○ 主文原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。○ 事実第一当事者の求めた裁判一原告 1 被告が昭和四二年一一月一三日原告の昭和四〇年分所得税についてした更正のうち税額六万二七〇〇円を超える部分及び重加算税賦課決定並びに同四一年分所得税についてした更正、過少申告加算税賦課決定及び重加算税賦課決定はいずれも無効であることを確認する。2 訴訟費用は被告の負担とする。との判決二被告主文と同旨の判決第二請求の原因一原告が昭和四〇年分及び同四一年分の所得税についてした各確定申告並びにこれらに対し被告がした各更正(以下「本件各更正」という。)、過少申告加算税賦課決定(昭和四一年分)及び各重加算税賦課決定(以下「本件各決定」という。)の経緯は別表のとおりである。二本件各更正には以下に述べるとおり収入金額の認定を誤つた違法がある。1 昭和四〇年分(一) A関係被告は、原告が昭和四〇年中に青梅市<以下略>の土地外三筆の土地を代金一三五〇万円でAに売却したとし、右金額と原告の申告に係る右売買の代金額一〇〇〇万円との差額三五〇万円を収入金額に加算しているが、右売買契約は当初被告主張の代金で合意されたもののその後Aが借財に苦しみ自殺したことから、その相続人との間で代金を一〇〇〇万円に減額する旨合意したものである。このことは確定申告書に添付した右変更後の契約書によつて明らかであつた。(二) 青梅土地開発株式会社(以下「青梅土地」という)関係被告は、原告が昭和四〇年中に青梅土地から貸付金の利息として三八二万五六〇〇円を取得したとし、同金額を収入金額に計上しているが、これは、被告において、利益の帰属者、支払延期のための手形か否か、入金の有無等につき合理的な調査をせず手形の控から恣意的に推計したものにすぎず、明白な 取得したとし、同金額を収入金額に計上しているが、これは、被告において、利益の帰属者、支払延期のための手形か否か、入金の有無等につき合理的な調査をせず手形の控から恣意的に推計したものにすぎず、明白な事実誤認である。 し、同金額を収入金額に計上しているが、これは、被告において、利益の帰属者、支払延期のための手形か否か、入金の有無等につき合理的な調査をせず手形の控から恣意的に推計したものにすぎず、明白な 取得したとし、同金額を収入金額に計上しているが、これは、被告において、利益の帰属者、支払延期のための手形か否か、入金の有無等につき合理的な調査をせず手形の控から恣意的に推計したものにすぎず、明白な事実誤認である。2 昭和四一年分(事業所得)(一) B関係被告は、原告が昭和四一年中にBから貸付金の返済として元利合計一、三四〇万円、うち利息部分六五六万三、〇〇〇円を取得したとし、右利患部分の金額を収入金額に計上しているが、これは、代物弁済による元金取得額を収入金額と認定したもので、代物弁済の目的となつた土地、その時価、元金回収額等については一切調査されていないから合理的根拠に欠けるものである。(二) CことD関係被告は、原告が昭和四一年中に八王子市<以下略>所在の土地外一筆の土地を代金一、〇〇〇万円でDに売却したとし、同金額を収入金額に計上しているが、右売買契約はDの詐欺によつて締結されたものであり、原告は同年一一月一六日Dに対し同契約を取り消す旨の意思表示をしその意思表示は同月中にDに到達したから、右売買代金は原告の昭和四一年分の収入金額を構成しない。このことは、原告からDに対し同年一一月一二日付で前記土地について訴訟が提起されていること、それ以前に前記土地につき処分禁止の仮処分登記がされていることから、被告において当然知りうべきであつたにもかかわらず、被告は右取消しの時期等について一切調査していない。三本件各更正は、以上述べた各収入金額の誤認に基づくものであるから、その瑕疵は重大である。のみならず、被告が少しでも原告に対し誠意ある調査の努力をすればそれが被告の誤認であることは容易に判明することであるにもかかわらず、これを怠り、本件各更正をしたものであるからその瑕疵は明白である。したがつて本件各更正はいずれも無効である。また の努力をすればそれが被告の誤認であることは容易に判明することであるにもかかわらず、これを怠り、本件各更正をしたものであるからその瑕疵は明白である。したがつて本件各更正はいずれも無効である。