平成21(ワ)46862 商標権侵害差止等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成23年11月14日 東京地方裁判所
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判決文本文25,492 文字)

平成23年11月14日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成21年(ワ)第46862号商標権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日平成23年9月9日判決東京都中央区<以下略>原告カーコンビニ倶楽部株式会社 同訴訟代理人弁護士木之瀬幹夫 兵庫県加古川市<以下略>被告株式会社タテワキモータース 兵庫県加古川市<以下略>被告上記2名訴訟代理人弁護士岩﨑豊慶同森津純 主文 1 被告株式会社タテワキモータースは,原告に対し,947万8470円及びこれに対する平成21年12月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは,原告に対し,連帯して418万9500円及びこれに対する平成20年11月16日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 3 訴訟費用は被告らの負担とする。 4 この判決は,仮に執行することができる。 事実 及び理由 第1 請求主文同旨 第2 事案の概要 本件は,別紙商標権目録記載の各商標権(以下「本件各商標権」という。)を有し,「カーコンビニ倶楽部」の名称で車両の軽鈑金・塗装等のフランチャイズ事業を 主文同旨第2 事案の概要 本件は,別紙商標権目録記載の各商標権(以下「本件各商標権」という。)を有し,「カーコンビニ倶楽部」の名称で車両の軽鈑金・塗装等のフランチャイズ事業を展開する株式会社であって,東京都江東区<以下略>所在のカーコンビニ倶楽部株式会社(以下「旧カーコンビニ倶楽部」という。)からその権利義務を承継した原告が,①被告株式会社タテワキモータース(以下「被告会社」という。)は,旧カーコンビニ倶楽部との間で,平成14年4月20日,別紙店舗目録記載2の店舗(以下「被告店舗2」という。)のためにカーコンビニ倶楽部加入契約を締結し,被告P(以下「被告P」という。)は上記加入契約に基づく被告会社の債務を連帯保証したが,被告会社が上記加入契約に基づくセンターフィーの一部を支払わないと主張して,被告会社については上記加入契約に基づき,被告Pについては上記連帯保証契約履行請求権に基づき,被告らに対し,連帯して,未払センターフィー(合計418万9500円)の支払(附帯請求として約定支払日の後である平成20年11月16日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金)を求めるとともに,②被告会社が,別紙店舗目録記載1の店舗(以下「被告店舗1」といい,被告店舗2と併せて「被告各店舗」という。)及び被告店舗2において,自動車修理鈑金塗装,自動車販売等の事業を行うに当たり,被告各店舗敷地内の看板,壁文字,看板用車両及び入口扉並びに別紙野点看板目録記載の野点看板(以下,「本件野点看板」といい,これらを併せて「本件看板等」という。)に別紙標章目録記載の各標章(以下「被告各標章」という。)を付して使用する行為が,原告の有する本件各商標権を侵害すると主張して,民法709条,商標法38条3項に基づき,損害賠償請求として,計9 。)に別紙標章目録記載の各標章(以下「被告各標章」という。)を付して使用する行為が,原告の有する本件各商標権を侵害すると主張して,民法709条,商標法38条3項に基づき,損害賠償請求として,計947万8470円(被告店舗1及び本件野点看板におけるものについては平成19年4月26日から平成21年11月30日までの使用料相当額である687万1745円,被告店舗2におけるものについては平成20年12月7日から平成21年11月30日までの使用料相当額である260万6725円)の支払(附帯請求として本件各 商標権侵害の後である平成21年12月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金)を各求める事案である。 1 前提事実(争いのない事実以外は,証拠等を末尾に記載する。)(1) 当事者等ア原告は,平成19年2月9日,旧カーコンビニ倶楽部(平成19年3月12日付けで「パスワード株式会社」に商号変更した。)から分割により設立された株式会社であり,設立時の商号は「CCC株式会社」であったが,同年3月13日に商号を「カーコンビニ倶楽部株式会社」に変更した(甲1の1・2)。 イ(ア) 被告会社は,自動車,二輪車,中古自動車の販売及び整備等を目的とする株式会社であり,被告Pは,被告会社の代表取締役である(甲2)。 (イ) 被告会社は,被告各店舗を経営している。 (2) 本件各商標権ア翼システム株式会社(以下「翼システム」という。)は,下記(ア)ないし(カ)の各年月日に,同社を登録名義人として,本件各商標権(以下,本件各商標権について,別紙商標権目録の番号に従い,それぞれ「本件商標権1」などといい,対応する商標を「本件商標1」などという。)を設定登録した(甲3の1ないし6)。 (ア) 標権(以下,本件各商標権について,別紙商標権目録の番号に従い,それぞれ「本件商標権1」などといい,対応する商標を「本件商標1」などという。)を設定登録した(甲3の1ないし6)。 (ア) 平成12年10月20日本件商標権1(登録番号第4426176号)(イ) 平成13年6月29日本件商標権2(登録番号第4485999号)(ウ) 平成14年3月8日本件商標権3(登録番号第4550502号)(エ) 同年10月25日本件商標権4(登録番号第4615263号) (オ) 平成13年8月31日本件商標権5(登録番号第4502696号)(カ) 平成16年10月15日本件商標権6(登録番号第4810792号)イ翼システムは,旧カーコンビニ倶楽部に対し,本件各商標権の使用をフランチャイズチェーン「カーコンビニ倶楽部」加盟店に許諾する権利を付与していた(甲15,証人Q,弁論の全趣旨)。 ウ原告は,前記(1)アのとおり,旧カーコンビニ倶楽部から分割により設立されるに当たり,旧カーコンビニ倶楽部から,上記イの各権利を承継した(甲1の1,弁論の全趣旨)。 エ原告は,平成19年3月28日,翼システムから本件各商標権の譲渡を受け,同年4月25日,上記譲渡に基づく本件各商標権の移転登録をした(甲3の1ないし6)。 (3) 本件契約1の締結ア本件加入契約1被告会社は,平成12年11月14日,旧カーコンビニ倶楽部との間で,本件店舗1の経営のため,下記内容の「カーコンビニ倶楽部加入契約」(以下「本件加入契約1」という。)を締結した(甲4の1)。 (ア) 第3条(商標等の使用)旧カーコンビニ倶楽部は,被告会社が使用場所及び使用方法等 ーコンビニ倶楽部加入契約」(以下「本件加入契約1」という。)を締結した(甲4の1)。 (ア) 第3条(商標等の使用)旧カーコンビニ倶楽部は,被告会社が使用場所及び使用方法等に関する旧カーコンビニ倶楽部の指示に従うことを条件に,旧カーコンビニ倶楽部が保有する商標及びロゴ並びにサービスマーク等(以下契約商標等という)の使用を被告会社に許可する。 (イ) 第5条(契約時納入金)旧カーコンビニ倶楽部及び被告会社は,本契約書への署名捺印の完了をもって本契約が成立したものとし,被告会社は,旧カーコンビニ倶楽 部に下記契約時納入金とその消費税額を支払う。 加入金 105万円(消費税含む。)開業準備金 52万5000円(消費税含む。)保証金 50万円(ウ) 第6条(保証金)第5条記載の契約時納入金のうち保証金については,本契約に基づく旧カーコンビニ倶楽部又はエス・イー・リース株式会社(以下「エス・イー・リース」という。)に対する一切の債務を担保するため,被告会社が旧カーコンビニ倶楽部に対して預託するものとし,旧カーコンビニ倶楽部はこの保証金に対し利息を付さないものとする。 本契約が存続する間は被告会社は旧カーコンビニ倶楽部に保証金の返還を請求しない。 旧カーコンビニ倶楽部は,本契約が終了した時に保証金をもって被告会社の旧カーコンビニ倶楽部又はエス・イー・リースに対する債務の弁済に充当することができ,充当後なお保証金の一部が残る時はこれを被告会社に返還する。 (エ) 第13条(センターフィー)被告会社は本契約第9条に規定された旧カーコンビニ倶楽部の協力行為の対価として,本契約 保証金の一部が残る時はこれを被告会社に返還する。 (エ) 第13条(センターフィー)被告会社は本契約第9条に規定された旧カーコンビニ倶楽部の協力行為の対価として,本契約第2条1の(6)に定めるところの「カーコンビニ倶楽部支援契約書」(オペレーティング・リース契約書)の月額リース料をセンターフィーとして,「カーコンビニ倶楽部支援契約書」(オペレーティング・リース契約書)の締結先リース会社に口座振替により支払うものとする。 (オ) 第15条(契約期間)本契約の有効期間は開業日から満6年間とする。ただし,有効期間満了前3か月内に旧カーコンビニ倶楽部又は被告会社いずれからも別段 の意思表示がない場合は,本契約と同一内容で更に6年間継続するものとし,以後も同様とする。 (カ) 第18条(権利の消滅と原状回復)被告会社は事由の如何を問わず本契約が終了した場合,本契約に基づいて旧カーコンビニ倶楽部から許諾されたカーコンビニ倶楽部店の経営に関する全ての権利を失い,経営情報,看板,設備,契約商標等の使用を直ちに中止しなければならず,店舗の外観内装等について本契約の締結以前の状況に自己の負担において戻さなくてはならない。 イ本件リース契約1被告会社は,同日,エス・イー・リースとの間で,下記内容の「オペレーティング・リース契約」(以下「本件リース契約1」という。)を締結した(甲4の2)。 (ア) エス・イー・リースは,被告会社が指定する設備機器(翼システム製パソコンNQシステム一式,デユークノンセッティングユニット〔サンディングシステム付き〕一式,カーコンビニ倶楽部「看板」一式)に本件加入契約1に基づくサービス(経営ノウハウ・技術ノウハウの使用権,商標・マ NQシステム一式,デユークノンセッティングユニット〔サンディングシステム付き〕一式,カーコンビニ倶楽部「看板」一式)に本件加入契約1に基づくサービス(経営ノウハウ・技術ノウハウの使用権,商標・マークとこれに関する意匠,著作物等の使用,宣伝・広告等営業支援サービス等)を付加して被告会社にリース(賃貸)し,被告会社はこれを借り受ける。 (イ) リース期間は借受証記載の借受日から72か月とする。 (ウ) 被告会社はエス・イー・リースに対しリース料(賃貸料)を下記のとおり支払う。リース料には,本件加入契約1に基づくサービス料(営業支援手数料)を含む。 支払回数 72回金額 1回当たり賃貸料合計 40万4250円支払日第1回借受日,第2回借受日の翌月15日,以降毎月15日。 (エ) リース期間が終了する3か月前までに被告会社から申し出があったときは,被告会社とエス・イー・リース協議の上この契約の期間の延長又は更新ができるものとする。 ウ被告Pは,本件加入契約1及び本件リース契約1に基づく被告会社の各債務を連帯保証した(甲4の1・2,被告P)。 エ被告会社は,平成13年1月31日,本件リース契約1に基づき各物件を借り受け,同年3月2日,被告店舗1を開業した(甲4の2・3)。 オ旧カーコンビニ倶楽部と被告会社は,平成17年1月15日,本件加入契約1及び本件リース契約1におけるセンターフィー及びリース料に関する約定(前記ア(エ)及びイ(ウ))を変更し,本件加入契約1に基づくセンターフィー(ロイヤリティー)を月額21万円(税込み22万0500円),本件リース契約1に基づくリース料を月額17万5000円(税込み18万3750円)とする旨合意した(甲 件加入契約1に基づくセンターフィー(ロイヤリティー)を月額21万円(税込み22万0500円),本件リース契約1に基づくリース料を月額17万5000円(税込み18万3750円)とする旨合意した(甲11)。 (4) 本件契約2の締結ア本件加入契約2被告会社は,平成14年4月20日,旧カーコンビニ倶楽部との間で,本件店舗2の経営のため,下記内容の「カーコンビニ倶楽部加入契約」(以下「本件加入契約2」という。)を締結した(甲5の1)。 (ア) 第3条前記(3)ア(ア)と同じ(イ) 第5条前記(3)ア(イ)と同じ(ウ) 第6条(保証金)第5条記載の契約時納入金のうち保証金については,本契約に基づく旧カーコンビニ倶楽部に対する一切の債務を担保するため,被告会社が旧カーコンビニ倶楽部に対して預託するものとし,旧カーコンビニ倶楽部はこの保証金に対し利息を付さないものとする。 (エ) 第13条(センターフィー) 被告会社は本契約9条に規定された旧カーコンビニ倶楽部の協力行為の対価として,月額21万円(消費税別途)を月額センターフィーとして各月15日に旧カーコンビニ倶楽部に支払う。 (オ) 第15条前記(3)ア(オ)と同じ(カ) 第18条前記(3)ア(カ)と同じイ本件リース契約2被告会社は,同日,エス・イー・リースとの間で,下記内容の「リース契約」(以下「本件リース契約2」といい,本件リース契約1と併せて「本件各リース契約」という。)を締結した(甲5の2)。 (ア) エス・イー・リースは,被告会社の依頼に基づき,被告会社の指定するリース物件(翼システムを製造者とするパソコンNQシステム,デュークノンセッティングユニッ 締結した(甲5の2)。 (ア) エス・イー・リースは,被告会社の依頼に基づき,被告会社の指定するリース物件(翼システムを製造者とするパソコンNQシステム,デュークノンセッティングユニット〔サンディングシステム付〕,カーコンビニ倶楽部「看板」,POSレジ管理システム各一式)を翼システムから購入し,被告会社に対し物件をリースし,被告会社はこれを借り受ける。 (イ) リース期間は借受証発行日から72か月とする。 (ウ) 被告会社はエス・イー・リースに対しリース料を下記のとおり支払う。 月額リース料 18万8000円(税込み19万7400円)支払回数 72回支払期日検収翌々月より各月分翌々月15日までにエス・イー・リースの口座に現金(口座振替)により支払う。 (エ) 被告会社は,リース期間の満了に際し,この契約を終了させるか,引き続き物件をエス・イー・リースから借り受けるかを選択することができる。これにより被告会社がこの契約を終了させるときは,リース期間が満了する2か月前までにエス・イー・リースに対して書面でその旨 を通知する。 ウ被告Pは,本件加入契約2及び本件リース契約2に基づく被告会社の各債務を連帯保証した(甲5の1・2)。 エ被告会社は,平成14年12月7日,被告店舗2を開業し,そのころ,本件リース契約2に基づく借受証の発行を受けた(甲5の3,弁論の全趣旨)。 (5) 被告各標章の使用ア被告会社は,前記(3)の被告店舗1の開業日ころ,本件加入契約1に基づき,被告店舗1敷地内において別紙標章目録記載1の標章(以下,同目録記載の標章をそれぞれ「被告標章1」などという。)が付された壁文字及び被告標章2ないし5が 店舗1の開業日ころ,本件加入契約1に基づき,被告店舗1敷地内において別紙標章目録記載1の標章(以下,同目録記載の標章をそれぞれ「被告標章1」などという。)が付された壁文字及び被告標章2ないし5が付された各看板を使用するようになり,また,前記(4)の被告店舗2の開業日ころ,被告店舗2敷地内において,被告標章10ないし14,16が付された各看板,被告標章15が付された看板用車両及び被告標章17が付された入口扉を各使用するようになった。また,被告会社は,別紙野点看板目録記載の兵庫県加古川市志方町投松437番地1付近において被告標章6ないし9が付された本件野点看板を使用しているところ,本件野点看板は,その設置場所からみて,本件加入契約1に基づき,本件店舗1のためにその使用を開始したものであると認められる(甲6の1ないし3,弁論の全趣旨)。 イ被告会社は,本件看板等を,被告各店舗において自動車の修理鈑金塗装業を営むに当たり使用し,かつ,自動車販売の広告としても使用していた。 (6) 被告各標章の態様ア被告標章1は,黄色を地色とする壁面に,赤色を帯状に塗装し,当該塗装部分の中に「カーコン」の文字を地色である黄色のまま残したものである。 イ被告標章2,4,5,7,11,12,14は,いずれも,赤色を地色 とする看板に,白色に黒色で縁取りをした文字で「カーコンビニ倶楽部」と横書きしたものである。 ウ被告標章3,6,10,13は,いずれも,赤色を地色とする看板に,紺色の帽子とマントを身につけた金髪の女性が,先端が星形のステッキを右手に持ち,左手はハンドルを握って,左ハンドル仕様のオープンカーを運転している様子を表したイラストである(ただし,オープンカーの色彩が,被告標章3,10,13ではピンク が,先端が星形のステッキを右手に持ち,左手はハンドルを握って,左ハンドル仕様のオープンカーを運転している様子を表したイラストである(ただし,オープンカーの色彩が,被告標章3,10,13ではピンク色に近いのに対し,被告標章6では看板の地色とほぼ同じ赤色である。)。オープンカーの後部には,複数の金色の星形が描かれている。 エ被告標章8は,白色を地色とする看板に,赤色の文字で「カーコンビニ倶楽部」と横書きしたものである。 オ被告標章9は,茶色を地色とする看板に,黄色の文字で「ヘーコンだら.」「カーコン」の文字列を,それぞれやや左下がりに,「だら.」の文字の下に「カ」の文字が配置されるように上下二段に横書きしたものである。 カ被告標章15は,白色の乗用自動車のボンネット側部から助手席側ドアにかけて,赤色の文字で「カーコンビニ倶楽部」と横書きしたものである。 キ被告標章16は,赤色を地色とする看板に,白色の文字で「カーコンビニ倶楽部」と横書きしたものである。 ク被告標章17は,被告店舗2の入口扉ガラス部分に,赤色の文字で「カーコンビニ倶楽部」と横書きしたものである。 ケ上記イ,エ,カないしクの「カーコンビニ倶楽部」の文字は,いずれも,長音表記の「ー」がスパナを模して図案化され,かつ,「ビ」の文字の濁音符が眼球を模して図案化されている。 (7) 原告は,前記1(1)アのとおり,平成19年2月9日,旧カーコンビニ倶楽部から分割設立されるに当たり,本件各契約に基づく旧カーコンビニ倶楽 部と被告らとの間の権利義務を承継した(弁論の全趣旨)。 (8) センターフィーの不払被告会社は,本件加入契約2に基づく平成19年5月から平成20年1 づく旧カーコンビニ倶楽 部と被告らとの間の権利義務を承継した(弁論の全趣旨)。 (8) センターフィーの不払被告会社は,本件加入契約2に基づく平成19年5月から平成20年11月までのセンターフィー合計418万9500円(消費税込み)を支払っていない。 (9) 相殺の意思表示ア保証金返還請求権との相殺の意思表示被告会社は,平成22年6月17日の本訴第2回弁論準備手続期日において,被告会社が本件加入契約1及び2に基づいて旧カーコンビニ倶楽部に対し差し入れた保証金合計100万円の返還請求権をもって,原告の被告会社に対するセンターフィー支払請求と対当額で相殺するとの意思表示をした(当裁判所に顕著)。 イ債務不履行に基づく損害賠償請求権との相殺の意思表示被告会社は,平成23年1月21日の本訴第7回弁論準備手続期日において,本件各加入契約に基づく①年間20億円の広告費を用いて大々的な宣伝広告を行うこと,②2800店の出店網を築くこと,③自動車関連業界のネットワークを築くことに関する旧カーコンビニ倶楽部又は原告の債務不履行による損害賠償請求権2135万1000円をもって,原告の被告会社に対する請求のうち,本件加入契約に基づくセンターフィー支払請求と対当額で相殺するとの意思表示をした(当裁判所に顕著)。 (10) 被告各標章の使用中止被告会社は,平成23年9月9日の本訴口頭弁論終結時までに,被告各標章の使用を中止した(乙6,7,被告P)。 2 争点(1) 本件各商標権侵害の成否(使用権限の有無)(2) 損害賠償請求の成否及びその損害額 (3) 被告会社による相殺の可否(予備的抗弁)ア保証金返還請求権による相殺の可否 (1) 本件各商標権侵害の成否(使用権限の有無)(2) 損害賠償請求の成否及びその損害額 (3) 被告会社による相殺の可否(予備的抗弁)ア保証金返還請求権による相殺の可否イ債務不履行に基づく損害賠償請求権による相殺の可否第3 争点に対する当事者の主張 1 争点(1)(本件各商標権侵害の成否〔使用権限の有無〕)について(原告の主張)(1) 被告会社は,本件各加入契約に基づき,旧カーコンビニ倶楽部から被告各標章の使用許諾を受けていたものであるが,本件各加入契約は,下記ア及びイのとおり終了している。 ア本件各加入契約の期間満了による終了(ア) 本件各加入契約には,契約の有効期間を被告各店舗の各開業日から6年とする条項があることから,本件各加入契約は,下記各開業日から6年後である下記各満了日の経過により終了した。 ① 本件加入契約1開業日平成13年3月2日満了日平成19年3月1日② 本件加入契約2開業日平成14年12月7日満了日平成20年12月6日(イ) なお,本件各加入契約には,「有効期間満了前3か月内に旧カーコンビニ倶楽部又は被告会社いずれからも別段の意思表示がない場合は,本契約と同一内容で更に6年間継続するものとし,以後も同様とする」旨の条項が存在する。しかし,旧カーコンビニ倶楽部又はその地位を承継した原告は,加入契約の期間満了に当たり,すべての加盟店に対し,「加入契約の期間延長と内容変更に関する覚書」(甲7)を交わすことにしており,本件においても,本件各加入契約期間満了日から3か月内 において,原告担当者が被告会社との間で交渉を行ってきたところ,被告会社が契約更新を行わない旨回答してきた 7)を交わすことにしており,本件においても,本件各加入契約期間満了日から3か月内 において,原告担当者が被告会社との間で交渉を行ってきたところ,被告会社が契約更新を行わない旨回答してきたため,期間延長の合意をすることができず,覚書も締結されなかった。また,被告会社は,本件加入契約1については,その契約期間満了日の後である平成19年3月2日以降のセンターフィー及びリース料を支払わず,本件加入契約2については,平成19年5月15日支払分以降のセンターフィーを支払っていない。