- 1 -令和元年12月24日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成29年(ワ)第3428号商標権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日令和元年11月1日判決 原告 A同訴訟代理人弁護士牧野和夫同工藤英知 被告レースクイーン(RQI)インク 同訴訟代理人弁護士原田學植主文 1 本件訴えのうち,令和元年11月2日以降に生ずべき損害賠償金の支払を求める部分に係る訴えを却下する。 2 被告は,その運営する掲示板に,別紙被告標章目録記載の各標章を使用してはならない。 3 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用はこれを6分し,その5を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。 5 被告のために,この判決に対する控訴の付加期間を30日と定める。 事実 及び理由第1 請求 1 主文第2項同旨。 2 被告は,その営業に関し,「2ch.net」のドメイン名を使用してはな らない。 - 2 - 3 被告は,原告に対し,1億7500万円及び平成29年1月19日から別紙被告標章目録記載の各標章及び前項のドメイン名の使用を終了するまで月額500万円の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨 本件は,別紙商標目録1及び2記載の各商標(以下,順に「原告商標1」「原告商標2」という。)の商標権者である原告が,被告が電子掲示板に「2ちゃんねる」(別紙被告標章目録1記載の標章。以下,「被告標章1」という。)及び「2ch.net」(同目録2記載の標章。以下,「被告 告商標2」という。)の商標権者である原告が,被告が電子掲示板に「2ちゃんねる」(別紙被告標章目録1記載の標章。以下,「被告標章1」という。)及び「2ch.net」(同目録2記載の標章。以下,「被告標章2」という。)との表示を使用することは上記各商標権を侵害し,被告が上記各標章及び「2ch.net」 とのドメイン名(以下「本件ドメイン名」という。)を使用することは不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項1号,2号及び19号所定の不正競争行為に各該当すると主張して,①商標法36条1項又は不競法3条1項に基づき被告標章1及び2の使用の差止め,②不競争法3条1項に基づき本件ドメイン名の使用の差止め,③商標権侵害につき民法709条,不正競争行為 につき不競法4条に基づき損害賠償1億7500万円及び平成29年1月19日から被告標章1,2及び本件ドメイン名の使用を中止するまで月額500万円の割合による金員の支払を求める事案である。 2 前提事実(以下の各事実については,当事者間に争いがないか,後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる。) ⑴ 当事者等ア原告は,「2ちゃんねる」という名称のインターネット上の電子掲示板(以下「本件電子掲示板」という。)を運営していた者である。 イ被告は,フィルピン共和国の法人である。 ⑵ 原告の商標権 原告は,平成25年1月25日に原告商標1を出願し,平成28年5月2- 3 -0日に登録された(甲1)。また原告は,平成26年3月27日に原告商標2を出願し,平成28年4月22日に登録された(甲2)。 ⑶ 本件電子掲示板について本件電子掲示板は,平成11年頃に本件ドメイン名を使用して開設され,提携サイトまで含めると800を超える多種の掲示板から構成され 年4月22日に登録された(甲2)。 ⑶ 本件電子掲示板について本件電子掲示板は,平成11年頃に本件ドメイン名を使用して開設され,提携サイトまで含めると800を超える多種の掲示板から構成された巨大掲 示板サイトであり,基本的には誰でも匿名で投稿することができた(甲4,乙1,19)。本件電子掲示板のトップページやメニューページ,各掲示板はいずれも基本的に日本語で記載されていた(甲5,弁論の全趣旨)。 本件電子掲示板は,遅くとも平成30年4月頃までに,名称が「5ちゃんねる」と,ドメイン名が「(URLは省略)」と変更され,「2ちゃんねる」 という名称の掲示板は終了した(甲3)。 本件電子掲示板の開設時から上記運営終了までの間,そのトップページには,「2ちゃんねる掲示板へようこそ」,「2ちゃんねる(URLは省略)」などと記載され,本件電子掲示板を構成する全掲示板の表題が掲載されたページの冒頭には「2ちゃんねる(URLは省略)」と,メニューページ や各掲示板の冒頭部分にも「2ちゃんねる」と記載され(甲5,14,乙2),被告標章1及び2が表示されていた(上記事実については当事者間に争いがない。)。 また,上記のとおり本件電子掲示板は本件ドメイン名を使用して開設され,上記「2ちゃんねる」としての運営終了までの間,本件ドメイン名が使用さ れていた(弁論の全趣旨)。 ⑷ 原告商標1及び2と本件電子掲示板において提供される役務との関係原告商標1及び2の指定役務の一つは「電子掲示板による通信及びこれに関する情報の提供」であり,本件電子掲示板において提供される役務と同一である(甲1,2,弁論の全趣旨)。 ⑸ 被告は,少なくとも,平成26年2月19日から平成29年9月30日ま- 4 -での 情報の提供」であり,本件電子掲示板において提供される役務と同一である(甲1,2,弁論の全趣旨)。 ⑸ 被告は,少なくとも,平成26年2月19日から平成29年9月30日ま- 4 -での間,本件電子掲示板を運営に関与し,前記⑶のとおり,本件電子掲示板のトップページ等に被告標章1及び2を表示させて使用していた(弁論の全趣旨)。なお,被告が平成26年2月18日以前,又は平成29年10月1日以降に,本件電子掲示板を運営して被告標章1及び2を使用していたか否かについては,争いがある。 3 争点⑴ 商標法に基づく請求についてア原告商標1と被告標章1,原告商標2と被告標章2との類否(争点1-1)イ被告は,被告標章1及び2について,先使用権(商標法32条1項) を有するか(争点1-3)ウ商標法4条1項10号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否(争点1-2)⑵ 不競法に基づく請求についてア被告による被告標章1及び2の使用が不競法2条1項1号又は2号の 不正競争行為に該当するか(争点2-1)イ被告による本件ドメイン名の使用が不競法2条1項19号の不正競争行為に該当するか(争点2-2)⑶ 差止めの必要性(争点3)⑷ 損害論(争点4) 4 争点に係る当事者の主張⑴ 争点1-1(原告商標1と被告標章1,原告商標2と被告標章2との類否)について(原告の主張)被告が運営する本件電子掲示板の名称「2ちゃんねる」(被告標章1)は, 原告商標1と同一である。また被告が,本件電子掲示板の出所を明示するも- 5 -のとして本件電子掲示板のトップページ等に表示させて使用する被告標章2(2ch.net)は,原告商標2と要部において同一であるから,類似するといえる。 電子掲示板の出所を明示するも- 5 -のとして本件電子掲示板のトップページ等に表示させて使用する被告標章2(2ch.net)は,原告商標2と要部において同一であるから,類似するといえる。 したがって,原告商標1と被告標章1,原告商標2と被告標章2とは,同一又は類似している。 (被告の主張)否認ないし争う。 ⑵ 争点1-2(被告は被告標章1及び2について先使用権を有するか)について(被告の主張) 被告は,平成16年から平成29年9月30日まで,継続して本件電子掲示板を管理・運営し,不正競争の目的によることなく,原告による原告商標1及び2の出願日(平成25年1月25日及び平成26年3月27日)以前から被告標章1及び2を使用していた。 また,本件電子掲示板の事業において,被告標章1及び2は,原告商標1 及び2の出願以前から需要者の間に広く認識されており,周知であった。 したがって,被告には,被告標章1及び2につき先使用権が認められる(商標法32条1項前段)。 (原告の主張)平成11年以降平成26年2月19日まで,本件電子掲示板を運営してい たのは原告である。上記期間,原告は,被告に対し,本件電子掲示板のサーバのID・パスワードの管理と本件ドメイン名の管理を委託していたにすぎない。本件電子掲示板を平成16年から運営している旨の被告の主張は,本件電子掲示板の運営主体という極めて基本的事項について主張が変遷しており,信用できない。 また,原告商標1及び2の出願当時において,被告標章1及び2が被告の- 6 -業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていなかったことは明らかである。 さらに,被告は,平成26年2月19日に原告が本件電子掲 いて,被告標章1及び2が被告の- 6 -業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていなかったことは明らかである。 さらに,被告は,平成26年2月19日に原告が本件電子掲示板のサーバにアクセスできないようにして本件電子掲示板を乗っ取ったのであるから,「不正競争の目的」(商標法32条1項前段)が認められる。 したがって,被告には,被告標章1及び2につき先使用権は認められない。 ⑶ 争点1-3(商標法4条1項10号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否)について(被告の主張)被告は,平成16年以降,本件電子掲示板の管理・運営を行ってきたが, 同事実が認められない場合,予備的に,以下のとおり主張する。 原告は,平成21年1月2日に,本件電子掲示板の運営権をPACKETMONSTERINC.(以下「パケットモンスター社」という。)に譲渡して,その運営から退いた。そして,遅くとも,原告が原告商標1を出願した平成25年1月25日時点では,上記譲渡から4年以上が経過していたのであるから,原 告商標1及び2は,パケットモンスター社の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた。 したがって,原告商標1及び2に係る商標登録は,無効審判により無効とされるべきものであるから,原告商標1及び2に係る商標権に基づく原告の請求には理由がない。 (原告の主張)原告が,パケットモンスター社に本件電子掲示板の運営権を譲渡した事実はない。原告は,Whois 情報における本件ドメイン名の登録者を原告からパケットモンスター社に変更しただけである。 また,原告商標1及び2が,パケットモンスター社の業務に係る役務を表 示するものとして需要者の間に広く認識 ける本件ドメイン名の登録者を原告からパケットモンスター社に変更しただけである。 また,原告商標1及び2が,パケットモンスター社の業務に係る役務を表 示するものとして需要者の間に広く認識されていた事実もない。 - 7 -⑷ 争点2-1(被告による被告標章1及び2の使用が不競法2条1項1号又は2号の不正競争行為に該当するか)について(原告の主張)ア原告は,平成11年夏頃に,原告商標1(2ちゃんねる)と同一の名称を付し,原告商標2と同一である本件ドメイン名を使用して本件電子掲 示板を開設した。本件電子掲示板は,遅くとも同年に発生した東芝クレーマー事件を契機に利用者が急増し,平成12年5月の西鉄バスジャック事件の犯人が本件電子掲示板に書き込みをしていたことをマスメディアが取り上げたことによって広く知られるようになり,本件電子掲示板で使用される原告商標1及び2は,平成12年当時,原告の業務に係る 商標として著名であり,少なくとも全国の需要者に広く認識されていた。 被告は,平成16年以降,被告が被告標章1及び2を使用していたと主張する。しかし,被告は,第2回弁論準備手続期日において陳述した平成30年3月12日付第2準備書面及び第4回弁論準備手続期日において陳述した平成30年6月4日付第3準備書面において,本件電子掲 示板の運営につき,平成21年1月2日まで原告が運営し,同日以降はパケットモンスター社が運営し,平成26年2月頃から被告が運営したなどと主張していたのであり,同主張の撤回は自白の撤回に該当し,許されない。 イ被告が運営する本件電子掲示板の名称「2ちゃんねる」(被告標章1) は,原告商標1と同一である。また被告の使用する本件ドメイン名(被告標章2)は,原告商標2と要部において同一で れない。 イ被告が運営する本件電子掲示板の名称「2ちゃんねる」(被告標章1) は,原告商標1と同一である。また被告の使用する本件ドメイン名(被告標章2)は,原告商標2と要部において同一である。 ウ被告は,平成26年2月19日,原告が本件電子掲示板のサーバにアクセスできないようにして本件電子掲示板を乗っ取ったのであるから,本件電子掲示板の利用者に出所・運営主体の誤認混同を生じさせる。 エしたがって,被告による被告標章1及び2の使用行為は,不競法2条- 8 -1項1号又は2号所定の不正競争行為に該当する。 (被告の主張)ア原告商標1及び2の著名性・周知性,誤認混同のおそれについては,いずれも否認ないし争う。 イ被告は,平成16年以降,継続して本件電子掲示板を管理・運営し, 被告標章1及び2を使用していたから,被告による被告標章1及び2の使用行為は,「他人」の著名表示冒用行為,又は「他人」の周知表示混同惹起行為に該当せず,不正競争行為に当たらない。 ⑸ 争点3-1(被告による本件ドメイン名の使用が不競法2条1項19号の不正競争行為に該当するか)について (原告の主張)被告は,本件電子掲示板から得られる広告収入を不正に取得するために,本件ドメイン名を使用しているのであるから,「不正の利益を得る目的」または「他人に損害を加える目的」で,原告の原告商標2と同一の本件ドメイン名を使用しているといえる。 したがって,被告による本件ドメイン名の使用は,不競法2条1項19号所定の不正競争行為に該当する。 (被告の主張)ア否認ないし争う。 イ被告は,平成16年以降,継続して本件電子掲示板を管理・運営し,被告 標章1及び2を使用していたから,被告による本件ドメイン名の使用 に該当する。 (被告の主張)ア否認ないし争う。 イ被告は,平成16年以降,継続して本件電子掲示板を管理・運営し,被告 標章1及び2を使用していたから,被告による本件ドメイン名の使用行為は,「他人」の特定商品等表示と同一若しくは類似のドメイン名を使用するものではなく,不正競争行為に当たらない。 ⑹ 争点3-2(差止めの必要性)について(原告の主張) 被告は,平成29年10月1日から,本件電子掲示板の名称は「5ちゃん- 9 -ねる」とされ,本件ドメイン名も使用されていないと主張するが,平成30年3月9日時点でも,アドレスバーにアクセス先のドメインを「2ch.net」と入力すると,「5ch.net」に自動転送されるから,被告は平成29年10月1日以降,口頭弁論終結時に至るまで被告標章2及び本件ドメイン名を使用している。 (被告の主張)被告は,平成29年9月30日,LokiTechnology, Inc.