令和6年9月9日判決言渡同日原本受領裁判所書記官令和5年(ワ)第886号損害賠償請求事件口頭弁論終結の日令和6年7月8日判決 原告 株式会社ドウシシャ 同代表者代表取締役 同訴訟代理人弁護士 小松陽一郎 同 原悠介 同 千葉あすか 同訴訟復代理人弁護士 小山秀 同 中田健一 被告 大幸薬品株式会社 同代表者代表取締役 同訴訟代理人弁護士 池田佳史 同 木ノ島雄介 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は、原告の負担とする。 事実 及び理由 第1 請求 被告は、原告に対し、1億7314万7248円及びこれに対する令和5年2月9日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本件は、原告が、被告に対し、① 原告及び被告の間で締結された、二酸化塩素発生ユニット搭載製品に用いられるLED基盤等の購入に係る契約上、被告は、原告に供給する製品の品質・機能・表示等について関係諸法令に適合していることなどを保証すべき義務を負っていたにもかかわらずこれに違反した保証義務違反の債務不履行、② 不正競争防止法2条1項20号の品質誤認惹起行為、 の品質・機能・表示等について関係諸法令に適合していることなどを保証すべき義務を負っていたにもかかわらずこれに違反した保証義務違反の債務不履行、② 不正競争防止法2条1項20号の品質誤認惹起行為、③ 同法2条1項21号の信用毀損行為があり、これによって、原告に1億7314万7248円(内1億3314万7248円については、上記責任原因①及び②が請求権競合の関係に立ち、内2000万円については、上記責任原因③によって生じ、内2000万円は弁護士費用相当額である。)の損害が生じたとして、損害賠償金1億7314万7248円及び同額に対する債務不履行責任についての請求日の翌日であり、かつ、不正競争行為日の後の日である令和5年2月9日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合の遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(争いのない事実、掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)(1) 当事者ア原告は、家庭用雑貨、電気製品等の製造、販売等を目的とする会社である。 イ被告は、医薬部外品、環境浄化等に係る製品の設計、製造、販売等を目的とする会社である。 (2) 被告は、平成26年3月27日、消費者庁から、被告が販売する二酸化塩素を利用した空間除菌を標ぼうする据え置き型のグッズである「クレベリンゲル」と、スティック型のグッズである 「クレベリンマイスティック」について、それぞれの商品から放出される二酸化塩素がウイルス及び菌を除去し、カビの生育を抑制するとともに消臭するかのように示す表示が、当時の不当景品類及び不当表示防止法 (以下 「景表法」という。)6条1号に定める優良誤認表示に該当するとして、措置命令を受けた (甲3。以下 「第1措置命令」 - 3 -という。)。 (3) 原 景品類及び不当表示防止法 (以下 「景表法」という。)6条1号に定める優良誤認表示に該当するとして、措置命令を受けた (甲3。以下 「第1措置命令」 - 3 -という。)。 (3) 原告及び被告は、平成27年6月15日付け 「基本取引契約書」において、別紙1記載の内容を含む契約を締結した (甲1。以下、同契約を 「本件契約」といい、本件契約の条項は、「本件契約●条●項●号」というように引用する。また、以下、「二酸化塩素発生ユニット」、「二酸化塩素発生ユニット搭載製品」及び「本商品」の語を、同契約2条の定義と同義で用いる。)。 (4) 原告は、本件契約に基づき、被告との間で個別契約を締結した上で、被告から、二酸化塩素発生ユニットの構成物その他当該個別契約で定められた商品(本商品)を購入し、それらを組み込んだ二酸化塩素発生ユニット搭載製品を完成させ、「クレベリン除菌・消臭器」、「クレベリンふとん&衣類乾燥機」、「クレベリン超音波式加湿器」及び「クレベリンハイブリッド式加湿器」の商品名で販売していた(以下、原告が販売していた二酸化塩素発生ユニット搭載製品を「本件クレベリン商品」と総称する。)。 (5) 本件クレベリン商品の包装等に用いられた化粧箱のデザインは、別紙2の1ないし4のとおりであった (甲9、18、25、33)。