また、本件各更正の瑕疵は右のとおり重大であるところ、被告係官は昭和四二年八月頃と同年一〇月頃に事前の同意もなく原告宅を訪れただけで原告に弁解の機会を与えることなく調査を終了し、一方的に重大な瑕疵ある本件各更正をしたものであるから、本件各更正は無効である。 容易に判明することであるにもかかわらず、これを怠り、本件各更正をしたものであるからその瑕疵は明白である。したがつて本件各更正はいずれも無効である。また、本件各更正の瑕疵は右のとおり重大であるところ、被告係官は昭和四二年八月頃と同年一〇月頃に事前の同意もなく原告宅を訪れただけで原告に弁解の機会を与えることなく調査を終了し、一方的に重大な瑕疵ある本件各更正をしたものであるから、本件各更正は無効である。本件各決定は、本件各更正を前提としてされたもので、無効である。よつて、原告は、本件各更正(昭和四〇年分については税額六万二、七〇〇円を超える部分)及び各決定がいずれも無効であることの確認を求める。第三請求の原因に対する被告の認否及び反論一認否請求の原因一の事実は認める。同二の事実のうち、被告が原告主張のとおり各収入金額を認定し本件各更正をしたこと、1の(一)掲記の売買の事実、右売買についての原告の申告に係る代金額が一、〇〇〇万円であること、2の(二)掲記の訴訟が提起されたこと及び処分禁止の仮処分の登記がされていることは認めるが、その余は争う。同三の主張のうち、被告係官が原告主張の頃原告宅を訪れた事実は認めるが、その余は争う。二反論 1 原告主張の収入金額の誤認(後記2のD関係を除く。)は、いずれも主張自体において重大かつ明白な瑕疵とはいえない。仮にしからずとしても、各収入金額についての被告の認定に誤りはなく、また被告は原告から事情を聴取したほか、反面調査等の結果右収入金額を認定したものであるから、本件各更正に重大かつ明白な瑕疵があるとは到底いえない。2 原告主張の本件各更正の瑕疵のうちD関係について、原告は、昭和四一年中に売買契約が取り消されたから売買代金は同年分の収入金額を構成しない ら、本件各更正に重大かつ明白な瑕疵があるとは到底いえない。2 原告主張の本件各更正の瑕疵のうちD関係について、原告は、昭和四一年中に売買契約が取り消されたから売買代金は同年分の収入金額を構成しないと主張するが、事業所得の金額の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた取り消すことのできる行為が取り消されたことにより生じた損失は、その者のその損失の生じた日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入するとされており(所得税法第五一条第二項、同法施行令第一四一条第三号)、その算入時期は、いわゆる権利確定の原則等から、単に取消しの意思表示がなされたのみでは足りずその効果が社会通念上相手方との間で確定したときと解すべきである。 基礎となつた事実のうちに含まれていた取り消すことのできる行為が取り消されたことにより生じた損失は、その者のその損失の生じた日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入するとされており(所得税法第五一条第二項、同法施行令第一四一条第三号)、その算入時期は、いわゆる権利確定の原則等から、単に取消しの意思表示がなされたのみでは足りずその効果が社会通念上相手方との間で確定したときと解すべきである。本件の場合、原告主張の詐欺による売買契約の取消しはその効力等が訴訟で争われており(原告主張の訴訟は昭和四三年二月一六日第一審の判決があつたものの、同判決に対しさらに控訴がされた。)、昭和四一年中に当事者間で社会通念上確定したとは到底いえない。したがつて、前記売買代金を昭和四一年分の事業所得に係る収入金額に計上することはもとより、当該売買に係る譲渡益を同年分の事業所得と認定することには何ら違法はない。3 原告は、本件各更正は原告に弁解の機会を与えずにされたもので無効であると主張するが、更正に際し納税者の弁解を聞かなければならないとの法律上の義務を定めた規定にないから、主張自体失当である。のみならず、被告係官は二度にわたつて原告方を訪れ、原告あるいはその妻に対し帳簿書類の提示を要求するなどしているのであるから、原告には本件各更正がされるまでに任意に自己の意見を述べる機会が十分あつたというべきである。