(以下「Loki 社」という。)に対し,本件電子掲示板の運営権を譲渡し,同年10月1日以降,被告標章1,2及び本件ドメイン名を使用していない。また,同日以降,本件電子掲示板は「5ちゃんねる」との名称を表示し,「5ch.net」とのドメイ ン名を使用しているから,被告標章1及び2は使用されていない。 平成30年9月13日当時において,アドレスバーにアクセス先のドメインを「2ch.net」と入力すると,「5ch.net」に自動転送されることは認めるが,この自動転送が生じる仕組みは知らない。 ⑺ 争点4(損害論)について (原告の主張)被告は,被告標章1及び2を使用した本件電子掲示板の広告収入により,少なくとも月額500万円の利益を得ており,その利益の額は,原告が受け ⑺ 争点4(損害論)について (原告の主張)被告は,被告標章1及び2を使用した本件電子掲示板の広告収入により,少なくとも月額500万円の利益を得ており,その利益の額は,原告が受けた損害額と推定される(商標法38条2項,不競法5条2項)。 したがって,被告は,原告に対し,原告が本件電子掲示板のサーバにアク セスできなくなった平成26年2月19日から平成29年1月18日までの損害として1億7500万円(月額500万円×35か月)の損害賠償義務を負うと共に,平成29年1月19日から被告標章1及び2並びに本件ドメイン名の使用を終了するまで月額500万円の割合による損害賠償を支払う義務を負う。 (被告の主張)- 10 -争う。 第3 当裁判所の判断 1 訴えの適法性について原告は,本件口頭弁論終結後の期間についても,被告が被告標章1及び2並びに本件ドメイン名の使用を終了するまで月額500万円の割合による損害が 発生するとして,被告に対してその賠償を請求している。 将来の給付を求める訴えは,あらかじめその請求をする必要がある場合に限り認められるところ(民事訴訟法135条),継続的不法行為に基づき将来発生すべき損害賠償請求権については,たとえ同一の態様の行為が将来も継続されることが予測される場合であっても,損害賠償請求権の成否及びその額をあ らかじめ一義的に明確に認定することができず,具体的に請求権が成立したとされる時点において初めてこれを認定することができ,かつ,その場合における権利の成立要件の具備については債権者においてこれを立証すべく,事情の変動を専ら債務者の立証すべき新たな権利成立阻却事由の発生として捉えてその負担を債務者に課するのは不当であると考えられるようなもの 権利の成立要件の具備については債権者においてこれを立証すべく,事情の変動を専ら債務者の立証すべき新たな権利成立阻却事由の発生として捉えてその負担を債務者に課するのは不当であると考えられるようなものは,将来の給 付の訴えを提起することのできる請求権としての適格を有しないものと解するのが相当である(最高裁昭和56年12月16日大法廷判決・民集35巻10号1369頁,同平成19年5月29日第三小法廷判決・集民224号391頁参照)。 本件において,原告は,商標法38条2項又は不競法5条2項に基づき,本 件電子掲示板の広告収入を原告が受けた損害の額であると主張すると共に,本件電子掲示板の広告収入は月額500万円を下らないとする。しかしながら,電子掲示板の広告収入は,広告の掲載申し込みの数によって変動するものであり,当該掲示板の閲覧数や規模が縮小すれば広告収入も月単位で減少すると認れられる(甲5)。また,本件口頭弁論終結時点において被告標章1及び2並 びに本件ドメイン名を表示・使用して本件電子掲示板が運営されているとは認- 11 -められない(後記4⑸,7)。これらに鑑みれば,原告が主張する上記損害賠償請求権の成否及びその額を一義的に明確に認定することはできず,当該請求権が具体的に成立したとされる時点において初めてこれを認定することができるものである。 そうすると,上記損害賠償請求権は,将来給付の訴えを提起することのでき る請求権としての適格を有さないから,不適法である。 したがって,上記部分に係る訴えは却下する。 2 事実前記前提事実に加え,掲記の証拠によれば,以下の事実が認められる。 関係する企業等について ア N.T.テクノロジーインク(以下「NTテクノロジー社」という。)は, る。 2 事実前記前提事実に加え,掲記の証拠によれば,以下の事実が認められる。 関係する企業等について ア N.T.テクノロジーインク(以下「NTテクノロジー社」という。)は,平成10年に設立された,主としてサーバの管理・運営を業務内容とする米国法人である。B(以下「B」という。)は,NTテクノロジー社の設立当時の代表者である。(乙10,11,12[1頁])イ被告は,平成14年,Bの出資により設立されたフィリピン法人である (乙12[5,14頁])。 ウ東京プラス株式会社(以下「東京プラス社」という。)は,ソフトウェアの企画,開発の受託等を目的として,平成14年9月に設立された株式会社であり,原告が代表取締役である(乙19)。 エパケットモンスター社は平成20年10月31日に設立されたシンガポ ール法人である。同日時点の会社情報によれば全株式の株主は原告であるが,平成25年8月18日時点の会社情報によれば役員及び株主は原告ではない(乙2の1,2の2,9の1,9の2,12[8頁])。 オ有限会社未来検索ブラジル(以下「ブラジル社」という。)は,平成15年4月10日に設立された特例有限会社であり,原告が取締役である (乙16)。 - 12 -本件電子掲示板についてア原告は,平成11年,本件電子掲示板を開設した(甲10,乙10,12[16頁],19)。 イ原告は,当初,本件電子掲示板が使用するサーバを自ら用意したが,容量不足になる可能性が高かったことから,平成11年,NTテクノロ ジー社のBにサーバの提供を依頼した(乙10,12[33頁])。NTテクノロジー社は,その頃から本件電子掲示板のサーバの提供・管理といった業務や,ウェブサイトの技術的な改良を行ったほか,平成1 ジー社のBにサーバの提供を依頼した(乙10,12[33頁])。NTテクノロジー社は,その頃から本件電子掲示板のサーバの提供・管理といった業務や,ウェブサイトの技術的な改良を行ったほか,平成13年には,本件電子掲示板のアダルト版(成人用の卑猥な話題を扱う掲示板)である「PINKちゃんねる」といった電子掲示板を開設し,平成14 年頃には,本件電子掲示板の古いスレッドを閲覧できるなどの利点を有する「●(まる)」と称するビューアソフト(以下「2ちゃんねるビューア」という。)を開発した(乙10,11,12[4,6頁],19)。 ウ本件電子掲示板は,平成12年に西鉄バスジャック事件の犯人とされる少年が同掲示板に犯行予告を書き込んだことなどから社会的に注目を 集めるようになり,平成14年頃には利用者が急激に増加し,それに伴い,データ通信量やサーバ管理の業務負担も増加していった(乙10,12[6,7頁])。 エ平成14年当時,本件電子掲示板から発生する広告費等の売上げは東京プラス社が受領していた。原告とNTテクノロジー社のBらは,この 頃,東京プラス社がNTテクノロジー社に対し,少なくとも当面は月額2万米ドルを支払うことを合意した(乙10)。その後,東京プラス社は,NTテクノロジー社に対し,金員の送金を行なったが,3万2000ドルを支払ったりするなど,送金額は変動していた(甲21,22[16頁],乙10,12[20ないし22頁])。 