また、クレベリン除菌・消臭器のカタログは別紙2の5のとおりであった(甲8)。 (6) 被告は、令和4年1月20日及び同年4月14日、被告が販売する「クレベリン置き型60g」、「クレベリン置き型150g」、「クレベリンスティックペンタイプ」、「クレベリンスティックフックタイプ」、「クレベリンスプレー」及び「クレベリンミニスプレー」の6商品について、これらの商品から発生する二酸化塩素の作用によっ リンスティックペンタイプ」、「クレベリンスティックフックタイプ」、「クレベリンスプレー」及び「クレベリンミニスプレー」の6商品について、これらの商品から発生する二酸化塩素の作用によって、身の回りの空間ないし室内空間に浮遊するウイルス又は菌が除去又は除菌される効果が得られるかのように示す表示をしていたことが、景表法5条1号に定める優良誤認表示にあたるとして、措置命令を受けた(以下「第2措置命令」という。)。また、被告は、令和5年4月11日、消費者庁から、これらの6商品の表示について、景表法8条1項に基づく6億0744万円の課徴金支払 - 4 -命令を受けた。なお、これらの6商品は、いずれも、本件クレベリン商品ではない。(甲4ないし7、50) 3 争点(1) 本件契約6条1項に定める保証義務違反の有無(争点1)(2) 本件契約20条3項による在庫品引取義務の有無(争点2)(3) 品質誤認惹起行為(不正競争防止法2条1項20号)の有無(争点3)(4) 信用毀損行為(不正競争防止法2条1項21号)の有無(争点4)(5) 原告の損害(争点5)第3 争点についての当事者の主張 1 争点1(本件契約6条1項に定める保証義務違反の有無)について【原告の主張】(1) 被告は、原告に対し、本商品を販売するときには、本件契約6条1項に基づき、① 本商品が、原材料・品質・機能・表示・その他本商品に関する一切の事項について、関係諸法令並びに原告及び被告が協議の上定めた本商品の仕様に適合していること、② 通常有すべき又は表示された品質及び安全性を具備し、材質上及び製造上の欠陥を有していないこと、③ 本商品の使用説明書等において、その品質及び安全性を確保するために通常なされるべき表示及び警告がなされていることを保証 示された品質及び安全性を具備し、材質上及び製造上の欠陥を有していないこと、③ 本商品の使用説明書等において、その品質及び安全性を確保するために通常なされるべき表示及び警告がなされていることを保証する義務を負っていた。 (2) 本件クレベリン商品は、いずれも、被告から販売された本商品から構成される二酸化塩素発生ユニットをその中核的部品として使用するものであり、かつ、被告は、本件クレベリン商品の化粧箱等のデザインを作成する際、原告に対し、第1措置命令も踏まえ、景表法上の問題についても意識しつつ、詳細かつ具体的に指示をしていた。加えて、本件契約3条では、原告が、被告から販売された本商品を用いて本件クレベリン商品を製造し、第三者に販売することが予定されていた。また、被告は、本件クレベリン商品に組み込まれるクレベリンLED について、自社のホームページにおいて、本件クレベ - 5 -リン商品の化粧箱等になされた表示と実質的に同一の情報を公開している。 そうすると、本件クレベリン商品の化粧箱やカタログの表示について、被告には表示主体性があり、被告は、原告のみならず、原告が販売する先である第三者との関係でも、二酸化塩素発生ユニットの表示が関係諸法令に適合していること等の保証義務を負い、これに違反した場合、本件契約6条1項に定める保証義務を尽くさなかったこととなるものというべきである。本件契約6条1項及び2項は、原告及び被告が景表法違反の表示行為がないことを互いに保証し、その責任の範囲を画する規定であり、景表法違反の表示行為のうち本商品(クレベリンLED 等)に関する表示部分は被告が保証義務を負うと解すべきである。 (3) しかし、このような被告の指示に基づき作成された本件クレベリン商品の化粧箱やカタログには、別紙2のとおり被告が第 ベリンLED 等)に関する表示部分は被告が保証義務を負うと解すべきである。 (3) しかし、このような被告の指示に基づき作成された本件クレベリン商品の化粧箱やカタログには、別紙2のとおり被告が第2措置命令において消費者庁から指摘された、二酸化塩素による空間除菌効果が存するような優良誤認表示と評価すべき表示がなされていた。 (4) よって、被告は、本件契約6条1項に定める保証義務に違反し、景表法に定める優良誤認表示を含む本件クレベリン商品の表示をしたものといえる。 