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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 約束手形のようないわゆる形式証券においては受取人の記載として取引上株式会社と認むべき商号あるを以て足りるものと解するを相当とするから、原判決が本件手形の振出当時受取人として実際には存在しないD工業株式会社と記載したのを手形要件としての受取人の記載には何ら欠くるところがないと判示したのは正当であつて、論旨第一点は、その理由がなく、また、右のごとき記載が手形要件の受取人の記載として欠くるところない以上右D工業株式会社名義の次行に記載された「代表E殿」の記載はその記載者の如何、その記載権限の有無等に係りなく、本件手形の振出の効力には何等影響を及ぼすものではなく且つ右Eが「D工業株式会社の代表者」として同会社名義を以て本件手形の第一裏書欄に裏書をなしていることは原審の確定するところであるから裏書の連続にも欠くるところがないものとした原判決の判示は正当であつて、論旨第二点もその理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎裁判官入江俊郎- 1 -
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