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昭和39(オ)797 建物明渡等請求

裁判所

昭和42年9月27日 最高裁判所大法廷 判決 その他 東京高等裁判所 昭和38(ネ)1565

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3,591 文字

主文 上告人A1、同A2、同A3の上告を棄却する。上告人A4の上告を却下する。上告費用は上告人らの負担とする。理由 一、上告代理人別府祐六の上告理由第一について。上告人A1、同A2、同A3(以下「上告人A1外二名」と略記する)は、昭和三八年一一月一一日の原審最終口頭弁論期日において、上告人A1が本件建物の元所有者である上告人A4から右建物について賃借権の設定を受けた旨の抗弁を提出したところ、原審は、右抗弁は故意または少なくとも重大な過失により時機におくれて提出したものであり、これにより訴訟の完結を遅延させるべきものと認め、これを却下したのであるが、右抗弁事実の内容と記録に顕われた本件訴訟の第一審以来の経過を斟酌すれば、原審が右認定のもとに右抗弁を却下したことは相当である。また、唯一の証拠でない限り、当事者の申し出た証拠を取り調べるか否かは、事実審裁判所の自由な裁量に委ねられたところである。上告人A1外二名が前記最終口頭弁論期日において申し出た証人A4、同Dが唯一の証拠でないことは記録上明らかであり、その余の証人および本人各一名は前述の却下された抗弁事実を立証するためのものであることが認められるから、原審が右証人らの尋問の申出を採用しなかつたことも、違法ではない。また、いつたん閉じた弁論を再開するか否かも、事実審裁判所の裁量に委ねられた事項であるから、原審が上告人A1外二名のした弁論再開申立にかかわらず判決を言い渡したことは違法とはいえない。原判決には何ら所論の違法はなく、論旨は採るを得ない。同第二について。- 1 -記録によれば、上告人ら四名が、昭和三八年一一月一一日の原審最終口頭弁論期日において弁論が終結された後である同年一二月一四日、原審裁判所を なく、論旨は採るを得ない。同第二について。- 1 -記録によれば、上告人ら四名が、昭和三八年一一月一一日の原審最終口頭弁論期日において弁論が終結された後である同年一二月一四日、原審裁判所を構成する裁判長裁判官鈴木忠一、裁判官谷口茂栄、裁判官加藤隆司、裁判官宮崎富哉(宮崎裁判官は第二回弁論に関与したのみ)に対する忌避の申立をした(東京高等裁判所昭和三八年(ウ)第一二三五号事件)ことは所論のとおりであるが、右忌避の申立については、東京高等裁判所において同年一二月二一日その理由なしとして却下する旨の決定がなされ、該決定正本は同月二三日申立人らに送達され、該決定は確定したこと(民訴法四一九条ノ三、四九八条参照。 木忠一、裁判官谷口茂栄、裁判官加藤隆司、裁判官宮崎富哉(宮崎裁判官は第二回弁論に関与したのみ)に対する忌避の申立をした(東京高等裁判所昭和三八年(ウ)第一二三五号事件)ことは所論のとおりであるが、右忌避の申立については、東京高等裁判所において同年一二月二一日その理由なしとして却下する旨の決定がなされ、該決定正本は同月二三日申立人らに送達され、該決定は確定したこと(民訴法四一九条ノ三、四九八条参照。なお、却下決定に対する特別抗告《最高裁判所昭和三九年(ク)第二七号事件》も昭和三九年二月二〇日却下された。)および一方、原審裁判所は、前記最終口頭弁論期日において、昭和三八年一二月一六日を判決言渡期日と指定したが、上告人らから右忌避申立があつたので、同日判決の言渡を廷期し、同年一二月二五日に判決を言い渡したこともまた記録に徴し明らかである。してみれば、原審は、右忌避申立却下の裁判確定後に判決を言い渡したものであつて、却下決定確定前に判決を言い渡したとの所論は理由がない。また、忌避申立について理由なしとして却下する旨の裁判が右のとおり確定したのであるから、判決言渡期日を変更する決定をしたことを非難する所論も理由がない。論旨は採るを得ない。二、上告人A4の上告の適否について。職権により調査するに、本件記録によれば、本件は、一審原告(被上告人)の一審被告A1外二名(上告人A1外二名)に対する本件家屋明渡請求訴訟の係属中、参加人A4(上告人)が、民訴法七一条による参加であるとして一審原告のみを相手どつて、本件建物中係争増築部分が 上告人)の一審被告A1外二名(上告人A1外二名)に対する本件家屋明渡請求訴訟の係属中、参加人A4(上告人)が、民訴法七一条による参加であるとして一審原告のみを相手どつて、本件建物中係争増築部分が自己の所有であると主張して、増築部分の所有権確認等を請求し、第一審裁判所は、一審原告の本訴請求を認容(ただし、損害金請求の一部は棄却)し、参加請求を棄却した。