裁判所
昭和42年3月8日 最高裁判所大法廷 決定 棄却 東京高等裁判所
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主文 本件抗告を棄却する。理由 弁護人谷田部正、同浜田武司の抗告趣意一について。所論は、刑法二六条二号が憲法三九条後段に違反するというのである。しかし、刑の執行猶予の判決は、刑の執行猶予を継続するのにふさわしくない法定の事由が存在するに至り又はその存在することが明らかになつた場合には、その言渡を取り消して刑の執行をすべきものとして、刑の執行を一定期間猶予するという内容の判決であるから、右の法定事由が存在するに至り又は存在することが明らかになつたため、刑の執行猶予の言渡が取り消されることになつたとしても、それは、刑の執行猶予の判決に内在するものとして予定されていたことが実現したというだけのことであつて、処罰はあくまで一回あるだけであり、同一の犯罪について重ねて処罰するものではないといわなければならない。したがつて、所論違憲の主張は、採ることができない。同二について。所論は、刑法二六条二号にいう「猶予ノ言渡前」の解釈に誤りがあるというのであつて、刑訴法四三三条の抗告の適法な理由に当らない(右にいう「猶予ノ言渡前」とは、刑の執行猶予の判決の確定前という意味に解するのが相当である。もし、そうではなく、刑の執行猶予の判決の宣告前という意味に解すると、その宣告前に他の罪を犯し禁錮以上の実刑に処せられたときは刑法二六条二号により、また、刑の執行猶予の判決の確定後に他の罪を犯し禁錮以上の実刑に処せられたときは同条一号により、それぞれ刑の執行猶予の言渡が取り消されることになるのにかかわらず、両者の中間である判決の宣告後その確定前に他の罪を犯し禁錮以上の実刑に処せられたときは、刑の執行猶予の言渡を取り消すことができないという事態を生ずるこ- 1 -とになる。このような不合理な事態を生ずることは、 ある判決の宣告後その確定前に他の罪を犯し禁錮以上の実刑に処せられたときは、刑の執行猶予の言渡を取り消すことができないという事態を生ずるこ- 1 -とになる。 り消されることになるのにかかわらず、両者の中間である判決の宣告後その確定前に他の罪を犯し禁錮以上の実刑に処せられたときは、刑の執行猶予の言渡を取り消すことができないという事態を生ずるこ- 1 -とになる。このような不合理な事態を生ずることは、 ある判決の宣告後その確定前に他の罪を犯し禁錮以上の実刑に処せられたときは、刑の執行猶予の言渡を取り消すことができないという事態を生ずるこ- 1 -とになる。このような不合理な事態を生ずることは、刑の執行猶予制度の趣旨の全般からみて、法の予期するところではないというべきである。)。よつて、刑訴法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。昭和四二年三月八日最高裁判所大法廷裁判長裁判官横田正俊裁判官入江俊郎裁判官奥野健一裁判官長部謹吾裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官柏原語六裁判官田中二郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠裁判官下村三郎裁判官色川幸太郎裁判官大隅健一郎- 2 -
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