昭和37(あ)1557 所得税法違反

裁判年月日・裁判所
昭和38年12月12日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 福岡高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-50690.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を福岡高等裁判所に差し戻す。          理    由  被告人本人の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上 告理

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文1,107 文字)

主文 原判決を破棄する。 本件を福岡高等裁判所に差し戻す。 理由 被告人本人の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。 しかしながら、所得税法六九条一項前段のいわゆる所得税逋脱罪は、所得税の納税義務ある者が詐偽その他の不正な行為をもつて、納税義務の履行を怠り(いわゆる逋脱行為)、その結果、税金を免れることにより成立する犯罪である故、その犯罪事実を認定するにあたつては、逋脱の犯意や逋脱行為にとどまらず、その行為により履行を免れた所得税額をも認定することを要すると解すべきであるところ、原判決は、被告人の逋脱の犯意および逋脱行為を認定しているものの、逋脱の結果については単に「同年分の所得金額は八八二、〇〇〇円をこえていたにかかわらず云々」と判示しているのみであつて、逋脱にかかる所得税額を判示していない。かかる判示の程度では、逋脱の結果の認定としては不確定かつ不充分であるというべく、原判決はこの点に理由不備の違法がある。また、原判決は、第一審判決が否定した昭和二九年度期首における手持現金、売掛金、および借入金について、正確には確定することはできないが、相当額のものがあつたことを推認できるとしている反面、同年度期末の右各課目の金額については判示するところがないので、したがつてその相当額は全額同年度の財産増減の表中減の方に加算されてしかるべき金額である。 しかるに原判決は、単に漠然と相当額と推認しているのみであつて、その金額を確定するところがないから、右金額の如何によつては、被告人の所得金額は、あるいは被告人が確定申告書に記載した所得金額よりも少額であるやも知れず、被告人にとつて有利な金額であることを疑い得る余地があり、その認定が不明確であること- 1 - よつては、被告人の所得金額は、あるいは被告人が確定申告書に記載した所得金額よりも少額であるやも知れず、被告人にとつて有利な金額であることを疑い得る余地があり、その認定が不明確であること- 1 -を免れず、このような認定にとどまつた原判決には、審理を尽さなかつた違法があるというべきである。 以上の理由不備および審理不尽の違法は、判決に影響を及ぼすことが明らかであるから、原判決は破棄、差戻を免れない。 よつて刑訴四一一条一号、四一三条により原判決を破棄し、本件を原裁判所である福岡高等裁判所に差し戻すべきものとし、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 検察官浜本一夫公判出席昭和三八年一二月一二日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官入江俊郎裁判官下飯坂潤夫裁判官斎藤朔郎裁判官長部謹吾- 2 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る