平成15.7.24 東京地方裁判所平成14年(ワ)第22987号損害賠償請求事件 主文 1 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し3950万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し3950万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成27年から平成41年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 4 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成27年から平成41年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 5 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成29年から平成43年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 6 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成29年から平成43年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 7 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成41年11月28日限り2216万5934円を支払え。 8 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成41年11月28日限り2216万5934円を支払え。 9 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成43年11月28日限り2216万5934円を支払え。 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成43年11月28日限り2216万5934円を支払え。 11 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し3950万円及びこれに対する 28日限り2216万5934円を支払え。 11 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し3950万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 12 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し3950万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 13 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成27年から平成41年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 14 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成27年から平成41年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成29年から平成43年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 16 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成29年から平成43年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 17 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成41年11月28日限り2216万5934円を支払え。 18 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に 株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成41年11月28日限り2216万5934円を支払え。 18 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成41年11月28日限り2216万5934円を支払え。 19 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成43年11月28日限り2216万5934円を支払え。 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成43年11月28日限り2216万5934円を支払え。 21 原告らの被告らに対するその余の請求をいずれも棄却する。 22 訴訟費用は,これを2分し,その1を原告らの,その余を被告らの負担とする。 23 この判決は,第1・2項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し9000万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し9000万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成26年から平成40年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 4 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成26年から平成40年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 5 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成28年から平成 高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成26年から平成40年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 5 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成28年から平成42年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 6 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成28年から平成42年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 7 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成41年11月28日限り2353万4802円を支払え。 8 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成41年11月28日限り2353万4802円を支払え。 9 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Aに対し平成43年11月28日限り2353万4802円を支払え。 