平成17(行ケ)10244 特許取消決定取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成19年5月30日 知的財産高等裁判所 3部 判決 請求棄却
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判決文本文3,928 文字)

- 1 -平成19年5月30日判決言渡平成17年(行ケ)第10244号特許取消決定取消請求事件平成19年5月14日口頭弁論終結判決原告フレゼニウスアクチェンゲゼルシャフト訴訟代理人弁理士鈴江武彦同河野哲同中村誠同堀内美保子被告特許庁長官中嶋誠指定代理人高梨操同川端康之同唐木以知良同大場義則同石井淑久主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 この判決に対する上告及び上告受理のための付加期間を30日と定める。 事実及び理由 第1当事者の求めた裁判 原告特許庁が異議2001-72839号事件について平成16年9月13日にした決定を取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 - 2 - 被告主文第1,2項と同旨第2当事者間に争いのない事実 特許庁における手続の経緯本件特許( ) 原告は,名称を「非PVC多層フィルム」とする発明につき,平成8年4月26日に特許出願(特願平8-107207号。優先権主張日1995年4月26日,ドイツ連邦共和国。以下「本件特許」という)をし,。)平成13年2月2日に設定登録がなされた特許第3155924号の特許権者である。 本件異議の決定( ) 本件特許に対しては,平成13年10月16日に特許異議の申立て(異),,,議2001-72839号がされ特許庁は平成16年9月13日に「特許第3155924号の請求項1ないし16に係る特許を取り消す」。 との決定(以下「本件決定」という)をし,その謄本は同日原告に送達さ。 れた(付加期間90日。原告は,本件決定に対する取消しを求める訴えを)提起した。 本件特許に係る訂正審判( ) 本件 。 との決定(以下「本件決定」という)をし,その謄本は同日原告に送達さ。 れた(付加期間90日。原告は,本件決定に対する取消しを求める訴えを)提起した。 本件特許に係る訂正審判( ) 本件特許につき,原告は,平成17年3月1日,訂正審判(訂正2005-39038号。以下「本件訂正審判請求」という)の請求をしたと,。 ,,,「,。」ころ特許庁は同年7月12日に本件審判の請求は成り立たないとの審決をした。同審決に対して,原告は,その取消しを求める訴訟を提起した(当庁平成17年(行ケ)第10799号。 ) 本件特許に係る明細書の特許請求の範囲上記訂正審判請求前における本件特許の明細書の特許請求の範囲の記載は,- 3 -次のとおりである。 【請求項1】外層(2)と少なくとも1つの介在中央層(3)を備える支持層(4)を含む非PVC多層フィルムにおいて,前記外層(2)と支持層(4)は121℃を越える軟化温度を有するポリマーを含み,低軟化温度を示す少なくとも1つの中央層(3)はポリエチレンコポリマー,ポリプロピレンコポリマー,ρ<0.9g/cmを有するポリプロ ピレンのホモポリマーまたはコポリマー,低密度ポリエチレン(LDPE,スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンブロックコポリマー,ス)チレン-エチレン/プロピレン-スチレンブロックコポリマー,SIS()()スチレン-イソプレン-スチレンおよびポリイソブチレンPIB から選ばれる少なくとも1つ以上の樹脂,または,ρ≧0.9g/cmのポリプロピレンおよび/またはポリエチレンと上記ポリマーとのブレンドから選ばれ,70℃より低い軟化温度を有するポリマーを特徴とするフィルム。 【請求項2】前記中央層(3)は,70℃より低い軟化温度を示すポリマーを含 /またはポリエチレンと上記ポリマーとのブレンドから選ばれ,70℃より低い軟化温度を有するポリマーを特徴とするフィルム。 【請求項2】前記中央層(3)は,70℃より低い軟化温度を示すポリマーを含んで低軟化温度を示す少なくとも2つの層(6)と121℃を越える軟化温度を示すポリマーを含んで高軟化温度を示す少なくとも1層(7)とを含み,ここで,層(6)と層(7)は交互に配列されてなる請求項1に記載のフィルム。 【請求項3】前記中央層(3)は少なくとも90μmの厚みで,前記外層(2)と支持層(4)はそれぞれ10~20μmの厚みである請求項1または2に記載のフィルム。 【請求項4】前記多層フィルムはさらに熱封止層(5)を含む請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項5】前記熱封止層(5)は,前記外層(1,前記支持層(4))- 4 -と前記少なくとも1つの層(7)の軟化温度よりも低い軟化温度を有するポリマーを含む請求項4に記載のフィルム。 【請求項6】前記熱封止層(5)は15~30μmの厚さである請求項4または5に記載の方法。 