平成14(行ウ)318 行政文書不開示処分取消等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成15年6月12日 東京地方裁判所 情報公開
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判決文本文34,588 文字)

- 1 -主文 別紙請求目録1記載の各請求に係る訴えをいずれも却下する。 原告の被告特許庁長官に対する別紙請求目録2記載の各請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1当事者の求めた裁判(請求の趣旨) 平成13年5月7日付け行政文書開示請求(以下「本件開示請求A」という)。 に関する請求(1)被告特許庁長官(以下「被告長官」という)に対する請求。 被告長官が同年6月4日付けで原告に対してした「昭和63年から平成5年にかけて,実用新案登録出願の件数が急減したが,これに関して,特許庁がP1(現P2)の協力の下,電気業界,光学業界,自動車業界等の各業界をまとめるための行政指導を行っているが,この行政指導に関する文書」を不開示とする旨の決定(以下「本件不開示決定A」という)を取り消す。 。 (2)被告情報公開審査会(以下「被告審査会」という)に対する請求。 被告審査会が平成14年3月1日付けで原告に対してした「諮問庁職員から「「の口頭説明聴取」の結果の報告」の具体的内容に関する資料」の閲覧申出を拒否した処分(以下,同申出を「本件閲覧の申出」と,同拒否処分を「本件閲覧申出拒否処分」という)は無効であることを確認する。 。 (3)被告両名に対する請求「」被告審査会作成の同年3月4日付けの答申書の第3諮問庁の説明の要旨欄にある「特許は,出願の内容がより高度かつ複雑であり,権利期間が長いことから慎重に審査するため,実用新案の審査のおおむね4倍ぐらい負担がかかる」旨の記載は事実に反し違法であることを確認する。 。 - 2 -(4)被告両名に対する請求被告審査会作成の上記答申書の第3諮問庁の説明の要旨欄にある特「」「許・実用新案をトータルで減らすように指導したことにより, とを確認する。 。 - 2 -(4)被告両名に対する請求被告審査会作成の上記答申書の第3諮問庁の説明の要旨欄にある特「」「許・実用新案をトータルで減らすように指導したことにより,出願人が技術革新の進展とともに,重要度の高い特許に重点を置いて出願するという選択をした結果,実用新案だけが減少することになったものと解される。あくまでも,全体を減らすよう指導したのであって,実用新案を特許にシフトするようにと指導したわけではない」旨の記載は事実に反し違法であることを。 確認する。 平成13年6月13日付け行政文書開示請求(以下「本件開示請求B」という)。 に関する請求(被告長官に対する請求)被告長官が同年7月13日付けで原告に対してした「S.62年12月に特許行政問題懇談会が設置されたが,この懇談会の経緯,即ち議事録,人事の変遷に関す」(「」。 ,る文書を不開示とする旨の決定以下本件不開示決定Bというただし平成14年8月29日付け行政文書開示決定変更通知書により開示された文書に係る部分を除く)を取り消す。 。 平成14年6月21日付け行政文書開示請求(以下「本件開示請求C」という)。 に関する請求(被告長官に対する請求)被告長官が同年7月19日付けで原告に対してした「S.63年6/27に第一回目の特許・実用新案法制度検討懇談会が開催されているが,この懇談会の開催記録・人事の変遷・議事録報告書に関する行政文書を不開示とする旨の決定以,」(下「本件不開示決定C」という。ただし,平成15年1月17日付け行政文書開示決定変更通知書により開示された文書に係る部分を除く)を取り消す。 。 その他の請求(被告長官に対する請求)(1)昭和63年から平成5年にかけての実用新案登録出願件数の急減は,当時の 文書開示決定変更通知書により開示された文書に係る部分を除く)を取り消す。 。 その他の請求(被告長官に対する請求)(1)昭和63年から平成5年にかけての実用新案登録出願件数の急減は,当時のP1(現P2)の積極的協力の下,特許庁の「各業界をまとめる」旨の行政指導に基づきなされた電気業界,光学業界及び自動車業界等の出願大手企業- 3 -の「実用新案登録出願をせずできるだけ特許出願をする」旨の業界行動が主因であることを確認する。 (2)上記特許庁の「各業界をまとめる」旨の行政指導に基づきなされた電気業界,光学業界及び自動車業界等の出願大手企業の「実用新案登録出願をせずできるだけ特許出願をする」旨の業界行動は,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律8条1項1号の「一定の取引分野における競争を実質的に制限すること」に該当することを確認する。 (3)被告長官が,昭和63年から実用新案登録出願が減少した理由として,特許庁年報平成5年版から引用してわが国の技術水準の向上した点出()「」,「願人側の特許管理体制の強化等を反映」した点及び昭和63年から施行された「改善多項制の利用」した点の3点を挙げることは,上記(1)の特許庁の行政指導の存在を組織的に隠蔽することになるから違法であること確認する。 (被告らの答弁) 本案前の答弁請求の趣旨1及び4の各請求に係る訴えをいずれも却下する。 本案の答弁原告の請求をいずれも棄却する。 第2事案の概要本件は,原告が,行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という)に基づき,3回にわたり,本件開示請求Aないし同Cにより行政。 文書の開示を求めたところ,被告長官から,文書を不開示とする旨の決定を受けたため(本件不開示決定Aないし同C,これらを不服として という)に基づき,3回にわたり,本件開示請求Aないし同Cにより行政。 文書の開示を求めたところ,被告長官から,文書を不開示とする旨の決定を受けたため(本件不開示決定Aないし同C,これらを不服として,同被告に対して)上記各決定の取消し等を求めるとともに,被告ら両名に対して被告審査会作成の答申書の記載の違法確認等を求めている事案である。 (これらの事実は,いずれも当事者間に争いがない) 前提となる事実。 (1)本件開示請求Aの経緯- 4 -ア原告は,平成13年5月7日付けで,被告長官に対し,情報公開法4条1項の規定に基づき,請求する行政文書の名称等を「昭和63年から平成5年にかけて,実用新案登録出願の件数が急減したが,これに関して,特許庁がP1(現P2)の協力の下,電気業界,光学業界,自動車業界等の各業界をまとめるための行政指導を行っているが,この行政指導に関する文書」とする本件開示請求Aをした。 イこれに対し,被告長官は,平成13年6月4日付けで,情報公開法9条2項の規定に基づき「開示請求書の『請求する行政文書の名称等』に記載され,たような行政文書は存在しない。なお,企業内における特許管理等の充実を図っていただくために,当時『出願等の適正化施策』として出願上位企,,業を中心に意見交換を行っているがこれに関する通知・依頼等の文書は保存期間の経過により廃棄されているため,存在しない」との理由で,。 上記請求に係る文書を不開示とする旨の本件不開示決定Aをした(請求の趣旨1(1)関係。 )ウ原告は,同年7月13日付けで,被告長官に対し,本件不開示決定Aにつ,(「」いて行政不服審査法による異議申立てをした以下本件異議申立てAという。 。)被告長官は,同年11月9日付けで,被告審査会に対し,情報公開法18条の規 に対し,本件不開示決定Aにつ,(「」いて行政不服審査法による異議申立てをした以下本件異議申立てAという。 。)被告長官は,同年11月9日付けで,被告審査会に対し,情報公開法18条の規定に基づき,本件異議申立てAについて諮問した。 エ原告は,平成14年2月23日付け書面をもって,被告審査会に対し,情報公開法31条1項の規定に基づき,上記諮問に関し「諮問庁職員からの口,「頭説明聴取」の結果の報告」の具体的内容に関する資料の閲覧を求める本件閲覧の申出をした。 ところが,被告審査会は,同年3月1日付けで,原告に対し「閲覧請求,のあった「諮問庁職員からの口頭説明聴取」の結果の報告」の具体的内「「」,。」容に関する資料は上記諮問事件の諮問庁から提出された資料ではない- 5 -との理由で本件閲覧申出拒否処分をした(請求の趣旨1(2)関係。 )オ被告審査会は,同年3月4日付けで,本件不開示決定Aは妥当である旨の答申をした(請求の趣旨1(3),(4)関係。 )カ上記答申を受けて,被告長官は,同年4月30日付けで,本件異議申立てAを棄却する旨の決定をした。 (2)本件開示請求Bの経緯ア原告は,平成13年6月13日付けで,被告長官に対し,情報公開法4条1項の規定に基づき,請求する行政文書の名称等を「S.62年12月に特許行政問題懇談会が設置されたが,この懇談会の経緯,即ち議事録,人事の変遷に関する文書」とする本件開示請求Bをした。 イこれに対し,被告長官は,同年7月13日付けで,情報公開法9条2項の規定に基づき「特許行政問題懇談会議事録及び人事の変遷に関する文書に,ついては,保存期間(5年)の経過により廃棄したため,存在しません」。 との理由で,上記請求に係る文書を不開示とする旨の本件不開示決定Bをした(請求の趣旨 談会議事録及び人事の変遷に関する文書に,ついては,保存期間(5年)の経過により廃棄したため,存在しません」。 との理由で,上記請求に係る文書を不開示とする旨の本件不開示決定Bをした(請求の趣旨2関係。 ),,,,ウ原告は同月23日付けで被告長官に対し本件不開示決定Bについて行政不服審査法による異議申立てをした(以下「本件異議申立てB」という。 。)被告長官は,平成14年5月28日付けで,被告審査会に対し,情報公開法18条の規定に基づき,本件異議申立てBについて諮問した。 次いで,被告長官は,同年7月17日付けで,被告審査会に対し,上記諮問の理由を補足するため,補充理由説明書を提出した。 エ上記諮問をした後,本件開示請求Bに係る行政文書のうち懇談会の委員名簿の存在が確認されたため,被告長官は,同年8月29日付けで,原告に対し,行政文書開示決定変更通知書を発し,特許行政問題懇談会委員名簿を開示した。 - 6 -オ被告審査会は,同年11月1日付けで,本件不開示決定Bは妥当である旨の答申をした。 カ被告長官は,平成15年1月8日付けで,原告に対し,本件異議申立てBを却下する旨の決定をした。 (3)本件開示請求Cの経緯ア原告は,平成14年6月21日付けで,被告長官に対し,情報公開法4条1項の規定に基づき,請求する行政文書の名称等を「S.63年6/27に第一回目の特許・実用新案法制度検討懇談会が開催されているが,この懇談会の開催記録・人事の変遷・議事録,報告書に関する行政文書」とする本件開示請求Cをした。 イこれに対して,被告長官は,平成14年7月19日付けで,情報公開法9条2項の規定に基づき「開示請求に係る行政文書は,保存期間(5年)の経過,により廃棄したため存在しません」との理由で,上記請求に係る文書を。 不 告長官は,平成14年7月19日付けで,情報公開法9条2項の規定に基づき「開示請求に係る行政文書は,保存期間(5年)の経過,により廃棄したため存在しません」との理由で,上記請求に係る文書を。 不開示とする旨の本件不開示決定Cをした(請求の趣旨3関係。 )ウ原告は,同月26日付けで,被告審査会に対し,本件不開示決定Cについて,行政不服審査法による異議申立てをした。 エその後,本件開示請求Cに係る行政文書のうち懇談会の委員名簿の存在が確認されたため,被告長官は,平成15年1月17日付けで,原告に対し,行政文書開示決定変更通知書を発し,特許・実用新案法制度検討懇談会委員名簿を開示した。 当事者の主張(原告の主張)(1)請求の趣旨1(本件開示請求A関係)についてア請求の趣旨1(1)(本件不開示決定Aの取消請求)について(ア)本件不開示決定Aの理由は,本件開示請求Aに係る行政文書は存在しないというものである。 - 7 -,,しかし昭和63年1月からの出願に関する改善多項制の施行とともにアクションプログラム80(AP80)の名の下,公告率80パーセント達成を目標とする出願の質向上の運動が,特許庁とP1とで一体となって行われた。この運動のなかで,特許庁は,大企業(出願大手企業)の中の電気業界,光学業界,自動車業界等の各業界に対し「各業界の自主規,制」の名目で,出願する場合はできるだけ実用新案登録出願をせずに特許出願するように強く働きかけた。具体的には,昭和62年末ころから,特許庁の課長クラスの人物が,業界団体の部長・次長クラスの会合に出席して,上記趣旨の申入れをしている。 原告は,この特許庁の課長クラスの人物の氏名・役職,業界団体の部長・次長クラスの会合における各会社の出席者の氏名・役職,申入れの具体的内容及びこの申入れ 合に出席して,上記趣旨の申入れをしている。 原告は,この特許庁の課長クラスの人物の氏名・役職,業界団体の部長・次長クラスの会合における各会社の出席者の氏名・役職,申入れの具体的内容及びこの申入れの日時・場所,更には,特許庁とP1が一丸となった出願の質向上の運動と昭和62年12月に立ち上げられた特許行政問題懇談会との具体的関係等についての情報を開示請求しているのである。 これらの情報は,性質の重大性にかんがみ,当時の庁議等においても出されているはずであるから,庁議記録等を調べれば,上記情報は開示できるはずである。 (イ)原告が本件不開示決定Aがあったことを知ったのは,平成14年5月7日であり,本件不開示決定Aの取消請求に係る本件訴訟は,同日から起算して3か月以内に提起されているから,出訴期間は遵守されている。 イ請求の趣旨1(2)(本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求)について(ア)被告審査会の審理過程において,特許庁と情報公開審査会との間で資料のやりとりが種々なされているが,これらの資料は,本件閲覧の申出により原告が閲覧を求めた「諮問庁職員からの口頭説明聴取」の結「「果の報告」の具体的内容に関する資料」であり,このような資料が存在- 8 -するにもかかわらず,閲覧の申出を拒否することは,原告に大きな不利益を与えるものである。 即ち,これらの資料が不明な状態では原告は実効的な意見表明ができず,不服申立人に実効的な意見表明を行わせようとする情報公開法31条の規定の趣旨に反する。また,これらの資料について閲覧を許しても,第三者に不利益を与えることも考えられず,それなのに原告の閲覧請求を拒否することは「正当な理由があるときでなければ,その閲覧を拒,むことができない」とした情報公開法31条1項後段の規定に反し,明ら。 かに違法で 与えることも考えられず,それなのに原告の閲覧請求を拒否することは「正当な理由があるときでなければ,その閲覧を拒,むことができない」とした情報公開法31条1項後段の規定に反し,明ら。 かに違法である。 (イ)被告らは,本件閲覧申出拒否処分は抗告訴訟の対象たり得ない旨主張するが,そうすると,上記(ア)のとおり,情報公開法31条1項後段の存在意義が完全に失われるうえ,現に上記拒否処分により,原告は有効な意見表明をする機会が奪われているのであるから,行政事件訴訟法により上記拒否処分の無効確認を求めることができると解すべきである。 ウ請求の趣旨1(3)及び(4)(被告審査会作成の答申書の記載の違法確認請求)について被告審査会作成の答申書の「第3諮問庁の説明の要旨」欄にある請求の趣旨1(3)及び(4)掲記の記載は,いずれも,事実に反して違法であるので,その確認を求める。 (2)請求の趣旨2(本件不開示決定Bの取消請求)についてア本件不開示決定Bの理由は,特許行政問題懇談会の議事録及び人事の変,(),遷に関する文書については保存期間5年の経過により廃棄したため存在しないというものである。 イしかし,この不開示理由は,不適当である。 (ア)すなわち,昭和62年12月に設置された特許行政問題懇談会では,特許法・実用新案法のこれからのあるべき姿が論じられており,昭和63年- 9 -3月には,中間報告が作成公表されている。この中間報告によると,サーチの外注化,企業の審査請求厳選の徹底,審査官等の増員及び実用新案制度の見直し等が謳われている。この内容は特許庁の政策史等に関するもので,現行の特許庁行政文書管理規程によると,保存期間は30年である。したがって,保存期間を5年とするのは不当である。 (イ)被告長官は,行政文書の保存 ている。この内容は特許庁の政策史等に関するもので,現行の特許庁行政文書管理規程によると,保存期間は30年である。したがって,保存期間を5年とするのは不当である。 (イ)被告長官は,行政文書の保存期間に関し,特許行政問題懇談会に関する文書は昭和62年ないし昭和63年に作成されたものであるから,現行の特許庁行政文書管理規程を適用して判断することは適当でなく,昭和32年11月1日に制定された通商産業省本省文書保存細則(以下「本省昭和32年細則」という)を適用し,その別表第4類(5年保存)に規定さ。 れる「聴聞会又は公聴会に関する文書」を類推適用して,その保存期間を「5年」とするのが相当である旨主張する。 ,,,しかし特許行政問題懇談会の内容はその中間報告にもあるように「実用新案制度の改廃」等,法律の改廃に関するものである。したがって,仮に本省昭和32年細則を適用するならば,その別表第1類(永久保存)の「1.法律および政令の制定または改廃に関する文書」に該当し,本来,保存期間は永久になるはずである。 また,原告は,戦後の改正史の研究のため,過去の審議会の議事録を情報公開請求し,種々の議事録を入手しているが,昭和45年改正以降はほとんどすべて,さらに,昭和60年以降のものは全部開示されている。 それなのに,昭和62年12月から昭和63年3月まで開催された特許行政問題懇談会の議事録だけ,保存期間を5年として廃棄したとの主張は,一貫せず恣意的である。 (ウ)また,被告長官は,特許行政問題懇談会は,第4回目の懇談会が昭和63年3月に開催された以降は開催されていない旨主張するが,昭和63年3月に中間報告という名の報告がなされているにもかかわらず「最終,- 10 -報告」がなされていないのは,極めて不自然である。 (3)請求の趣旨3(本件不 催されていない旨主張するが,昭和63年3月に中間報告という名の報告がなされているにもかかわらず「最終,- 10 -報告」がなされていないのは,極めて不自然である。 (3)請求の趣旨3(本件不開示決定Cの取消請求)についてア本件不開示決定Cの理由は,開示請求に係る行政文書は,保存期間(5年)の経過により廃棄したため存在しないというものである。 イしかし,この不開示理由は,不適当である。 すなわち,特許・実用新案法制度検討懇談会は,特許行政問題懇談会の昭和63年3月の答申を受けて,実用新案制度の在り方を検討する趣旨で設立されたものである。この内容は特許庁の政策史等に関するもので,現行,。 ,の特許庁行政文書管理規程によると保存期間は30年であるしたがって保存期間を5年とするのは不当である。また,これらの情報は,性質の重大性にかんがみ,当時の庁議等においても出されているはずである。したがって,庁議記録等を調べれば,上記情報は開示できるはずである。 (4)請求の趣旨4(その他の請求)について請求の趣旨(1)ないし(3)のような事実等があるので,その確認を求める。 (被告らの主張)(1)請求の趣旨1(本件開示請求A関係)についてア請求の趣旨1(1)(本件不開示決定Aの取消請求)について(本案前の答弁についての主張)(ア)原告は,被告長官が平成13年6月4日付けで行った本件不開示決定Aの取消しを求めているが,本件訴訟を提起する前に,被告長官に対して行政不服審査法による本件異議申立てAをしており,被告長官は,平成14年4月30日付けで本件異議申立てAを棄却する旨の決定をし,その決,。 定書を原告に対して送付し同決定書は同年5月2日原告方に配達されたしたがって,原告は,同日上記決定を知ったものと認められる。 そうすると,本件不 本件異議申立てAを棄却する旨の決定をし,その決,。 定書を原告に対して送付し同決定書は同年5月2日原告方に配達されたしたがって,原告は,同日上記決定を知ったものと認められる。 そうすると,本件不開示決定Aの取消しを求める訴えは,行政事件訴訟法14条4項にのっとり,原告が本件異議申立てAに係る決定があった- 11 -ことを知った日である平成14年5月2日から起算して3か月以内,すなわち,同年8月1日までの間にこれを提起しなければならないこととなる。 