主文 1 第1審被告の控訴に基づき,原判決を次のとおり変更する。 (1) 第1審被告は,第1審原告に対し,第1審原告が第1審被告に対して別紙物件目録1記載の土地について平成9年7月30日売買を原因として所有権移転登記手続をするのと引き換えに,5087万2140円を支払え。 (2) 第1審原告のその余の請求を棄却する。 2 第1審原告の控訴を棄却する。 3 訴訟費用は,第1,2審を通じてこれを2分し,その1を第1審原告の負担とし,その余を第1審被告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 第1審原告の控訴の趣旨(1) 原判決を次のとおり変更する。 (2)第1審被告は,第1審原告に対し,7915万4432円及びこれに対する平成10年3月20日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (3) 訴訟費用は,第1,2審とも,第1審被告の負担とする。 2 第1審被告の控訴の趣旨(1) 原判決中第1審被告敗訴部分を取り消す。 (2) 第1審原告の請求を棄却する。 (3) 訴訟費用は,第1,2審とも,第1審原告の負担とする。 第2 事案の概要 1 事案の概要本件は,第1審原告が,第1審被告に対し,第1審原告と第1審被告間には,第1審被告が第1審原告所有の別紙物件目録1記載の土地(以下「本件土地」という。)を裁判所選任の鑑定人である不動産鑑定士の鑑定評価額の代金額で買い受ける旨の合意が成立し,上記鑑定人の鑑定評価額7915万4432円が同合意に基づく本件土地の売買代金額であるとして,その支払と同金額に対する平成10年3月20日(第1審原告が,第1審被告に対し,第1審原告の第1審被告に対する本件土地の所有権移転登記手続の履行と引き換えに, づく本件土地の売買代金額であるとして,その支払と同金額に対する平成10年3月20日(第1審原告が,第1審被告に対し,第1審原告の第1審被告に対する本件土地の所有権移転登記手続の履行と引き換えに,同金額の支払をすることを内容とする調停の成立を求めた日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めたところ,第1審被告は,上記鑑定人の鑑定評価額が鑑定方法等において著しく不適切であるため,上記合意に係る鑑定評価額とはいえず,売買代金額が確定できないから,上記合意に係る売買は不成立である等と主張して,第1審原告の請求を争っている事案である。 原審は,第1審被告には上記鑑定評価額を減額修正した6583万4187円を代金として支払う義務がある旨判断して,第1審原告の請求を,第1審被告に対して同金額及びこれに対する本判決が確定した日の翌日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で認容し,その余を棄却したところ,これを不服とする第1審原告及び第1審被告双方がそれぞれ控訴を提起した。 2 前提事実(証拠記載のない事実は争いがない。)(1) 第1審原告による民事調停申立て(甲1,2)第1審原告は,平成7年8月,その所有する本件土地等と第1審被告所有の別紙物件目録2記載の土地等を含む隣接土地との境界に疑義があり,その所有権の範囲が不明であるとして,隣接土地の所有者である第1審被告,A,国及びB町を相手方として,小浜簡易裁判所に民事調停の申立て(同裁判所平成7年(ノ)第37号事件。以下「本件民事調停」という。)をした。 (2) 本件民事調停手続中における売買合意等ア本件民事調停手続中の平成9年2月17日,第1審原告と第1審被告は,本件土地の売買について次のとおり合意(以下「本件合 」という。)をした。 (2) 本件民事調停手続中における売買合意等ア本件民事調停手続中の平成9年2月17日,第1審原告と第1審被告は,本件土地の売買について次のとおり合意(以下「本件合意」といい,本件合意による本件土地の売買に関する合意を「本件売買契約」という。)し,合意書(甲2。以下「本件合意書」という。)を取り交わした。 ① 第1審原告は,第1審被告に対し,本件土地を売却し,第1審被告は,これを買い受ける。 ② 本件土地の面積は,第1審原告が本件土地として現実に占有している部分(以下「第1審原告占有部分」という。)の面積と第1審被告が別紙物件目録2記載の土地(以下「第1審被告所有隣接地」という。)として現実に占有している部分(以下「第1審被告占有部分」という。)の面積との合計面積からB町所有地の面積169平方メートル及び里道部分の面積を減じた面積に,本件土地と第1審被告所有隣接地との公簿上の面積比率(3945.65分の1692.65)を乗じて算出した面積とする。 ③ 上記①の売却価格は裁判所が選任した鑑定人が算出した価格とする。 ④ 第1審原告と第1審被告は,第1審被告がB町所有地を占有していることを確認し,B町所有地の処理については第1審被告が責任をもって適正処理することを約束する。 ⑤ 本件合意のために要する測量費用及び鑑定費用は,第1審原告1692.65,第1審被告2253の割合で負担する。 イ本件民事調停手続において小浜簡易裁判所が選任した土地家屋調査士Cは,本件合意に係る第1審原告占有部分と第1審被告占有部分を測量し,平成9年7月10日,求積平面図(以下「本件求積平面図」という。)を作成した。 上記測量の結果,第1審原告占有部分の面積が4624.74平方メート 審原告占有部分と第1審被告占有部分を測量し,平成9年7月10日,求積平面図(以下「本件求積平面図」という。)を作成した。 上記測量の結果,第1審原告占有部分の面積が4624.74平方メートル,第1審被告占有部分の面積が6389.21平方メートルであった(甲4中の求積平面図)。 ウ第1審原告と第1審被告は,平成9年7月30日,本件合意に関して,次のとおり合意(以下「本件追加合意」という。)し,合意書(甲3。以下「本件追加合意書」という。)を取り交わした。 ① 本件合意③の鑑定人による算出方法を以下のとおりとする。 鑑定人は,本件求積平面図の求積部分のうちK19とK44を直線で結んだ線の西側部分を対象土地として価格鑑定を行い,1平方メートル当たりの価格(以下「単価」という。)を算出する。その鑑定に当たっては,対象土地を現状有姿の状態で評価する(以下,上記対象土地を「売買対象地」という。)。 ② 第1審原告と第1審被告間の売却価格は,上記①によって算出された単価に本件合意②によって算出された面積を乗じて算出する。 エ売買対象地は,上記イの第1審原告占有部分と同一の範囲であったため,その面積は4624.74平方メートルであった(甲4中の求積平面図)。 (3) 不動産鑑定士Dによる鑑定の実施(甲4,当審証人D)ア本件民事調停手続において,小浜簡易裁判所は,本件合意に基づく鑑定人として不動産鑑定士D(以下「D鑑定士」という。)を選任し,D鑑定士は,売買対象地の平成9年4月7日現在での現状有姿の状態における適正な土地価格ついての価額鑑定作業を行い,同年9月1日,不動産鑑定評価書(甲4。以下「D鑑定書」という。)を作成し,これを小浜簡易裁判所に提出した(以下,D鑑定書の内容を「D鑑定」という における適正な土地価格ついての価額鑑定作業を行い,同年9月1日,不動産鑑定評価書(甲4。以下「D鑑定書」という。)を作成し,これを小浜簡易裁判所に提出した(以下,D鑑定書の内容を「D鑑定」という。)。 イ D鑑定は,売買対象地が一団の規模を有する画地でありながら,その地形から異質の個別性を有する部分によって構成されているとして,売買対象地を5つの部分に分類した上,取引事例比較法を適用して求めた比準価格を標準として,分集評価法の手法により,次の①ないし④のとおり,売買対象地の平成9年4月7日現在での単価を1万7233円と鑑定した。なお,D鑑定は,分集評価法について,規模要因及び形状要因は全体で計量すべきであり,部分評価(土地利用状況の同質な「構成部分」別による。)と全体評価を混合(結合)した考え方によって適正な価格にアプローチすることで,部分価値の集合により全体価値を判定する手法であると説明している。 ① 売買対象地を地形から次の5つの部分に分類する。 Pa1:西側幅5m町道に微高接面一方路,緩傾斜原野(草木繁茂),600㎡(売買対象地中の割合13.0%)Pa2:高低差約15~25m程度の緩傾斜台地(草木繁茂)及び素取付け傾斜進入路等(盛土),概測面積1540㎡(売買対象地中の割合33.3%)Pa3:南側若狭自転車道側の間に,官地が介在する高低差1.5~8mの擁壁,概測面積60㎡(売買対象地中の割合1.3%)Pa4:主として上記台地を取り巻く土羽状の法地,概測面積2174.74㎡(売買対象地中の割合47.0%)Pa5:切通し状に町道より引き込み付設された道路敷,概測面積250㎡(売買対象地中の割合5.4%)② 上記各土地部分の単価を次のとおり評価する。 買対象地中の割合47.0%)Pa5:切通し状に町道より引き込み付設された道路敷,概測面積250㎡(売買対象地中の割合5.4%)② 上記各土地部分の単価を次のとおり評価する。 Pa1について,取引事例比較法を適用してその標準価格(1平方メートル当たりの価格。以下同じ。)を1万6200円とし,これを基準として,Pa1との比較による標準価格を別表「Pa2~Pa5標準価格の評定(査定)」のとおり,Pa2につき2万円,Pa3につき1万2200円,Pa4につき1万3600円,Pa5につき2万6200円と定める。 ③ 全体としての画地条件補正Pa1ないしPa5について,上記②で求めた各単価にその概測面積を乗じて,それぞれの部分価値としての価格を求めた上,売買対象地全体としての個性に応じた補正をして,売買対象地全体としての価格を判定するため,売買対象地全体としての画地条件補正率を,開口率補正率(用地転換(開発)を前提とした宅地見込地の観点から,地域の標準的開口率を考慮して判定)1.03,規模補正率及び形状補正率を各1(上記見込地であることから,いずれについても補正不要と判定)とし,結局,これら補正率を通じて1.03と判定する。 ④ 鑑定評価額の決定上記③で求めたPa1ないしPa5について得た部分価値の合計額に対して,上記③で得た補正率1.03を乗じて,売買対象地全体としての価格を計算すると,その額は7970万円(単価1万7233円)となる。 (4) D鑑定による本件土地の売買代金額D鑑定で示された単価を基にして,本件合意及び本件追加合意(以下「本件合意等」という。)に従って本件土地(売買対象地)の代金額を算出すると,その額は7915万4432円となる。(計算上明らか D鑑定で示された単価を基にして,本件合意及び本件追加合意(以下「本件合意等」という。)に従って本件土地(売買対象地)の代金額を算出すると,その額は7915万4432円となる。(計算上明らかな事実)(5) 本件民事調停の不成立等(甲4中の求積平面図,甲6,乙1)ア D鑑定後の本件民事調停において,第1審被告は,D鑑定には鑑定方法等に基本的な誤りがあるから,D鑑定による鑑定価格をもって本件合意に係る売却価格とすることには応じられないとし,かえって,本件合意に係る売却価格として適切な価格を示すものであるとして,自らが依頼した不動産鑑定士E作成の平成9年11月5日付け不動産鑑定評価書(乙1。以下,同書の内容を「E鑑定評価」という。)を提出した。E鑑定評価の売買対象地の単価は1平方メートル当たり7850円であった。 イ平成10年3月19日の本件民事調停期日において,第1審原告と第1審被告は,本件合意②中の里道部分の面積が138平方メートルであることを確認する旨合意したが,売買代金額についての合意成立の見込みがなかったため,同調停は不成立等により終了した。 (6) 原審裁判所による鑑定の実施と当裁判所による鑑定の実施(記録上明らかな事実)ア原審は,D鑑定が売買対象地の価格鑑定の方法として採用した分集評価手法の当否等を鑑定事項として,不動産鑑定士F(以下「F鑑定士」という。)に対して鑑定を命じたところ,同不動産鑑定士は,鑑定を実施し,その結果を平成13年10月4日付け鑑定書をもって報告した(以下,この鑑定書を「F原審鑑定書」といい,その内容を「F原審鑑定」という。なお,F原審鑑定については,原審記録上その結果陳述がされた旨の記載がないが,当事者双方は,原審及び当審において,F原審鑑定に基づく弁論を行っているか 定書」といい,その内容を「F原審鑑定」という。なお,F原審鑑定については,原審記録上その結果陳述がされた旨の記載がないが,当事者双方は,原審及び当審において,F原審鑑定に基づく弁論を行っているから,遅くとも当審において,その結果陳述をしたものと認めるのが相当である。)。 イ当裁判所は,平成9年7月10日時点及び鑑定実施時点での本件土地の適正価格を鑑定事項として,F鑑定士に対して鑑定を命じたところ,同不動産鑑定士は,鑑定を実施し,その結果を平成16年5月18日付け鑑定書をもって報告した(以下,この鑑定書を「F当審鑑定書」といい,その内容を「F当審鑑定」という。)。 F当審鑑定は,本件土地を売買対象地として,その平成9年7月10日時点における1平方メートル当たり価格を1万1000円とし,鑑定実施時点(平成16年3月24日)における同価格を7800円とした。 3 争点(1) D鑑定による鑑定価格は本件合意③の価格といえるか否か(争点1)(2) D鑑定による鑑定価格は本件合意③の価格といえない場合,新たに原審でされたF原審鑑定あるいは当審でされたF当審鑑定による鑑定価格を本件合意③の価格ということができるか(争点2)(3) 同時履行の抗弁の成否と遅延損害金の起算日(争点3) 4 争点に関する当事者の主張(1) 争点1について《第1審原告の主張》ア本件合意③は,第1審原告と第1審被告間の本件土地の売買契約という法律関係の一内容である売買代金の基礎となる単位面積当たりの価格決定を第三者の判断に任せてそれに従う旨の合意であり,いわゆる仲裁鑑定契約に該当する。そして,D鑑定は,本件合意に基づき裁判所が選任した不動産鑑定士のした鑑定であるから,当事者はもとより,裁判所も,D鑑定による鑑定価格に てそれに従う旨の合意であり,いわゆる仲裁鑑定契約に該当する。そして,D鑑定は,本件合意に基づき裁判所が選任した不動産鑑定士のした鑑定であるから,当事者はもとより,裁判所も,D鑑定による鑑定価格に拘束される。もっとも,D鑑定について,D鑑定士が自ら鑑定作業をせず,これを無資格者に委ねたなどのため不動産鑑定士による鑑定に値しないような重大な瑕疵がある場合には,上記拘束力を有するものではないが,第1審被告がD鑑定について主張する瑕疵は鑑定の方法の合理性や妥当性を問題にするにすぎず,上記重大な瑕疵には当たらないし,D鑑定には,第1審被告が主張するような瑕疵も存在しない。 