第四被告の反論に対する認否反論1は争う。同2のうち、原告の提起した訴訟につぎ第一審の判決があつたこと、同判決に対 各更正がされるまでに任意に自己の意見を述べる機会が十分あつたというべきである。第四被告の反論に対する認否反論1は争う。同2のうち、原告の提起した訴訟につぎ第一審の判決があつたこと、同判決に対し控訴がされたことは認めるが、その余は争う。同3は争う。第五証拠関係(省略)○ 理由一請求の原因一の事実は、当事者間に争いがない。二そこで、本件各更正に原告主張の無効事由があるか否かにつき判断する。1 本件各更正に至る調査の経緯証人Eの証言(第一回、第二回)、同証言(第二回)により真正に成立したと認められる乙第一七号証並びに原本の存在及び成立に争いのない乙第一号証の一、二、第二号証の一ないし五、第三号証の一ないし七によれば、本件各更正に至る調査の経緯につき次の事実が認められる。被告係官E外一名は、原告の昭和四〇年分及び同四一年分の所得税調査のため、昭和四二年八月頃原告方を訪れ(被告係官がその頃及び後記同年一〇月頃原告方を訪れた事実は、当事者間に争いがない。 言(第二回)により真正に成立したと認められる乙第一七号証並びに原本の存在及び成立に争いのない乙第一号証の一、二、第二号証の一ないし五、第三号証の一ないし七によれば、本件各更正に至る調査の経緯につき次の事実が認められる。被告係官E外一名は、原告の昭和四〇年分及び同四一年分の所得税調査のため、昭和四二年八月頃原告方を訪れ(被告係官がその頃及び後記同年一〇月頃原告方を訪れた事実は、当事者間に争いがない。)、原告に対し右各年分の所得税の確定申告の基礎となつた帳簿書類の提示を求めたところ、原告は、これらの書類等は関与税理士であるF税理士に預けてある旨申し立て、貸付先と貸付金額が記載された金銭出納簿用紙数葉をバインダーから抜き取つて提示したのみで、その記載内容についての説明その他不動産の売買、金銭貸付けの方法等についての具体的説明は得られなかつた。そこで、同係官は数日後F税理士方を訪れ、原告に関する帳簿書類の提示を求めたところ、同税理士は原告の申立て等に基づいて同税理士が作成した収入及び経費の計算メモのコピーを手交したのみで、原始記録等は既に原告に返還し、右計算書記載の取引の具体的内容はわからない旨申し立てた。さらに、同係官は、同年一〇月頃再び原告方を訪問し、同人の妻に対し契約書等の の計算メモのコピーを手交したのみで、原始記録等は既に原告に返還し、右計算書記載の取引の具体的内容はわからない旨申し立てた。さらに、同係官は、同年一〇月頃再び原告方を訪問し、同人の妻に対し契約書等の関係資料の提出を催告したところ、その後原告はD関係の契約書外一点を税務署に持参したが、その際本件に関連するその他の資料の提出はなく、取引等につき具体的説明も得られなかつた。そこで、同係官は、銀行調査及び取引先(金銭の借主、不動産取引関係者)等の調査に基づき原告の前記所得税に係る収入金額を認定し、本件各更正がされた。証人Gの証言及び原告本人尋問の結果中右認定に反する部分は措信できず、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。2 被告の本件各更正に係る収入金額の認定被告の本件各更正に係る収入金額の認定(D関係を除く。)につき次の事実が認められる。(一) A関係昭和四〇年中に原告がAに対し青海市<以下略>所在の土地外三筆の土地を代金一、三五〇万円で売買したこと及び右売買についての原告の申告に係る代金額が一、〇〇〇万円であることは当事者間に争いがない。 右認定に反する部分は措信できず、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。2 被告の本件各更正に係る収入金額の認定被告の本件各更正に係る収入金額の認定(D関係を除く。)につき次の事実が認められる。(一) A関係昭和四〇年中に原告がAに対し青海市<以下略>所在の土地外三筆の土地を代金一、三五〇万円で売買したこと及び右売買についての原告の申告に係る代金額が一、〇〇〇万円であることは当事者間に争いがない。