しかるに,本件訴えは,同月2日提起されたことが記録上明らかであるから,同法14条4項,1項に規定する出訴期間を経過した後に提起されたものであり,不適法である。 (イ)これに対し,原告は,上記決定があったことを知った日は平成14年5月7日である旨主張する。 しかし,行政事件訴訟法14条4項にいう「裁決があったことを知った日」とは,当事者が書類の交付,口頭の告知その他の方法により処分の存在を現実に知った日を指すが,処分を記載した書類が当事者の住所に送達され,社会通念上処分のあったことを当事者の知り得べき状態に置かれたときは,反証のない限り,その処分のあったことを知ったものと推定されるべきである。 これを本件についてみると,上記(ア)のとおり,本件異議申立てAに係る決定書は,平成14年5月2日に原告方に配達されたのであるから,反証のない限り,原告は,同日に上記決定がなされたことを知ったと認められるべきであり,原告は,この点について何らの反証もしないから,原告の主張は失当である。 (本案についての主張)(ア)原告は,特許庁が実用新案登録出願の件数の急減に関し,各業界をまとめるための行政指導を行っていたことを前提として,このような行政指導に関する文書の開示を請求している。 しかしながら,以下の (ア)原告は,特許庁が実用新案登録出願の件数の急減に関し,各業界をまとめるための行政指導を行っていたことを前提として,このような行政指導に関する文書の開示を請求している。 しかしながら,以下のとおり,原告の主張する前提が誤っており,したがって,本件開示請求Aに係る行政文書は存在しない。 (イ)出願等適正化施策についてa昭和63年から平成5年当時の特許行政を取り巻く状況(出願件数の- 12 -急増と審査期間の長期化)特許出願,実用新案登録出願の件数は,昭和55年ころから増大し,昭和60年には50万件を超え,昭和62年には54万件に達した。このような状況の下,出願から登録(拒絶)までの審査に要する期間は長期化する傾向にあり,昭和63年には審査期間が3年を超え,各種産業界にとっては,開発商品の市場化が遅れ,更には新規技術の開発に支障が生じる等,特許制度の根幹を揺るがす深刻な状況となっていた。 また,こうした審査期間遅延問題は国内問題というだけでなく,諸外国からも強い非難があがっていた。特に,米国からは,平成元年9月の日米構造協議において,米国企業の日本市場への参入の障壁という観点から,大量出願・審査遅延に関して強い批判が行われ,平成2年6月の最終報告において「日本国政府は,5年以内に我が国の平均,特許審査処理期間を24ケ月に減ずるよう最善の努力を払う」旨の文。 言が盛り込まれた。 b出願等適正化施策の実施このような内外の状況を踏まえ,特許庁は,迅速,的確な権利付与を目指して,昭和59年度から推進しているぺ一パーレス計画(電子出願制度の導入)に加え,審査官の増員や審査サーチの外注化による処理能力のアップを図るとともに,我が国において特許等の出願件数が,(),増大した要因が防衛的出願同業他社の権利化を防ぐための出願 度の導入)に加え,審査官の増員や審査サーチの外注化による処理能力のアップを図るとともに,我が国において特許等の出願件数が,(),増大した要因が防衛的出願同業他社の権利化を防ぐための出願発明者の志気高揚のための出願等の必ずしも権利を取得する必要のないものが多く出願されていたことにあることから,これを打開するため,企業(出願人側)に対して,出願及び審査請求の厳選の要請を行う等総合的な施策,いわゆる出願等適正化施策を,昭和51年から平成7年にかけて実施した。 この企業側への要請は,特許庁と企業特許管理実務担当者との意見- 13 -交換の場,あるいは,特許庁幹部と企業首脳の間において定期的に開催された懇談会の場を通じて行われ,特許行政の現状について理解を求めるとともに,各企業においては特許管理の見直しを行い,出願の量から質への転換(出願の厳選)を図り,もって技術開発の効率化の促進及び特許庁における迅速,的確な権利付与が行えるよう求めた。 特に昭和60年度からは,出願件数の上位企業を対象として,特許権等の取得度を示す公告率を60パーセント以上とするための施策,いわゆるAP(アクションプログラム)60を開始し,昭和63年度からは,この公告率を80パーセントに上げるよう,更なる要請を行った。 (ウ)実用新案登録出願が減少した理由(実用新案登録出願の減少に関し各業界をまとめるための行政指導を行っていないこと)a当時の産業界の技術革新の進展に伴い,各企業(出願人側)において,バイオテクノロジーを利用したものや,コンピュータ,情報技術を利用したプログラムに関する権利を取得する必要性が高まった。これらについては,実用新案登録出願では権利取得が困難であり,企業(出願人側)のニ一ズが実用新案登録出願から特許出願に転換する変化があった。 また プログラムに関する権利を取得する必要性が高まった。これらについては,実用新案登録出願では権利取得が困難であり,企業(出願人側)のニ一ズが実用新案登録出願から特許出願に転換する変化があった。 また,昭和63年から導入された改善多項制を利用することにより,特許出願1件とこれに関連した1件ないし数件の実用新案登録出願を一つの特許出願でできるようになり,その方がより強い権利である特許権として取得でき,かつ全体として出願料金も安くなることが,出願等適正化施策(出願の厳選)とあいまって,企業(出願人側)が出願を厳選する際に,実用新案登録出願ではなく特許出願の方を選択することにつながった。 これらの結果として,実用新案登録出願が減少したものと考えられる。 - 14 -bこのように,昭和63年から平成5年にかけて実用新案登録出願が減少した理由は,当時,特許庁が実施していた出願等適正化施策の効果が企業等出願人側に浸透したこと等によるものであって,原告が主張するような,特許庁が企業(出願人側)に対して,実用新案登録出願をしないで特許出願をするように働きかけたことによるものではなく,現実に,そのような行政指導は行っていない。 また,当時,特許庁が行っていた出願等適正化施策に関する行政指導は,特許出願等に係る審査要処理期間の短縮化を図るため,特許出願及び実用新案登録出願の両出願を対象に出願等の厳選を出願件数の多い企業に要請したものであって,実用新案登録出願をしないで特許出願をするように指導したものではない。 (エ)本件開示請求Aに係る行政文書が存在しないこと上記(ウ)で述べたとおり,実用新案登録出願が減少した理由は,出願等適正化施策の効果が企業等出願人側に浸透したこと等によるものであり,特許庁が実用新案登録出願を抑制するような行政指導を行ったもの 上記(ウ)で述べたとおり,実用新案登録出願が減少した理由は,出願等適正化施策の効果が企業等出願人側に浸透したこと等によるものであり,特許庁が実用新案登録出願を抑制するような行政指導を行ったものではない。 しかしながら,出願等適正化施策に関する行政指導は,出願の厳選をその目的の一つとして,各産業界の協力を得つつ実施してきたところであり,出願等適正化施策に関する説明を聞いた相手方の受取方によっては,実用新案登録出願の抑制と誤解された可能性も否定できないことから,被告長官は,本件開示請求Aに係る行政文書が,当時行っていた出願等適正化施策に関する行政文書に含まれている可能性があるものとして調査を行った。その結果,平成7年以前に,出願等適正化施策に関する行政文書に関し,各企業に懇談会の開催を通知する旨の起案文書が作成されていたことが確認されたが,当該起案文書は,当時運用されていた文書管理規程昭和28年10月1日に制定された特許庁文書取扱規程以(〔- 15 -下「昭和28年規程」という〕及び本省昭和32年細則)に定める保存期。 間(2年)を経過したため,既に廃棄され,存在しない。 また,出願等適正化施策に関する説明資料等は,起案及び決裁を伴わないものであったため,作成時期等を確認することはできないが,これらの資料についても,上記の文書管理規程に定める保存期間(2年)を経過し,かつ,平成7年に出願等適正化施策が終了し保存の必要性も低下したことから,既に廃棄され,現存しないものと考えられる。 (オ)以上のとおり,特許庁は,自動車業界等の特定の業界に対して,実用新案登録出願を抑制させるような行政指導を行っておらず,当然にそのような行政指導に関する行政文書(実用新案登録出願抑制文書)は存在しないところ,本件開示請求Aに係る行政文書を広く解釈し 対して,実用新案登録出願を抑制させるような行政指導を行っておらず,当然にそのような行政指導に関する行政文書(実用新案登録出願抑制文書)は存在しないところ,本件開示請求Aに係る行政文書を広く解釈したとしても,上記(エ)で述べたとおり,該当する行政文書は存在しない。 したがって,本件開示請求Aに係る行政文書(実用新案登録出願抑制文書)が存在しないことを理由として行った本件不開示決定Aに何ら違法な点は存しない。 イ請求の趣旨1(2)(本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求)について(本案前の答弁についての主張)(ア)本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求に係る訴えは,次に述べるとおり,不適法である。 (イ)本件閲覧申出拒否処分は抗告訴訟の対象たり得ないことa被告審査会は,不服申立てを受けた行政機関の長の諮問を受けて,調査審議を行うが,これは,不服申立人の不服申立てに係る事件の処理の一環としてなされるものである。不服申立人のした情報公開法31条1項の規定に基づく閲覧請求に対する被告審査会の拒否処分も,同,。 様に不服申立てに係る事件の処理の一環としてなされるものであるしたがって,上記閲覧請求を拒否された不服申立人においては,審- 16 -査請求又は異議申立てを棄却する裁決又は決定が出れば,当該裁決又は決定に固有の瑕疵があることを理由として,当該裁決又は決定の取消訴訟を提起することができる。 b他方,情報公開法第3章第3節の規定により被告審査会又はその委員がした処分については,行政不服審査法による不服申立てをすることはできないとされている(情報公開法33条。 )すなわち,行政不服審査法による不服申立てに対する裁決又は決定がなされる前に,被告審査会又はその委員がした処分を争わせなくても,上記aのとおり,かかる処分の瑕疵は,不服申立てに 報公開法33条。 )すなわち,行政不服審査法による不服申立てに対する裁決又は決定がなされる前に,被告審査会又はその委員がした処分を争わせなくても,上記aのとおり,かかる処分の瑕疵は,不服申立てに対する裁決又は決定の違法事由として主張することが可能である。また,このような中間的付随的処分を争わせることによる手続の遅延等のデメリットを考慮する必要がある。そこで,情報公開法33条は,被告審査会又はその委員が調査審議の過程で行う処分については,行政不服審査法による不服申立てを認めないことを明らかにしたものと考えられる。 このような情報公開法33条の立法趣旨に照らすと,明文の規定はないが,情報公開法第3章第3節の規定による処分については,抗告訴訟の提起も許容されていないと解される。 cこれを本件についてみると,原告の本件閲覧の申出は,情報公開法31条1項の規定に基づくものであり,被告審査会のした本件閲覧申出拒否処分も,情報公開法33条が行政不服審査法による不服申立てを禁じた中間的付随的性質を有するものということができるから,本件異議申立てAに対する決定に固有の瑕疵があることを理由として,当該決定の取消訴訟を提起し,その決定の手続に関する瑕疵として争い得ることはともかく,本件閲覧申出拒否処分に対する抗告訴訟の提起は許されないものと解すべきである。 (ウ)確認の利益がないこと- 17 -仮に,上記(イ)の点をおくとしても,本件閲覧申出拒否処分の違法確認請求に係る訴えについては,確認の利益がない。 すなわち,情報公開法31条の閲覧は,被告審査会の調査審議手続における主張,立証の便宜のために認められているものであるから,被告審査会が答申をした後は閲覧を求めることはできないと解される。 そうすると,現段階においては,本件閲覧申出拒否処分のあった本 審議手続における主張,立証の便宜のために認められているものであるから,被告審査会が答申をした後は閲覧を求めることはできないと解される。 そうすると,現段階においては,本件閲覧申出拒否処分のあった本件異議申立てAの調査審議はすべて終了しているから,仮に本件閲覧申出拒否処分の違法性が確認されたとしても,被告審査会において,原告による閲覧を許す余地はなく,原告は意見書又は資料を閲覧することはできない。 よって,原告においては,本件閲覧申出拒否処分の違法性を確認することによって回復すべき法律上の利益はないことになる。 (本案についての主張)(ア)本件閲覧の申出は,申出書の趣旨から,被告審査会において,情報公開法27条4項及び30条の規定に基づき,指名委員により行った諮問庁(被告長官)からの口頭説明の聴取結果について,当該指名委員が他の委員に対して報告した内容に関する資料の閲覧を求めるものであると解されるところ,本件結果の報告は,諮問庁からの口頭説明における諮問庁の説明内容やその際に行われた質疑応答の内容を被告審査会の事務局職員が記録した資料により行われた。そして,当該報告に係る諮問庁の口頭説明の場では,諮問庁は,被告審査会に対して意見書又は資料を提出しておらず,指名委員が部会において諮問庁からの口頭説明の結果の報告に用いた資料の中にも,諮問庁から提出された意見書又は資料はなかった。 この点,原告は,被告審査会の審理過程において,特許庁と被告審査会との間で資料のやり取りがされている旨主張するが,上記のとおり,- 18 -「諮問庁職員からの口頭説明聴取」の結果の報告」の具体的内容に関「「する資料」に該当するものはなく,本件閲覧の申出の対象文書となったものは,被告審査会が職権に基づいて行った諮問庁からの口頭説明の結果を取りまとめた資料 説明聴取」の結果の報告」の具体的内容に関「「する資料」に該当するものはなく,本件閲覧の申出の対象文書となったものは,被告審査会が職権に基づいて行った諮問庁からの口頭説明の結果を取りまとめた資料として自ら作成した文書だけである。 (イ)そして,情報公開法31条の規定に基づいて閲覧を求めることができる対象は,不服申立人,参加人又は諮問庁が提出した意見書又は資料であるから,被告審査会が職権に基づいて行った調査の結果として自ら作成した資料は,これに含まれないというべきである。 このように,被告審査会が職権に基づいて行った調査において,自ら作成した資料は,情報公開法31条による閲覧を求める対象とはならず,諮問庁から提出された意見書又は資料は存しなかったものであるから,本件閲覧申出拒否処分は適法である。 ウ請求の趣旨1(3)及び(4)(被告審査会作成の答申書の記載の違法確認請求)について(本案前の答弁についての主張)これらの請求は,答申書の記載が事実に反することの確認を求めるものであるところ,これは当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争でなく,単なる過去の事実関係の確認にすぎないから,これらの請求に係る訴えは,いずれも法律上の争訟(裁判所法3条1項)に当たらず,また,確認の利益もない。 (2)請求の趣旨2(本件不開示決定Bの取消請求)について(本案についての主張),,,ア本件開示請求Bに係る行政文書については以下に述べるとおり既にその保存期間が経過したことから,適法に廃棄されたものであり,かつ,その存否について調査した結果においてもその存在が認められない。 したがって,本件開示請求Bに係る行政文書が廃棄され,存在しないこ- 19 -とを理由として行った本件不開示決定Bになんら違法な点は存しない。 イ特許行 した結果においてもその存在が認められない。 したがって,本件開示請求Bに係る行政文書が廃棄され,存在しないこ- 19 -とを理由として行った本件不開示決定Bになんら違法な点は存しない。 イ特許行政問題懇談会について上記(1)アの(本案についての主張)の(イ)のとおり,昭和62年当時,我が国の審査要処理期間等は長期化する傾向にあり,国内外から審査期間の短縮が強く求められていたことから,特許及び実用新案登録の審査処理促進対策の在り方等について検討するため,昭和62年12月に,被告長官の私的諮問機関として,特許行政問題懇談会が設置された。 この特許行政問題懇談会は,昭和62年12月から昭和63年3月にかけて4回開催され,昭和63年3月28日に中間報告がされたが(中間報告の内容については,既に雑誌にて公表されている,第4回目の懇談会を最後に,そ。)の後開催された事実は存しない。 ただし,報告を含む経過という点からみれば,昭和63年5月31日に開催された第22回工業所有権審議会において,特許行政問題懇談会の検討結果である審査期間短縮のための施策の展開に関する報告がされ,制度問題については,今後,特許・実用新案法制度検討懇談会を設置して検討する予定である旨の報告がされていたものであり,これをもって,特許行政問題懇談会の活動は,最終報告はないものの,終了したものと認められる。 ウ本件開示請求Bに係る行政文書が存しないこと(ア)本件開示請求Bは,昭和62年12月に設置された特許行政問題懇談会の経緯,議事録,人事の変遷に関する行政文書の開示を求めたものである。 被告長官は,特許行政問題懇談会について広く調査したところ,懇談,会委員に対する開催通知等9件の起案文書を作成した事実を確認したが当該起案文書は既に存在しない。 すなわち,特許行政問題 である。 被告長官は,特許行政問題懇談会について広く調査したところ,懇談,会委員に対する開催通知等9件の起案文書を作成した事実を確認したが当該起案文書は既に存在しない。 すなわち,特許行政問題懇談会が設立された時期及び懇談会が開催された時期(昭和62年ないし昭和63年)から考えて,当該起案文書は,以- 20 -下に述べるとおり,保存期間の満了により既に廃棄されたものと解される。 (イ)行政文書は,文書管理に関する規程により管理されているが,現行の特許庁行政文書管理規程が施行された平成13年1月6日より以前は,平成6年12月16日に制定され平成7年1月1日に施行された特許庁文書取扱規程,さらに,それ以前は,昭和28年規程により管理されていたところ,本件開示請求Bに係る行政文書は,昭和62年ないし63年に設置・開催されていた懇談会に関する文書であることから,その保存期間については昭和28年規程が適用されることになる。 そこで,昭和28年規程についてみるに,当該規程では,57条1項において文書を第1類から第6類に区分して,各区分ごとの文書の保存期間を定めているが,特許庁が通商産業省(現経済産業省)の外局であったことから,被告長官は,文書を区分する基準については特段の基準を定めず,当時の文書の区分基準及び保存期間については,通商産業省が定めた通商産業省本省文書取扱規程に基づく本省昭和32年細則による運用を行っていた。 また,昭和28年規程は,起案・決裁を伴う文書を対象としたものであり,起案・決裁を伴わない文書の保管,管理等については明確な根拠規定をおいていなかったため,これら起案・決裁を伴わない文書の保管,廃棄については,本省昭和32年細則に準じた取扱いがされ,最終的には文書作成部署の判断に委ねられていた。 ,,「,これらの規 規定をおいていなかったため,これら起案・決裁を伴わない文書の保管,廃棄については,本省昭和32年細則に準じた取扱いがされ,最終的には文書作成部署の判断に委ねられていた。 ,,「,これらの規程を本件についてみるに本省昭和32年細則では通知照会,回答または依頼に関する文書」を「第5類(2年保存」と規定し)ているところ,本件開示請求Bで開示が求められている懇談会の人事の変遷に関する文書は,当該規定に該当する文書と考えられるので,既に当該細則に定める保存期間を経過していることは明らかである。 - 21 -また,本省昭和32年細則では,懇談会の議事録,報告書に関する文書について明示的に規定されていないが,これら各文書については「第4,類(5年保存」に規定している「聴聞会または公聴会に関する文書」を)類推適用して,その保存期間を「5年」とするのが相当というべきとこ,,,ろ本件開示請求Bで開示が求められている懇談会の議事録報告書は既に当該細則に定める保存期間を経過していることは明らかである。 したがって,本件開示請求Bに係る行政文書は,本省昭和32年細則に基づく運用に照らし,いずれもその保存期間(2年又は5年)を経過したため,既に廃棄されたものといわざるを得ない。 