被告C及び同高知通運株式会社は,連帯して,原告Bに対し平成43年11月28日限り2353万4802円を支払え。 11 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し9000万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 12 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し9000万円及びこれに対する平成11年11月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 13 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成26年から平成40年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 14 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高 式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成26年から平成40年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 14 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成26年から平成40年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成28年から平成42年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 16 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成28年から平成42年まで毎年11月28日限り136万8867円を支払え。 17 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成41年11月28日限り2353万4802円を支払え。 18 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成41年11月28日限り2353万4802円を支払え。 19 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Aの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Aに対し平成43年11月28日限り2353万4802円を支払え。 被告日本興亜損害保険株式会社は,原告Bの被告C又は同高知通運株式会社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成43年11月28日限り2353万4802円を支払え。 第2 事案の概要本件は,後記1(2)の交通事故(以下「本件事故」という。)について 社に対する判決のいずれかが確定したときは,原告Bに対し平成43年11月28日限り2353万4802円を支払え。 第2 事案の概要本件は,後記1(2)の交通事故(以下「本件事故」という。)について,原告らが被告らに対し,民法709条,自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)3条及び自動車保険契約に基づいて損害賠償を請求している事案である。本件の主要な争点は,死亡逸失利益についての定期金賠償方式による支払請求の可否及び慰謝料の額である。 1 前提となる事実等(1) 当事者ア原告A(昭和××年××月××日生)及び原告B(昭和××年××月××日生)は,本件事故により死亡したD(平成8年4月1日生)及びE(平成9年12月6日生)の両親である。 イ本件事故当時,被告Cは,被告高知通運株式会社(以下「被告高知通運」という。)の従業員として,車両運転業務に従事し,本件事故に係る被告高知通運所有の車両(以下「加害車両」という。)を運転していた。 ウ被告日本興亜損害保険株式会社(以下「被告保険会社」という。)は,被告高知通運との間で,加害車両について自動車保険契約を締結していた。 (2) 本件事故の発生ア日時平成11年11月28日午後3時30分ころイ場所東京都世田谷区a町b番地東名高速道路上り線cキロポスト付近(以下「本件事故現場」という。)ウ加害車両事業用大型貨物自動車(高知××○××××)同運転者被告Cエ被害車両自家用普通乗用自動車(千葉××○××××)同運転者原告Bオ関係車両自家用普通乗用自動車(足立××○××××)同運転者F(以下「F車両」という。)(3) 本件事故の態様被告Cは,加害車両を運転して,本件事故現場付近を川崎方面から用賀方面に向かい,時速60㎞ないし70㎞で走行中,先に飲んだ酒の酔 ××)同運転者F(以下「F車両」という。)(3) 本件事故の態様被告Cは,加害車両を運転して,本件事故現場付近を川崎方面から用賀方面に向かい,時速60㎞ないし70㎞で走行中,先に飲んだ酒の酔いのために前方注視及び運転操作が困難な状態に陥り,折から渋滞のため同方向に減速して進行していた被害車両にその手前約7.5mに至って初めて気付き,急制動の措置を講じたが間に合わず,被害車両後部に自車右前部を衝突させて被害車両を前方に押し出し,その前方を同様に進行していたF車両に被害車両の左前部を追突させ,F車両を道路左側壁に衝突させて半回転させた上,さらに加害車両の前部を被害車両の後部に乗り上げた状態で停止させた。この衝突により,被害車両及び加害車両が炎上した。 (4) 責任原因ア被告Cは,前記のとおり本件事故を発生させたから,民法709条に基づき,原告らに対して損害賠償責任を負う。 イ被告高知通運は,加害車両の保有者であるから,自賠法3条本文に基づき,原告らに対して損害賠償責任を負う。 ウ被告保険会社は,被告高知通運との間で加害車両に関して締結した自動車保険契約に基づき,原告らの被告C又は被告高知通運に対する判決の確定を条件として,原告らに対して損害賠償責任を負う。 (5) 本件事故の結果D及びEは,本件事故当時,被害車両の後部座席に乗車していたところ,いずれも本件事故により焼死した。 (6) 原告らの相続原告らは,D及びEの死亡により,同人らの損害賠償請求権をそれぞれ2分の1ずつ相続した。 2 争点(原告らの損害額)(原告らの主張)(1) 死亡逸失利益ア原告らは,被告らに対して,D及びEの死亡逸失利益につき,D及びEが生存していればそれぞれ18歳になる年から32歳になる年までの15年間は,D及びEの命日である11月28日を支払日 死亡逸失利益ア原告らは,被告らに対して,D及びEの死亡逸失利益につき,D及びEが生存していればそれぞれ18歳になる年から32歳になる年までの15年間は,D及びEの命日である11月28日を支払日として定期金賠償方式による支払を求め,16年目に,67歳になる年までの残額の一括支払を求める。 定期金賠償方式による支払を求めるのは,一時金賠償方式による場合,裁判実務上,中間利息の控除率が民事法定利率による年5%とされているところから,法定利率と実勢利率との乖離の問題を回避するためである。また,16年目に残額の一括支払を求めるのは,67歳になる年までの定期金賠償が余りにも長期にわたることによる困難性を考慮したものである。 