【被告の主張】(1) 被告が原告に対し保証義務を負うのは、あくまでも、本件契約によって被告が原告に対して納品する本商品に関する表示のみである。しかし、原告が、優良誤認表示があると主張しているのは、本件クレベリン商品の化粧箱等であり、そもそも、被告が表示内容について保証義務を負うものではない。 (2) 原告は、本件クレベリン商品の化粧箱等について被告の指示に従って作成されたものであると主張する。しかし、同化粧箱等は、あくまでも、原告が作成し、同商品に付したものであるし、そのデザインの決定権も原告にあった。 被告や協力者である有限会社nendo(以下「nendo」という。)が原告に対してデザイン上のアドバイスを行ったことはあるが、その採否は原告に委ねら - 6 -れていたし、実際に、被告からのアドバイスが採用されなかった例もある。 (3) 以上のとおり、原告が主張する保証義務違反の事実は、本件契約の解釈からも認められるものではないし、事実レベルでも、最終的に原告が決定したデザインに関するものであり、被告がその責めを負うべき理由はない。 2 争点2(本件契約20条3項による在庫品引取義務の有無)【原告の主張】上記1の【原告の主張】とおり、被告は本件契約6条1 デザインに関するものであり、被告がその責めを負うべき理由はない。 2 争点2(本件契約20条3項による在庫品引取義務の有無)【原告の主張】上記1の【原告の主張】とおり、被告は本件契約6条1項の保証義務に違反した。したがって、本件契約20条3項に基づき、原告は、被告に対し、原告が抱える被告が販売した商品の在庫品の引取りを求めることができる。 そして、被告が販売した商品から構成される二酸化塩素発生ユニットを組み込んだことで、不可分一体のものとなった本件クレベリン商品の在庫についても、社会通念上、本件契約20条3項に基づき、引取りを求めることができるものというべきである。 【被告の主張】上記1の【被告の主張】とおり、被告には本件契約6条1項の保証義務違反はない。 本件契約20条3項は、あくまでも、本件契約に基づき、被告が原告に納品した商品の引取りについて定めたものであり、同商品を利用して製造された本件クレベリン商品の引取義務まで定めたものではない。 3 争点3(品質誤認惹起行為(不正競争防止法2条1項20号)の有無)【原告の主張】上記1の【原告の主張】とおり、被告は、原告に対し、優良誤認表示を含む本件クレベリン商品の化粧箱やカタログを作成させたものである。 被告は、これらの化粧箱等を作成する際、原告に対し、内容面やデザインについて詳細な指示を行い、資料も提供するなどしていた。 そして、原告及び被告は、ともに、除菌グッズや消臭グッズを販売しており、 - 7 -競争関係にある。 よって、被告は、故意又は過失により、本件クレベリン商品の化粧箱等における景表法5条1号に違反するような品質誤認惹起表示を行ったものであり、その実質的表示主体として、原告に対し、不正競争防止法に基づく損害賠償義務を負う。 失により、本件クレベリン商品の化粧箱等における景表法5条1号に違反するような品質誤認惹起表示を行ったものであり、その実質的表示主体として、原告に対し、不正競争防止法に基づく損害賠償義務を負う。 【被告の主張】上記1の【被告の主張】とおり、本件クレベリン商品の化粧箱等のデザインを最終的に決定したのは原告であり、被告は助言をしたにすぎない。 本件クレベリン商品の化粧箱等に品質誤認惹起行為があったとするならば、それは原告が行ったものであり、被告には、何ら不正競争行為は認められない。 また、原告と被告は、競争関係にない。 4 争点4(信用毀損行為(不正競争防止法2条1項21号)の有無)【原告の主張】被告に対し、第2措置命令が下った結果、同措置命令で指摘された表示と実質的に同じ表示を含む本件クレベリン商品についても、消費者から苦情や返品等の問い合わせが殺到するに至った。そのため、原告の営業上の信用が著しく毀損された。 上記のとおり、本件クレベリン商品の化粧箱等の実質的表示主体は被告であるから、被告による当該表示は、故意又は過失による原告に対する信用毀損行為である。 【被告の主張】上記3のとおり、本件クレベリン商品の化粧箱等の表示は、あくまでも原告が自らの判断で行ったものにすぎず、被告による信用毀損行為を観念することはできない。 5 争点5(原告に生じた損害)【原告の主張】 - 8 -(1) 本件クレベリン商品の在庫品の処分費用等 1億3314万7248円被告の債務不履行又は品質誤認惹起行為により、原告は、本件クレベリン商品の在庫品を販売することができなくなった。