昭和34(オ)692 家屋明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和37年12月25日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人安藤真一、同奥村孝の上告理由第一点について。  記録を調査するも、上

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判決文本文1,245 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人安藤真一、同奥村孝の上告理由第一点について。 記録を調査するも、上告人が借家法一条の二所定の正当事由に基く本件家屋賃貸借の解約の申入を主張した事跡はまつたくない。論旨は、原審において主張せざる事実を主張したもののごとくいつて、原判決に所論違法があると非難するにすぎないものであるから、これを採用し得ない。 同第二、三点について。 亡Dの有していた本件家屋の賃借権は、同人の死亡による相続により、原判示E外五名の相続人等に承継された旨の原審の判断は正当である。また、原審が確定したところによれば、被上告人は、昭和一七年四月以来琴師匠のDの内弟子となつて本件家屋に同居してきたが、年を経るに従い子のなかつたDは、被上告人を養子とする心組を固めるにいたり、晩年にはその間柄は師弟というよりはまつたく事実上の母子の関係に発展し、周囲もこれを認め、D死亡の際も、別に相続人はあつたが親族一同諒承のもとに、被上告人を喪主として葬儀を行わせ、Dの遺産はすべてそのまま被上告人の所有と認め、同人の祖先の祭祀も被上告人が受け継ぎ行うこととなり、Dの芸名Fの襲名も許されたというのであり、叙上の事実関係のもとにおいては、被上告人はDを中心とする家族共同体の一員として、上告人に対しDの賃借権を援用し本件家屋に居住する権利を対抗しえたのであり、この法律関係は、Dが死亡し同人の相続人等が本件家屋の賃借権を承継した以後においても変りがないものというべきであり、結局これと同趣旨に出た原審の判断は、正当として是認できる。 - 1 -叙上に反する論旨は独自の見解であるから採用できない。 同第四点について。 判示無断転貸を理由とする解除の意思表示は賃 り、結局これと同趣旨に出た原審の判断は、正当として是認できる。 - 1 -叙上に反する論旨は独自の見解であるから採用できない。 同第四点について。 判示無断転貸を理由とする解除の意思表示は賃借人でない被上告人に宛ててなされたものであるから効力を生じない旨の原審の判断は正当である。所論被上告人による賃料支払の事実は、原審の認定しないところであり、また、原審の認定した事実関係から被上告人が解除の意思表示を受領する代理権を有していたと解しなければならないものではない。 論旨は、これを採用できない。 同第五点について。 訴外Gが本件家屋に居住するにいたつた経緯およびその使用状況など原判示事実関係のもとにおいては、同人は本件家屋の独立の占有者ではなく、被上告人が同人を居住せしめたことをもつて転貸とは認められないとした原判決には、所論のごとき違法はないから、論旨は、これを採用できない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官石坂修一裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官五鬼上堅磐裁判官横田正俊- 2 -

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