【請求項7】前記全ての層は,実質的な成分として,ポリオレフィンホモポリマーおよび/またはポリオレフィンコポリマーを含む請求項1~6のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項8】前記多層フィルムは,可塑剤,抗ブロック剤,抗静電剤とその他のフィラーを実質的に含まない請求項1~7のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項9】前記外層(2)は,ポリプロピレンホモポリマー,ポリプロピレンブロックコポリマー,低エチレン含有量および/または高密度(),ポリエチレンHDPEを有するポリプロピレンランダムコポリマー好ましくはポリプロピレンランダムコポリマーを含む請求項1~8のいずれか1項に記載のフィル レン含有量および/または高密度(),ポリエチレンHDPEを有するポリプロピレンランダムコポリマー好ましくはポリプロピレンランダムコポリマーを含む請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項10】前記支持層(4)と高軟化温度を有する少なくとも1つの層(7)は,ポリプロピレンホモポリマー,ポリプロピレンコポリマー高密度ポリエチレンHDPEまたは線状低密度ポリエチレンL,()(LDPE)および/またはこれらのポリマーの混合物からなる請求項2~8のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項11】前記熱封止層(5)は,ポリプロピレンコポリマー,高密度ポリエチレン(HDPE,線状低密度ポリエチレン(LLDPE))および/または上記ポリマーとスチレン-エチレン/ブチレン-スチレンブロックコポリマーとの混合物,スチレン-エチレン/プロピレン-スチレンブロックコポリマー,SIS(スチレン-イソプレン-ス- 5 -チレンブロックコポリマー)および/またはα-オレフィンコポリマー,好ましくはポリプロピレンランダムコポリマーとSISブロックコポリマーとのブレンドから調製されたものを含む請求項4~8のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項12】前記多層フィルムは,平坦または環状フィルムである請求項1~11のいずれか1項に記載のフィルム。 【請求項13】前記多層フィルムは同時押出し法で製造される請求項1()。 ~12のいずれか1項に記載の非PVC多層フィルム の製造方法【請求項14】前記同時押出しされると得られるフィルムは水で冷却される請求項13に記載の方法。 【請求項15】請求項1~12のいずれか1項に記載の非PVC多層フィルム(1)の医薬バッグの製造への使用。 【請求項16】請求項15に記載 られるフィルムは水で冷却される請求項13に記載の方法。 【請求項15】請求項1~12のいずれか1項に記載の非PVC多層フィルム(1)の医薬バッグの製造への使用。 【請求項16】請求項15に記載の非PVC多層フィルム(1)の医薬多室バッグの製造への使用。 本件決定の理由別紙異議の決定書の写しのとおり。 ,,,本件決定の理由は要するに本件特許の請求項1ないし16に係る発明は特許を受けようとする発明が明確であるとはいえず,また,発明の詳細な説明が当業者が発明の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載しているとはいえないから,本件特許は特許法36条4項,6項2号に規定する要件を満たさない出願に対してされたものであるというものである。 第3原告の主張原告は,本件訴訟において,本件決定につき,本件訂正審判請求に係る訂正を認める審決が確定したときには,本件特許に係る特許請求の範囲及び明細書の記載が遡及的に訂正され,本件決定のいう本件発明の瑕疵は解消し,本件決- 6 -定は理由がないこととなる旨を主張し,本件決定に固有の取消事由を主張していない。 第4当裁判所の判断前記第3に記載のとおり,原告は,本件訂正審判請求に係る訂正を認める審決が確定したときには本件決定は理由がないことに帰着すると主張し,本件決ころ,本件訂正審判請求については,前定に固有の取消事由を主張しないと記第2( )のとおり,特許庁により「本件審判の請求は,成り立たない」と 。 の審決がされ,同審決に対する取消訴訟(当庁平成17年(行ケ)第10799号)は提起されているものの,訂正審判請求に係る訂正を認める審決は確定していない(なお,前記取消訴訟につき,当庁が平成19年5月30日に原告の請求を棄却する判決をしたことは,当裁判所に顕著である。 。)そうす ているものの,訂正審判請求に係る訂正を認める審決は確定していない(なお,前記取消訴訟につき,当庁が平成19年5月30日に原告の請求を棄却する判決をしたことは,当裁判所に顕著である。 。)そうすると,本件決定については,これを取り消すべき違法はない。 よって,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部裁判長裁判官飯村敏明裁判官三村量一裁判官上田洋幸

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