エ原告の主張に対する反論,,(ア)原告は特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書は特許庁の政策史等に関するものであるから,特許庁行政文書管理規程によると,保存期間は30年である旨主張する。 しかし,特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書の保存期間については,上記ウ(イ)で述べたとおり,現行の特許庁行政文書管理規程が適用されないのであるから,原告の主張は,その前提において失当といわざるを得ない。仮に現行の特許庁行政文書管理規程を適用し 期間については,上記ウ(イ)で述べたとおり,現行の特許庁行政文書管理規程が適用されないのであるから,原告の主張は,その前提において失当といわざるを得ない。仮に現行の特許庁行政文書管理規程を適用したとしても,当該規程は,懇談会に関する文書の保存期間を「聴聞,会又は公聴会に関する決裁文書」については「5年「懇談会の検討結」,果」については「3年」と規定し「特許庁の政策史等が編纂又は記録さ,れているもの(保存期間30年)とは明確に区別しているから,特許行」政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書が,現行の特許庁行政文書管理規程上の保存期間30年のものに該当するものでないことは明らかである。 (イ)原告は,仮に本省昭和32年細則を適用するならば,その別表第1類(永久保存)の「1.法律および政令の制定または改廃に関する文書」に- 22 -該当し,本来,保存期間は永久になるはずである旨主張する。 しかし本省昭和32年細則においては第4類5年保存として聴,,「()」「聞会または公聴会に関する文書」を定めており「第1類(永久保存」,)で定める「法律および政令の制定または改廃に関する文書」とは明確に区別している。すなわち「法律および政令の制定または改廃に関する文書」とは,法律及び政令を改正する際に閣議に提出した閣議請議書及びこれに添付する法律案の文書等を指すのであって,特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書のような,単に(被告長官の)私的諮問機関において検討された文書等がこれに該当しないことは明らかであり,この点においても,原告の主張は失当である。 (ウ)原告は,審議会の議事録について,昭和60年以降のものは全部開示されているにもかかわらず,特許行政問題懇談会の議事録だけ,保存期,。 間を5年 ,この点においても,原告の主張は失当である。 (ウ)原告は,審議会の議事録について,昭和60年以降のものは全部開示されているにもかかわらず,特許行政問題懇談会の議事録だけ,保存期,。 間を5年として廃棄したとの主張は一貫せず恣意的である旨主張するしかし,本省昭和32年細則においては「審議会,協議会への諮問文,書および答申文書または建議文書で重要なもの」については「第3類(10年保存」に定められている。他方,文書の保存,廃棄については,当)該文書の保存期間の満了時において,当該文書を廃棄すべきか,保存期間を延長すべきかその都度判断し,当該文書の内容,性格等に応じて保存期間を延長する運用がされているところであり,審議会関係の文書については,特許法等改正の最重要事項を公的な諮問機関において調査,審議したものであることから,保存期間を延長する旨の措置が採られたのである。 すなわち,被告長官の私的諮問機関として設置された特許行政問題懇談会の議事録については,審議会の議事録と同等に解釈して保存期間を延長する必要性が乏しいことから,保存期間の延長措置が採られなかったのであり,その保存期間について両者に違いがあったとしても,なん- 23 -ら不自然なことではなく,原告の主張は失当である。 (エ)原告は,昭和63年3月に中間報告という名の報告がなされているにもかかわらず「最終報告」がなされておらず,極めて不自然である旨,主張する。 しかし,上記イのとおり,特許行政問題懇談会の最終報告はされていないが,昭和63年5月31日に開催された第22回工業所有権審議会において,特許行政問題懇談会の検討結果である審査期間短縮のための施策の展開に関する報告がされていること,制度問題については,今後,特許・実用新案法制度検討懇談会を設置し継続して検討する 有権審議会において,特許行政問題懇談会の検討結果である審査期間短縮のための施策の展開に関する報告がされていること,制度問題については,今後,特許・実用新案法制度検討懇談会を設置し継続して検討する予定である旨の報告がされていることをかんがみれば,特許行政問題懇談会が中間報告という形で活動を終了したとしても何ら不自然ではなく,原告の主張は失当である。 (3)請求の趣旨3(本件不開示決定Cの取消請求)について(本案についての主張),,,ア本件開示請求Cに係る行政文書については以下に述べるとおり既にその保存期間が経過したことから,適法に廃棄されたものであり,かつ,その存否について調査した結果においてもその存在が認められない。 したがって,本件開示請求Cに係る行政文書が廃棄され,存在しないことを理由として行った本件不開示決定Cになんら違法な点は存しない。 イ特許・実用新案法制度検討懇談会について中長期的な審査処理対策として特許法等の法制度の在り方を検討するために,昭和63年6月に,被告長官の私的諮問機関として,特許・実用新案法制度検討懇談会が設置された。 この特許・実用新案法制度検討懇談会は,先の特許行政問題懇談会の中間報告を受け,これを更に具現化するために設置されたものであるが,具体的検討内容は,特許行政問題懇談会と大きな差異はないとものと考えら- 24 -れる。 この点,特許・実用新案法制度検討懇談会に関する資料が存在しないため,当該懇談会の活動内容等については確認することはできないが,昭和63年に2度開催されたがそれ以降は開催されていないこと,当該懇談会が設置された後の平成元年から平成2年にかけて,当面の課題であった特許出願,実用新案登録出願に係る電子出願制度(平成2年12月1日導入)及び商標登録出願に係るサービスマーク ていないこと,当該懇談会が設置された後の平成元年から平成2年にかけて,当面の課題であった特許出願,実用新案登録出願に係る電子出願制度(平成2年12月1日導入)及び商標登録出願に係るサービスマーク制度(平成4年4月1日導入)の導入に対応するために,特許法,実用新案法及び商標法の改正について調査,審議する審議会(総会,法制部会)が相次いで7回開催された経緯からすると,当該懇談会は,時間的制約等の理由から正式な報告をしないまま活動を終了したものと解される。 ウ本件開示請求Cに係る行政文書が存在しないこと本件開示請求Cは,特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録,人事の変遷,議事録,報告書に関する行政文書の開示を求めたものである。 被告長官は,特許・実用新案法制度検討懇談会について広く調査したところ,懇談会委員に対する開催通知等4件の起案文書を作成した事実を確認したが,当該起案文書は既に存在しない。特許・実用新案法制度検討懇談会が設立された時期及び懇談会が開催された時期(昭和63年)から考えて,当該起案文書は,保存期間の満了により既に廃棄されたものと解される。 すなわち,本件開示請求Cに係る行政文書は,本件開示請求Bに係る行政文書と同様に,昭和28年規程に基づき運用されていた本省昭和32年細則により管理されていたところ,これらの規程によれば,本件開示請求Cで開示が求められている懇談会の人事の変遷に関する文書は,既に保存期間(2年)を経過していることになり,また,懇談会の開催記録,議事録及び報告書に関する行政文書についても,既に保存期間(5年)を経過して- 25 -いることになる。 したがって,本件開示請求Cに係る行政文書は,本省昭和32年細則に基,(),づく運用に照らしいずれもその保存期間2年又は5年を経過したため廃棄されたも 過して- 25 -いることになる。 したがって,本件開示請求Cに係る行政文書は,本省昭和32年細則に基,(),づく運用に照らしいずれもその保存期間2年又は5年を経過したため廃棄されたものといわざるを得ない。 エ原告の主張に対する反論,,,(ア)原告は特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録人事の変遷議事録,報告書に関する行政文書は,特許庁の政策史等に関するものであるから,特許庁行政文書管理規程によると,保存期間は30年である旨主張するが,上記ウで述べたとおり,そもそも特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録,人事の変遷,議事録,報告書に関する行政文書の保存期間については,現行の特許庁行政文書管理規程が適用されないのであるから,原告の主張はその前提において失当である。 (イ)原告は,当時の庁議記録等を調べれば,上記情報は開示できるはずである旨主張する。 しかし,昭和63年ころの庁議資料(記録)については,その保存期間に関し,本省昭和32年細則に該当する規程が存しないため,保存,廃棄等の管理は,作成部署の判断にゆだねられていたところであり,現在当()。 ,()該庁議資料記録は既に廃棄され存在しないなお庁議資料記録の保存期間について,現行の特許庁行政文書管理規程では3年と定めているところ,昭和63年当時の庁議資料(記録)については,その作成時期から既に10年以上経過しているのであるから,この点からしても,既に廃棄されたとしても何ら違法な点はない。 したがって,昭和63年当時の庁議資料(記録)が廃棄により存在せず開示できない以上,原告の主張は失当である。 (4)請求の趣旨4(その他の請求)について(本案前の答弁についての主張)- 26 -これらの請求は,当事者間の具体的な紛争を前提としないうえ, せず開示できない以上,原告の主張は失当である。 (4)請求の趣旨4(その他の請求)について(本案前の答弁についての主張)- 26 -これらの請求は,当事者間の具体的な紛争を前提としないうえ,原告の権,,利義務に関するものではなくて単なる事実の確認を求めるものであるからこれらの請求に係る訴えは,いずれも法律上の争訟(裁判所法3条1項)に当たらず,また,確認の利益を欠くものである。 