⚖️ 判例マッチング
ホーム判例一覧裁判所裁判官解析 / 仮想裁判
🏠ホーム📋判例一覧📄解析⚖️仮想裁判
ホーム›裁判情報一覧›昭和42(ネ)687 所有権移転登記手続請求事件

昭和42(ネ)687 所有権移転登記手続請求事件

裁判所

昭和44年6月18日 大阪高等裁判所

👤裁判官プロフィール機能は近日公開予定
全文PDFダウンロード

6,080 文字

主文 原判決中控訴人に関する部分を取消す。被控訴人の請求を棄却する。訴訟費用中控訴人と被控訴人との間に生じた部分は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。事実 控訴人は、主文同旨の判決を求め、被控訴人は、控訴棄却の判決を求めた。当事者双方の主張及び証拠関係は、次に付加するほか、原判決事実摘示と同一(但し、原判決五枚目表一二行目の「a番地」とあるを「b番地」と、六枚目裏七行目の「一〇〇、〇〇〇円」とあるを「九〇、〇〇〇円」と、同八行目の「四四五、〇〇〇円」とあるを「四五、〇〇〇円」と訂正し、同一二行目の「四五、〇〇〇円」の次に「のうち二五、〇〇〇円を、同年六月六日残金二〇、〇〇〇円」を加え、同一三行目の「五〇、〇〇〇円」とあるを「二五、〇〇〇円」と訂正する。)であるから、これを引用する。(控訴人の主張)仮に控訴人と甲との間に被控訴人主張のような売買契約があつたとしても、控訴人が右契約に基づき甲に対し本件係争土地の所有権移転登記をなすべき義務は、本訴提起の日である昭和三九年一月八日以前にすでに右契約の日から一〇年経過しているので時効により消滅したものである。(被控訴人の主張)被控訴人は本訴において甲の控訴人に対する所有権に基づく登記請求権を代位行使することを併せ主張しているものであり、右登記請求権は時効によつて消滅するものではないから、控訴人の右主張は理由がない。(証拠関係)(省略) 理由 一成立に争のない甲第一一号証の一ないし四によれば、大阪都市計画復興土地区画整理事業の施行者である大阪市長が、昭和二五年一月三〇日、同事業の施行上、控訴人所有の大阪市c区de丁目b番地のf宅地一三六坪につき、e地区g工区ブロツタhの符号i面積 ば、大阪都市計画復興土地区画整理事業の施行者である大阪市長が、昭和二五年一月三〇日、同事業の施行上、控訴人所有の大阪市c区de丁目b番地のf宅地一三六坪につき、e地区g工区ブロツタhの符号i面積六三坪五合(原判決添付別紙第一図面記載の土地)と同工区ブロツクjのkの符号l面積三四坪五合との二カ所合計九八坪の土地を仮換地に指定する処分をしたことが認められる。 につき、e地区g工区ブロツタhの符号i面積 ば、大阪都市計画復興土地区画整理事業の施行者である大阪市長が、昭和二五年一月三〇日、同事業の施行上、控訴人所有の大阪市c区de丁目b番地のf宅地一三六坪につき、e地区g工区ブロツタhの符号i面積六三坪五合(原判決添付別紙第一図面記載の土地)と同工区ブロツクjのkの符号l面積三四坪五合との二カ所合計九八坪の土地を仮換地に指定する処分をしたことが認められる。二前記甲第一一号証の一ないし四、成立に争のない甲第一、第二号証、第四ないし第六号証、第八号証、第九号証の一ないし三、第一二号証の二、第一五号証、乙第一、第二号証、原審証人乙、原審及び当審証人甲、丙(原審は第一回)の各証言により真正に成立したと認める甲第三号証、原審証人甲、乙の各証言及び原審における被控訴人本人尋問の結果により真正に成立したと認める甲第七号証、原審証人乙の証言により真正に成立したと認める甲第一二号証の一、当審証人甲の証言及び原審鑑定人丁の鑑定の結果により真正に成立したと認める甲第一六、第一八号証、原審証人戊の証言により真正に成立したと認める乙第五号証、原審証人乙、原審及び当審証人甲、丙(原審は第一回)、当審証人己の各証言並びに原審及び当審における被控訴人本人尋問の結果を総合すれば、次の事実を認定することができる。