【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人等の負担とする。 理 由 上告代理人岡田実五郎、同佐々木熈の上告理由について。 論旨は、上告人が本件
主文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人等の負担とする。 理由上告代理人岡田実五郎、同佐々木熈の上告理由について。 論旨は、上告人が本件金銭債務弁済のため、同額の小切手を提供したにも拘らず、原審がこれを債務の本旨に従つたものでないとしたのは、民法四九三条の解釈を誤つたものであると主張する。 しかし、金銭債務を負担する者が、弁済のため同額の小切手を提供しても、特別の意思表示又は慣習のない限り、債務の本旨に従つたものといえないことは、大審院判例(大正八年(オ)第二九六号、同年八月二八日大審院民事部判決、民録、二五輯一五二九頁)の示す所である。銀行の自己宛振出小切手或は銀行の支払保証ある小切手の如き、支払確実であること明白なものは格別として、然らざる限り、その支払の必然であることの保証がないのであるから、右判例の示す所は当然であつて、遽に右判例を変更する必要を見ない。郵便為替の送付を以つて、金銭債務弁済の効力を生ずるものとする論旨引用の判例は、郵便為替が取引上現金と同一視して可なるものである以上、単なる銀行渡し小切手を問題とする本件に適切でない。 されば、本件において特別の意思表示又は慣習のなかつたことを確定して、以上と同趣旨の結論をした第一審判決を維持する原判決は、正当である。 論旨は、理由がない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官石坂修一- 1 -裁判官島保裁判官河村又介裁判官垂水克 1 -裁判官島保裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官高橋潔- 2 -
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