これらの事情に照らすと,本件各加入契約につき,被告会社から上記「別段の意思表示」があったこと及び本件各加入契約が期間満了により終了していることは明らかである。 イ本件各加入契約の無催告解除による終了被告会社は,平成19年5月15日以降,本件加入契約2に基づくセンターフィーを支払わず,上記支払停止により被告らが信用情報機関に不良債権者として登録されたことが原告の責任であるなどと主張して話合いにも一切応じない態度を貫いてきたため,原告は,本件各加入契約16条2項(3)(支払の停止,私的整理の開始など経済的信用状態の悪化を示す事由があったとき)又は(6)(本契約若しくは個別契約に著しく違反し,又は,信頼関係を破壊する行為をしたとき)に該当するものとして,本件各加入契約を無催告解除したものであり,本件各加入契約は上記解除により終了している。 (2) 原告は,平成19年3月28日,翼システムから本件各商標権の譲渡を受け,同年4月25日付けで上記移転登録を完了した。 被告標章1,9は,本件商標5,6と同一又は類似し,被告標章1,9が使用されている商品又は役務は,本件商標権5,6の指定商品又は指定役務と同一又は類似する。 被告標章2,4, 転登録を完了した。 被告標章1,9は,本件商標5,6と同一又は類似し,被告標章1,9が使用されている商品又は役務は,本件商標権5,6の指定商品又は指定役務と同一又は類似する。 被告標章2,4,5,7,8,11,12,14,15ないし17は,本件商標2,3と同一又は類似し,上記被告標章が使用されている商品又は役 務は,本件商標権2,3の指定商品又は指定役務と同一又は類似する。 被告標章3,6,10,13は,本件商標1,4と同一又は類似し,被告標章3,6,10,13が使用されている商品又は役務は,本件商標権1,4の指定商品又は指定役務と同一又は類似する。 以上のとおり,本件各加入契約終了後における被告会社による被告各標章の使用は,本件各商標権を侵害するから,被告店舗1及び本件野点看板におけるものについては,本件加入契約1の満了日後であり原告の本件各商標登録日の翌日である平成19年4月26日以降,被告店舗2におけるものについては本件加入契約2の満了日の翌日である平成20年12月7日以降,原告の本件各商標権を侵害するものに当たる。 (被告会社の主張)(1) 原告の主張のうち,(1)の事実は否認し,(2)のうち,本件商標1ないし6と被告標章1ないし17の同一又は類似の点及び本件商標権1ないし6の指定商品又は指定役務と被告標章1ないし17が使用されている被告の商品又は役務が同一又は類似するとの点は認めるが,商標権侵害の法的主張は争う。 (2) 本件各加入契約の終了の主張についてア本件各加入契約の期間満了による終了の主張について本件各加入契約は別段の意思表示がない限り更新されることを原則とするものであるが,仮に原告による一方的な契約終了の意思表示があったとしても,本件の事情の下においては,その意思表示は「 主張について本件各加入契約は別段の意思表示がない限り更新されることを原則とするものであるが,仮に原告による一方的な契約終了の意思表示があったとしても,本件の事情の下においては,その意思表示は「別段の意思表示」には当たらず,これによって契約が終了するものではない。 すなわち,本件各加入契約においては,被告は原告に対し,①年間20億円の広告費を用いて大々的な宣伝広告を行うこと,②全国に2800店舗の出店網を築くこと及び③自動車関連業界のネットワークを完成することについての債務を負っていたところ,原告は,本件各加入契約の期間 満了時までの間に上記各債務を履行しない著しい債務不履行の状態となっていた。そこで,被告会社は,本件各加入契約の満了時ころ,原告が自己の負担する債務を履行しないまま,センターフィーの支払のみ請求してくることに疑問を感じ,原告に対し,今後の対応についての説明を求めていた。このように著しい債務不履行状態にあり,これについて説明を求められている原告が,上記債務を履行しないままに,一方的に契約の終了を選択することは,信義則からも許されないものである。 したがって,前記のとおり,原告が本件各加入契約を終了させる旨の意思表示をしたとしても,本件各加入契約の解釈上,「別段の意思表示」に該当せず,本件各加入契約が期間満了により終了することはなく,被告会社は,本件各加入契約に基づき,被告各標章を使用する権限を有する。 イ本件各加入契約の無催告解除による終了の主張について原告の主張は争う。 2 争点(2)(損害賠償請求の成否及びその損害額)について(原告の主張)(1) 原告は,加盟店との加入契約期間が満了した場合,月額22万0500円(消費税込み)のロイヤリティー・フィーの )(損害賠償請求の成否及びその損害額)について(原告の主張)(1) 原告は,加盟店との加入契約期間が満了した場合,月額22万0500円(消費税込み)のロイヤリティー・フィーの支払を条件として上記加入契約を更新しており,これが本件各商標権使用の対価となっている。 (2) 被告会社は,上記ロイヤリティー・フィーを支払うことなく,本件各加入契約終了後も本件看板等を使用したものであるから,原告は,被告店舗1及び本件野点看板における被告標章の使用については平成19年4月26日から,被告店舗2における被告標章の使用については平成20年12月7日から,それぞれ1月当たり22万0500円の損害を被ったものである。 (被告会社の主張)原告の主張のうち,(1)の事実は認め,(2)の事実は否認し,法的主張は争う。 3 争点(3)ア(被告会社による相殺の可否〔保証金返還請求権による相殺の可 否〕)について(被告らの主張)(1) 被告会社は,本件各加入契約締結に当たり,旧カーコンビニ倶楽部に対し,各加入契約当たり50万円(合計100万円)の保証金を差し入れた。 (2) 原告は,旧カーコンビニ倶楽部から本件各加入契約上の地位を承継したものであるところ,上記保証金については,本件各加入契約上,各契約終了時に返還請求権が発生するものであるから,本件各加入契約が終了しているとすれば,被告会社は,原告に対し,合計100万円の保証金返還請求権を有している。 (3) 被告会社は,上記保証金返還請求権をもって,原告の被告会社に対するセンターフィー支払請求と対当額で相殺する(予備的主張)。 (4) 被告Pの原告に対する保証債務履行債務は,上記相殺により被告会社の原告に対するセンターフィー支払債務が減少したこと 会社に対するセンターフィー支払請求と対当額で相殺する(予備的主張)。 (4) 被告Pの原告に対する保証債務履行債務は,上記相殺により被告会社の原告に対するセンターフィー支払債務が減少したことに従い,同額の限度で消滅した。 (原告の主張)被告らの主張のうち,被告会社が本件各加入契約に基づき合計100万円の保証金を差し入れている事実は認めるが,その余の点については争う。本件各加入契約上,上記保証金は,紛争が解決し,被告らが原状回復等の事後措置をすべて終了した後,原告に生じた損害等を填補してなお残額がある場合に返還すべきものであるから,現時点で被告会社がこれを自働債権として相殺することはできない。 