平成14年以降,利用者の増加に伴い,本件電子掲示板に係るサーバ- 13 -の維持管理コストが増加したが,NTテクノロジー社は,東京プラス社からの上記送金に加え,2ちゃんねるビューアの売上げを自ら取得し,その売上げが月額10万ドル程度であったことなどから,利益を得ていた(乙1 管理コストが増加したが,NTテクノロジー社は,東京プラス社からの上記送金に加え,2ちゃんねるビューアの売上げを自ら取得し,その売上げが月額10万ドル程度であったことなどから,利益を得ていた(乙11,12)。 オ被告は,平成16年頃より,本件電子掲示板の管理に直接携わるソフ トウェアのプログラミング等の業務を担うようになり,これに伴い,NTテクノロジー社は,本件電掲示板の管理においては,サーバ管理業務に特化することになった。NTテクノロジー社は,被告に対し,2ちゃんねるビューアの売上から,本件電子掲示板の管理費用を支払っていた。 (乙11,12[5,27頁]) カ本件電子掲示板は,平成16年12月に月刊誌が主催する「WeboftheYear2004」のコミュニティ部門賞を,平成17年12月に「WeboftheYear2005」のコミュニティ部門賞をそれぞれ受賞し,原告が「2ちゃんねるの管理人」として授賞式に出席した(甲11,12)。また,平成16年2月及び平成17年2月には,本件電子掲示板に掲載された投 稿をほぼそのまま出版した「電車男」が,上記「WeboftheYear2004」の話題賞,及びデジタルメディア協会が主催し優れたデジタル作品を表彰する「AMDAward」のベストライター賞を受賞し,原告が授賞式に出席した(甲11,13,15)。 キ平成18年5月12日発行の「2ちゃんねる公式ガイド2006」に は,「前回の『2ちゃんねる公式ガイド』から2年,ブロードバンドの急速な普及とともにネット業界も様変わりをしてきているが,何より『2ちゃんねる』という言葉がマスコミに頻繁に登場したり,2ちゃんねる発祥の用語が一般雑誌で普通に使われたり,オタクとは無縁の一般的な人々の話題に上っ にネット業界も様変わりをしてきているが,何より『2ちゃんねる』という言葉がマスコミに頻繁に登場したり,2ちゃんねる発祥の用語が一般雑誌で普通に使われたり,オタクとは無縁の一般的な人々の話題に上ったりすることが多くなってきた。」,「ではこの『2ちゃ んねる』を管理しているのは一体誰なのか?このことを知らずに利用し- 14 -ている人は限りなく少ないと思うが一応インフォメーションより引用しておこう。(中略)このA氏(判決注:原告)が2ちゃんねるの生みの親であり,まさに2ちゃんねるの顔なのだ。もちろん,Aだけではこの巨大掲示板群の全ての運営は実質不可能になっているため,システム担当やサーバ管理,削除人集団,記者といった強者運営ボランティアが存在 している。」と記載されている(甲10)。 ク原告は,平成21年1月2日付けの原告のブログ「A日記」において,「そんなわけで,去年は何度も海外出張して2ch譲渡の打ち合わせをしてたりもしてたんですが,ようやく譲渡完了しました」と記載した(乙4)。 ケ平成21年1月4日当時の本件電子掲示板の「使い方&注意」の「2ちゃんねるって?」のページには,(問い)「2ちゃんねるって誰がやってるの?」の次に英文で「2ch.netismanagedandoperatedbyPACKETMONSTERINC.」(2ch.netは,パケットモンスター社が管理・運営しています。)と記載されている(乙5)。 コ原告は,著書である「僕が2ちゃんねるを捨てた理由」(平成21年6月1日初版発行)において,「最近の僕はといえば,2ちゃんねるを譲渡して管理人を外れ,その企業から何か相談されたときにアドバイスをする『2ちゃんねるアドバイザー』,もしくは単なる1ユーザーだったりしま 日初版発行)において,「最近の僕はといえば,2ちゃんねるを譲渡して管理人を外れ,その企業から何か相談されたときにアドバイスをする『2ちゃんねるアドバイザー』,もしくは単なる1ユーザーだったりします」,「僕は2009年,2ちゃんねるをシンガポールのパケットモン スター社に譲渡しました。」,「もともと『2ch.Net』というドメインは,アメリカのベリーズにあるモンスターズ社が所有していて,営業を僕が行っているという状態でした。」と記載した(乙9の1,9の2)。 サ警視庁及び大阪府警は,平成23年11月及び同年12月,ブラジル社に対して,本件電子掲示板に対してされた覚せい剤取引の広告を目的 とする書き込みを削除しなかったことが覚せい剤売買のほう助に当たる- 15 -として,捜索差押えを行った。 また,イベントの参加者を殺害するなどの予告をした事件について,犯罪予告の書き込み動作を行わせるために本件電子掲示板が用いられたところ,警視庁は,平成24年3月及び同年12月,ブラジル社の取締役である原告の自宅等に捜索差押えを行った。(甲15ないし17,乙9 の1,9の2,21)シブラジル社等は,平成25年2月20日頃,上記サの平成23年11月及び12月の警視庁及び大阪府警によるブラジル社に対する捜索差押え,平成24年3月及び12月のブラジル社の取締役である原告に対する捜索差押えが違法であるとして,東京都と大阪府を被告として国家賠 償を求める訴訟を提起した。その訴状には,原告について,本件電子掲示板の創設以来管理人だったが,平成21年にシンガポールの会社にその事業を譲渡し,管理人を退いたことを明らかにしており,押収すべき物の存在を認めるに足りる状況があるとは考えられないなどと記載されていた。(乙20,21) たが,平成21年にシンガポールの会社にその事業を譲渡し,管理人を退いたことを明らかにしており,押収すべき物の存在を認めるに足りる状況があるとは考えられないなどと記載されていた。(乙20,21) スブラジル社は,平成25年3月頃,本件電子掲示板への広告の掲載を検討する業者向けに,広告の形態やプランについて説明した「2ちゃんねる広告案内」,「2ちゃんねる広告媒体資料」と題する資料を作成・公表した。同資料には,本件電子掲示板の月間の閲覧数が29億にのぼるとし「日本語圏最大級のネットコミュニティ」と紹介されている。(甲 5)セ平成25年8月24日付け読売新聞には,「『2ちゃん譲渡』後3億5000万円 A元管理人掲示板広告料受け取り」との見出しで,原告が本件電子掲示板を運営管理する権利を譲渡したと公表した平成21年以降も,東京プラス社及びパケットモンスター社を経由して本件電子掲示 板の広告料から約3億5000万円を受け取ったとして,東京国税局か- 16 -ら指摘を受けた旨の記事が掲載された(甲18)。 ソ平成25年8月頃,2ちゃんねるビューアの個人情報が流出する事故が発生した。この事故によって2ちゃんねるビューアのサービスは停止を余儀なくされ,その販売利益を得られなくなったNTテクノロジー社は,厳しい経済状況に追い込まれた(乙12[19頁]) タ平成26年3月5日当時の本件電子掲示板のトップページには,ページ中央上部に「2ちゃんねる」の縦書きのデザイン文字が大きく配置され,その下に小さめの文字で「使い方&注意|削除ガイドライン|拡張版メニュー|A日記|広告のご案内」と横一列に記載され,その下には広告バナーが二段に配置され,さらに一番下に被告の会社名(RaceQuee n, Inc),所 &注意|削除ガイドライン|拡張版メニュー|A日記|広告のご案内」と横一列に記載され,その下には広告バナーが二段に配置され,さらに一番下に被告の会社名(RaceQuee n, Inc),所在地,電話番号及びFAX 番号が掲載されていた(甲14)。 チ NTテクノロジー社は,平成26年2月19日,東京プラス社及び原告が本件電子掲示板のサーバにアクセスできないようにした。 