D及びEは,本件事故に遭わなければ,稼働可能年齢である18歳から67歳に至るまで,平成12年賃金センサス第1巻第1表の産業計・企業規模計・学歴計による全労働者の全年齢平均年収497万7700円を得られたのであるから,生活費控除率を45%としてD及びEの逸失利益を算定すると,以下のとおりとなる。 (ア) Dについての逸失利益a 平成26年から平成40年まで(年額)497万7700円×(1-0.45)=273万7735円(原告らの相続により,請求額は,各原告につき,毎年136万8867円〔円未満切捨て。以下同じ。〕となる。後記(イ)も同じ。)b 平成41年以降(合計額)273万7735円(33歳時)+273万7735円×16.1929(34歳から67歳までの34年のライプニッツ係数)=4706万9604円(原告らの相続により,請求額は,各原告につき,2353万4802円となる。 後記(イ)も同じ。)(イ) Eについての逸失利益a 平成28年から平成42年まで(年額)497万7700円×(1-0.45)=273万7735円b ,各原告につき,2353万4802円となる。 後記(イ)も同じ。)(イ) Eについての逸失利益a 平成28年から平成42年まで(年額)497万7700円×(1-0.45)=273万7735円b 平成43年以降(合計額)273万7735円(33歳時)+273万7735円×16.1929(34歳から67歳までの34年のライプニッツ係数)=4706万9604円イ被告らは,死亡逸失利益について定期金賠償方式による支払請求は認められない旨主張するが,次のとおり,理由がない。 (ア) 不法行為による損害賠償においては,不法行為時に全損害が発生し,全損害の賠償債務が遅滞に陥るとするのが判例・通説であり,この点で,後遺障害逸失利益,将来の介護費用を,死亡逸失利益とは別の性質のものであると解する余地はない。 (イ) このように全損害は不法行為時に発生するが,その具体的給付方法については法に特段の規定がない。これを一時金賠償方式によって請求し得ることについては疑いがなく,他方,定期金賠償方式による請求は,債務者に期限の利益を付与するものであるから,特にこれを禁じる理由はない。民訴法117条からも,定期金賠償方式による請求が可能であることを法は前提としているといえる。 (ウ) 以上のように,理論的には,ある損害費目について定期金賠償方式が認められないとされる根拠はないが,損害費目の性質によっては定期金賠償方式によることがなじみやすいか否か,又は定期金賠償方式が有意的であるか否かの差異はあり得る。この点,死亡逸失利益は,後遺障害逸失利益,将来の介護費用と同様,将来において回帰的に現実化していく性質のものであり,定期金賠償方式になじむものであるといえる。 (エ) また,中間利息の控除は,将来の価値を現在の価値に引き直す手段にすぎず,これが必要とされるのは, において回帰的に現実化していく性質のものであり,定期金賠償方式になじむものであるといえる。 (エ) また,中間利息の控除は,将来の価値を現在の価値に引き直す手段にすぎず,これが必要とされるのは,将来の価値を現在において一時金として請求するからである。すなわち,中間利息の控除は,あえて一時金として損害賠償金の給付を受ける場合に初めて必要性の認められる二次的・技術的な手段にすぎない。したがって,請求者が,あえて一時金による給付を求めず,将来の価値につき将来において給付を受けることを選択する場合には,中間利息の控除の必要性は消滅しているはずである。それにもかかわらず一時金による給付を強いて中間利息の控除を強制することは,全くの背理である。そして,前記のとおり,死亡逸失利益について定期金賠償方式によるならば,一時金賠償方式による場合の中間利息控除における法定利率と実勢利率との乖離という困難な問題に直面せずに済むのであるから,この場合に定期金賠償方式を採用することに有意性があることは明らかである。 (2) 葬儀費用合計608万7418円(3) D及びEの死亡慰謝料各4000万0000円本件は,常習的に飲酒運転を繰り返していたトラックの運転手が減速しつつあった車両に追突して幼児2名を焼死させたという,日本の交通事故史上でも他に例を見ない悲惨で痛ましい事故であり,刑法改正により危険運転致死傷罪が新設される契機ともなった事件である。 本件事故は,被告Cが被告高知通運の業務で高知から東京へ向かう途中で発生したものであるが,被告Cは,高知から大阪へ向かうカーフェリー内において飲酒し,さらに本件事故の約3時間前の午後0時30分ころ,海老名サービスエリアにおいて,カーフェリーから下船する際に購入した250-入り缶酎ハイ1本を飲み,それでも足りずウイス ーフェリー内において飲酒し,さらに本件事故の約3時間前の午後0時30分ころ,海老名サービスエリアにおいて,カーフェリーから下船する際に購入した250-入り缶酎ハイ1本を飲み,それでも足りずウイスキー約280-をストレートで飲み,呼気1-当たり0.63㎎という高濃度のアルコールを保有したまま運転を強行して本件事故を発生させたものであり,その事故に至る経緯は極めて悪質であるというほかはない。しかも,前記サービスエリアから東京料金所までの間,30分以上も蛇行運転を続け(危険を感じた目撃者から多くの通報があったほどであった。),同料金所においては,職員から「ふらついているよ」,「休んでいったら」等の指摘を受け,自らも足がふらついていることに気付くほどであったにもかかわらず,「風邪薬を飲んでいる」等と詐言を用いて運転を続けたものである。そして,被害車両に衝突して乗り上げ,同車両を50m以上も押し出してようやく停止したのである。このような経緯からすれば,被告Cには,もはや過失ではなく,殺人ないし傷害の未必の故意を認めることすら可能な事案である。このような行為は,もはや一般の交通事故事案における運転とは質的に異なっており,既にこの点において本件は交通事故の範疇を超えるものである。 その結果,Dは3歳,Eに至ってはわずか1歳で人生を断ち切られた。これだけでも悲惨極まりない。しかしながら,本件の凄惨さは,その死亡態様にある。D及びEの血液中の一酸化炭素ヘモグロビンの飽和量からすると,D及びEは,明らかに火災発生中も自発呼吸を行って生存しており,しかも,意識を保ったまま業火に身を焼かれて死亡するに至ったものである。現に,燃え盛る車の中からは,「わーん」という泣き声と,「あちゅい」という声が聞こえてきたのである。2人の幼児が感じた苦痛は真に想像を絶するも ったまま業火に身を焼かれて死亡するに至ったものである。現に,燃え盛る車の中からは,「わーん」という泣き声と,「あちゅい」という声が聞こえてきたのである。2人の幼児が感じた苦痛は真に想像を絶するものであり,何人たりとも戦慄を禁じ得ないものである。幼児が生きながら焼死せしめられるなどということ及びその苦痛は,およそ交通事故の範疇のものではあり得ない。 しかるに,被告Cは,燃え盛る車を後目に見つつ,Fらに対し,「まあ,ええじゃないか」,「何で止まったんだ,急に止まるからぶつかったんだ」等と文句を言い,F車両の同乗者に「お酒なんて飲んで運転してんじゃないよ」と怒鳴られたのに対し,「酒なんて飲んでねえよ,風邪薬飲んだだけだ」等とうそぶき,現場をしばらく離れてさえいるのである。 このような被告Cの蛮行により凄絶な苦痛の中で死亡するに至った2人の幼児に対しては,いかに多額の金銭をもってしてもその苦しみを慰謝することはできないものであるが,あえて金銭的に評価すれば,幾ら低く見積もったとしても,その金額は,1人につき4000万円,合計8000万円を下ることはあり得ない。