したがって,これらの請求に係る訴えは,いずれも不適法である。 争点 以上によれば,本件の争点は,次のとおりである。 (1)請求の趣旨1(本件開示請求A関係)についてア請求の趣旨1(1)(本件不開示決定Aの取消請求)について(ア)本件不開示決定Aの取消請求に係る訴えの適法性の有無(出訴期間を徒過しているか)(イ)本件不開示決定Aの適法性の有無イ請求の趣旨1(2)(本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求)について(ア)本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求に係る訴えの適法性の有無(,)本件閲覧申出拒否処分は抗告訴訟の対象となるか確認の利益の有無(イ)本件閲覧申出拒否処分の適法性の有無ウ請求の趣旨1(3)及び(4)(被告審査会作成の答申書の記載の違法確認請求)について各請求に係る訴えの適法性の有無(2)請求の趣旨2(本件不開示決定Bの取消請求)について本件開示請求Bに係る行政文書の存否(3)請求の趣旨3(本件不開示決定Cの取消請求)について本件開示請求Cに係る行政文書の存否(4)請求の趣旨4(その他の請求)について各請求に係る訴えの適法性の有無第3争点に対する判断- 27 - 請求の趣旨1(本件開示請求A関係)について(1)請求の趣旨1(1)(本件不開示決定Aの取消請求)についてア本件不開示決定Aの取消請求に係 適法性の有無第3争点に対する判断- 27 - 請求の趣旨1(本件開示請求A関係)について(1)請求の趣旨1(1)(本件不開示決定Aの取消請求)についてア本件不開示決定Aの取消請求に係る訴えが,出訴期間を遵守したものであるか否かについて検討する。 (ア)取消訴訟は,処分又は裁決があったことを知った日から3か月以内に提起しなければならないが(行政事件訴訟法14条1項,処分又は裁決)につき審査請求があった場合には,その審査請求をした者については,上記出訴期間は,これに対する裁決があったことを知った日から起算するものとされている(同条4項。なお,同項の「審査請求」には,行政不服審査法による異議申立ても含まれる。 。)そして,同条4項は,同項の規定が適用される場合の期間計算に当たっては,裁決(異議申立ての場合は決定)があったことを知った日を初日とし,これを期間に算入すべきものと定めていると解される(最高裁判所昭和52年2月17日第一小法廷判決・民集31巻1号50頁参照。 )(イ)aこれを本件についてみると,第2,1(1)のとおり,原告は,本件不開示決定Aの取消請求に係る本件訴訟を提起する前に,被告長官に対して行政不服審査法による本件異議申立てAを行い,被告長官は,平成14年4月30日付けで本件異議申立てAを棄却する旨の決定をしたものであるところ,証拠(乙1)によると,同決定書は,同年5月2日に,郵便によって原告方に配達されたことが認められる。 bこの点に関し,原告は,本件異議申立てAの棄却決定があったことを知った日は同月7日である旨主張する。 しかし,原告は本件の訴状においては,同月3日に上記決定書を受け取った旨主張していたところ,その後に主張が変遷した理由につい,,て何らの説明もしておらず同月7日に上記決定を知っ ある旨主張する。 しかし,原告は本件の訴状においては,同月3日に上記決定書を受け取った旨主張していたところ,その後に主張が変遷した理由につい,,て何らの説明もしておらず同月7日に上記決定を知った旨の主張はそれ自体信憑性が疑われるものである。また,上記決定書は,郵便に- 28 -よって原告方に配達されたものであるから,反証のない限り,原告はこの日に上記決定のあったことを知ったものと推定すべきところ,原告はこの点について何らの反証もしない。 cこれらの事情の下では,原告は,同年5月2日に上記決定があったことを知ったものと認めるのが相当であり,これに反する原告の上記主張は採用できない。 (ウ)そうすると,本件不開示決定Aの取消しを求める訴えは,原告が本件異議申立てAの棄却決定があったことを知った日である平成14年5月2日から起算して3か月以内,すなわち,同年8月1日までの間にこれを提起しなければならないところ,本件訴訟が提起されたのが同月2日であることは,記録上明らかであるから,上記訴えは上記(ア)の出訴期間を徒過して提起されたことになる。 イ以上のとおり,本件不開示決定Aの取消請求に係る訴えは,出訴期間を徒過して提起されたものであるから,不適法である。 (2)請求の趣旨1(2)(本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求)についてア本件閲覧申出拒否処分が抗告訴訟の対象となるか否かについて検討する。 (ア)情報公開法33条は,同法第3章第3節の規定により被告審査会又はその委員がした処分については,行政不服審査法による不服申立てをすることができない旨規定している(同法33条。 )すなわち,被告審査会による調査審議は,行政不服審査法による不服申立手続の一環としてなされるものであり,その過程で被告審査会又はその委員のする処分について独 できない旨規定している(同法33条。 )すなわち,被告審査会による調査審議は,行政不服審査法による不服申立手続の一環としてなされるものであり,その過程で被告審査会又はその委員のする処分について独立の不服申立てを認めるとすれば,手続の遅延等を招来するおそれがある一方で,かかる手続上の瑕疵は,裁決又は決定の取消訴訟等において,裁決又は決定の固有の違法事由又は無効事由として主張することが可能なものである(行政事件訴訟法10条2- 29 -項)ことから,情報公開法は,上記のような規定を設けて,被告審査会又はその委員が調査審議の過程で行う処分については,行政不服審査法による不服申立てを認めないこととしたものと解される。 そして,このような情報公開法33条の立法趣旨に照らすと,被告審査会又はその委員が調査審議の過程で行う処分に瑕疵が存するとしても,そのような付随的手続である調査審議の過程における瑕疵は,裁決又は決定における瑕疵としてこれらの取消訴訟等において是正が図られるべきものであり,このような付随的な手続過程における措置だけを独立の処分として取消訴訟等の抗告訴訟の対象とすることは予定されていないものと解するのが相当である。 これに対し,原告は,被告審査会のした閲覧拒否処分に対する抗告訴訟が許されないとすると,情報公開法31条1項後段の存在意義が完全に失われ,現に本件閲覧申出拒否処分により,原告は有効な意見表明をする機会が奪われている以上,抗告訴訟の提起が許されるべきである旨主張するが,被告審査会のした閲覧拒否処分に瑕疵がある場合には,上記のとおり,被告審査会の答申を受けて出された裁決又は決定の取消訴訟等において,これを裁決又は決定の固有の違法事由として主張することができるのであるから,被告審査会の閲覧拒否処分に対する抗告訴訟を許さない り,被告審査会の答申を受けて出された裁決又は決定の取消訴訟等において,これを裁決又は決定の固有の違法事由として主張することができるのであるから,被告審査会の閲覧拒否処分に対する抗告訴訟を許さないとしても,情報公開法31条1項の趣旨が没却されるとか,閲覧を拒否された者の利益が不当に侵害されるということはできない。 (イ)原告の本件閲覧の申出は,第2,1(1)エのとおり,情報公開法31条1項の規定に基づくものであり,したがって,被告審査会のした本件閲覧申出拒否処分は,情報公開法33条の規定により行政不服審査法による不服申立てが制限される被告審査会の処分に該当する。 したがって,本件閲覧申出拒否処分に対しては,抗告訴訟である無効確認の訴えを提起することも許されないことになる。 - 30 -イ以上のとおり,本件閲覧申出拒否処分に対して抗告訴訟である無効確認の訴えを提起することはできないから,本件閲覧申出拒否処分の無効確認請求に係る訴えは,不適法である。 ()(3)請求の趣旨1(3)及び(4) 被告審査会作成の答申書の記載の違法確認請求についてこれらの請求は,いずれも,被告審査会作成の答申書の「第3諮問庁の説明の要旨」欄の記載が事実に反することの確認を求めるものであって,当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争ではなく,単なる過去の事実関係の確認を求めるものにすぎないから,これらの請求に係る訴えは,いずれも,法律上の争訟(裁判所法3条1項)に当たらず,かつ,確認の利益を欠いているといわざるを得ない。 したがって,これらの請求に係る訴えは,いずれも不適法である。 請求の趣旨2(本件不開示決定Bの取消請求)について(1)本件開示請求Bに係る行政文書の存否について,被告長官は,同請求を受けて調査したところ,特許行政 求に係る訴えは,いずれも不適法である。 請求の趣旨2(本件不開示決定Bの取消請求)について(1)本件開示請求Bに係る行政文書の存否について,被告長官は,同請求を受けて調査したところ,特許行政問題懇談会委員に対する開催通知等9件の起案文書を作成した事実を確認したが,当該起案文書は既に存在せず,これらは保存期間の満了により既に廃棄されたものと解される旨主張している。 そして,特許行政問題懇談会が設置された経緯は,第2,2の(被告らの主張)の(2)イで被告長官が主張するとおりであると認められる(甲22,26,41,乙3,弁論の全趣旨)ことからすると,特許行政問題懇談会が最後に開かれたのは昭和63年3月28日であるから,本件開示請求Bに係る文書も,そのころまでに作成されたものとみることができる。 (2)そこで,特許庁における当時の行政文書の保存規程の適用についてみると,証拠(甲24,乙5の1及び2)及び弁論の全趣旨によれば,昭和62年ないし昭和63年当時は,昭和28年規程が適用されており,同規程57条1項において文書を第1類から第6類に区分して,各区分ごとの文書の保存期間を定めて- 31 -いたこと,しかし,昭和28年規程自体には,文書を上記6種に区分する基準,,()は定められておらずこれについては特許庁が通商産業省現経済産業省の外局であったことから,本省昭和32年細則に基づく運用がされていたことが認められる。 