(一) その頃前記仮換地の一部であるc地区g工区ブロツクhの符号i面積六三坪五合は、原判決添付の別紙第一図面に示す「D」の部分一三坪三合九勺の上に控訴人所有の凍豆腐工場一棟が存在したが、そのほかの「A」「B」「C」の部分は空地であつたので、控訴人は甲に対し、昭和二五年一二月一九日頃右「A」の部分の土地約三〇坪を、昭和二六年六月「B」「C」の部分の土地約二〇坪をそれぞれ売渡した。(二) 甲は右「A」「B」「C」の土地合計約五〇坪を買受けたものてあるか 二五年一二月一九日頃右「A」の部分の土地約三〇坪を、昭和二六年六月「B」「C」の部分の土地約二〇坪をそれぞれ売渡した。(二) 甲は右「A」「B」「C」の土地合計約五〇坪を買受けたものてあるから、その従前の土地の仮換地減歩率を考慮し、右仮換地中約五〇坪に照応する従前の土地の一部について分筆の上所有権移転登記を受けるべきであつたのに、昭和二六年七月二一日従前の土地d番地のe宅地一三六坪から、仮換地「A」「B」「C」の土地の面積を五〇坪三勺として、右五〇坪三勺だけをb番地のmとして分筆の上(したがつて、b番地のfは八五坪九合七勺となつた。 「B」「C」の土地合計約五〇坪を買受けたものてあるから、その従前の土地の仮換地減歩率を考慮し、右仮換地中約五〇坪に照応する従前の土地の一部について分筆の上所有権移転登記を受けるべきであつたのに、昭和二六年七月二一日従前の土地d番地のe宅地一三六坪から、仮換地「A」「B」「C」の土地の面積を五〇坪三勺として、右五〇坪三勺だけをb番地のmとして分筆の上(したがつて、b番地のfは八五坪九合七勺となつた。)、昭和二七年六月二一日右b番地のmについて同月一一日売買を原因とする所有権移転登記を乙名義で受けたにすぎなかつた。(三) 甲は前記「A」「B」「C」の土地を買受けてから、同所にバラツクの店舗付住宅(未登記)を建て、空地を薪炭置揚として使用していた。(四) 被控訴人は昭和二九年七月三一日甲から右「A」「B」「C」の土地を地上建物(取毀の目的で)とともに買受け、同年八月四日前記b番地のmの土地につき乙名義から所有権移転登記を受けた。(五) 一方、朝日土地建物株式会社は前記仮換地、g工区ブロツクjのk符号l面積三四坪五合を控訴人からの買受人から買受け、昭和二六年一一月一三日に先にb番地のmを分筆した結果八五坪九合七勺となつていた従前の土地の一部b番地のfからb番地のnとして三四坪五合を分筆した上(その結果b番地のfは五一坪四合七勺となつた。)、その所有権移転登記を受けた。(六) 旧b番地のf宅地一三六坪につき、b番地のm宅地五〇坪三勺、b番地のn宅地三四坪五合が分筆され、被控訴人及び朝日土地建物株式会社にそれぞれその所有権移転登記がなされたので、右登記上の変動の限度内で従前の土地の一部の所有権 につき、b番地のm宅地五〇坪三勺、b番地のn宅地三四坪五合が分筆され、被控訴人及び朝日土地建物株式会社にそれぞれその所有権移転登記がなされたので、右登記上の変動の限度内で従前の土地の一部の所有権の変動に伴い、大阪市長は、昭和三八年一二月五日、その効力発生の日を翌六日と定めて、(1)控訴人所有のb番地のf宅地五一坪四合七勺の仮換地に前記g工区ブロツワhの符号i面積六三坪五合の内原判決添付の別表第二図面表示の東側二六坪七合(実測二七坪三勺)を符号iの二として、同工区ブロツクjのkの符号l面積三四坪五合の内西側九坪七合七勺を符号lの一として、(2)被控訴人所有のb番地のm宅地五〇坪三勺の仮換地に右ブロッタhの符号iの内右第二図面表示の西側三五坪八合四勺を符号iの一として、(3)朝日土地建物株式会社所有のb番地のn宅地三四坪五合の仮換地に右ブロツクjのkの符号lの内東側二四坪七合三勺を符号lの二としてそれぞれ指定する旨の仮換地指定変更処分をした。 