東京プラス社及び原告は,同年3月以降,本件電子掲示板の広告収入を受領できなくなり,NTテクノロジー社が同収入を取得するようにな った。(乙12[11,16頁])ツ平成30年4月当時,「5ちゃんねる」と題する電子掲示板のトップページには,「LokiTechnology, Inc.は,このたびRaceQueen, Inc.から日本で最も有名で巨大な電子掲示板の管理運営権を譲り受けました。譲渡を受けるにあたって,権利関係に関する無用な紛争を生じさせず,ま た,皆様に継続的に安全かつ快適にご利用いただけるように,掲示板の名称を新たに『5ちゃんねる』へと変更しました。LokiTechnology, Inc.は,ドメイン『5ch.net』に加え,『5ちゃんねる』『5ch』の商標についても正当な権利利益を有しています。掲示板の名称及びドメインを変更しましたが,利用者の方は従来通りの方法で本掲示板『5ちゃんねる』 を」利用できると掲載されていた。 - 17 -上記電子掲示板のトップページには「2ちゃんねる」,「2ch.net」との表示はなく,上記電子掲示板に本件ドメイン名も使用されていなかった。 (甲3)テ東京プラス社は,平成26年,NTテクノロジー社に対し,東京プラス社がNTテクノロジー社に対して本件電子掲示板のサーバ管理業務を 子掲示板に本件ドメイン名も使用されていなかった。 (甲3)テ東京プラス社は,平成26年,NTテクノロジー社に対し,東京プラス社がNTテクノロジー社に対して本件電子掲示板のサーバ管理業務を 委託し,多額の前払金を支払ったが,同契約を解除したと主張して,112万ドル余りの支払を求める訴訟を東京地方裁判所に提起した。同訴訟で,東京プラス社は,東京プラス社がNTテクノロジー社に対し本件電子掲示板のサーバの管理の委託費用として平成23年2月から平成26年2月にかけて合計186万8000ドルを送金したが,その中には 前払費用が含まれると主張し,NTテクノロジー社に対し,業務委託契約を解除した平成26年2月以降についての前払費用である112万8000ドルを返還するよう請求した。 東京地方裁判所は,平成30年6月22日,東京プラス社の請求を認容する判決をしたところ,NTテクノロジー社は控訴し,東京高等裁判 所は,Bに対する尋問を行うなどした上で,平成31年4月,東京プラス社からNTテクノロジー社に対して支払われた金員が業務委託料の前払であったとは認められないとして,東京プラス社の請求を棄却した。 (甲23,乙12,19)東京高等裁判所は,上記判決の理由中で,東京プラス社の代表者であ る原告とBが契約書類等を取り交わすこともないまま長期間,多額の送金を行うといった間柄にあったこと,NTテクノロジー社の本件電子掲示板への関与は,ウェブサイトの技術的な改良や関連する電子掲示板の開設などを行ったり2ちゃんねるビューアの開発,販売を行ったりしていたことからすると,単なるサーバの管理業者にとどまらないものであ ったと認められること,サーバの管理費用に限っても,東京プラス社が- 18 -管理費用であると主張する月額2万ド たりしていたことからすると,単なるサーバの管理業者にとどまらないものであ ったと認められること,サーバの管理費用に限っても,東京プラス社が- 18 -管理費用であると主張する月額2万ドルという額に根拠はなく,その送金額が大きく変動していたこと等を踏まえると,送金額が増額されたのは単純にNTテクノロジー社が求めた増額に東京プラス社が任意に応じていたとみるのが自然であることを述べた。また,東京高等裁判所は,本件電子掲示板をめぐって,NTテクノロジー社が2ちゃんねるビュー アの販売収益を得ていて,東京プラス社が広告収入を得ていたという意味では,これをNTテクノロジー社が共同事業と称するのも理解できる旨を述べた。(乙19)本件ドメイン名に係る平成12年から平成21年までのWhois 情報(インターネットレジストリが管理するインターネット資源の登録情報サービ ス)について(乙9の1,9の2のほか後掲の証拠)ア平成12年12月30日時点の登録者(Registrant)は2ch(東京都北区),運営面に関する連絡先(AdministrativeContact)はAccess,Tokyo(東京都北区),技術面に関する連絡先(TechnicalContact)はB(アメリカワシントン州,NTテクノロジー社)であった。 イ平成17年5月10日時点の登録者は2ch(東京都北区),運営面に関する連絡先及び技術面に関する連絡先はB(アメリカワシントン州のNTテクノロジー社)であった。 ウ平成18年2月6日時点の登録者は,NTテクノロジー社(アメリカネバダ州),運営面に関する連絡先はB(アメリカネバダ州),技術面に 関する連絡先はB(アメリカワシントン州),登録サービス提供者(RegistrationSe NTテクノロジー社(アメリカネバダ州),運営面に関する連絡先はB(アメリカネバダ州),技術面に 関する連絡先はB(アメリカワシントン州),登録サービス提供者(RegistrationServiceProvider)はNTテクノロジー社であった。 エ平成18年4月3日時点及び平成21年1月1日時点の登録者はMonstersInc(東京都新宿区),運営面に関する連絡先は原告(東京都新宿区),技術面に関する連絡先はB(アメリカワシントン州),登録サー ビス提供者はNTテクノロジー社であった。(乙2の1,2の2)- 19 -オ平成21年1月2日時点の登録者はパケットモンスター社(シンガポール),運営面に関する連絡先はDhanvantray, Ragini(シンガポール),技術面に関する連絡先はB(アメリカワシントン州),登録サービス提供者はNTテクノロジー社であった。(乙2の1,2の2)カ被告は,平成24年5月3日,本件ドメイン名を取得し,本件ドメイ ン名の登録者となった。同日時点の登録者は被告(フィリピン国),運営面に関する連絡先はB(フィリピン国),技術面に関する連絡先はB(フィリピン国),登録サービス提供者はNTテクノロジー社であった。(乙13の2[3頁],17の1,17の2)キ原告は,平成28年5月23日,世界知的所有権機関の調停仲裁セン ターに対し,自らが本件ドメイン名の正当な権利者であるとして,被告による本件ドメイン名の登録・使用に対する異議を申し立てた。同調停仲裁センターは,同年7月28日,同申立てを棄却した。同調停仲裁センターは,その判断に当たり,原告は被告が本件ドメイン名に関していかなる権利又は正当な利益を持たないことを裏付ける証拠を提出してい ないこと,本件ドメイ 8日,同申立てを棄却した。同調停仲裁センターは,その判断に当たり,原告は被告が本件ドメイン名に関していかなる権利又は正当な利益を持たないことを裏付ける証拠を提出してい ないこと,本件ドメイン名は,本件電子掲示板事業に関連して被告によって使用されており,原告が有する商標権の登録,取得の数年前に,被告が本件ドメイン名を取得し,事業を運営し始めていて,被告による本件ドメイン名の使用は正当な使用であると認めるとした(乙13の1,13の2)。 3 争点1-1(原告商標1と被告標章1,原告商標2と被告標章2との類否)について被告標章1原告商標1は標準文字の「2ちゃんねる」であり,被告標章1は「2ちゃんねる」という標章であって,外観,称呼及び観念において同一であるから, 両者は同一の商標である。 - 20 -被告標章2原告商標2は標準文字の「2ch」である。 被告標章2は「2ch.net」という標章であって,このうち「.net」は,インターネットのドメイン名の一部として,ドメイン名の最後に登録者の組織属性を意味する一般的な表示として広く用いられるものであって,識別力が 弱い部分といえる。