令和6(わ)668 武器等製造法違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反(変更後の訴因 火薬類取締法違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反)、麻薬及び向精神薬取締法違反、火薬類取締法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
令和6年10月17日 千葉地方裁判所
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判決文本文1,845 文字)

令和6年第668号、同第773号、同第1064号武器等製造法違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反(変更後の訴因火薬類取締法違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反)、麻薬及び向精神薬取締法違反、火薬類取締法違反被告事件令和6年10月17日千葉地方裁判所刑事第2部判決 主文 被告人を懲役3年に処する。 未決勾留日数中130日をその刑に算入する。 千葉地方検察庁で保管中のグミ1袋及びきのこ1袋並びに千葉県千葉南警察署で保管中の手製パイプ銃1丁及び黒色火薬10袋を没収する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、第1 法定の除外事由がないのに、経済産業大臣の許可を受けないで、令和5年7月18日頃から同年9月頃までの間に、千葉市(住所省略)被告人方において、硝酸カリウム、硫黄及び木炭を混合するなどし、火薬類である黒色火薬合計約320.67グラムを製造し第2 法定の除外事由がないのに、経済産業大臣の許可を受けないで、同年8月頃から同年9月頃までの間に、同所において、鉄パイプ、金属性キャップ、スイッチ、木材、テープ、配線コード、ニクロム線等を材料として、電動ドライバー等を使用して組み立てるなどし、銃砲である手製パイプ銃1丁を製造し第3 法定の除外事由がないのに、同年12月15日、同所において 1 火薬類である黒色火薬合計約320.67グラムを所持し 2 前記第2記載の手製パイプ銃1丁を所持し第4 みだりに、同日、同所において、麻薬である3-[(2-ジメチルアミノ)エチル] -インドール-4-イルリン酸エステル(別名サイロシビン)及び3-[2 -(ジメチルアミノ)エチル]-インドール-4-オール(別名サイロシン)を含有するきのこ類約6.129グラム並びに麻薬であるリゼ -イルリン酸エステル(別名サイロシビン)及び3-[2 -(ジメチルアミノ)エチル]-インドール-4-オール(別名サイロシン)を含有するきのこ類約6.129グラム並びに麻薬であるリゼルギン酸ジエチルアミド(別名リゼルギド、通称LSD)を含有するグミ様のもの約3.545グラムを所持したものである。 (量刑の理由)本件は、被告人が、パイプ銃を製造して所持し(判示第2及び判示第3の2)、同パイプ銃に装填するために黒色火薬を製造して所持した(判示第1及び判示第3の1)ほか、麻薬を所持した(判示第4)という事案である。 まず、パイプ銃製造及び同所持並びに黒色火薬製造及び同所持についてみると、被告人は、インターネットでパイプ銃や黒色火薬の製造方法を調べた上、それぞれ材料を購入し、被告人なりに試行錯誤して改良を重ねたものであり、計画性が認められる。また、その結果、本件パイプ銃は十分な威力を持つ発射能力を備えるに至ったのであり、被告人が少なくない量の本件黒色火薬を所持していたことも踏まえると、本件は、公共の安全を脅かす危険性の高い悪質な犯行態様といえる。動機及び経緯についてみると、被告人は、社会を良くするために行動するという決意の証として各犯行に及んだなどと供述するが、積極的に他者に危害を加える意図がなかったことを踏まえても、行為の危険性に思いを至らせることなく安易に各犯行に及んだ意思決定は強い非難を免れない。 次に、麻薬所持についてみても、複数の麻薬を所持したものである上、その所持量も少なくない。被告人は、医療等に従事しておらず、専門的な知見等を有していたわけでもないのに、麻薬の抗うつ作用に関する記事を読んだことをきっかけに、麻薬をうつ病患者等へのセラピーに使用することを思い立ち、密売人から購入した麻薬の一部を自己使 ず、専門的な知見等を有していたわけでもないのに、麻薬の抗うつ作用に関する記事を読んだことをきっかけに、麻薬をうつ病患者等へのセラピーに使用することを思い立ち、密売人から購入した麻薬の一部を自己使用した後、残りを所持して本件犯行に及んだというのであって、動機は短絡的かつ独善的というほかないし、麻薬への親和性も明らかである。 以上によれば、被告人の刑事責任は相当に重く、実刑は免れないが、被告人が事 実を認めて反省の態度を示していること、前科前歴がないこと、被告人の母親が当公判廷において被告人と同居して監督する旨誓約していることなどの酌むべき一般情状も併せ考慮して、主文のとおり量刑した。 (求刑懲役5年6月、主文同旨の没収)(裁判長裁判官松本圭史裁判官此上恭平裁判官岸本若菜)

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