イ仮に本件合意③が仲裁鑑定契約ではないとしても,本件合意③が上記趣旨のものである以上,D鑑定について,不動産鑑定士が通常一般的に行う不動産価額鑑定手法から逸脱したものでない限りは,本件合意に係る売買契約の売買代金額はD鑑定による鑑定価額により確定するところ,D鑑定には上記逸脱はないから,上記売買代金額は本件追加合意に従ってD鑑定により7915万4432円と確定された。 《第1審被告の主張》ア本件合意③が仲裁鑑定契約であることは争う。 イ D鑑定には,次のようなの根本的な誤りがあり,通常の不動産鑑定手法を逸脱しているから,D鑑定による鑑定価額が本件合意に係る売買契約の売買代金額とはならない。 ① 鑑定対象となった本件土地の形状について誤認があることすなわち,本件土地は,D鑑定がされた平成9年7月当時から,全体として渦巻き状に造成され,頂上部分に約500平方メートルの平坦地があるという形状(上記平坦地のほかはそのための法面という形状)であった。ところが,D鑑定では,本件土地が現況図(甲16)のとおりの形状であって,北側の町道より低 部分に約500平方メートルの平坦地があるという形状(上記平坦地のほかはそのための法面という形状)であった。ところが,D鑑定では,本件土地が現況図(甲16)のとおりの形状であって,北側の町道より低い位置に2段の平坦地があるとし,その下段の平坦地Pa1,上段の平坦地Pa2などに5分類して時価を鑑定しているから,鑑定の最低限度の適正条件である現状を誤認するという根本的な誤りがある。 ② 「現状有姿」の鑑定条件に相違し,「素造成」であるとして造成費用を加算した誤りがあることD鑑定では,「現状有姿」が鑑定条件となっていたにもかかわらず,本件土地を「素造成地」であるとし,標準地との比較における現状の価格(これには,本件土地を「素造成」するまでに要した費用も含まれている。)に今後宅地とするために要する造成費用を加算して,本件土地の時価を鑑定しているが,本件土地を「現状有姿」において宅地見込み地の林地として鑑定する場合には,今後宅地造成に要する費用は全て「現状有姿」としての本件土地の価格から控除されるべきであるから,D鑑定には,減額すべき造成費用を加算するという根本的な誤りがあり,適正な価格から著しく高額な金額となっている。 (2) 争点2について《第1審原告の主張》仮にD鑑定について,通常の鑑定方法を逸脱した点があるため,これをそのまま本件合意③に係る鑑定価格とすることができないとしても,本件合意③は,本件売買契約について,裁判所が選任した中立的な不動産鑑定士が鑑定した本件土地の価格から算出した単価を基準として売買代金を確定するとの合意であるから,裁判所が選任する不動産鑑定士は特定されておらず,裁判所が選任した中立的な不動産鑑定士であれば同合意に適うから,当初の小浜簡易裁判所のみならず,本件売買契約に関す 代金を確定するとの合意であるから,裁判所が選任する不動産鑑定士は特定されておらず,裁判所が選任した中立的な不動産鑑定士であれば同合意に適うから,当初の小浜簡易裁判所のみならず,本件売買契約に関する紛争が係属する裁判所が選任した中立的な不動産鑑定士がした鑑定価格によっても上記売買代金を確定することができる。したがって,本件売買契約についての売買代金の確定が不能であるということはない。 そして,原判決が説示するとおり,D鑑定の瑕疵についてはF原審鑑定により補正されたから,仮にD鑑定をそのまま本件合意③に係る鑑定価格とすることができないとしても,D鑑定及びこれを補正するF原審鑑定により,本件売買契約の売買代金額は,原判決認定のとおり6583万4187円と確定された。 また,控訴審裁判所が選任したF鑑定士によるF当審鑑定は,本件合意③に適うところ,本件売買契約の売買代金額は,本件追加合意書が作成された平成9年7月30日時点の時価単価1万1000円(F当審鑑定の同月10日時点の鑑定価格と同額)に基づいて算出されるべきであるから,その額は5087万2140円となる。 《第1審被告の主張》不動産売買契約において,売買代金額は最も重要な要素であるところ,本件合意③に従って選任された不動産鑑定士によるD鑑定が上記(1)の第1審被告主張のとおりの根本的な誤りの存在の故に無効なものであるから,本件売買契約は,売買代金額の確定が不能であるため,有効な契約として不成立又は無効な契約である。 仮にそうでないとしても,第1審原告の本件請求は,小浜簡易裁判所が選任した鑑定人によるD鑑定を根拠とするものであるところ,第1審被告が再三にわたり指摘したとおりD鑑定に根本的な誤りがあり,そのことが本件訴訟の審理を通じて明らかとなった以 請求は,小浜簡易裁判所が選任した鑑定人によるD鑑定を根拠とするものであるところ,第1審被告が再三にわたり指摘したとおりD鑑定に根本的な誤りがあり,そのことが本件訴訟の審理を通じて明らかとなった以上,第1審原告が本件請求を維持することは信義則上許されないから,その棄却を求める。 (3) 争点3について《第1審原告の主張》ア第1審原告は,本件民事調停期日である平成10年3月19日,D鑑定に従って確定された本件売買契約の売買代金7915万4438円の支払を内容とする調停の成立を求めたが,第1審被告は,これを拒否した。第1審原告は,その際,第1審被告に対し,第1審被告から上記売買代金の支払がされるのであれば,いつでも本件土地について所有権移転登記手続に応ずる準備をしている旨伝えたから,第1審被告には上記所有権移転登記手続との同時履行の抗弁はなく,したがって,第1審被告は,同月20日から上記売買代金支払義務について履行遅滞にある。 イ仮に本件売買契約の売買代金額が,D鑑定により確定されず,D鑑定及びこれを補正するF原審鑑定により原判決が認定するとおり6583万4187円と確定されたとしても,そのことは,原判決の送達により第1審被告にも明らかとなったから,第1審被告は,原判決の受領後は履行遅滞にある。 《第1審被告の主張》第1審被告の第1審原告に対する本件売買契約に基づく売買代金の支払と第1審原告の第1審被告に対する本件土地の所有権移転登記手続の履行とは同時履行の関係にあるから,第1審被告は,上記所有権移転登記手続の履行があるまで,上記売買代金の支払を拒絶する。 第3 当裁判所の判断 1 争点1について(1) 本件売買契約の成立とその内容ア前記前提事実及び弁論の全趣旨によれば,第1審原告は 続の履行があるまで,上記売買代金の支払を拒絶する。 第3 当裁判所の判断 1 争点1について(1) 本件売買契約の成立とその内容ア前記前提事実及び弁論の全趣旨によれば,第1審原告は,その所有する本件土地等の所有権の範囲が不明であるため,その範囲を明らかにする必要があるとして,第1審被告らを相手方として本件民事調停の申立てをしたところ,本件民事調停手続が係属中の平成9年2月17日,相手方の一人である第1審被告との間で,上記紛争を解決するための手段として,第1審原告所有の本件土地を第1審被告に売り渡すこと(本件合意①),その売買代金額を裁判所が選任した鑑定人(不動産鑑定士)が算出した価格とすること(本件合意③)等を内容とする本件合意をし,次いで,同年7月30日,本件合意②に係る第1審原告占有部分と第1審被告占有部分についての測量結果を踏まえて,本件合意③に係る鑑定人による価格算出の対象となる土地(売買対象地)の範囲と面積の確定及び売買代金決定のための具体的な算出方法を内容とする本件追加合意をしたことが認められる。 上記事実によれば,第1審原告と第1審被告は,本件合意等により,第1審原告がその所有の本件土地を第1審被告に売り渡し,その売買代金額は,本件土地の範囲として合意した売買対象地4624.74平方メートル(本件求積平面図の求積部分のうちK19とK44を直線で結んだ線の西側部分)について裁判所が選任した鑑定人が算出した単価に上記面積を乗じて算出した金額とする旨合意したのであるから,第1審原告と第1審被告は,本件追加合意をした平成9年7月30日には,第1審原告が第1審被告に対して本件土地を上記方法で定まる売買代金額で売却する旨の本件売買契約を締結したものというべきである。 イそして,本件売買契約の売買代 をした平成9年7月30日には,第1審原告が第1審被告に対して本件土地を上記方法で定まる売買代金額で売却する旨の本件売買契約を締結したものというべきである。 イそして,本件売買契約の売買代金額は,本件合意等において,具体的な金額として合意されたわけではないが,上記アのとおり,本件合意等により,その額を算出する方法が具体的に合意されたのであり,同方法でその額を確定することが可能であることは明らかであるから,本件売買契約が,売買代金額が確定できないために不成立あるいは無効であるということはできないのであり,有効に成立したものである。 もっとも,本件合意等により合意された事項は,不動産売買契約における売買目的物及び売買代金額に限られていて,通常の不動産売買契約において通常取り決められる売買代金の支払時期及び方法,所有権移転の時期,所有権移転登記手続の時期及び方法等の履行に関する事項,当事者の一方の債務不履行があった場合の解除に関する事項等についての取決めはされていないが,これらの事項は,それについて合意がない場合には民法の諸規定の適用により補充されるべきものであるから,上記事項について取決めがなされていないからといって,本件売買契約の内容が確定していないということはできない。 (2) 本件売買契約の売買代金額とD鑑定との関係ア前記前提事実(3)アのとおり,D鑑定士は,本件売買契約の内容をなす本件合意③に係る不動産鑑定士として,本件民事調停手続が係属する小浜簡易裁判所が選任した不動産鑑定士であるから,D鑑定士が売買対象地についてその価格の鑑定をしたD鑑定で出された単価は,D鑑定が,その方法及び内容において,専門職である不動産鑑定士のした鑑定と評価することができない程の著しい瑕疵あるいは欠陥があって,本件合意③に についてその価格の鑑定をしたD鑑定で出された単価は,D鑑定が,その方法及び内容において,専門職である不動産鑑定士のした鑑定と評価することができない程の著しい瑕疵あるいは欠陥があって,本件合意③に係る「価格」に該当しないとされる特段の事情のない限りは,本件合意の当事者である第1審原告と第1審被告において,本件土地の売買代金額算定の基礎となり,これに売買対象地の面積を乗じて算出された金額を上記売買代金額となることを承認せざるを得ないものというべきであり,この点は本件合意③がいわゆる仲裁鑑定契約であるか否かにはかかわらないものである。 イ第1審被告は,前記第2,4(1)第1審被告主張欄記載のとおり主張するところ,同主張は上記アで指摘した特段の事情の存在を主張するものと解されるので,以下検討する。 (ア) D鑑定の手法及び内容は,前記前提事実(3)イに記載したとおりであって,その採用した分集評価法の手法により,売買対象地の平成9年4月7日現在での単価を1万7233円と鑑定したところ,証拠(甲4,16,原審及び当審証人D(原審は書面尋問))によれば,D鑑定では,売買対象地が現況図(甲16)のとおりの形状であって,北側の町道より低い位置に2段の平坦地があるとし,売買対象地を地形によりPa1ないしPa5の5つの部分に分類(下段の平坦地がPa1で面積約600平方メートル,上段の平坦地がPa2で面積約1540平方メートルとする。)とした上,Pa1については,これを「西側幅5m町道に微高接面一方路,緩傾斜原野(草木繁茂)」の宅地見込み地とし,その標準価格を取引事例比較法を適用して1万6200円と定め,次いで,これを基準として,Pa1との比較で,Pa2についてその標準価格を定め,法面と私道をなすPa3ないしPa5について,宅地見込み地であ の標準価格を取引事例比較法を適用して1万6200円と定め,次いで,これを基準として,Pa1との比較で,Pa2についてその標準価格を定め,法面と私道をなすPa3ないしPa5について,宅地見込み地であるPa1,Pa2のための不可欠の土地として,その標準価格を順次2万円,1万2200円,1万3600円,2万6200円と定めているから,Pa1が上記のような地形の宅地見込み地であり,その標準価格がD鑑定が採用した額となること及びPa2の面積が概ね上記のようなものであることは,D鑑定において基本的,かつ重要な前提となっていることは明らかである。 (イ) ところが,証拠(甲14ないし16,乙1,2,5,6,F原審鑑定,F当審鑑定)によれば,本件土地は,D鑑定がされた平成9年7月当時から,全体として渦巻き状に造成され,頂上部分に約500平方メートルの平坦地があるという形状(上記平坦地のほかはそのための法面及び私道という形状)であったのであり,D鑑定におけるPa1に相当する平坦地は存在せず,また,Pa2に相当する平坦地の面積はD鑑定の約1540平方メートルの3分の1程度しかなかったことが認められるから,D鑑定には,鑑定の前提となる基本的,かつ重要な事実についての誤認があり,したがって,「現状有姿」の鑑定条件をも満たさないものであったものである。 また,D鑑定では,売買対象地のうち法面及び私道をなすPa3ないしPa5の標準価格について,Pa1の標準価格との比較で,これらがPa1,Pa2の宅地見込み地のための不可欠の土地としてその標準価格を上記のとおりPa1のそれぞれ75パーセント,84パーセント,162パーセントと定めるが,F原審鑑定にあるとおり,これら土地は,上記宅地見込み地のための不可欠の土地ではあるが,宅地として利用できる土地で とおりPa1のそれぞれ75パーセント,84パーセント,162パーセントと定めるが,F原審鑑定にあるとおり,これら土地は,上記宅地見込み地のための不可欠の土地ではあるが,宅地として利用できる土地ではないから,上記のような高額な標準価格を定めること(特に,Pa5の私道部分がPa1のみならず,Pa5のそれをも上回ること)は著しく合理性を欠くものというべきであり,D鑑定には,この点でもその手法あるいは内容に看過できない誤りがある。 原審(書面尋問)及び当審証人Dの証言中には,上記認定判断に反する部分があるが,採用できない。 (ウ) したがって,D鑑定には,その手法又は内容に著しい瑕疵あるいは欠陥があって,本件合意③に係る「価格」に該当しないとされる特段の事情(上記アの特段の事情)があるというべきであるから,D鑑定で出された売買対象地の単価をもって本件売買契約における売買代金額を算定することはできない。 2 争点2について(1) 本件合意等は,前記のとおり,小浜簡易裁判所に本件民事調停手続が係属中に第1審原告と第1審被告間に成立した合意であるから,第1審原告と第1審被告は,本件合意当時,同簡易裁判所が本件民事調停手続において売買対象地の時価を鑑定するために選任する不動産鑑定士のことを念頭において本件合意③のとおり合意したものと推認され,したがって,本件合意③の「裁判所の選任する鑑定人が算出した価格」とは,直接には,同簡易裁判所が上記鑑定のために選任する不動産鑑定士による鑑定価格を意味するものと解される。 