そうすると,被告標章2において強い識別力を有する部分は「2ch」の部分である。 上記を考慮すると,原告商標2と被告標章2は,外観,称呼及び観念において類似し,類似の商標である。 ように本件電子掲示板のトップペー ジ等に表示され,商標として使用されていた。 4 争点1-2(被告は被告標章1及び2について先使用権を有するか)について被告は,原告商標1及び2の出願日(原告商標1につき平成25年1月25日,本件商標2につき平成26年3月27日)の前から,被告標章1及び 2を使用し ついて先使用権を有するか)について被告は,原告商標1及び2の出願日(原告商標1につき平成25年1月25日,本件商標2につき平成26年3月27日)の前から,被告標章1及び 2を使用して本件電子掲示板を管理・運営していたとし,被告標章1及び2につき先使用権を有する旨主張する。 前提事実2⑷及び前記2のとおり,原告商標1及び2の指定役務と本件電子掲示板の役務は同一であり,被告標章1は原告商標1と,被告標章2は原告商標2と,それぞれ同一又は類似する。 前記認定事実によれば,本件電子掲示板は,①平成11年に開設され,平成12年に西鉄バスジャック事件の犯人とされる少年が同掲示板に犯行予告を書き込むなどの出来事もあって社会的に注目を集めるようになり,平成14年頃には利用者が急激に増加し(前記2⑵ア,ウ,エ),②平成16年及び平成17年には本件電子掲示板に掲載された投稿をほぼそのまま出版した 「電車男」が話題となり,インターネットに係る複数の賞を受賞し,これが- 21 -ネットニュースで報道され(前記2⑵カ),③平成18年頃には,本件電子掲示板の名称である「2ちゃんねる」という言葉がマスコミにおいて頻繁に登場したり,本件電子掲示板内において使用される用語が一般の雑誌においても使われたり,電子掲示板を利用しない一般人の間でも本件電子掲示板が話題に上ったりするようになった(前記2⑵キ)。 これらによれば,本件電子掲示板のトップページ等に表示されていた被告標章1及び2は,遅くとも,平成18年には,本件電子掲示板に係る役務を表示するものとして,全国の需要者の間に広く認識されるに至ったと認めることができる。そして,平成25年3月当時,本件電子掲示板の月間の閲覧数が29億にのぼるとして「日本語圏最大級のネットコミュ 務を表示するものとして,全国の需要者の間に広く認識されるに至ったと認めることができる。そして,平成25年3月当時,本件電子掲示板の月間の閲覧数が29億にのぼるとして「日本語圏最大級のネットコミュニティ」などと 宣伝されていたことに照らせば(前記2⑵ス),原告商標1及び2が出願された平成25年1月25日及び平成26年3月27日においても,上記周知性が維持,継続していたものと認められる。 ⑷ア本件電子掲示板に係る役務を誰が提供していたかについてみると,原告は,本件電子掲示板を開設した者であり,管理人と呼ばれたこともあり, 平成26年3月まで,本件電子掲示板の広告収入を間接又は直接に受領していた(前記2⑵ア,カ,キ,セ)。また,そのように受領した広告収入の一部をNTテクノロジー社に渡していた(前記2⑵エ)。他方,原告は,平成21年以降,ブログや「僕が2ちゃんねるを捨てた理由」と題する書籍等において,自ら積極的に,本件電子掲示板を第三者に譲渡したとか, 本件電子掲示板の管理人を退き,アドバイザーか1ユーザーであるなどと公言していた(前記2⑵ク,コ,シ)。また,平成21年1月2日以降,本件ドメイン名に係るWhois 情報において,本件証拠上,原告に特に関係が深いと考えられる会社(東京プラス社やブラジル社)や原告は,登録者や運営名に関する連絡先,登録サービス提供者等のいずれにも登録されて いない(前記2⑶)。 - 22 -NTテクノロジー社は,平成11年頃から本件電子掲示板のサーバの提供や関係する掲示板の開設を新たに行うなどしており,その後も,利用者が増大した本件電子掲示板のサーバの管理や関係するソフトウェアのプログラミング等を単独で又は被告と共にしていた(前記2⑵イ,エ,オ)。 また,NTテクノロジー社は, 行うなどしており,その後も,利用者が増大した本件電子掲示板のサーバの管理や関係するソフトウェアのプログラミング等を単独で又は被告と共にしていた(前記2⑵イ,エ,オ)。 また,NTテクノロジー社は,平成14年頃には本件電子掲示板の閲覧の 利便性を向上させるソフトウェアを開発してこれを本件電子掲示板の利用者に販売し,その多額の売上げを原告を介さずに自ら取得していた(前記2⑵イ,エ)。NTテクノロジー社は東京プラス社を介して原告から本件電子掲示板の広告料の一部の送金を受けていて,その送金額は平成14年頃は少なくとも当面は月額2万ドルとされていたところ,それに関する契 約書はなく,送金額は変動し,実際に送金された総額は相当の多額であり,また,NTテクノロジー社が求めた増額に任意に応じてその送金がされたこともうかがわれる(前記2⑵エ,テ)。そして,少なくとも平成17年5月以降,本件ドメイン名に係るWhois 情報において,NTテクノロジー社(NTテクノロジー社の設立者のジムを含む。)は,単に技術面に関す る連絡先としてだけでなく,継続して,運営面に関する連絡先や登録サービス提供者として登録されていた(前記2⑶)。被告は,平成16年頃より,本件電子掲示板の管理に直接携わるソフトウェアのプログラミング等の業務を担うようになり(前記2⑵オ),平成24年5月3日に本件ドメイン名を取得して本件ドメイン名の登録者となり,遅くとも平成26年2 月19日から本件電子掲示板のトップページ等に被告標章1及び2を表示して使用し,その使用は平成29年9月30日まで継続し(前提事実⑸,前記2⑶カ),本件証拠上,平成26年3月5日には,本件電子掲示板のトップページの下に会社名,所在地等が表示され,平成30年4月当時の「5ちゃんねる」と題する電子掲 月30日まで継続し(前提事実⑸,前記2⑶カ),本件証拠上,平成26年3月5日には,本件電子掲示板のトップページの下に会社名,所在地等が表示され,平成30年4月当時の「5ちゃんねる」と題する電子掲示板のトップページには,本件電子掲示 板を被告から譲り受けたと解される記載が表示されていた(前記2⑵タ,- 23 -ツ)。 本件電子掲示板は,多種の掲示板から構成された巨大掲示板サイトであり,その性質上,サーバの管理,新たな掲示板や機能の導入,それらの維持,改善等の運営は極めて重要である。また,平成14年頃には利用者が急激に増加していたのであり,遅くともその頃以降,それらの管理,運営 等が占める役割には非常に大きいものがあった。そして,それらの管理,運営等は,平成11年以降,NTテクノロジー社が単独で又は被告と共に担っていた。この点について,原告が前記2⑵テ記載の別件訴訟において提出した陳述書中には,NTテクノロジー社は東京プラス社からサーバの管理業務を受託したにすぎない旨の記載があるが(甲21),上記の事実 関係に照らせば,NTテクノロジー社が単に原告等の委託を受けてその指示等に基づいて管理業務を行っていたのみであるというのは不合理というほかない。原告が平成26年2月19日まで本件電子掲示板の役務の提供を行っていたといえるかは措くとして,少なくとも,NTテクノロジー社は,遅くとも平成14年以降は,自ら主体的に本件電子掲示板に係る役務 の提供を行っており,本件電子掲示板に係る役務を自己の役務として提供していたと認めるのが相当である。そして,被告も,平成16年以降,NTテクノロジー社とともに本件電子掲示板の役務の提供をしており,少なくとも平成26年2月19日から平成29年9月30日までの間,本件電子掲示板に係る役 相当である。