本件は,事故の悪質さ,被害者の年齢,死亡態様等からして,交通事故死の範疇を超える痛ましい事件であり,前記金額を不相当に高額とするようないかなる事情も存在しない。 また,被告Cは,被告高知通運の業務である長距離輸送を行う中で,常習的に飲酒運転を繰り返していたものであるが,それに対して何らの手だてを講ずることなく放置していた被告高知通運も,同じ責任を免れない。 (4) 原告ら固有の慰謝料各4000万0000円本件における近親者慰謝料は,死亡慰謝料に付随して認められるようなものではなく,死亡慰謝料そのものに匹敵するものでなくてはならない。原告らは,本件事故により,2人の子供が目前で焼死していく 000円本件における近親者慰謝料は,死亡慰謝料に付随して認められるようなものではなく,死亡慰謝料そのものに匹敵するものでなくてはならない。原告らは,本件事故により,2人の子供が目前で焼死していくのを,為すすべもなく見ていなければならなかった。「わーん」,「あちゅい」という悲痛な声を聞きながら,何もできずに,子供が中に残ったままの被害車両が炎上していくのをただ見ていなければならなかった親の気持ちはいかばかりのものか,想像を絶するところである。 しかも,被告Cは,刑事事件の第4回公判期日に至るまで原告らに謝罪文すら送ろうともせず,公判廷においても,「フェリーではほとんどの人が飲酒している」等と述べ,自己弁護の姿勢が窺われるなど,真摯な反省態度が見られず,これによって原告らの被害感情はますます悪化し,さらなる苦痛を味わった。 原告らの心中は察するに余りあり,その悲しみ,怒り,無念さは金銭をもって決して慰謝されることはないが,あえて金銭的に算定するならば,前記(3)の死亡慰謝料と同等ないしそれ以上であるべきであるから,幾ら低く見積もったとしても,原告1人につき子供1人に対して2000万円を下るべきではない。 (5) 判決確定時の一時金部分についての小計各8304万3709円原告らは,D及びEの被告らに対する損害賠償請求権(前記(1)の逸失利益を除く。)を2分の1ずつ相続したものであるから,原告ら固有の損害と合わせると,原告ら各自についての判決確定時の一時金賠償額は,8304万3709円となる。 (6) 前記(5)の金額についての損害填補後の残額各8000万0000円前記(5)の金額から損害の填補額各304万3709円(葬儀費用608万7418円)を控除すると,残額は各8000万円となる。 (7) 弁護士費用各1000万0000円(8) 判 0万0000円前記(5)の金額から損害の填補額各304万3709円(葬儀費用608万7418円)を控除すると,残額は各8000万円となる。 (7) 弁護士費用各1000万0000円(8) 判決確定時の一時金部分についての合計各9000万0000円(被告らの認否・反論)(1) 逸失利益は,不知。 死亡逸失利益については,定期金賠償方式を採用することはできないというべきである。その理由は,次のとおりである。 ア定期金賠償方式は,後遺障害逸失利益や将来の介護費用等,事故発生後時間的経過に従って順次発生・具体化していく損害について,一時金賠償方式によることの弊害を回避するために認められた方式である。そして,定期金賠償方式による各支分定期金は,各履行期が到来するごとに発生する将来の債権であり,期間が確定していない場合は賠償金の総額も未確定であるという点で,確定した賠償金の総額を分割したにすぎない一時金賠償方式よる賠償金の分割払とは異なるものである。 このように定期金賠償方式は,将来発生する損害についての賠償方式であるから,死亡逸失利益について同方式を採用するには,死亡逸失利益を遺族の扶養権侵害による損害と構成する必要があるところ,原告らは,死者自身に発生した損害が相続人である遺族に承継されることを前提として逸失利益を算定している。そうである以上,死者の損害が死後に発生するとは考えられず,死亡逸失利益は,被害者の死亡時に一回的に発生し,それと同時に算定され確定する。したがって,このような場合には定期金賠償方式による支払請求は理論的にできないし,あえて定期金賠償方式を採用する合理性はない。 イ原告らは,一時金賠償方式を採用すると中間利息の控除率が年5%となり,昨今の実勢利率と乖離することを,定期金賠償方式による支払を求める理由とする。 しかし 定期金賠償方式を採用する合理性はない。 イ原告らは,一時金賠償方式を採用すると中間利息の控除率が年5%となり,昨今の実勢利率と乖離することを,定期金賠償方式による支払を求める理由とする。 しかし,被害者であるD及びEの逸失利益の算定期間はいずれも60年以上の長期にわたるものであり,その間に実勢利率が年5%を超えることも十分に考えられるから,これらの期間を通じて年5%の割合により中間利息を控除しても不当とまではいえない。 ウ原告らが本件において定期金賠償方式による支払を求める理由の一つとして,被告らに長期間賠償金を支払わせることによって何らかの懲罰を与えたいという気持ちもあると推測される。しかし,原告らが主張するような懲罰的意味合いでの定期金賠償方式の採用そのものについても疑問が残る上,本件事故の直接の加害者である被告Cには支払能力がなく,実質的には被告保険会社が支払を行っていくものであるから,原告らが望む効果自体も期待し難い。 (2) 葬儀費用は,損害額の相当性も含め,認める。 (3) 死亡慰謝料は,不知。なお,本件事故が一般の交通事故の範疇を超えるとの評価については争い,被告高知通運が何らの手だてを講ずることなく被告Cの常習的な飲酒運転を放置していたという点は否認する。 (4) 原告ら固有の慰謝料は,不知。 (5) 弁護士費用は,不知。 第3 争点に対する判断 1 定期金請求について原告らは,D及びEの死亡逸失利益について定期金賠償方式による支払を請求し(以下「定期金請求」ともいう。),被告は,死亡逸失利益について定期金請求は許されないと主張するので,以下検討する。 (1) 不法行為に基づく損害賠償請求権の発生時期被告らは,定期金賠償方式は,後遺障害逸失利益や将来の介護費用等,事故発生後時間的経過に従って順次発生・具体化していく損害に するので,以下検討する。 (1) 不法行為に基づく損害賠償請求権の発生時期被告らは,定期金賠償方式は,後遺障害逸失利益や将来の介護費用等,事故発生後時間的経過に従って順次発生・具体化していく損害について認められた方式であり,定期金賠償方式による各支分定期金は,各履行期が到来するごとに発生する将来の債権であるのに対し,死亡逸失利益は,被害者の死亡時に一回的に発生し,それと同時に算定され確定するとして,死亡逸失利益について定期金請求は許されないと主張する。 しかしながら,不法行為を原因とする損害賠償請求権は,実際には事故後に具体化していく損害を含めて,すべての損害が不法行為時に発生したものと観念されるのであり(最三小判昭和37年9月4日・民集16巻9号1834頁参照),このことは,後遺障害逸失利益及び将来の介護費用と死亡逸失利益とで異なるところはない。したがって,被告らの前記主張のうち,後遺障害逸失利益及び将来の介護費用についての定期金請求が将来発生する債権に係る請求であることを前提に,これと対比して死亡逸失利益について定期金請求は許されないとする部分は,当を得ない。 (2) 不法行為における損害賠償についての定期金請求の可否ア不法行為における損害賠償の方法については,金銭賠償の原則が規定されているのみで(民法722条1項,417条),その支払方法については法律上特段の規定はないけれども,法が,一時金賠償方式による支払請求(以下「一時金請求」ともいう。)のみを認め,定期金請求を否定したものとは解されない(大判昭和3年3月10日・民集7巻152頁参照)。