4 争点(3)イ(被告会社による相殺の可否〔債務不履行に基づく損害賠償請求権による相殺の可否〕)について(被告らの主張)(1) 旧カーコンビニ倶楽部は,本件各加入契約及び本件各リース契約に基づき,被告会社に対し,①年間20億円の広告費を用いて,大々的な宣伝・広 告を行うこと,②全国2800店の出店網を築くこと及び③自動車関連業界のネットワークを築くことを具体的内容とするビジネスモデル確立に関する債務を負担していたところ,旧カーコンビニ倶楽部は,上記①ないし③の債務をいずれも十分に履行しなかったのであり,上記債務の達成度は50%を超えるものではない。 本件各加入契約及び旧カーコンビニ倶楽部の上記債務不履行により,被告会社は,上記債務の履行により得られると期待したメリットを得ることができず,不当で法外なリース料を支払うことになったところ,旧カーコンビニ倶楽部の上記債務達成度に照らせば,上記リース料の半額程度が上記債務の対価として相当であったと評価するべきであり,上記半額を超えて支払った金額は,旧カーコン 支払うことになったところ,旧カーコンビニ倶楽部の上記債務達成度に照らせば,上記リース料の半額程度が上記債務の対価として相当であったと評価するべきであり,上記半額を超えて支払った金額は,旧カーコンビニ倶楽部の債務不履行に起因する被告会社の損害に当たると考えるべきである。 本件各リース契約上のリース料合計額は4270万2000円(本件リース契約1につき2916万6000円,本件リース契約2につき1353万6000円)であり,その半額は2135万1000円であるから,同額が被告会社の損害額となる。 (2) したがって,被告会社は,旧カーコンビニ倶楽部の承継人である原告に対し,2135万1000円の損害賠償債権を有しているから,上記債権をもって,原告の被告会社に対する未払センターフィー支払請求と相殺する(予備的主張)。 (3) 被告Pの原告に対する保証債務履行債務は,上記相殺により被告会社のセンターフィー支払債務が消滅したことに伴い消滅した。 (原告の主張)(1) 被告らの主張のうち,事実については否認し,法的主張は争う。 (2) 旧カーコンビニ倶楽部の担当者が,被告会社に対し,宣伝広告,出店網,自動車関連業界のネットワークについて言及したことがあったとしても,戦 略構想又は努力目標として述べたものに過ぎず,年間20億円,2800店舗などの具体的数字が具体的拘束力を有するものではない。 なお,旧カーコンビニ倶楽部及び原告は,相当額の広告費を投じ,出店網を築き,毎月「カーコンニュース」を発行して加盟店への情報提供を行い,研修を企画するなどしているほか,部品業者等ともタイアップして加盟店の便宜を図っているのであって,本件各加入契約に基づく債務を十分に履行している。 また,本件各リース契 の情報提供を行い,研修を企画するなどしているほか,部品業者等ともタイアップして加盟店の便宜を図っているのであって,本件各加入契約に基づく債務を十分に履行している。 また,本件各リース契約に基づくリース料はリース物件の対価として支払われるものであり,センターフィーとは区別されるべきものであって,ビジネスモデル確立の対価としての性質を有するものではないから,リース料が不当に高額でありその半額が損害に当たる旨の被告会社の主張も失当である。 (3) したがって,旧カーコンビニ倶楽部は,被告会社の主張する①ないし③の債務を負担しておらず,かつ,本件各加入契約及び本件各リース契約に基づく債務を履行したものであって,被告会社は旧カーコンビニ倶楽部の債務不履行に基づく損害賠償請求権を有しないから,上記債権をもって原告の本訴請求と相殺することもできない。 第4 当裁判所の判断 1 本件商標権と被告各標章の類否等被告は,本件商標権と被告各標章の類似等について,これを争うものではないが,以下,この点について判断する。 (1) 本件商標5,6と被告標章1との類否ア本件商標5,6はいずれも標準文字の「カーコン」からなる商標であるイ前記前提事実(6)アのとおり,被告標章1は,「カーコン」の文字からなる標章である。 ウ両者は称呼において同一であり,外観が類似する。また,観念について は,いずれも特段の観念を生じないか又は「カーコンビニ倶楽部」との観念を生ずる。 よって,被告商標1は本件商標5,6に類似する。 (2) 本件商標2,3と被告標章2,4,5,7,8,11,12,14,15ないし17との類否ア本件商標2,3は,「カーコンビニ倶楽部」の赤色の横書き文字からなる商 ,6に類似する。 (2) 本件商標2,3と被告標章2,4,5,7,8,11,12,14,15ないし17との類否ア本件商標2,3は,「カーコンビニ倶楽部」の赤色の横書き文字からなる商標であり,このうち,長音表記の「ー」がスパナを模して図案化され,「ビ」の文字の濁音符が眼球を模して図案化されている。 イ被告標章2,4,5,7,8,11,12,14,15ないし17は,前記前提事実(6)イ,エ,カないしクのとおり,「カーコンビニ倶楽部」と横書きした文字からなる標章であり,文字の色は,被告標章8,15,17は赤色であるが,被告標章2,4,5,7,11,12,14,16はいずれも白色である。いずれの被告標章も,長音表記の「ー」がスパナを模して図案化され,「ビ」の文字の濁音符が眼球を模して図案化されている。 ウ両者は,原告又はそのフランチャイズ店を示す「カーコンビニ倶楽部」の観念及び称呼において同一である。外観においては,両者の文字の色が異なるものはあるものの,そのデザインはほぼ同一である。 よって,被告標章2,4,5,7,8,11,12,14,15ないし17は本件商標2,3と同一又は類似する。 (3) 本件商標1,4と被告標章3,6,10,13との類否ア本件商標1,4は,紺色の帽子とマントを身につけた金髪の女性が,先端が星形のステッキを右手に持ち,左手はハンドルを握って,左ハンドル仕様のオープンカーを運転している様子を表し,オープンカーの後部には金色の複数の星形が描かれた図形商標である。本件商標4には,このほか,左下隅に赤色のアルファベット(筆記体)で「CarConvenie nceClub」という文字が付記されている。 イ前記前提事実(6)ウのとおり,被告標章3,6,10,13は のほか,左下隅に赤色のアルファベット(筆記体)で「CarConvenie nceClub」という文字が付記されている。 イ前記前提事実(6)ウのとおり,被告標章3,6,10,13は,自動車の色合いや地色の点において,本件商標1と相違する点があるが,それ以外の点については本件商標1及び本件商標4の図形部分と同一である。 ウ本件商標1と被告標章3,6,10,13の外観は同一又は類似であり,自動車を運転する魔女風の女性という同一又は類似の観念を生じる。両者とも特段の称呼は生じない。 本件商標4と被告標章3,6,10,13も外観は類似し,自動車を運転する魔女風の女性という同一又は類似の観念を生じる。本件商標4からは,左下隅に記載された文字から「カーコンビニエンスクラブ」との称呼を生じる可能性もあるが,文字が小さいことや図柄の印象が強いことから,特定の称呼を生じない可能性もある。 以上によれば,本件商標1と被告標章3,6,10,13は同一又は類似し,本件商標4と被告標章3,6,10,13は類似する。 (4) 本件商標5,6と被告標章9との類否ア前記のとおり,本件商標5,6はいずれも標準文字の「カーコン」からなる商標である。 イ前記前提事実(6)オのとおり,被告標章9は,茶色を地色とする看板に,黄色の文字で「ヘーコンだら.」「カーコン」の文字列を,それぞれやや左下がりに,「だら.」の文字の下に「カ」の文字が配置されるように上下二段に横書きしたものである。 ウ被告標章9の「へーコンだら.」の部分は,自動車が事故等によりへこんだ場合を表現するものであり,一般的な表現である。