そして、前掲証人Eの証言(第一回、第二回)及び同証言(第一回)により真正に成立したと認められる乙第四号証によれば、被告係官Eは、右売買につき、その仲介者であるHに対し代金額を確認したところ、同人から一、三五〇万円である旨の回答を得、同金額が、原告がAから受領した現金額六〇〇万円(右Hの回答によるほかAがその頃霞農協から借入れた金額とも合致していた。)及び原告の銀行口座への小切手による入金額の合計金額とほぼ合致し、また、Aが霞農協から金員を借入れるに際し被担保債権額一、三五〇万円の抵当権を設定している事実があつたことから、右売買に係る収入金額を一、三五〇万円と認定したこと、右売買代金についての原告の 致し、また、Aが霞農協から金員を借入れるに際し被担保債権額一、三五〇万円の抵当権を設定している事実があつたことから、右売買に係る収入金額を一、三五〇万円と認定したこと、右売買代金についての原告の申告額一、〇〇〇万円を裏付ける契約書その他の資料は本件各更正がされた時点までに被告は入手していないことが認められ、前掲証人品川の証言及び原告本人尋問の結果中右認定に反する部分は措信できず、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。(二) 青梅土地関係前掲証大Eの証言(第一回、第二回)及び同証言(第二回)により真正に成立したと認められる乙第一九号証、前掲証人Gの証言により真正に成立したと認められる乙第五号証によれば、原告は昭和四〇年青梅土地に対し利率月八分の約束で金銭を貸付けていた事実が認められる。これに対し、前掲証人品川の証言及び原告本人尋問の結果中には、青梅土地は昭和三九年中に倒産し、同四〇年当時は休業中であり、青梅土地に対し金銭を貸付けたのは佐久間金融であつて原告ではない旨の供述があるけれども、同供述は前掲各証拠と対比し、にわかに措信できない。しかして、前掲乙第一九号証及び証人Eの証言(第一回、第二回)によれば、被告係官Eは、青梅土地を調査し、同社代表取締役Iから聴取した事実及び同人の提出した原告からの借入れに際し同社が原告に対して振出した手形の控に基づき、原告が昭和四〇年中に同社から受領した貸付金の利息(利率月八分)を三八二万五六〇〇円と認定し、同金額を収入に計上したことが認められ、他に右認定に反する証拠はない。 にわかに措信できない。しかして、前掲乙第一九号証及び証人Eの証言(第一回、第二回)によれば、被告係官Eは、青梅土地を調査し、同社代表取締役Iから聴取した事実及び同人の提出した原告からの借入れに際し同社が原告に対して振出した手形の控に基づき、原告が昭和四〇年中に同社から受領した貸付金の利息(利率月八分)を三八二万五六〇〇円と認定し、同金額を収入に計上したことが認められ、他に右認定に反する証拠はない。(三) B関係前掲証人Eの証言(第一回、第二回)、同証言(第二回)により真正に成立したと認められる乙第二〇号証及び成立に争いのない乙第二一ないし第二七号証によれば、被告係官Eは、銀行調査及び原告から土地を買受けた尾作からの事 言(第一回、第二回)、同証言(第二回)により真正に成立したと認められる乙第二〇号証及び成立に争いのない乙第二一ないし第二七号証によれば、被告係官Eは、銀行調査及び原告から土地を買受けた尾作からの事情聴取により原告の金銭貸付先であることが判明したBを調査し、同人の申立て及び登記簿の調査により、昭和四一年中に原告が同人から千葉県勝浦市所在の土地一筆、西多摩郡<以下略>所在の土地三筆及び北多摩郡<以下略>所在の土地三筆を代物弁済として取得し、他の債権者の取り分を支払い、また原告からBに清算金として五〇万円を交付した結果、原告は元利合計金一三四〇万円の弁済を受けた事実を認定したこと、Bは被告に対し元本相当部分は五〇〇万円ないし六〇三万円である旨申述していたが、直ちにこれを採用せず、原告が通常貸付条件としていた月八分の利率(別に原告の貸付先の調査により把握していたものである。)に基づき、貸付期間一年(Bの申立てによる。)として複利計算により右一、三四〇万円のうちの利息部分を六五六万三、〇〇〇円と按分算出しこれを収入金額に計上したことが認められる。右認定に反する証拠はない。3 無効事由の存否(一) D関係を除くその余の収入金額の誤認について前記1に認定の調査の経緯及び2の(一)ないし(三)に認定の事実によれば、各収入金額に係る被告の認定は、一応首肯し得る調査及び根拠に基づいてされたものと認められるから、仮に収入金額に誤認があるとしても、その瑕疵が本件各更正当時客観的に明白であつたとは到底いえないことは勿論、被告の調査により容易に判明するものであつたとの原告主張もまた失当である。 