この点に関し,最二小判昭和62年2月6日・集民150号79頁は,損害賠償請求権者が一時金請求の申立てをしている場合に,定期金による支払を命ずることはできない旨を判示しているところ,これは 参照)。この点に関し,最二小判昭和62年2月6日・集民150号79頁は,損害賠償請求権者が一時金請求の申立てをしている場合に,定期金による支払を命ずることはできない旨を判示しているところ,これは,損害賠償請求権者が定期金請求の申立てをしている場合には,定期金による支払を命じ得ることを前提としていると解される。さらに,民訴法117条は,口頭弁論終結前に生じた損害につき定期金による賠償を命じた確定判決の変更を求める訴えについて規定し,定期金による賠償を命ずる判決を予定している。以上によれば,不法行為における損害賠償について,損害賠償請求権者の申立てにより,定期金請求が認められる場合があることは明らかである。 イ次に,いかなる場合に定期金請求が認められるかについてみるに,不法行為による損害賠償請求権のうち後遺障害逸失利益や将来の介護費用のように事故後に具体化していく損害は,定期金賠償になじみやすいといえる。すなわち,後遺障害により労働能力を喪失し,その逸失利益を請求する場合には,後遺障害がなかったとすれば得られたであろう利益は,それが得られたであろう時に損害として具体化するものであり,その時ごと(通常は各年)にその支払を求める定期金請求は,損害具体化の実態に沿うものである。また,将来の介護費用も,実際に介護費用を必要とする時に損害として具体化するものであり,その時ごとにその支払を求める定期金請求は,やはり損害具体化の実態に沿うものである。 そして,後遺障害逸失利益について定期金請求がされた場合には,基礎年収を認定し,これに労働能力喪失率を乗じた額を各年の逸失利益として,労働能力の喪失期間中,定期金として支払を命ずることとなる。他方,後遺障害逸失利益について一時金請求がされた場合には,各年の逸失利益について,損害賠償の基準時から後遺障害が を各年の逸失利益として,労働能力の喪失期間中,定期金として支払を命ずることとなる。他方,後遺障害逸失利益について一時金請求がされた場合には,各年の逸失利益について,損害賠償の基準時から後遺障害がなかったならば将来利益を得られたであろう時までの利息相当額を中間利息として控除し,損害賠償の基準時の価格に換算して一時金として支払を命ずることとなる。これは,すなわち,定期金による賠償額(将来利益を得られたであろう時の価格)と一時金による賠償額(中間利息控除後の価格)とが法的には等価値であるという,一種の法的な擬制を前提とするものにほかならない。また,将来の介護費用についても,介護が生涯にわたって必要であるとして定期金請求がされた場合には,死亡時まで定期金の支払を命じ,一時金請求がされた場合には,認定された余命までの介護費用について中間利息を控除し,損害賠償の基準時の価格に換算することになるが,この場合も,死亡時までの定期金による賠償額と認定された余命に基づく一時金による賠償額は,法的には等価値と評価されることとなる。 ウ以上のとおり,後遺障害逸失利益及び将来の介護費用についての定期金請求は,将来の時間的経過に伴って損害が具体化するという実態に沿うものである上,定期金による賠償額と一時金による賠償額とは法的に等価値と評価されるのであるから,その選択を損害賠償請求権者に委ねても,不合理とはいえない。そうすると,このような定期金請求を否定すべき理由はなく,少なくとも後遺障害逸失利益及び将来の介護費用は,定期金賠償が認められるべき性質の損害であることが明らかである。 (3) 死亡逸失利益についての定期金請求の可否ア次に,死亡逸失利益について,定期金請求が許されるか否かを検討するに,まず,一時金として請求することができる金員を単純に分割して定期金 かである。 (3) 死亡逸失利益についての定期金請求の可否ア次に,死亡逸失利益について,定期金請求が許されるか否かを検討するに,まず,一時金として請求することができる金員を単純に分割して定期金として請求するような場合には,損害賠償義務者にとって支払時期の点において一時金請求がされた場合よりも有利であるし,損害賠償義務者が期限の利益を放棄して一時金請求がされた場合の合計額を弁済することも可能であるから,一時金請求と定期金請求とは単に支払方法の違いにすぎず,したがって,このような定期金請求を認めない理由は見当たらない。このような場合には,分割払の請求が権利の濫用と評価されるような場合を除いて,処分権主義によって,裁判所は損害賠償請求権者の請求に拘束されるものと解される(いわゆる春奈ちゃん殺害事件に関する東京地判平成14年12月4日参照)。 しかし,本件の原告らの定期金請求は,一時金請求の場合に算定される損害額を単純に分割して請求するものではなく,死亡逸失利益について,仮に被害者が生存していれば得られたであろう利益を,その得られたであろう時において支払うことを請求するものであるから,前記のような単純な分割払の請求の場合と同視することはできない。 イそこで,さらに検討するに,一時金賠償方式による死亡逸失利益の算定に当たっては,まず,その者が生存していれば生涯にわたって得られたであろう年収額を認定し,さらに,生活費に要する金員を一定割合で控除することによって各年の純利益を算定した上,この各年の純利益について,中間利息を控除して一時金としての現在価値に換算することとなる。この算定プロセスの示すように,死亡逸失利益についても,後遺障害逸失利益や将来の介護費用と同様に,被害者が生存していれば将来利益を得られたであろう時において,各年の純利益が 価値に換算することとなる。この算定プロセスの示すように,死亡逸失利益についても,後遺障害逸失利益や将来の介護費用と同様に,被害者が生存していれば将来利益を得られたであろう時において,各年の純利益が損害として具体化するものと観念することが可能である。したがって,この点においては,死亡逸失利益と後遺障害逸失利益及び将来の介護費用との間に質的な差異はないから,理論的には,被害者が死亡していることのみをもって,死亡逸失利益について定期金請求を認めない理由とはならないものと考えられる。 一方,死亡逸失利益については,後遺障害逸失利益や将来の介護費用と異なり,将来における損害額の算定の基礎となった事情の変更に対応するために定期金賠償方式を採る実益は乏しいといえる。しかし,原告らが主張するように,一時金賠償方式においては,実務上,民事法定利率である年5%で中間利息を控除していることから,昨今のように実勢利率が極めて低い水準で推移している状況の下においては,法定利率と実勢利率との乖離の問題が生じているところ,死亡逸失利益についても,定期金賠償方式を採れば,このような中間利息の控除に伴う法定利率と実勢利率との乖離という問題は生じない。したがって,実質的な観点からしても,死亡逸失利益について定期金賠償方式を採る意味があるといえる。 ウ以上のとおり,死亡逸失利益についても,後遺障害逸失利益や将来の介護費用と同様に,被害者が生存していれば将来その利益を得られたであろう時において,損害が具体化すると観念することが理論的に可能であるし,定期金賠償方式を採る実質的な意味も認められる。そして,前記のとおり,一時金による賠償額と定期金による賠償額とが法的に等価値であることは,死亡逸失利益についても異なるところはない。そうすると,死亡逸失利益についても,一時金として請 も認められる。そして,前記のとおり,一時金による賠償額と定期金による賠償額とが法的に等価値であることは,死亡逸失利益についても異なるところはない。