【DRY-RUN】主 文 上告人敗訴の部分につき、原判決を破棄し第一審判決を取り消す。 被上告人の請求を棄却する。 訴訟費用は、各審を通じ、被上告人の負担とする。
主 文 上告人敗訴の部分につき、原判決を破棄し第一審判決を取り消す。 被上告人の請求を棄却する。 訴訟費用は、各審を通じ、被上告人の負担とする。 理 由 上告代理人身深正男の上告理由について。 原審は、挙示の証拠により、原判示の経過をたどつて原判示の各日時に訴外有限 会社Dが解散して上告人である合資会社Eが設立され、右訴外会社から上告会社に 対し営業全部の譲渡がなされた事実を確定した上、「有限会社D」と「合資会社E」 すなわち上告会社とは、会社の種類を異にし、かつ[新」という継承的字句が加え られたのみで、商号の主体部分と認められる「D」には変動がないから、商法二六 条の関係においては、後者は前者の商号を続用するものと認めるのが相当である旨 説示して訴外有限会社Dが負担した本件手形債務についてその営業譲受人である上 告会社もまた支払責任がある旨判断している。 しかし、会社が事業に失敗した場合に、再建を図る手段として、いわゆる第二会 社を設立し、新会社が旧会社から営業の譲渡を受けたときは、従来の商号に「新」 の字句を附加して用いるのが通例であつて、この場合「新」の字句は、取引の社会 通念上は、継承的字句ではなく、却つて新会社が旧会社の債務を承継しないことを 示すための字句であると解せられる。本件において、上告会社の商号である「合資 会社E」は営業譲渡人である訴外会社の商号「有限会社D」と会社の種類を異にし かつ「新」の字句を附加したものであつて、右は商法二六条の商号の続用にあたら ないと解するのが相当である。 そうすると、原判決は、所論のとおり右法条の解釈適用を誤つたものであつて、 破棄を免れない。そして、原審の確定した事実によれば、本件はすでに判決をなす - 1 - に熟するものと認められるから、民訴四〇八 うすると、原判決は、所論のとおり右法条の解釈適用を誤つたものであつて、 破棄を免れない。そして、原審の確定した事実によれば、本件はすでに判決をなす - 1 - に熟するものと認められるから、民訴四〇八条一号、九六条、八九条を適用し、裁 判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷 裁判長裁判官 池 田 克 裁判官 河 村 大 助 裁判官 奥 野 健 一 裁判官 山 田 作 之 助 裁判官 草 鹿 浅 之 介 - 2 -
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