二として、同工区ブロツクjのkの符号l面積三四坪五合の内西側九坪七合七勺を符号lの一として、(2)被控訴人所有のb番地のm宅地五〇坪三勺の仮換地に右ブロッタhの符号iの内右第二図面表示の西側三五坪八合四勺を符号iの一として、(3)朝日土地建物株式会社所有のb番地のn宅地三四坪五合の仮換地に右ブロツクjのkの符号lの内東側二四坪七合三勺を符号lの二としてそれぞれ指定する旨の仮換地指定変更処分をした。(七) 朝日土地建物株式会社は前記ブロツクjのkの符号l面積三四坪五合に照応する従前の土地中の面積の所有権移転登記を受けていなかつたので、前記ブロツクjのkの符号lの一の面積九坪七合七勺が控訴人に対し仮換地として指定変更されたのを是正するため、昭和三八年一二月一九日、右仮換地九坪七合七勺に照応する従前の土地の一部として、控訴人から従前の土地b番地のf宅地五一坪四合七勺から一二坪五合五勺をb番地のoとして分筆の上(その結果b番地のfは三八坪九合二勺となつた。)、右b番地のoの所有権移転登記を受けた。その結果、朝日土地建物株式会社は昭和三九年三月三〇日換地処分公告の結果前記ブロツクjのk符号lの一、二合計三四坪五合の所有権者となつた。(八) ところが、被控訴人は、朝日土地建物株式会社のしたような是正 朝日土地建物株式会社は昭和三九年三月三〇日換地処分公告の結果前記ブロツクjのk符号lの一、二合計三四坪五合の所有権者となつた。(八) ところが、被控訴人は、朝日土地建物株式会社のしたような是正方法をとうなかつたため、大阪市長は昭和三九年三月三〇日前記二(六)の仮換地変更指定処分どおり、控訴人所有のb番地のf宅地三八坪九合二勺の換地に前記ブロツクhの符号iの二面積二六坪七合(実測面積二七坪三勺)を、被控訴人所有のb番地のm宅地五〇坪三勺の換地に右ブロツクhの符号iの一面積三五坪八合四勺をそれぞれ指定する旨の公告をした。そして、同月三一日右b番地のfはp番地のqに地番が変更された。原審及び当審における控訴人本人尋問の結果中以上認定に反する部分は前掲各証拠に照らし信用しがたく、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。<要旨>三ところで、仮換地の特定の一部分を買受けた者は、これに対応する従前の土地の一部を買受けたものと解</要旨>されるが、従前の土地について、その買受部分を分割しなかつた場合はもちろん、分割の上分筆したときであつても、後記のようにその部分についての換地処分がなされずに、従前の土地全体についての換地処分がなされたに過ぎない場合は、その換地は売買当事者の共有となり、買受人は仮換地全体の面積に対する買受部分の面積の比率に応じた共有持分を取得するに過ぎないのであつて、現地換地の場合などにみられるように、予め換地の特定部分を買受人の単独所有とする合意があつたと認められる場合か、あるいは買受人の取得すべき部分を定める共有分割の合意があつたと認められる場合でなければ、換地の特定部分について、買受人が当然単独の所有権を取得するものではないといわなければならない。 となり、買受人は仮換地全体の面積に対する買受部分の面積の比率に応じた共有持分を取得するに過ぎないのであつて、現地換地の場合などにみられるように、予め換地の特定部分を買受人の単独所有とする合意があつたと認められる場合か、あるいは買受人の取得すべき部分を定める共有分割の合意があつたと認められる場合でなければ、換地の特定部分について、買受人が当然単独の所有権を取得するものではないといわなければならない。