そうすると,死亡逸失利益についても,一時金として請求するか定期金として請求するかは,それが損害賠償義務者の支払を著しく煩瑣にするなど権利の濫用と評価されるような場合を除いては,処分権主義により,損害賠償請求権者の選択に委ねられるべきものと解するのが相当である。そうである以上,訴訟において,損害賠償請求権者である原告が定期金請求を選択した場合には,損害賠償義務者である被告が一時金賠償方式による判決を求めることはできないというべきである。 エそして,本件の原告らの定期金請求は,D及びEが生存していれば18歳になる年から32歳になる年までの15年間につき定期金賠償を求め,定期金の支払が余りにも長期にわたることを避けるため16年目に残額の一括支払を求めるというものであるから,権利の濫用と評価すべきような請求方法ではないと考えられる。 そのほか,被告らは,原告らの定期金請求が懲罰的色彩を帯びていることを指摘するところ,確かに,原告らが,D及びEが生存していれば18歳になったであろう時から十数年間にわたり逸失利益の定期金賠償を求めているのは,本件事故を加害者に忘れさせたくないという意図に基づくものである。しかし,このような意図が原告らにあったとしても,もとより,それだけで原告らの定期金請求が権利の濫用となるものではなく,他に原告らの定期金請求を排斥する理由も見いだし得ない。 したがって,原告らの定期金請求は許されない旨の被告らの主張は理由がない。 2 判決確定時の一時金部分の損害額について(1) 葬儀費用合計608万7418円葬儀費用の額及び損害としての相当性のいずれについても,当事者間に争いがない。 ない旨の被告らの主張は理由がない。 2 判決確定時の一時金部分の損害額について(1) 葬儀費用合計608万7418円葬儀費用の額及び損害としての相当性のいずれについても,当事者間に争いがない。 (2) 慰謝料合計6800万0000円アはじめに本件事故は,偶然現場を通り掛かったテレビ局のカメラマンにより撮影された事故発生直後の映像が報道番組において放映され,酒酔い運転の危険性について社会に大きな衝撃を与えるとともに,被告Cに対する刑事裁判の結果,危険な運転によって死傷の結果が生じた場合の法定刑が余りにも軽いのではないかという問題が広く認識され,刑法改正により危険運転致死傷罪が新設される一つの契機ともなった極めて痛ましい事故である。 本件において,慰謝料の算定に当たって斟酌すべき主な事情としては,以上のほかに,次のような点を挙げることができる(前提となる事実等,甲3,4の1ないし4,5ないし7,8の1ないし7,9,10,原告B本人,被告高知通運代表者,弁論の全趣旨)。 イ D及びEについてD及びEは,本件事故当時,まだ3歳と1歳の幼児であり,本件事故に遭わなければ限りない可能性を有していたはずであったのに,突然,本件事故により命を奪われた同人らの無念さは,計り知れない。しかも,後部座席に幼い2人のみで身動きもできないまま取り残され,意識を失うこともなく,炎に取り巻かれ,熱さ・痛さに悲鳴を上げながら我が身を焼かれ死んでいったものであり,死に至る態様も極めて悲惨かつ残酷である。本件事故は,前方が渋滞していたために徐々に減速していた被害車両が,後方から進行してきた加害車両に一方的に追突されたものであり,被害車両を運転していた原告Bにも過失は全く認められず,もとより,D及びEに責められるべき点は一切ない。 ウ原告らについて原告らは,ふ 後方から進行してきた加害車両に一方的に追突されたものであり,被害車両を運転していた原告Bにも過失は全く認められず,もとより,D及びEに責められるべき点は一切ない。 ウ原告らについて原告らは,ふだん仕事のためにめったに遊ぶことのできない子供たちとのレジャーからの帰途,D及びEという,かけがえのない娘を2人同時に失うことになったものであり,原告Bにおいては,本件事故発生の日付を見るだけでD及びEの生前の元気な様子を思い浮かべてしまうことからも窺われるように,その悲しみの気持ちは察するに余りある。取り分け,本件事故においては,我が子の助けを求める叫び声,泣き声を間近に聞きながらも,燃え盛る火炎の勢いのため,為すすべもなく,ただ最愛の2人の娘が目の前で焼け死んでいくのを見ているほかはなかったという原告らの痛恨の思いと無力感には,想像を絶するものがある。加えて,原告Aは自らも重傷を負ったために,また,原告Bも既に遺体が子供用の布団等に包まれていたために,両名とも我が子の遺体を直接目にすることができないまま荼毘に付さざるを得ず,原告Bは我が子の最期の姿を刑事記録によって確認するほかなかったこと,その遺体は,炎で焼かれ,全く生前の姿をとどめない状態のものであったこと,本件事故の結果,原告らは,子供たちに「シートベルトをしなさい」などと幾ら社会ルールに従うよう教えたとしても,大人が基本的なルールを遵守しないのでは子供たちの命を守ることができないという悲痛な思いを抱かざるを得なかったことなども,決して見過ごすことのできない事情である。 そして,本件事故発生後の事情としても,原告らは,我が子の死に直面して立ち直ることすら困難であっても不思議ではないにもかかわらず,今後このような悲惨な事故が二度と起きないようにするために社会に訴え掛けていくことを決意し 後の事情としても,原告らは,我が子の死に直面して立ち直ることすら困難であっても不思議ではないにもかかわらず,今後このような悲惨な事故が二度と起きないようにするために社会に訴え掛けていくことを決意し,刑法改正の署名運動に取り組んで37万人を超える署名を集め,その結果,危険運転致死傷罪の成立をみるに至ったこと,さらに,それに満足することなく,全国を巡って交通安全についての講演を重ね,被告高知通運の従業員に対しても自らの働き掛けによって講演を行うなど,本件事故による尊い犠牲を無駄にしないために交通事故防止の活動に身を捧げていること,それにもかかわらず,被告高知通運の社内で交通安全を推進すべき立場にある取締役の1人が,純然たる業務中でないとはいえ,原告らの被告高知通運の従業員に対する前記講演のわずか3週間後に,飲酒運転による追突事故を発生させるに至り(この事故は会社からの帰宅途中の事故であったことも窺われ〔甲8の4〕,被告高知通運の責任と全く無関係とはいえない。),その結果,原告らに,我が子の死は何だったのか,我が子の死を無駄にしないために行ってきた運動も飲酒運転の撲滅に向けて効果を上げられなかったのではないか,という憤り,無念さをもたらしたことなどの事情も,慰謝料の算定に当たっては十分に考慮されなければならない。 エ被告Cについて本件事故は,被告Cが,呼気1-当たり0.63㎎のアルコールを保有するという相当程度酩酊した状態で,全長約12m,車両総重量約20tに達する大型貨物自動車を運転して,休日でレジャー帰りのマイカーが多く走行している東名高速道路を時速60㎞ないし70㎞の速度で約30㎞もの距離を走行し,環状八号線方面にいったん進入しながら用賀方面へ方向を変えたり,左側壁の縁石や中央分離帯にぶつかりかねないほど大きく蛇行走行するという 道路を時速60㎞ないし70㎞の速度で約30㎞もの距離を走行し,環状八号線方面にいったん進入しながら用賀方面へ方向を変えたり,左側壁の縁石や中央分離帯にぶつかりかねないほど大きく蛇行走行するという,まさに走る凶器による危険極まりない運転行為が招いたものであって(なお,被告Cの運転態様については,本件事故発生前から,危険な運転として東京料金所ブースに対し10件程度,警察に対し1件の通報があった。),被告Cの運転行為における過失は,酒気を帯びた状態で運転をしないという自動車運転者として最も基本的な注意義務を怠ったものであり,一方的であることはもちろん,極めて重大かつ悪質である。