の存否(一) D関係を除くその余の収入金額の誤認について前記1に認定の調査の経緯及び2の(一)ないし(三)に認定の事実によれば、各収入金額に係る被告の認定は、一応首肯し得る調査及び根拠に基づいてされたものと認められるから、仮に収入金額に誤認があるとしても、その瑕疵が本件各更正当時客観的に明白であつたとは到底いえないことは勿論、被告の調査により容易に判明するものであつたとの原告主張もまた失当である。また、原告は、本件各更正は原告に弁解の機会を与えずにされた点で無効であると主張するが、更正をするには納税者の弁解を聴取することを要するとする根拠はないから、その主張自 の原告主張もまた失当である。また、原告は、本件各更正は原告に弁解の機会を与えずにされた点で無効であると主張するが、更正をするには納税者の弁解を聴取することを要するとする根拠はないから、その主張自体失当であるのみならず、前記1に認定の調査の経緯に照らせば、原告において具体的資料等を開示して弁解をする機会は充分にあつたというべきである。(二) D関係原告は、八王子市<以下略>所在の土地外一筆の土地についてのDとの売買契約はDの詐欺によるものであり、昭和四一年一一月一六日右契約を取り消したから、被告が右売買代金として収入金額に計上した一、〇〇〇万円は、同年分の事業所得に係る収入金額を構成しないと主張するけれども、所得税法第五一条第二項、同法施行令第一四一条第三号の規定によれば、事業所得の金額の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた取り消すことのできる行為が取り消されたことにより生じた損失は、その者のその損失の生じた日の属する年分の事業所得の計算上必要経費に算入するとされているから、被告が右売買代金を原告の昭和四一年分の事業所得に係る収入金額に計上したことには何ら瑕疵がない。のみならず、右必要経費に算入するためには取消しの効果が客観的に確定することを要するものと解すべきところ、成立に争いのない甲第一号証及び第二号証によれば、昭和四一年一一月一六日原告からDに対し前記土地につき所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴訟(ただし、右売買契約の解除を原因とするものである。)が提起されこれに対する第一審の判決は昭和四三年二月一四日に言渡しがされており(原告からDに対し前記土地につき訴訟が提起され、判決言渡しがされたことは、当事者間に争いがない。 ることを要するものと解すべきところ、成立に争いのない甲第一号証及び第二号証によれば、昭和四一年一一月一六日原告からDに対し前記土地につき所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴訟(ただし、右売買契約の解除を原因とするものである。)が提起されこれに対する第一審の判決は昭和四三年二月一四日に言渡しがされており(原告からDに対し前記土地につき訴訟が提起され、判決言渡しがされたことは、当事者間に争いがない。)、同四一年中において右売買契約の効力につきなお係争中であつたことが認められるから、仮に原告主張の取 原告からDに対し前記土地につき訴訟が提起され、判決言渡しがされたことは、当事者間に争いがない。)、同四一年中において右売買契約の効力につきなお係争中であつたことが認められるから、仮に原告主張の取消しがされたとしても、同年中にその効果が確定したといえないことは明らかであつて、取消しによる損失を同年分の必要経費に算入することも許されないといわねばならない。(三) してみると、本件各更正の無効をいう原告の主張はすべて失当であり、本件各更正の無効を前提として本件各決定の無効をいう原告の主張も、また、失当である。三以上のとおり、原告の本訴各請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき、行政事件訴訟法第七条、民事訴訟法第八九条の規定をそれぞれ適用して主文のとおり判決する。(裁判官三好達時岡泰山崎敏充)別紙(省略)
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