これに対し,「カーコン」の部分は,日常用語にはない特徴的な表現である。したがって,被告標章9の要部は「カーコン の部分は,自動車が事故等によりへこんだ場合を表現するものであり,一般的な表現である。これに対し,「カーコン」の部分は,日常用語にはない特徴的な表現である。したがって,被告標章9の要部は「カーコン」の部分であると解される。 この被告標章9の要部と本件商標5,6を対比すると,両者の称呼は同 一であり,外観は類似する。両者とも特定の観念を生じないか又は「カーコンビニ倶楽部」の観念を生じる。 よって,本件商標5,6と被告標章9は類似する。 (5) 前記前提事実(1)イ,(2)及び(5)によれば,本件各商標権の指定商品又は指定役務と被告標章1ないし17が使用されている商品又は役務は同一又は類似する。 2 争点(1)(本件各商標権侵害の成否〔使用権限の有無〕)について(1) 前記前提事実(3)ないし(5)のとおり,被告会社は,旧カーコンビニ倶楽部との間の本件各加入契約に基づき,本件各商標の使用許諾を受け,被告各店舗等において被告各標章を付した本件看板等の使用を開始したものであるが,原告は,本件各加入契約は終了しており,これに伴い被告各標章の使用権限も消滅したものであると主張するのに対し,被告会社は,本件各加入契約の終了を争い,被告会社は本件各加入契約に基づき被告各標章の使用権限を有する旨主張するので,検討する。 (2) 本件加入契約1についてア前記前提となる事実に加え,証拠(甲7,14,15,20,23,乙5,証人Q,被告P)及び弁論の全趣旨によると,①旧カーコンビニ倶楽部は,同社とカーコンビニ倶楽部加入契約を締結した加盟店に対し,同加入契約の契約期間満了日(開業日から6年後の日)の3か月前までに,加入契約更新希望の有無について聴取し,加盟店が更新を希望する場合には,「加入契約の期間延長と内容変更に関する した加盟店に対し,同加入契約の契約期間満了日(開業日から6年後の日)の3か月前までに,加入契約更新希望の有無について聴取し,加盟店が更新を希望する場合には,「加入契約の期間延長と内容変更に関する覚書」(甲7。以下「本件覚書」という。)を締結する扱いとしていたこと,②上記取扱いは,旧カーコンビニ倶楽部から原告が分割設立された直後の時期においても同様であったこと,③被告会社代表者は,平成17年ころから,旧カーコンビニ倶楽部における担当者に対し,旧カーコンビニ倶楽部の宣伝広告が減少しつつあることなどに不満を述べるようになっていたこと,④上記担当者は, 本件加入契約1の契約期間満了日である平成19年3月1日の約3か月前ころ,被告会社に対し,本件加入契約1の更新希望の有無を確認し,更新を希望する場合には本件覚書を締結するよう求めたが,平成19年3月1日を経過しても被告会社から本件覚書の提出を受けることができなかったこと,⑤上記担当者は,同月19日付けで,被告店舗1に設置した看板等の撤去許可を求める「営業推進連絡文」(甲20)を原告に提出し,同月26日付けで事業部長の決裁を得たこと,⑥上記「営業推進連絡文」には,看板等の撤去許可を求める理由として,「本店CCC契約満期に伴い退会となります。本部への不信感の払拭及び不採算店の為,継続は難しい状況となります。」との記載があることが各認められる。 イ前記前提事実(3)ア(オ)でみたとおり,本件加入契約1の契約期間は開業日から満6年間とされ,上記有効期間満了前3か月内に旧カーコンビニ倶楽部又は被告会社いずれからも別段の意思表示がない場合には,同一内容で更に6年間継続するものとする旨の条項が定められているところ,本件において,被告会社は,上記ア④のとおり,本件加入契約1の契約期間満了日の約 会社いずれからも別段の意思表示がない場合には,同一内容で更に6年間継続するものとする旨の条項が定められているところ,本件において,被告会社は,上記ア④のとおり,本件加入契約1の契約期間満了日の約3か月前ころ旧カーコンビニ倶楽部担当者から本件加入契約1の更新の希望について尋ねられ,更新を希望する場合には本件覚書を締結するよう求められたにもかかわらず,本件加入契約1の満了日までに本件覚書を提出しておらず,平成19年3月中旬には,上記ア⑤のとおり,原告(平成19年2月に旧カーコンビニ倶楽部から本件加入契約を含むフランチャイズ契約に関連する権利義務を承継したことについては前記前提事実(2)ウのとおり。)において,本件店舗1に設置した看板等の撤去が指示されるに至っていることが認められるのであるから,平成19年3月1日の契約満了日の3か月内に,被告会社から旧カーコンビニ倶楽部に対し,上記ア⑥で「営業推進連絡文」に記載されているとおり,本部への不信感や,被告店舗1が不採算店であることなどの理由により,本件加入 契約1を更新しない旨の意思表示がされたことが推認されるというべきであり,上記意思表示は,本件加入契約1を期間満了により終了させる旨の「別段の意思表示」に当たるものとみるのが相当である。 この点に関し,被告らは,本件加入契約1の契約期間満了前に,本件覚書の締結を求められたことはなかった旨主張し,被告Pはこれに沿う供述をする部分がある。しかし,前記ア①及び②でみたとおり,旧カーコンビニ倶楽部は,カーコンビニ倶楽部加入契約を締結した加盟店に対し,契約期間満了前3か月内において,加入契約の更新希望の有無を聴取し,更新を希望する場合には,本件覚書を締結させる取扱いとしていたというのであって,本件加入契約1について,上記取扱いと異なる に対し,契約期間満了前3か月内において,加入契約の更新希望の有無を聴取し,更新を希望する場合には,本件覚書を締結させる取扱いとしていたというのであって,本件加入契約1について,上記取扱いと異なる扱いをするのが合理的とみられる事情はうかがわれないのであるから,被告Pの上記供述部分を信用することはできず,この点に関する被告らの主張を採用することはできない。 ウしたがって,本件加入契約1は,当初の契約期間である平成19年3月1日の経過により終了したものと認められ,本件加入契約1に基づく被告会社の被告各標章の使用権限は,同日の経過により消滅したものと認められる。 (3) 本件加入契約2についてア前記前提事実に加え,証拠(甲14,15,21の1・2,22,23,乙5,証人Q,被告P)及び弁論の全趣旨によると,①被告会社は,前記第4の2(2)ア③のとおり,カーコンビニ倶楽部に関する宣伝広告が減少しつつあることに不満を感じていたところ,平成20年5月ころ,翼システムが「RenewCar」との名称の事業から撤退したことに伴い,加盟店の一部が上記事業に関するリース料の支払を免除されたにもかかわらず,被告会社が上記免除を受けられなかったことなどから,同月分以降の本件加入契約2に基づくセンターフィーの支払を停止したこと,②上記 ①のとおり,被告会社による支払が停止されたため,原告担当者は,被告会社を数回にわたって訪問するなどして,未払センターフィーの支払を求め,さらに,未払センターフィーの一部を免除した上で本件加入契約2を更新するなどの条件を提示するなどしたが,被告会社と折り合うには至らなかったこと,③原告担当者は,平成21年6月13日付けで,原告のリスク統括部宛てに「債権回収交渉及びCCC満了に伴い更新の交渉を行ってき などの条件を提示するなどしたが,被告会社と折り合うには至らなかったこと,③原告担当者は,平成21年6月13日付けで,原告のリスク統括部宛てに「債権回収交渉及びCCC満了に伴い更新の交渉を行ってきたが,債権も認めず更新も行わないことが結論として正式回答された」旨の報告書(甲22)を作成し,提出したことが各認められる。 