もつとも、仮換地の従前の土地について、買受地に対応する部分を売買当事者の と認められる場合でなければ、換地の特定部分について、買受人が当然単独の所有権を取得するものではないといわなければならない。もつとも、仮換地の従前の土地について、買受地に対応する部分を売買当事者の合意によつて分割した上その分筆登記をなし、これに基き施行者より、仮換地の変更指定処分を経るか、あるいは直接に、その分筆部分について換地処分を受けたときは、その換地が買主の単独所有となることはいうまでもない。そして右換地処分の基礎となつた分筆地が分筆手続の誤りから過少となり、したがつて換地の地積に不足を免じたときは、たとえ、これに対する是正の措置がとうれることなく、整埋工事が完了したときでも、右分筆もれの不足分は特段の事情がない限り、依然として残余の従前の土地に残存するのであるから、この残余の上地につき換地処分があれば、右残存部分も当然換地に移行して存在するものといわなければならない。しかし、この残存地が換地のどの部分であるかを確定することができないのであるから、共有分割の方法によつて、その部分を定める合意がない以上、換地の特定部分につき、単独所有権を取得することができないのは、前同様である。四被控訴人は、その買受けた前記仮換地の一部である「A」「B」「C」の合計地に対応する従前の上地の一部である前記d番地のlは、その分筆のさい、換地に伴う減歩率を考慮しなかつたため過少面積となり、したがつてその部分についてなされた換地処分により被控訴人の取得した換地は、その面積において一三坪三合一勺の不足を生じ、右不足分は控訴人の取得した換地の中の原判決添付別紙第三図面表示の「1」の土地に該当すると主張するのであるが、かりに被控訴人の取得した前記従前の土地(b番地のm)が分筆手続のさい減歩率を考慮しなかつたため、その面積において被控訴人主張の数量の不足を 考慮しなかつたため過少面積となり、したがつてその部分についてなされた換地処分により被控訴人の取得した換地は、その面積において一三坪三合一勺の不足を生じ、右不足分は控訴人の取得した換地の中の原判決添付別紙第三図面表示の「1」の土地に該当すると主張するのであるが、かりに被控訴人の取得した前記従前の土地(b番地のm)が分筆手続のさい減歩率を考慮しなかつたため、その面積において被控訴人主張の数量の不足を 三図面表示の「1」の土地に該当すると主張するのであるが、かりに被控訴人の取得した前記従前の土地(b番地のm)が分筆手続のさい減歩率を考慮しなかつたため、その面積において被控訴人主張の数量の不足を生じ、この不足分が控訴人の取得した前記換地に移行しているとしても、その部分を特定するについての合意があつたことの主張、立証がなく、むしろ前記認定の事実ならびに弁論の全趣旨に徴し、そのような合意がなかつたとみられる本件では、被控訴人がその主張の特定部分につき単独所有権を取得したものとすることができないのは、前説示のとおりである。五そうであれば、被控訴人主張の前記図面「1」の上地が、前認定の各売買契約に基を、控訴人から甲を経て被控訴人に移転されたものとはいえないのであるから、これを前提とする被控訴人の本訴請求は失当として棄却すべきものであり、これを認容した原判決は失当であつて、本件控訴は理由がある。そこで、民訴法三八六条、九六条、八九条を適用し、主文のとおり判決する。(裁判長判事金田宇佐夫判事輪湖公寛判事中川臣朗)(参考)<記載内容は末尾1添付>

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る