しかしながら,本件合意等は,前記のとおり,第1審原告がその所有する本件土地等の所有権の範囲が不明であるため,その範囲を明らかにする必要があるとして,第1審被告らを相手方として本件民事調停の申立てをしたことが契機 本件合意等は,前記のとおり,第1審原告がその所有する本件土地等の所有権の範囲が不明であるため,その範囲を明らかにする必要があるとして,第1審被告らを相手方として本件民事調停の申立てをしたことが契機となって,上記紛争を解決するための手段として,本件民事調停手続が係属中に成立した合意である上,その合意は,調停手続とは別に,合意書(本件合意につき甲2,本件追加合意につき甲3)を取り交わす方法で成立しているところ,上記各合意書には,その合意が本件民事調停手続が係属する間のみ効力がある旨等その効力の存続を制限する定めはないから,本件合意等が,本件民事調停手続の終了により,その効力が当然に失われるものではなく,また,本件合意等において,上記鑑定人として不動産鑑定士を選任する裁判所も,裁判所に選任される不動産鑑定士も特定されていないのである。これらの諸事情を併せ考えると,本件合意③は,本件売買契約の売買代金額を,裁判所が選任した中立的な不動産鑑定士が鑑定した本件土地の価格から算出した単価により売買価格を確定するとの趣旨の合意にすぎず,上記不動産鑑定士を選任する裁判所を小浜簡易裁判所に特定あるいは限定する趣旨までは含まないものとして合意されたものと解するのが相当である。 そうすると,小浜簡易裁判所が本件民事調停手続において売買対象地の時価を鑑定するために選任した不動産鑑定士による鑑定が何らかの事由により本件合意③に係る「価格」に該当しないため,同不動産鑑定士による鑑定価格により本件売買契約の売買代金額を確定できないからといって,直ちに本件売買契約の売買代金額の確定が不能となるものということはできないのであり,その旨をいう第1審被告の主張は採用できない。 (2) そして,前記前提事実及び弁論の全趣旨によれば,第1審原告は,小浜簡易裁判所が 売買代金額の確定が不能となるものということはできないのであり,その旨をいう第1審被告の主張は採用できない。 (2) そして,前記前提事実及び弁論の全趣旨によれば,第1審原告は,小浜簡易裁判所が本件民事調停手続において売買対象地の時価を鑑定するために選任した不動産鑑定士によるD鑑定の鑑定価格が本件合意③に係る「価格」に該当し,これにより本件売買契約の売買代金額が確定したとして,本件民事調停手続において第1審被告にその履行を求めたが,第1審被告がこれを争ったため,同調停が不成立で終了したこと,そのため,第1審原告は,上記履行を求めて本件訴訟を提起したところ,D鑑定について本件合意③に係る「価格」該当性が争点となって審理が行われるに至り,当審において,当事者双方の申請により,本件土地(その範囲は売買対象地)についての平成9年7月当時等の価格を鑑定事項としてF鑑定士が選任され,その鑑定結果がF当審鑑定となったことが認められるから,本件訴訟においてされたF当審鑑定による鑑定価格は,その手法及び内容について著しい瑕疵あるいは欠陥があって,本件合意③に係る「価格」に該当しないとされる特段の事情(上記1(2)アの特段の事情)がない限りは,上記「価格」に該当するものと解するのが相当である。 なお,F原審鑑定は,D鑑定の当否を主たる鑑定事項としてされたものであって,そこに提示されている鑑定価格は,D鑑定の手法のかなりの部分を所与のものとして,D鑑定の一部を自己の見解に従って修正した場合の仮定的な鑑定価格であるから,D鑑定とあいまっても,本件合意③に係る「価格」に該当するものということはできない。したがって,F原審鑑定で提示されている鑑定価格を基にして本件売買契約の売買代金額を確定することはできず,F原審鑑定によりD鑑定が補正されて上記売買代金 「価格」に該当するものということはできない。したがって,F原審鑑定で提示されている鑑定価格を基にして本件売買契約の売買代金額を確定することはできず,F原審鑑定によりD鑑定が補正されて上記売買代金額が確定された旨の第1審原告の主張は採用できない。 (3) F当審鑑定については,その手法及び内容について著しい瑕疵あるいは欠陥があって,本件合意③に係る「価格」に該当しないとされる特段の事情があることは,当事者双方からは何の指摘がなく,また,F当審鑑定の鑑定書を精査しても,その手法及び内容について瑕疵あるいは欠陥があるものと認めることはできない。 