昭和36(オ)189 解雇無効確認等請求

裁判年月日・裁判所
昭和37年7月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-63684.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人青木義人、同鰍沢健三、同中村盛雄、同八木正勝の上告理由第一点に つい

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,320 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人青木義人、同鰍沢健三、同中村盛雄、同八木正勝の上告理由第一点に ついて。  論旨は、原判決が被上告人の過去一年間に受けた諸給与の総金額を基礎として同 人の解雇期間中における賃金額を算定したことは、労働基準法一二条の適用を誤ま つたものである、という。  しかし、本件出勤停止処分前の一年間において被上告人が受けた諸給与の総金額 を基礎として算出した月平均賃金手取額二〇、八七七円をもつて上告人が被上告人 に支払うべき賃金額の基準率とすることについては、一、二審を通じ上告人の認め て争わなかつたところであり、しかも上告人自身右の基準率により出勤停止期間中 の休業手当を被上告人に支払つてきたことも、記録上明らかである。そして、かか る基準率によつて被解雇者の賃金額を算定することを違法となしえないことは、い うまでもない。  されば、原判決には所論の違法はなく、論旨は、採用のかぎりでない。  同第二点について。  論旨は、まず、被上告人が解雇期間内に他の職について平均賃金の六割以上の利 益を得ているにかかわらず、原判決が上告人に対し被上告人の解雇期間中の賃金と して平均賃金の六割に相当する賃金の支払を命じたことは、労働基準法二六条に違 反すると主張する。  しかし、労働基準法が休業期間中における労働者の最低生活を保障するため、使 用者に対し平均賃金の六割以上の休業手当の支払を命じているのは、休業が使用者 - 1 - の責に帰すべき事由によるものであることに帰因しているのであつて、もとより使 用者に対し無過失賠償責任を課したものではないから、当該休業が使用者の責に帰 すべき事由によるものである限り、使用者は、所定の休業手当を支払うべき義務を 負担し、所論の 因しているのであつて、もとより使 用者に対し無過失賠償責任を課したものではないから、当該休業が使用者の責に帰 すべき事由によるものである限り、使用者は、所定の休業手当を支払うべき義務を 負担し、所論のごとく、その期間内に労働者が他の職について平均賃金の六割以上 の収入を得たことによつて当然にその支払を免かるべきいわれはない。論旨引用に かかる旧労働基準法施行規則一〇条削除の理由は、同条が平均賃金の六割という法 の定めた最低限度以上の手当の支払を罰則や附加金をもつて強制することとなつて 法律違反の疑があるということにあるのであつて、所論のごとく、休業期間中にお ける労働者の収入の総額を平均賃金の六割の限度におさえんとする趣旨に出たもの ではない。従つて、これをもつて労働基準法二六条に関する前記解釈を左右するに 足る資料とはなしえない、といわなければならない。  次に論旨は、本件のごとき解雇の場合には労働基準法二六条の適用がない、と主 張する。  しかし、労働基準法二六条は、民法五三六条二項の特別規定であつて、労働者の 労務の履行の提供を要せずして使用者に反対給付の責任を認めているものと解すべ きであるから、休業と解雇とではその期間内に労働者が他の職につく自由の点にお いて異なるところがあるとして、解雇の場合に労働基準法二六条の適用を否定せん とする論旨は、その理由がない。  されば、原判決が被上告人の解雇期間内に他の職について得た利益は上告人に償 還すべきであると認めながら、その償還の限度を平均賃金の四割にとどめ、上告人 に対し被上告人の解雇期間中の賃金として、平均賃金の六割相当の賃金の支払を命 じたことは正当であつて、所論の違法はなく、論旨は、これと反する独自の見解に 立脚して原判決を非難するに過ぎず、すべて採用しえない。  同第三点について。 - 2 -  論旨は、要する の賃金の支払を命 じたことは正当であつて、所論の違法はなく、論旨は、これと反する独自の見解に 立脚して原判決を非難するに過ぎず、すべて採用しえない。  同第三点について。 - 2 -  論旨は、要するに、原判決が上告人の被上告人に支払うべき賃金手取総額から被 上告人が解雇期間内に他の職について得た利益を控除するにあたり、その控除金額 を賃金手取総額の四割にとどめて、これに対する公租、公課を控除しなかつたこと は、労働基準法二六条、民法五三六条二項の解釈適用を誤まつたものである、とい う。  しかし、給与所得についての所得税その他の公租、公課の源泉徴収は、徴収義務 者が給与所得者に代わつてその公租、公課を納入するためになされるものであるか ら、これを徴収しないで全額給与の支払をしたとしても、所得税法等違反の問題を 生ずることがあるのは格別、私法上の権利関係に何等の消長をも来たすものではな い、というべきである。  されば、原判決には所論の違法はなく、論旨は、その理由がない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと おり判決する。      最高裁判所第二小法廷             裁判官    池   田       克             裁判官    河   村   大   助             裁判官    奥   野   健   一             裁判官    山   田   作 之 助  裁判長裁判官藤田八郎は出張につき署名押印することができない。             裁判官    池   田       克 - 3 - 克 - 3 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る