昭和62(さ)2 医療法違反被告事件について簡易裁判所がした略式命令に対する非常上告

裁判年月日・裁判所
昭和62年10月1日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄自判 山口簡易裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原略式命令を破棄する。      被告人を罰金一万円に処する。      右罰金を完納することができないときは、金二〇〇〇円を一日に換算し た期間、被告人を労役場に留置する。

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判決文本文1,526 文字)

主    文      原略式命令を破棄する。      被告人を罰金一万円に処する。      右罰金を完納することができないときは、金二〇〇〇円を一日に換算し た期間、被告人を労役場に留置する。          理    由  本件記録によると、山口簡易裁判所は、昭和六一年一二月二六日被告人に対する 医療法違反被告事件(同庁昭和六一年(い)第六三〇号)について、「被告人は、 昭和四四年一一月一日に診療所開設の許可を受け、A医院を経営していたものであ るが、その後収容患者の増加に伴い収容施設を増加させ、昭和六一年四月一〇日現 在山口県知事の許可を受けずに、患者二〇人以上の収容施設を有する状態でA医院 を経営し、もつて、無許可で病院を開設していたものである。」との事実を認定し た上、医療法七条一項、七三条一号、刑法一八条、刑訴法三四八条を適用して、「 被告人を罰金一〇万円に処する。これを完納することができないときは、金二、〇 〇〇円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置する。被告人に対し、仮に右 罰金に相当する金額を納付すべきことを命ずる。」旨の略式命令を発付し、同略式 命令は昭和六二年一月一〇日確定したことが認められる。  しかしながら、医療法七条一項違反に対する罰則は、昭和六〇年法律第一〇九号 によつて改正されるまで、同法七二条一号により「六月以下の懲役又は一万円以下 の罰金」とされていたが、右改正によつて、同法七三条一号により「六月以下の懲 役又は二十万円以下の罰金」に改められ、右改正法は昭和六〇年一二月二七日に公 布され、昭和六一年六月二七日施行されたものであるところ、被告人の本件所為は、 昭和六一年四月一〇日であつて、同改正法施行前の行為であるから、これに適用す べき法条は、同改正法附則九条により行為時法である右改正前の医療法七二条一号 - 1 - である。 ころ、被告人の本件所為は、 昭和六一年四月一〇日であつて、同改正法施行前の行為であるから、これに適用す べき法条は、同改正法附則九条により行為時法である右改正前の医療法七二条一号 - 1 - である。そして同法条によれば、前記罪に対する罰金の最高額は一万円であり、加 重事由のない本件において、これを超過して被告人を罰金一〇万円に処した右略式 命令は、法令に違反しており、かつ、被告人のため不利益であるといわなければな らない。  よつて、刑訴法四五八条一号により、原略式命令を破棄し、被告事件について更 に判決することとする。  原略式命令の確定した医療法違反の事実に法令を適用すると、被告人の所為は、 医療法七条一項、昭和六〇年法律第一〇九号による改正前の医療法七二条一号(同 改正法附則九条による。)に該当するので、所定刑中罰金刑を選択し、その金額の 範囲内で被告人を罰金一万円に処し、右罰金を完納することができないときは、刑 法一八条により金二〇〇〇円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置するこ ととし、主文のとおり判決する。  この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。  検察官秋田清夫 公判出席   昭和六二年一〇月一日      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    大   内   恒   夫             裁判官    角   田   禮 次 郎             裁判官    高   島   益   郎             裁判官    佐   藤   哲   郎             裁判官    四 ツ 谷       巖 - 2 -     巖 - 2 -

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