イ前記前提事実(4)ア(オ)でみたとおり,本件加入契約1と同様に,本件加入契約2の契約期間は開業日から満6年間とされ,上記有効期間満了前3か月内に旧カーコンビニ倶楽部又は被告会社いずれからも別段の意思表示がない場合には,同一内容で更に6年間継続するものとする旨の条項が定められているところ,前記第4の2(3)ア①及び②のとおり,被告会社は,本件加入契約2の有効期間満了日である平成20年12月6日の約6か月前から本件加入契約2に基づくセンターフィーの支払を停止し,原告担当者から上記支払を求められながら,これに応じないまま,本件加入契約2の有効期間満了日を経過するに至っているものである上,上記ア②及び③でみた交渉経過によれば,未払センターフィーの処理と本件加入契約2の更新は併せて協議されていたことがうかがわれるのであるから,本件加入契約2の満了前において,未払センターフィーに関する交渉の中で,原告担当者から被告会社に対し,本件加入契約2の更新の意思の有無について確認がされ,被告会社からこれを拒絶する意思表示があったことが推認されるのであり,上記意思表示は,本件加入契約2を期間満了により終了させる旨の「別段の意思表示」に当たるものとみるのが相当である。なお,被告会社によるセンターフィーの不払が,本件加入契約満了日である平成20年12月6日の6か月以上前から生じていたこと及び原告にお いて,加盟店につき加入契約更 のとみるのが相当である。なお,被告会社によるセンターフィーの不払が,本件加入契約満了日である平成20年12月6日の6か月以上前から生じていたこと及び原告にお いて,加盟店につき加入契約更新希望の確認は各契約期間満了の3か月前までにされる扱いとされていたこと(甲7,15,証人Q)からすれば,上記意思表示は,上記満了日の3か月内にされたものと認められる。 この点に関し,被告らは,被告代表者が本件加入契約2を期間満了により終了させる旨の意思表示をしたことはない旨主張し,被告Pもこれに沿う供述をする部分があるが,前記第4の2(3)ア②及び③でみた交渉経過に照らし,上記供述部分を信用することはできず,この点に関する被告らの主張は採用できない。 ウしたがって,本件加入契約2は,当初の契約期間である平成20年12月6日の経過をもって終了したものと認められ,本件加入契約2に基づく本件各商標の使用権限は,同日の経過により消滅したものと認められる。 (4)ア被告らは,本件各加入契約期間満了当時,原告は本件各加入契約に基づく債務不履行の状態にあったところ,このように著しい債務不履行状態にある契約当事者からの当該契約関係解消の意思表示は許されない旨主張するが,前記第4の2(2)及び(3)でみたとおり,本件各加入契約を終了させる旨の別段の意思表示は被告会社からされたものと認められるのであるから,被告らの主張はその前提を欠き,採用することができない。 イ原告は,本件各加入契約は無催告解除により終了した旨も主張するが,前記のとおり,本件各加入契約が契約期間満了により終了したものと認められる以上,上記無催告解除の成否については検討しない。 (5) 前記第4の1のとおり,本件各商標と被告各標章は同一又は類似しており,本件各商 件各加入契約が契約期間満了により終了したものと認められる以上,上記無催告解除の成否については検討しない。 (5) 前記第4の1のとおり,本件各商標と被告各標章は同一又は類似しており,本件各商標権の指定商品又は指定役務と被告標章1ないし17が使用されている商品又は役務は同一又は類似するから,本件各加入契約の終了後に,被告会社が被告各店舗において自動車修理鈑金塗装,自動車販売等の事業を行うに当たり,本件看板等に被告各標章を付して使用する行為は,本件各商標権を侵害する行為に該当する(被告店舗1及び本件野点看板における行為 については,本件加入契約1の終了後であり,かつ,原告が本件各商標権の移転登録をした日である平成19年4月26日以降,原告の本件各商標権を侵害する行為に該当することになる)。 3 争点(2)(損害賠償請求の成否及びその損害額)について(1) 争点(1)に関する判断でみた本件事実経過によれば,被告会社は,本件各加入契約が期間満了により終了したことにより,本件各商標の使用権限が消滅したことを十分に認識可能であったにもかかわらず,本件各加入契約の終了後も,被告各店舗等において本件看板等の使用を継続したことが認められるから,被告会社は,少なくとも過失により,争点(1)に関する判断でみた本件各商標権侵害に及んだと認めるのが相当であり,被告会社は,本件各商標権侵害による損害賠償義務を負う。 (2) 本件覚書(甲7)によれば,加盟店は,店舗毎に原告との間で加入契約を締結(又は更新)し,原告に対しロイヤリティー・フィーとして月額22万0500円(消費税込み)を支払うことにより,カーコン工法機器一式や導入サイン(可動式誘導看板)一基等の無償貸与を受けられる上,上記ロイヤリティー・フィーとは別に,賃借料31万5000 て月額22万0500円(消費税込み)を支払うことにより,カーコン工法機器一式や導入サイン(可動式誘導看板)一基等の無償貸与を受けられる上,上記ロイヤリティー・フィーとは別に,賃借料31万5000円(消費税込み)を支払うことで,ファザード・パラペット・サイン(メイン看板)一基の賃借を受けることができることが認められ,上記ロイヤリティー・フィー及び賃借料には,上記各看板(可動式誘導看板及びメイン看板各一基)に表示された本件各商標の使用料相当額が含まれているものと認められるところ,前記前提事実(5)及び(6)でみた被告各標章の使用態様及び本件看板等の設置台数に照らせば,被告会社が本件看板等に被告各標章を付して使用する行為に関し原告が受けるべき使用料相当額は,被告各店舗につき,それぞれ月額22万0500円を下らないものと認めることができ,本件各商標権侵害に関する原告の1か月当たりの損害額は,上記金額を下らないこととなる。 したがって,本件各商標権侵害による確定損害金は,下記ア及びイの合計 額である947万8470円を下らない(下記計算方法は,原告の主張によるものであるが,合理性のある方法として,原告主張の方法を採用する。具体的には,月数割で算出できる期間を期間最終日から遡ってとり,侵害期間初日から月数割で算出できる期間の前日までを日割計算で算出したものである。日割額については,使用料相当損害額の年額からその額7249円を算出した。)。 ア被告店舗1平成19年4月26日から平成21年11月30日までの確定損害金687万1745円(22万0500円×31+7249円×5)イ被告店舗2平成20年12月7日から平成21年11月30日までの確定損害金260万6725円(22万0500円×11+7249 万1745円(22万0500円×31+7249円×5)イ被告店舗2平成20年12月7日から平成21年11月30日までの確定損害金260万6725円(22万0500円×11+7249円×25) 4 争点(3)ア(被告会社による相殺の可否〔保証金返還請求権による相殺の可否〕)について(1) 前記前提事実(3)ア(イ),(ウ)及び(4)ア(イ),(ウ)のとおり,本件各加入契約には保証金の定めがあり,被告会社は,上記定めに従い,旧カーコンビニ倶楽部に対し,保証金として各50万円(合計100万円)を支払い,旧カーコンビニ倶楽部はこれを受領したことが認められる。 