この第一審判決に対し、一審被告- 2 -A1外二名のみが控訴し、原審は、一審原告と一審被告A1外二名間の本訴請求に関する部分の当否についてのみ審判し、参加人A4の一審原告に対する請求に関する部分については審判しなかつた。これに対し、一審被告A1外二名および参加人A4の四名が上告したものであることが認められる。ところで、民訴法七一条の参加の制度は、同一の権利関係について、原被告および参加人の三者が互に相争う紛争を一の訴訟手続によつて、一挙に矛盾なく解決しようとする訴訟形態であつて、右三者を互にてい立、牽制しあう関係に置き、一の判決により訴訟の目的を全員につき合一にのみ確定することを目的とするものと解するを相当とする。 れに対し、一審被告A1外二名および参加人A4の四名が上告したものであることが認められる。ところで、民訴法七一条の参加の制度は、同一の権利関係について、原被告および参加人の三者が互に相争う紛争を一の訴訟手続によつて、一挙に矛盾なく解決しようとする訴訟形態であつて、右三者を互にてい立、牽制しあう関係に置き、一の判決により訴訟の目的を全員につき合一にのみ確定することを目的とするものと解するを相当とする。したがつて、同条に基づく参加の申出は、常に原被告双方を相手方としなければならず、当事者の一方のみを相手方とすることは許されないと解すべきである。そして、上告人A4が本件の第一審でなした参加は、前記のとおり被上告人(原告)のみを相手方としたものであるから、この参加は、右説示に照らし、民訴法七一条の参加ではないといわなければならない。したがつて、上告人A4が第一審において被上告人のみを相手方としてなした参加申出は、その実質は新訴の提起と解すべきである(民訴法七一条の参加である旨の当事者の申立に裁判所は拘束されるものではない。)。この新訴につきその口頭弁論を本訴の口頭弁論に併 みを相手方としてなした参加申出は、その実質は新訴の提起と解すべきである(民訴法七一条の参加である旨の当事者の申立に裁判所は拘束されるものではない。)。この新訴につきその口頭弁論を本訴の口頭弁論に併合して審理し、一個の判決で裁判することを妨げるものではない(民訴法一三二条)。したがつて、本件の第一審判決が一審原告(被上告人)の一審被告A1外二名(上告人A1外二名)に対する本訴請求および参加人A4(上告人)の一審原告(被上告人)に対する請求につき審理し、判決したのは、通常の共同訴訟としてなしたものと解するのが相当であり、この第一審判決に対して、一審被告A1外二名(上告人A1外二名)のみが控訴し、参加請求につき敗訴した参加人A4(上告人)が控訴しなかつたことは前記のとおりであるから、参加請求に関する部分については、判決は- 3 -確定したものというべきであり、原審が参加請求に関する部分について判決しなかつたのは相当である。そうとすれば、参加人A4(上告人)は、不服の対象たる原審の判決がないのに上告を申し立てたのであるから、参加人A4の上告は不適法として却下を免れない。よつて、民訴法四〇一条、三九九条ノ三、三九九条一項一号、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 分については、判決は- 3 -確定したものというべきであり、原審が参加請求に関する部分について判決しなかつたのは相当である。そうとすれば、参加人A4(上告人)は、不服の対象たる原審の判決がないのに上告を申し立てたのであるから、参加人A4の上告は不適法として却下を免れない。よつて、民訴法四〇一条、三九九条ノ三、三九九条一項一号、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所大法廷裁判長裁判官横田正俊裁判官入江俊郎裁判官奥野健一裁判官草鹿浅之介裁判官長部謹吾裁判官城戸芳彦裁判官 草鹿浅之介裁判官長部謹吾裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官柏原語六裁判官田中二郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠裁判官下村三郎裁判官色川幸太郎裁判官大隅健一郎裁判官松本正雄- 4 -

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