【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 被告人A弁護人上条馨の上告趣意について。 所論公判請求書記載の事実(被告人が昭和二三年四月一〇日省線a駅において進 駐
主文 本件上告を棄却する。 理由 被告人A弁護人上条馨の上告趣意について。 所論公判請求書記載の事実(被告人が昭和二三年四月一〇日省線a駅において進駐軍物資であるチヨコレート三ポンドを所持し、政令一六五号違反の事実」をこれに照応する第一審判決の第二〇の判示事実に対照すると目的物の名称と罪名とが異なるだけであつて犯行の日時場所、犯人及び目的物の数量において符合し、しかも判決挙示の証拠によれば目的物は「チユーインガム」であることが認められるのである。そして不法所持の公訴の効果はその不法所持を為すに至つた収受行為にも及ぶものと解すべきであるから、所論公訴事実と判示事実との間には基本的事実関係において同一性を欠くものということはできない。されば両者の間に同一性なきものと断定し、従つて原判決を以て審判の請求を受けない事件について有罪の判決をしたものと速断し、かかる違法あることを前提として立論する違憲の主張はその前提を欠き刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたらないし同四一一条を適用すべきものとも認められない。 被告人Aの上告趣意について。 論旨は結局量刑不当の主張と解せられ刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたらないし、同四一一条を適用すべきものとも認められない。 被告人Bの弁護人妹尾晃の上告趣意について。 論旨は原判決には判断遺脱の違法あるかさもなければ被告人に不利益な予断の下- 1 -になされた違法あるもので、憲法三七条一項に違反するとの主張に解される。しかし所論憲法の規定は組織構成に偏頗の虞のない裁判所の裁判を受ける権利を保障する趣旨の規定であつて、所論のような被告人の側から見て内容上不利益な裁判を受けない権利を保障しているものでないことは、当裁判所の判例とするところである。 されば論旨の実質 所の裁判を受ける権利を保障する趣旨の規定であつて、所論のような被告人の側から見て内容上不利益な裁判を受けない権利を保障しているものでないことは、当裁判所の判例とするところである。 されば論旨の実質は単なる訴訟法違反か量刑不当の主張に帰し、刑訴四〇五条に定める上告適法の理由とならぬし、同四一一条を適用すべきものとも認められない。 被告人C同B同D弁護人西村定雄の上告趣意について。 論旨は結局単なる量刑不当の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由にあたらないし同四一一条を適用すべきものとも認められない。 よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致で主文のとおり判決する。 昭和二七年四月二四日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官沢田竹治郎裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 -
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