昭和32(ネ)1552 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和33年2月12日 東京高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。      控訴費用は控訴人の負担とする。          事    実  控訴代理人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対し金百万円及びこれに 対す

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判決文本文1,504 文字)

主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実 控訴代理人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対し金百万円及びこれに対する昭和三十年十二月二十五日から完済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。 当事者双方の事実上の主張、提出援用した証拠方法及びこれに対する認否は、控訴代理人において、当審における証人Aの証言を援用したほか、原判決事実摘示と同一であるからここにこれを引用する。 理由 指定商品を第六十六類人物に関する雑誌、新聞紙とする商標「人物新潮」について、昭和二十八年九月十八日に特許庁が控訴人からされた登録出願を受付け、同年十一月三十日同庁B審査官によりされた出願公告の決定に基き昭和二十九年四月三日商標公報に出願公告をしたこと、同じく同庁がCから昭和二十八年十月八日にされた同一商品を指定商品とする同一商標についての登録出願を受付け、右審査官が出願公告の決定をし、これに基き同庁が昭和二十九年五月十三日商標公報に出願公告をしたことは当事者間に争がない。 控訴人は、Cの出願に対する右B審査官のした出願公告の決定及びこれに基いてなされた出願公告は、同一商品に使用すべき同一商標に対する控訴人の出願が先願として同庁に係属していたものにも拘らす行われ<要旨>た商標法第四条の規定に違反する違法の行為であると主張するが、しかし、商標登録出願が競合なる場合に</要旨>は、出願について先ず審査、公告決定、出願公告をなし、後願についての出願公告決定、出願公告等は先願についての査定の確定を待つて後になすべきを常態となるが、それ以前に、後顧について、公告 に</要旨>は、出願について先ず審査、公告決定、出願公告をなし、後願についての出願公告決定、出願公告等は先願についての査定の確定を待つて後になすべきを常態となるが、それ以前に、後顧について、公告決定、出願公告をすることは、商標法第四条に違反なるものでない。蓋し、同条第一項は単に、商標登録出願が競合するときは、最先の先願者にかぎり登録する旨を規定しているに止まつているから、先願が存在なることは、後願について登録査定をすることの障害とはなるが、後願について審査、出願公告決定、出願公告をする妨げとなるものでないことは、右規定の文理上了解できるばかりでなく、後願について右のような手続を禁止する規定もなく、また、かように解することによつて、先願が拠棄、取下等によつて消滅し後願が先順位となるような場合に、後願について敏速に査定できる実益もあるからである(なお、控訴人は特許法第七三条第三項の仮保護の規定について云々したいようであるが、商標法第二四条に特に同項規定の準用を排除していることを留意すべきである)。当審における証人Aの証言によつても右のような見解に出ざるをえない。しからば後顧であるCの出願に対しB審査官が出願公告の決定をし、これに基き特許庁がその公告をしえことは違法ということはできない。 したがつて、B審査官のした右行為が違法であることを前提とする控訴人の本訴請求はその余の点につき判断するまでもなく失当として棄却すべきである。よつてこれと同旨に出た原判決は相当であつて、本件控訴は理由がないから、民事訴訟法第三八四条、第九五条、第八九条を適用して主文のとおり判決する。 (裁判長判事柳川昌勝判事村松俊夫判事中村匡三) 文のとおり判決する。 (裁判長判事 柳川昌勝 判事 村松俊夫 判事 中村匡三)

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