338条4号により公訴棄却の判決をすべきであった。これをしなかった原略式命令は,法令に違反し,かつ,被告人のため不利益であることが明らかである。 よって,本件非常上告は理由があるから,同法458条1号により原略式命令を破棄し,原略式命令の罪となるべき事実中,被告人が普通乗用自動車(軽四)を運転して過失により通行禁止場所を通行したとの事実につき,同法338条4号により公訴を棄却し,その余の原略式命令によって確定された事実につき,被告人の行為は,道路交通法118条1項8号,87条2項後段に該当するので,所定刑中罰金刑を選択し,その所定金額の範囲内で被告人を罰金4万円に処し,その罰金を完納することができないときは,刑法18条により5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官菅野俊明,同菊池和史公判出席(裁判長裁判官山口厚裁判官池上政幸裁判官小池裕裁判官木澤克之裁判官深山卓也) 意見で,主文のとおり判決する。 検察官菅野俊明,同菊池和史公判出席(裁判長裁判官山口厚裁判官池上政幸裁判官小池裕裁判官木澤克之裁判官深山卓也)

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