令和6(わ)390 過失運転致傷被告事件

裁判年月日・裁判所
令和6年7月3日 神戸地方裁判所
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判決文本文1,386 文字)

令和6年7月3日宣告令和6年第390号過失運転致傷被告事件判決 主文 被告人を禁錮2年に処する。 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、自動車部品の販売及び輸出入等を業とする有限会社Aの従業員であり、大型貨物自動車の運行に従事していたものであるが、令和6年4月11日午前6時42分頃、神戸市a区bc丁目d番地のe同社B支店の積荷作業場において、コンテナを積載したコンテナセミトレーラに大型貨物自動車(トラクタ)を連結牽引して運転を開始するに当たり、交通の安全に支障が生じる危険がないか前記コンテナの上部を含めた車体の内外を目視等により点検して運転を開始すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り、前記点検を実施せず、前日の積荷作業中に同社従業員が前記コンテナの上部に積載していた鉄製ラック(重量約0.9トン)に気付かないまま漫然と同車の運転を開始した過失により、前記積荷作業場から時速約5ないし10キロメートルで歩道を横断して同所先道路に右折進行中、前記鉄製ラックを、同所付近に架設された電線に引っ掛けて前記コンテナの上部から落下させ、折から同歩道上を歩行中のC(当時60歳)に衝突させて、同人に右眼失明の後遺障害を伴う加療期間不詳の頭蓋骨骨折、頭蓋底骨折、右眼窩底骨折、右硬膜外血腫、外傷性くも膜下出血等の重傷頭部外傷、左仙骨・右恥骨・左坐骨骨折、胸椎骨折等の傷害を負わせた。 (量刑の理由)まず、被害者は、本件事故により右眼失明の後遺障害を伴う加療期間不詳の判示 の重傷頭部外傷、左仙骨・右恥骨・左坐骨骨折、胸椎骨折等の重傷を負い、複数回の手術や入院等も余儀なくされるなど結果は重大であり、この点は量刑上 より右眼失明の後遺障害を伴う加療期間不詳の判示 の重傷頭部外傷、左仙骨・右恥骨・左坐骨骨折、胸椎骨折等の重傷を負い、複数回の手術や入院等も余儀なくされるなど結果は重大であり、この点は量刑上特に重視すべきである。そして、被告人は、判示会社の職業運転手としてコンテナを積載したコンテナセミトレーラに大型貨物自動車を連結牽引して運転を開始するに当たり、車体内外の点検義務という自動車運転上の基本的な注意義務を怠って本件事故を引き起こしたものであり、判示の鉄製ラックを前記コンテナ上に積載した同社従業員やこれを放置した同社の対応に問題があったともいい得ることを考慮しても、被告人が過去に同社でコンテナ上に鉄製ラックが積載されているのを複数回見ていたことも踏まえると、過失の程度は大きい。以上の犯情によれば、被告人の刑事責任は重いものの、同種事案の量刑傾向を踏まえると、執行猶予を付する余地がないとはいえない。 そこで、一般情状をみると、被害者家族の処罰感情が厳しいことといった不利な事情が存在する一方で、被告人が、事実を認めるなどして反省の態度を示していること、前科がないこと、被告人運転車両に掛けられている任意保険等により相当額の賠償がなされる可能性もあること等の有利な事情も認められることから、これらも一定程度考慮すると、被告人に対しては社会内で更生する機会を与えるのが相当である。 よって、主文のとおり判決する。 (求刑・禁錮2年)令和6年7月3日神戸地方裁判所第1刑事部 裁判官入子光臣

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