そして,被告も,平成16年以降,NTテクノロジー社とともに本件電子掲示板の役務の提供をしており,少なくとも平成26年2月19日から平成29年9月30日までの間,本件電子掲示板に係る役務を自己の役務として提供しており,遅くとも被告が本 件ドメイン名を取得した平成24年5月3日頃に,NTテクノロジー社から,本件電子掲示板の運営に係る事業の譲渡等を受けるなどして,その地位を承継したと認めるのが相当である。 イ商標法32条の先使用権は,識別性を備えるに至った商標の先使用者による使用状態を保護し,もって,先使用者が当該商標に蓄積した信用を同 人において享受することを可能にするものである。前記先使用権の趣旨に- 24 -照らせば,当該商標を主体的に自己の業務として提供する役務を表示するものとして使用してその商標の持つ出所,品質等について信用を蓄積した者やその者から当該事業の承継を受けた者は,先使用権の他の要件を満たせば先使用権を有するといえる。 被告標章1及び2は,遅くとも平成14年頃以降は,少なくとも,NT テクノロジー社において主体的に自己の業務として提供していたといえる本件電子掲示板に係る役務を表示するものとして使用され,遅くとも平成18年頃には周知性を獲得し,その後も,NTテクノロジー社は被告標章1及び2を表示して同役務の提供を継続したため,上記周知性が維持・継続されたといえる。被告は,遅くとも平成24年5月3日頃に,NTテク ノロジー社から本件電子掲示板の運営に係る事業の承継を受けるなどしてその地位を承継し,本件商標1及び2の登録出願当時(本件商標1につき平成25年1月25日,本件商標2につき平成26年3月27日),継続して被告標章1及び2を使用して本件電子掲示板に係る役務を自己の業務 地位を承継し,本件商標1及び2の登録出願当時(本件商標1につき平成25年1月25日,本件商標2につき平成26年3月27日),継続して被告標章1及び2を使用して本件電子掲示板に係る役務を自己の業務として提供していたから,被告標章1及び2は,上記時点において,被告 の業務である本件電子掲示板に係る役務を表示するものとして周知であったと認められる。また,被告は,平成29年9月30日まで,自己の業務を行う意図で被告標章1及び2を表示した本件電子掲示板に係る役務を提供したと認めることが相当である。 ウ不正競争の目的なくある特定の標章を表示する役務を複数の者が共同し て提供していた場合,その複数の者の間で紛争が生じた後であっても,少なくとも,主体的に自己の役務として自ら役務を提供して当該表示の持つ出所,品質等について信用を蓄積するために果たした役割が主要といえる者が,紛争後も提供した当該役務が従前と同様のものであった場合,その者による当該標章の使用は,前記の先使用権の制度趣旨に照らし,不正競 争の目的なくされているとするのが相当である。そして,前記に照らせば,- 25 -NTテクノロジー社は,不正競争の目的なく本件電子掲示板に係る役務を主体的に自らの役務として提供して,当該表示の持つ出所,品質等について信用を蓄積するために主要な役割を果たしたといえる。平成26年2月19日にはそれまで本件電子掲示板に関与していた東京プラス社及び原告が本件電子版のサーバにアクセスできなくなったところ,東京プラス社及 び原告の同時点までの本件電子掲示板への関与の内容には不明な部分もあるが,NTテクノロジー社と共に上記提供を行ったか,NTテクノロジー社から本件電子掲示板に係る事業の承継を受けるなどしてその地位を承継した被告は,平成26年 子掲示板への関与の内容には不明な部分もあるが,NTテクノロジー社と共に上記提供を行ったか,NTテクノロジー社から本件電子掲示板に係る事業の承継を受けるなどしてその地位を承継した被告は,平成26年2月19日以降も本件電子掲示板に係る役務をそれまでと同様に提供していたことがうかがえ,NTテクノロジー社の果た した上記の役割に照らせば,同日以降平成29年9月30日までの間,被告標章1及び2を本件電子掲示板に係る役務を表示するものとして,不正競争の目的なく使用したと認めることが相当である。 エ以上によれば,平成26年2月19日から平成29年9月30日までの間,被告は,本件商標1及び2を本件電子掲示板に係る役務を表示するも のとして使用することについて,先使用権を主張することができる。 ⑸ア原告は,原告商標1及び2の出願時点において,被告標章1及び2が被告の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた事実はないと主張する。 しかし,本件標章1及び2の出願時点において,被告標章1及び2は 本件電子掲示板に係る役務を表示するものとして全国の需要者の間に広く認識されており(前記⑶),被告は,当時,自己の業務として本件掲示板に係る役務を提供していたといえ,被告は先使用権者として保護される。特定人である被告又はNTテクノロジー社の名称が需要者に認識されていなくとも,このことは左右されないと解される。 イ原告は,被告が本件電子掲示板を乗っ取ったとし,被告には「不正競- 26 -争の目的」があると主張する。 確かに,平成26年2月19日以降は,それまで本件電子掲示板について関与があった東京プラス社及び原告が本件電子掲示板のサーバにアクセスすることができなくなった。しかし,同日以降も,被告 する。 確かに,平成26年2月19日以降は,それまで本件電子掲示板について関与があった東京プラス社及び原告が本件電子掲示板のサーバにアクセスすることができなくなった。しかし,同日以降も,被告において不正競争の目的がなかったといえることは,前記⑷ウのとおりである。 原告の主張は採用することができない。 ⑹ 以上によれば,被告は,被告標章1及び2につき先使用権を有すると認められ,平成26年2月19日から,被告が継続して本件電子掲示板を運営していた平成29年9月30日までの期間については(前記前提事実⑸),被告による被告標章1及び2の使用は,同先使用権に基づくものとして原告商 標1及び2を侵害しない。 また,前記2⑵ツによれば,本件電子掲示板は,平成29年10月1日から平成30年4月までの間にLoki 社が運営するようになり,名称は「5ちゃんねる」と,ドメイン名は「https://5ch.net」と変更され,トップページ等における被告標章1及び2の表示も削除されたことが認められる。そう すると,平成29年10月1日以降,被告が本件電子掲示板を運営し,被告標章1及び2の使用を継続していた期間については,その使用は先使用権に基づくものとして原告商標1及び2を侵害しないといえ,Loki 社が運営を開始して以降は,被告が被告標章1及び2を本件電子掲示板のトップページ等に表示して使用した事実は認められない。 したがって,原告の商標権に基づく損害賠償請求には理由がない。なお,原告商標1及び2に基づく差止めの必要性については,後記6のとおりである。 5 争点2-1(被告標章1及び2の使用が不競法2条1項1号又は2号の不正競争に該当するか)について 原告が被告による被告標章1及び2の使用が不競法2 ては,後記6のとおりである。 5 争点2-1(被告標章1及び2の使用が不競法2条1項1号又は2号の不正競争に該当するか)について 原告が被告による被告標章1及び2の使用が不競法2条1項1号又は2号- 27 -の不正競争に該当すると主張するのに対し,被告は,被告が被告標章1及び2を継続して使用してきたことから,被告標章1及び2の使用行為は,「他人」の著名表示冒用又は「他人」の周知表示混同惹起行為に該当しない旨主張するため,まずこの点について検討する。 