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昭和26(う)1065 窃盗被告事件

裁判所

昭和27年4月28日 大阪高等裁判所 棄却

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1,220 文字

主文 本件控訴はいずれもこれを棄却する。理由 被告人Aの弁護人山下知賀夫並びに被告人Bの弁護人中村三之助の各控訴趣意は本件記録に綴つている控訴趣意書記載のとおりであるから引用する。被告人Bの弁護人中村三之助の控訴趣意第一点について。<要旨>原審が認定した被告人等の本件犯罪事実(起訴状記載の公訴事実)はその証拠として挙示するものと対照し</要旨>てこれを要約すれば被告人Bは省線D駅の仲仕であつて相被告人A等と共謀の上C株式会社がそのE支店において輸送貨物として保管する原判示第一の(一)(二)及び同第二の物件についてそれぞれ密かに荷札を取換え送先を変更し擅に作成した虚無人名義の送状を附し以て被告人等が荷主名義人となり該物件を自由に処分し得る状態を作為したる上情を知らない前記支店係員をして同駅の貨物発送部に運送方を委託させ発送せしめて同支店長Fの該貨物に対する保管関係をその意思に反し離脱させたものであるから、ここに窃盗罪の構成要件である占有権の侵害があるものといわねばならない。それ故、原判決が被告人等の本件所為を窃盗罪に問擬したのは正当であつて、荷物発送後の被告人等の原判示行動の如きは単に犯罪成立直後の情状に関する事項を判示したにすぎないものと解すべきである。従つて原判決には所論のような事実誤認乃至法令の解釈適用の誤がないから、論旨は理由がない。同第二点及び被告人Aの弁護人山下知賀夫の控訴趣意について。しかし、被告人等につきそれぞれ本件犯行の動機、罪質、態様、回数、窃取した物品の種類並びに数量、これを処分して得た金員の分前、その使途その他記録によつて窺われる各般の情状、殊に本件は公共施設である鉄道の貨物輸送に対する一般世人の信頼感を失墜せしめる犯罪であることを考量するときは、原審相被告 、これを処分して得た金員の分前、その使途その他記録によつて窺われる各般の情状、殊に本件は公共施設である鉄道の貨物輸送に対する一般世人の信頼感を失墜せしめる犯罪であることを考量するときは、原審相被告人との刑の権衡その他所論の事情を参酌しても、なお原審が被告人等に対しいずれも懲役一年六月の実刑に処したのはむしろ相当であつて、これに執行猶予を附しなかつたからとて不当の制裁であるとは認められないから、本論旨はいずれも採用できない。 分前、その使途その他記録によつて窺われる各般の情状、殊に本件は公共施設である鉄道の貨物輸送に対する一般世人の信頼感を失墜せしめる犯罪であることを考量するときは、原審相被告人との刑の権衡その他所論の事情を参酌しても、なお原審が被告人等に対しいずれも懲役一年六月の実刑に処したのはむしろ相当であつて、これに執行猶予を附しなかつたからとて不当の制裁であるとは認められないから、本論旨はいずれも採用できない。よつて刑事訴訟法第三九六条に従い主文のとおり判決する。(裁判長判事富田仲次郎判事棚木靱雄判事入江菊之助)

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