しかし,前記前提事実(3)ア(ウ)及び(4)ア(ウ)でみたとおり,上記保証金は,本件各加入契約の終了後,被告会社の旧カーコンビニ倶楽部又はエス・イー・リースに対する債務の弁済に充当することができ,上記充当後なお保証金の一部が残る時はこれを被告会社に返還するものとされているのであって,上記保証金返還請求権は,本件各加入契約に基づく債務の清算が終了した時点で発生するものと解されるところ,本件において,前記前提事実及び争点(1)に関する当裁判所の判断のとおり,被告会社が,本件各加入契約終了後も被告各標章を付した本件看板等の使用を継続し,かつ,本件加入契 約2に基づくセンターフィーの一部を支払わなかったことが認められるのであるから,本件各加入契約に基づく債務の清算は未了であるものと認められ,上記保証金返還請求権は未発生であると認められる。 (2) したがって,上記保証金返還請求権と,原告の被告に対するセンターフィー支払請求権は相殺適状にないから,被告会社が上記保証金返還請求権をもって相殺することはできない。これに反する被告らの主張は採用しな したがって,上記保証金返還請求権と,原告の被告に対するセンターフィー支払請求権は相殺適状にないから,被告会社が上記保証金返還請求権をもって相殺することはできない。これに反する被告らの主張は採用しない。 5 争点(3)イ(被告会社による相殺の可否〔債務不履行に基づく損害賠償請求権による相殺の可否〕)について(1) 証拠(甲4,5〔ただし枝番を含む。〕)によれば,本件各加入契約には,①「自動車関連業界のネットワークを基に独自に開発した技術及び経営ノウハウを有効に活用し,統一性のあるイメージのもとに主催者と加入店が協力してカーコンビニ倶楽部の事業を展開…することを目的」とする旨の条項があること(第1条)及び②旧カーコンビニ倶楽部が加入店に対して行うべき支援行為として,(ア)カーコンビニ倶楽部店への集客促進のため広告・宣伝活動を行うとともに,キャンペーン等の統一的支援活動を企画・推進すること,(イ)カーコンビニ倶楽部の技術及びサービス内容の基準を定め,加入店が上記水準を適切に保つため研修会を開催し,参加加入店の修得度等を厳正に審査した後,水準に達している者には修了証を交付すること,(ウ)技術及びサービスの仕入先と提携して継続的かつ安定した供給体制を確保すること,(エ)加入店の顧客情報を活用して加入店のサービス・メニューの充実に努めること等が挙げられていること(第9条)が認められ,これらに照らせば,本件各加入契約に基づき,旧カーコンビニ倶楽部(及びこれを承継した原告)は,各加入契約に基づくセンターフィー支払の対価として,被告会社を含む各加入店に対し,宣伝・広告等を行い,関連業種と提携するなどの支援行為を行うべき債務を負担していたものと認められる。 (2) しかし,証拠(甲12ないし19,21ないし23,乙1,5〔ただし枝 店に対し,宣伝・広告等を行い,関連業種と提携するなどの支援行為を行うべき債務を負担していたものと認められる。 (2) しかし,証拠(甲12ないし19,21ないし23,乙1,5〔ただし枝 番を含む。〕,証人Q,被告P)及び弁論の全趣旨によれば,旧カーコンビニ倶楽部は,平成12年2月ころから,広告宣伝としてテレビコマーシャルの放送やチラシの配布等を行い,これにより顧客認知度を年々向上させるとともに,修理用部品の取扱い等の関連業種との協力関係を構築し,また,加入店を対象として各種研修を実施し,加入店に向けて「カーコンニュース」を発行するなどしたことが認められ,旧カーコンビニ倶楽部の権利義務を承継した原告においても,規模や内容を縮小するなどしながらも,ほぼ同様の加入店支援業務を継続したことが認められるのであって,これらは,上記(1)でみた加入店に対する債務の履行に当たるということができる。 (3) この点に関し,被告らは,旧カーコンビニ倶楽部又は原告が負担した債務は上記(1)の内容にとどまらず,①年間20億円の広告費を用いて宣伝広告を行い,②全国2800店の出店網を築き,かつ,③自動車関連業界のネットワークを築くべきものであったにもかかわらず,これを履行しなかったと主張する。しかし,翼システム担当者から被告会社が受領したとする説明資料(乙1)には,広告宣伝や出店網の規模に関する具体的記載はなく,平成12年度の旧カーコンビニ倶楽部における営業資料(甲16)にも,初年度(平成12年度)のプロモーション計画として,「テレビCM 20億円,タレント入りデザインチラシ5万枚+15万枚サービス」と記載されているのみであって,ほかに,旧カーコンビニ倶楽部が,被告らの主張するような債務を負担していたものと認めるべき証拠はない。また,被告ら タレント入りデザインチラシ5万枚+15万枚サービス」と記載されているのみであって,ほかに,旧カーコンビニ倶楽部が,被告らの主張するような債務を負担していたものと認めるべき証拠はない。また,被告らは,本件加入契約1の勧誘に当たり,旧カーコンビニ倶楽部の担当者が,上記①ないし③の具体的債務の履行を確約した旨も主張し,被告P本人の供述中にはこれに沿う部分があるが,上記供述部分は,乙1や甲16の上記記載と整合せず,これを直ちに信用することはできない上,担当者が上記①ないし③にみられるような具体的数値に言及することがあったとしても,これにより,上記数値が,直ちに,本件各加入契約期間を通じて旧カーコンビニ倶楽部又は原告 が負担するべき債務の内容となるものとは解することができず,被告らの主張を採用することはできない。 (4) したがって,旧カーコンビニ倶楽部又は原告につき,本件各加入契約に基づく債務不履行を認めることはできず,被告会社は,上記債務不履行に基づく損害賠償請求権を有しないから,被告会社が,上記債権をもって相殺することはできない。 6 まとめ以上によれば,原告は,被告らに対し,連帯して未払センターフィーの合計額である418万9500円及びこれに対する上記センターフィーの約定支払日のうち,最も遅く到来するもの(平成20年11月分のセンターフィーの約定支払日である平成20年11月15日)の後である平成20年11月16日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による金員の支払を求め,かつ,被告会社に対し,本件各商標権侵害に基づく損害賠償として計947万8470円(被告店舗1及び本件野点看板におけるものにつき平成19年4月26日から平成21年11月30日までの損害賠償として687万1745円,被告店舗2におけるも に基づく損害賠償として計947万8470円(被告店舗1及び本件野点看板におけるものにつき平成19年4月26日から平成21年11月30日までの損害賠償として687万1745円,被告店舗2におけるものにつき平成20年12月7日から平成21年11月30日までの損害賠償として260万6725円)及びこれに対する上記商標権侵害行為がなされた期間の後であることが明らかな平成21年12月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めることができる。 第5 結論したがって,原告の請求はいずれも理由があるからこれらを認容することとし,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第29部 裁判長裁判官大須賀滋 裁判官小川雅敏 裁判官森川さつき

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