ところで,上記(1)の特許行政問題懇談会に関する9件の起案文書とは,同懇談会の運営要領の制定,委員の依頼,懇談会開催通知等に関する起案・決済文書であると認められるところ(乙2 ,運営要領の制定に係る起案・決済)文書は,本省昭和32年細則の別表「第4類(5年保存」の「聴聞会または公)聴会に関する文書」に,委員の依頼, する起案・決済文書であると認められるところ(乙2 ,運営要領の制定に係る起案・決済)文書は,本省昭和32年細則の別表「第4類(5年保存」の「聴聞会または公)聴会に関する文書」に,委員の依頼,懇談会開催通知に係る起案・決済文書は,同別表「第5類(2年保存」の「通知,照会,回答または依頼に関する)文書」に該当するものと解される。 (3)ア以上の事実をもとに,本件開示請求Bに係る文書の存否について検討するに,本件開示請求Bで開示が求められているのは,特許行政問題懇談会の議事録及び人事の変遷に関する文書であるが,上記委員の依頼,懇談会開催通知に関する起案・決済文書は,ここでいう人事の変遷に関する文書に該当する余地があるものの,上記のとおり保存年限を経過したため,これらの文書は既に廃棄されたとの被告長官の主張は首肯することができ,他に,これを覆してこれらの文書の存在を認めるに足る証拠はない。 イまた,被告長官の調査でもその作成は確認されなかったが,同懇談会の議事録が作成されていたとすれば,これは,別表「第4類(5年保存」の)「聴聞会または公聴会に関する文書」に該当するものと解される。 さらに,上記委員の依頼,懇談会開催通知に関する起案・決済文書以外に,同懇談会の人事の変遷に関する文書(ただし,行政文書開示決定変更通知書により開示された同懇談会委員名簿を除く)が作成されていたと。 しても,当該文書は,別表「第4類(5年保存」の「聴聞会または公聴会)に関する文書」又は別表「第5類(2年保存」の「通知,照会,回答また)- 32 -は依頼に関する文書」のいずれかに該当するものと推認される。 そうすると,特許行政問題懇談会の議事録及び人事の変遷に関する文書が作成されていたとしても,これらの文書は,上記アのとおり,その作成が確認された文書 する文書」のいずれかに該当するものと推認される。 そうすると,特許行政問題懇談会の議事録及び人事の変遷に関する文書が作成されていたとしても,これらの文書は,上記アのとおり,その作成が確認された文書と同様,上記のとおり保存年限を経過したため,既に廃棄されたとの被告らの主張は首肯することができ,他に,これを覆してこれらの文書の存在を認めるに足る証拠はない。 (4)アこれに対し,原告は,特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書は,特許庁の政策史等に関するものであるから,現行の特許庁行政文書管理規程によると,保存期間は30年である旨主張する。 しかし,現行の特許庁行政文書管理規程が制定されたのは平成13年1月6日であって(甲24 ,特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する)文書の保存期間については,上記(2)のとおり,昭和28年規程ないし本省昭和32年細則が適用され,これらの文書が作成されたとしても,現行の特許庁行政文書管理規程の制定より前に既に廃棄されたものと認められるから,原告の主張は前提を欠くことになり,失当である。 イ原告は,本省昭和32年細則を適用するとしても,特許行政問題懇談会の内容からして,別表「第1類(永久保存」の「法律および政令の制定また)は改廃に関する文書」に該当し,本来,保存期間は永久になるはずである旨主張する。 しかし,本省昭和32年細則は,上記(2)のとおり「第4類(5年保存」,)として「聴聞会または公聴会に関する文書」を定めており「第1類(永久,保存」の「法律および政令の制定または改廃に関する文書」と明確に区)別しているところ,単に被告長官の私的諮問機関にすぎない特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書が「法律および政令の制定ま,たは改廃に関する文書」に該当しないことは明ら 」と明確に区)別しているところ,単に被告長官の私的諮問機関にすぎない特許行政問題懇談会の議事録や人事の変遷に関する文書が「法律および政令の制定ま,たは改廃に関する文書」に該当しないことは明らかである。 したがって,原告の主張は理由がない。 - 33 -ウ原告は,審議会の議事録について,昭和60年以降のものは全部開示されているにもかかわらず,特許行政問題懇談会の議事録だけ,保存期間を5年として廃棄したとの主張は一貫せず,恣意的である旨主張する。 しかし,本省昭和32年細則では「審議会,協議会への諮問文書および,答申文書または建議文書で重要なもの」については10年の保存期間が定め,,,,られておりまた弁論の全趣旨によると審議会関係の文書については特許法等の改正という最重要事項を公的な諮問機関において調査,審議したものであることから,保存期間を延長する旨の措置が採られたことが認められる。これに対し,特許行政問題懇談会は被告長官の私的諮問機関にすぎないのであるから,同懇談会の議事録が審議会の議事録と取扱いを異にすることは,不自然なこととはいえない。 したがって,原告の主張は理由がない。 エ原告は,特許行政問題懇談会の「最終報告」がなされていないのは極めて不自然である旨主張する。 この主張は,特許行政問題懇談会の「最終報告」に係る文書が存在することをいう趣旨とも解されるが,しかし,特許行政問題懇談会は,最終報告が出されないまま,その活動は終了したと認められることは,上記(1)のとおりであるから,原告の主張は理由がない。 (5)以上のとおり,本件開示請求Bに係る行政文書については,既にその保存期間が経過したことにより,廃棄されたとの被告長官の主張は首肯することができ,これを覆してこれらの文書の存在を認めるに足る証拠はない。 した おり,本件開示請求Bに係る行政文書については,既にその保存期間が経過したことにより,廃棄されたとの被告長官の主張は首肯することができ,これを覆してこれらの文書の存在を認めるに足る証拠はない。 したがって,これを理由とする本件不開示決定Bは適法である。 請求の趣旨3(本件不開示決定Cの取消請求)について(1)本件開示請求Cに係る行政文書の存否について,被告長官は,同請求を受けて調査したところ,懇談会委員に対する開催通知等4件の起案文書を作成した事実を確認したが,当該起案文書は既に存在せず,これらは保存期間- 34 -の満了により既に廃棄されたものといわざるを得ない旨主張している。 特許・実用新案法制度検討懇談会が設置された経緯は,第2,2の(被告らの主張)の(3)イで被告長官が主張するとおりであること(甲27,49,54,弁論の全趣旨)からすると,特許・実用新案法制度検討懇談会が開かれたのは昭和63年であるから,本件開示請求Cに係る文書も,そのころまでに作成されたものとみることができる。 (2)上記懇談会委員に対する開催通知の起案文書は,本省昭和32年細則の別表「第5類(2年保存」の「通知,照会,回答または依頼に関する文書」に)該当するものと解される。 (3)アそこで,本件開示請求Cに係る文書の存否について検討するに,本件開示請求Cで開示が求められているのは,特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録,人事の変遷,議事録,報告書に関する行政文書であるが,上記懇談会委員に対する開催通知の起案文書は,ここでいう人事の変遷に関する文書に該当する余地があるものの,この文書については,既にその保存期間が経過したことにより,廃棄されたとの被告長官の主張は首肯す,。 ることができこれを覆して上記の文書の存在を認めるに足る証拠はないイまた る余地があるものの,この文書については,既にその保存期間が経過したことにより,廃棄されたとの被告長官の主張は首肯す,。 ることができこれを覆して上記の文書の存在を認めるに足る証拠はないイまた,被告長官の調査でもその作成は確認されなかったが,同懇談会の開催記録,議事録,報告書が作成されていたとすれば,これは,別表「第4類(5年保存」の「聴聞会または公聴会に関する文書」に該当するもの)と解される。 さらに,上記懇談会委員に対する開催通知の起案文書以外に,同懇談会の人事の変遷に関する文書(ただし,行政文書開示決定変更通知書により開示された同懇談会委員名簿を除く)が作成されていたとしても,当該。 ,「()」「」文書は別表第4類5年保存の聴聞会または公聴会に関する文書又は別表「第5類(2年保存」の「通知,照会,回答または依頼に関する)文書」のいずれかに該当するものと推認される。 - 35 -,,,そうすると特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録人事の変遷議事録,報告書に関する行政文書が作成されていたとしても,これらは,上記アのとおり,その作成が確認された文書と同様,保存期間の経過により廃棄されたとの被告長官の主張はこれを首肯することができ,これを覆してこれらの文書の存在を認めるに足る証拠はない。 (4)アこれに対し,原告は,特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録,人事の変遷,議事録,報告書に関する行政文書は,特許庁の政策史等に関するものであるから,現行の特許庁行政文書管理規程によると,保存期間は30年である旨主張する。 しかし,特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録,人事の変遷,議事録,報告書に関する行政文書が作成されたとしても,上記のとおり同規程の制定より前に既に廃棄されたものと認められるから,原 主張する。 しかし,特許・実用新案法制度検討懇談会の開催記録,人事の変遷,議事録,報告書に関する行政文書が作成されたとしても,上記のとおり同規程の制定より前に既に廃棄されたものと認められるから,原告の主張は前提を欠くことになり,失当である。 イ原告は,当時の庁議記録等を調べれば,上記情報は開示できるはずであ,,()る旨主張するが弁論の全趣旨によると昭和63年ころの庁議資料記録も既に廃棄されて存在しないものと認められるから,この主張も失当である。 (5)以上のとおり,本件開示請求Cに係る行政文書については,既にその保存期間が経過したことにより,廃棄されたとの被告長官の主張はこれを首肯することができ,これを覆してこれらの文書の存在を認めるに足る証拠はない。 したがって,これを理由とする本件不開示決定Cは適法である。 請求の趣旨4(その他の請求)について請求の趣旨4記載の各請求に係る訴えの適法性についてみるに,これらの請求は,いずれも,当事者間の具体的な紛争を前提とするものでなければ,原告の権利義務に関するものでもなく,単に事実の確認を求めるものにすぎない。 - 36 -そうすると,これらの請求に係る訴えは,いずれも,法律上の争訟(裁判所法3条1項)に当たらず,かつ,確認の利益も欠いているといるをいわざるを得ないから,不適法である。 結論 ,()以上によると請求の趣旨1及び同4の各請求別紙請求目録1記載の各請求に係る訴えは,いずれも不適法であるから,これらを却下し,請求の趣旨2及び同3の請求(別紙請求目録2記載の各請求)については,いずれも理由がないから,これらを棄却すべきである。 第4訴えの追加的変更の申立てについて 原告は,民事訴訟法143条の規定に基づいて,次の各請求を追加的に変更する旨の申立てをした については,いずれも理由がないから,これらを棄却すべきである。 第4訴えの追加的変更の申立てについて 原告は,民事訴訟法143条の規定に基づいて,次の各請求を追加的に変更する旨の申立てをした。 (1)本件不開示決定Bについてされた平成14年8月29日付け行政文書開示決定変更通知書に係る手続は,情報公開法10条に違反するとともに,憲法73条1号の規定する内閣の法律誠実執行義務に違反するものであることを確認する。 (2)本件不開示決定Cについてされた平成15年1月17日付け行政文書開示決定変更通知書に係る手続は,情報公開法10条に違反するとともに,憲法73条1号の規定する内閣の法律誠実執行義務に違反するものであることを確認する。 (3)被告長官が,昭和63年から実用新案登録出願が減少した理由として,特許庁年報平成5年版から引用してわが国の技術水準の向上した点出()「」,「願人側の特許管理体制の強化等を反映」した点及び昭和63年から施行された「改善多項制の利用」した点の3点を挙げることは「出願大手企業における,「実用新案を使わず特許を使う」旨の業界行動の存在が記載されていない」点に関し虚偽事実に該当し,刑法156条に規定する虚偽公文書作成罪の構成要件に該当することを確認する。 - 37 -(4)本訴で被告両名が提出した平成15年2月6日付け準備書面にある考案実「(用新案)とは,自然法則を利用した技術的思想の創作をいうと規定しているように,発明(特許)は創作として高度であることを必要とするのに対し,考案(実用新案)は創作でありさえすれば十分であり,高度であることを必要としていない。また,特許(登録)の要件に係る規定においても,特許法29条2項において,発明(特許)については,既に公知となった発明に基づ 案)は創作でありさえすれば十分であり,高度であることを必要としていない。また,特許(登録)の要件に係る規定においても,特許法29条2項において,発明(特許)については,既に公知となった発明に基づいて通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたときは,特許を受けることはできないとしているのに対し,実用新案法3条2項において,考案(実用新案)については,極めて容易に考案をすることができたときは,実用新案登録を受けることができないとしているように,発明(特許)は考案(実用新案)と比して,技術的思想が高度なものであるとしている。したがって,特許出願あるいは実用新案登録出願(平成5年以前の実用新案登録出願)の審査は,明細書に記載されている内容の把握,請求項に記載されている権利を求める範囲の理解,先行技術の有無の調査等の総合的な判断に基づきなされるところ,当該総合的な判断をするに当たっての審査負担が,技術的思想が高い特許出願が実用新案登録出願よりも大きくなるのは当然のことである」旨の記載は,特許庁調整課審査基準室編集の「注解:改正特許。 」「「」,・実用新案法の運用のてびきにおけるきわめて容易の判断レベルは審査官の判断事項であり,審査官は当該技術分野の特質等を考慮して具体的に判断することとなる。しかし,実態的にみた場合,特許と実用新案の進歩性のレベルにほとんど差異がなくなってきている。その理由としては以下のようなものが考えられる。①めざましい技術発展により,技術レベルが飛躍的に向上したことに伴い,実用新案にも特許と同じような出願が増え,保護すべき考案の判断基準についても,技術発展促進の観点から,特許と同じようなレベルまで高度化する必要があったこと,②経済のグローバル化の進展に伴って,もっぱら国内出願人に利用されてきた実用新 え,保護すべき考案の判断基準についても,技術発展促進の観点から,特許と同じようなレベルまで高度化する必要があったこと,②経済のグローバル化の進展に伴って,もっぱら国内出願人に利用されてきた実用新案についても国際水- 38 -準の特許の進歩性基準と余りかけ離れた基準を採用しがたくなってきたこと」旨の記載と矛盾し違法であることを確認する。 。 (5)情報公開法31条1項における「意見書又は資料」には,情報公開審査会が職権に基づいて行った調査の結果として自ら作成した資料が含まれることを確認する。 しかし,上記1の各請求は,いずれも訴状で提起された旧請求(請求の趣旨記載の各請求)と,請求の基礎に変更がないとはいえない(また,これらの請求に係る訴えは「法律上の争訟(裁判所法3条1項)に当たらないか,又は確,」認の利益を欠く不適法な訴えであることは明らかである。 。)したがって,原告の訴えの追加的変更の申立ては,その要件を欠き不適法であるから,これを許可しないこととする。 よって,主文のとおり判決する。 第5東京地方裁判所民事第2部裁判長裁判官市村陽典裁判官石井浩裁判官丹羽敦子- 39 -(別紙)請求目録1(1)被告特許庁長官が平成13年6月4日付けで原告に対してした「昭和63年か,,,ら平成5年にかけて実用新案登録出願の件数が急減したがこれに関して特許庁がP1(現P2)の協力の下,電気業界,光学業界,自動車業界等の各業界をまとめるための行政指導を行っているが,この行政指導に関する文書」を不開示とする旨の決定の取消請求(被告特許庁長官に対する請求)(2)被告情報公開審査会が平成14年3月1日付けで原告に対してした「諮問「「庁職員からの口頭説明聴取」の結果の報告」の具体的内容に関する とする旨の決定の取消請求(被告特許庁長官に対する請求)(2)被告情報公開審査会が平成14年3月1日付けで原告に対してした「諮問「「庁職員からの口頭説明聴取」の結果の報告」の具体的内容に関する資料」の()閲覧申出を拒否した処分の無効確認請求被告情報公開審査会に対する請求(3)被告情報公開審査会作成の平成14年3月4日付けの答申書の「第3諮問庁の説明の要旨」欄にある「特許は,出願の内容がより高度かつ複雑であり,権利期間が長いことから慎重に審査するため,実用新案の審査のおおむね4倍ぐらい負担がかかる」旨の記載が事実に反して違法であることの確認請。 求(被告両名に対する請求)(4)被告情報公開審査会作成の上記答申書の「第3諮問庁の説明の要旨」欄にある「特許・実用新案をトータルで減らすように指導したことにより,出願人が技術革新の進展とともに,重要度の高い特許に重点を置いて出願するという選択をした結果,実用新案だけが減少することになったものと解される。あくまでも,全体を減らすよう指導したのであって,実用新案を特許にシフトするようにと指導したわけではない」旨の記載が事実に反して違法。 であることの確認請求(被告両名に対する請求)(5)昭和63年から平成5年にかけての実用新案登録出願件数の急減は,当時のP1(現P2)の積極的協力の下,特許庁の「各業界をまとめる」旨の行政指導に基づきなされた電気業界,光学業界及び自動車業界等の出願大手企業- 40 -の「実用新案登録出願をせずできるだけ特許出願をする」旨の業界行動が主因であることのを確認請求(被告特許庁長官に対する請求)(6)上記特許庁の「各業界をまとめる」旨の行政指導に基づきなされた電気業界,光学業界及び自動車業界等の出願大手企業の「実用新案登録出願をせずできるだけ特許出 認請求(被告特許庁長官に対する請求)(6)上記特許庁の「各業界をまとめる」旨の行政指導に基づきなされた電気業界,光学業界及び自動車業界等の出願大手企業の「実用新案登録出願をせずできるだけ特許出願をする」旨の業界行動は,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律8条1項1号の「一定の取引分野における競争を実質的」()に制限することに該当することの確認請求被告特許庁長官に対する請求(7)被告特許庁長官が,昭和63年から実用新案登録出願が減少した理由として,特許庁年報(平成5年版)から引用して「わが国の技術水準の向上」した点「出願人側の特許管理体制の強化等を反映」した点及び昭和63年から,施行された「改善多項制の利用」した点の3点を挙げることは,上記(5)の特許庁の行政指導の存在を組織的に隠蔽することになるから違法であることの確認請求(被告特許庁長官に対する請求)2(1)被告特許庁長官が平成13年7月13日付けで原告に対してした「S.62年12月に特許行政問題懇談会が設置されたが,この懇談会の経緯,即ち議事録,人事の変遷に関する文書」を不開示とする旨の決定(ただし,平成14年8月29日付け行政文書開示決定変更通知書により開示された文書に係る部分を除く)の取消請求。 (2)被告特許庁長官が平成14年7月19日付けで原告に対してした「S.63年6/27に第一回目の特許・実用新案法制度検討懇談会が開催されているが,この懇談会の開催記録・人事の変遷・議事録,報告書に関する行政文書」を不開示とする旨の決定(ただし,平成15年1月17日付け行政文書開示決定変更通知書により開示された文書に係る部分を除く)の取消請求。 け行政文書開示決定変更通知書により開示された文書に係る部分を除く)の取消請求。

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