営業表示における不競法1条1項1号又は2号の規定は,営業表示につい ていえば,当該他人の営業と混同を生じさせる行為等を防止することによって当該表示により示される営業の主体の信用等を保護するものである。上記各規定により保護される者には,当該表示の持つ出所識別機能,品質保証機能及び顧客吸引力を保護発展させるために共同して役務を提供した者や上記の目的のもとに結束していると評価することのできるグループに属する者も 含まれ得るところ,上記各規定の上記趣旨等に照らせば,上記の複数の者の間で紛争が生じた後であっても,少なくとも,主体的に自己の役務として役務を提供して当該表示の持つ出所,品質等について信用を蓄積するために主要な役割を果たしたといえる者が,紛争後も提供した役務が従前と同様のものであった場合,関係する契約等があるなどの事情がない限り,その者は, 引き続き,上記役務について上記各号による保護を受けることができるほか,上記紛争後のその者による上記役務についての当該表示の使用が,紛争前に結束等していた他の者との関係で上記各号所定の不正競争行為になることはないと解するのが相当である。 前記4⑶によれば,被告標章1及び2は,遅くとも平成18年には,本 当該表示の使用が,紛争前に結束等していた他の者との関係で上記各号所定の不正競争行為になることはないと解するのが相当である。 前記4⑶によれば,被告標章1及び2は,遅くとも平成18年には,本件 電子掲示板に係る役務を表示するものとして全国の需要者の間に広く認識されるに至った。 そして,前記4⑷の事実関係によれば,NTテクノロジー社は,本件電子掲示板に係る役務を主体的に自己の役務として提供し,当該表示の持つ出所,品質等について信用を蓄積するために主要な役割を果たしたといえる。平成 26年2月19日にはそれまで本件電子掲示板に関与していた東京プラス社- 28 -及び原告が本件電子版のサーバにアクセスできなくなったのであるが,上記のNTテクノロジー社の果たした役割に照らせば,NTテクノロジー社から本件電子掲示板に係る事業の承継を受けるなどしてその地位を承継した被告が,平成26年2月19日以降,従前と同様に自己の役務である本件電子掲示板に係る役務を提供し,それを表示するものとして被告標章1及び2を使 用することが原告との関係で不正競争行為になることはないとするのが相当である。 なお,原告は,本件電子掲示板で用いられる原告商標1及び2は,原告の業務に係る商標として著名,周知であったと主張する。しかし,同事実が認められるか否かは措いて,本件において,被告による被告標章1及び2の使 用が不正競争行為にならないと解されることは前記のとおりである。また,仮に,営業表示の主体として被告という特定人の氏名が周知,著名でなくとも,上記は左右されないと解される。さらに,原告は,被告が本件電子掲示板は平成21年1月2日まで原告によって運営され,同日以降はパケットモンスター社によって運営され,平成26年2月以降は被 でなくとも,上記は左右されないと解される。さらに,原告は,被告が本件電子掲示板は平成21年1月2日まで原告によって運営され,同日以降はパケットモンスター社によって運営され,平成26年2月以降は被告が運営していた旨 の従前の主張を撤回し,平成16年以降は被告が運営していたと主張することは自白の撤回として許されないと主張する。しかし,誰が本件電子掲示板を運営していたかは,原告商標1及び2又は被告標章1及び2の使用に係る間接事実であり,上記主張の撤回は許されるというべきである。 6 争点2-2(本件ドメイン名の使用が不競法2条1項13号の不正競争に該 当するか)について前記4で述べたところと同様の理由により,被告が本件ドメイン名を使用することは不競法2条1項19号所定の不正競争行為には該当しない。 7 争点3(差止めの必要性)について原告は,原告商標1及び2に係る商標権を有する。そして,平成30年4月 以降,被告が,被告標章1及び2を使用した事実を認めるに足りる証拠はない- 29 -から,現時点(本件の口頭弁論終結時点)において,被告が,被告標章1及び2について先使用権を有するとはいえない。 そして,被告が,平成30年4月頃以降に,被告標章1及び2を本件電子掲示板のトップページ等に表示するなどして使用した事実は認められないものの,被告標章1及び2が使用されなくなるに至った経緯が不明であること,現在も 「5ちゃんねる」という電子掲示板があり,その運営と被告との関係も明らかでないことなどを考慮すると,被告標章1及び2の使用の差止めの必要性がないとはいえず,商標権に基づく被告標章1及び2の差止請求には理由がある。 に加え,原告が平成26年2月19日以降は本件電子掲示板の運営にかかわっていないことなどに照 1及び2の使用の差止めの必要性がないとはいえず,商標権に基づく被告標章1及び2の差止請求には理由がある。 に加え,原告が平成26年2月19日以降は本件電子掲示板の運営にかかわっていないことなどに照らしても,原告が被告に 対して不正競争防止法に基づく差止請求をすることはできない。 8 結論よって,本件訴えのうち令和元年11月2日以降に生ずべき損害賠償金の支払を求める部分に係る訴えは不適法であるから却下し,商標権に基づく被告標章1及び2の差止請求には理由があるからこれを認容し,その余の請求はいず れも理由がないからこれを棄却することとし,仮執行宣言は相当でないのでこれを付さないこととして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官安岡美香子 裁判官古川善敬- 30 -(別紙)被告標章目録 1 2ちゃんねる 2 2ch.net - 31 -(別紙)商標目録 1 登録番号第5851035号出願日平成25年1月25日 登録日平成28年5月20日商標 2ちゃんねる(標準文字)指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分第38類電子掲示板による通信及びこれに関する情報の提供,インターネット利用のチャットルーム形式による電子掲示板通信及びこれに関する情報 の提供第42類インターネット又は移動体通信端末による通信を利用した電子掲示板用のサーバの記憶領域の貸与及びこれに関する情報の提供,インターネット又は移動体通信端末による通信を利用した電子掲示板へのアクセスの 類インターネット又は移動体通信端末による通信を利用した電子掲示板用のサーバの記憶領域の貸与及びこれに関する情報の提供,インターネット又は移動体通信端末による通信を利用した電子掲示板へのアクセスのためのコンピュータープログラムの提供及びこれに関する情報の提供 2 登録番号第5843569号出願日平成26年3月27日登録日平成28年4月22日商標 2ch(標準文字) 指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分第38類電子掲示板による通信及びこれに関する情報の提供,インターネット利用のチャットルーム形式による電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供第42類インターネット又は移動体通信端末による通信を利用した電子掲 示板用のサーバの記憶領域の貸与及びこれに関する情報の提供,インターネ- 32 -ット又は移動体通信端末による通信を利用した電子掲示板へのアクセスのためのコンピュータープログラムの提供及びこれに関する情報の提供
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