そのため、上記の処分費用等の負担を余儀なくされた。 (2) 信用毀損による慰謝料 2000万0000円被 原告は、本件クレベリン商品の在庫品を販売することができなくなった。そのため、上記の処分費用等の負担を余儀なくされた。 (2) 信用毀損による慰謝料 2000万0000円被告による信用毀損行為により、原告の社会的信用が大きく毀損された。 その慰謝料は2000万円をくだらない。 (3) 弁護士費用 2000万0000円被告に対し、上記(1)及び(2)の損害の賠償を求めるために必要かつ相当な弁護士費用は上記のとおりである。 (4) 合計 1億7314万7248円【被告の主張】争う。 第4 当裁判所の判断 1 認定事実前記前提事実に加え、掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められ、これに反する証拠は採用できない。 (1) 被告は、第1措置命令を受けた後、本商品を販売する取引先に対し、二酸化塩素による除菌効果等を標ぼうする際の景表法や医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)上の問題点に関するセミナーを行っており、原告も、平成27年7月10日、本件クレベリン商品の製造・販売に当たり、当該セミナーを受講していた(甲2)。 (2) 原告は、本件クレベリン商品を販売するに際し、令和元年7月から令和3年7月にかけて、被告及びデザイン会社であるnendo との間で、化粧箱のデザインについて協議をしていた。その協議においては、いずれも、原告から、被告に、化粧箱のデザインのデータが送信され、被告から、配色やデザイン - 9 -の配置について提案がなされていた。また、原告からの求めに応じ、二酸化塩素の効能に関する資料等も提示していた。そのやり取りの概要は別紙3のとおりである。(甲10の1ないし甲36、乙1の1 9 -の配置について提案がなされていた。また、原告からの求めに応じ、二酸化塩素の効能に関する資料等も提示していた。そのやり取りの概要は別紙3のとおりである。(甲10の1ないし甲36、乙1の1ないし1の3、4の1、4の2)(3) 原告は、別紙2のとおり本件クレベリン商品の化粧箱やカタログを作成し、これを付して、同商品を販売した。 (4) 被告は、第2措置命令を受けた後、原告に対し、本件クレベリン商品の表示のうち 「除菌・消臭」とある部分を中心に、削除ないし変更する修正を求めた(甲40)。 2 争点1(本件契約6条1項に定める保証義務違反の有無)について(1) 本件契約6条1項は、その文言上も、また、本件契約6条2項で、本商品を除く、原告が作成する二酸化塩素発生ユニット搭載製品に関する表示について原告に保証義務がある旨を定めていることからも、被告が原告に対して販売する二酸化塩素発生ユニットを構成するLED 基板等を含む本商品について表示等の法令適合性を保証しているものと解することが相当であり、原告が販売する本件クレベリン商品の表示について被告に保証責任を負わせるものとは解されない。 そして、本件契約19条によれば、二酸化塩素発生ユニット搭載製品の販売促進は、原告が行うこととされており、被告は、原告の販売促進行為を補助する立場にとどまっているし、二酸化塩素発生ユニット搭載製品を販売するときの景表法の遵守義務も原告が負うものとされている。 そうすると、本件クレベリン商品の化粧箱等の表示に、何らかの景表法上の優良誤認表示等が認められるとしても、本件契約上、その責任は、原告が負うべきものであり、被告が、原告に対し、その表示内容や法令適合性を保証する義務を負っているものとはいえない。 (2) この点、原告は、被告が、原告に られるとしても、本件契約上、その責任は、原告が負うべきものであり、被告が、原告に対し、その表示内容や法令適合性を保証する義務を負っているものとはいえない。 (2) この点、原告は、被告が、原告に対し、本件クレベリン商品の化粧箱等の - 10 -表示に、詳細かつ具体的な指示をしたことや、本件クレベリン商品において、被告が販売する二酸化塩素発生ユニットが中核的部品というべきものであることなどを指摘し、かかる化粧箱等の実質的表示主体が被告であることを前提とする主張を行う。 