そして,本件売買契約は,上記1のとおり,平成9年7月30日に成立したものであるから,その売買代金の額は,特段の合意が認められない以上,その成立時における本件土地の価格と合意されたものというべきであるから,本件売買契約の売買代金の額は,F当審鑑定中の同月10日時点での鑑定価格である1平方メートル当たり1万1000円(上記鑑定価格の時点は本件売買契約成立時である同月30日とはわずか20日の違いでしかなく,その間に不動産価格について考慮に値するような変動があったことを窺わせる証拠はないから,同月30日の鑑定価格も上記鑑定価格と同一であると推認する。)をもって本件追加合意に従って算出すると,5087万2140円となるものである。 (4) 第1審被告は,第1審原告の本件請求が信義則に反して許されない旨主張するが,その主張するような事情をもって,第1審原告の本件請求が信義則に反するものということはできないから,第1審被告の上記主張は採用できない。 3 争点3について(1)第1審原告は,平成10年3月19日の本件民事調停期日において,第1審被告に対してD鑑定の鑑定価格に基づく売買代金額7 いから,第1審被告の上記主張は採用できない。 3 争点3について(1)第1審原告は,平成10年3月19日の本件民事調停期日において,第1審被告に対してD鑑定の鑑定価格に基づく売買代金額7915万4438円の支払を内容とする調停の成立を求めたが拒否され,その際,第1審被告に対し,上記売買代金の支払の際には,いつでも本件土地について所有権移転登記手続に応ずる準備をしている旨伝えたから,第1審被告主張の同時履行の抗弁は消滅した旨主張するが,既に説示のとおり,D鑑定によっては本件売買契約の売買代金額は確定しないのであるから,同日当時においては,第1審被告が第1審原告に対して支払うべき売買代金額は確定していなかったのであり,第1審被告において上記売買代金の支払義務を履行する余地もなかったのである。 そのような状況において,仮に第1審原告が上記のような口頭の提供をしたからといって,第1審被告が履行遅滞となることはないし,本件土地について所有権移転登記手続との同時履行の抗弁を失うものでもないことは明らかである。 (2) F原審鑑定によりD鑑定が補正されて上記売買代金額が確定された旨の第1審原告の主張が採用できないことは,上記2(2)のとおりであるから,そのことを前提として,第1審被告が原判決の受領の時に原判決認容額について履行遅滞となる旨の第1審原告の主張も採用できない。 (3) そして,上記2で説示したとおり,本件売買契約の売買代金額はF当審鑑定の平成9年7月当時の鑑定価格をもって本件追加合意に従って算出することにより5087万2140円と確定され,同金額での第1審被告の売買代金支払義務は履行可能な状態となったものである。しかし,以後において,第1審原告が,第1審被告に対し,本件売買契約に基づき第1審原告から第1審被告に対し 40円と確定され,同金額での第1審被告の売買代金支払義務は履行可能な状態となったものである。しかし,以後において,第1審原告が,第1審被告に対し,本件売買契約に基づき第1審原告から第1審被告に対してなすべき本件土地の所有権移転登記手続義務について履行の提供をしたことについての主張立証はない。そうすると,第1審被告の本件売買契約に基づく売買代金支払義務とは同時履行の関係にある上記所有権移転登記手続義務についての履行の提供がない以上,第1審被告の上記売買代金支払義務のみが履行遅滞となることがないことは明らかである。 そして,第1審被告が主張する同時履行の抗弁は理由がある。 4 結論以上によれば,第1審原告の請求は,第1審被告に対し,第1審原告が第1審被告に対して本件土地について平成9年7月30日売買を原因として所有権移転登記手続をするのと引き換えに,5087万2140円の支払を求める限度で理由があり,その余は失当として棄却すべきである。 よって,第1審被告の控訴は一部理由があるから,第1審被告の控訴に基づき,原判決を上記趣旨に変更し,第1審原告の控訴は理由がないから,これを棄却することとし,訴訟費用の負担につき民事訴訟法67条,64条,61条を適用して,主文のとおり判決する。 名古屋高等裁判所金沢支部第1部裁判長裁判官長門栄吉裁判官渡邉和義裁判官田中秀幸別表(省略)別紙物件目録(1) 福井県大飯郡B町甲140字乙2番雑種地 687平方メートル(2) 同所3番2山林 178平方メートル(3) 同所3番4 物件目録(1) 福井県大飯郡B町甲140字乙2番雑種地 687平方メートル(2) 同所3番2山林 178平方メートル(3) 同所3番4雑種地 50平方メートル(4) 同所4番2畑 4.65平方メートル(5) 同所5番2畑 152平方メートル(6) 同所11番1雑種地 393平方メートル(7) 同所12番1山林 228平方メートル別紙物件目録(1) 福井県大飯郡B町甲140字乙1番宅地 621平方メートル(2) 福井県大飯郡B町甲141字丙1番1雑種地 436平方メートル(3) 同所11番1宅地 912平方メートル(4) 同所14番2宅地 284平方メートル
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