殊に,東京料金所の職員から,「体の具合が悪いようだったら車を寄せて30分でも休んでいったら」と言われるほど他人から見ても異常な状態であり,自らも酔いのため足がふらつき,まともな運転ができないと気付いていながら,なお運転を続行したことは,もはや運転行為自体が未必の故意による傷害行為とさえ評価され得るものである。 また,そもそも,被告Cは,高速道路を約30㎞以上も運転する予定でありながら,酒類の販売が禁止されている海老名サービスエリアにおいて,あらかじめ車内に持ち込んでおいたウイスキー280-及び缶酎ハイ250-を飲酒したものであり(しかも,当初は缶酎ハイのみを飲む予定でありながら,それでは足りずにウイスキーを飲んだというものであり,被告Cの飲酒癖が相当強度のものであったことが窺われる。),このような運転行為を予定した飲酒自体が,重大な結果を招来する危険性の強い行為であって,飲酒行為自体の悪質性も強い非難に値する。 そして,実際,これらの行為の結果として,D及びEという2名の尊い生命が奪われたものであり,行為の悪質性に加えて,その結果も極めて悲惨かつ重大なものである。D 酒行為自体の悪質性も強い非難に値する。 そして,実際,これらの行為の結果として,D及びEという2名の尊い生命が奪われたものであり,行為の悪質性に加えて,その結果も極めて悲惨かつ重大なものである。D及びEが死に至った態様自体もまた,前記イのとおり,極めて残酷なものである。 加えて,原告らが,決して軽いとはいえない傷害を負いながらも一命を取り留めたのは,被害車両の電源が衝突によっても切れることなく通じており,原告B側の電動の窓ガラスが開いたという全くの偶然によるものであって(原告B本人),このような偶然がなければ,原告ら(まだ原告Bのお腹の中にいた三女のGも含む。)についても焼死という,さらに悲惨な結果を招いていたであろうことも指摘しなければならない。 一方,本件事故に至る要因をさかのぼれば,被告Cが常日ごろから自分の運転するトラックに酒を持ち込み,常習的に飲酒運転をするという,それ自体非常に悪質で強い非難に値する行為を習慣としていたことに端を発するものであり,その意味で,本件のような重大な事故はいつ発生してもおかしくない状況であった。 また,本件事故発生直後の対応についても,被告Cが,加害車両の周辺をふらふら歩いているのを見とがめたF及びHに対し,ろれつの回らぬ口調で,「何で止まったんだ」,「急に止まるからぶつかったんだ」,「まーえーじゃないか」,「逃げるんじゃない,会社に電話をかけてくる」,「酒なんか飲んでいねえよ,風邪薬飲んだだけだ」などと強弁し,衝突によって火災が発生しているにもかかわらず,当初は被告高知通運に電話で連絡を取ることしか考えておらず,その後原告Bらと協力して原告Aを救助した点はともかくとして,極めて悪質な態度を取ったものと評価せざるを得ない(なお,原告Aを救助した点についても,自ら発生させた事故において,人命救助を行う らず,その後原告Bらと協力して原告Aを救助した点はともかくとして,極めて悪質な態度を取ったものと評価せざるを得ない(なお,原告Aを救助した点についても,自ら発生させた事故において,人命救助を行うのはむしろ当然のことである上,被告Cは,当初から救助に当たったのではなく,被害車両の前方に一度行き,炎上している被害車両の状況を認めながら,先に被告高知通運に電話連絡を取ろうとしていたものと窺われることからすると,民事損害賠償において慰謝料を算定するに当たり,被告Cに有利な事情として斟酌するのは相当ではない。)。 そして,被告Cは,捜査段階では,飲酒検知の際にはアルコール類を前日に摂取したと回答し,その後も原告Bが子供がいることをすぐに教えてくれれば子供を助けられたかもしれないなどと供述し,また,公判段階では,後続車両を見過ぎて前方車両に気付かなかった旨の,捜査段階では一切供述していなかった内容の供述を行ったり,本件事故以前にはパーキングエリア・サービスエリアでは飲酒していなかった旨の,捜査段階とは相反する供述を行ったりするなど,供述を著しく変遷させていたのみならず,自車の後続車,被告高知通運や,果ては原告Bの責任にするような責任転嫁・自己弁護の供述をし,自らの責任逃れの対応に終始してきた。原告らに対する謝罪についても,本件事故より半年後の平成12年4月12日になってようやく原告らに手紙を書いたもので,これも検察官から促されて行ったものであり,手紙を書くのが遅れた理由として葉書や切手がなかなか手に入らなかったこと等を挙げているのも,また,反省が見られない態度というべきである。このように,被告Cが本件事故において自らの行った行為の重大性について真に自覚し反省しているとは考え難く,原告らの被害感情が極めて峻烈なことも,当然と考えられる。 オ被 れない態度というべきである。このように,被告Cが本件事故において自らの行った行為の重大性について真に自覚し反省しているとは考え難く,原告らの被害感情が極めて峻烈なことも,当然と考えられる。 オ被告高知通運について前記エのとおり,被告Cは常日ごろから自分の運転するトラックに酒を持ち込み,常習的に飲酒運転をしていたものであるが,仮に被告高知通運が,飲酒運転の事実自体を全く知らなかったとしても,被告Cの飲酒癖は知っていたと推察されるから,適切な調査を行っていれば,被告Cの常習的な飲酒運転を把握することができ,本件事故の発生を未然に防止することが可能であったというべきである(ちなみに,被告高知通運代表者であるI自身はともかく,捜査段階の調書において,被告高知通運の取締役であるJが被告Cの酒癖の悪さを知っていたと供述し,従業員であるKも同趣旨の供述をしていることからすると,被告高知通運として,被告Cの飲酒運転の事実を全く知らなかったものとは考え難い。)。また,被告Cの捜査段階における供述調書からは,被告Cの責任転嫁の面があることを差し引いても,被告高知通運の社内に飲酒運転を容認する風潮や体質があったのではないかとの疑いを払拭し得ない。 ところで,被告高知通運は,本件事故を契機に,対面点呼の実施,飲酒検知器の導入やISO認証の取得等,悲惨な事故の再発を防止するための努力を行っているとしつつ,一方において,本件事故は,飽くまで被告C個人が起こした事故であり,被告高知通運の管理責任の及ぶところではなく,被告Cの常習的な飲酒運転について本件事故後に特に調査はしていないという(被告高知通運代表者)。しかし,被告高知通運が前記のような事故再発防止のための対策を講じているとしても,長距離トラックの運転手は長時間単独で業務に従事するもので,監視の目が行き届か していないという(被告高知通運代表者)。しかし,被告高知通運が前記のような事故再発防止のための対策を講じているとしても,長距離トラックの運転手は長時間単独で業務に従事するもので,監視の目が行き届かないことが多い反面,飲酒への誘惑も多いという業務の性質からすると,飲酒運転を根絶するには,運転手個々人の飲酒運転に対する意識改革こそが肝要であり,被告Cの飲酒運転を被告高知通運の管理責任が及ばない個人の問題として位置付けるような姿勢で臨んでいたのでは,果たして,本件のような事故の再発を本当に防止することができるのか疑問を禁じ得ない。実際に,被告高知通運においては,本件事故後,飲酒運転をすれば解雇すると警告されているにもかかわらず,取締役の1人が,よりによって原告らが被告高知通運の従業員に対して飲酒運転の根絶を訴える講演をしたわずか3週間後に,飲酒運転によって追突事故を起こしている。