しかし、上記1認定の事実によれば、原告が被告に対し、本件クレベリン商品の化粧箱等のデザインについて相談し、被告もこれに対し、デザイン会社に照会したり、具体的な返答を行ったりしているものの、原告が原案を作成したことや、被告からの返答内容を踏まえると、被告が主導的にデザインを決定したとか、(景表法上の優良誤認表示に係る文言等について)被告が指示して原告がそれに拘束されるような状態であったとまでは認められない。そうすると、被告が本件クレベリン商品の化粧箱等の表示について、その実質的表示主体であったとはいえない。 また、原告は、本件契約6条1項及び2項は、原告と被告の間で景表法違反の表示行為の責任の範囲を画する規定であり、本件クレベリン商品に関する景表法違反の表示行為であっても、そのうち本商品(クレベリンLED 等)に関する表示部分は被告が保証義務を負うと解すべきである旨主張する。 しかし、原告が販売する本件クレベリン商品の化粧箱等の表示は、当該表示中に本商品に関する説明が存在するとしても、これを被告が原告に販売する本商品の表示ということはできないし、上記認定のとおり被告が本件クレベリン商品の化粧箱等の表示について実質的表示主体であったともいえない。そうす る説明が存在するとしても、これを被告が原告に販売する本商品の表示ということはできないし、上記認定のとおり被告が本件クレベリン商品の化粧箱等の表示について実質的表示主体であったともいえない。そうすると、少なくとも、被告が原告に対し、本件クレベリン商品の化粧箱等の表示についてその表示主体として本件契約6条に基づく保証義務を負うと解することはできない。 (3) 以上の次第であり、被告が、原告に対し、本件契約6条1項に基づき、本件クレベリン商品の化粧箱等の表示について保証義務を負うものとはいえないし、かつ、被告が、実質的に同表示を行ったとも認められないから、原告の - 11 -主張は採用できない。 よって、被告の本件契約上の保証義務違反の債務不履行に基づく原告の請求は理由がない。 3 争点3(品質誤認惹起行為(不正競争防止法2条1項20号)の有無)及び争点4(信用毀損行為(不正競争防止法2条1項21号)の有無)について上記2で判示したところを踏まえると、本件クレベリン商品の化粧箱等の表示について、被告に何らかの法的責任が存することや、その実質的表示主体が被告であることを前提とする主張はいずれも理由がないことに帰するところ、原告の不正競争防止法に関する主張は、いずれも、本件クレベリン商品の化粧箱等の表示の実質的表示主体が被告であることを前提とするものであるから理由がない。 よって、不正競争防止法違反に基づく原告の請求はいずれも理由がない。 4 結論よって、その余の争点について判断するまでもなく、原告の請求は理由がないから全部棄却することとし、訴訟費用の負担について民訴法61条を適用して、主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第21民事部 裁判長裁判官 全部棄却することとし、訴訟費用の負担について民訴法61条を適用して、主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第21民事部 裁判長裁判官 武宮英子 - 12 - 裁判官 阿波野右起 裁判官 西尾太一 - 13 -(別紙1)本件契約における「甲」は原告を、「乙」は被告を意味する。 第1条(本契約の目的)(省略) 第2条(定義)本契約において、以下の用語は、以下のとおり定義された意味を有するものとする。 ① 「二酸化塩素発生ユニット」とは、1) 光を発する装置(LED 基板・活性炭・それらを格納するケース)(以下「クレベリンLED」という)および、2) 第2号において定義するクレベリンLED カートリッジの2点より構成されるものをいう。 ② 「クレベリンLED カートリッジ」とは、二酸化塩素を発生させる固形材料を保持した成型部品をいう。 ③ 「二酸化塩素発生ユニット搭載製品」とは、二酸化塩素発生ユニットが搭載された製品をいう。 ④ 「本商品」とは、乙から甲に供給される製品を指し、クレベリンLED、クレベリンLED カートリッジ、LED 基板、二酸化塩素発生ユニット等、第4条に定める個別契約に が搭載された製品をいう。 ④ 「本商品」とは、乙から甲に供給される製品を指し、クレベリンLED、クレベリンLED カートリッジ、LED 基板、二酸化塩素発生ユニット等、第4条に定める個別契約により取扱製品に決定した製品をいう。 第3条(甲乙間の取引スキーム等) 1 甲乙間における取引スキームは以下の通りとする。 ① 乙は、本商品を製造し、甲または甲の指定する者に供給する。 ② 甲は、二酸化塩素発生ユニット搭載製品を製造し、同製品を第三者に納入する。 - 14 -③ 甲は、乙から納入されたクレベリンLED カートリッジを第三者に供給する。 2 甲は、甲、乙が事前に合意した協力会社(以下「協力会社」という)を除き、クレベリンLED 本体及びその構成部品を第三者に供給しないものとする。 3 乙は、二酸化塩素発生ユニット搭載製品の製造にあたり、甲より二酸化塩素発生ユニット搭載に関する技術的アドバイスを求められた場合、これに応じるものとする。 第4条(本契約の適用)本契約は、甲乙間で行われる個々の取引契約(以下「個別契約」という)に共通して適用される。ただし、個別契約の内容が、本契約と異なるときは、個別契約の定めを適用する。 第5条(個別契約) 1 個別契約は、甲からの発注書の発送をもってその申込みとし、乙が発注書への受領確認印を捺印し、甲に交付した時点で成立するものとする。乙が発注書による申込みを承諾する場合には、原則として発注書受領後5営業日以内に受領印の捺印および甲への交付を行うものとする。但し、発注書交付後5営業日以内に、書面により、拒否・変更の申し入れがないときは、個別契約が成立したものとみなされる。なお、個別契約は、乙が別途定める本商品に係る重要事項確認書(以下「重要事項確認書」という) 交付後5営業日以内に、書面により、拒否・変更の申し入れがないときは、個別契約が成立したものとみなされる。なお、個別契約は、乙が別途定める本商品に係る重要事項確認書(以下「重要事項確認書」という)の内容を甲において確認し、甲が同書に押印することを前提とし、重要事項確認書の押印がない限り、乙は本商品の甲からの発注を受けないものとする。 (後略) - 15 -第6条(本商品および二酸化塩素発生ユニット搭載製品の品質保証) 1 乙は本商品について、次の事項を保証する。 ① 原材料・品質・機能・表示・その他本商品に関する一切の事項について、関係諸法令および甲乙協議の上定めた本商品の仕様に適合していること。 ② 本商品が、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)その他一切の権利(以下、総称して「知的財産権等」という。)に関し第三者の権利を侵害していないこと、および第三者の商号・容器・包装等と同一またはこれらに類似しているなどの不正競争行為に該当していないこと。 ③ 本商品が、通常有すべきまたは表示された品質および安全性を具備し、材質上および製造上の欠陥を有していないこと。 ④ 本商品の使用説明書等(前条に定める重要事項確認書を含む)において、その品質および安全性を確保するために通常なされるべき表示および警告がなされていること。 ⑤ 本商品において、製造年月日、消費期限、賞味期限、販売期限等の制約を受けるものについては、十分な販売期間を有すること。 2 甲は二酸化塩素発生ユニット搭載製品(本商品を除く)について、次の事項を保証する。 ① 原材料・品質・機能・表示・その他二酸化塩素発生ユニット搭載製品に関する一切の事項について、関係諸法令および甲乙協議の上定めた二酸化塩素発生 品(本商品を除く)について、次の事項を保証する。 ① 原材料・品質・機能・表示・その他二酸化塩素発生ユニット搭載製品に関する一切の事項について、関係諸法令および甲乙協議の上定めた二酸化塩素発生ユニット搭載製品の仕様に適合していること。 ② 二酸化塩素発生ユニット搭載製品が、知的財産権等に関し第三者の権利を侵害していないこと、および第三者の商号・容器・包装等と同一またはこれらに類似している等の不正競争行為に該当していないこと。 ③ 二酸化塩素発生ユニット搭載製品が、通常有すべきまたは表示された品質および安全性を具備し、材質上および製造上の欠陥を有していないこと。 - 16 -④ 二酸化塩素発生ユニット搭載製品の仕様説明書等において、その品質および安全性を確保するために通常なされるべき表示および警告がなされていること。 ⑤ 二酸化塩素発生ユニット搭載製品において、製造年月日、消費期限、賞味期限、販売期限等の制約を受けるものについては、十分な販売期間を有すること。 ⑥ 二酸化塩素発生ユニット搭載製品が、前条第1項に定める重要事項確認書に記載された内容を遵守して製造されていること。 3 甲または乙が、第1項または前項に違反した場合、違反当事者の責任と費用でもって全てこれを処理解決しなければならない。本商品または二酸化塩素発生ユニット搭載製品について、監督官庁もしくは第三者から、前各項の保証事項に関する申入れもしくは訴えの提起がなされた場合、またはその他の紛争が生じた場合も同様とする。この場合、違反当事者は、相手方においてこれらの紛争等により支出した費用がある場合、相手方の請求があり次第これを支払わなければならない。 第7条(受領・検収) 1 乙は、甲の発注書で指定された期日・場所で本商品を納入し、甲または甲の指定 紛争等により支出した費用がある場合、相手方の請求があり次第これを支払わなければならない。 第7条(受領・検収) 1 乙は、甲の発注書で指定された期日・場所で本商品を納入し、甲または甲の指定した者は、乙または乙の指定した者に受取書を発行するものとする。 2 甲または甲の指定した者は、納入された本商品の受入検査を遅滞なく行い、受入検査終了をもって本商品が乙から甲に引き渡されたものとする。 3 本商品の受領後、甲または甲の指定した者が検査終了の旨を3営業日以内に乙または乙の指定した者に通知しない場合、本商品は乙から甲に引き渡されたものとする。 4 乙は、甲または甲の指定した者の受入検査の結果、数量過不足が発生したときは、超過分の引き取りまたは追加納入を行なうものとする。 - 17 - (中略) 第19条(二酸化塩素発生ユニット搭載製品の販売促進) 1 二酸化塩素発生ユニット搭載製品の販売促進は甲が行うものとする。 2 乙は、甲から前項の販売促進について協力を求められた場合には、できる限り応じるよう努めるものとする。なお、この場合における販売促進に係る費用の負担については甲が負担するものとする。 3 甲は、二酸化塩素発生ユニット搭載製品販売の際、薬事法、特許法、不正競争防止法、景品表示法等の関連法令、乙が定めた「クレベリン」に係る使用マニュアルおよび第5条第1項に定める重要事項確認書の記載等を遵守するものとする。 4 甲が、前項の定めに反して第三者に損害を生じさせた場合、かかる損害について、乙は一切の責任を負わないものとする。 第20条(解除条項) 1 甲または乙が次のいずれかに該当した場合、相手方に対する残債務の全額につき期限の利益を失い、直ちに残債務の全額を支払わなければならない。 ① 本契約に違反 とする。 第20条(解除条項) 1 甲または乙が次のいずれかに該当した場合、相手方に対する残債務の全額につき期限の利益を失い、直ちに残債務の全額を支払わなければならない。 ① 本契約に違反した場合。 (中略)⑫ 甲または乙が第6条に定める保証義務に違反した場合。 ⑬ その他上記各号に準ずる事由が発生し、本契約の継続が困難と認められる場合。 2 甲が前項各号のいずれかに該当した場合において、乙が売り渡した商品で甲に在庫するものがあるときは、乙は、甲に対し当該在庫商品の引き渡しを請求できるものとし、引き渡し価格は当該在庫商品の代金を基準とした適正な価格 - 18 -とする。 3 乙が第1項各号のいずれかに該当した場合において、乙が売り渡した商品で甲に在庫するものがあるときは、甲は、乙に対し当該在庫商品の引き取りを請求できるものとし、引き取り価格は仕切価格を基準とした適正な価格とする。 4 甲または乙が第1項第1号に該当した場合において、相手方が書面によって期間を定めて催告し、当該期間経過後もなお改められないときは、相手方は、本契約および個別契約を解除することができる。 5 甲または乙が第1項第2号から第13号までのいずれかに該当する場合は、甲または乙は、速やかに当該事実を書面にて相手方に通知するものとする。 6 甲または乙が第1項第2号から第13号までのいずれかに該当する場合は、相手方は、催告なく本契約および個別契約を解除することができる。 7 甲または乙は、相手方が本契約のいずれかの規定に違反したことにより損害を被った場合には、相手方に対して被った損害の賠償を請求することができる。 (後略)以上 - 19 -(別紙2) 1 クレベリン除菌・消臭器(甲9) 2 クレベリンふとん&衣類乾 た場合には、相手方に対して被った損害の賠償を請求することができる。 (後略)以上 - 別紙2 1 クレベリン除菌・消臭器(甲9) 2 クレベリンふとん&衣類乾燥機(甲18) 3 クレベリン超音波式加湿器(甲25) 4 クレベリンハイブリッド式加湿器(甲33) 5 クレベリン除菌・消臭器カタログ(甲8) 上記の項番は、次頁以降の別紙の枝番に対応している。 以上
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