被告高知通運の代表者はもとより,その他の従業員においても,原告Bが,当裁判所の本人尋問に際し,「本件事故後に生まれた子供たちを育てなければいけないという義務感に駆られて生きていますが,本当の気持ちを言えば,早く2人の娘たちにもう一度会いたいと思っています」と述べていることを重く受け止め,被告Cの起こした本件事故の悲惨さと原告らの悲しみの大きさに改めて思いを致すべきである。 以上によれば,本件事故の原因が被告高知通運に全くないとはいい難いし,また,今後の事故の再発防止策として被告高知通運がこれまでに講じた対策は必ずしも十分なものとは評価することができず,これらの事情も慰謝料を算定するに当たって斟酌する必要がある。 カまとめ以上のほか,本件記録に現れた一切の事情を考慮すると,被告高知通運が,葬儀費用のほかに,本件で請求されていない全損車両代及び諸経費代として562 を算定するに当たって斟酌する必要がある。 カまとめ以上のほか,本件記録に現れた一切の事情を考慮すると,被告高知通運が,葬儀費用のほかに,本件で請求されていない全損車両代及び諸経費代として562万3503円,香典,見舞金,お供え等として190万円を支払い,相応の誠意を示していることを考慮しても,本件慰謝料としては,次のとおり,合計6800万円を認めるのが相当である。 (ア) Dについての慰謝料合計3400万0000円aD本人の分2600万0000円b 原告Aの分400万0000円c 原告Bの分400万0000円(イ) Eについての慰謝料合計3400万0000円aE本人の分2600万0000円b 原告Aの分400万0000円c 原告Bの分400万0000円(3) 原告らの相続各3704万3709円原告らは,D及びEの両親として,D及びEの損害賠償請求権をそれぞれ2分の1ずつ相続した。相続後の原告らの損害額(原告ら固有の損害を含む。)は,各3704万3709円となる。 (4) 損害填補後の残額各3400万0000円被告高知通運が原告らに対して支払った608万7418円について,その額の2分の1である304万3709円を,原告らの各損害額からそれぞれ控除すると,残額は各3400万円となる。 (5) 弁護士費用各550万0000円本件の事案の内容,審理の経過,後記3の逸失利益について,仮にすべてを本件事故時の一時金に換算すると,次のとおり,Dにつき2392万6435円,Eにつき2170万2025円となり,その場合の原告らの損害額は各5681万4230円となること等にかんがみると,本件事故と相当因果関係のある弁護士費用は,原告らにつき各550万円と認める。 D分:497万7700円×(1-0.45)×(19.1 告らの損害額は各5681万4230円となること等にかんがみると,本件事故と相当因果関係のある弁護士費用は,原告らにつき各550万円と認める。 D分:497万7700円×(1-0.45)×(19.1191-10.3796)=2392万6435円E分:497万7700円×(1-0.45)×(19.2010-11.2740)=2170万2025円相続分:(2392万6435円+2170万2025円)÷2=2281万4230円合計:3400万0000円+2281万4230円=5681万4230円(6) 損害額合計各3950万0000円 3 逸失利益(定期金部分及び平成41年,平成43年の一括払部分の損害額)についてDは本件事故当時3歳,Eは本件事故当時1歳であり,同人らは,本件事故に遭わなければ,それぞれ,18歳から67歳まで49年間就労し,その間,平成12年賃金センサス第1巻第1表の産業計・企業規模計・学歴計による全労働者の全年齢平均年収497万7700円を得ることができたと認めるのが相当である(東京地判平成13年3月8日・判例時報1739号21頁,東京高判平成13年8月20日・判例時報1757号38頁参照)。なお,年単位で死亡逸失利益を算定する場合には,1年分の逸失利益は当該年齢の満了日の経過をもってその全額が損害として具体化するものと解されるから,毎年の命日に請求し得るのは,それまでに既に具体化した1年分の逸失利益ということになる(例えば,Dの18歳の年〔平成26年4月1日から平成27年3月31日まで〕における逸失利益は,平成27年3月31日の経過をもってその全額が具体化するから,平成26年11月28日ではなく,平成27年11月28日に初めて請求し得る。)。 そして,生活費控除率を45%として,平成41年,平成43年の一括払部 月31日の経過をもってその全額が具体化するから,平成26年11月28日ではなく,平成27年11月28日に初めて請求し得る。)。 そして,生活費控除率を45%として,平成41年,平成43年の一括払部分については,年5%のライプニッツ方式により中間利息を控除すると,D及びEの逸失利益は,次のとおりとなる。 (1) Dについての逸失利益ア平成27年から平成41年までの各命日における定期金支払額Dが18歳になる平成26年4月1日から32歳の満了日である平成41年3月31日までの15年間に損害として具体化すべき逸失利益の年額は,273万7735円となる。そして,原告らの相続により,各原告の損害額は,その2分の1である136万8867円となる(円未満切捨て。以下同じ。)。 497万7700円×(1-0.45)=273万7735円イ平成41年の命日における一括支払額Dが33歳になる平成41年4月1日から66歳の満了日である平成75年3月31日までの34年間に損害として具体化すべき逸失利益については,原告らは,一括支払を求めているから,平成41年11月28日時点における逸失利益の現価は,4433万1869円となる。そして,原告らの相続により,各原告の損害額は,その2分の1である2216万5934円となる。 497万7700円×(1-0.45)×16.1929(34年のライプニッツ係数)=4433万1869円(2) Eについての逸失利益ア平成29年から平成43年までの各命日における定期金支払額Eが18歳になる平成27年12月6日から32歳の満了日である平成42年12月5日までの15年間に損害として具体化すべき逸失利益の年額は,273万7735円となる。そして,原告らの相続により,各原告の損害額は,その2分の1である136万8867円となる。 平成42年12月5日までの15年間に損害として具体化すべき逸失利益の年額は,273万7735円となる。そして,原告らの相続により,各原告の損害額は,その2分の1である136万8867円となる。 497万7700円×(1-0.45)=273万7735円イ平成43年の命日における一括支払額Eが33歳になる平成42年12月6日から66歳の満了日である平成76年12月5日までの34年間に損害として具体化すべき逸失利益については,原告らは,一括支払を求めているから,平成43年11月28日時点における逸失利益の現価は,4433万1869円となる。そして,原告らの相続により,各原告の損害額は,その2分の1である2216万5934円となる。 497万7700円×(1-0.45)×16.1929(34年のライプニッツ係数)=4433万1869円第4 結論以上の次第であり,原告らの本訴各請求は,主文掲記の限度において理由があるので,これらの限度で認容し,その余は失当として棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第27部裁判長裁判官河邉義典裁判官松本利幸裁判官石田憲一
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